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木村禧八郎君 具体化してから伺
つたのでは私は手遅れじやないかと思うのであります。具体化する前によく御
意見を伺い我々の
意見も、素人でありますけれ
ども、
自立経済の問題と関連して具体的な問題でないと抽象論で駄目なものでありますから、その
自立経済の問題の具体的の
一つの案として今伺
つているのであります。そういう意味で御理解願いたい。私はこの問題を非常に重視しましていろいろ調べて見たのであります。私は電気機械や何かは全然素人でありますが、いろいろ調べて見たところ
日本でできるものが相当あるのです。相当あります。ここに例えばアトキンソンが佐久間ダムに
輸入しようと
思つている機械は中古の機械である。それからニューの機械、その中で
日本でできないものもある。併しできるものもあるのでありますから、やはりこれは
日本の電気機械メーカーとしては非常に問題にしているようであります。調べて見ましたら……、而も
輸入する場合にこういう機械の免税としてくれという運動にな
つて、若しこれが免税されないならば、
日本の電気機械工業のほうはどうもならん。そうしたら如何に
日本の電気機械工業が発達しようとしても非常に困難になるのでこれは重大な問題である。それで時間がございませんから私は詳しく申しません。これは資料がございますが、いろいろな機械が
日本でできるものが相当あるのです。あるのになぜ中古の機械を
アメリカから
輸入しなければならないのか、佐久間ダム建設の……。而もそれが七百五十万ドルぐらいのドルが
技術輸入と設備
輸入ということによ
つてアトキンソンに行
つてしまう。これは二百五十万ドルぐらい行くということになりますと、残り五百万ドルというものは
日本の外貨になるかというと、それがいわゆる
アメリカの電気機械メーカーが売出すところの機械にな
つて入
つて来る。これでは
日本の
自立経済はどうしてできますか。電源開発、これは重大な問題です。一般にいわゆる電源開発景気が来るとまで言われたのになぜ電源開発景気は来ないのか。その開発機械は全部外国から来る中古の機械を
輸入して、そうしてアトキンソンその他そういう
アメリカの土建業者がそれで相当儲かる。これでは私は
自立経済と幾ら
言つても矛盾すると思うのであります。それで
国内でできるものは
国内に発注すべきである。具体的に私は若し必要があれば
技術家を呼んでこの
予算委員会で
技術家に
説明してもらいたいのです。例えばアトキンソンで
輸入しようとしているスタンダード・クーブル・クレインは
日本でできるかできないか、それから、ミキシング・プラントは
日本でできるかどうか、或いは冷却装置とか或いは製砂機とかディーゼル・シヨベルとか、それからダンプ・トラックとかいろいろあります。こういう相当のものはできるんですよ。従
つてその点は、外貨割当のときにも、
日本でできるものはやはり外貨割当すべきではないと思うのです。それで勿論
アメリカとの外貨導入の場合は、向うの製品
輸入と、これは何というんですか、バーター的になる。こういうので、
日本でできますけれ
ども輸入しなければならない、こういう問題はあるかも知れません。併しそれにしても
一つ大蔵大臣は、この点は、
一つ、私は大いに問題だと思いますので、それで私は実はこの暫定
予算の六条があるので調べ出したんです。実は急速に調べたんで、私も素人でよくわかりませんが、私、素人
考えで調べたところでは、どうも私は納得が行かないのです。こういう非常に重要な問題が含まれておるこの問題を、暫定
予算、こういうものになぜはめ込んで来たか。これはもつと、
予算委員会、なおその他の専門
委員会で慎重に検討しなければならない。にもかかわらず、暫定
予算にこれを突つこんで来て、これは実は本
予算のほうになぜこれを出さないか。本
予算のほうに書いておりますが、暫定
予算にこれを入れる必要はないじやないですか。非常にこういうことは、私は、軽率ではないか。それで何かこの審議期間の差し迫
つておるときに、暫定
予算では、大体これはまあ否決できないだろうから、否決すれば行政上
混乱が起るから、皆がしぶしぶこれ承認するであろうから、この際これを突つこんで、そうしてこれを通してしまうという、若しそういう
考えがあれば、私は、これは非常に問題である、こう思う。この点
大蔵大臣の御
意見を伺いたい。