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1953-11-06 第17回国会 参議院 地方行政委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十八年十一月六日(金曜日) 午前十一時三十八分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
内村
清次
君 理事 石村 幸作君 堀 末治君 館 哲二君
委員
伊能 芳雄君
西郷吉之助
君
長谷山行毅
君
小林
武治君
秋山
長造
君
田畑
金光
君
苫米地義三
君
加瀬
完君
国務大臣
郵 政 大 臣
塚田十一郎
君 国 務 大 臣
緒方
竹虎
君
政府委員
内閣法制局次長
林 修三君
南方連絡事務局
長 石井 通則君
自治庁選挙部長
金丸 三郎君
事務局側
常任委員会専門
員
福永與一郎
君
常任委員会専門
員 伊藤 清君
説明員
自治庁行政部長
小林與三次
君
法務大臣官房調
査
課長
位
野木益雄
君
大蔵省主計局主
計官
鳩山威一郎
君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
奄美
郡島の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
(
内閣提
出、
衆議院送付
) ○
合併町村
において
郵便局
の
集配区域
及び電話の
加入区域
に関する陳情の 件
—————————————
内村清次
1
○
委員長
(
内村清次
君) これから
地方行政委員会
を開会いたします。 それでは
只今
から
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
を議題に供します。
加瀬完
2
○
加瀬完
君 昨日
外務大臣
のこの問題についての御
説明
を伺
つた
わけでありますが、残されているのは
事務折衝
だけであるので、十二月一日を
目途
として
交渉
をしている、こういう
お話
でありましたが、
事務折衝
だけであるなら簡単に行くはずではないかという
質問
に対しましては、
相手
のあることであるので、そうも行かない。十二月一日というのは延びても、それに近い日で確実かという問いに対しましては、それを
目途
としているということで
明言
を避けているわけであります。又
政府
の今までの
言明
と、
外務大臣
との
説明
にも若干
食い違い
があるようにも思われますので、どうもそういう点明確を欠きますので、次の四点をお伺いいたします。 第一点は、副
総理
は十一月一日か、幾らか遅れるにいたしましても、それに近い日に
復帰
できるということは、
議院運営委員会
で御
明言
なさ
つた
そうでありまするが、
外務大臣
は、
政府
は初めから十二月一日を
目途
としているんだ、こう答えております。ここに
食違い
があります。この点が
一つ
。 第二点は、十二月一日には必ず
措置
し得るのか、現
交渉段階
からの
見通し
。 三点は、
外務大臣
は
事務折衝
だと言いますけれども、
事務折衝
だけで
政治折衝
をしないで解決し得るか。 四点、
奄美
の
住民
は、行政的にも、経済的にも
琉球政府
から実質的には切離されたような
状態
に置かれております。この
現実
の救済を即刻やらなければならないと思いますが、
復帰期日
が延びても、早急にこの
措置
をとるという
考え
が
政府
におありか。以上四点お伺いいたします。
緒方竹虎
3
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 私が
議院運営委員会
で、
奄美大島
の
引継ぎ
の時期を十一月初め頃と申したことのあるのは、今御指摘になりましたように事実であります。それは当時
臨時国会召集
についての御
意見
が議運で出ておりまして、当時の
政府
の
予算編成
の
事情
から、十月末より早くは開き得る
見通し
がないけれども、十一月になると、
奄美大島
の
引継ぎ
の問題もあるので、十一月の中旬より後にな
つて
は
不都合
を生じそうだからということを言うたような
記憶
がするのでございますが、その十一月
云々
と申上げましたよりどころは、これは
政府
で
期日
をきめたわけでも何でもないので、
ダレス国務長官
が、日時を忘れましたが、
東京
で
奄美大島返還
の
声明
をした後、
現地
において直ちにそれの反響がありまして、これは
現地
の
事情
を私はよく知りませんが、
現地
でもつばら十一月初めには
日本
に
復帰
できるんだという噂が頻りでありました。それが
東京
に響いて来てお
つた
ことと思います。そういう点から
政府
としましても、
奄美大島復帰
の問題の性質から、この
引継ぎ
に関連するいろいろな
措置
を少しでも遅れないように、当時は私
ども気持
の上でそういう
考え
をしてお
つたの
でありまするが、
東京
の
アメリカ大使館等
との
連絡
で、そういう日を公けにきめられてお
つた
わけじやない。ただそういう若し十一月にでもなれば手遅れにならんようにという
気持
を申上げたのであります。従いまして
外務大臣
が十二月一日を
目標
としてということの間には
食い違い
はないのでありまして、
外務省
としましては、
アメリカ側
と打合せをしまして、初めから十二月一日を
目標
として
交渉
をしてお
つたよう
であります。 それから第二の十二月一日を
目標
にしてできる
見通し
が
はつ
きりしないかという意味の御
質問
だ
つたよう
に思いまするが、この点は
政府
としましても、
奄美大島
の人々の感情も
考え
まして、極力十二月一日を
目標
で仕上げたいとや
つて
おります。でありまするが、昨日も
外務大臣
と話をしたのでありますが、いろいろな
事項
が、これはどうも、こちら側の何といいますか、不
準備
ではなくて、すぐ渉りそうなことも渉
つて
いないこともありまして、
外務大臣
としても、十二月一日必ずということを
言明
し得なか
つたの
ではないかと思いますが、併し十二月一日を
目標
で極力や
つて
おることはここで
はつ
きり申上げていいと存じます。 それから三番目の
事務的折衝
に任せておいていいかということは、私も一々報告を受けておりませんが、
外務大臣
から聞いたところでは、今の問題は
事務的折衝
がいいように
考え
るのであります。 それから第四番目の問題につきましては、
引継ぎ
後に
不都合
のないように、すでに四カ月分といたしまして十億を
補正予算
に計上いたしておるのでありまするが、その後も
事情
に応じまして
不都合
のないように
現地
の
事情
を十分に検討いたしまして
措置
をいたすつもりでございます。
加瀬完
4
○
加瀬完
君 昨日も
外務大臣
は
国務大臣
としても何もかにも知らないと、こういう
発言
があ
つた
わけであります。
只今
副
総理
は自分はそういうふうに確かに
言つた記憶
がある。併し
外務大臣
が
アメリカ
と
交渉
しておるのであるから、その間には
食違い
がないというお
言葉
でありますが、この問題に対して閣議なり或いは
政府自体
なりで、
復帰
の
受入態勢
というものを確立されておらないという印象を、我々はそのお
言葉
から受けるのであります。少くとも確立されておらないという
言葉
が言い過ぎでありましたならば、
現地
と同じような
熱情
を以て
受入準備
に万全を期しておるとは思われないのでありますが、この点。 もう
一つ
はいろいろな
事項
を、これも
先方
の
都合
で渉
つて
おらない、こういうのでありますが、
先方
の
都合
で渉
つて
おらないのを
事務折衝
だけに任せておいて、十二月一日というものは確実に期待できるか、この二点お伺いいたします。
緒方竹虎
5
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君)
奄美大島
の
引継ぎ
につきましては、
政府
といたしましても十分の
熱情
をも
つて
この処理に当
つて
おるつもりでございます。私が十月の初め頃十一月
云々といつたの
は、これはまだ具体的の
折衝
に入
つて
いない時でありまして、その時期の申し方があやふやであ
つた
から、
政府
の
熱意
が疑わしいという若し御懸念がありますならば、
事情
はそういうことで決して
政府
の根本の
態度
に不明確を表しておるものではないということを御了承願いたい。 それから
事務折衝
の点は、これは私
現地
の
事情
をつき合せてや
つて
いるのでありまして、この点十二月一日を
目途
としておりまするだけに、時々こちらのほうから
事情
を究明いたしまして、そうして督促するというようなことはや
つて
いいと思いまするが、
事情
は
現地
でないとわからんことが多いようでございますので、こつ
ちの
ほうで十分に
連絡
をしておれば、先ず間違いないと
考え
ております。
加瀬完
6
○
加瀬完
君
最後
に
一つ
。
事情
は
現地
でないとわからないと言いますけれども、
現地
における
事務的折衝
ということだけでは、十一月一日という一応の予想が十二月一日を
目途
とするというふうに変
つて
来ている。こういうことでは
政府自体
がもつと
本腰
を入れて、
事務折衝
を円滑にし得るような
政治条件
というものを作らなければ、十二月一日も危いのではないかという当然疑問を持つと思う。そこで十二月一日ということは確実かということだけを伺います。
緒方竹虎
7
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 今のところ先ほど
最後
に申上げました
通り
、十二月一日に是非
実現
いたしたいと
思つて
や
つて
おります。
若木勝藏
8
○
若木勝藏
君 私は簡単に明確に
一つ
答弁
してもらいたいと思います。昨日来の外相の
答弁
では、甚だ我々には
はつ
きりと把握することができない。今も
加瀬委員
からの
質問
があ
つた
点でありますが、先ず十二月一日の
期日
の問題ですね。これは
ダレス
が八月の八日にああいうふうな南明をした以上は、この
期日
をきめて
引継ぎをはつきりするところのイニシア
はこちらにあると思う。
日本
にあると思う。ところが
相手
のあることだから、十二月一日ということを
目標
とするという一応希望の線は出すけれども、これはずれるかも知らんと、こういうふうな極めて何と言いますか、弱い、
熱意
のない
答弁
が多いのであります。全く
事務
的な
答弁
に過ぎない。
本当
に
日本
としてこれは
イニシア
をと
つて
、十二月一日なら一日の
目標
は
実現
できると思う。
政府
にその
熱意
並びに強力な
折衝
の
考え
があるのかどうか、この点を伺いたい。
緒方竹虎
9
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 先ほど申上げましたように
熱意
をも
つて
や
つて
おります。
若木勝藏
10
○
若木勝藏
君 それは
熱意
があるとかないとかという簡単な
答弁
では済まない問題である。私は
イニシア
をと
つて
やるかと言うのです。その点を
はつ
きりしたい。どうなんです。 それから若しそこにどうしても
期日
がずれるかも知らんという
障害
があるならば、その
障害
の具体的な
事項
はどうなんですか、その点を伺いたい。
緒方竹虎
11
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 具体的の今どこに
障害
があるという現在の
事情
を十分承知いたしておりませんので、
政府委員
からお答えいたします。
若木勝藏
12
○
若木勝藏
君 それでは
イニシア
をと
つて
やるかという問題についてお伺いしたい。
緒方竹虎
13
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 今後のことでございますか。
若木勝藏
14
○
若木勝藏
君 この十二月一日の
実現
に対して、
日本
はどうしても主導的な
立場
をも
つて
行くものかどうか。向うに押されて、
相手
があることだからとい
つて
、いつまでもずらす……。
緒方竹虎
15
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) それは私の承知しているところでは押されるというような問題ではなくして、何か細かい
事務折衝
がなかなか頭に入りにくか
つた
り、何かして遅れているように思いますが、それは
イニシア
をとるということよりも、こつ
ちの
ほうで
熱情
をも
つて
督促して参るということであります。
秋山長造
16
○
秋山長造
君 私はどうも昨日来の
外務大臣
の御
答弁
なり、
只今
の副
総理
の御
答弁
を聞きまして承服できない点は、昨日
外務大臣
の御
答弁
によりますと、八月八日に
ダレス
の
声明
があ
つた
直後から、
外務省
としては、
政府
としては具体的な
交渉
に入
つて
、そうして先ず第一に問題にな
つた
点は、
奄美群島
の範囲をどうするかという点であ
つた
けれども、それも大体八月一杯に片付いた。そうして九月からは更に
軍事施設
の留保乃至今後の拡張の問題だとか、更に又通貨の問題、或いは
沖繩在住民
の取扱いをどうするかというような問題、更に又刑を受けておる
受刑者
の受渡しをどうするかというような
事務
的な問題に手間取
つて
おるために、未だ
はつ
きりした
目途
が立たないというような
お話
であ
つた
。ところが
只今
副
総理
の
お話
によりますと、十月の五日に
運営委員会
で、十一月一日を
目標
とするという
言明
をしたときは、まだ
政府
としても具体的な
折衝
に入
つて
なか
つたの
で、そのときの希望的な
観測
を個人的に述べたにすぎないというような
答弁
なんですが、これは同じ
政府
の中で非常に
方針
が食違
つて
おると思う。すでに副
総理
が
お話
にな
つた
ときには、
政府
としては具体的な
折衝
にすでに入
つて
もう数十日間を経過しておるときです。従いまして副
総理
が
言明
なさ
つた
ときには、まだ具体的な
折衝
に入
つて
なか
つた
というようなことは、少くとも
外務大臣
の御
答弁
が
本当
であるならば、副
総理
の御
答弁
は極めて不用意な御
答弁
であり御
発言
ではないかと思うのでありますが、更に又この間から
自治庁長官
にも、この問題についていろいろ質したんですが、どうも同じ
政府
で、こういう重大な国家的な而も内外の非常な影響を持
つて
おる問題、又
現地
二十万の
住民
は
本当
に夜の目も寝ない
気持
で
内地復帰
の一日も早からんことをこい
願つて
おる。で、副
総理
の
言明等
も
現地
には相当大きく響きまして、十一月一日に必ず
復帰
できるという期待を持
つて
お
つた
だけに、現在の
状態
は非常に不安と焦躁のどん底に陥れられているような悲惨なる
状態
、経済的にも悲惨な
状態
なんですが、そういう
状態
を知りながら、同じ
政府
で、そういうように
はつ
きりした
方針
がとられておらない。そうして又
自治庁
は
自治庁
のほうで、
自治庁
限りのことだけや
つて
、
外交交渉
のことは一切知らないとおつしやる。
外務大臣
に聞けば、その島内の
実情
がどうな
つて
おるかというようなことは、それは
自治庁
の
関係
であ
つて
、我々はただ
外交交渉
をやるだけが任務だというようなことで、
外務省
の殻に閉じこも
つたよう
な
答弁
をなさる。どうしても一国の
政府
の代表としての御
答弁
が聞けないからというので、特に副
総理
の御
出席
を
願つて
、
政府
としての
本当
の
はつ
きりした
方針
と
熱意
とをお伺いしたい、こういう
気持
で、我々は副
総理
の御
出席
を待
つて
お
つた
んですが、
只今
のようなちぐはぐな御
答弁
になりますと、一体我々として、
政府
は
本当
にこの
奄美大島
の
受入れ
の問題について、
誠意
と
熱意
をも
つて
や
つて
おられるのかどうか、全く疑わざるを得ない。それらの点についてもう少し
政府
としての
熱意
も、ただ腹の中に持
つて
おるとおつしやるだけでなしに、具体的な行動によ
つて政府
の
熱意
と
誠意
とを示してもらいたい。又今後同時に、そこで
復帰
の
期日
が延びる間の
ブランク
、
予算
なんかも十月一杯で打切られてしま
つて
おるようですが、その
ブランク
から生ずるところのいろいろな問題について、責任ある
政府
として、どういう処置をおとりになるのか、それらの点について、もう一度
はつ
きり
政府
としてのまとま
つた
方針
をお聞かせ願いたいと思う。
緒方竹虎
17
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 私先ほど来申上げたことの中にちぐはぐはございません。
秋山長造
18
○
秋山長造
君 ちぐはぐがある……。
緒方竹虎
19
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) どういうことですか。
秋山長造
20
○
秋山長造
君 先ほどの
加瀬
君への御
答弁
では、十月の五日の
運営委員会
で十一月一日の
復帰
を
目途
とすると
言明
したときは、まだ
政府
として具体的な
交渉
に入
つて
いない
段階
だ
つた
から、そういう希望的な
観測
を
言つた
に過ぎなか
つたの
だという御
答弁
をなす
つた
。ところが昨日
外務大臣
から聞いたところによりますと、
ダレス声明
直後から具体的な
折衝
に
政府
として入
つて
おるのだと……。
緒方竹虎
21
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 私のお尋ねするのは、私の申上げておる中にちぐはぐがございますかと言うのです。
秋山長造
22
○
秋山長造
君 そうではない。
緒方竹虎
23
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) それならわかります。
秋山長造
24
○
秋山長造
君
外務大臣
の御
答弁
とあなたの御
答弁
との間に、そういう大きな
食い違い
があるようなことでは、なかなかこの問題がスムースに行かないのが当り前だという感じを受けるから、もう一度
はつ
きり
政府
の
方針
を聞いておる。
緒方竹虎
25
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 私はでたらめを言
つて
いるつもりは少しもないのですが、八月八日ですか、
ダレス長官
が
奄美大島返還
の
声明
を
東京
でいたしたのち、二日目くらいに
外務省
からその
引継ぎ
の
措置
について、
アメリカ大使館
を通して
交渉
を始めたことは事実なんです。でありまするが、私
はつ
きり覚えておりませんが、まだ
国務長官
が
声明
をされたときには、
アメリカ
の
現地関係
にも
連絡
があ
つて
なか
つたの
じやないかと思いまするが、
軍関係
のほうでございましよう。そういうことで、すぐにレスポンスもなか
つた
ことも事実でございます。
期日
につきましての
折衝
はその後で、私が
議院運営委員会
で申上げたときには、これは
政府
でそういう
方針
はきめた、まだ
日本
の
政府
と
アメリカ
との間にそういう
期日
をきめてお
つたの
じやないのです。ただ我々といたしましても、そういう
措置
が
現地
においてきまれば、折角
現地
できま
つたの
に、こつ
ちの中央
の
措置
ができんようなことがあ
つて
はいけんから、それで
臨時国会
を開くにつきまして、
不都合
のないように十一月の初めにそういうことがありそうな噂が専らでありますので、十一月中頃までには明らかになるまいか、ということを申上げてお
つたの
で、その点につきましては私は十月の初めと言いますと、違
つた
ことを申しておるわけでは少しもございません。あと十二月の一日を
目標
にやるということにつきましては、先ほど申上げたように、
政府
といたしましては、十分に
熱意
をも
つて
や
つて
おるつもりで、
事務
上の小さいことに引つかか
つた
りなんかしているようなことがあるようでございますが、それは
現地
で
話合い
をつけて行く以外にやり方がないので、それが遅れないようにするために、十分に
中央
で気をつけるつもりであります。
田畑金光
26
○
田畑金光
君 副
総理
に二、三の点についてお尋ねしておきたいと思いまするが、私今回
日本社会党
を代表して
奄美大島
の
現地
を視察し、並びに八年間の長い間民族的な悲劇を嘗めた
現地
の
人がた
の激励をや
つて
来たわけであります。そういう点におきましては、少くとも
政府当局
より真剣であり、
誠意
をも
つて
おるつもりでおります。十月五日の
参議院議院運営委員会
におきまして、私自身が副
総理
に対しまして、今の
臨時国会
においては
奄美大島
の問題についての
受入れ
の
法律等
が提案されるのかどうか。この
質問
に対しまして、初めて
政府当局
といたしましても、この
臨時国会
に
奄美大島
の問題も
立法措置
をやろうと
考え
ておる、こういうような御
答弁
があ
つた
わけであります。その
答弁
或いは雰囲気から見ましても、当時において
政府当局
から、
奄美大島
問題に関する限り、積極的な意欲を私は酌み取ることができなか
つた
わけであります。そうして当日実は
返還
の問題が十一月の一日が延びそうな状況にあるのはどういうわけだと、こうお尋ねいたしましたところが、
現地
における
事務折衝
がはかばかしくないために、十一月一日から若干遅れるような
見通し
である、こう
緒方
副
総理
並びに
稲永官房長官
も
お話
になりまして、翌る日の新聞には、
福永官房長官
の談話として、
奄美大島
の
返還
は十一月一日から若干遅れる
見通し
である、こういうことにな
つた
わけであります。実は私一週間
現地
を廻
つて
見まして、
民心
の動きというものを一応見て来たのでありまするが、
現地
に出発する前に、
外務省
の
アジア局
第五
課長
をや
つて
おられる鶴見さんにお会いいたしましたところ、漸く十月の十二、三日頃、
沖縄
の
現地当局
の、
アメリカ側
の
意見
もまとま
つて
、
本国政府
に伝達された、こういう
お話
を承わ
つた
わけであります。そうして
外務省
といたしましても一応十二月の一日を
目途
にしておる。そういうふうな、私は十二月の一日が一応
目標
であろうと、こう
思つて現地
に参りましたところ、十月二十六日の
情報
では、
政府
の一部筋から来年になるかも知れん、こういうような
情報等
が伝わ
つて
、
現地
の
民心
は
極度
の不安と動揺を極めておる。これが
実情
であります。そこで私いろいろ
緒方
副
総理
の本日の
答弁
と、昨日の
外務大臣
の
答弁内容
とを見まするときに、
答弁
の
内容
において
食い違い
がありまするが、そういう問題はもう触れたくあくありませんが、ただ私が特に
政府当局
にお尋ねいたしたいことは、
外務大臣
の
お話
によりますると、一番困難な問題であ
つた
奄美群島
という、この
群島
の
領域関係
、地域をどうするかという問題、これについても一応
話合いがま
とま
つた
。更に今後
アメリカ側
が
奄美群島
に
軍事基地施設
を持つような問題についても、
日米行政協定
によ
つて日本政府
は喜んで応ずる。こういう
態度
をと
つたの
で、
アメリカ側
も了承した。こういう
お話
を承わ
つた
わけであります。この二つの問題こそ最も私は困難にして、重大な問題だと
考え
まするが、少くとも
日米
両
外交当局
においては、この問題に関する
話合い
はつ
いたということを
明言
せられたわけであります。残された問題は、勿論
日本
の諸官庁の
所管事項
でもありましようが、
引継ぎ
に伴う諸問題、技術的な問題が残されておるわけであります。そこで私たち特に念を押してお尋ねしておきたいことは、十一月あの
声明発表
後、すでに
日米両国
間、
外務省
と
アメリカ大使館
の
事務当局相互
においては、
引継ぎ
の
話合い
は進めておるのが
現実
の姿であります。更に十一月一ぱい継続される。そうして単なる
事務引続ぎのために
、更に十二月一日が若干延びるかも知れんというようなことでは、
日本政府
の
誠意那辺
にありやと私は聞いたいのであります。そういう技術的な問題に関する限り、先ほど
加瀬
君から
お話
がありましたが、
日本政府
が或いは指導的な
立場
に立つと申しまするか、積極的な
誠意
をも
つて
当りまするならば、私は十一月一ぱいにおいて必ず処理できる問題だと察せられるのでありまするが、この点につきまして
政府
といたしましては、一
外務省
の問題ではなくて、
政府
全体として統一ある
意見
を持
つて
、これに当
つて
おられるかどうか、この点が先ずお伺いいたしたいのであります。 第二に、私はもはや問題は
返還
の
期日
にな
つて
参りますると、
先ほどお話
のように
現地
の
アメリカ軍政部当局
においては、いろいろこの問題に関しては、何と申しまするか、
軍事基地
として、或いは
施設
として保留したい
気持
もあろうと思います。そこでこれはどうしても私はこの
段階
にな
つて
参りますると、
最後
は大きな
政治折衝
であり、
外交折衝
であろうと存じます。そうな
つて
参りまするならば、
アジア局
の一
課長
に委ねるというような、こういう
態度
でなくして、飽くまでも
日米
間の
外交折衝
として
外務大臣
、
総理大臣
が取上げて、これはやるべき問題だと思います。我々は
日韓会談
の失敗を見ましたときに、勿論
李承晩
の一方的な
態度
も糾明しなくちやなりませんが、同時に
日本政府
の、
日本外務省
のと
つた
単なる一
外交官
に、
事務官
に
交渉
の全権を委ねておるというような、こういうようなところに、私は今日の
外交
の貧困があると
考え
ております。少くとも
日韓会談
に示されたような、ああい
うぶざま
な恰好であ
つて
は九仭の功を一簣に欠く憂えがありまするが、この
段階
においては、
日米外交折衝
において、MSAに払う努力の万分の一でもよろしいから、この
返還
の問題に
政府当局
は
本腰
を入れてや
つて
頂いて、十二月一日の
実現
を期してや
つて
もらいたいと思うのですが、こういう大局に立つ
方針
をお進めになる御意思があるかどうか、これが第二点。 第三の問題といたしましては、すでに
沖縄
の
軍政部
の
司令官
から
奄美大畠
に関する
予算措置
は十一月末日を以て打切るべし、こういう
措置
がとられまして、
現実
に
奄美大島
の
市町村行政等
を見ますると、十月末までの
人件費
は来ておるけれども、一九五三
会計年度
に属する七月以降の
事業費等
は殆んど来ておりません。一方琉球銀行は貸付を引締め回収に乗出しております。そうして又一般の
経済取引
においても
B円
と
日本円
との兌換を目の前にいたしまして、これが
日本円
三に対して
B円
一の割合でありますから、
経済界
は非常な
混乱
を来たしておる。
財政資金
は引締められて撒布されない。
極度
の経済的な
混乱
を来たしております。従いまして十一月、この一カ月間をどうするかというような
地方財政
の大きな問題が起
つて
おります。更にこれが十二月に延びて参りましたならば、どうなるかの問題、少くともこの
空白期間
については
日本政府
が責任を以てこれの
善後措置
を図るべきであると私は
考え
ますが、こういう点について
政府当局
は
一つ
の明確な
方針
を打出す気がまえを持
つて
おられるのかどうかというのが第三点。 第四点に私のお尋ねしたいことは、この点は或いはまだ
考え
ておられないかも知れませんが、
現地
には約四千の公務員がおります。学校の教職員、官公署、自治団体の職員を入れますと約四千人の公務員がおります。そうしてこの中には、勿論昭和二十一年二月一日の行政分離時当時の
日本政府
に雇用されて、引続き今日まで雇用されている者と、その後、
現地
の官公署において採用された者があるわけであります。ただこれらの人々の身分取扱いの問題が、恩給におきましても、給与問題におきましても、将来問題が残ると思いますが、少くとも行政分離以後、
現地
において採用された職員も、その採用された人は、
日本
に
返還
された以上は、
日本政府
においてこれが採用された、こういう前提の下に身分を保障せらるべきであると
考え
られております。
奄美大島
或いは琉球、小笠原或いは南千島にある同胞こそ、この戦争の最大の犠牲者であり、最大の犠牲を私たちはこれらの
現地
の人々に負わしておるという、この事実を
考え
ましたときに、これらの問題についても、
政府当局
においては、当然これらの労苦に報いる
措置
あ
つて
然るべきであると
考え
まするが、この点につきまして、
政府当局
の所信を承わ
つて
おきたいと存じます。
緒方竹虎
27
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 最初の第一の御
質問
でありますが、私一々報告も受けておりませんけれども、今まで聞いておりますところ、例えば国籍の問題は、今御指摘になりましたように、そう時間をかけなくても、
準備
を以て
折衝
に臨めば、解決がつく問題であろうと
考え
るのであります。何故これが今日まで荏苒としておるかということにつきましては、更によく調査をいたしまして、今
お話
のありましたような、線の太い
外交折衝
を要するものがあれば、怠らずその
方針
をと
つて
参りたいと
考え
ます。それから
予算
の問題につきましては、私は実は十月以降の
予算
も出ておるものと承知してお
つたの
ですが、今
現地
を実際に御視察にな
つた
御
意見
によ
つて
、
人件費
が出ていない。これは重大な問題でありますので、どういうふうに
措置
するか、直ちに研究いたします。それから公務員の身分保障等の問題につきましては、
政府委員
から御
説明
いたします。
石井通則
28
○
政府委員
(石井通則君)
只今
の、
現地
の公務員の身分に関する取扱いでございまするが、御承知のごとく、先般の議会で御可決頂きました南西諸島の恩給等の特例の法律におきましては、行政分離前に
日本政府
又は鹿児島県の公務員であ
つた
ものにつきましては、
琉球政府
の時代又今度
復帰
されたあとにおきましても、身分が継続して行くという
措置
をと
つて
おるのでございますが、
琉球政府
で新たに採用されたものにつきましては、理論上から
考え
ますると、これは
日本政府
又は都道府県の職員として採用したものでありませんので、身分の継続ができない建前になろうかと思います。一昨年十三月の五日に
復帰
しました十島村の恩給等の特例におきましても、行政分離前の恩給法上の公務員は、引続いて恩給の
措置
をと
つて
おりますが、新たに
琉球政府
の職員として採用されたものにつきましては、十島村の場合におきましては、その恩給上の
措置
をと
つて
いないのであります。この問題は、今回新しく相当多数の新規採用の方々が、
復帰
後、身分を引継がれるわけでありますので、或いは退職手当、共済組合等の問題と一緒に検討すべき
事項
であると思います。目下
関係
省と協議はいたしておりまするが、現在のところまだ結論に至るまで達しておりません。
田畑金光
29
○
田畑金光
君 副
総理
の御
答弁
中、更に不明確であり、
答弁
として不満な点についてお尋ねしたいと思うのでありまするが、鶴の一声という
言葉
があります。最近吉田内閣の状況を見ておりますると、吉田
総理
から一声がありますと、各閣僚とも拳々服膺して直ちにこれが具体化のために努力をされる情勢にありまするが、少くとも私は、
奄美
大局の二十余万の同胞の血の叫びである、而も
奄美大島
の
返還
の問題、今後の復興の問題ということは、平和条約第三条にあるその他の我が国旧来の領土の
返還
の問題にとりまして、重大な影響を持つものであると
考え
ております。こういう重大な問題は、副
総理
といたしましても、
政府
全体を
一つ
叱咤激励して、少くとも鶴の一声同様に、
現地
の声も国民の声にもよく耳を傾けて処理なされるのが、けだし政治であると
考え
まするが、この点について如何ようにお考になるのか、これが第一点。 第二点は、
予算措置
の問題につきまして、副
総理
はそのような
実情
があるならば、早急に研究しようと、こういう
お話
でありまするが、その研究は至極結構であります。昨日も
外務大臣
にお尋ねいたしましたところ、東南アジアに旅行する際、泊縄の飛行場に立寄
つた
ところ、軍
司令官
が迎えに出ていて、そうしてそういうような心配はないような話だ
つた
と、こういうような至極楽観された
気持
でありまするが、何事も下僚に任されておる。そこにいつも重大な政治的な問題が災いしておるのであります。この際、若しそのような事実があるとするならば、
政府当局
はこの
空白期間
について具体的な解決のために早速手を打つということを、副
総理
としてお約束ができるかどうか、これが第二点。 第三点は、今石井
南方連絡事務局
長からの御
答弁
がありましたが、この際、
事務
当局では今言
つたよう
な研究をしている
段階
であります。そこで私のお尋ねしたいことは、少くとも行政分離後
琉球政府
の下において雇用された公務員であ
つて
も、これは必要な国家
事務
、地方行政
事務
のために止むを得ない採用された人員であります。こういう人がお
つた
ればこそ、戦争犠牲を担わされたものであるということを
考え
ましたときに、これは大きな政治問題として、
政府当局
は、
緒方
副
総理
は、少くとも
日本政府
としては、このような公務員についても、
日本政府
において採用されたと同様な取扱いをなすべきであるという、これは民族的な共感として当然に持つべきものであると
考え
まするが、この点について
緒方
副
総理
としての所見を承わ
つて
おきたいと思います。
緒方竹虎
30
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君) 私は鶴の一声になりませんけれども、今
お話
にな
つた
趣旨はよくわかりまするから、何の一声にしても、よく御趣旨の
通り
にはいたします。 それから第二番目の問題でありまするが、これは引渡前で、
現実
にどういう方法によるかわかりませんが、これは事実そういう投げやりのことにな
つて
おるようでしたならば、
折衝
間におきましても、
アメリカ大使館
を通してやれることだと
考え
ます。 それから第三の公務員のことにつきましては、私は十分ここで返答するだけの用意を持
つて
おりませんから、よく
事情
を調べまして適切な
措置
を講じます。
秋山長造
31
○
秋山長造
君 これは別な問題になるのですが、丁度副
総理
がお出でにな
つた
機会をつかまえまして、
政府
のお
考え
を質してみたいと思います。 副
総理
を御承知のように、今日の地方行政は、非常に厖大な
地方財政
の赤字の問題、又更に当面問題にな
つて
おりまする地方制度改革の問題、こういう重大な問題を抱えまして、我々
地方行政委員会
といたしましても、去る十六特別国会以来、真剣にこれらの問題と取組んで来たわけでございますが、ただ遺憾なことは、この当面の責任者であります塚田
自治庁長官
が、ただ
自治庁長官
だけでなしに、郵政大臣でありますとか、或いは行政管理庁の長官でありますとか、更にその後は
政府
の行政改革本部の事実上の責任者だというような、非常に多忙な仕事を兼ねて持
つて
おられますために、この重大な
委員
会に御
出席
をなさる機会が至
つて
少い。そのために、ただ我々
委員
会だけでなしに、我々の背後にありますところの地方行政
関係
の全国の団体、すべて非常に不満と迷惑を感じておることは、御承知の
通り
なのであります。塚田長官御自身も地方制度の問題については非常に御熱心にや
つて
おられることは、我々も承知しておるのでありますけれども、何分にもさつき申上げましたような多忙な身体でありまして、
一つ
の身体を三つにも四つにもお使いにならなければならないようなことでは、甚だ御本人にも御迷惑だと思う。併し、御迷惑なのは、御本人よりも、更に我々が迷惑なんです。我々
委員
会としても、非常にこの問題は運営上困
つた
問題として、かねがねお互に何とか
政府
として
考え
てもらわにやいかんという
気持
を持
つて
来ております。この
臨時国会
はすぐ済むにいたしましても、当面の地方制度の重大な課題を控えておりますために、どうしてもこの際、若し
政府
にして地方自治の問題について積極的な御
熱意
と責任を持たれるならば、是非専任の
自治庁長官
を置いて頂きたい。これは強いそういう希望を我々持
つて
おるわけでございますが、
政府
におかれましては、この問題について何とか善処される御意思がありや否や、その点お尋ねをいたしたい。
緒方竹虎
32
○
国務大臣
(
緒方竹虎
君)
政府
でも、塚田
自治庁長官
が忙し過ぎるということは感じております。いろいろな
事情
がありまして、兼任のままにな
つて
おりまするが、御
質問
を承わりながら、すぐ右から左に方法がないかとは
考え
ておりまするが、なかなかむずかしい
事情
がありまするけれども、御
発言
の点は誠に御尤であると思いますから、よく研究いたしてみます。
秋山長造
33
○
秋山長造
君 是非何とか専任を置いて頂きたいと思います。
内村清次
34
○
委員長
(
内村清次
君) それでは午前中はこれを以て休憩をいたします。午後は二時から開会をいたします。 午後零時二十九分休憩 —————・————— 午後二時五十分開会
内村清次
35
○
委員長
(
内村清次
君) 休憩前に引続いて
委員
会を開会いたします。
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
を議題に供します。法案の逐条審議にはいります前に、
政府
のほうで
予算措置
を
説明
して頂きます。……それでは逐条
説明
も併せて進めて行きたいと思います。(「必要なし」と呼ぶ者あり)それでは質疑に入ります。
伊能芳雄
36
○伊能芳雄君 この選挙の問題ですが、国会議員は臨時に定員より殖やす、それから市町村会議員は一応このままと今もな
つて
おるのですが、県会議員のことは何にも謳
つて
ないのですが、必要ないとお
考え
なんでしようか、それとも政令のほうに譲るというお
考え
でしようか。
林修三
37
○
政府委員
(林修三君) これは結局この第十条に基きます政令で必要な
措置
を講じたいという
考え
でおります。御承知のように地方自治法上この県議会の議員の定数の制限についての規定がございます。これで鹿児島県の人口増加と、この法律の規定で計算いたしました数字では、やはり問題がございますので、多少この自治法上の制限を増加するということを大体政令で書きたい、その範囲において結局県できめるということに政令で書きたい、かように今のところでは予定されております。
伊能芳雄
38
○伊能芳雄君 国会議員も市町村の議員も、一応これはこの次の選挙までの暫定的
措置
ということにな
つて
おるのですから、今、沖繩の立法院議員にこの
群島
では八人出ておりますが、少し多いかも知れないけれども、丁度県会議員の数がそれに近い、大体六、七人くらいに恐らくなるだろうと思うのですが、そうすると、暫定的にはそれを利用してお
つた
ら選挙を一回省けたのじやないかと思うのですが、どうでしようか。
林修三
39
○
政府委員
(林修三君) やはりこの
沖縄
の市町村の議会の議員は、これは大体向うにも市町村自治法というのがございまして、大体本土の地方自治法と同様な規定にな
つて
おります。同様な方法で選挙をし、同様な職能を持
つて
おるわけであります。従いましてこれは大体そのまま
引継ぎ
ましても、さほど問題はないのではないかと思います。御承知のような
琉球政府
の立法院の議員をそのまま県議会の議員にするということは、これは相当制度の違いをそのまま持
つて
来るということにも相成るかと存ぜられますので、やはり県議会のほうにつきましては、別にやはり定員の増加について選挙をいたすということのほうがいいのじやなかろうか、大体かように
考え
ておるわけであります。
伊能芳雄
40
○伊能芳雄君 警察のことはこの前余り
説明
がなか
つたの
ですが、警察制度は大体国警か何かに吸収して今のままで吸収できるようにな
つて
おるでしようか。
林修三
41
○
政府委員
(林修三君) 大体
只今
のところの予定では、御承知のように向うの警察制度は琉球の
政府
の警察局の支部と申しますか、いわゆる本土で申せば国警的な警察に全部がな
つて
おるようでございます。大体において当分の間は少くともそれを引継いで国警としてや
つて
行きたい。警察法の建前から申せば、市には向うの公安
委員
会を置くという建前でございますので、警察法でも一部の例外はございますが、少くとも暫定的には今の警察制度をそのまま引継いで行くほうがいいのではないか、大体かように
考え
ております。
伊能芳雄
42
○伊能芳雄君 地元では食糧管理法の施行を暫く延ばしてくれという希望を出しておりますが、恐らく供出やなんかを暫く免除して、今のような程度でや
つて
くれということではないかと思いますが、大体
政府
として政令の
準備
には食糧については何も不安はないでしようか。
林修三
43
○
政府委員
(林修三君) これは或いは農林省からお答えすべきことかと存じますけれども、食糧管理法の施行を延期せよというような御希望が地元からあ
つた
ことは承知いたしております。これは併し食糧管理法は供出の面だけでなく、配給の面についても相当規制いたしておりますので、むしろやはり食糧管理法は施行したほうがいいのではなかろうか、その中で多少
現地
の
事情
に合わない、例えば供出等の点につきましても、仮に
現地
の
事情
に合わない点がありますれば、それは暫定
措置
でやるほうがいいではないか、そういう
方針
ではなかろうかと実は
思つて
おります。具体的な政令の
内容
につきましては、まだ農林省と打合せておりませんですが、大体の
考え
方はそういうことです。
若木勝藏
44
○
若木勝藏
君 長官に伺いたいのでありますが、この
暫定措置等
に関るすという法律は、先ず今度
返還
される場合の善後処置というような面が主にな
つて
おると思うのであります。それで八年も遅れて本国に帰
つて
来たというような
実情
から見れば、相当これは先般来の
現地
の方々の
お話
を通じてみましても、荒れ果てておるということで、それでこの法律にかかわりなく、特に
奄美群島
を振興するとか或いは復興するとかいうふうな、そういう法律などを今後出すところの御意思があるのかどうか、この点。
塚田十一郎
45
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これは御指摘の点、御尤もだと思いますので、何らかそういう趣旨のものを
考え
なければならんのじやないか、こういうふうに
思つて
おります。
若木勝藏
46
○
若木勝藏
君 それでは次に二、三伺いたいと思うのでありますが、逐条になるかも知れませんけれども、第二条につきましてそれぞれ政令で定める日まで施行しない、それでまあ二十六号がここに出ておるのでありますが、これらは政令のほうによるとして出ておりますけれども、結局は六カ月を経過しないうちにやるということについては、
現地
の
実情
等から
考え
まして、そこに無理の起るような場合がないかどうかということについて……。
林修三
47
○
政府委員
(林修三君) この本土の
法令
で、二条の一項に掲げておりますものの施工につきまして、成るべく
現地
の
事情
に併せて極力これを施行してもらいたいという御要望も
現地
のほうであるわけであります。当然こういうことは盛り込まなければいけないと思うわけでございます。ここで一応六カ月というふうに限りましたのは、これはやはり何と申しましても、本土の一部になりまして、行政、司法、立法の権限が変
つて
来ました以上は、そこに特別な法地域を長く置くということはやはりどうかと思われますので、やはり或る程度恒久的な制度として、特別な
措置
を必要とするものについては、特別な別の恒久的な立法をするほうがいいのではなかろうか、大体かように
考え
まして、これは一応六カ月を
目標
にいたしております。 それから、ここで更に六カ月以前に施行するものがあるのではないか、それは適当かどうかという御
質問
だと存じますが、
只今
のところでは、第二条の一項に掲げてあります
法令
のうち、大体税法が主でございます。税法の中の直接税に関するものにつきましては、これは大体におきまして琉球で行われております直接税の法律よりも、本土のほうの直接税の法律が相当税率なんかは軽いのでございます。従いまして、そういう意味から言えば、又年度の区分の問題もございますし、例えば所得税なんかは一月一日から
適用
するというので一番区切りがいいというような、そういうところから、
只今
のところ大蔵省では直接税に関する法律は二十九年の一月一日を
目途
として施行するようにしたらどうかということを
考え
ておられるようであります。勿論これは
現地
の
事情
等或いは要果等に応じて、確定的なものではないと存じますが、一応直接税に関するものは多少早目に施行したいという
気持
を持
つて
おられるのじやないかと思います。
若木勝藏
48
○
若木勝藏
君 もう一点伺いたいと思いますが、第三条の第二項ですね。これは議員の定員について暫定的な
措置
とも
考え
られるのでありますが、これは将来鹿児島県のいわゆる第三区になりますか、そういう方面の定員を増すところの御意思があるかどうか、いつまでもこの暫定のような
措置
が行かれるのか、これらについて伺いたいと思います。その
方針
を伺いたい。
金丸三郎
49
○
政府委員
(金丸三郎君) 全く暫定的
措置
の
考え
でございます
若木勝藏
50
○
若木勝藏
君 私の
質問
が明瞭でなか
つた
かも知れませんが、今後鹿児島県の第三区の定員を増して、この方面を選挙区の中に入れるところの
方針
があるかどうか、その点を伺いたい。
金丸三郎
51
○
政府委員
(金丸三郎君) 別表が改正されます際に、どういうふうになりますか、その点はわかりません。別表の改正は昭和三十年が予定されておりますが、その際に、直前に行われた国勢調査人口に基きまして、各府県別に衆議院議員の定数を配当して、それを且つ又選挙区に配当すると、こういうやり方を従来と
つて
おります。従いまして国勢調査の結果がどうなりますか、それによ
つて
変るかもわかりません。現在の公職選挙法の基礎にな
つて
おりますのは、昭和二十一年の国勢調査人口でございます。これで鹿児島県の人口に大島郡の人口を入れて配当をいたしますと、十二名にな
つて
参ります。現在より
本当
は二名多か
つた
ということが言えます。現在一番新らしいのは昭和二十五年の国勢調査人口でございます。これは公職選挙の別表ができます際には、まだ行われておりませんでしたから、これは基礎にな
つて
おりませんが、これで府県別に議員定数を配当いたしてみますと、鹿児島県は十一名にな
つて
参ります。御参考までに申上げておきます。
田畑金光
52
○
田畑金光
君 ちよつと二、三お尋ねいたしたいのでありますが、
現地
の
地方財政
を見ますると、内地と大分様子が違
つて
、
住民
の税負担というのが殆んど市町村財政の六〇乃至七〇%を占めており、内地においては平衡交付金、国庫補助金が主たるものであり、正にその逆の状況にあるわけであります。おまけに琉球教育法に基いて教育税というものが負担されておる。この教育税等は、殆んど市町村が徴収するにも徴収の方法がない始末に今日にな
つて
おるわけであります。そういたしますと、受入後の市町村財政の問題でありまするが、相当額の滞納があるという状況であります。こういうような問題につきまして、
受入れ
た場合には、例えば地方税法等は据置きと、こういうことにな
つて
いるようでありまするが、この変化に伴う当時における市町村財政の困窮、こういうような問題について、
自治庁
としてはどういう対策を以て処理されて行こうとする
方針
か、先ず第一点、この点についてお尋ねいたします。
塚田十一郎
53
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これはいろいろ検討いたして見ました結果、非常にこの財政力が弱いということがわか
つて
おりますので、勿論個人の生活の面におきましても、生活保護法その他で以て相当救済をしなければならん部分が多いようでありますが、自治体の財政につきましても、同じような今の
考え
方で、果して今の税法で以て立ち行く程度であるか。若し立ち行かない程度であるというならば、税法も
考え
なければならんと
思つて
おります。勿論国の税法に歩調を合せて行かなければなりませんが、その場合に、御指摘のようにそれだけ税が収まらないということであれば、それに対してはやはり適当な
措置
を講じて、何とかして最小限度には、これが内地の市町村なみに町村の運営ができるようにして差上げなければならん、こういうふうに
考え
ております。従
つて
具体的の
内容
としては、平衡交付金も相当額出す必要があろう、こういうふうに
思つて
おります。
田畑金光
54
○
田畑金光
君 更に関連いたしますが、現在の
現地
の市町村財政というものは、内地の市町村財政の規模に比較いたしますと、四分の一乃至酷いところは五分の一、こういう財政規模で賄われております。戦争前に比較いたしますと、やはり四分の一前後にな
つて
縮小されているわけであります。そういうような財政の中で、而も税源が六〇乃至七〇%を占めている。従
つて
滞納が出て来る。こういうような状況でありますると、勢い役場の
人件費
を賄うのが精一ぱいで、積極的な出資者がない、こういうような
状態
で、従
つて
返還
なされますと、当然に内地の市町村と同じような平衡交付金とか或いは又国庫補助金というものが、殊に強くこれは考慮願わなくちやならんと思うのでありますが、そういうような点が、今回の十億
予算
で賄うというお
考え
で、この
予算
は組まれているのかどうか、この点についてお尋ねいたします。
小林與三次
55
○
説明員
(
小林與三次
君)
只今
お尋ねの点につきましては、年度内町村には相当金はやらねばならんことは、今長官も申された
通り
でありまして、それに必要な金額は十分に入
つて
いるはずでございます。
田畑金光
56
○
田畑金光
君 先ず、お答によると十分に賄えるというような
お話
でありまするので、これはまあ後日又この問題に関連いたして何いたしますが、例えば公務員の給与を見ますると、中学校の先生方の最高が大体六千百円程度です。それから小学校の最高が五千百円程度、大体それを三倍すれば
日本
の貨幣水準でありますから、非常に低いわけであります。そういたしますと、公務員等の給与ベースというものは、当然に
日本円
に換算すると三倍にしなければなりませんが、こういう公務員の給与ベース等については、どう
考え
ておられるかという問題、同時に関連いたしますが、先ほどの食糧の配給の問題等がありましたがね。現在の配給でも配給辞退するものが五〇%に上
つて
おる。これは買えないのですね。買いたくても、配給は有難いが買いたくても買えない。そこでこの民力が非常に低下しておるという状況において、比較的
復帰
後恵まれておるものは俸給取じやないか、こう
思つて
おりますが、その俸給取がそういうような低いベースである。勢いこれは消費者価格という問題等についても、内地並の生活水準をも
つて
すると、消費者価格の悩みについては問題がある。こういうような状況において、こういうような消費者価格等について
政府
は特別
措置
を
考え
ているかどうか。それともう
一つ
は内地においては十五日分大体米の配給を受けておると、こういうことですが、総体量の食糧が向うにおいてはない、絶対量の食糧かない、そこで単なる内地並の米の配給のみ
考え
ては、主食の維持が困難だが、この際、例えば麦なら麦も準配給というような
考え
方で
措置
するという
考え
があるかどうか、この点について
一つ
。
小林與三次
57
○
説明員
(
小林與三次
君) 私のほうから公務員の給与についての御
答弁
だけを申上げたいと思います。公務員の給与は、今
お話
がありました
通り
、これは
琉球政府
の公務員並びに市町村の公務員を通じて頭は確かに押えられております。内地より低いようでございます。併し下のほうを見ると、内地より高いものもおるようでございます。いずれにいたしましても、内地に入
つて
来れば、内地の一般公務員並に成るべく速かに調整すべきは当り前でございまして、そういう
措置
もとり得るように今度の
予算
においても考慮されておるのでございます。
小林武治
58
○
小林
武治君 郵便電信電話はどういうふうになりますか。
石井通則
59
○
政府委員
(石井通則君) 郵便電信電話の引継に関しましては、大体現在向うにある機構をそのまま引継ぐということでいいのではなかろうかと
考え
ております。これは郵政省からお答えされるのが、適当かと思いますけれども、一応一般的な
方針
としまして、現在それぞれ
琉球政府
の職員として勤務をしておりますものは、国の出先としてきまりますものは国の出先の機関として、その他の機構、職員は大畠支庁に引継ぐ、こういう
方針
でありますので、郵便
関係
、電信
関係
はそのまま引継がれる、こういうふうに
考え
ております。
小林武治
60
○
小林
武治君 長官に伺いたいのですが、これらは郵政直轄でなさいますか。
塚田十一郎
61
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これはいろいろ
考え
ましたのでありまして、郵政省の仕事あたりは、割りに直轄にしたほうがいいのではないかということも
考え
て見たことがあるのでございますけれども、先般この
委員
会で申上げませんでしたが、引継を受けたあとの当面の行政機構をどういう工合にするかということは、先般閣議においての
総理
の
発言
もあ
つて
、国の行政機構の改革と歩調を合せるようにということで、そのために今引継を受けて、現在の国の行政機構と同じように処置してしまうと、もう一度又もとへ戻さなければならんという面倒が起
つて
、
混乱
が二重になるからして、取りあえずは最小限度のものだけ、裁判所
関係
は、これは行政機関と別でありますから、当然分れると思うのですが、そのほかには、検察
事務
程度ぐらいは裁判と密接な
関係
があるので、特別の指図を受けるということにして、あとは
只今
石井局長からも話がありましたように、大体
奄美
支庁に一本にまとめて、暫くの間面倒を見てもらう、こういう
考え
方にしたいと、今
考え
ておるわけであります。
小林武治
62
○
小林
武治君 これは郵便
関係
はもともと熊本逓信局の所管でずつとや
つて
おりましたし、それから従
つて
又これを内地に移管するにしましても、一番簡単明瞭に行くのじやないか、そのまま私は行き得る、又その仕事の運営の上から言
つて
も、そのほうがよいのじやないか、こういうふうに思いますし、それから貯金、保険などは相当の問題があると思うのですが、これはどういうふうになさるか。或いは保険などは相当の加入者があるのだろうと思うのですが、これらの仕事は支庁ではとてもできない。そこで通信
連絡
でやるからして、私は熊本郵政局直轄でおやりになるのが一番適当ではないか、こういうふうに
思つて
おりまするし、それからもう
一つ
今お尋ねしたいのは、郵便貯金などはどういうふうになさるか。これらも支庁の扱いでは殆んどできません。又為替
関係
も直ぐ起きまするし、ですから他のものとは別途にお扱いなさるほうが適当ではないか、こういうふうに
考え
ます。
塚田十一郎
63
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) この大体の
考え
方は、先ほど申上げましたように、原則として一本にまとめて行きたいという
考え
でいるわけでありますが、併しそれをいたします場合に、法的にいろいろな問題がありはしないか、更に又今御指摘のように技術上非常に無理がありはしないかということも併せて
考え
て、最終結論を出したいと
思つて
いるわけでありますが、併し多少の無理はどの仕事についてもあるのでありまして、その程度の多少の無理で以て、何とか短期間のことであるから凌いで行ける程度のものであれば、先ほど申上げましたような
考え
方で、国の行政機構のあり方が本ぎまりになるというときに一緒に、一気になおしてしまいたい、こういう
考え
方であります。
小林武治
64
○
小林
武治君 今の
お話
ですが、殊に名瀬はもとからいわゆる直轄局がありまして、あれが統轄すれば、支庁長に統轄させるということでよほどそのほうが便利だ、これが名瀬の局長が郵政省と直結すれば、これは殆んど
関係
の郵便の交換、或いは電信電話の交換、或いは貯金の金の原資を送るとか、或いは過越金を送るとか、こういうことはとても他の行政機関に任してはできない。従
つて
名瀬の
郵便局
長にこれを統轄させれば、極めて私は円滑に運ぶ、こういうふうに
思つて
おりますので、特に
一つ
お
考え
を願いたい。そのことが結局郵便業務或いは為替貯金業務ということを非常に順調にさせるゆえんで、すぐにこれはできると思いまするから、
一つ
是非そういうふうにお願いしたらどうか、こういうふうに
考え
ております。 それからもう
一つ
伺いたいのですが、今通信
連絡
が非常に悪い、こういうことでありまするが、これは元は鹿児島から有線で、海底電線を繋いでおりましたが、今どんなふうにな
つて
おりますか。何か電報が途絶えたり、非常に内地との通信
連絡
が悪い、こういうことでありますが、私どもはこの通信
連絡
を敏速に回復することが、やつぱり
奄美大島
の復興のために必要だと思います。そういうふうな点は或いは大臣おわかりにならんかも知れませんが、若しおわかりになりますれば
一つ
。
塚田十一郎
65
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) 私もそのように承知しております、又公社側もよく
事情
がわか
つて
おるというので、今度の
補正予算
の機会には、どうしてもこれに対しては何らか手を打つように
予算措置
をしなくちやならん。早急に通信
連絡
が円滑に行くように公社側にも計画があるように承知いたしております。
田畑金光
66
○
田畑金光
君 先ほどの
質問
に継続するわけですが、十億の
予算
で十分間に合うような御
答弁
ですけれども、例えば民生の安定の問題等を見ますると、要援護者というものが相当に多いわけなんです。統計上から見ましても、
現実
に生活保護法というものが
適用
されていない。こういう要援護者等についても、
返還
と同時に内地並みの手続き等運営をなされる御
方針
であるかどうか。更に又教育
施設
等を見ますると、荒廃その極に達しておる。私、高等学校の寄宿者を見せてもら
つたの
ですが、勿論ガラスなんかないが、畳は生徒自身各自が一畳持
つて
来るとか二畳持
つて
来て敷いておるという始末で、こういうような当面やらねばならん学校の教育
施設
の問題等、当面の応急整理というような問題があると思います。こういうような問題。或いは河川等を見ましても、御承知のように、
奄美大島
は非常に雨量が多い、氾濫する、荒れるままに任せておる、こういうような応急補修等をやらなくちやならん。こういうことを見て来たとき、十億で一体間に合うのかどうか。鹿児島県のほうから、十一月
返還
になるものとして来年三月までの応急復興計画として、取りあえず
政府
予算
二十六億、国庫負担二十三億、こういうようなものを提案しておりまするが、当局としては十億で間に合うというのだが、それは成るほど
人件費
を出すぐらいは間に合うかも知らんが、応急の、こういうようなものの
施設
を復旧して行くためには、到底これは間に合いつこないと思う。で、そうなれば仮に十二月に
返還
にな
つた
とした場合に、来年三月末までの不足
予算
については、
補正予算
等において考慮する肚をも
つて
、この
予算
を組まれているかどうか。この点について責任ある
答弁
を求めます。
塚田十一郎
67
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これは私どもといたしましては、各省が皆揃
つて
現地
へ行
つて
つぶさに
事情
を調べた結果、この際必要な
予算措置
全部を検討いたしましてきま
つた
予算
でありまするので、先ほども私が申上げましたように、生活保護などの面については可なり面倒を見なくちやならない。そういうことを頭において必要な
予算
を組んであるつもりであります。なお、のちほど大蔵省が参りますれば、詳細御
説明
申上げると思うのでありますが、大体何とか足りる程度のものじやないか。勿論一番最初に問題になりました今後の本格的な立直りのための相当長期に亘
つた
復興計画については、勿論これでは、来年この程度の
予算
規模ではできるとは思わないのでありますが、取りあえず来年の三月までは最小限度のものという
考え
方でおりまするので、そういう意味におきましては、十分や
つて
行けるのじやないか、こういうように
考え
ております。それからして、そういうように想像されますが、
一つ
の資料といたしまして、
アメリカ側
が
琉球政府
の
予算
として、一九五〇年の七月から五五年の六月までの
予算
として組んでおるのを見ましても、総額十七億のうち
奄美群島
関係
のものとしては、二億五千二百万円程度しか組んでいない。これも仮に三倍といたしましても、七億四、五千万円という程度のものであると思います。そういたしますと、十億みているならば、かなりこれは、この数字は年間
予算
で、
日本
の円に換算いたしましても、我々が今度十二、一、二、三月と四カ月分に十億組んでおりますから、この数字に当るものとして三倍の七億四千万円に対しては、四倍の四十億という数字が比較検討される対象の数字であります。かなり大きく、還
つて
くれば面倒を見られるように
予算措置
ができております。こういうように今一応の資料として
考え
ておるわけであります。
田畑金光
68
○
田畑金光
君
琉球政府
の、
アメリカ
軍側で組んだ
予算措置
であるという話でありますが、私はそれを見ておりませんので、ただ例えば一九四六年以降の軍
政府
に入
つて
からの
奄美大島
に対する施策のあとを振り返
つて
みると、殺さず生かさずという限度のことしかや
つて
いない。例えば一九四六年から一九五二年までの輸出入
関係
においてみると、二十三億の輸入超過にな
つて
おる。その間にどの程度
アメリカ
は、軍は支出をや
つて
いるのか、補助金をや
つて
いるのかといわれると、六億乃至七億程度、結局そのあとのものは民間資本吸収とか、或いはその他の畜産、木材の輸出によ
つて
やりくりをして、島内は資金枯渇を来しておる。これは非常に惨憺たるものがあるわけなのです。
現実
に
奄美大島
には
軍事施設
、基地があるのかと行
つて
みると、何らない。殆んど、
沖縄
に集中されており、ドルも
沖縄
に落ちている。こういう始末で、そのような計算で以て今後の
奄美
の問題を見られたら、大きな錯誤が起きはすまいか、こう思うわけです。大蔵省を中心といたしまして、各
事務
当局が
現地
を視察されたのも結構でありますが、その報告に基いて、この十億で間に合うというような
考え
でおられたら、私は大きな齟齬を来し、少くとも先ほど申上げましたような民生安定とか、
沖縄
には五万の労働者が出稼ぎに行
つて
いる。これは
復帰
すれば、当然向うから帰
つて
来なければならない。こういう失業対策のような問題とか、そういうことを
考え
てみたとき、相当の
予算
の膨脹を必要とするだろう、こう思うわけです。そのような場合において当局として、
政府
といたしましては、
実情
に即して
予算措置
等を施すだけの肚構えがあるかどうかということを、重ねてお尋ねしてみます。
塚田十一郎
69
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) 勿論これはや
つて
みて、
本当
に足りないということであれば、
補正予算
も組まなければならんと
思つて
おるのでありますが、今申上げましたように、私どもの今度組みました十億の
予算
というものは、
現地
の
事情
をよく調査した上での、この程度ならば十分足りるのではないかというように
考え
た
予算
であります。今のところは一応これでや
つて
行けるという自信を持
つて
おるわけであります。 なお、
アメリカ
の統治下において非常な困難をしてお
つた
ということは、誠に私どもその
通り
だと想像されますので、その端的な現われが今申上げるように小さな
予算措置
にな
つて
おる、この数字からいたしますれば、約四倍近い費用をみており、相当程度のものが、還
つて
くればできるのではないか、かように
考え
ます。
田畑金光
70
○
田畑金光
君 それから話は移りますが、裁判所の問題でありまするが、あの裁判所の例えば裁判官等にいたしましても、或いは検察官にいたしましても、
現地
の軍命令によ
つて
、或いは判事或いは検察官というものが任命されておるのですが、こういうまあ内地におると当然に有資格者を以て充当するという、これらの問題について、
引継ぎ
に伴
つて
どういうことにな
つて
来るか、これらの点について……。
位野木益雄
71
○
説明員
(位
野木益雄
君)
只今
の点についてお答えいたします。今お述べになりましたように、向うの裁判官、検察官は向うで資格を特に与えられた人たちばかりであります。これを今度
受入れ
るに際しましては、どういうふうにするかということを、我々といたしましても、非常に慎重に検討いたしたのでありますが、何と言いましても、裁判官、検察官というのは、国民の権利義務に直接影響する重要な職責を持
つて
おりますので、内地の
法令
から申しましても、非常に厳重な資格の制限があるわけであります。これに外れるような人がそのまま持
つて
来るということは、これは好ましくないというので、これは止むを得ず、やはり新らしくこちらの資格を持
つて
おる人を、新たにあちらに派遣して仕事をしてもらうということを
考え
ております。但し向うにおるかたも、これはできるだけ優遇して、例えば裁判官なりは、現在の
法令
から申しましても、簡易裁判所の裁判官とかいうふうなものに選考をする余地が十分あるわけでありまして、そういうふうな方法で、できるかぎりの優遇をして、これを
受入れ
したい、こういうふうな
方針
であります。
鳩山威一郎
72
○
説明員
(
鳩山威一郎
君) 今回
予算
に計上いたしました十億円の
内容
について御
説明
さして頂きます。今般十億円を、
予算
内容
を細分して
予算
に計上いたしませんで、一括いたしまして大蔵省所管に十億円という金額を計上いたしましたのでありますが、これは現在
奄美群島
の
復帰
につきまして、
アメリカ
政府当局
と目下
交渉
中でございまして、いろいろな条件が明瞭にな
つて
ない面がございますのと、それから時期的な
関係
といたしまして、なお
現地
のいろいろな細かい資料が入手できないというような
事情
もございまして、時期的な
関係
から大蔵省所管に一応予備費的な意味におきまして、善後処理費として計上いたしたわけでございます。これは専らこのたびの特別な便法でございまして、明年度
予算
からは各担当の省におきまして計上いたします
方針
でございます。 次にそれではこの十億円というのを、どういうふうにして計算したかということでございますが、私どもといたしましては、一応先ほどの調査団のいろいろな持
つて
来られました資料に基きまして、一応現在の職員を全部引取るという想定の下に、
人件費
その他所要の経費を計算いたしまして、なお
現地
のいろいろ立遅れている状況を一刻も早く復旧いたさねばならんというようなことから、振興費といたしまして、相当大きな額を留保する必要があるのではないかと、こう
考え
た次第でございます。大体大まかな内訳といたしますと、
現地
の機関をどういうふうに
受入れ
るかという
方針
について、未だ未決定な面がございますが、一応
政府
の機関と、そうでないものは大島支庁の傘下に引取るという計画で、両方の人件、
事務
費が約二億円程度と推定いたしております。それから
現地
の学校
関係
の
人件費
等につきまして約一億円程度要るのではないか。それからあとはいろいろ
現地
の引取りにつきまして臨時的に必要な、例えば
現地
の通貨の切換えに要します経費とか、或いは衆議院並びに県会議員の選挙等に要する経費その他臨時の経費といたしまして約一億円程度リザーブする必要があるのではないか、残りの約六億円程度のものを以ちまして、いろいろな厚生事業とか、教育
施設
の復旧とか、土木
関係
或いは航路上の整備或いは名瀬港の浚渫とか、その他緊急なものにこの経費を充当したらいいのではないか、ただ何分にも現在のところまだ細かい点が不明確な点もございまして、どういうことを真先にすべきかということにつきまして、今後なお検討の必要がございますので、これらは早急に検討いたしまして、至急所管の各省に
予算
の移し換えを行いまして、支出に遺憾のないよう努力いたしますもりでございます。 以上簡単でございますが、十億円の
内容
を御
説明
いたしました。
田畑金光
73
○
田畑金光
君 大臣に
一つ
承わ
つて
おきたいのですが、
只今
十億の
予算
の
内容
についての
説明
がありましたが、この
説明
は一応了承するわけです。先ほどの大臣の
お話
にもありましたように、今後の本格的な復興計画の問題ですが、この問題が私、どういう構想で進んで行くかということが最も重大な問題じやないかと思うのであります。御承知のように
奄美大島
は、戦争前においても
奄美群島
復興計画というものが立てられた、例えば昭和十二年に十年復興計画が立てられた。併し昭和二十九年度以降、
引継ぎ
にな
つて
から来年度以降の復興計画が、戦争前のような十年復興計画というような、こういう
考え
方でやるということは、私は少しその基盤が異
つて
いやせんかとこう思うのです。戦争前においては
奄美大島
が非常に辺鄙だということと或いは恵まれていないというような、いろいろな条件から振興計画というものが、十年計画が立てられましたが、現在の
奄美大島
はそういう貧困な
群島
が、更に八年間の空白期で更に困窮を深刻化しておる。従
つて
今後の復興計画というものが戦争前のような十年計画というような悠長なものであ
つて
はいかん。少くとも数年間に内地人並に
住民
の生活水準或いはその他の産業、文化、教育
施設
等を引上げることは早急を要すると思います。従
つて
十年計画というような
考え
方ではなくして、この問題については恐らく
現地
の市町村長或いは鹿児島県のほうにおきまして、復興計画を作案して持
つて
おられると思いまするが、三年復興計画、こういうことを当面打出しているわけであります。こういうような三年の短期において速かに
奄美大島
を引上げて行くのだ、こういうような御
方針
こそ
現実
の大鳥にと
つて
適切な
措置
であると
考え
ますが、大臣はどうこの問題と今後取組んで行かれる御
方針
か、この際
一つ
その御構想を承
つて
おきたいと思います。
塚田十一郎
74
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これは本来まだ
日本
領土でありました時分の
奄美
も、御指摘のように十カ年計画を以て復興
措置
を
考え
なければならないほど、豊かでなか
つた
状態
であ
つた
ということでありますし、更にその後、今御指摘の
通り
、八年もの長い間全く
日本
の手を離れて放
つて
おかれたという事態に見ざるを得ません
状態
でありますので、私といたしましても、
復帰
しました暁には、成るべく早い機会に内地と同じレベルに戻せるようにということを
考え
ておる次第であります。それを三年で以て目的を達するか、五年で以て目的を達するかは、おのずから計画の大きさによると思うのでありますが、併し
考え
方としては御指摘の
通り
全く同じでございますので、更にこの機会に
考え
られますことは、少くとも戦争前と戦争後では市町村などのあり方に対して、国の面倒のみ方というものは非常に変
つて
おりますので、平衡交付金制度などを通して非常に貧弱な町村にも或る程度のレベルのものは面倒をみるという
考え
方にな
つて
おりますので、今我が国に行われておりますこの
地方財政
の制度を
奄美
群帰にも
適用
しますならば、その面からもかなりの利益を受ける面があるのじやないか。そういうことを総合勘案いたしまして、適切な計画を立て、成るべく内地を歩調を揃える程度にまで持
つて
行きたいと
考え
ております。
内村清次
75
○
委員長
(
内村清次
君) ほかに御質疑ございませんか。……別に御
発言
もないようでございますが、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
内村清次
76
○
委員長
(
内村清次
君) 御異議ないものと認めます。 それではこれより討論に入ります。御
意見
のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
石村幸作
77
○石村幸作君 討論省略の動議を提出いたします。
内村清次
78
○
委員長
(
内村清次
君) 討論省略の動議が出ましたが、よろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
内村清次
79
○
委員長
(
内村清次
君) 他に御
意見
もないようでございまするから、討論は終局したものと認めます。 それでは
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
について採決いたします。
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
を
衆議院送付
案
通り
可決することに賛成のかたの御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
内村清次
80
○
委員長
(
内村清次
君) 全員一致でございます。よ
つて
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
は
衆議院送付
案
通り
可決すべきものと決定いたしました。 なお、本会議における
委員長
の口頭報告の
内容
は、本院規則第百四条によ
つて
、あらかじめ多数
意見
者の承認を経なければならないことにな
つて
おりますが、これは
委員長
において、本法案の
内容
、本
委員
会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承知願うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
内村清次
81
○
委員長
(
内村清次
君) 御異議ないものと認めます。 それから本院規則第七十二条によりまして
委員長
が議院に提出する報告書につき多数
意見
者の署名を付することにな
つて
おりまするから、本
法律案
を可とせられるかたは順次御署名を願います。 多数
意見
者署名 石村 幸作 堀 末治 館 哲二
西郷吉之助
長谷山行毅
小林
武治
秋山
長造
若木 勝藏
加瀬
完
—————————————
内村清次
82
○
委員長
(
内村清次
君)
只今
可決せられました
法律案
につきましては、これを施行するに当
つて
は、是非考慮を払うべきことが必要とされるので、この際以下朗読いたしまするような附帯決議を本
法律案
に付したいと存じます。案文を朗読いたします。 附帯決議
奄美群島
の
復帰
は平和条約第三条の規定により、我国の主権を潜在せしめられている沖繩、小笠原等の
復帰
の先例ともなるべき重要な意義を有するものなるに鑑み、
政府
はその
受入れ
に万全を期するとともに、特に左の
事項
の
実現
を期せられたい。 一、
奄美群島
復帰
の遅延により、
現地
行政に空白を生じ、
現地
政府
事業、金融の停止等と相俟
つて
民心
の不安と生活の窮乏は甚しきものがある。
政府
は積極的に
外交折衝
を行い、一日も速かにその
復帰
を図ること。 二、
奄美群島
に対する施策は
民心
の安定と産業の復興に重点をおくとともに、振興事業を綜合的且つ強力に実施するため、
政府
の各種出先機関の濫立を抑制して、法第四条の規定による鹿児島県の
現地
機関において、一元的に振興事業を行うものとすること。なお
中央
においても、振興計画の樹立及び実施に関する
事務
を一元化すること。 三、
奄美群島
の特殊性と疲弊の現状に鑑み、速かに綜合的な振興計画を樹立し、その強力な実施を期すること。そのため必要な特別法を制定するとともに、十分な財政的
措置
を講ずること (参議院
地方行政委員会
) では
只今
朗読いたしました附帯決議案を議題として、採決することにいたして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
内村清次
83
○
委員長
(
内村清次
君) それでは右附帯決議案に御賛成のかたの御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
内村清次
84
○
委員長
(
内村清次
君) 全員一致でございます。よ
つて
奄美群島
の
復帰
に伴う
法令
の
適用
の
暫定措置等
に関する
法律案
に対しまする附帯決議案は全会一致を以て可決せられ、本
委員
会の附帯決議とすることと決定いたしました。
—————————————
秋山長造
85
○
秋山長造
君 長官へちよつとお伺いしたいのですが、町村合併の問題ですがね、
合併町村
において
郵便局
の
集配区域
だとか、或いは電話の
加入区域
というものが、今まで
通り
にな
つて
、なかなかこれが改善されない。そのために、これは恐らく全国的に
合併町村
の悩みにな
つて
おると思う。又
合併町村
の一体性を非常に阻害しておると思うのですが、この問題について郵政省のほうで速急に何か具体的な手を打
つて
頂かないと、非常にこれは困
つて
おる問題だと思うのですが、何かお
考え
にな
つて
おるのですか。
塚田十一郎
86
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君)
秋山
委員
のお尋ねは、現在までに合併したものについてそういう
事情
があると、こういうふうにおつしやるのですか……。具体的な話は私も承知いたしておらんのでありますが、個々にそういう問題でぼつぼつ陳情を受けたものがあ
つて
、それぞれ
事務
当局において善処するようにということは言うておる実例はあるのですが、具体的に今どこの村ということは
記憶
がないのでありますが、ただこれから行われようとしておる合併に、そういう問題が非常に出て来るであろうということは
考え
られますので、これは合併の
実情
と睨み合せて、要するにそれぞれの町村の方々の最も便益になるように、最大限に郵政省としては集配の局の再調整、そういうものを善意考慮いたしたいと、こういうように
考え
ております。若し何か現在までにすでにそういうものがあ
つて
、まだ
措置
されていないものがありますれば、具体的な問題としてお聞かせ願えればできるだけ善処いたしたいと
考え
ます。
小林武治
87
○
小林
武治君 今の問題の関連ですが、これは大臣もよくお心ずきと思いますが、今現に同一行政区画内で市外通話をしている所がたくさんありますから、これは特に督励をして、こういうものをできるだけ早くなくすように改めて
一つ
御努力をして頂きたいと思います。
塚田十一郎
88
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) 今度相当大がかりな五カ年計画による整備拡充計画がありますので、その一環として、そういう面もできるだけ処置いたしたいと
考え
ております。
秋山長造
89
○
秋山長造
君 この問題は、実は
言葉
を返すようですが、今の御
答弁
だと、我々も非常に満足なんですけれども、従来の
実情
を見ますと、こういう小さい行政区域の中で幾つにも分かれておりまして、非常に困
つて
おる所が多いのです。それを国会なんかへ陳情書を出したり或いは郵政局あたりへ陳情書を出したりしても、結局そのままにな
つて
いる例が非常に多いんです。やはりこれは町村合併を非常に阻害する大きな要因になると思うので、是非
一つ
早急に
現地
、地方の郵政局あたりに対して、町村合併なんかの場合には、特にこの点は優先的に改善をしてもらいたいという、通牒か何か具体的な処置をして頂きたいと思うのです。
塚田十一郎
90
○
国務大臣
(
塚田十一郎
君) これは善処いたしたいと
考え
るわけでありますが、ただ市外区域をどうするかという問題は、恐らく
現地
の処分ではなしに、本省の処分にな
つて
おると思う。ですからして
現地
は恐らく今までの長年のしきたりやなんかからして、
郵便局
の
都合
ということでなかなか聞かないということもあるのかも知れませんが、御
質問
の趣旨、御希望の趣旨はよくわかりました。私はこの問題を解決する場合に、
郵便局
の
立場
というものを
考え
ずに、
現地
のそれぞれの土地の
住民
の
立場
というものを
考え
て、十分善処いたしたいと、こういうふうに
考え
ます。
伊能芳雄
91
○伊能芳雄君 今の問題は各地にそういう問題があるようですが、つまり
郵便局
の
都合
で、そういう合併には困るというようなことが諸所に出て来る。この点
一つ
長官において郵政大臣としてこの促進に御協力願いたいと思います。(笑声)
石村幸作
92
○石村幸作君 会期も切迫して明日一日にな
つて
おります。そこで請願陳情が相当あるのじやないかと思うのでありますが、公報に出ているのもあ
つた
が、これを
一つ
やはり明日の本会議にでも上程しないと紹介議員さんた
ちの
何もありますしするから、
一つ
今日でもここで扱
つて
頂きたい。 それからもう
一つ
は、本
委員
会で
奄美大島
の
実情
をよく調査するというので
委員
会から派遣という話が出ているように聞いておりまして、そこで、これは結構なことなんですが、丁度今日今や
つて
いますが、議運の理事会で数日前から問題にな
つて
いるのですが、各
委員
会として行かずに、参議院、院として行こうじやないか、それには構成メンバーも各会派から、それから各
関係
の深い
委員
会から、こういうふうなので、院として行こうじやないかという話が進んで、今現にそれが具体的に下で相談が始まりつつあるところでありますが、そこでこの
委員
会としての意向を、
委員
会として派遣を主張するという意が強か
つた
ならば、この際、議運のほうへ
一つ
申入れてもら
つて
、私も議運のほうに行
つて
おりますから……。 この二つの点を……。
内村清次
93
○
委員長
(
内村清次
君)
只今
石村
委員
から申されました請願が四件ございます。これを極く件数も少うございますので、ちよつと諮
つて
頂きます。 それから今の
委員
会の
奄美大島
派遣の問題でありますが、これはちよつと先ほど
委員長
からも御相談申上げまして、結論
はつ
いておりませんが、その後
事務
局で接触しました過程が、
只今
石村
委員
の言われましたような状況で、議運のほうでもその問題が出ておるらしうございます。そこで参議院としての代表者派遣の中に、地方行政
委員
の人たちを余計に入れてもらいたいというのが大体の御希望でございましたから、それを石村
委員
にお願いしたわけでございますが、別に
委員
会として派遣を希望するかどうか、この点を……、ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
内村清次
94
○
委員長
(
内村清次
君) 速記を始めて。 それでは本日はこれにて
委員
会を散会いたします。 午後四時十九分散会