○
宮城タマヨ君 子供だけではなくて、
大人の
犯罪者に対しましてもできるだけ早いところで
保護善導するということが私は効果からい
つても非常にいいと思うのですが、それが今お話のように、二十六年度なんかは
執行猶予が
取消された者が一七%もあるとおつしや
つたですね。その者に若しこの
保護観察を付けてお
つたら、その
パーセンテージはもつと
減つてお
つたというように私は信じます。そこで付ければ、早ければ早いほどいいと思う、その
手当をされるという今度の
制度、この初度目の
執行猶予に対する
保護観察というものを又と
つてしまうということは、私は非常に残念だと思います。ただ併しそこで先ほどから言われております
予算手当、それから
保護司の質というもの、殊に私はこの
保護司、今日も問題にしてみようと思いましたことは、初度目に
保護観察に附せられました者は、二度目は
執行猶予が付かないというようなことになりますと、これは今までの
保護司の心がまえでは、私は到底誠に責任を思われる
保護司であ
つたら、堪えられない、私はお歎きになるくらいではないかと、良心的に
考えれば
考えられるくらいのものなのでございますけれ
ども、それだから十分に
予算を取
つて、その
保護司の質のいい、つまり今までのような本当に地方の何といいますか、
篤志家で、
篤志を以てされるということよりも、むしろ私は半職業的でもよろしうございますが、しつかり取組んで頂くようなかたを選んで嘱託をしまして、そうしてそれに相当な
手当をしなければ私は今度や
つて頂けないというふうに
考えております。その
意味において私は
衆議院の
方々が非常に不安が
つて、この
法律を
修正なさり、それから又
附帯決議をお付けに
なつたという点は、私は了とするところでございますのですけれ
ども、折角今度
刑法の一部を
改正するというのに、私は骨抜きがされたような気がして、誠にこれでは残念だというように
考えるのでございます。そこで私はこの間御
説明の中にございました、この
刑法の
改正によりまして新たに
保護観察を付せられるという
予定の人員について
政府は
年間に二万人くらいだということを言
つていらつしや
つたのでございます。その二万人が
予定数でございますから、殖えたり減
つたりすることも勿論あると思いますけれ
ども、或いはそれ以上になることを願いますが、例えば二万人といたしましても、この
刑務所、或いは
少年の
施設につきましてもそうでございますが、そういう収容いたしますところに入れますというと、
政府の発表によると一人一カ年の経費というものは、ざつと四万円
内外ということを言われておるのでありまして、その四万
内外を二万人といたしますというと
ちよつと国家の経費を要しておりますことは、八億くらいなのです。二万人と仮定いたしましても八億円のここに国家の経費が節約される。而もその経費を節約しながら、
保護観察に付されますというと、これは今までのこの仮
出獄に対する
大人、或いは子供も
少年もくるめてだろうと思いますが、曾
つての
政府の答弁によりますというと、この経費は十分の一前後で以て賄えるということを私記憶いたしておるのでございます。そういたしますというと、今度の新らしい
制度によりまして又
政府が利益をするものは大した高に上るというように
考えております。この経費を以て私は
保護司の
手当優遇の
方法も考慮され、それから又この
保護司の研修の
方法というものも十分に
考えられるのじやないかというふうに
考えておりますが、
保護局長の御
意見如何でございましようか。