○近藤
参考人 先ほど木下
委員からも前
参考人にその点についてのお尋ねがありましたが、私はもし時間が許すならば、この点については大いに聞いていただきたいし、私も述べたいのでありまするが、時間がありませんので簡単に申し上げますと、現状のままではいけないと思います。しからばどうするか。
伊藤理事長以下、現保全の経営者側の者は一旦総退陣をすべきである。そうしてこれを債権者――
出資者だけでありますか、それとも他にいろいろな関係の債権者があるかもしれませんから、これを総称して一応債権者と申しますならば、その債権者がここへ全部集まりまして
会議を開いてこれをどういうふうにして行くがいいかということにしたらばどうかと思う。しかし全国に散
つておる十数万の債権者を集めるということは、これは実際問題として非常に困難であり、また多額の費用がいると思います。それをどうするかということで、実はいまだに私は具体的な結論を見
出しかねておるのでありまするが、裁判所に破産か仮処分か、いろいろ方法はあると思いまするが、それらの手続をいたしまして、裁判所の許可を得まして、あるいは裁判所の選任によ
つて費用がかからないで一応これを管理してしまう。そうしてこれを再建――今のこの
事業をそのままやるという意味ではありませんが、ここで財産を急激に換価することでは非常に損をいたしまして、債権者の配分は少くなりましようから、いかにして損を小さくするかというようなことについては、次に協議して
行つたらいい。さしあたり第一着手としては、もうこれ以上費用をかけない。それから休業をしておるのでありまするから、
事業をやらないのですからして、彼ら失敗した者の手にまかせることはない。そうしてこれは何も国のものでもなければ社会のものでもない、債権者のものでありまするから、債権者が集ま
つて適当な方法を
考える。私はそういうことで、急いで何か手を打ちたい。お願いができますならば、この席で私は申し上げまするが、われわれに十数万の全国の債権者に呼びかける費用がないのであります。みな自腹を切
つて動いておる、まことにお気の毒な
状態でありまするので、費用のかからぬ方法で全国にこれを呼びかけるというようなことを、何か
国会なりあるいは報道機関なり、何でもかまいませんが、や
つていただける方法はないだろうか。私どもはからだで間に合うことはいたしまするけれども、これ以上金を出すことは非常につらいとみんな申しておるのであります。それから何でも一箇月本支店を合せると、
人件費その他の費用が月に千二百万とか聞いております。これをこのまま何箇月もや
つて行きましたならば莫大な金になります。急いで従業員を解雇するとかなんとかいうようなことにして、費用をかけないようにしていただきたい。これは私は正式に要求をしておるのでありまするが、昨日私が聞いたところによると、現金は幾らある、ありません、それでは十月の本支店の経費、それはいかにして支弁したか、それはもう休業前にそれぞれ手配をしてあ
つたから、十月分は滞
つておりません、十一月分はもうございません、こう
言つておるのであります。なければ
不動産とか株券とかいうものを金にして、これは
自分で
月給ですからみなもらうでしよう。また木によ
つて魚を求めるような
伊藤理事長のつまらない
考えの費用にこれを使われてはたまらない、どうかその辺でひとつ、
委員の方にも大いにいい知恵を
出していただきたい。