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松原一彦君 今日は偶然にも
厚生省の
人口問題に関する
法案が出ており、それを見ますと年々百三十万人の
人口自然増加があるという。これに対する対策が
日本になくてはならないのでいろいろこれから工夫せらるるようですが、その
一つがやはり
移民でなくちやならないのに、今お聞きすると誠に微々たる
移民であ
つて、焼石に水という感じしか私にはないのであります。
日本の
移民の持
つて行き場が特に地球の
向う側の
ブラジルでは、
アマゾン方面への
移住にしましても金もかかれば船もたくさん要る、非常に手数のかかる
移民ですが、これは
効果がなかなか挙らないということは、まあ従来言われておるのでありますが、そのために将来
日本は大きな
計画を持たにやならんのだろうと思う。外交面においてもこれは重大な問題だろうと思うのですが、そういう意味で
日本の
政府が
海外移民に対する何か大きな
一つの
計画か予想かをお持ちになるのじやないか。例えば近い所で高良さんが始終言
つておられるがインド方面にはネール首相との間にいろいろ話もあ
つて、指導的な農業
移民も数多く入る余地があるようにも聞いておるし、どこかそういう意味においても
移民の今後の問題についての大
計画が予想せらるるのじやないかと私は思うのです。今日はまあすぐにお答えを求めませんが、今
竹下氏の要求と同様に、この次の時間には
一つもつと大規模な、夢でもいいから描かれたものがあるならばお聞きいたしたい。そうしなければ私は僅か二十人や二十五人で以て局なんか作る必要はないと思うのです。どうも
日本では局を作りたが
つてしようがない、局長となる、自動車も要る、何かかんかで大変
機構だけがえらくなるんですが、先日も、これは余計なことですが、農林系統のほうを
地方に見に行くと僅か十六人で以て局長がお
つて課長が二人おるのです。十六人の世帯に局長がお
つて課長が二人おるなんというのはどうも私はおかしいと思う。名前は大きくなるとつい
費用がかかるのですが、
移民を消化する問題として、外国に処理してもらう問題として局を置かるることに
異議はないのです。私はちつとも
異議はないが、もつともつと大きな
計画の下にこれが発展するものであるならば、私は今後の
日本の政治の方向をきめる問題からも望みを嘱したいと思う。そういう意味でこの次の
機会に
一つ特にお聞かせを願いたい。今日は偶然にも三つの案が関連しておる。
青少年の不良化を防ぐこの問題も、結局人間が多いからこれをどこかに消化してもらわなきやならん。又一方に
厚生省が
人口問題を苦にしておられるのもこのところから来ていると思う。
日本のこの苦悶が現在
ちようど偶然にも三つここに
法案が集中いたしており、関連しておりまするので、各省とも
一つお考えを願いたいが、殊に
外務省のこの
移民問題に対しては、この次のときにゆつくり聞かして頂きたいという希望だけを申上げておきます。