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1953-11-03 第17回国会 衆議院 議院運営委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十一月三日(火曜日)     午後一時二十分開議  出席委員    委員長 菅家 喜六君    理事 荒舩清十郎君 理事 坪川 信三君    理事 渡邊 良夫君 理事 椎熊 三郎君    理事 正木  清君 理事 土井 直作君    理事 加藤常太郎君       助川 良平君    田渕 光一君      山口喜久一郎君    山田 彌一君       山中 貞則君    山本 友一君       三和 精一君    佐藤 芳男君       園田  直君    淡谷 悠藏君       井手 以誠君    佐藤觀次郎君       島上善五郎君    池田 禎治君       春日 一幸君    松井 政吉君       中川 俊思君    中村 英男君         副  議  長 原   彪君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 十一月三日  委員佐藤觀次郎君、前田榮之助君及び園田直君  辞任につき、その補欠として井手以誠君松井  政吉君及び中村三之丞君が議長の指名で委員に  選任された。 同日  坪川信三君、椎熊三郎君、正木清君、土井直作  君及び加藤常太郎君が理事補欠当選した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事の互選  決議案の取扱いの件  社会保険審査会委員長及び同委員任命につき事  後承認の件  本日の本会議議事に関する件  議員派遣に関する件     —————————————
  2. 菅家喜六

    菅家委員長 これより会議を開きます。  まず、理事補欠選挙についてお諮りいたします。ただいままでに委員の異動がしばしば行われましたので、本委員会理事はただいま五名欠員となつておりますから、その補欠は、先例によりまして委員長においてこれを指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なしと認めます。よつて委員長は    坪川 信三君  椎熊 三郎君    正木  清君  土井 直作君    加藤常太郎君以上五名を理事に指名いたします。     —————————————
  4. 中川俊思

    中川(俊)委員 議事進行について……。本日は李ライン決議案の問題が出るだろうと思いますが、私がただいまから発言いたします問題は、昨日の国会対策委員長会議で決定した問題ではございません。昨日当委員会において、委員長初め改進党の椎熊君から発言のあつたことであります。これは議事進行に関する問題でございますから、李ライン決議案の問題が済んだときに扱えという御希望があるかもしれませんが、おのずと別個の問題でございますから、あらかじめ御了承おき願いたいと思います。実は昨日、私は李ライン決議案の問題が議題になりました際に、これは非常に重大な問題でありますから、慎重にお取扱い願いたい、こういうことを申し上げたところが、椎熊君から、お前の方の国会対策委員長も承知しておるではないか、続いて委員長からも同様な御発言がございました。そこでわが党といたしましては、もし国会対策委員長了承されて、われわれ出先がこれを知らなかつたということは、わが党の大きな失態でございますので、さつそく調査をいたしました。ところが、そういう事実はございません。先般一週間ほど前に、自由党小澤さんから根本君に対して、実は李ラインの問題が非常にごたごたして来たから、これを調査に行きたいと思うので、同調してくれないかというお話があつたのであります。しかしわが党の根本君の方から、これは行くとすれば政府が行くべき問題であつて国会としてはよほど慎重を期さなければならぬ、こういうふうに返答いたしております。さらに院内において、中村氏に対しまして、案文みたようなものを自由党からお示しになつて、慎重に考慮してもらいたいという御希望があつたようであります。そこで中村君からも、これは大きな問題であるから、わが党としては慎重に考えたいと思う、こういう返答をしておつただけであります。国会対策委員長了承を与えたこともなければ、またわが党として、党議にかけてこれを決定したこともないのであります。従つて私の申し上げましたことは、決して間違つてはいなかつたはずであります。しかるに昨日、ああいうようなことがございまして、公開の席上において、何らかわが党の不統一が暴露されたような状態になりましたので、私は速記録を持つておりますから、それを一応読んでごらんにいれます。十分にひとつお聞きを願いたい。まず、私はこういう発言をいたしました。
  5. 中川俊思

    中川(俊)委員 非常に重大な問題だと思いますが、私ども今初めて聞くので、案文も全然拝見いたしてない。日韓両国の間に親善を促進しなければならないという声がある折から、国会がこういう問題を取上げて、ことさら反発的な態度を示すことはどうであるかという点について、われわれ慎重に考えなければならぬと思う。これは、政府誠意を示して、きのうですか、おとといですか、本会議の討論にありましたように、総理なり、外務大臣なりがみずから出かけて行つて交渉するくらいな誠意を示してやれば、おのずから解決できない問題も解決できるじやないかというふうに考えられる節もあります。そういうような点から見て、今ただちに国会がこれを取上げて、ちようどきよう漁民大会があるから、この機会にこういう問題を取上げるというようなことはどうかと思う。もつ国会としては慎重にやるべき問題だと思います。両国の将来に大きな関係を残す問題であります。国会がこれを取上げるということは、よほど慎重を要すると思いますから、私どもは、今各党が一致しておやりになるということであるならば、さらに再検討いたしますが、目下の状態では、わが党は反対です。こう私は発言をいたしました。これに対して、
  6. 菅家喜六

    菅家委員長 これはあなたの方にも、対策委員長の方にはこの案文行つて同意になり、本日の大会にも、あなたの方から代表者行つておるでしよう。という発言があつて、この間に椎熊君の不規則発言があります。椎熊君から、「君の方の国会対策委員長も承知しておるじやないか。」こういう不規則発言がありましたので、それに菅家委員長もつい乗せられて、こういう発言をされたのではないかと思う。次に椎熊委員から、「代表をやつて激励しておるじやないですか。」こういう発言がありました。さらに、
  7. 菅家喜六

    菅家委員長 あなたに現在まで連絡なかつたのですか。
  8. 中川俊思

    中川(俊)委員 われわれに連絡ありません。出先としては反対です。ただいま言いますように、今各党が一致してやるというならば、さらに再検討いたしますけれども……。
  9. 菅家喜六

    菅家委員長 土井君のお話もありましたので、右派の方にも行つておるはずですが、連絡自由党から不十分であつたかもしれません。
  10. 椎熊三郎

    椎熊委員 ちよつと誤解があると因るのですが、国会がこれを取上げるということは、きよう初めてこれを取上げておるんでない。前の国会でも、各委員会で活発に取上げたし、この国会では、しかもきのうの水産委員会では、政府は強力な決意を披瀝し、今後はフリゲート艦を出しても断固これに対抗するという政府等言明もございます。従いまして、本会議で初めてこれを取上げて、社会に刺激を与えるというような御心配、あるいは日韓親善に支障あるというような御心配もございましようけれども、初めてやるという問題ではないということだけは御了解願いたい。
  11. 中川俊思

    中川(俊)委員 むろん今御指摘のように、この問題は、前国会からも話があつたが、決議案として取上げるということは、私は初めて聞きます。前の国会から、そういうふうに決議案として取上げるということの話があるということは、寡聞にして私は知りません。これが昨日の速記の内容でございます。この点から申しますと、菅家委員長並びに椎熊君の不規則発言ではございましたけれども、わが党の国会対策委員長が承知していないということ、実際に自由党の方からも話がなかつたということは明瞭でございます。ことに、こういう詳しい案文をお配りになつたのは、昨日初めてでございます。ガリ版のようなものをお刷りになつて院内中村君にお渡しになつたことは承知をいたしておりますが、こういう詳細なものをお配りになつたのは、昨日が初めてです。従つてどもが要求したいことは、菅家委員長並びに椎熊君の不規則発言ではございましたけれどもが、私の方の対策委員長も承知しておるではないか、お前らが知らぬのじやないかというようなことは、一種の言論上の暴力だと私は思う。事実を無視して、無実なことを押しつけたやり方であつて言論上の暴力だと思いますから、この席においてお取消しを願いたいと思います。
  12. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいま中川君から種種御意見がございましたが、委員長自由党対策委員長より、そういう申入れがありましたので申し上げましただけで、ただいま中川君から、そういうことは事実なかつたということであります。しかし、一応これは私の方としても対策委員長によく真偽を確かめないうちに、ただちにそれは間違つたかどうかということを申し上げることは、今軽卒にやる必要もない。なお、これは既定の事実で、すでにこの日韓問題解決促進に関する決議案については、各党対策委員長会議において決定を見ておることであります。いずれ、またよく取調べまして、誤りがありましたならば、誤りがあつたことを、この委員会で、さらに適当な機会において表明したいと思います。今ただちにあなたの方から御発言があつたからといつて、それをここで今取消すとか何とかいうようにしなくてもよろしいと思います。さよう御了承願いたいと思います。  次に……(中川委員発言を求む)その問題はその程度にして……。
  13. 中川俊思

    中川(俊)委員 今も委員長は、国会対策委員長会議において決定したと言われておりますが、それならば、いつどこで決定したか御説明願いたい。
  14. 菅家喜六

    菅家委員長 きのうです。
  15. 中川俊思

    中川(俊)委員 きのうのことは、この問題があつた後です。私は、この問題のあつた後のことを言つているのじやない。
  16. 菅家喜六

    菅家委員長 ですから、前のことはよく調べた上において、私の意見発表すると申し上げておるのです。
  17. 中川俊思

    中川(俊)委員 あなたはきのうの委員会において、国会対策委員長も承知しておるということを言明しておるじやありませんか。この言明誤りであるならば、取消していただきたい。
  18. 菅家喜六

    菅家委員長 私は、報告があつたから、そのことを言つたんです。
  19. 中川俊思

    中川(俊)委員 それなら、ここへ小澤さんを呼んでください。
  20. 坪川信三

    坪川委員 今、委員長はそういう点もあとで調べてお返事すると言つておるのですから……。
  21. 中川俊思

    中川(俊)委員 そういうことは悪例になる。他党を傷つけるようなことを言つておいて、調べてやるとか何とかいうが、ここですぐ解決できない問題ではない。今すぐ終つてしまう問題です。
  22. 椎熊三郎

    椎熊委員 現に賛成しておるじやないですか。
  23. 中川俊思

    中川(俊)委員 君がよけいなことを言うから、こういう問題が起つて来るのです。先般来、君はよけいなことを言つておる。議長の問題が起つたのも、君の発言によるのだ。
  24. 椎熊三郎

    椎熊委員 君は委員ですか。
  25. 中川俊思

    中川(俊)委員 委員ですよ。失敬なことを言うな。他党の内政に干渉するな。委員かとは何だ。取消せ。
  26. 椎熊三郎

    椎熊委員 君は委員ですかと聞いておるのです。
  27. 中川俊思

    中川(俊)委員 委員です。そういうことを言うから、問題が起るんだ。     〔発言する者多し〕
  28. 菅家喜六

    菅家委員長 ちよつと休憩いたします。     午後一時三十三分休憩      ————◇—————     午後一時三十五分開議
  29. 菅家喜六

    菅家委員長 休憩前に引続きまして会議を開きます。
  30. 田渕光一

    田渕委員 非常に短かい国会で、救農国会とも言われ、この間議案の審議を進めなければならぬときに、理事に選任され早々の椎態は、われわれ絶えず議院運営のあなたのやり方について尊敬して来ておつた。しかし今理事に選任されたばかりで、たとい何党であろうと、ここにすわつておる以上は委員に違いない。それに委員かという発言は、お取消しになつた方がよろしい。これは正論だと思います。
  31. 椎熊三郎

    椎熊委員 私、それが間違つておれば、取消しけつこうです。ただ私はこの席に着いた時分に、入つて来ると、加藤君が委員であつて中川さんは委員でないということを、ここで私語のうちに聞いたものですから、委員でない人の発言を許したのはおかしいなと思つたので、委員なんですかと聞いたのです。それが失礼なことであれば、非常に失敬なことですから、ただちに取消して一向さしつかえありません。ただ私は、先ほど来、椎熊々々ということを出される以上は、私はやはり発言せざるを得なかつた。そういう意味でございます。失礼の段は、幾重にも陳謝して、一切を取消します。
  32. 正木清

    正木委員 今椎熊君の御発言で、私は私なりに椎熊君のお気持はわかるわけなんですが、従つて、鳩目の委員はだれだれであるかということを、当委員会委員長から明確にしておいてもらいたい。
  33. 田渕光一

    田渕委員 かりにも党を代表して来ておるのに、われわれがここにすわつても、それが自由党田渕委員であるかどうかということを認識しなければすわれないのか。失礼なことを言うな。何ということを言うか。委員長から一つ々委員ということを何かここで説明しなければ、われわれ着けないというのか、失敬なことを言うな。一体理事なんというものは、のさばり過ぎて、このごろ——その言葉を取消せ。失敬千万だ。    「発言する者多し」
  34. 菅家喜六

    菅家委員長 中川君に発言を許しました。中川君から発言がありますから……。
  35. 田渕光一

    田渕委員 私の発言はまだ終つておりません。はつきり取消しを聞くまでは……。
  36. 菅家喜六

    菅家委員長 それならば中川君、発言ちよつと持つてください。それではお話ください。——それで終りですか。
  37. 田渕光一

    田渕委員 終りじやありません。これをどうするのですか。
  38. 菅家喜六

    菅家委員長 それは順序を追うてきめて行きます。先に起きた問題を片づけて、あなたの発言に移ります。
  39. 田渕光一

    田渕委員 それなら待ちましよう。
  40. 中川俊思

    中川(俊)委員 ただいま椎熊君から、もし私がそういうことで間違つてつたならば取消すというような、きわめてあいまいな御発言があつたようであります。間違つてつたかじやない、完全に間違つておる。だから、そういうふうな引かれ者の小歌みたいなことをおつしやらないで、男なら男らしく、改進党を代表してここに来られて、国会運営の非常な権威者なんだから、そういうようなごまかし的なことをおつしやらないで、明瞭に、悪かつたら悪かつたと、お取消しをやつてもらいたい。
  41. 椎熊三郎

    椎熊委員 私は、悪かつたと思つておらないのです。というのは、私どもは、あなたの党内事情は知りません。私は、私ども国会対策委員会の議決を経て出て参つております。菅家委員長お話で、各党国会対策委員長がこの決議案同意しておるということも承つて参りました。(「問題が違う」と呼ぶ者もあり)まあ、お聞きなさい。なお、委員であるかどうかということは、本日私がこの席に着いた時分に、加藤さんがお入りになつて加藤さんは正式な委員であるが、中川さんはそうではないのじやないかという私語を耳にしたので、委員でない人に委員長発言を許しているのはふしぎだ、あるいは委員なのかなあ、私は知らないのです。加藤さんの正式な委員であることは承知しておりましたが、あなたが委員であることを知らなかつた。それが失礼だということなら、私はその点わからなかつたのですけれども、一切を取消しますということを言つておるのです。そのことと違うのですか。私が取消したことは、速記録に載つておると思いますよ。
  42. 中川俊思

    中川(俊)委員 今椎熊君の弁明らしい御発言でございますが、明瞭でございません。そういうことでは、今後に悪例を残します。他党のものが委員としてここに入つておるのに、委員であるかどうかというような失礼千万なことを言つて自分はそれは知らなかつたという。それなら、そういうことを言つてもいいのかということになる。知らなければ、運営委員長も隣におられることであるし、事務総長もおられるのだから、自由に打合して、聞いてから発言すべきである。それをしないで軽々に発言されて、人格を無視するような、他党の品位を傷つけるようなことは、明らかに失言なんですから、これは明瞭にお取消しを願いたい。
  43. 椎熊三郎

    椎熊委員 速記録をごらんになればわかると思いますが、その点は、私はたいへん失礼なことをしたと思いますから、取消すということをさつき言つてあるのです。さらに何回も取消すという必要はないでしよう。たいへん御無礼いたしました。
  44. 中川俊思

    中川(俊)委員 これは、それならこれ以上よしましよう。今の問題はよろしゆうございますが、そこで問題は本論に入りますが、どうも私は、委員長の先ほどおつしやつたことが了解できない。十分あとで聞いてから発言をするから、間違つてつたならば、そこで善処するというお話でございます。あなたの発言がきのうの速記録に載つておるが、あなたの方にも、国会対策委員長の方にはこの案文行つて同意になつておる、ということを明瞭におつしやつておるのです。それならば、どこでそういうことをなさつたか、その案文に、いつ、どこで同意を与えたかということをお伺いしておるのです。そういう御発言をなさつても、これから調べて云々というようなことは、まだおわかりになつていないのかと思います。おわかりになつていないのに、なぜこういう発言をなさつたか。あなたは、はつきりわかつてからこういう御発言をなさつておるのか、そこを伺つておるのです。
  45. 菅家喜六

    菅家委員長 今のお話ですが、きのうの速記録にあります通り、私は、そういうことがきまつておるから、そうなつたのではないかということを言つておるのです。(「それは速記録に載つておるのです」と呼ぶ者あり)ちよつと待つてください。それで、私がきのうここで言つたのは、自由党小澤国会対策委員長からそういう話があつたので、そのことを言つたのです。それが、今君の言う通りな事実があるならば、それは相違があるのであつて、その点を一応小澤対策委員長に聞きただして、しかる後に、もし間違いであつたならば、この委員会でそのことを訂正する、こういうのです。それで御了解願いたい。
  46. 中川俊思

    中川(俊)委員 それでは、次の委員会のときまで、この問題は留保いたします。
  47. 菅家喜六

    菅家委員長 次の委員会でなく、今の委員会中にでも聞きただして、誤りがあるならば、誤りを正すことはいたします。
  48. 中川俊思

    中川(俊)委員 同時に、不規則発言でございましたが、椎熊君にも要望いたします。あなたが発言されて、菅家委員長がそれに乗つかつちやつたので、(笑声)あなたも同様にお取消し願いたい。
  49. 池田禎治

    池田(禎)委員 中川君の委員長に対するお話は、これは当然なことだと思いますけれども、私は、ここでとやかく言うのではありません。昨日この委員会において発表したところによれば、中川君は、その問題は慎重を期さなければならない、われわれ初めてここで聞いたのであるから、自分はこれに対して答えることができないという発言に対して、あなたは、君の方でもそれに賛成して代表を送つているじやないか、こう言つたことだけは、特に私の耳朶に残つております。そこで小澤対策委員長を呼んで、中川君に対するいきさつを知れば、事は簡単に済むのです。この際わが党は率直に——それは当然なことですから、あなたの発言に対して訂正さるべきは訂正し、そう重苦しく考えないで、お考え違いであつたならばお考え違いてあつたというふうにされれば、スムーズに行くのじやないかと思います。
  50. 菅家喜六

    菅家委員長 まことにごもつともな御忠告ですが、一応間違つた宣告であつたということを軽率にすることもどうかと思いますから、御忠告は御忠告として承つておきます。先ほど中川君にも御了承をいただきましたが、一応確かめて、なおこの委員会で申し上げるということで御了承を願いたい。  次に田渕君から御発言がありました問題ですが、正木君の発言は、先ほど田渕委員がおつしやつたような趣旨の発言ではないと委員長は承知しております。なおしかし、田渕委員の方においてふに落ちない点がありますれば、正木委員からなお御釈明をしてもらいますが、おつしやるような意味発言ではなかつたように思います。
  51. 田渕光一

    田渕委員 私たちはそう聞きません。少くとも私どもの耳には、そういうふうにとれません。ですから、どういうふうにおつしやつたか、それをもう一度お伺いいたします。それを皆さんが聞き、私の常識において、決して委員一同を誹謗したものでもない、否定したものでもないということならば、私は一応釈然といたします。
  52. 坪川信三

    坪川委員 田渕君、おそらく正木君の発言は、委員を誹謗するような発言ではなくて……。
  53. 田渕光一

    田渕委員 君に開いているのじやない。
  54. 坪川信三

    坪川委員 正木君の意思を尊重しての話です。     〔発言する者多し〕
  55. 正木清

    正木委員 私は、円満な議事進行を当然すべきであつて、私は椎熊君の発言中に、中川委員に対して不明確な点があつたので、その問題を明確にすることがまず先議だと思つたから、当然中川委員委員であるならば、委員長から明確にすることが大切だと思つたの発言をしたのであつて、決して他党の委員であるとか、自党委員であるとかいうことで誹謗するとか、そういう気持はごうもありませんから、その点だけは明確にしておきます。
  56. 田渕光一

    田渕委員 それならば、委員でありますとか、どうとかいうことを——委員が少くとも非常に侮辱されたようなぐあいにとれる発言を、なぜその機会になさつたか。
  57. 正木清

    正木委員 同僚を侮辱するような発言があつたかどうかということについては、ぼくは断じてないと思う。ただちに暫時休憩して、速記を調べてもらいたい。ぼくは、先ほどから黙つて聞いておると、田渕君こそ、委員として言つてはいけない言葉をここで吐いているようにすら考えているが、これは速記を見ればわかる。
  58. 菅家喜六

    菅家委員長 正木君の発言には、そういうことはないと思います。正木君の御発言に対して、分自党委員はだれだれであるというようなことを宣言したということならば、これは一応、そういう再確認の発言委員長がしておるという問題が起きますが、単にそういうことを正木君が委員長にお尋ねになつただけであります。私はそれに対して、鳩山分党委員はだれだれであるということを宣告したこともない。またそういう意思でもなかつたという正木君の御意見でございます。
  59. 田渕光一

    田渕委員 正木君がそういう意思であるならば、私はこれは了解します。
  60. 正木清

    正木委員 田渕君の発言について、私は承服しかねる点があるので、速記を調べてください。
  61. 中川俊思

    中川(俊)委員 総長にお尋ねしますが、今まで委員会の初めに、委員はだれだれということを、この席で委員長から御発表になつたことがございますか。
  62. 大池眞

    大池事務総長 ございません。
  63. 中川俊思

    中川(俊)委員 それなら正木君のおつしやる、特にこの際発表せいということは、私はおかしいと思う。
  64. 菅家喜六

    菅家委員長 中川君、正木君から委員長に対する希望の御発言があつたので……(「分自党ということは一体どういうわけですか」と呼ぶ者あり)分自党だけをさしておらなかつたと思うのです。委員長がそれを宣言したわけでもございませんし、また正木委員お話のように、速記録調査の件は、速記録調査してもけつこうでございますが、もし田渕君の発言こおいて不穏当なところがあれば、御本人みずからお取消しになると思います。     —————————————
  65. 菅家喜六

    菅家委員長 本日の協議事項に移りたいと思います。まず第一にお諮りいたしますことは、社会保険審査会委員長及び同委員任命につき事後承認の件が保留になつておりますが、大体各党の御意見がまとまつたと思いますので、各党態度を表明願いたいと思います。自由党はいかがですか。
  66. 坪川信三

    坪川委員 異議ありません。
  67. 菅家喜六

    菅家委員長 改進党はいかがですか。
  68. 椎熊三郎

    椎熊委員 認めることに異議ありません。
  69. 菅家喜六

    菅家委員長 社会党左派はいかがですか。
  70. 正木清

    正木委員 昨日当委員会で私から発言を求めて、この履歴脱漏があるということを指摘いたしました。委員会散会後ただちに理事会を開いてもらつて、さらに川西君に対する履歴脱漏その他について私は意見を開陳した。これに対して、委員長としては適切な調査をするということで理事会はわかれたのですが、その結果について、当委員会において川西君の履歴等に脱漏があつたのか、ないのか、その点をまず委員長から御報告を願いたいと思います。
  71. 菅家喜六

    菅家委員長 今お聞きの通りですが、この社会保険審査会委員長並びに同委員任命につき事後承認の件は、他の党は大体異議がなかつたので、社会党の左派の方にも非公式に申し上げたと思うのですが、あらためて各委員諸君から御希望がありましたので、経過を簡単に御報告申し上げます。  官房長官に、この推薦状の件についてただちに実情を聞きましたところ、政府においては、政府内にある履歴書によつてあれは作成したのであつて、本人が作成した履歴書の中にはあつたが、それが履歴書の中に抜けておつたのは、まことに事務の手落である、参議院の委員会においても同様の質問があつて、そのことを入れておる、それで、その間はどういう履歴であつたかということをただしましたところ、抜けておりました期間において、川西君は大日本婦人会の会長をやつた、それで追放になりまして、追放が解除になつたというだけのことで、それ以外に何ら川両君に対しては非難もなければ、労使双方の意見も聞き、全部の機関を経て、適任であるということで推薦したのであるから、この履歴書を訂正したい、履歴書の中に脱漏のある部分は、まことに事務の手落ちであつた、こういうことであります。それ以外に何ら他意ない。まことに事務の手落ちであつたということを申しておりますので、御了承を願います。
  72. 正木清

    正木委員 今委員長から詳細な御報告があつて故意ではなくて、履歴間違いがあつたという事実は明瞭になつたので、この問題については、ことさらに事務的の取扱いについて追究いたしませんが、わが党の態度だけを明らかにしておきます。この社会保険審査会の委員長川西君に対しては、わが党は反対態度を明らかにしておりますから、このことをお含みいただきたいと思います。
  73. 土井直作

    土井委員 人事の問題に関して、先ほど来川西實三君に対して、左派から、ただいまもお話のような反対の御議論もありましたが、こういう問題で反対のあるという事実を十分に勘案することなしに、本会議で多数で決定するということもどうかと思いますから、本日のところはこれは保留していただいて、なお十分協議をして、了解点に達してから、満場一致でやるような方法をとつた方が当人のためにもよろしいのじやないか、一応反対があつて、これを多数決でやつたという形でない方がいい。了解ができるかできないかということは今後の問題でありますが、できるだけやはり内容と実際というものを、もう少し詳細にして了解すれば、必ずしもできぬことではないと思いますので、さような取扱いをこの際していただきたいと思います。
  74. 菅家喜六

    菅家委員長 お聞きの通り、ただいま土井君から御発言がございました。左派の方の御発言もあるし、委員長においてもなるべく土井君と同様の取扱いにいたしたいと思いますが、いかがでありますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 菅家喜六

    菅家委員長 全会御異議ないようでありますから、左派の方と協調いたしまして、満場一致で推薦の形をとるような手続をふみまして、しかる後にお諮りいたしたいと思いますので、保留いたしておきます。     —————————————
  76. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、本日の日程についてお諮りいたします。その前に、ちよつと日韓問題解決促進に関する決議案佐藤榮作君外六十二名提出、この問題は、御承知の通り各党対策委員長会議が開かれまして、各党対策委員長会議において、案文その他が自由党提出のものが修正されまして、共同提案になることに話がまとまつたそうであります。従いまして、本日の協議によつてまとまりましたならば、本日の日程に載せたいと思います。その他の日程について、事務総長から御説明申し上げます。
  77. 大池眞

    大池事務総長 ただいま御決定になりました決議案を、どこへはさみ込むかということをあとから御決定願うことにしまして、一応本日の議事日程について御説明を申し上げます。  日程第一の、ただいまの社会保険審査会委員長並びに同委員任命につき事後承認の件は、昨日ああいうふうになつておりましたので、一番最初に載せてございますが、ただいまのお話で一応延期にお願いいたします。  日程の第二は、昨日上つておりました市町村農業委員会委員その他の任期を六箇月延長するという法律案でございます。これが全会一致で農林委員会から上つております。農林委員長井出一太郎君が御報告になつて、全会一致でございますから、御異議を問うということに御了承願いたいと思います。日程に上つております分はそれだけでございます。なお、本日各委員会からすでに上つておる分と、また上る予定のものもございます。ただいま上つておりますもりは、外務委員会の刑事裁判の問題のものであります。日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の締結について承認を求めるの件、外務委員会のもので、ただいまお手元に差上げてありますが、外務委員会の方ではすでに上つております。それ以外に、これと連絡をいたしまして、法務委員会に二案がかかつております。日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定に伴う刑事特別法の一部を改正する法律案、日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の実施に伴う刑事特別法案、この二案が法務委員会にかかつておりまして、これもただいま上つたということであります。従いまして外務委員会の刑事裁判権のものと、法務委員会の分、これを逐次緊急上程をお願いいたしたい。  それになお地方行政委員会に、奄美群島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律案がかかつておりますが、これも間もなく午後に上つて来るはずでございます。上り次第、これも順次緊急上程を願いたい。  それから、水害地緊急対策特別委員会の分、これは午後委員会が開かれておりますので、これも上つて来ると思います。政府から出ております今次の水害対策に関する五案と、すでにこの前の委員会で提出をいたして成案になつておりますものに関して特別措置の二案が一番最後にございますが、これは委員会の提出として二案が全会一致で上つて来る予定になつております。従いましてこれらが上れば、逐次これを緊急上程願うということに御予承願います。  これに引続いてただいまの決議案を最初にやるか、あるいはこの法律案の逐次緊急上程の後にやるかをおきめ願いたい。決議案に対する討論をやるかやらぬか、趣旨弁明は、水産委員長がおやりになることに一応昨日の国会対策委員長会議ではお話合いがありましたが、確定したものをお伺いしたい。それから、ただいま申し上げました外務委員会と法務委員会から上つて参ります分に対して、討論の通告がございます。外務委員会の刑事裁判権の元の法律に対しては、左派の方から穗積七郎君が討論をしたいという申出があります。それから法務委員会の二案中の、日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の実施に伴う刑事特別法案の方でございますが、これに対しては、左派の古屋貞雄君から討論の申出があります。これだけのものがございますので、以上御報告申し上げまして決議案の取扱いを御協議願います。
  78. 土井直作

    土井委員 ただいまの報告の中の、法務委員会の案件の討論の問題、あるいは外務委員会から上つて来る案件に対する討論の問題は、わが党もやるようになつておると思いまするが、まだ通告がありませんか。
  79. 大池眞

    大池事務総長 まだ通告がございません。
  80. 土井直作

    土井委員 それでは、多分やるようになると思いますので、保留しておきます。
  81. 園田直

    園田委員 改進党も保留いたします。
  82. 菅家喜六

    菅家委員長 お諮りいたしますが、ただいまの決議案の取扱いの順序をどのようにいたしますか。
  83. 正木清

    正木委員 議事進行に関して……。この日韓問題解決促進に関する決議案は、昨日各党対策委員長会議で、決議案文の修正その他完全なる意見の一致を見たのですから、当然わが党は賛成であります。そこで、これは各党共同提案になるものですが、どういう事務的な手続がとられるか、佐藤榮作君外六十二名ということになつておりますが、事務総長から、どういう手続になつておるかお伺いしたい。
  84. 大池眞

    大池事務総長 従来、各党一致の案については、各党の幹部何名かが、ごく少数でやつておるわけであります。そういうことでよろしいかどうかというお話がございましたが、それはそれでけつこうだけれども、改進党の方から、これだけのものを加えてくれというお話がありましたので、そこで各党とも連絡をとりまして、各党から提案者に加える方をお申出を願いまして、各党から申し出られた方を全部入れております。
  85. 正木清

    正木委員 了承いたしました。
  86. 菅家喜六

    菅家委員長 順序はどういうことにいたしましようか。
  87. 土井直作

    土井委員 各党一致の提案であれば、劈頭にやつたらどうですか。
  88. 菅家喜六

    菅家委員長 各党一致の提案であるから、劈頭にやるということに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議がなければ、劈頭にやることに決定いたします。
  90. 土井直作

    土井委員 賛成討論をやるのですか。
  91. 正木清

    正木委員 わが党はやります。
  92. 土井直作

    土井委員 従来の慣例で行くと、満場一致で一つになつたものについては、賛成討論をするということはないのですが……。
  93. 正木清

  94. 池田禎治

    池田(禎)委員 対策委員長会議では、従来の慣例をお知りにならなかつたのでしよう。
  95. 菅家喜六

    菅家委員長 対策委員長会議で一応そうきまりましても、ここの慣例としては、今土井君のお話通り、全会一致の場合には賛成討論はやらないということになつておりますし、ここできまりますことが最終決定ですから、この委員会で賛成討論はやらないということになりますれば、問題はないわけです。
  96. 正木清

    正木委員 私は、土井君の御発言は一応もつともだと思う。しかし、最終決定は当委員会にあるが、昨日の各党対策委員長会議では、賛成演説もやろうという申合せがあつて、わが党は、それぞれの機関の手続を経て、人物も選定し、準備をしているわけです。おそらくこれは、各党でもやるようになるのじやないかと思いますが、この問題については、賛成演説をやらすべきであると主張いたします。
  97. 池田禎治

    池田(禎)委員 各党国会対策委員長は、議運の慣例を御存じないために、かつてにおきめになつたことで、それは従来の慣例を破ることになる。しかしやる根拠があれば、われわれとしても当然それを尊重するにやぶさかでありません。従来、そういうことでいろいろ希望があつた際も、共同一致のものは、これを許しておらない。そういう過去にかかわらず、今回に限り、特別に扱わなければならないという理論があれば、古事典礼をやかまして言わずにやることもいいが、私は今それをやる理由が解せない。
  98. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 国会対策委員長会議の決定は、議運を拘束することはできない。ここで決定すれば、それが最終決定であります。しかし私ども考えますると、この問題はきわめて重要な問題でありますので、前例におきましても、たとえば国民健康保険の危機突破に関する決議案のごときは、例外としてお認めを賜わつた前例もあるのであります。これは、目下きわめて重要な問題でありますので、ひとつ特例を認めていただきたい。わが党におきましても、実は機関に諮りまして、かようにお願いすることに心組んで出向いたわけでありまして、すでに討論者におきましても想を練り、やる気持になつておると思いますので、ぜひ、ひとつ特例としてお認めを賜りたい。
  99. 中川俊思

    中川(俊)委員 今、社会党左派並びに改進党の方からおつしやつたことは、よく了承できるのですが、しかし、これは昨日も私はこの委員会の席上、申し上げましたように、非常に慎重を期する問題でありますし、討論になりますと、つい感情の激化するとこう、この決議案案文の域を脱したようなことが出ないとも限らない。そういうことになりまして、日韓両国の間に摩擦を醸成するようなことになつては、この決議案の趣旨に反することになると思うので、これは水産委員長が趣旨弁明をなさるときに、ひとつそれに織り込んでいただいて、各党一致ですから、なるべくこれは討論はよしにしたらどうでしようか。この問題は、昨日も漁民大会などがありまして、悪口を言う者は、特に討論をやつて、選挙運動に利用するのではないかというようなことを言う者も実際あるのです。そんなことはないと私は思つておりますが、そういうそしりもある折からでありますので、できれば、きれいに、大らかな気持をもつて全会一致でやる、こういうことで討論は廃止した方が、この決議案の趣旨に沿うゆえんだと思いますから、わが党は、これに慎重を期する上からいつて、なるべく討論をしない方がいいのではないかと思います。
  100. 椎熊三郎

    椎熊委員 いろいろお説ごもつともの点が多いのでありますが、わが党は、党の機関で一応きめたものですから、出先としては、ただちにここで討論をしないということに同意することは、私どもとしてはできないのです。そこで、本会議場の場内交渉までに、御趣旨に沿うように、運営委員会の空気はごうであつた、これは特例にもなることだから、やめた方がいいのではないかということを党に帰つて勧告して、その上でお願いしたい。そうでないと、ここでやらぬと、すつぱりきめられてしまうと、党内事情で私どもの立場は困るのです。それだけの猶予を与えてもらえれば、御希望に沿えるようになるのではないかと思います。
  101. 春日一幸

    ○春日委員 対韓政策について、各党の政策があると思います。従つて、この決議案を通じて賛成討論をするということになれば、勢い党の政策に触れて来ると思います。そこで、改進党と左派がやつてほかがやらないということになりますと、やはりやるようになると思います。従つて国会対策委員長会議なり理事会で、やるならば全部やる、やらぬならば、全部慣例によつてやらないということにお願いするのが正しいと思います。
  102. 椎熊三郎

    椎熊委員 やらない方がいいというのは慣例からで、そういう御意見も多いようですから、その趣旨に従つて、私は党内をそういうふうにまとめることに努力いたします。それだけの余裕を与えてもらえれば、前例通りになると思いますので……。
  103. 正木清

    正木委員 私は先ほど土井君の発言に対してごもつともであるという意見を申し上げたのですが、わが党のとつて来た措置は、今申し上げた通りです。そこで、ただいま右派の委員から御発言があつたような措置を、委員長においてとられんことを強く要望いたします。
  104. 中川俊思

    中川(俊)委員 もし各党がやるならば、分自党もやることに御了解願いたい。
  105. 土井直作

    土井委員 要するに、各党一致で決定された決議案等については、大体趣旨弁明を行うだけで、賛成討論の方は行わなかつたのであります。特別の問題については、佐藤委員が言われたような場合もありましたが、これをやつて行きますと、将来各党一致になつた決議案というものは、ことごとくそれぞれの角度で賛成討論をやらなければならないという先例を開くことになる。そういう新しい例を開いて行くことになると、議事の進行その他の点についても、非常に影響があるのではないか。たとえば法案についても、満場一致できまつた法案は賛成討論をやらないという先例があるのですが、それをまたやり始めると、党と党との関連もありまして、あの党がやればこの党もやらなければならないということで、議事の進行に影響するところが大きいものですから、そういう点で、今度の決議案に対しても、もし討論するとすれば、わが党の春日君が言うように、全党やらなければならぬことになる。やらないならば、全部やらないということになるので、わが党としても、討論するということが国会対策委員長会議できまつたものですから、討論の用意はしておるのです。しかし、それは対策委員長会議における決定であつて、議運としましては、議事の運営の面から見て、前例をさらにつくり上げるということはあまり芳ばしいことではないと思うので、各党ができるだけ何らかの方法によつて、そういうことのないようにしていただいた方がよろしいのではないかという考え方の上に発言をしておるわけですから、各党ができるだけそういう方向に行くように、御配慮が願いたいものだと思います。
  106. 菅家喜六

    菅家委員長 ごもつともな御発言ですが、なお委員長からも各党対策委員長の方へ、当委員会の経過をよくお話をして御了承を得たいと思います。しかし、どうしても対策委員長会議でその議がまとまらず、どの党かがやるということになれば、今お話通り各党が賛成演説をやる、こういう結果になろうと思いますので、それだけの時間をその間にとりまして、各党理事諸君も、おのおのの党においてこの空気を伝えていただいて、従来の慣例を破らないように、なお、それらの結果を場内において明らかにして、もしやるならば、今春日君が言われるように全党がやる。なるべく慣例通り各党がやらずに、賛成討論はやらないということで進みたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  107. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんから、さようにとりはからうことにいたします。
  108. 椎熊三郎

    椎熊委員 開会はおそらく三時後になるのではないかと思いますので、それまでにきまりますれば御返答できると思います。今私の方では交渉に行きましたから……。
  109. 菅家喜六

    菅家委員長 大体劈頭でも、すぐやれない。開会時間を少し遅らせて、そういうような方法で取運びたいと思います。どうしてもそのことが開会時間までに間に合わないときには、順序を変更して、この決議案あとまわしするということで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんから、そういうように取扱いをいたします。  なお、ただいま予算の議事順序その他について、倉石予算委員長から交渉があつたのであります。各党理事会を予算委員会で開いて、本日七時半までにはどうしても予算をあげる、そういうことで議事の運営をはかりたいということを、正式に今予算委員長から申入れがあつた次第であります。従いまして、ただいまきめました日程が終りましたならば暫時休憩をしまして、予算案が上りましたときに再開する。およそ七時半ということで、さような取扱いにいたしたいと思いますが……。
  111. 大池眞

    大池事務総長 休憩中に、予算が上る時間の見通しの前に、もう一ぺん当委員会を開いていただきまして、予算の審議の順序等も出ておりますから、時間その他のことをお打合せ願いたいと思います。
  112. 菅家喜六

    菅家委員長 今、大池事務総長から申し上げました通り休憩中にもう一度本委員会を開いてもよろしいのですが、今その順序等をきめておきますか。
  113. 園田直

    園田委員 今わかつてつたら、きめようじやないですか。
  114. 菅家喜六

    菅家委員長 慣例もありますから、それでは予算に対する順序をきめておこうと思います。従来の慣例があるわけでありますから、事務総長から御説明申し上げてもよろしいと思いますが、委員長の報告があつて、編成がえを求める趣旨弁明をして、そのあと討論として自由党、改進党、左右社会党、分党、小会派という順序で、今まで慣例として行われております。従つて補正予算でも、従来と同じようにやつておるのが慣例でありますが、編成がえを求めるの動議に対して、その次の順序がきまつております。また今まで、時間その他についても慣例があるわけでございます。ただいま申し上げましたように、今までの慣例によりますと、補正予算の場合には、まず委員長の報告が大略二十分、編成がえを求めるの動議の趣旨弁明が二十分、一括討論に入つて自由党、改進党、それてれ十五分ぐらい、左右両社会党が二十分、分党の方が同じく十五分、小会派が十分、これが今までの慣例の時間の割当になつております。非常に穏当じやないかと思いますが、いかがでございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  115. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、時間の割当は右のように決定いたします。順序は、先ほど申し上げました通りにこれを決定しておきます。
  116. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 私の方は、八百板君がやられることになつております。
  117. 菅家喜六

    菅家委員長 なお、ちよつとお諮りすることがあります。沖縄に議員団派遣の件の申請があります。この件について事務総長より御説明をいたします。
  118. 大池眞

    大池事務総長 沖繩に議員団を出してくれというお話が、実は閉会中に持ち上つております。沖繩並びに南西諸島所在の職員に恩給法等が適用になる関係で、ただいま南方連絡事務所が沖繩にあるわけですが、その沖繩並びに西南諸島に勤めている職員の恩給の支払いの事務が十分とれるかどうか、非常に規模的にむずかしい点もあるので、ぜひ見てもらいたいということを連絡事務所の方から国会の方へお申出があつて、特に内閣委員会の方から申入れがあつたわけであります。そんな関係で、ぜひ沖繩の方へ視察団を出してくれという話でありましたが、内閣委員会の方として沖繩の方へ参りますと、今度は他の委員会の方へ、こういう事務を見に来い、ああいう事務を見に来いということで、非常に人数がふえたり、あるいは再々行くようなことも出て来るし、これはなお海外派遣の形になりますので、海外派遣の予算処理等が非常に困難かと思いますから、その点どうしようかということで、各党国会対策委員長が十分連絡をとつてお話つたわけであります。その結果、各党国会対策委員長、並びに幹事長等から、国会議員を何者か、この仕事を見るためにやつてくれという申入れがあつたのであります。閉会中のことでありましたので、正式に当委員会にお諮り申し上げかねておりましたところ、国会対策委員長並びに幹事長から、そういうお話各党御一致であれば、予算の範囲内でできることはした方がよかろうということであります。沖繩に議員派遣をすることにつきましては、当委員会あるいは国会からやるといつても、向うで受入れてくれるか受入れてくれないか、むずかしゆうございます。そこで、実際向うからのそういう要求でやる場合はよろしいというかどうか調べてもらいたいということで、ずつと調べておりました。大体国会対策委員長その他が、各党にわたるように十人だけやりたい、こういうことで向うに申し入れておつたところ、向うは国務省と打合せた結果、四人だけ来ることを認める、こういう許可があつたという内報がありました。それが議会が開かれる少し前のことでありましたので、ここまで来れば、そう一刻を急ぐ問題でもなかろう。議運に正式にお諮りしてきめていただいて出した方がいいのじやないかということで、各党の方でも人選をしておりました。分自党の方にも行かれるようにというので、五名ないし六名ということで再々交渉をしたそうでございますが、どうしても四名ということで向うの許可が来たものでございますから、四名を割当てれば、どうしても自由党、改進党、左派、右派、一人ずつしか割当たらぬで、分自党並びに小会派等には何としてもまわらぬということであります。四人だけをよこせ、こういう向うのライセンスだそうであります。従つて、そういうことで稻村委員長も種々奔走いたしまして、それではしかたがないからというので、四名だけやつてもらいたいという申出になつて来ておるわけであります。その四名は、自由党が平井義一君、改進党が高瀬傳君、左派から稻村順三君、右派から鈴木義男君、こういうことで、会期もここまで来れば終ることを予想いたしまして十一月十七日から六日間、これは飛行機で往復をする関係から、一番最近の飛行機で行つて、向うで三日間の調査ができるそうであります。そういうことで申出がありますので、もし何でございましたらひとつ御了承を願いたい。
  119. 菅家喜六

    菅家委員長 これは、さように取扱うに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議がないようでありますから、議員派遣の件は、承認をするという答申をいたすことに決定いたします。  次回の本会議は明日定刻から、この運営委員会従つて……。
  121. 正木清

    正木委員 ちよつとその前に……。昨日の当委員会で、わが党から提出しておきました緊急質問の一から六までのものについて、特に私は発言のお許しを得て、裁定案に対してはぜひ政府の所信をただしたいから、緊急質問を許してもらいたいという意見を開陳いたしまして、その取扱い方について理事間において論議され、続いて委員長のおとりはからいで、各党国会対策委員長会議が持たれた。わが党の対策委員長の勝間田君の報告によりますと、各党対策委員長会議意見が一致を見て、政府が進んでその説明に当らない場合には、緊急質問を認めるということに決定したという報告を受けておるわけです。従つてその点について、議運の委員長に、そういう御連絡があつたかどうかという点を、まずお伺いいたします。
  122. 菅家喜六

    菅家委員長 連絡はございました。ただいまあなたのお話と多少違うようですが、政府が進んで本会議において説明する場合には、その説明に対する質問という形でやる、もし政府が行わない場合には、一応集まつて協議をする。そのときは、必ずしも緊急質問をやるというきめではなかつた。それで政府がやるかやらないかということについて、一応各党対策委員長の間で協議するということでしたので、なるべくそれは早く協議願いたい、いつ緊急質問を許してもらえるか、こういう点もあるから、なるべく急いでもらいたい。ちようど三時間前にやりましたが、私ども国会対策委員長ちよつと見えなかつたので、開会までにその結論を聞くことができませんでした。これからただちに対策委員長に会いまして、政府に問いただした結果、各党対策委員長連絡がどうなつたかということを聞きますが、これは明日の委員会までには結論が出ると思います。ただ、そこまでは異論も何もなかつたことは間違いないと思いますが、しかし、もし政府がやらないときは緊急質問をやらせるという決定的空気ではなかつた。しかし、それにしいて反対でもなかつた。大体空気はそういうことですから、結論的には、政府が説明しない場合には緊急質問を許すという結論に到達するのではないかというのが、私の気持であります。
  123. 正木清

    正木委員 委員長の今のお言葉ですが、私が私の党の勝間田対策委員長から報告を受けたところでは、そういう場合には、緊急質問をやるということに決定を見た、こういう報告をわが党の対策委員会では受けておるわけです。わが党としては、明日の本会議にということでなく、本日の本会議において緊急質問が許さるべきものであつたならば、ぜひやりたいという強い希望を持つておるわけです。また本日の本会議で、七時半から予算その他が出て来るとすれば、まだ時間も十分あることですから、できるならば本日の本会議において質問をいたしたい、こう思いますので、私どもすぐ連絡をとりますが、あなたの方でも、小澤対策委員長連絡をとつて、次に開かれる委員会でひとつ……。
  124. 菅家喜六

    菅家委員長 あなたの方の勝間田対策委員長から、私も廊下で会いまして、どうなつたと聞かれたわけですが、今あなたのお話になつたように、私も小澤対策委員長に確かめて、政府もそういうことになるかもしれませんが、さつそく連絡をしまして、お答えしたいと思います。
  125. 椎熊三郎

    椎熊委員 先ほどの日韓問題に関する決議案の賛成討論は、わが党は、当委員会の空気を党に伝えまして相談の結果、討論者を送ることを撤回することにきめました。私の方ではやりません。
  126. 春日一幸

    ○春日委員 今の三公社の仲裁裁定の問題は、今までの慣例によると、すべて法律は重要であるが、なかんずく特に重要法案については本会議において説明を求める、こういう慣例が新しく十五国会で開かれておる。従つて官公労が非常に関心を持つている仲裁裁定実施に関する問題は、政府の所信を本会議で明確に示してこれに対して質問をするということを先般来強く要望しておつたと思います。もし政府がそれをやらない場合は、緊急質問で政府の考え方をただすことは当然のことであります。今、正木君も言われたのですが、わが党も同じ態度をとつております。もし政府が説明しないならば、緊急質問の形において、右派も同様許してもらいたい。それは、できるだけ労働委員会で審議をしているわけですが、この際本会議においての緊急質問の機会を与えられたいというわけであります。
  127. 椎熊三郎

    椎熊委員 おそらくただいま御発言のような結果になろうかと思いますが、緊急質問の命題並びに内容が同一な場合ですと、質問は一本にしてやる、各党皆それぞれの立場で質問するということでは行けないのではないかと私は思います。従つて、そういうことが議題になつたときには、質問者の問題については、この委員会できめてもらいたいと思います。
  128. 春日一幸

    ○春日委員 質問の要点が、右派と左派で同じであるというわけはございません。別の角度から、わからないことをたださんとするのでありますから、左派の質問に一本にして、あとは許されないという問題ではありません。これは当然両派に質問を許してもらいたい。なお、同様質問があれば改進党も自由党もおやりになつてさしつかえない問題である。これについて、何も特に一本にまとめるという必要はないと思います。
  129. 菅家喜六

    菅家委員長 各委員諸君からお話がありましたが、いずれこのことについては、対策委員長各党お話合いの結果をはつきりさせまして、その上においてやらないという場合は、緊急質問の取扱い方その他については、あらかじめ本委員会を開催して、その順序、質問者等をきめることにお願いを  いたしたいと思います。もしまた、政府においてこれをやるということになりますれば、それに対する質問を許すかどうか、当委員会においてきめる間がないと思いますから、その際は、運営委員会を開かずして進めることにいたしたいと思います。その反対の場合は、あらかじめ当委員会を開催して、それらの点の御協議を申し上げたい、こう思う次第であります。
  130. 園田直

    園田委員 今のことに関連して……。政府側から今の説明をやつて、これに対して質問を行われる場合には、わが党も質問の権利を保留いたします。
  131. 正木清

    正木委員 なお、日韓問題解決促進に関する決議案の取扱い方について、当委員会でそれぞれ御意見発表があつたのですが、わが党も、党に諮つてみた結果、皆さんの御意見がそういうことであれば、その趣旨に沿うように努力する、但し、もちろん決議案の骨子には賛成をするけれども水産委員会委員長だけの趣旨説明だという場合には、水産委員会のわが党の委員委員長と十分打合せをして原稿の内容を見たい、こういう意向のようでありますから、一応時間をかしていただきたいということを申し上げます。
  132. 菅家喜六

    菅家委員長 水産委員長の方にもなお交渉いたしますが、各党代表ですから、その意見をなるべく盛つたものにして、賛成の討論がないように取運びたいということでおきめ願いたいと思います。  本会議は三時半から開会することにいたしたいと思います。この委員会は一応休憩の形にしておきます。暫時休憩をいたします。     午後二時三十七分休憩     〔休憩後は開会に至らなかつた。〕