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1953-11-04 第17回国会 参議院 農林委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十一月四日(水曜日)    午前十一時十六分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     片柳 眞吉君    理事            宮本 邦彦君            森田 豊壽君            白井  勇君            戸叶  武君    委員            雨森 常夫君            川口爲之助君            佐藤清一郎君            重政 庸徳君            関根 久藏君            横川 信夫君            河野 謙三君            河合 義一君            清澤 俊英君            小林 亦治君            鈴木  一君   政府委員    農林大臣官房長 渡部 伍良君    農林省農林経済    局長      小倉 武一君    農林省農地局長 平川  守君   事務局側    常任委員会専門    員       安樂城敏男君   説明員    大蔵省主税局税    制第一課長   白石 正雄君    農林省農林経済    局金融課長   松岡  亮君   参考人    農林中央金融公    庫理事     鶴田 亀男君    日本開拓者連盟    委員長     飯島  久君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十八年における冷害による被  害農家に対する資金融通に関する  特別措置法案内閣送付) ○農林政策に関する調査の件  (開拓者融資の金利に関する件)  (冷害地所得税に関する件) ○農林漁業金融公庫法の一部を改正す  る法律案内閣送付)   —————————————
  2. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開会いたします。  前回に続きまして、昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案を議題といたします。先ず佐藤委員の御要求によりまして、大蔵省主税局税制第一課長出席をされておりまするから、先ず佐藤委員から御質問をお願いいたします。
  3. 佐藤清一郎

    佐藤清一郎君 今回の十月五日の農林省の発表による作況指数から勘案をいたしますと、今年は全くの凶作の様相をしているのでありますが、従つて今回の国会は救農国会と称されるような現状であります。こういうときに当りまして、農家収入は激減することは申すまでもありません。従つて各省ともこれが対策を練つておるわけでありますが、大蔵省として、農業収入現状から見て、どういうふうな対策をとるお考えでおりますか、聞きたいと思います。
  4. 白石正雄

    説明員白石正雄君) 本年におきまする凶作状況に対しまして、大蔵省としてとるべき対策というものにつきましては広汎に亘つておると考えるわけでございまするが、このうち税の面でございまするが、この面につきまして、私から簡単にお答えを申上げたいと思います。御承知のように農村に対しまする所得税状況は、大体全農家数の、平年におきましても一割五分程度のもの、この程度のものが大体所得税負担がかかつておるわけでございまして、所得税の面から申しますると、現在の農業所得というものにつきましては、非常に或る程度軽微なものになつておるということが一応言えるかと思うわけであります。これは御承知のように超過供出の問題とか、早期供出の問題とか、こういつたものが課税所得から外されておるというように相成つておるわけでございます。で、大体二十八年度の当初の見込みといたしましては、七十億円程度のものが農業所得として課税になるのではなかろうかというように考えておつたわけでありますが、超過供出早期供出というようなものが若し課税になるといたしますれば、更に三十億円程度のものが殖えるのではないかというように一応推定されるわけであります。従いまして、そういつたものが非課税になるために現在七十億円程度のものが課税になつておる。更に今回非常に凶作でありまして収穫石数が減るというような関係で、これは農業だけではないんでございまするが、申告所得税全体といたしまして、今回の補正に計上いたしておりまするのは大体四十億円程度減になるというような見込みを立てておるわけであります。これの大部分は農業関係収穫の減によるものであるというように考えております。従いまして事実上農業所得に対しまする課税は非常に割合からいたしまして軽微のものに相成つておるというように考えておるわけでございます。更に税の調査その他につきましては、できる限り実情に副いまするように、所得標準率調査等につきましても慎重を期したいというように考えておる次第でございます。
  5. 佐藤清一郎

    佐藤清一郎君 減税になることは想像にかたくないことでありますが、個々農家に対する措置として、どういうふうないわゆる温情あるやり方をされるか。爾来青色申告なるものがありますけれども、実際には農家としては種々記帳し、そうして十分に青色申告の要件を具備したところの申告をするような農家というものは殆んどない、漸くなし得てもそれは人に頼んでそうしていろいろ衷情を余儀なく申告しているような現状であります。そういうような実際の農家実情から推測して、今回はどういうふうにしたならばいいかというようにとまどいしているのが実情だと思います。従つて我々が町村に参りますと、この所得税の問題を何とかして一つ軽減或いはもつと的確にわかつてから税金を納めるようにしてほしいというようなことを農家なり町村長あたりからも言われているわけであります。大蔵省として特別に今回の凶作に対する措置として個々農家負担軽減についての具体的な事務上の措置や何かについてあるならば聞かして頂きたい。
  6. 白石正雄

    説明員白石正雄君) 只今申上げましたように、平年におきましても農業所得税課税対象は大体全農家の一割か、一割五分程度というようなことに和成つておりますので、税の面からといたしましては、農業所得税のかかる割合が非常に軽微なものであるというように見ておるわけであります。で、今回更にそれが凶作のために収穫が減になつたということに相成つておりまするので、この点におきましては、更に納税者数も又それによつて減少するということに相成るだろうというように考えるわけでありまして、その調査その他につきましては、できる限り慎重を期しまして、経費見積りとか、或いは収穫高見積り、又一般的に行います所得標準率調査というようなものにつきましては、できる限り実情に合うように慎重を期しまして、そうして課税をいたしたいというように考えている次第であります。
  7. 佐藤清一郎

    佐藤清一郎君 いや、その特別の通牒とか、或いは時間通牒とか、主計局長通牒とかいうようなことによつて事務上において十分勘案して措置を講ぜられるのですか。ただ課長の意見だけで、そういういわゆるここの答弁だけで、実際にそういう事務上の措置をとるのか、とらないのか、私はお聞きしたいのです。
  8. 白石正雄

    説明員白石正雄君) 行政上の措置といたしましては、一応国税庁長官がその執行の任に当つておりまするので、国税庁長官の指示と申しまするか、そういつた方向において、下部の税務署のほうにその意向を伝えるようにやつているわけでございまするが、又この点につきましては、更に正式の通牒なり、何なり流すかどうか、こういう点につきましては更に打合せをいたしまして、よく検討をいたしたいというように考えているわけであります。
  9. 佐藤清一郎

    佐藤清一郎君 くどいようですが、どうも町村に行きますと、無論それは所得税町村税等と比較しますれば、税の農家負担の面から見て、割り方少なくなつていることは事実ですが、ただ割当をしておられるような傾向が多分にあり、いろいろ折衝し、そうして税務署のその係官と云々しても、容易に今日まで、個人折衝におきましても、こちらの言うことが通らないというような実情があるのです。これは従つて税務署の役人は、或いは我々をいじめるために、或いは如何にどのような内容を持つていても取上げない、共産党じやないのかというほどまでに言われる面もかなりあるのです。そこで私は通牒を出してもらうことは特にお願いするわけですが、是非このことは大切なことですから、地方税務署の職員にまでも、十分に今回の凶作についての大蔵省の親心というものが徹底できるように私はお願いしたいと思います。
  10. 清澤俊英

    清澤俊英君 先般青色申告に代る一つ方法を考えてみますと、こういうお話でしたが、その後作業はどういうふうになつておりますか。
  11. 白石正雄

    説明員白石正雄君) この前申上げました趣旨は、かように私は考えて申上げているわけです、が、青色申告に代る措置をとるということでなしに、これに飽くまでもやはり青色申告手続則つてつて頂く、ただ青色申告手続は非常に複雑であるから、なかなかこれはやれないじやないかというお話でございまするので、これにつきましては、いろいろ研究いたしまして、できる限り簡素化方向をとるように一つ努力いたしたいというようにお答えを申上げたいと承知しているわけでございますが、それで青色申告の全般的な手続につきましては、本年の四月以降いろいろ検討いたしまして、相当簡素化した次第でございます。併しなおそれが農民のかたがたにとりましては、なお複雑であるという点もあろうかと思いまするので、これにつきましては一つよく研究さして頂きまして、できる限り簡素化の案ができました暁におきましては、一つできるだけ簡素化する方向に務力いたしたいというように考えておる次第でございます。
  12. 清澤俊英

    清澤俊英君 非常に結構な御答弁でありますが、成るべく早くして頂きませんと聞に合いませんので、一つ最も早い機会に、できますれば会期中くらいにお知らせして頂ければ一番いいことだと思つております。  その次に、大体農業所得は全農家の一六%くらいのものだからというような点が主点になつていますな。ところが残余人たちは、これは全部きまりますと地方税対象になる、この所得が、非常にその点で両方ともうつかりしているんじやないかと思うのですな。両方ともうつかりして、そうして地方税を納めるときになると村民税がどうだというような話で問題を生じていると、こう思いますので、直接所得税としての税額には影響はないかも知れませんが、残余の分に対してもそういうものが出て参りまするので、やはり慎重に同様に取扱つてもらわんと工合が悪いと思いますので、河かしら農家は一六%しかないんだからと、こういうので、そのほうだけはちよつと考えるが、あとのほうはいろいろお忙がしいん、だからというので投げやりになる点が見えますけれども……。
  13. 白石正雄

    説明員白石正雄君) 農業所得税対象が全農家の大体一割五分程度になつておると申しまする趣旨は、そういう意味で、農民大衆に対しまする所得税の影響するところが現在におきましては割合に少くなつておるという趣旨で申上げておるわけでございまして、決して一割五分であるからまあ軽視しておるというようなことは万々ないわけでございまして、農業所得税のかかる対象となつておりまする農民のかたに対しましては、できる限り慎重に調査いたしまして、又税制上といたしましても、できるだけ適当な措置をとることによりまして、課税が公平に行われるようにいたしたいというように考えておるわけでございます。只今住民税の話をちよつと漏れ承わつたようでございますが、このことにつきましては、私どもは実は只今町村、長さんとか、村長さんというようなかたからは反対のお話を承わつておる、と申しますることは、実は所得税を基礎といたしまして、いわゆる地方税法所得税制というもので課税をしておるために、或る町におきましては、農家の一戸当り平均が千円程度なのに、給与所得者の一戸当り平均が四千円程度になつておる、従つて非常にこれは町民税を実際上課税いたしました場合に、隣り近所いろいろその金額がまあ話題に上つて、一応徴税上問題になつておるというような話をされまして、むしろ国税課税が或る程度農民に軽いのではないかというようなことをおつしやる町長のかたもおいでになるというような状況でございまするが、これにつきましては、私どもといたしましては、先ほども申上げましたように、超過供出とか、早期供出というものが非課税になつておりますので、そういつた関係でまあ国税体系はこれは運用上悪いということでなしに、そういつた面から成る程度軽減になつておることはやむを得ないんじやないかというようなことを申しておるわけでございまして、決して国税農民のほうに酷になつておる、他に比較して特に酷になつておるということは万々あり得ないのではなかろうかというように考ておる次第でございます。併し更に町村の末端におきましては、いろいろ私どもの考える通り参つていない点もあるかと思いまするので、そういう点につきましては、今後とも慎重を期しまして適当な処置をとりたいというように考えておる次第でございます。
  14. 清澤俊英

    清澤俊英君 只今お話になりましたように、町村長によりましては、中には自分財政収入関係上そういう人もありますが、実際の農民としてはどうもからいということは常に言われているのですから、その点は、まあ一つそういう無理な申請をして来る町村長があつても、これに対して余り耳をかさんほうがいいと思いますが、ということは、結局この農業課税をする上の労働力の問題だと思いますがね。農民労働収入だと、こう思つています。農民所得は現在がそういうふうに考えているところへ、実際問題としては労働所得の中から引かない、こういうものが残つているのですな。これはどちらから考えてみましても、私はしばしば言うのだが、ほかの産業と違つて農民労働力はあながちかけたからといつて、余計労働力はかかつたからといつて、それで収穫が余計とれるわけじやありません。先天的に立地条件が支配しておつて、必ず減収地帯収穫の少い地帯ほど労働力を使うのです。そういうものを持つているのです。仮に三石とれる耕地整理もできた立派な場所があるとするならば、それと耕地整理もできない、することもできないというような山間地帯におきましては、これはひどく言うと、五人も十人も人が余計一反歩にかかつている。これが実態なんです。だからそういう矛盾をはらんだものが解決できないでおりますので、従つて農民はどこまでやつても満足したものがそこへ出て来安い。必ず出て来ておりません。そういう無理を常にかけておりますから、そのことを念頭に入れて、そうしてやはりあまり無理を言わないでやつてもらわんければ問題にならんと思う。た寮たま審査を要求しまして、そうして出て参りますれば、お前は五反で何人の家族をどうして食べさせているのだ、たまたま口をすべらして、少し人夫に働いておりますなんていうと、再審査を要求したために却つて所得を増されたというような話が出て来るのでありまして、或いは庭の柿の木の柿を一つ一つ買えば幾らになるといつて子供がもいで食べているやつまで計算に入れたというような話さえ聞くのであります。こんな無理なことをして税金をとられましたら、それは納得するものじやないだろうと思うのです。庭の隅にある子供が食べている柿や「すもも」、それまでを税金対象にしてとるようなことを言われましたならば、そんな重箱の隅を楊子でほじくるようなことであつたら、幾ら何でも成立たんと思う。そういう無理のないようにこういう凶作時には殊に注意して頂きたい。
  15. 白石正雄

    説明員白石正雄君) お答えが逆になるかと思いますが、最後におつしやいました柿のなつておるのとか、或いは鶏の一羽まで算定して所得課税した、こういうことは、過去におきまして非常に所得税が過重であつた時代におきまして、一部かような実例もあつたかと思うわけでございまするが、現在におきましては、もう先ほども申上げましたように、農業所得税自体が非常に農業所得税におきまして少くなつておりまするし、そういつた点は万々あるまいというように私どもは考えておるわけであります。なお自分のほうに、いわば自家労働力必要経費として見るべきだというような御議論つたかと思うわけでございまするが、この点につきましては再三論議せられておるかと思うわけでございますが、いわば労働の対価といたしまして所得が生じておるわけでございますので、その労働力自体経費必要経費として控除するということは所得税体系自体が崩れる問題ではないかというように考えておるわけであります。これを勤労者について申上げますれば、勤労者は給料として収入を得るわけでございますが、その収入に対しまして、只今一割五分の勤労控除がございますが、これはいわば必要経費というような見方で引いておるわけでございます。残りのものにつきましては、全部収入に対しまして所得税がかかつておるわけでございます。若し労働必要経費を引けということに相成りますれば如何でございますか。その残りの八割五分から又そういつた必要経費を控除しなければならない、こういう問題になるかと思うわけであります。従いまして、そういつた点は農業自家労働力につきましても同じような問題になるわけでございます。若しそういつた意味労働必要経費を控除するという考え方をいたしますれば、所得税の全部の体系が崩れてしまうということに相成るわけでございますので、そういう面から、いわば所得を生む源泉でございまするので、これは控除することには相成らんのではなかろうかというように考えておるわけでございます。
  16. 清澤俊英

    清澤俊英君 その問題はしばしば平田さんなどとも話をしてみておりますが、なかなか議論としてはむつかしいだろうと思うのです。然らばどういうふうにしたら一番合理的かというと、私自身にも案はないが、考えてみますと、先天的な収穫減退地区が、それが事実においては労働力は余計かかるのです。作の少いところほど労働力が余計かかるということはそこに何か矛盾があると思うので、常に収穫労働力というものは逆比例している。これは何か別に考えてもらわんければならんものがそこに残つておると思うのです。ただ曾つて平田さんなどにも私は何遍も言つた。何か知らんここに矛盾はつきりと見えておるのだから、一つ相当経費をかけて、もう少し実態を調べると同時に研究してみたらどうかと思う。普通の資本主義考え方労働力の問題を取扱う場合には、地域との関係においてちよつと変なものが出ておると思うのです。その妙なものを残しておいて、普通の常識で考えるものと一緒の取扱い方をすることは何か知らんそこに無理がありはせんか。ただ収穫だけで見ましたならば、二石八斗のところが〇・三〇かかる。三石五斗のところで一五で済んでおる。それでかけたということになると、これは実際とられる面から言いますれば、現にそこに矛盾があるのです。それを何とか解決する方法を考えなければ、これは問題にならないと思います。これは一つ若手のあなたがたから老廃の大官を一つ大いに説き伏せてもらわなければならん問題だと思いますので、御考慮をお願いします。
  17. 白石正雄

    説明員白石正雄君) 御質問の点は誠に御尤もの問題だと思いまするが、これは非常に又むづかしい問題だと考えるわけでありまして、労働力を非常に多くかけたけれども、多くかけねばならないにもかかわらず、他に比して所得が少い。こういつた面を何か税法上考えろというような御趣旨のようでございまするが、この問題はおよそ所得自体につきまして、単に農業所得のみならず、一般的に所得という問題につきまして、それに対して労働がどの程度投じられておるか、それに対して所得との関係はどうなつておる、これはもう所得全般につきまして複雑極まりないものがあろうと考えるわけでございますが、こういつた面は、これを経済的なあらゆる政策点におきましてどういうふうに考えるかという非常に困難な問題だと思うわけでございまして、税の画からこれを如何に考慮するかということに相成りますると、なかなか只今のところ的確な解決策もなかろうじやないかというふうに考えるわけでございます。
  18. 清澤俊英

    清澤俊英君 私はこれは本当に一つお金をかけて調査して、やればやれるのじやないかと思いますが、大体地区的にその労働力がこの地区はどれだけかかる地区といふことはわかるのです。山間地区耕地整理もできなければ、段々畑であり、村から一里も一里半も離れても、牛馬でも単でも農耕に必要なものを運ぶことができないというような所が現存しておる。そういう所ほど労働力はかかつて収穫は減退するという地区にきまつておる。だから耕地自身価格にしましても、地価は地方によりまして部分的にちやんと違つておるのであります。それは昔からそういうものができ上つておるのです。そういうものを出して行きますれば、こういう田にはこういう所得税上の減収率というか、所得減率というようなものを制定して、そうして測れば、そう一枚々々むづかしいことはできないにしましても、地方的にその無理なところは相当緩和できるのじやないかと思う。やろうと思えば私はできるのじやないかと思う。ちやんと何百年今来、小作料を定めておりました時分から、いわゆる年貢米と言われた時分から、地方的にも或いは耕地一枚一枚につきまして一等田だ、特等田だといつて価格は付いておるのであります。それはいずれも実質的の収穫標準にした評価なんです。そういうものが昔からあるわけです。最近になりますと、作報では重箱の隅を楊子でほじくるように耕地面積をぎりぎりに出して来、一方では税金ではそういう矛盾をかまわんでおいて、当面はそれで押付けられる。これではもうだんだん返納が殖えるだけであつて、立直ることはできない。こういう今実情になつておる。これはあなたにばかり申上げることではないと思うが、こういうことは一つ課長級のあなた方が中心になつて一つがんがんとやつて頂かなければ、これは問題は解決しないと思う。特にあなた方に一つ今度は大いにお願いしようと、こう思うのだが、やろうと思えばやれます。昔からあることなんです。それを皆ぶち壊したのではそれは問題にならんと思う。これは天然の条件でこれだけの努力をかけんければ作ができない、こういう場所があるのですよ、ちやんと……。そういう所ほど時間をかけ、人力をかけても、かけただけなどは絶対にとれないで、却つて収穫が少い。そういうものを残してあるから昔からちやんとそういうものを残してある。或いは「のび」田というようなものを与えてある。その「のび田」を作報あたりが来て重箱の隅を楊子でほじくるようにして、現に毎年の問題がそれなんです。以の調査と、農業委員会調査と、作報調査と反別の総数が食い違つて未だに解決が付け得ない。解決しようと思えばわかりますよ。その村にどれだけの作報の言つておる「のび田」があるかはわかりますよ。さてこれを個人の上に割つて、誰がどれだけ持つておるかということを割ることになつたら、これは絶対にできない条件になつておる。そういうことをして「のび田」を縮めて行き、そうしてその矛盾はかまわないで、税金所得だけでかけられるということになりましたら、これは理窟はどうあろうとそろばんに合わんものができて来ることは、これははつきりわかつておる、結論だけは……。それはいろいろな理窟がどうだとかなんて言つたつて農民は学者でありませんから、そうそう理窟ばかり言つておられませんから、理窟が言われんものは一つ国中心になつて立てて頂くより方法がない。それはやはりあなた方のような若いお方にお願いするよりほかないと思いますので、一つよろしくお願いいたします。
  19. 白石正雄

    説明員白石正雄君) どうも答弁を繰返すようなことになつて恐縮でございまするが、お話の点は、誠に御尤もなことだと思います。非常に労働力を多くかけておるにもかかわらず、よつて生ずる所得が少いというようなところは、労働力を少しく投じて多くの所得があるというものに対して非常に不公平ではないか。成るほどその経済的な或いは社会的な見地からこれを考えますると、お説の通りでございまして、同じ労働力を投じたら同じ所得があるのが、まあ公平の原則でございまするが、現実にはいろいろの条件のためにそれが妨げられておる。併しそれを直ちに所得税の面から何か考慮するかということになりますと、これはまあ労働力の投下自体は、まあいろいろ複雑なものがあろうかと思いますが、そういつた労働の投下の結果生じて来ましたその所得対象といたしまして、その所得幾らあるかということに向つて課税しておるわけでございまするので、それに投ぜられた労働力の、その質或いは量の大小、複雑というような点との関連において所得の控除をやるということは、これは現在の所得税体系といたしまして、なかなかできかねるのではなかろうかというふうに考るわけであります。まあ農業所得自体につきましては、お話のような点がありますが、これを広く所得全般というようなものについて考えますれば、まあなかなかそのよつて来た所得を生んだところの労働というものが、非常に困難なものであるが、質、量の見地から見てどういうふうな差があるかというようなことは、これはなかなか困難な問題になりまして、それとの関連において所得の控除をどう考えるというようなことは、実際的にも、又理論的にもなかなか解決困難な問題ではなかろうか。従いまして、お説のような問題を若し考慮するとすれば、ほかの経済策なり、何なりにおきまして、或いは社会的な政策なり何なりにおきまして、非常に山間地或いはその他のところの、いわば土地のそれだけの収穫力がない面につきましては、それだけ土地改良なり、何なりを施して、その生産力を高めるというような方向から、まあ漸次解決されて行くべき問題ではなかろうかというようなふうに考えておるわけでございます。併しなおお説の点を体しまして、私ども又広く検討は続けたいというように考えております。
  20. 清澤俊英

    清澤俊英君 くどいようですが、ちよつとまだあなたが私の言うことが、説明が悪いか知れんが、呑み込んでおられんところがちよつとあるかと思うのです。先天的な立地条件労働力を支配しているのです。そういう現実があるのです。だから立地条件の悪い所は、悪い所ほど労力がかかつて、非常に優れた労力を持つておりましても余計かかりまして、そうしてその上そういう場所に限つて、又立地的な収穫減退の地区だというのです。それを土地改良で直せなんと言つたつてなかなか直らない。そういう場所がたくさんある。そういうことが、まあこれは甚だしい例を挙げれば、そういう形が出て来るのですから、昔からです、地価のありました時分一等田から特等まであつた。八等から十等くらいに分けたときさえあるのですから、そういう場所はこれだけの価値のない土地だという値打ちを付けてそれが下つておる。これはいわゆる封建的の時分からのものは収穫中心になりますので、その収穫に対して労働を維持するだけのものを残そうというので、そこで年貢料というものは下つて来る。とにかくあとに残る収穫をどれだけ与えるかという考え方ではないかと思います。そういうものが昔からある。昔のものをもう少し研究してみてやつて頂けば、何かそこに途ができて来やしないかと思う。差別が付いている。あの暴虐な殿様でさえ「のび田」を与えたり、いろいろなことをして、それを緩和して行つている。この昭和の今日、それが考えられないで、考え出せ得ないとしたら、それはおかしな話だ。一つお願いします。
  21. 白石正雄

    説明員白石正雄君) なかなか困難な問題かと考えますが、まあお説の点につきましては、なおよく研究いたしたいと思います。
  22. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 他に御質問ありませんか……。それではこれで休憩いたしまして、午後は一時から開会いたします。    午前十一時五十六分休憩    —————・—————    午後二時一分開会
  23. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) それでは委員会を再開いたします。  前回の委員会で開拓者融資の金利の問題につきまして本日審議をいたすことになつておりますので、本日は農林省の農地局長、それから参考人といたしまして、農林中央金庫の鶴田理事及び沼部審査部長、全日本開拓者連盟委員長の飯島さん、このお三名の出席がありますので、これより審議に入ります。
  24. 河野謙三

    ○河野謙三君 今日は中央金庫並びに開拓者の代表者から経過を伺いたいと思つたのですが、農地局長の顔が見えますから、農地局長ちよつとお尋ねしますけれども、この前の開拓者の融資の問題の審議の経過において、速記録にもちやんとはつきり出ておりますけれども農林省は中央金庫とも十分交渉の結果金利を二銭二厘に引下げる。その場合に条件としては日銀の適格担保云々の問題が出ましたけれども、その後において出ているところの、開拓者の預金の利子を下げるとか、上げるとかという問題は一言半句触れてないのです。その責任は一体どうされますか。私は予算委員会がありますから、今日は時間を急ぐ関係上、率直に単刀直入に申上げます。農地局長はここで言明された。適格担保の問題以外には条件はない。二銭二厘に下げますといつておきながら、その後中金と開拓者の間に農林省が入つて預金利子を下げるという問題の交渉まで斡旋されておるということは一体どういうことですか、伺います。
  25. 平川守

    政府委員(平川守君) 御承知のように前回の委員会の際に、この二銭二厘に引下げるかどうかということが非常に東大な問題の要点であつたわけです。それに関していろいろ御質問があつたわけでありますけれども、私どもといたしましても、実は当時中金側のほうもまだ態度を明快にいたしませんで、二銭四厘くらいまでのところまでは話が付いたのでありますけれども、二銭二厘というところについては話がはつきり付かなかつたわけであります。河野委員の非常な御追及に対しまして、はつきりと二銭二厘にできますということは申上げかねたわけであります。併し私の心積りとしては十中八、九それができるだろうということはお答え申しているわけであります。そのときに主として折衡をいたしておりましたのは、日銀の適格担保の問題が大前提である、これがなければ到底その二銭一厘というような話は問題にならないと、こういうことのために、そちらのほうに主力を置いて日本銀行と折衝をいたしておつたわけであります。これにつきましては、会の終る頃になりましてほぼまあ見通しが付いて参つたと、はつきりと日銀の明快なる文書等による答えを得たわけではありませんけれども、大体まあ見通しが付いて来たというようなことであつたわけであります。併しなおそのほかにも中金といたしましては採算上の問題からいたしまして、二銭二厘とすることについてはいろいろ難色がまだあつたわけであります。その採算上の問題を解決する一つの手段として、開拓者のこの資金の基金の利子を一分引下げるというようなことはどうかというような提案があつたわけであります。併しこれにつきましては、まだはつきりとそれで解決をしようという段階に至りませんために、特別にそれに触れておらずに今後の問題として残つてつた、そういう問題が残つておりますために、私もはつきり二銭二厘にいたしますということを申上げかねたのであります一併しその後いろいろと折衝をいたしましておつたのでありますけれども、だんだんとこの話が長引いて参りまして、秋の開拓者の資金融通が実際問題としては一応二銭四厘というような形で行われる、こういうことになつて参りましたので、これはできるだけ速かに当時の御要求の要点であるところの二銭二厘というものを解決しなければならん。そのために中金側のほうの要求しておる採算上の問題という点も或る程度考慮をいたす、併しそれについては利子を引下げるということを差当り可能な方法とする中金側からの提案でありますけれども、併し将来の問題としては、なお他の方法によつて中金の採算を好転化することによつて、そういう金利の引下等なしに二銭二厘を実現することも可能であろうということで、そういう将来の可能な時になるまでの間、この際非常に急を要しまするので、金利の若干の点については譲歩をしたらどうかということで、速かに二銭二厘というものを実現したいということで斡旋をいたしたわけであります。
  26. 河野謙三

    ○河野謙三君 私は私が聞いた話の感じを言つているのじやないのですよ。前の速記録見てごらんなさい、はつきりと二銭六厘のものを二銭四厘までします。それではいかん。それなら適格担保の問題が片付けば三銭二厘にいたします。そういう経過においてそれ以外の問題、利子の問題なんか全然出ていないのです。よく速記録を見てごらんなさい、私は何も今申上げるような自分の感じを言つておるのではない。私は速記録によつてきまつたことであるから、即ち国会と農林省の間にそういう取りきめをしたのであるから、その取りきめ以外のことをされては困るというのですよ、将来のことを言つておるのではないのです。私が今申上げたことは違うか違わないか、これは明瞭なんです。速記録を見てごらんなさい。それでいいんですか、速記録と違つていてそれでいいんですか、私はそれを伺いたい。
  27. 平川守

    政府委員(平川守君) 私は今速記録を最近見ておりませんから、それは又後ほど調べまして申上げますが、間違つておれば訂正いたしますが、私のその当時河野委員との関係で、御質問に対して答えましたときには、はつきり記憶しておりますのは、二銭二厘にするということをはつきり答弁しろ、こういう御要求が何遍かあつたわけであります。そのときに私は非常に躊躇したことを覚えております。これははつきりとは申上げかねるのだと、併し十中八、九できると思うのだということで、たしか最後に御勘弁を願つたように記憶しておるのであります。そのときにそういう問題が内灘にありましたので、これはまだ表に出すほどはつきりしておりませんでしたから、私のほうもそれを了承しておつたわけでありませんから、そこでその問題は出なかつたのでありますけれども、私のほうとしてはその問題もあるので、これが解決できるかも知れんし、ひよつとするとできないかも知れんという点がありましたので、明快に二銭二厘にいたしますということが述べられずに、何遍か押返して御質問がありまして、そしてとにかく二銭二厘にできるという趣旨のことを言へというような御質問がありまして、それに対して大体できると思うというようなことを申上げたように記憶しておるのであります。
  28. 河野謙三

    ○河野謙三君 私は暫時休憩してもらいたいと思う。速記録に対しての記憶が農地局長はないようでありますから、農林省自体が速記録をよく調査して、私の言つておる速記録云々が間違つておるかどうか、これを私ははつきりとさせるために、暫時休憩してもらいたいと思います。
  29. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) それじや本会議もありますから、ちよつと休憩いたします。    午後二時十二分休憩    —————・—————    午後二時四十八分開会
  30. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 休憩前に引続きまして会議を再開いたします。  先ず先ほどの河野委員質問に対して農地局長から答弁がございます。
  31. 平川守

    政府委員(平川守君) 速記録を見ますと、河野委員の御質問に対しまして、適格担保の問題が解決すれば二銭二厘が実現できるということを申しておるわけです。そのときに預金のほうの金利の問題には触れておらない、それはその通りでありまして、従つて預金の問題は全然無条件で二銭二厘が実現できると、こういうような誤解を生ぜしめたことにつきましては、或いは私の落度であつたかと思うのであります。ただ弁解をするわけではありませんが、私の気持を申しますると、当時一番の問題は、開拓者が資金融通を受けるその資金の金利負担をできるだけ軽減する、それを二銭二厘にするということが最重点の話でございます。而してその二銭二厘を実現するためには、最も重要な前提条件として、中金の出しておりますものは適格の問題であつたわけであります。従つて而もこれは日本銀行の了解の要る問題でありまするし、我々としてはそこに全力を集中して日銀と折衝をいたしておつたわけでございます。従つてその点だけが重点となつて問答が行われたのでありまして、そのときに私のほうとしても、中金から採算の関係、特にそれは開拓者の運用資金だけでなしに、他の或いは漁業手形であるとか、その他の一般の貸付全体に対する体系からいたしまして、現在の預金利子を一分下げるといつたよう措置を併せて出してもらいたいという申入があつたわけであります。ただ私どもそのときには、これは一つの問題であるから、従つてこれについては今後なお折衝しなければならんとは思うのでありますけれども、ただ問題が二銭二厘に下げるということ、それの前提として不可欠な適格担保の問題ということが非常に重点でありまして、中金の当時申しておりました預金利子の一分引下ということは、直接には開拓者には関係のない事柄でありまして、ただ信用協会の事務費の若干の減を来たすという問題でありますので、我々としては非常に重点には考えておらなかつたのであります。それで自然そういうことに問答がなつたと思うのでありますが、それでその後ともかくも二銭二厘というものを適格の問題を片付けまして、中金としては二銭二厘ということを了承するけれども、今の預金のうちの一部分について利下をしてもらえないかという話でありまして、これは前々から聞いていることでありますから、それをどの程度にそれじや考えるかということでいろいろ折衝をして今日まで延びて参つたと思います。そのいろいろの折衝のために、我々としては預金利子に一切触れないことが理想である。そこで一方中金側のほうとしての採算上の要求もあるので、何かほかの手段を以て預金利子は引下げないということができないかということも大分交渉をいたしたのであります。これについては差当りの名案というものがない、直ちに手が打てる名案というものがないのです。それで取りあえず預金のうちの一部につきまして、その利子を一分程度下げる。金額で申しますと、年間にいたしまして二百数十万円の収入減に協会のほうがなるわけであります。一面信用基金の貸出のほうが二銭二厘になりますると、開拓者としては千八百万円くらいの利下げになりまするので、一応そういうことで早く二銭二厘の督促をしたらどうかということで斡旋をしたわけでございます。当時のそういう考え方を持つておりましたことのために、表現がその以外には何も問題がないというふうに受取れるやの表現をいたしておりますることは誠に恐縮でございます。
  32. 河野謙三

    ○河野謙三君 この問題を論議する過程において、あなたのほうと中金とも再々折衡があつた。その折衝の内容は私は知りません。知りませんけれども、折衝の結果、あなたがここに来て答弁されるのです。速記録をごらんになつたでしよう。書いてありましたでしよう。「これができますれば、中金としても二銭二厘で出すことに異議がないと考えております。」と言つております。「これができます」というのは適格担保のことです。これができますれば中金としても二銭二厘で出すことに異議がございませんと言つている。私はそのいろいろな中金との裏話は聞きたくない。議会においてはあなたと私と話している。あなたと参議院の農林委員会と話している。附加えて言いますけれども、開拓者には開拓者の採算がある。中金には中金の採算がある。開拓者の採算は一体あなたは楽だと思つているのですか、十分だと思つているのですか。中金の採算と開拓軒の採算と、あなたはどちらが苦しいと思うのですか。これは一般の金融じやありませんよ。特殊金融ですよ、法律によつて開拓者を保護しようという法律案です。この特殊の金融に、まさか中金が一般の金融と同じような利鞘を稼ごうと、そんなことは考えていないと思う、考えるべきじやない。それと一般の金融と同じように採算が合うとか、合わないとか、そういうところに持つて行くそろばんじやありませんよ。中金の採算は特殊金融に持つて行く採算じやない。中金の採算の問題に触れたくない。この前の農林省が我々に答弁された答弁のその資料をどうのこうのと言うのじやない。揚げ足をとるのじやない。いろいろの経過において、あなたのほうも御苦心なさつて中金と折衝された結果、こういう結論が出た、ところがその後においていろいろと話が変つている。仮に若し話がその後において出て来たならば、あなたの今のようなお話があるならば、休会中にも農林委員会をやつているのですよ。この間の十六国会の開拓者の融資の問題で、その後中金ではこういうことを言い出した、どうも一応理窟があるが、農林委員会どうです、ということを言う機会があつたじやありませんか。それを農林省と開拓者と中金の間で、三者の間で弱い者いじめをして業務の執行ができないように追いつめて行つて強姦して、今日か明日のうちに開拓者から返答させよう、これは強姦ですよ。強姦幇助罪ですよ。あなたはそう思いませんか。私はいずれにしてもここに一遍議会と農林省の間でちやんと速記をとつて明快に答えて頂いたもので、私個人の意見ではありません、参議院の農林委員会としても私はこれは承服できないと思う。又こういうことを次から次に僅かの事情によつて引つくり返すのなら、議会なんてやる必要はありませんよ。限られた日数のうちに、いろいろなたくさんの議案を審議する我々は、一度きまつたことが次から次に変るならば、議会なんてやる必要はない。委員会なんかやめちやう。私はほかの百委員もそうだと思う。私は断じてあなたの言われるような、そういう側に立つての御答弁は聞く耳は持たない。それでもなお且つあなたは中金と開拓者の今までの話はこれを是認されますか。
  33. 平川守

    政府委員(平川守君) 只今申上げましたように、私は開拓者のこの信用基金による貸出し、この貸出しが二銭二厘であるということが最重点であると考えている、その二銭二厘というものは実現できる。その場合に開拓者の採算の話もございましたが、開拓者には二銭二厘で迷惑をかけない。ただその資金融通の運用に当る協会の事務費について、三百万円程度の従来よりは減少が起るということ、でありますから、これももとより避けたいことであります。勿論避けたいことでありますけれども、開拓者自身に直接に金利の負担が行くことでないので、まあよほど辛抱をしやすい事柄ではなかろうか。併しそれももとよりないほうがいいのでありまして、そういうことの案をいろいろ考えているわけであります。ただ併し差当り秋肥の問題が迫つておりますので、一応これで発足をして、そうして追いかけてこれの是正をするような手段を考えたらどうか。それはいろいろまだ未熟な点があるわけでございますが、実現性についてまだはつきり見通しが付きませんので、ここで申上げませんけれども、将来の問題として、できるだけ早い機会にそれを直したい、こういうふうに考えているわけでありまして、当時の私のほうへの中金のお話にもそういう話はあつたことはあつたわけであります。そこでこれはこの点を十分にここで以て明らかにして論議の対象にしておらなかつたということは、比較的我々がそれを軽く考えておりましたので、甚だ遺憾でありましたけれども、直接に開拓者の採算に影響しない面でありまするので、取りあえずそれだけ成るべく早く発足するという意味におきまして、そういう妥協案を是認したわけでございます。決してこれを弱い開拓者に無理やりに負担を押し付けるというようなつもりはございません。
  34. 河野謙三

    ○河野謙三君 大体農地局長の腹もわかりましたから、私はくどくは申しません。ただあなたが今開拓君の利害と協会の利害とをまるで無関係のようなことをおつしやいましたけれども、これは直接か間接かの問題であつて、協会の利害は即開拓者の利害ですよ。そうでしよう。それを画然と区別されますか、無関係ですか。同時に私はもう一つ伺いたいのは、この預金利子を下げることにつきましての交渉が大体進んでおるようですが、これをどこまでも是認されますか。私はいいとか、悪いとかという議論はしません。あなたが認めるなら認めてやつたらいい。私は断じて認めない。見解の相違、見解の相違、又議会に対して政府が不信行為をするならする、それは又別問題です。あなたはこれを認めますか。この中金利子を下げることを、この中金が要求することを、開拓者がそれにお辞議することを、やむを得ず開拓者が納得することを第三者としてあなたは認めますか。私はそれだけ伺えばあとは聞きません。
  35. 平川守

    政府委員(平川守君) 私は差当り措置としては、これでやつたらどうかと思つております。ただ、今お話のような協会と開拓者の関係、もとよりこれは一体と言えば一体のようなもの下ありまして、まるで無関係であるなりとは私も決して申しません。従つて団体のほうの経理というものも十分成り立つように考えなければならんことと思うのであります。ただ併し直接に開拓者の金利を殖やしたり、下げたりするということは、やはりそこに段階の違いがあるのじやないか。早い話が、例えば政府の出費額というものをもつと殖やすということができますれば、それによつて協会の収入というものは殖やすこともできるわけであります。私どもは現に二十九年度の予算におきましては、この政府の出費額を殖やそうということも一面考えておるわけであります。そういう断にたつて協会のほうを救うことはできるというふうに考えますので、そういう国会に対する関係において、その表現の不十分なところはこれは先ほど申しましたようにお詫びをいたしまするけれども、実際の事態の処理といたしましては、これで発足をいたす。明年度の出資金も増加する、これによつて協会の採算、協会の事務運営に支障のないように私は十分考えて行く、こういうことで処理するのが実際的ではなかろうか、かように考えております。
  36. 河野謙三

    ○河野謙三君 もう一点はつきりと伺いたいのですが、そうしますと、開拓者の預金利子を下げることについて、中金とあなたのほうで一緒になつて、それが当然であるということで、これをどこまでも開拓者に判を押させるということですか、何ら御意見に違いありませんか。今までと今日この問題が起つてからと……。当然の措置とお思いになつて当然な行為としてこの斡旋をされるのですか。
  37. 平川守

    政府委員(平川守君) 当然のことと言われるとちよつと困るのでありますけれども、中金のほうの立場というものも考えると、差当りこのくらいの程度措置をとることが実際的に妥当ではないかということで、実際の処理としてもこれは開拓者としては不満もあろうかと思います。一面中金としても非常な勉強をしておるつもりでおるわけであります。これで正当であるとかいうふうな言葉でそう認めるかと言われると、ちよつと答えに窮するのでありますけれども、そういう意味で実際問題の処理としては、こういう処理をとるのが適当ではないかというふうに考えております。
  38. 河野謙三

    ○河野謙三君 それでは私はもうこれ以上農地備長に聞きません。中金の要求が当然であるとおつしやるなら、改めて私は委員長から資料を要求してもらいたい。中金の採算というものは開拓団の融資だけで独立の採算が立つているわけではない。つきましては、中金の最近の経理につきまして、本当の全中金の私は利害関係を、採算をこの際調査したい。でありますから、中金の過去三年とは言いません。過去一カ年間につきましての中金の採算を調査するためのあらゆる資料を当農林委員会に提出を要求して下さい。
  39. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 承知しました。
  40. 森田豊壽

    ○森田豊壽君 農地局長に伺いたいのですが、この問題につきましては私も大分質問をした一人でありますので、この際一つ農林省の農地局長としての考え方はつきりしておきたいと思いまして質問申上げるわけですが、一体中金と開拓協会との間におきまして、先ほど来河野委員からの質問にもありました通り、両者の間におきましての取引、即ち預け金というものに対しまして、これが預け金を下げる、下げないというのは双方の合意の上でやつたことであるから、農林省もこれを黙認し、又この斡旋に対してもやぶさかでないように私には聞こえたのであります。私は農林省先ほど来の河野委員の意見にあつた知り、農林省が責任を負いまして、これは開拓に対する法案であるわけで、中金に対しましてどうこうというものは附随して出て来た問題でありますので、若し中金が打算がとれないということであるならば、当然扱い君に対しては今度の災害補償の融資の問題でありますが、これは当然考えるべき問題であつて農林省がこれは考えてやるべき問題で、何も二人の間で我慢しろ、我慢しろと言つてやらせることはないと思う。もともとこの法案を審議するに当りましては、そういう問題はもともとなかつたはずで、裏の話であつて、そういう措置を我々が話を聞いたから、ここで取上げていろいろ質問しなければならんわけですが、そういう場合には今後幾らもそういうことができると思う。そのと選には農地局長としては全部の問題に関連しないとおつしやるでありましようが、そういう観点からしまして、農林省の農地局長といたしましては、各局の連絡もありましようが、当然これはその措置を談じてやることが必要であると思う。今度の問題は農林省の責任であると私は思う。その内輪の取引は農林省が中へ立つて、両者の不利益にならないように、今まで通りであつて、而も金利が安くなつた、融資が安くなつたということが我々の委員会で以て決定しましたる全部の諸君の意思であつたと私は思う。従いまして、その措置農林省の責任においてやるべきものである。若し開拓融資保証協会のほうにあつた場合には、開拓融資保証協会のほうに何とかその方法を伝える、例えば政府の出資をもつと出してやる、或いは中金に対してはほかの問題に対して大いに一つ援助をしてやる方法をとつて頂きたい、そういう意思がおありであつたかどうか、又今後におきましても、そういう問題に対してはそういうときに処置されるかどうかということを一つ……。
  41. 平川守

    政府委員(平川守君) 只今河野委員の御質問の際に申しましたように、この金利の引下の問題は主として開拓協会の採算に関係する問題であります。従いまして開拓協会の採算を好転すべく政府の出資を殖すということについても、一部例えば明年度予算等において考慮しておるという状況であるわけであります。それからなお中金等に対しましても、この協会の採算を好転する方法について検討してもらつておるような状況であります。それによつて協会のほうの経理が円滑に進む程度のことはやつて参りたい。開拓者自体に対しましては、この委員会の決議にありましたように一銭二厘というものが実現するわけで、従つて我々といたしましては、もとより協会のほうに対する利子の収入が減らないということも希望するところであります。中金の立場も考慮いたしまして、その程度のことを妥協点として早く出発したらどうか、こう考えておるわけです。
  42. 森田豊壽

    ○森田豊壽君 くどいようですが、私が前の委員会において質問したときは、協会のほうの預け金の利息で以てやつて行くのには余裕があるかということを質問したときには、余裕がないようなお話であつた。そうすると、今度は仮に二百万円資金が減るとしますと、それで以てやつて行かれるか、行かれんかということは、やつて行かれないという計算になると私は思うのであります。預け金がそれだけ減るわけ、すから、そういうこうになるわけですから、それは今の御答弁で、来年度にこうするから今年は我慢してくれ、あとでその埋め合せをするということで、開拓協会の御了解を行るつもりであるというその考え方につきましては、私も大いに敬意を表しますが、併し現在においては足りないということはもう間違いない事実であつて、これから今までよりも給与ベースが上る場合もあるでしようし、協会も非常に困難であると思う。これはただ開拓協会のみならず、あらゆる一体がそういう場合においてそういう状態になるのであります。もつと反対に言えば、中金も同じくそういう取扱いについてはそういう点が出ると思う。従いまして、そういう点に対しましては、今後におきまして来年度考えるとか、或いは速かにできるだけ早くやるというお考えは間違いないですね。
  43. 平川守

    政府委員(平川守君) そういうことはできるだけ早い機会に実現したい、こう考えております。
  44. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 質疑応答を開いておりましても、農地局長の御答弁で、こういう点が一つはつきりしておかなければならない点だと思うのですが、この前の委員会で二銭二厘にする条件としまして、速記録では、大体日銀の適格担保ということのお話以外になかつた。ところが今日のお話を聞くと、その当時農林中金等との相談においても、今言つた日銀適格担保以外にやはり預金金利を或る程度下げるというお話が強く出ておつたのかどうか、或いは条件とまでは言えんにしても、拠金金利を或る程度一分なら一分下げるということが農林中金当局からは非常に強い希望があつたのかどうか。さつき河野さんの質問でも、その後そういう問題が強く出たのか、この前の御答弁の際にもその問題が強く出ておつたが、まあ表現として、その点がはつきり表現できなかつたのかどうか、そこにおいて大分その当時強い条件であつたんだが、まあこの委員会でその表現が足らなかつたというのであれば、まあ表現の巧拙という問題になる。そうでなくて、その後の条件として預金金利の引上という問題が強く出て来れば、これは我々としてはその後の情勢の変化において、新らしい問題として見なければいかんと、こう思つている。その変化は私ははつきりさせて……、これは農林中央金庫当局も御出席でありますので、その点をはつきりしてもらいたいと、こう思うのですが。
  45. 平川守

    政府委員(平川守君) 中金からは、当時においてもこの採算の問題について非常に強い話があつたわけであります。ただ併しこれについては、要するに中金の採算、殊にその他のいろいろな貸付の制度に関連があるという意味において強い要求があつたのでありまして、この開拓者に対する資金負担部分としての話は、金額は非常に細かい金額であるわけであります。そこで我々といたしましては、要するに中金が他のいろいろな漁業手形その他の貸出に対する関係とか、或いはそういう関係も考慮して自分の採算を割らないという種皮のことでよろしいのだ、従つてこれについてはいろいろな方法があるのじやないかということを考えておりましたし、且つ先ほど申したように、直接開拓者の問題では必ずしもない、勿論密接な関係はありますけれども、協会の事務が運行するという問題であつて、必ずしも直接に開拓軒に対して負担をかけるという問題じやないという意味において、我々は非常にそれを軽く考えておつたわけで、中金としては採算の関係であり、且つはその他のいろいろな制度に関係のあることでありますから、要求としては強い要求であつたのであります。我々はそれを何とかいろいろな方法があるのじやないかという意味において、比較的軽く考えておりましたために、殊に当委員会の空気としても、一番重要なことは二銭二厘を実現するということが中心であつたように思いましたので、その二銭二厘を実現するということに我々としても全精神を集中いたしました関係で、その表現が非常に軽く出ておつたかと思うのであります。但しあの速記録を詳細ごらん下さいますと、そういう気分は若干出ているように思うのであります。
  46. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 農林中央金庫当局も出席であります。大分時間が過ぎておりますが。
  47. 清澤俊英

    清澤俊英君 中金のほうでですね、先般の農林委員会のときには、そういう今言われているような核心の預金利子を引下げるというような問題は私は聞いておらないと思うのだ、はつきり……。今委員長の言う通りなんだ。その後それがどういうわけで、それが他のほうの関係であるとか、或いは採算が合わんというようなことを当然として出される、採算の問題などは、御専門であるからあなた方が一番よくわかつている。採算が合わなければ私は御承諾なさるとは思わん。又他との関連という点につきましては、開拓融資というものの一つの性格は、普通の金融とは違うのじやないか、こう私は主張して参つたのであります。結局開拓をやらせるということは、増産という国の要請と、今一つは敗戦後の失業対策という問題が加味しているのだから、これは特別に見るのが至当じやないか。根本的に見る目が違つておりますれば、従つて金融の措置が、そこに幾らかの違いがあつたとしても、他の振合という問題は私は出ないと思う。それらをみんな加味せられて御承諾なさつたものと思うが、それがあとになつて他の振合であるとか、或いは採算だとかいうような問題を出されるということは、余り権威がない話じやないか、こう思うのですが、中金の当局はどう考えおられるのか。そんな権威のないことをお約束せられたとは私は考えておらない。これは農地局長というよりは、むしろ中金という農村の金融を扱う大機関が責任を以てやるべき仕事だと、こう思うのです。その点どうなつているのですか。
  48. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) 只今の御質問お答えいたします。多少誤解があるように思うのでありますが、実はこの問題が当初討議せられましたこの委員会に出席いたしましたのは私でありまして、当時のこともよくはつきり記憶しておるのでありますが、そのときに私からお答え申上げましたことは、従来の制度に代つて開拓融資保証法という法律に基きまして、立派な保証協会ができる。法律の根拠を持つた協会が債務について保証されるということでありますので、この機会にこの関係の融資の金利を若干引下げるというふうな用意があります。そういうことは目下考慮しておりますということを実はこの席でお答え申上げたのであります。その後の具体的な金利の問題につきましては、農林省のほうから私のほうに話がありまして、その間で交渉をしたのでありまして、具体的に私のほうが二銭何厘にするとかという問題をこの席ではお答え申上げておりませんので、農林省との間のやりとりがあつたわけでありますので、さように御了承を願いたいと思います。
  49. 清澤俊英

    清澤俊英君 それでは、農地局長もそうですが、局長でなくて、金融のあれ、農林省でやつておるの誰でしたか。
  50. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 金融課長が見えております。
  51. 清澤俊英

    清澤俊英君 金融課長も中へ入つて御説明があつたと思う。この利子を下げるについては手形を、日銀が適格手形として取上げるか、取上げないかということが基本であつたと思うのです。とにかく御報告としては、日銀も適格手形として取上げるということ、こういうことまでは私は記憶はありませんが、とにかくそれらの日銀との関連においてお話合が付いて大体二銭四厘と思うのですが、二銭四厘でなお不服だ、二銭四厘までは確かに話が付いた。で、それではまだ不服であるから二銭二厘にどうだ、こういう河野君からの話があつたと思う。それに対しては善処するし、大体よろしうございましようと、こういう御返答があつたと、こう私は記憶しております。その後何ら報告がありませんから、二銭二厘にきまつたものと我々は了承しておつたのであります。ところが突如として日銀等のことは他に流して、ただ中金と農林省との関係で、中金は私は知りません、だからそういう答えはしておりませんという話は、これは全くその場逃れの仕事をしておいて、あとで以て文句を言うというような恰好になつて行くのですが、一体全体それはどういうようになつておるのか、今一度初めからやり直さなければならない話であるが、中金でなくても、それを二銭二厘に下げていいということは言うてある。言うてあつたものができなかつたら、私のほうではできませんと、はつきり農林省を通じて言うて来てくれたらいいと思う。それをあとになつてちやちやもめているのは、これは以てのほかのやり方だと私は思う。大体ここに傍聴人もたくさんおりますが、農民は中金というものを自分の金庫だと思つておりません。農民の金庫を作つてもらいたいということが……、これは一応もう少し農民の金庫になるように一つ御努力願いたいと思います。その間の日銀等との交渉のいきさつはどうなつておりますか。おやりになつたのか、おやりになつておらないのか、一つはつきりお聞かせ頂きたいと思います。
  52. 松岡亮

    説明員(松岡亮君) 実はその当時私この席で何も申上げておりませんので、ほぼ当時の構想につきましては農地局のほうでおやりになつております。私のほうも勿論二銭二厘に引下げるように中に立ちまして中金のほうには申入をやつております。併しそれは私のほうでもいろいろな関係がありまして、主として農地局と中央金庫のほうでお話合になつております。
  53. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 只今清澤委員の御質問の点は農林中金に対する御質問で、二銭二厘というのは、これは中金当局がこつちに言うべき筋ではないのでありまして、この話があつたときに、今言つた預金金利の引下という問題が強く、その条件とは言えないにしても、非常に強い要求になつてつたかどうか、その辺のいきさつをやはりお話願わんと、日銀の適格担保ということしか我々の考えとしては出て来ない。これは同時にやはり預金金利の引下という問題も農林省と中金当局の間においてはすでに強い話合として出ておつたかどうか、これは先ほど農地局長からは答弁があつたわけでございますが、農林中央金庫当局からもその辺の事情をお話願えれば……。
  54. 森田豊壽

    ○森田豊壽君 それに関連して私も……。一体この話がこんなにこんがらがつておるような状態に内幕が現われて来たわけでございますが、この法案は通つておるのにもかかわらず、その手続も何にもまだできずに、そのため貸出も何にもできない状態に現在あるのですが、例えば金利の引下が決定しなければ貸出ができない、或いは二銭三座にできないというような点、これは農地局長に伺いたいのですが、我々議会で通過しておりましても、そういう点がまだ全然取扱いの運びに至つていないかどうか。それから又運びに至らない理由は、今言つたような理由で以て運びができないのか、その点をはつきりして頂かないというと、我々は法案を通過させておきながら、ちつともそれはできないというと誠に困るので、併せてお伺いいたします。
  55. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) 先ほどお尋ねのありました問題についてお答えいたしますが、先ほど申上げましたように、私当委員会に出席いたしましてから、数日後のことであると記憶しておりますが、農林省のほうから正式の御交渉がありましたので、中央金庫として回答を申上げております。その内容は、第一に申上げておりますることは、この制度ができました機会に、ほかの条件が変更されないということであれば貸出金利は日歩二銭四厘を適用するということが一つであります。それから第二番目に申上げてありますることは、若し本貸出について日銀が適格担保として資金措置を講じた場合であつて、又資金の預り利率を従来よりも年一分引下げる、即ち五分とすることを条件として、二つのことを条件とすれば日歩二銭二厘を適用いたします。こういうふうな回答を申上げてあるのでありますので、御了承を願いたいと思います。
  56. 平川守

    政府委員(平川守君) 森田さんの点についてお答えいたしますが、この前国会で通過いたしました法律の事項につきましては、只今各県に保証協会を設立中でありまして、その手続は進んでおるわけであります。ただこの金利の問題は法律的に直接には関係はないのでありまして、ただ決議としての二銭二厘ということがあつたわけでありますので、これを速かに実行すべく、別に中金と話合を進めておるという関係にあるわけであります。
  57. 清澤俊英

    清澤俊英君 この日銀との担保の取扱い方はどうきまりましたか。
  58. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) その関係は申落しましたが、私のほうといたしましても、日銀が適格担保としてこの手形を認めるような交渉を再三に亘つて実はいたしましたのであります。この際明確に適格担保にするというようなことは申しておりませんけれども、事態が担保に差入れる必要があるという場合は、それは考慮するというふうな大体の意向でありました。
  59. 清澤俊英

    清澤俊英君 それじや大体適格担保として取扱つてくれという意味合に私は受取つていいと思う。然れば何も下げないでいいでしよう。その回答の文面から行きましても、預金利子を下げて行く必要はなく取扱いはできやせんかと私は思う。
  60. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) 先ほど申上げましたように、この貸出し金利を二銭二厘に引下げるにつきましては、私のほうは二つの条件を一緒に付けたわけであります。一つは今の日銀が適格担保として認めるということと、それから基金の預り金利率を年一分引下げる、この二つの条件を示してあるわけであります。さよう御承知願いたいと思います。
  61. 清澤俊英

    清澤俊英君 私どもは今言われる二つの条件ということは、今初めて恐らくはみんな聞いたと思う。当時は適格担保として取扱うか取扱わんかが問題になつて、それを取扱われても預金利子を下げなければならんということは初めは微塵も出ていないと思う。私の記憶が違つておれば別でありますが、書類はあとでも作られますので、その書類にどう書いてあるか知らんけれども、書類はあとでも作られる。私どもにはそういう感じがいたします。どうもそれは審議の過程におきまする結論と、その書類がちよつと違つてやしないかということが私どもには思われます。
  62. 平川守

    政府委員(平川守君) それにつきましては私のほうの責任であります。中金からはそういう採算上こういう金利の引下のようなことをやつてもらいたいというような話はありました。併し私どもといたしましては、先ほども申しましたように、これは協会の機能の運営の問題であつて、直接に開拓者に行く金ではないのであるから、我々としてはほかに方法があるのじやないか、必ずしも一分下げるということでなくても、ほかに方法があるじやないかということで、これは一方交渉を進めておりましたけれども、併しそういうことで大体そうひどく開拓者に対する負担ということにはならんと考えておりましたために、比較的軽く考えておつたわけであります。問題は、むしろ日本銀行が受取るかどうかということは、これは制度の問題であります。この制度ができませんと二銭二厘というものは制度上実現できないという非常なキイ・ポイントになる。そこで我々としましては、その点に非常に力を入れまして、それをもつぱら日本銀行と折衝する、又中金からも折衝に行つてもらうということで、その点ができれば二銭二厘ということは実現できる。ただそれに二つの条件と言われましたけれども、これは二銭二厘が実現できないということじやなくて、その中金の採算上の希望であると我々は解釈いたしたのであります。従つてこれについてはなお勿論折衝の余地もあるし、それからそのほかの方法もあるじやないかということで、二銭二厘実現ということについては、その点はそう支障はないというふうに考えましたために、私どものほうが、先ほど御指摘がありましたように、ここで強調しなかつたわけであります。もつぱらその適格担保の点を強調して、これができないと駄目なんだということを申しましたために、それだけで万事済むというふうに理解をせられましたことは、我々のほうの言葉が足りないのでこれはお詫びを申上げておくわけであります。併しその後なおこの一分引下という問題につきましても、いろいろ折衝をいたしまして、引下げないでほかの方法ということを今まで随分お互いに研究をいたし、中金側でも熱心にそれを検討してくれたわけでありますが、結局差当り全部一分引下ということでなくて、総額年にして二百万円程度負担になるわけでありますが、そのくらいの程度の部分の一部引下を行う。そうしますと、額で申しますと四億ばかりの預金のうち二億五千万円のものを一分引下げるというようなことで差当り発足して、そうしてなお協会に対しては、先ほど申しましたような出資の増加というような点もありますし、そのほかの方法も今考慮いたしておりまして、それによつて中金の採算上のバランスがとれさえすれば、これは改める用意があるということで、一応妥協して発足したらどうか、こういうふうに考えたわけでありまして、その誤解を生ぜしめました点につきましては、私どものほうに責任があるわけであります。
  63. 清澤俊英

    清澤俊英君 農地局長の言われたことはわかりますが、私どもが中金のかたに話をしたときは大体二銭六厘だと思つたのです。初めは……。でなければならないということは、これは日銀が適格担保として割らないから、ときによれば自己資金で賄う、賄う場合には他の金融機関から借りて来なければならん、それが僕は前提であつたと思う。それが中金から持つて参りましたのを適格担保として日銀で割れば当然ほかの問題は要らないことになる、その理論から行けば……。自己資金は要らないのだから、ほかから借りることも要らないのだから安定したる金融の途が付くのだ、それが見通しが付いているにかかわらず、なお一分利子を下げなければならないということがあとに残るということは、審議の過程において一つの大きな矛盾があると思う。そういう問題の出たことは、結局すれば、これをやつて行く上に中金としては自己資金でやつて行かなければならない。ないときは、だから借りて来なければならんというのが前提であつた。そこはどうなんです、中金としては……。あなたは確かそういうふうにお答えなつた。
  64. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) 一応私からお答えいたしますが、お話がございました通り、従前の開拓信用基金制度に基く貸出利率は日歩二銭六厘を適用しておつたのであります。それを二銭四厘に下げます理由は、これはこの前私が参りましたときも御説明申し上げたのでありますが、それは従来の制度というものは基金が申合せ式のものでありまして、それに基きます預金も、これは正式の私のほうの担保としてもらつているのではありません。それを見返りにして貸出しておつた関係で、そのほかの又事情で二銭六厘というふうなことを適用しておつたのでありますが、今度は開拓信用基金制度という立派な制度ができまして、法人格を持つた協会が正式に債務保証をする、こういうふうなはつきりした条件が揃いましたのと、それから過去において開拓信用基金制度で取扱つて来ました融資成績も比較的良好であるというような事情から、この法案ができました機会に二銭四厘に下げよう、こういうふうな腹をきめたわけであります。それで日歩二銭四厘の貸出レートを適用するにつきましても、日銀が適格担保に認めるとか、或いは認めないとか、そういう問題は別に条件としては一つも申上げてないのでありますから、その点は誤解のないように御了承願いたいと思います。それで、そういうふうなことでこの法案ができました機会に、いよいよ保証協会ができまして、正式の債務保証をした。融資が起る場合は無条件で日歩二銭四厘を適用する、こういうことに腹をきめたわけであります。それから政府のほうのいろいろ御都合を伺いますと、なおもつと下げたいというふうな御希望もありましたので、日歩三銭二厘というものを考えまして、これを適用するについて先ほど来申上げておりますように、一つ条件は、日銀が適格担保にするということと、それからもう一つは基金の預り利率を従来よりも年一分引下げる、こういうような二つの条件を附けたわけでございます。そういうふうに御承知願いたいと思います。
  65. 清澤俊英

    清澤俊英君 なかなか了承できませんですが、いろいろ前の審議の速記録等もありますので、調べて又お伺いしたいと思います。
  66. 河野謙三

    ○河野謙三君 私はもう中金や農林少には何も尋ねませんけれども、折角開拓団の代表が来ていますから、私が要求して来て頂いたんですから、開拓団の代表者のかたに中金とこの問題の折衝の経過を私は一応参考に聞きたいし思います。但し私は中金と開拓団の両者の折衝の経過を聞きまして、そこで仮に両者の間で話ができておりましても、それはそれだから私たちは納得するということにはなりませんから、これは先ほども申上げたように、金を貸すやつと借りるほうでは、これは五分と五分の折衝じやないんです。これは開拓団と中金ばかりではない、全購連と中金の場合でも、全販連と中金の場合でも、借りるほうと貸すほうと、これは五分と五分の話合にはなりません。ですから、要するに強姦された人の話を一応苦衷を聞くだけで、だからそれで私は認めたということにはならないのであるから、それは参考に私は申上げておきます。
  67. 飯島久

    参考人(飯島久君) 開拓者連盟の飯島でございます。いろいろ御配慮を願つておりまして、誠に有難くお礼申上げます。只今河野先生からの経過についての御質問がございましたので、極く簡単に概要だけを申上げたいと思います。  過般の国会でいろいろご審議を願いましたのを我々は十分承知をしております。元来中金から我々開拓者の借りておる金が二銭六厘という日歩は非常に高いというところに、常に困つたものだという不満を持つてつたわけであります。そこで農林省等に対しましても、先生方に対しましても、この苦哀は常に訴えておつたわけでありまするが、幸い前国会におきまして、皆様方の御配慮によりまして二銭二厘に今度になるぞと、こういうようなことを伺いまして、我々は非常に喜んだのでございます。そこでいつこれが一体実現できるかというので、その日の来るのを実に首を長くして待つてつたわけでありまするが、なかなか実現方がどうして実現するのやらわかりませんので、再々農林省を通じまして早く実現方をお願いしておつたわけであります。農林省のほうでも十分交渉をしておつたようでありまするが、なかなからちがあかん、こういうことで、それでは我々役員の者で面接交渉をしようというので始めてから、前後入れ代り、立ち代り六、七回に及んでの交渉をいたしておるわけであります。その交渉の当初におきましては、私たちは権威ある国会においてやつて下さつたのだから、無条件で二銭二厘、その通りにやつてくれ、こういうことを冒頭持ちかけたわけであります。それでできると思つたところが、とんでもない話でございますので、それはそうは行かんということに相成りまして、どういうわけだというので、いろいろ今度は聞きましたところが、そろばんをはじいていろいろパチパチやるのでありまするけれども、遺憾ながら私たちは素人でありますので、そろばんが本当はつきり掴めなかつたわけであります。成るほど中金のほうから言われてみると御尤もなような次第なのですが、ただ我々は常識的に飽くまで国会でやつたのだからということを楯に上つたのですが、ついにその理由は立たなかつたわけであります。そこでいよいよ今度は先ほど来からお話のありまする保証協会というものが正式に発足をいたすことでありますので、末端組合或いは開拓者個人等々からは、新聞ですでに発表になつちやうんじやないか、それにもかかわら何をぐずぐずしているのだというので、幹部は常にお叱りを受けておつたわけであります。そのような鞭撻、激励もありますので、火のついたような立場に立つておりますので、やんやと迫つたのでありますが、一方保証協会はぼつぼつできかかつておる。そこでいよいよこれが全国的な発足は本月の中旬頃に発足するわけであります。そうしますると、この新らしい協会が発足するまでにはどうしても目安を付けなくちやならない、こういうことに迫られたわけであります。そこで最後に、一番交渉の最後が十月の二十一日と記憶しております。中金とやつたのでありまするが、どうしても我々の満足するような線が出ない、こういうことになつたわけであります。そこで最後には十月の二十四日には農地局長に、これはどうしても我々の力ではいかん、局長も議会における答弁云々という話を聞いておつたので、あれはそのようにできないものかというので、又振り戻して農林省に持ち込んだわけであります。そのときにその過程におきまして、いろと、どうしても採算は引合わないというようなことになりましたので、そこで局長のほうでも非常に心配して、とにかく長引けば長引くほど我々自体としても困る、何とかこれをきめて頂きたいという我々の要求に対しまして、そこでやむを得ず、局長もそれでは当面の措置として何とか妥協しようじやないかということで、余儀なく局長もこれに参加して下さいまして、そうしていろいろそこで協議した結果が、先ほど問題になつておりまする預金が現在三億八千一百万ございます。この三億八千百万のうち一億五千万、これは八分五厘の利子で預けてあるわけであります。それから二億三千百万、これは六分の利子で預けてあるわけであります。そこで全部一律に三億八千百万の一分を引くということになりますると、これは大変なことになる、こういうことで、一分の利子引下ということについては、これは勘弁してもらいたいというので、二億三千一百万の六分の利子だけを一分それでは我々のほうでも譲歩しよう、それで八分五厘のほうは手を付けないこと、こういうようなことでやれば何とか追つくじやないか。一方私たちは新らしい協会が発足いたしますると、現在ですら四億足りない金を預けておきまして、それがために三倍の約十二億の金を貸してもらつておるわけであります。それが更に今後は信用が強化いたしますことによつて、もつと貸出をして頂く、こういう河野先生のおつしやるように、借りる身分の辛さもございますので、そのような将来のことも考えまして、ほどよく矛を納めようじやないかというところに余儀なくなつたわけであります。そういうような過程で、この利子引下はどうも腑には落ちないけれども、まあそれじや考えようじやないかというので、極めて不満ではございますが、やむを得ずこれは呑むほかあるまい、こういう態度を持つたわけであります。但しこれにつきましては、昨日全国の代表者会議がございますので、その代表者会議に諮つて、そうして正式御回答申上げるから、それまで保留、こういう形をとつて、昨日全国の会合を開いたわけであります。十月二十四日は、そのような利子引下に対しては不満ではあるが、潔よくここで妥協しよう、こういうことで決心をいたしたのでありまするが、それについては私たちはただそれだけでは困る、末端の取扱いに対しては極めて親切に、そうして速かにやるような措置を講じてもらいたいということが我々の強い要望であつたわけであります。更に今後政府のほうに対しましても、資金増加で欠損する部分を補填してもらうような措置を講じてもらうことを農林省にお願いし、更に中金に対しては今後の問題といたしまして、何らか別な方法があれば速かにこの六分の利子に又戻してもらいたいというようなことを語つたわけであります。その他の方法は、実はこの交渉の過程におきましても、適格手形がどうしてもできないということで、これはがつかりしたわけでありまするが、そのほか現在開拓者に流れています資金が、現在本年でも貸付が約十七億ほどあつたわけであります。その十七億の金が地方に参りますと、各県の日本銀行の支店を通して流れるわけであります。それが一カ月かそこら眠る。実際開拓者の手に届くまでは眠るから、それを地方の中金の店を支店にしてもらつて、そこに流してもらえばそれで利鞘がとれるというので、利子を引下げなくてもよろしいということがあつたわけであります。そういうようなことにつきましては、再三我々のほうもいろいろな方面から手を打つてつたわけでありますが、すでにこれはもう法を改正しなくてはならないということにぶつかり、且つ十七億の流れる金が第一四半期から第三四半期まで流れまして残り一億九千万なので、これも到底間に合わんというので、切羽詰つた状態に相成つたわけであります。そういうようなことでございまするので、一応この発足するものに利子引下げをしてもらわなくちや困る、こういう切羽詰つたところから妥協しようということで、局長まで煩わしましてこの妥協案に応ずる態勢をとつたわけであります。  以上極めて概要でございまするが、我々の交渉の過程における大要を申上げて御質問お答えしたいと思います。
  68. 河野謙三

    ○河野謙三君 農林省初め開拓者や中金のかたがたから、いろいろ経過を聞きましたが、当委員会としては、改めて今回農林省が斡旋されました今の案が妥当であるかどうであるかということにつきまして、農林委員としてもう一度協議した結果、委員会の意思決定をして、私は農林大臣に適当な措置をとらるべく要求したいと思いますから、その機会を一つつて頂きたい。
  69. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) なお鶴田理事から発言を求められておりますから……。
  70. 鶴田亀男

    参考人(鶴田亀男君) 先ほどの御質問なり、今の開拓者連盟のかたのお答えに関連いたしまして、誤解を招くといけないと思いますので、私から金庫の立場なり、私ども考え方を一応念のために申上げておきたいと思うのでありますが、この金利改訂をどうするかというふうな具体的な問題は、先ほど申上げましたように農林省のほうからこれは御交渉があつたことなのであります一勿論その後いろいろ問題が紛糾いたしましたので、先ほどお話がありましたように、開拓者連盟のかたも再三私のほうにお見えになりますし、又私の係のほうからもいろいろお尋ねなり、御意見なりに対して、お答えなり、意見を申上げた機会はあるかと思うのでありますが、そういう機会は又事実再三あつたようであります。併しこういうふうな特別の法律に裁きます融資でありますのと、それから最初のお話は、これは農林省のほうからのお話なのでありますから、私どもとしての心構えは、正式なお話は飽くまでも農林省のほうと付ける筋合のものだと考えて、問題の発生以来そういうふうな気持で進んでおりますので、そういうふうに御了承を願いたいと思います。
  71. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 参考人に対して御質疑はありませんか……。御質疑が大体なければ、先ほど河野委員の御発言のように、別途当委員会といたしまして態度を決定いたすことになりますが、質疑は終了してよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  72. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 開拓者融資の金利の問題につきましては、後刻当委員会といたしまして御相談をいたすことにいたします。   —————————————
  73. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 引続きまして昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案の質疑を続行いたします。
  74. 清澤俊英

    清澤俊英君 これは経済局長質問するのはちよつと無理じやないかと思いますがね、若し無理ならば、私も官房長に質問するのが本当かと思いますが、今災害地指定というやつが出ておりますね。いろいろな条項で、こういうものを災害地と指定するというような指定条項が何か出ているでしよう。それに則つて大体冷害地自分の村、若しくは自分の県、自分の郡が災害地に入るのか、入らんのかという質問を非常に私は受ける。そこでたまたま激甚な災害地としては営農資金をこれこれ廻すという条項がこの中にある。第何条かにそういうものが出ておりますが、それと通念的な災害地指定というような通念とが同一のものかどうか、こういう点を一つお伺いしたいと思います。まあなかなかこれは重大な問題で、若の経済局長答弁できないとすれば、至急官房長官でも何でも呼んでその点を明らかにして行かんと非常に取扱上困る。
  75. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 冷害によります資金融通につきましての特別の措置と申しますか、金利の三分五厘の地区でございますが、これはこの法案に示してあるところでございます。一般に言います特別地域は、これは風水害の点でございまして、これとは又趣を異にしているのであります。
  76. 清澤俊英

    清澤俊英君 ちよつとお聞きするのは無理だと思うが、これはわかつております。第二条の三はよくわかつておりますが、それが別だとしますると、何かそういうものは別に考慮しておられて、そういう条文を出される御用意などは将来にあるのかないのか。
  77. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) お尋ねの点は水害についての御質問でございますか。
  78. 清澤俊英

    清澤俊英君 いや、水害ではないです。水害にはあるのですな。水害にいろいろの条項を付けて、これを県段階の水害地域と認めるとか、これは郡段階であるかどうか、まあ地区と認めるというので、税金関係などを対象としていろいろ根拠があつて冷害地帯としての指定がある、そういうものができている。ところが冷害地帯というものには、この間官房長の説明から行きましても、これこれのものを激甚なる冷害地帯として、こういう営農資金の取扱いをすると言うただけで、これを冷害地帯だとして指定するというような話はない。それはどういうことになるかというと、営農資金だけじやないでしよう。救農工事がここへ出て来るとすれば、それがどうなる、こういう問題がすぐつきまとうて出て来ている、山林の開放をどうする、三百五十万トンの払下げが特別に行われる、借入資金の延納まで認めて特別取扱いをせられる、こういうものがあつて自分の村が果してそれに該当しているかどうかが明確でないので、そういうものを指定したものを作られるというようなことが省内にあるのかないのか、これはちよつと経済局長に聞くのは無理ではないかと思うが、若しあるならばあることを、呼んで一つ至急聞かなければならない。これは焦眉の急ですよ。すぐ計画を立直さなければならん、まごまごしてはおられないから、お前の所は何にもないからすぐ林道を新規に計画をせればならんということを教えてやらなければならん。あなたの営農資金というものはこれで行けば大丈夫だから、これは間違いなしにてきると思うが、ほかのものに関連しておりますので一つお伺いしたい。
  79. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 資金融通につきましては、これは御指摘のように第二条に明示してございます。それから米麦の売渡し等につきましては、政令で確か定めることに法案ではなつております。お尋ねの災害の救援法案につきまして、どういう地域にこれが行われるかということにつきましては、特別の法律が確かないように承知しておりまするが、私の所管でもございませんので、官房長官からでもお答えをしたほうが適切かと思います。
  80. 清澤俊英

    清澤俊英君 至急官房のほうへ一つ呼んで様子を聞かして下さい。
  81. 片柳眞吉

  82. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) それでは只今の問題は、只今官房長を呼んでおりまするが、衆議院の審査ともいろいろ重複しておりまするので、なお資金融通の点は質疑を残しておきまして、農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案について質疑を願います。質疑に入ります前に、只今農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案は中途で政府から修正されておりまするから、一応政府委員から修正の理由を説明して頂きたいと思います。
  83. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 冷害対策につきましては、御承知通りそのまま補正予算が増額になりまして、その中の一部が公庫の融資に増額されるということになりましたので、当初計画いたしておりましたのが十億、それから次の増加の分が十五億、合せまして二十五億に相成つておるのであります。従いまして融資の対象となります事業も、一次と二次の二通りに分れておりまするが、それを総合して申しますると、土地改良につきましての貸付金額に十二億二千万円、開拓費につきましては二千四百万円、災害復旧につきましては二億四千五百万円、合せまして農林関係で十四億八千九百万円ということになつております。林業関係については林道の災害復旧、それに伐採調整資金三億を加えまして、三億四千九百万円ということになつております。水産業関係につきましては、漁港の災害復旧に九百万円、それから臨時救農施設という中味は必ずしも具体的にまだなつておりませんが、それが十億ということで、合せまして二十八億四千七百万円程度冷害対策事業に見合います公庫の貸付の契約でございまして、地元負担の八割を負担をするという計算で、以上の数字を申上げたのであります。従いまして二十五億でございまするので、若干増資分が不足いたすという数字になつておりますけれども、この不足分は、公庫の全体の貸付状況から行きまして、償還金等もございまするので、全体の金繰りから、この程度の二十五億ということで以て、先ほど申上げましたような貸付金額に対処できるであろうというふうに考えております。  簡単でございますが、これで説明を終ります。
  84. 関根久藏

    ○関根久藏君 只今お話の土木事業やその他の事業に融資をする、その補助の八割ということですが、地元負担ちよちよく本会議等で、大臣や何かは地元負担意味に充てるということを言明されているのですが、八割というのはどういうのですか。
  85. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 公庫の融資につきましては、今回の地元負担の融資に限りませんで、融資率をどの程度にするかということはいろいろ問題がございますが、いろいろ私どもの狙いとしては、八割程度は行きたいというふうに考えておりましたが、実際公庫の資金の枠が最初に決定されます場合には、そういうことではきまりませんので、実際問題としては、四割なり、五割なりということで資金額が事実きまつてしまうということに相成つておりますのでありますが、今回の災害につきましては、そういうことでは地元の負担が増加するということで、できるだけ地元融資についての割合を増加したい。農林省といたしましては、八割ということでやつて参りたい、かような考え方でいたしておりまして、さような考え方がほぼ今回の冷害対策事業につきましてはできるのではないかと思つております。あと二割をどうするかという問題もございまするけれども、二割程度は地元の一つ御工夫によりましてカバーして頂きたい、かような考え方でいるのであります。
  86. 関根久藏

    ○関根久藏君 救農土木事業その他の本来の使命から言つても、余りけちけちしないで全部貸すような方法を講ずべきではないかと思いますが。
  87. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 勿論これは災害の実情から申しますれば、補助率も引上げ、融資の率も引上げるということがの望ましいことでございますが、今回は一万補助率も若干引上げてございまするし、又融資の率も普通の事業に対してよりは相当増額いたしておりまするので、なお一○○%になつておらないという点については御指摘の通りでございまするが、この程度で大体行けるのではないかと、かように考えておるのであります。
  88. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 救農土木事業で、農林省関係の救農土木事業は、今関根さんの言うような地元負担の八割でも足らんという御意見が出ておるのですが、同じ救農土木事業で建設省所管のものについては、地元負担分についてはこういう融資の措置があるのですか。ちよつと小倉局長質問するのは筋が違うかも知れませんが、こういうのはどうなりますか。
  89. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 御指摘のように私必ずしも適任ではございませんのですが、直接間接知つておることで以てお答えをいたしますと、建設省関係の土木事業は恐らく市町村等の公共団体がやつておりますので、地方債の問題になりまして、それが預金運用部の引受ということに関連いたして、やはり一種の金融的な問題になりまするけれども資金運用部がどの程度引受けられるかということに結局関連をして参る問題だと、かように考えております。
  90. 白井勇

    ○白井勇君 農林漁業金融公庫の貸付につきまして、十月九日の省議決定では(ロ)のところで「貸付金については貸付先の状況により、年賦償還の支払い猶予又は据置期間の延長等の措置を講ずる」ということですが、非常に何と言いますか、いろいろな従来と変つた措置を請ずるようなことが考えられておるわけですが、そのほか二、三あるわけですが、こういうことは具体的に言いますと、どんなことですか。
  91. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) お尋ねの点は、公庫がこれまで冷害地方に融資しておりまする公庫の貸付につきまして、冷害のために農家収入限になり、従つて借受主体であるいろいろの事業主体が償還に困難を来たす、こういつた場合の措置でございまして、一律に一年延ばすとか、或いは据置期間を置くとかというようなことに、必ずしも考えておりませんので、償還の困難となるような借受主体がございますれば、公庫と関係の借受生体とが具体的に御相談を願つて、適当に償還期限を延すなり、或いは据置期間中のものについては更に据置期間を延す、そういう措置をとろうという農林省の方針を團明をしたわけであります。
  92. 白井勇

    ○白井勇君 今度の二十五億の融資につきましては、やはりその金庫が貸します場合は、従来と違いまして或る程度、何と申しますか、簡易の方法によつて貸して行くというような特別の措置を講じられる予定ですか。
  93. 小倉武一

    政府委員(小倉武一君) 今回の資金につきましては、ほぼ従来のやり方で融資をして参りたいと思つておりまして、特別変つた手続なり、やり方は只今のところ考えておりませんが、地方が、地方と申しますのは、雪の関係等もございまするので、延び延びになつたのでは仕事も遅れるということもあろうかと存じまするので、積害の前に間に合うようにするためには、場合によりましては、手紙も従来のものを更に簡素化するといつたような工夫もしなければならんのではないかというふうに、まあ思つておる次第であります。
  94. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 官房長が見えましたので清澤委員の御質問を願います。
  95. 清澤俊英

    清澤俊英君 先般あの要綱の御説明がありましたが、激甚農家として指摘せられましたね、営農資金の分で、今法律になつている第二条の第三項を官房長は激甚なる冷害地と、こう言われたが、営農資金の場合はこれでいいと思うが、なお救農土木工事がありましたり、飯米の要求がありましたり、飯米の分は多分個人の何で知事が承認すればというので、これも大体わかつておると思うが、救農土木工事等に対しての施行区伐としては、大体水害対策税金などを中心として区域をきめられておると思うが、そういうような災害地区としてきめられるについて何か基準があるのか、ないのか、あつたら知らせてもらいたい。各地区において自分の村が冷害地区として指定せられるか、せられれないのかということは目下非常な関心の的でありますので、お伺いいたします。
  96. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) 救農土本関係事業を実施する市町村につきましての問題でありますが、これは先般府県から報告によりまして、市町村別の被害程度の表をお配りしてございます。あれを元にしまして法律的にこれを、指定村にするとか、しないとかいうような、こういうことは考えておりませんが、私のほうの作業の順序から申上げますと、先ず三割以下の差、つまり七割以上の減収の村は真つ先に取上げて行く、その次には五制以上の村を取上げて行くと、即ち御承知通りに、これから一日遅れれば一日だけ事業を実施する期間が短くなりますので、そういつた一応の基準で進行いたします。そうして更に大体は三分作以上はですね、逆になりますが、七分作以上と申しますか、最初に三分作の村、次に五分作までの村、次に七分作の村、こういうように順々に選定して行きまして、そうして事業費の配分をきめたい、そうして目下本日もすでに十県を呼びまして、そういつた作業の順序を具体的に打合せております。従いまして法律的には指定いたしませんが、そういつたことで事実上は村を指定して行くということになります。
  97. 清澤俊英

    清澤俊英君 そうすると、無理な問題は出て来ませんか、最近に町村合併などをやりまして非常に大きな村ができ上つておる。たまたま大部分が冷害を非常に少い程度に受けておるものが多い、ところが或る区画は山間地が仲間に入つておる、これはもう全減に近いものなんです。村の平均からすれば三割以下かも知れませんが、その地区は実際問題として旧村落にあれば当然五割以上の減収だというものがありはしないか。村中心でやつたら大変無理な問題があると思いますが、そういうようなものに対する御考慮はどうでございますか。
  98. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) これは町村合併の問題の場合は旧来の区域をやる、これは先般来やはり問題がありまして、旧来の町村のやつでやるということを考え、それから開拓地につきましては、開拓地を一つの村と同じような扱いにしてブロックごとにそういつたきめ方をしよう、こういう方針でおります。従いまして政令とか、何とかきめますと、なかなかやかましい問題になりますが、そこのところは相当何と言いますか、ゆとりを持つた考え方で行きたいと思つております。
  99. 清澤俊英

    清澤俊英君 この問題は救農土木は勿論ですが、山間部における炭窯の問題などには非常な影響力がある、今は甚しい私は例を挙げたが、旧来の山間農村としてありましても、そういうものが出て来る、これに対しては何かやはり基準を付けて十分考えて頂かなければ私は問題になると思う。一地区が五割以上とか、或いは三割以上とかいうような場合には、それはやはり相当考慮するくらいのはつきりしたものでなければ、もともと今の予算自身が全体を潤おすだけの予算かないのですから、至つて辛いものを取合いするんじやないかと思う、そういう場合にたまたま自分の村が他に非常にいいところがあつたために二割七分三厘なんというところがある、二割七分五厘は平均なんです。そうしますと、村落の形式によりましては、どこかに五割くらいのものがなければならない、二割七分が平均だとしまするならば、そういうことが考えられる。そこには非常な無理が私は出て来て、隣りの村は全体から見れば非常に悪かつた、平場地帯であつて三割で辛うじて入つている。片一方は現実において五割、たまたま片一方のほうに一割五分くらいのものがあつたために、その地区だけが大部分のものが抜かれているということがありましたならば、これは非常に問題を残すと思います。これはやはりもう少し親切な分配をしてやりませんかつたら、予算が余つていれば廻つて行くだろうけれども、大ざつばの分配基準をきめられますと、これは大変な私は問題が出て来ると思いますから、御考慮を願いたいと思います。
  100. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) 今度の補正予算で申上げますと、大体救農土木事業費が補助で五十億を予定しております。まだ追加分の分をどれだけ増すかということは確定的でありませんが、一応衆議院の各委員会の意見等を聞きますと、二十億程度をその中から増したらいいだろうと、こういうことでございますから、従来の三十億を合せますと五十億になります。そうしますと、それによる事業量は約三十億プラスして、補助率の相異等によりまして八十億乃至八十五億の事業になると思います。そうしますと、先ほどお配りしております市町村からの報告によりましても、五割以上の減収の町村が千六百ばかりになつておりますので、事業量としましては、一町村仮に平均に見ましても四百万円以上のものが配当可能になります。従いまして公共事業費の分としては、先ほど申上げましたように、市町村別に一応ひどいところを先に拾いまして、お話のようにその基準では拾えないところは実情に応じて拾つて行けるのじやないか、こういうふうな一応の目安を付けております。併しこれもなお先ほど申上げましたように、府県の実情をもつとよくわからなければいけないというので、折角各局一緒になりまして府県の事情を聞いておりますので、御注意の点は十分気を付けてやりたいと思います。
  101. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) これは清澤委員の御質問に関連して、審議には入つておらないのですが、米麦の売渡の特例法案には、政令で定める地域内において生じた冷害、こうなつているのです。そうなつて来ると、この米麦売渡特例の法案の政令指定地域というものに大体引つ張られるような感じがするのですが、これとそれとは別と見ていいですか。
  102. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) 米麦の売渡しでは、先が府県を予定しておりますので、府県別に指定して行きたいと思います。従いまして殆んど全部の府県が入るのじやないかと予想しております。それから今の救農土木のやつは、これはどうしても今度仮に衆議院のほうで大体おきめ願つているようなふうに行きますとすれば、例えば臨時救農施設のような小規模のものを対象とするものがありますので、相当細かくやらないと、或る点だけに集中的にとられて行く慮れもありますので、そういう点は十分府県が市町村別に計画を立てさせてそうして流して行く、こういうふうに思います。従いまして今の営農資金のやつ、それから飯米のやつ、それから補助のやつ、それぞれ別の基準でやりたいと思つております。
  103. 清澤俊英

    清澤俊英君 先日の委員会で経済局長に話したのですが、今供述が割合に成績がいいです。ところがもうそろそろ供出しますと、それを農手の引落しに使われて金をくれない。金がほしいから結局そこまでどんどん出している。その裏付には販連の手持の麦をどんどん入れて、新潟県のような米作農家で食べている。この出来秋で麦を食べて出している。こういうものがこの表で見られる通り、大体一割五分から二割ぐらいの減収になつているもので、そういうことをやつている。やはりこれはせめて特別の何はなくても、麦の価格ぐらいは、一つ同額のものを渡してもらわなければならん。これは食管の長官に一つ話しようと思いますけれども、官房長がおられますから、これは一つ考慮してもらいたい。
  104. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) 麦の価格は今の転落農家に対する飯米と、それから保有米を切つて供出に出す分は精麦価格を安くしております。御趣旨の点は御趣旨に副うようになつているのではないかと思いますが、なお細かい点がありましたら……。
  105. 清澤俊英

    清澤俊英君 今は販連で手持のものを買つている。政府でこんなのは出ていませんか。販連で手持のものを買つて来て食べているという状態になつている。だからこれはちやんと書類でわかつておりますから、あとで若し高いものがあつたら、それだけのものを補償してやればいいと思う。何とかこれは考慮してもらわなければ工合が悪い。
  106. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) それはよく食糧庁に話しておきます。
  107. 雨森常夫

    ○雨森常夫君 救農事業を割当てられますのは、農林本省では県までにされますのか、或いは町村別までおやりになるのか。
  108. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) これは県とよく相談した上で、町村別にきめたいと思つております。
  109. 雨森常夫

    ○雨森常夫君 これは私のお願いでありますが、割当てせられますときに、これは勿論御配慮になるとは思いますが、例えば都市附近の、就労の機会がある程度ほかに求められる地方と、山間地方のごとき、就労の機会がないところでは御考慮を願いたいということ、それからもう一つ、この前の委員会で官房長が、あれは北委員だと思いますが、質問お答えなつたのですが、冷害地の既設の既定予算で組んでおる経費は節減の対象にしないとおつしやつたように記憶しておるのですが、それはその通り行うのでありますか。それをもう一度確めておきたいと思います。
  110. 渡部伍良

    政府委員(渡部伍良君) 先ほど申上げますように、この救農土木は一応町村別にやりますので、その冷害地町村の分の節約は起らないように、こういう方針で今やつております。併しながら、まあ一割程度のやつで、地方によりますから、府県別に平等に割当てるとすれば或る程度軽微な災害地には節約が行くのじやないかという説が出ておりますので、まあそういうことのないようにということで、更に今県と具体的な計画を組む上において注意をしております。
  111. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 実はもう関係大臣も、一応法案の大体の質疑は終つたとみて、集約して一つ出席を求めて、大体明後日頃やろうと思いまするが、そういうことでやはり質疑は質疑で進めて行きたいと思いまするが、それでよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。  それでは本日はこれで散会いたします。    午後四時三十三分散会