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日野委員 私は
日本社会党を代表いたしまして、今
議題にな
つております
昭和二十八年における
冷害による
被害農家に対する
資金の
融通に関する
特別措置法案に対する四
党共同提案の
修正案に対して
賛成の意を表するものであります。
大体今
国会は
救農国会と銘を打たれているのでありまして、私
たちは
農林委員として、この休会もほとんど休まず各地を調査し、いろいろの
角度からその
対策を研究し、その結果積み上げた二十四項目の
決議ができ、これを裏づける
予算として
委員会が百十億の
決定をいたしたのでありますが、これはいろいろの経過をたどりまして、満場一致の
農林委員会の
決定に対して若干の不満を残して、一昨日本
会議で
決定されてあるのでありますが、しかしわれわれはやはり
救農国会と銘打つた以上、
農民にこたえるものがなければならぬ。あくまで踏まれてもけられても
災害農民のために
最後の奮闘をして、
救農国会有終の美をなそうじやないかというので、しばしばここで
論議を進められ、この線に
各党それぞれ苦労されて、きようここに
参つたと思うのでありますが、そうしてでき上りましたこの
修正案は、簡単に申し上げますけれども、二百二十億の
融資というものは決して私
たちは大きいものではないと思うのであります。大体きよう発表になりました
作報の
数字を見ましても八三%、そういたしますと、大まかにはじいても今年は五千三百九十五万石千百五万石の
減収ということになろうかと思うのであります。これらのものに対する
営農資金の二百二十億というものは、きわめて少きに失するけれども、今日の
政治情勢、いろいろの
角度から、今日二百二十億という
修正の
決定をみたということは、一応
救農のための
国会が
最後の検討の
数字を出した、こういう
意味において
——いろいろ論議の中にインフレを引起すとか
予算の
措置ということが問題になりましたけれども、これは二百億に対してきわめて少額の
利子補給でまかなえるのでありまして、しかも今ただちに
予算の
措置を重大に考えなくてもいい、賢明な
一つの
方法でありまして、二百二十億という線ができたことを非常に喜ぶものであります。この点に対してまず
賛意を表する。
もう
一つは、従来
被害農家が百分の三十を越えるときという点がありましたが、これが百分の二十に引下げられたということで、広汎な
農民を
対象にして
営農資金を供給することができるという点において、これは従来の
救済立法よりはるかに前進したものとして、
全幅の
賛意を表するものであります。
なお
残余の点は
提案者の
説明によりまして省略いたしますが、全面的にこれに
賛成をいたします。全体の
予算に対しましては不服の点がありますけれども、
災害農民のために、われわれはあくまでや
つて行かなければならぬひとつの義理も感じますので、今後の
救農対策の研究において十分この
法案を生かし、なおこの
金額と今年の
凶作の状況をにらみ合せますと、不足の点があるであろうと思いますので、その場合はまたさらに
超党派で
修正をも考える。そうして
救農国会の名において
農民の期待にこたえよう、こういう
意味において、
本案に対して
全幅の
賛成を申し上げて
討論を終ります。(
拍手)