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参考人(
前田信義君) 最初に、
只今申されました資料のことでございますが、当面のことにつきましては一応パンフレツトにしたものを持つて来ておりますが、過去一年間ぐらいというお言葉でございまするので、これも
組合といたしまして早急に資料を作成いたしまして後日差出したい、こういうふうに
考えております。
それから昼休の
組合活動並びに
政治活動ということでございますが、このことにつきましては
赤羽の
労働組合におきましても過去においては
休憩時間中に
組合活動をやつてお
つたわけでございます。併しこれは飽くまでも
米軍が許可して合法的にや
つたというのではなくして、
会社の黙認の下に、含みある了解の下において昼間及び
休憩時間中において
組合活動を
実施したわけでございます。併しこのことは飽くまでも非合法的に、
会社の一応の含みある了解というような形においてやられたのでありまして、これは
米軍にわかれば当然処分されるわけでございます。この点につきましては
就業規則におきましても
はつきりと謳つてあるわけでございます。このことは
組合活動というよりも
政治活動でございまするが、
政治活動及びこれに類するような行動を行
なつた者はこれは
解雇するぞ、懲戒
解雇並びに諭旨
解雇するということが
はつきり
就業規則に謳つてございまするので、この
施設内におきましての
政治活動は一切、とにかく
米軍の如何にかかわらずできないわけでございます。それから
只今申上げました集会、要するに
組合活動という面になりますと、これは何となくできるようなふうに
就業規則には
なつております。つまり
会社の承認を得ないでやつてはいけないということに
なつておりまするので、
会社の承認を得ればできるという形に一応
就業規則は
なつております。併し具体的に言いまして、軍の示達におきましては、この
集会等に関しては許可しない方針であるということが
はつきり明示されておりますので、これは
会社が実際に許可しようと思いましても軍が許可しないというふうに
なつております。で、実際にはできないというのが
現状でございます。昨年五月、六月、八月頃までは比較的そういう含みある
状態においてできましたが、昨年の末から本年にかけてはますますうるさくなりまして、その後において同じような示達も出まして、現在においては全然できない。僅か十人や十二、三人の者が集つてお昼休に御飯をたべながら話をしたとい
つたことが、これが不法集会であるという見解に基いてこれは
解雇されております。許可を得ないところの集会であるということによりまして、これは現在
解雇に
なつております。でございますから、私
たちは結局合法的な堂々としたところの集会というものは、これは一切現在の
段階においては持つていないわけであります。
それからその次に
争議に対して
米軍から何らかの
制約があ
つたかというふうなことでございますが、このことにつきましては、例えば一昨日等におきましてたまたまうちの
委員長が
部隊長に呼ばれまして、現在君
たちが
協力を求めておるところのT・O・Dの直用
従業員をもつと早く入れてくれないかというような
要請があ
つたわけであります。このときに、先ほど申しました
横浜から参りましたところのジヨーンソン、
アンダーソンの両氏が居丈高になりまして、そして周囲にほぼ十何人ほどの人間が取り囲みまして、憤然として起ち上
つたり坐
つたりして威嚇的に、とにかく
組合活動というものは絶対許さないのだ、君
たちは何といつても軍として絶対許さんと威嚇的に出た。さすがの
委員長もそこで卒直にさすがに言えなか
つたというふうな、そういうふうな半ば脅迫された事実において、現在私
たちがこの
争議の一番目に掲げておりますところの
組合活動の自由をかち取るということに対しまして、軍としてそういうふうなことを
はつきり言つております。このことにつきましてはなお且つ、そういうことを君
たちは言つておるけれ
ども、軍も許さない、なお且つ
日米合同委員会の
結論においても許さんということは
はつきりこれは出ておるのだ、
法務総裁も
基地内における集会は認めないと言つておる、これはちやんと
指示でも出ておるのではないかというふうに言
つたということでございます。なお
争議の、いろいろ私
たちは現在ピケを張り、ストを打つておるわけでございますが、具体的の問題といたしましては
発砲事件、或いは同じ一カ所のところを何台もの車で通つてピケ破りをするとか、或いは我々の大事な赤旗を持ち去るとか、或いはプラカードを持つて行
つたとか、それから投石したという事実が出ております。併しこのことにつきまして
部隊長に私
たちが会見いたしまして、このことにつきまして申しますると、
部隊長は君
たちの
争議というものは正当なので、
部隊としては何らこれに圧迫もしなければ干渉もしないというふうに、一応は
部隊長としてはそういうふうに言つております。