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1953-06-19 第16回国会 参議院 本会議 第13号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年六月十九日(金曜日) 午前十時十三分
開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程
第十二号
昭和
二十八年六月十九日 午前十時
開議
第一 国の
所有
に属する
物品
の
売払代金
の
納付
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
(
三浦辰雄
君外十一名
発議
)(
委員長報告
) 第二
小額通貨
の
整理
及び
支払金
の
端数計算
に関する
法律案
(
内閣提出
)(
委員長報告
) 第三
図書館運営委員長報告
━━━━━━━━━━━━━
河井彌八
1
○
議長
(
河井
彌八君) 諸般の
報告
は朗読を省略いたします。
—————
・
—————
河井彌八
2
○
議長
(
河井
彌八君) これより本日の
会議
を開きます。
議員工藤鐵男
君は、去る十六日逝去せられました。誠に
痛惜哀悼
の
至り
に堪えません。
村尾重雄
君から
発言
を求められました。この際、
発言
を許します。
村尾重雄
君。 〔
村尾重雄
君
登壇
、
拍手
〕
村尾重雄
3
○
村尾重雄
君
只今議長
から御
報告
になりました
通り
、永らく御療養中でありました
議員工藤鐵男
君は、去る十六日遂に逝去せられました。私
ども同僚
として誠に
痛惜
の
至り
に堪えません。ここに
同君
の生前を回顧し、
哀悼
の辞を捧げたいと存じます。
工藤
君は、明治八年
青森
県に生れ、長じて
日本大学
を卒業後、長く
操觚界並び
に
教育界
に生涯を捧げられたのでありますが、一方、政界に志を有せられて、大正十三年以来七回に
亘つて衆議院議員
に、又
昭和
二十五年には
青森
県から本
院議員
に当選せられ、
懲罰委員長
その他
者常任委員
となり、憲政のために尽されましたところは多大なものがあつたのであります。又その間、
文部参与官
、
厚生政務次官
を歴任ののち、国務大臣として国務の枢機に参与されました功績も忘れることのできないところであります。今、
国会
は内外の諸情勢と相待
つて
その責務のいよいよ重きを加うるとき、
同君
のごとき
卓越明敏
の
政治家
を失うことは、誠に惜しんで余りあるところであります。 ここに
同君
の御冥福を祈り、
哀悼
の辞を捧げる次第であります。(
拍手
)
—————
・
—————
河井彌八
4
○
議長
(
河井
彌八君) お諮りいたします。
工藤鐵男
君に対し、院議を以て
弔詞
を贈呈することといたし、その
弔詞
は
議長
に一任せられたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
5
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。
議長
において起草いたしました
議員工藤鐵男
君に対する
弔詞
を朗読いたします。
参議院
は、
議員
正五位勲三等
工藤鐵男
君の長逝に対しまして、謹んで
哀悼
の意を表し、うやうやしく
弔詞
を捧げます。
—————
・
—————
河井彌八
6
○
議長
(
河井
彌八君) この際お諮りいたします。
苫米地義三
君から病気のため十二日間
請暇
の
申出
がございました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
7
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。よ
つて
許可することに決しました。
—————
・
—————
河井彌八
8
○
議長
(
河井
彌八君) この際お諮りをいたします。
農林委員長
から、風水害に関する
実地調査
のため、兵庫県、山口県に
上林忠次
君、棚橋小虎君を、岡山県、愛媛県に
片柳眞吉
君、
清澤俊英
君を、福岡県、大分県に
雨森常夫
君、
鈴木強平
君、
松浦定義
君を、二十一日から五日間の
日程
を以て派遣せられたい旨の
要求書
が提出されております。
委員長要求
の
通り議員
を派遣することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
9
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。よ
つて委員長要求
の
通り議員
を派遣することに決しました。 ─────・─────
河井彌八
10
○
議長
(
河井
彌八君) 昨日、
内閣総理大臣
から、
湿田単作地域農業改良促進対策審議会委員鈴木強平
君から辞任の
申出
があり、同
委員徳川宗敬
君、
岩男仁藏
君は
参議院議員
の
任期満了
により
委員
としての資格を失つたので、それぞれ
後任者
を指名されたいとの
申出
がございました。 つきましては、この際、
日程
に追加して、
湿田単作地域農業改良促進対策審議会委員
の
選挙
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
11
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。
菊川孝夫
12
○
菊川孝夫
君
湿田単作地域農業敬
畏
促進対策審議会委員
の
選挙
は、
成規
の手続を省略いたしまして
議長
において指名せられんことの
動議
を提出いたします。
榊原亨
13
○
榊原亨
君
只今
の
動議
に
賛成
であります。
河井彌八
14
○
議長
(
河井
彌八君)
菊川
君の
動議
に御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
15
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。よ
つて議長
は、
湿田単作地域農業改良促進対策審議会委員
に
伊能芳雄
君、
上原正吉
君、三橋八次郎君を指名いたします。
—————
・
—————
河井彌八
16
○
議長
(
河井
彌八君)
日程
第一、国の
所有
に属する
物品
の
売払代金
の
納付
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
、(
三浦辰雄
君外十一名
発議
)
日程
第二、
小額通貨
の
整理
及び
支払金
の
端数計算
に関する
法律案
、(
内閣提出
) 以上両案を一括して
議題
とすることに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
17
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。先ず
委員長
の
報告
を求めます。
大蔵委員長大矢半次郎
君。 〔
大矢半次郎
君
登壇
、
拍手
〕
大矢半次郎
18
○
大矢半次郎
君
只今議題
となりました二
法律案
につきまして、
大蔵委員会
の
審議
の
経過
並びに結果を申上げます。 先ず国の
所有
に属する
物品
の
売払代金
の
納付
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
について申上げます。
本案
は
三浦辰雄
君ほか十一名の
発議
にかかるものであります。
国有林野
のいわゆる
立木
の
売払
におきましては、それが大量である場合又は
搬出設備
のない
奥地林
のものである場合には、
立木
の
買受人
が
搬出設備
を設け、伐採し、搬出し、
売払
いまして、その代金を回収いたしますまでには、相当の
長期
間を必要とする
実情
にあります。現行の国。
所有
に属する
物品
の
売払代金
の
納付
に関する
法律
が施行せられます以前は、この
実情
を考慮せられまして、北海道の
国有林
においては二年以内、その他の
国有林
においては一年以内の
延納
の
特約
ができることにな
つて
おりましたが、現在は他の一般の
物品
と同列に最長半年の
延納
の
特約
を認められるに過ぎないことにな
つて
おりますため、その不便が痛感せられておるのであります。
本案
は、これを是正して、
国有林
町のいわゆる
立木売払代金
については、
延納期間
の
長期
を一年に延長して、
実情
に即した
取扱
ができるようにしようとするものであります。
本案
の
審議
の詳細は
速記録
によ
つて
御
承知
願いたいと存じます。
かく
て
質疑
を終了し、
討論
、
採決
の結果、
全会一致
を以て原案
通り
可決すべきものと決定した次第であります。 次に
小額通貨
の
整理
及び
支払金
の
端数計算
に関する
法律案
について申上げます。
本案
は、最近における
取引
の
実情
に鑑みまして、
一円未満
の
補助貨幣
、
小額紙幣
及び
日本銀行券等
は
取引
上殆んど採用せられていない状況にありますので、これらの
小額通貨
を
整理
いたしますと共に、今後
一円未満
の
通貨
の発行を停止し、更に、これに伴い、
現金支払
の場合における
端数金額
の
計算
の基準を定めて、
取引
の
円滑化
を図ろうとするものであります。 その内容は、
一円
以下の
臨時補助貨幣
、
一円未満
の
貨幣
、
小額紙幣
及び
日本銀行券
は、
昭和
二十八年十二月三十一日限り通用を禁止し、
昭和
二十九年一月四日以降
昭和
二十九年六月三十日までの間に、日本銀行及び
郵便官署
において他の
通貨
と引換えることといたそうとするものであります。なお引換に当
つて
は、
小額通貨
の
合計額
に
一円未満
の
端数
があるときは、五十銭
未満
は切捨て、五十銭以上
一円未満
は
一円
と引換えることといたそうとするものであります。この
措置
に伴いまして、債務の弁済を
現金
の
支払
により行う場合、
円位未満
の
端数額
の
支払
上の紛争を生ずる虞がありますので、当事者間の
特約
がない限り、五十銭
未満
の
端数
は切捨て、五十銭以上
一円未満
の
端数
は
一円
として
計算
することといたそうとするものであります。更に、国又は
公社等
が収納し又は
支払
う場合についても、
国庫出納金等端数計算法
に同様の趣旨の改正を加え、その他、
補助貨幣損傷等取締法臨時特例等
の
関係法令
の改廃を行うことといたそうとするものであります。
本案
の
審議
の詳細は
速記録
によ
つて
御
承知
願いたいと存じます。
かく
て
質疑
を終了し、
討論
、
採決
の結果、
全会一致
を以て原案
通り
可決すべきものと決定いたした次第であります。 右御
報告
申上げます(
拍手
)
河井彌八
19
○
議長
(
河井
彌八君) 別に御
発言
もなければ、これより両案の
採決
をいたします。両案全部を問題に供します。両案に
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
河井彌八
20
○
議長
(
河井
彌八君)
総員起立
と認めます。よ
つて
両案は
全会一致
を以て可決せられました。 ─────・─────
河井彌八
21
○
議長
(
河井
彌八君)
日程
第三、
図書館運営委員長報告
。
図書館運営委員長高橋道男
君。 〔
高橋道男
君
登壇
、
拍手
〕
高橋道男
22
○
高橋道男
君
国立国会図書館法
第十一条の
規定
によりまして、
図書館運営委員会
における審査の結果を御
報告
申上げます。 前回は、昨年の十二月二十四日、当時の
宮城委員長
の御
報告
がございましたので、今回はそれ以後の分につきまして御
報告
を申上げます。 本
委員会
は、本年に入りまして以来、数回に且
つて
委員会
を開催いたし、
法律案
一件のほか、
国立国会図書館
の
運営
に関する事項といたしましては、昨年十月から本年三月に至る間の
図書館
の
経過
に関する館長の
報告
、
国立国会図書館法
第二十六条に
規定
する金蔵の
取扱規程案
、同じく第二十六条の
規定
に基き金銭の
寄贈
を受けるについての
承認
を求める件、
昭和
二十八
年度
の
国立国会図書館
の
予算等
について審査いたして、つたのであります。 以上それぞれの案件につきましてはその都度文書を以て御
報告
いたしてございますので、詳細に
亘つて
はこれを省略さして頂き、その主なる点について御
報告
申上げます。 御
承知
のごとく、
国立国会図書館
は、現在
中央館
のほか二十八の
支部図書館
の
総合的運営
により、
図書
及びその他の
図書館資料
を収集して
国会議員
の職務の
遂行
に資すると共に、行政及び司法の各部門及び国民に対して広く
図書館奉仕
をいたすことを
目的
とするものでございまして、その
業務
は単に
図書類
の閲覧及び貸出のみにとどまらず、
調査立法考査局等
における
考査
、
調査資料
、その他
図書
に関する
資料
の刊行、
写真
の
複製等
、各般に
亘つて
おるのでございますが、最近における各方面に対する
奉仕
の
業務
は、
都道府県議会図書室
並びに
専門図書館
との接触が更に緊密に行われる等、総体的に次第に改善せられ、その実績は
量質共
に逐次
発展
の
経過
を辿
つて
おります。又、
欧米諸国
との
国際交換等
による
図書館資料
の
収集整備
も漸次活発とな
つて
歩
つて
おる
現状
でございます。殊に
国立国会図書館
における
写真複製業務
の
充実発展
のために、
国立国会図書館法
第二十六条の
規定
に基き、昨年
アメリカ合衆国ロツクフエラー財団
からの
申出
のありました金四万一千ドルの
寄贈
を受けるにつきまして、本年二月三日これに
承認
を与えると共に、その管理
運営
上必要な
規程案
についても同時に
承認
を与えた次第でありますが、この金属は、
マイクロフイルム機械
の
設備
及び
技術習得
のため
技術者
を米国に派遣するための
費用
に充当せられるものでありまして、更に
図書館業務
の円滑なる
遂行
に寄与するものと存ずる次第であります。 次に、
国立国会図書館
の
昭和
二十八
年度予算
に関して特に申述べたいことは、
図書館
の
建設計画
についてであります。本
年度国立国会図書館
の
予定経費要求額
は総領三億七千四百五十六万八千円でありまして、そのうち昨
年度
においては
庁舎敷地買収費
として二千万円の計上にとどまりました
図書館建設関係
の
費用
は、本
年度
におきましては
庁舎
新営費として新たに九千九百万円、即ち約一億円が計上せられているのであります。
図書館
の
建設計画
につきましては、御
承知
のごとく年来の懸案とな
つて
いるところでありまして、現在の
図書館
が旧
赤坂離宮
の半分を利用し、又
三宅坂分室等
におきまして
国会
への
奉仕
その他の
運営
をいたしておりますについては、その利用が不適当であり、且つ又、法に
規定
する
国立国会図書館
の
目的達成
上、
図書館業務
の
運営
には誠に不便であることに鑑みまして、この議事堂に近接した地区に本館を
建設
せんとするものであります。この
計画
といたしましては、
終局
において延坪四万五千坪の
図書館
の
建設
を
計画
いたしておるものでございますが、我が国の
現状
に鑑み、その実現はこれを将来に期することといたしまして、取りあえずその一環として、差当り実施可能と認められる延一万五千坪の
暫定計画
を急速に実現せんとするものでございますが、その
計画達成
に要します
予算
が
終局案
である四万五千坪
計画
においては大凡百十億円、一万五千坪の
暫定計画
におきましては約三十八億円を要する見込でございます。本
年度予算
を審査するに当り、本
委員会
におきましては、再度右の
建設計画
を確認いたしますと共に、その
予算
の確保について申合せ、
大蔵大臣
に対し
要望書
を送付する等の
措置
を講じたのでございますが、
大蔵当局
におきましても右の
建設計画
を了承いたしておりますので、本
年度
において計上せられました
予算額
は総
所要経費
の僅か三十八分の一に相当するものではございますが、
暫定建設計画達成
の五カ年間を通じまして将来ともその
目的達成
のために努力いたしたいと存じております。
議員各位
におかれましても、速かなる本
計画
の
達成
のために強力なる御支援を賜わりまするよう特にお願い申上げます。 簡単ながら以上を以て御
報告
を終ります。(
拍手
)
河井彌八
23
○
議長
(
河井
彌八君) 本日の
議事日程
はこれにて終了いたしました。
次会
の
議事日程
は決定次第公報を以て御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十五分散会
—————
・
—————
○本日の
会議
に付した事件 一、故
議員工藤鐵男
君に対する
哀悼
の辞 一、故
議員工藤鐵男
君に対し
弔辞贈呈
の件 一、
議員
の
請暇
一、
議員派遣
の件 一、
湿田単作地域農業改良促進対策審議会委員
の
選挙
一、
日程
第一 国の
所有
に属する
物品
の
売払代金
の
納付
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
一、
日程
第二
小額通貨
の
整理
及び
支払金
の
端数計算
に関する
法律案
一、
日程
第三
図書館運営委員長報告