○青野
委員 私は一間一答を避けまして、疑問に思
つている点だけを御質問いたしますから、明確にお答え願いたいと思います。
実は昨年全国の日雇い
労働者の
大会が十二月の九日、十日と東京であ
つた。それで十一日と思いますが、労働
委員会に代表者の諸君が相当数入
つて聞いてお
つた。そのときに、二十五名の労働
委員会が全員一致で、とかく戦後総司令部からじやまをされて、夏期手当も年末手当も、日雇い
労働者の諸君には一銭も差上げることができなか
つた。形だけでも独立した以上は、
一つの例をつくりたいというので、各党代表者と話し合
つた結果、大体千円出そうじやないか、登録自由
労働者三十二万として三億二千万円。もちろんこれは少額に過ぎるけれども、出すごとにきめ
ようではないかというので、労働省既定予算の中からやり繰りして出す
よう決議をして、労働省を代表して福田政務次官は、千円平均出しますということを言
つている。
関係者諸君の代表者は、三十人も四十人も傍聴席で聞いて全国に帰
つてそのことを
報告している。結果はどうかというと、三日分——三日分ということは、千円に比べて大分落ちる。私どもが北九州をまわ
つての
報告演説会で、門司では、六百名ばかりは政府から来た金は一銭ももら
つていないと言
つております。何に使
つたかというと、職安
関係の諸君の雑費に使
つたのでし
よう、いくら言
つてもくれま
せん。それから私の住んでおります北九州の八幡市は、今まで大体市役所から平均千円上げてお
つたが、政府から千円出すということになれば、五百円くらいでいいのではないかということでありましたが、私は強く千円や
つてくれ、こういうことを言
つたのでありますが、隣の門司は、政府から来た金はや
つていない。われわれ五、六名の代議士が
行つて演説会をしているときに、
関係者が出て来て、それはひ
とつ労働省へ
交渉して支払わせまし
よう——そういう
ように全国まちまちで通牒の不備の
関係か、どういう手違いがあるか知りま
せんが、気の毒な人が出ている。労働省
自身が千円の約束をして結局三日分しか出さない。これは食言であります。そういう去年の食い違いのために、東京の
大会に出られた諸君が地方に帰
つてからの
報告と、多少そこに食い違
つて、立場上非常に困
つた。今年の年末賞与は、
大会のスローガンの中には一箇月支給せよ——これはもつともだ、公務員にしても、三公社六現業の諸君にしても、二箇月出せとということで、いまだに
解決がついておりま
せんときに、全国の日雇い労務者の諸君は、普通の労務者諸君比べてずつと困
つているのです。働こうという
意思があ
つても、雨降り、日曜・祭日は働けない。全国平均すれば二十日、山形県へ行
つたら十四、五日しか働いておりま
せん。そういう気の毒な人ほど、よけい出さなければならぬ。少くとも二十九年度の予算には、夏期手当は十五日、年末手当は三十日くらい出す
ようにしてもらいたい。しばしば過去における労働
委員会でも問題にな
つたことでありますが、私はそういう考え方を持
つておりますので、今年は去年の
ように食い違いのない
ようにしてもらいたい。今
山花委員も申された
ように、昨日は横浜で年末手当をもら
つていながら、今日は東京に来てまたもら
つたという
ようなことがあ
つてはなりま
せんから、多少そこに
条件があるかもしれま
せんが、去年の
ように、登録者のみにするかということをよく聞いております。私は予算
委員会の方にずつと出ていて、今日初めて労働
委員会に出て来ましたのでよくわかりま
せんが、三日の予算
委員会で私が質問いたしましたときには、小坂
労働大臣は、去年の
程度は出す
意思でございますと言
つておる。これは記録にもありまするし、
新聞にも出ておりました。ところが、この五日分は現金で出すのか、政府だけが出す金か、これを
関係者も聞いておりますから、この点はつきり言明しておいていただきたい。その金額は大体言葉を濁されて、計算ができないと言
つておりましたが、それは給料の上り下りもあり、男女
関係もあり、仕事の能率の
関係もあり、地方々々によ
つて東京と山形とは違うということのよくわかるが、二億数千万円でなくて、私は相当の数字が出て来ると思うので、これをはつきりお示し願いたい。第一は登録F
労働者の人のみか、
条件はどんな
程度をきめ
ようとしておるか。ただ十一月の月に十四日くらい働いた人ということでは、これは大分不公平にな
つて参りますから、そういうことではなしに、どの
程度の
条件があるか。登録者のみであるか。五日分というのは、少くとも二十四、五日くらいまでに去年の
ように現金で各
自治体に送付するのか。政府の支給額は、全部が五日分であるか。もう
一つは、去年の暮れに年末手当を支給することを怠
つておるものは、今年なり、あるいは適当なときに、政府はこれを督励し、厳重に指令を出して払わせる
ようにしてはどうか。政府の金を預か
つて、結局横領しているのですから、そういうことはいけない。うそとは思われま
せん、私どものところに来て
陳情なさ
つている。私も至急に調べます。それから地方
自治体に財政能力があ
つて、政府が五日分出すなら私の方も五日分ですということを、政府は阻止する必要はないと思う。私の地元では、政府が千円出すというならば千円出すと言
つてお
つた。あるいは事情によ
つて五百円にする人もあるだろし、家族数とか仕事の性質によ
つて、そういう線が出て来ると思いますが、
自治体の財政能力によ
つては、その地方の日雇い労務者の諸君が、
労働組合の力
関係で、三日分でも五日分でも闘い取る場合は別だから、そういう点については政府は制約も干渉もしない方針をと
つてもらいたいが、この点はどうか。それから先ほどの話の中に申しましたが、少くとも二十九年度の予算の中には、国家公務員に対する
給与引上げ、地方公務員の
給与引上げに対する平衡交付金の増額、それから三公社五現業の
給与引上げ、その他年末手当、夏期手当等を考えるときに、あたたかいサービス省としての親心をも
つて、少くとも夏期手当十五日分と年末手当三十日分くらいを組んでくれるかどうか。
委員でありながら、よくのみ込めないで、去年の
ような手違いがあると非常な責任を感じなければなりま
せんから、この点をひ
とつ明確にしておいてもらいたい。