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1953-06-24 第16回国会 参議院 通商産業委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年六月二十四日(水曜日)    午後一時二十二分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     中川 以良君    理事            松本  昇君            三輪 貞治君            小松 正雄君    委員            石原幹市郎君            黒川 武雄君            西川彌平治君            酒井 利雄君            岸  良一君            豊田 雅孝君            西田 隆男君            海野 三朗君            山口 重彦君            武藤 常介君            白川 一雄君   国務大臣    通商産業大臣  岡野 清豪君   政府委員    通商産業政務次    官       古池 信三君    通商産業大臣官    房長      石原 武夫君    通商産業省重工    業局長     葦澤 大義君    中小企業庁振興    部長      石井由太郎君   事務局側    常任委員会専門    員       林  誠一君    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞寿君   説明員    通商産業省軽工    業局無機化学課    長       井上  猛君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○火薬類取締法の一部を改正する法律  案(内閣送付) ○武器等製造法案内閣送付) ○通商及び産業一般に関する調査の件  (通商産業政策基本方針に関する  件) ○小委員補欠選任の件   —————————————
  2. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。  最初火薬類取締法の一部を改正する法律案につきまして、政府側提案理由説明を聴取いたします。
  3. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今提案になりました火薬類取締法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。この法律改正の主要な点は、煙火消費につきまして、都道府県知事許可を受けなければならないとすることでありまして、この点につきましては、従来銃砲火薬類取締法(明治四十三年四月十三日法律第五十二号)により、又昭和二十一年十月十日ポツダム共同省令兵器航空機等生産制限に関する件」が施行になりましてからは、この省令によりまして法的規制を加えて参つたのでありますが、昨年十月二十四日この省令が失効いたしました結果、仕掛煙火、打揚煙火消費につきましては、何らの法的規制がなくなることになつたのであります。併しながら煙火消費につきましては、災害防止観点から法的規制を加える必要があり、この際必要な法的規制を行い、一定数量以上の煙火消費につきまして、都道府県知事許可を受けなければならないものとすると共に、煙火消費技術上の基準を定め、この基準従つて煙火消費せしめるよう改正いたしたいと存ずるのであります。次に、煙火消費に関する事項以外に、火薬類取締法を施行して参つた今日までの経験に鑑みまして、この法律適用を受けないがん具用煙火その他の火工品の範囲を法的に明確にずると共に、火薬庫譲受等の場合における許可制度を簡素化し、狩猟者残火薬措置義務について例外を設け、その他残火薬措置義務者を追加し、又火薬類作業主任者等免状交付の際の手数料徴収受験の際の手数料徴収に改める等所要の改正を加えることが適当であると認められますので、この改正法律案提案いたしました次第でございます。  何とぞ慎重御審議上速かに可決せられんことをお願いいたします。
  4. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは只今法律案につきまして、内容の説明を引続いて聴取いたします。
  5. 井上猛

    説明員井上猛君) それでは只今提案されました火薬類取締法の一部改正に関する法律、これの具体的な御説明を補足的に申上げます。この法律は非常に技術的な法律でございますので、関連的にお話申上げなければ多少むずかしい点もございますかと思いますが、この法律の第一点は、最初政府委員から提案理由説明されましたように、煙火消費につきまして、許可制を布くということでございます。これは従来銃砲火薬類取締法、それから終戦後におきましては、「兵器航空機等生産制限に関する件」という法律で、共同省令で法的のまあ規制を加えておつたわけでございますが、この共同省令が昨年の秋に失効いたしました。火薬類取締法では、一応その共同省令が施行されているという関係で、消費規制を、適用を除外するという恰好になつているわけでございます。従つてこの共同省令が失効いたしますというと、火薬類取締法では適用除外になつている関係上、現在の段階では、煙火消費に関して何ら法的の規制が加えられておらない。こういう恰好になるわけでございまして、煙火規制につきましては、従来ずつとそういうような危険性、或いは災害防止という観点から、法的規制を加えて来ておつたわけでございますので、今回も共同省令失効と共に、法的の規制を加えて、煙火消費に伴う災害防止を図つて行く必要があるのではないかということで、今回の改正に一応加えたわりでございます。  そのほかに、改正の第二点といたしましては、従来火薬類取締法の中では、第二条、この法律の中で、玩具用煙火といたしましては、火薬の量も少うございますし、細かい点までの取締は必要でないという観点から、一応適用除外をしているわけでございますが、何が一体玩具用煙火であるかという具体的な問題については、一応現行法では解釈段階でやつているわけでございます。併し最近の玩具用煙火につきましても、いろいろな種類玩具用煙火が出て参りまして、実際の取締の面におきまして、具体的に何が玩具用煙火かという問題に立ち至りますというと、いろいろ疑問の点がございますので、この際、玩具用煙火というものを省令ではつきりと規定いたしたい。これは火薬の量、その他の点から規定いたしているわけでございますが、そういつたものを単なる解釈、通牒その他のような行政措置できめるのではなくて、省令ではつきりとこの点を規定して行きたい、かように考えるわけでございます。  改正の第三点といたしましては、従来火薬庫譲渡、或いは譲受、そういつた点につきましては、一々譲受けたものが、火薬庫設置許可を改めて出さなければならない。こういうことになつておるわけでございますが、火薬庫自体の点から行きますというと、火薬庫自体が果して火薬を入れるのに過当であるかどうかという物的或いは技術的な面だけが問題になるわけでございまして、譲受けを受けるたびに一々又許可をとらなければならん、こういう手数をこの際省きまして、譲受けた者は譲渡人の地位を承継してその際届出だけで済ませる、かように改正をいたしまして簡素化いたしたい、かように考えております。  それから第四点といたしましては、残火薬の処理でございますが、これは火薬消費いたします場合に残火薬ができるわけでございます。この残火薬の点につきまして、二点ばかり現在までの取締の面から問題があるわけでございます。第一点は、狩猟業者残火薬を持つた場合にこれをどうするか、現在の法律解釈から行きますというと、狩猟業者残火薬のあるものにつきましては、狩猟免許が失効いたしますというと、その途端にその残火薬を持つておることが不法になるという解釈になる疑問の点がございますので、この際狩猟業者というのは毎年一年に三カ月ばかりの有効期間狩猟免許をもらうのですが、一年に三カ月の有効期間が過ぎても、翌年又必ずそういつた更新ができることになつておりますので、今年残火薬ができたといつて、来年までそれを持たせないということはむしろ実情に即しないのではないかということで、この際狩猟業者につきましては有効期間が過ぎましても一年間だけは撃ち残りの弾丸を持つてよろしい、こういう実情に即した改正を加えたい。それと同時に第二点といたしましては、今度は逆に問題になるわけでございますが、相続とか或いは遺贈或いは法人合併或いは消費のために火薬を輸入する場合でございますが、そういつた人たちが承け継いだ、或いは輸入した火薬というものが使い途がなくなつた場合、そういつた火薬につきましてはむしろ現在の法律ではいつまでも持てるというふうに解釈されるわけでございますが、そういつた使い途かなくなつた火薬についてはむしろ処置をさしたほうがよい。販売業者に売り戻すなり、或いは自分で廃棄するなり、そういつた残火薬処置をさせたほうが災害防止上適当ではないか、かような観点から、そういうものにつきましては残火薬処置をせしめるというふうに改正いたしたいと思います。  それから改正の第五点は手数料の点でございますが、これは現在の法律では火薬製造を行う場合、或いは販売を行う場合、火薬庫設置する場合、或いは火薬譲受け譲渡す場合、いずれの場合も一々許可を取ることになつておりまして、許可の場合に手数料を取ることになつております。それから一定規模以上の製造業者、或いは販売業者につきましては、作業主任者或いは取扱主任者という責任者をきめまして、これに技術上の点について全責任を負わしておるわけでございますが、そういつた作業主任者取扱主任者というものは、一応国家試験で資格を得た者でなければ任命できないというふうになつておりまして、一応国家試験でそういつた適格者を選ぶことになつております。その国家試験に関する手数料の問題もございますが、こういつた手数料につきまして一応この法律ができましたのが昭和二十五年でございますので、その後物価の値上り、或いは今度出します武器等製造法手数料との均衡の問題、そういつた点考えまして、現行法規手数料の額を上げるという改正が第一点と、それから先ほど申上げましたように、国家試験の場合に、今までは免状交付の際に手数料を取つてつたわけでございますが、火薬取締法と同じように高圧ガスについても取締法がございますが、この高圧ガス取締法では免状交付の際でなくて、受験のほうの手数料になつておるわけでございます。実際政府で出費いたしますのは、受験の際のほうが非常に手数がかかるわけでございますので、この際免状交付手数料受験手数料に変更する、かような改正手数料について行なつて行きたい。  それから第六点は、火薬庫設置の場合に条件を附けることができる。例えば火薬庫の廻りに電燈をつけて盗難防止をするという条件を附け得ることができるように改正したい。  それからあと今まで申上げました改正に伴いまして、例えば国家公安委員に報告する事項、或いは繋留船火薬庫に使う場合に、この届出を海上保安庁にする、或いは罰則の点で火薬庫条件を附けた、条件違反の点を罰則をかけるようにするという関連法規の整備、こういつた改正でございます。非常に簡単でございますが、改正の諸点につきまして事務的にはさよう考え改正でございますので、どうぞよろしく御審議の上御可決あらんことをお願いいたします。
  6. 中川以良

    委員長中川以良君) 御質疑をお願いいたします。
  7. 西田隆男

    西田隆男君 今御説明があつた中に、狩猟者残存火薬保存期間を一年間認めるという説明があつたのですが、これは少し期間的に長過ぎるのではないかと思うのですが、現行法によれば狩猟期間が過ぎたとき、そのときに大体手続する期間がないからこうなつておる。僅か手続する期間だけを持つてつてもよろしいということにするのが妥当である。一年間持たせることにする理由はどこにあるか伺いたい。
  8. 井上猛

    説明員井上猛君) 現在の狩猟法建前では狩猟免状有効期間というのは、たしか十月十五日から翌年の一月十五日の三カ月間になつておるわけでございます。従つて一月十五日から十月十五日の期間、この九カ月の期間はブランクになるわけでございます。従つて九カ月持たせるということも考えられるわけでございますが、なお狩猟免状を果して十月の十五日にもらえるかどうかという点もございまするので、そういう点若干期間を見まして一年に限つたわけでございます。
  9. 西田隆男

    西田隆男君 私の聞いておるのは、結局手続をする期間だけ猶予期間があればよろしい。そういう長い期間保存期間を認めるという理由はどこにあるかというのです。
  10. 井上猛

    説明員井上猛君) これは狩猟に使う弾丸と申しますか、猟銃の弾丸でございますが、これは必ず一狩猟期間残火薬が残るわけでございますが、この量はそう大した量も残るはずはございませんし、又それを狩猟者立場から考えますと、翌年使うことがきまつておりますので、そういつた少量の残火薬を一々販売業者譲渡してしまつたり、或いは廃棄してしまうということは少し酷ではないか。又量的にも大した量ではございませんので、一応持たしておいて翌期も引続き使えるようにしておいたほうが実情に即するのではないかと、こう考えて一年間持たせる。又それから翌年に狩猟免状を得られなければ当然一年過ぎればこれは残火薬処置せしめる、かようなふうに考えておるわけでございます。
  11. 西田隆男

    西田隆男君 ただあなたは火薬取締という面からだけお考えになつておる。それからお考えになつても、私の申上げるように、還付に要する手続期間が相当日数見られておればこれは当然還付すべきものであるし、日本の現在の実情からいつて火薬類を個人に如何なる理由があろうとも保存させ、而もその期間が一日でも、十日でも、二十日でも長いということに対しては国全体として相当やはり危惧の念を持たなければいかんと思うのです、慎重を期する意味合いから考えても……。仮に悪いことを計画する人があつて、一狩猟期間火薬は幾らまで許可されるか知らないが、許可された火薬を使わず何かに利用するために持つてつて、それがたまたま国家の安寧を害するような場合に使用され得ると仮定した場合には、これは消費に一カ月かからないようなものであつても、これは一年の猶予期間を残して置くということは私はちよつと許されないと、こう思うのですがね。
  12. 井上猛

    説明員井上猛君) その点につきましては確かにそういう点もあるかと思われますが、狩猟免状は明らかに免許を下す場合に十分農林省のほうで審査して免状を渡すはずでございます。従つてどこに狩猟免状を渡しているかという点を掴えますれば、そういう治安関係の点で若し疑問のある人であれば別の方面で監視できるのではないか。それと同時に火薬類取締法残火薬の所持につきましても、一店消費を要し長くなつたときにこれを処置せしめる。従つて消費目的のあるものについてまで一々全部残火薬であるからといつて、その都度処置せしめるということは酷じやないか。それで又火薬類取締法でも極く微量な一定数量以下のものにつきましては、法的の適用につきましてもゆるやかな取締をやつているような実情でございますので、そういつた点から行きまして、狩猟業界のほうの実情に即したような体制でも、災害防止の点から行きますればそういう問題がないのじやないかと実は考えている次第でございます。
  13. 西田隆男

    西田隆男君 狩猟火薬狩猟期間内たけ使用させるべきもので、狩猟期間外は保存して置く必要も何もないので、ただ手続が面倒だからというような簡単な理由で危険なものを幾らかでも残存、保存させて置くということは、そういう事態が発生しなければいいのだが、若し発生したらこれは如何なる言い訳をして見ても始まらない。従つてその程度親心は私は必要ないと思う。還付手続期間だけ、一定期間の余裕だけ認めておけばいいわけで、何も危険なものを、自分の家に置いておくということさえも危険なんだから、そういう狩猟者の個々に保存させて置くということは私は非常に危惧を感ずる。それくらいな親心ならば示す必要がない、こう考える。手続上の問題であれば是非そういうふうに考え方を変えてもらいたい。そのほかにもつと顕著な理由があれば、これは一年でも二年でも仕方がないけれども、今の説明では是非そういう長い期間を置いておかねはならんという理由が認められない。ただ事務的な問題だけであれば是非そういうふうに考え方を変えてもらいたい。これはなぜそういうこと言いますかというと、狩猟火薬でなくても、私自身事業をやつて大変な火薬を使つている。その火薬盗難が頻々としてある。実際に使わねばならんように狩猟法に明細にしてあつても実際は使わないで隠匿して置く。そうしてそれが何かの場合に非常に危険な方面へ使われるということが過去においても多数あるし、現在においても恐らくあると思う。番人をつけているところにさえそういう事態が起る可能性がままある。まあいい人ばかりに狩猟免状を与えていると思うけれども、とにかく危険性を感ぜざるを得ない。こういう観点からそういう長い猶予期間を設ける必要がない、すぐ還付させるべきだ、私はかように考える。
  14. 井上猛

    説明員井上猛君) 今お話のありました火薬盗難の問題につきましては、現実の問題としていろいろ事態があると思いますが、この点につきましては我々の火薬類取締法観点から行きましても始終国警或いは法務省のほうと連絡をとつて、そうした取締の面を緊密な連絡の下にやつているわけでございます。なお狩猟者残火薬につきましては、御説の通りに、御尤もな点もあると思いますが、ただこれは只今申上げましたように、毎年更新されて、或る程度殆んど更新されるという確実な見通しの下にやつておりますので、その都度一々これは販売業者譲渡す、或いはそれを戻してしまうということもまあ狩猟者立場から考えますれば少し酷な感じもする。それから取締の面から申上げましても、これは非常に悪い意図を持つ場合にはこれはどうにもいたし方がございませんが、一般的にはそういつた問題というのは、先ず取締の点から行きましてもそうシビアに考えないでいいことのように考えております。
  15. 西田隆男

    西田隆男君 一応あなたの考え方はわかるのですが、シビアにする必要はないということを言われるが、危険なものでないならばシビアにする必要はない、危険であれば少量でもこれはシビアでなくちやならない。要らなくなつた場合にはそういう危険が起る可能性があるものなんだ。そういう法律を作られる場合に、取締が窮屈だから、狩猟者が困るだろうというような、これは人情論かも知らんが、そういうことから危険なものを少量でも残存、保存さしておくということは、危険性のほうが社会的に見たら重大なんで、その点考えてほしい、こう言つておるわけです。
  16. 石原幹市郎

    石原幹市郎君 先般東京都下の府中でしたか、調布でしたか、非常に火藥工場の大惨事がありましたね。あれはどういう原因であるのか、その後わかつておればお知らせ願いたいと思います。取締上なり或いは法律上においてあの事故が何か参考になることがあつたら承わりたいと思います。
  17. 井上猛

    説明員井上猛君) 今年の二月十四日一時五十何分でしたか、爆発したわけでありますが、起した会社は多摩火工と申しまして、元来東京都で監督をするこれは小さな花火業者であります。あの事故を起しましたときには一応保安隊から面接発注になつておりました演習用の擬砲音というものを下請で、たしか七万発ばかり製造しておつたわけでございます。これが納期の関係上その他で多少無理な作業をやつてつたような状況に見受けられるわけでございます。その後いろいろ爆発の原因につきまして調査いたしましたのですが、直接作業をやつておる人間が殆んど全滅をいたしまして、直線の原因がどういうことで爆発したのかということは実は推定以外に何ら結論が出ないわけでございます。ただ火薬類取締法観点から行きますと工場設置いたしますときには、法律で各工場火薬の業務をきめておりますし、又人間も一々こちらのほうで許可を与えておるわけですが、そういつた現在の火薬類取締法の具体的な基準従つてつておりますれば、仮にああいう事故が起りましてもあれほど大きな事故にはならなかつたのではないか。ただ技術上の基準につきまして多少そういうものを無視とまで行かないかとも思いますが、停滞量を予想以上持つてつた点についてああいう大きな事故になつた、かように考えまして、一応法規的にはああいう事故によりましてこれをいじくらなければならないという問題は起つて来ないと思います。実際の問題で法規を厳重に遵守していなかつたというところにああいう大きな事故になつた、かように我々のほうでは考えております。
  18. 石原幹市郎

    石原幹市郎君 これはやはり非常に大惨事であつたのでありまするが、関係者がまあ殆んど全滅したというようなことで、何ですかその後の調査でも的確な原因というものはまだつかめていないということですか。
  19. 井上猛

    説明員井上猛君) さようでございます。これは全部死にましたのでどこから火が出たと言いますか、何が原因で爆発したのかということがちよつとつかめないわけでございます。
  20. 海野三朗

    海野三朗君 この災害防止観点から法的規制を加える必要があるということは、災害初出観点からではなくして、この許可制によるということは材料を余りたくさん使わせないというのが狙いであると私は思います。災害防止観点からであるならば、花火消費技術的の基準を、正確にきめてこの基準を厳守せしめてさえ行けばその災害防止できるわけであると思います。災害防止観点からではなくしてこの花火の原料を使わせないように、成るべくストツクを余計にしておこうという狙いでございましよう、この法律建前は。私はそういうふうにこれを解釈いたしますが、如何でしようか。
  21. 井上猛

    説明員井上猛君) さような趣旨ではございませんので、やはり災害防止観点から持つて行く、花火消費につきましても具体的に地形その他その日の風向きとか、いろいろな具体的な条件になりますといろいろ変つた条件が出て来るわけでございまして、特にまあ打揚げる日時、或いは打揚げる所、大きな観衆を集めてやる場合とか、学校運動会にああいうふうに揚げる煙火消費にもいろいろ違つた面が出て来ますので、具体的にはやはり技術士基準を定めましても、なお一々の許可においてチエツクして行く必要があるのじやないか、その点で許可制にしたいと思つているわけでございます。
  22. 海野三朗

    海野三朗君 そのお話は問題がずれておりますよ。お考え下さい。災害防止観点からであるならば数量多少にはよらないので、災害防止のためにであるならば、その数量が問題ではなくして、消費技術士基準が問題になるんでございましよう。それは全然違うんですよ。その目的がずれているんですよ、この法案が……。それをよくお考えを願いたいと思いますよ。災害防止観点からであるならば、少しさえ使えばいつでも災害がないか。一定数量以上の花火業者については、都道府県知事許可がなければいかんということは、その狙いがずれておりますですよ。災害防止するためであるならば量の多少によるのにあらずして、この花火消費技術上の基準が問題なんだ、それでありますから災害防止観点から法的規制を加える必要があるということは、全然これは意味がないのである。よくその点をお考え願いたいと思います。
  23. 井上猛

    説明員井上猛君) 一定数量というのも具体的に申上げますと、運動会などで五、六発揚げる煙火、それから両国の川開きのように、いろいろな種類煙火を大量に揚げる場合、危険性から行くと、成るほど一発、二発揚げる場合も、大量に揚げる場合も一つ一つ花火につきましては変らないとも申上げられることになると思いますが、ただ大量に揚げる場合にはそれだけ危険性の確率も多くなるわけでございまして、而もああいう信号用に揚げる煙火と観賞川に揚げる煙火とは非常に火薬の質なり或いは量が違つて来るわけでございます。非常にきれいな花火をやるということになりますと、いろいろな火薬の配合をやるわけでございます。むしろ我々のほうで狙つておりますのは、学校合図用煙火というものまでは取締る必要がないのじやないか。むしろ観賞用で、ああいう両国の花火とか、そういつた大衆が集まつて、観賞用に打揚げる煙火につきましては、これは事故が起つた場合相当大きな被害を起します。その点十分取締つて行きたい。かような観点一定数量という線を一応引いたわけでございます。
  24. 海野三朗

    海野三朗君 一定数量ということは、これは許可制による、これは災害防止のためにやるのだということは当らないことでありますね。この花火消費技術上の基準を厳重にさえいたしますれば、その災害は十分防止できるわけでございます。量の多少によつて危険が伴う、伴わないという問題ではなくて、技術士の問題で、これを使用する方法、それを厳重に取締る、僅かな花火であつても危険が伴わないわけではありません。災害防止観点から消費量を制限するということは問題がずれているのだ、一発でも技術上の基準に不備な点があるならばこれは危険を伴います。使用する上において十分なるこの技術上の基準従つてやりましたならば何発でも危険は伴わないわけでありますから、それは私が今申す災害防止観点から法的規制を加える必要があるということは、これは無意味なのであります。私はそういうふうに考えるのであります。つまりこの狙いはその消費量を制限しようというところに狙いがあるのでございましようか、如何でございますか。これに一言附加えますが、消費上の技術基準を定め、この基準によつて許可するか許可しないかということの権限を都道府県知事に与えるというのであるならば、私はわかるわけであります。この法案が私は甚だ不備だと考えるのでありますが、如何でございますか。それで縛らなければならない……。
  25. 井上猛

    説明員井上猛君) 一応私のほうで技術上の基準の素案を持つておるわけでございます。これをなおいろいろきめたいと思つておりますが、その技術上の基準の一つには、一応打揚煙火の玉の大きさに三寸玉、一尺玉というのがございます。それによつてその三寸玉とか一尺玉とかそれぞれ打揚げる場合には一定の距離の中には従業員、従事者以外は入れさせない。煙火の打揚の高さは二十メートル以上の高さで開くようにしなければいかんとか、或いは打揚げる筒があるわけですが、それの距離を何メートル以上離すというようにするとか、或いはこれは当然なことですが、そういつた打揚げをする場所では喫煙、火気を取扱つてはいけない、或いは風速が十メートル以上の場合には打揚げてはいかん、こういう技術上の基準をするわけでありますが、ただ大量にこれを打揚げますときには相当事前にそういつた面も当然技術上の基準ですが、審査いたしまして、場合によつては地形によつてなお余裕が取れる場合には余裕を取らすようなことも勿論させなければいけないと思います。具体的な問題になりますと、いろいろこれだけの技術上の基準では律し切れない場合も或る程度あるのではないか、具体的な事項といたしましては、そういつた点をやはり考えますと、大量にそういうような煙火消費をやる場合には、事前にそれを書面で審査いたしまして、悪ければそれを訂正せしめる、或いは具体的には警察或いは消防のほうに連絡をとりまして、十分災害防止に努める、こういう必要があるのではないか。成るほど技術上の基準だけで、あとそれに従つてどんどん打揚げてもよいじやないかというお説もあると思いますが、なお念には念を入れますというと、一応大量的にはそういうような事故があつた場合に災害を大きくするような場合を考えますというと、少し慎重にやつたほうがよいのじやないか。これは銃砲火薬類取締法、或いは今まではポツ勅によつてずつとこれをやつて来て、そういう消費の点に注意をしております。そこで合図用煙火というよりもむしろそういつた観賞用の非常に大きな消費というものは許可制を布いて都道府県知事がこれを許可するわけでございます。その許可によつて万全を期したいというのが今度の煙火消費許可制を布く理由になるわけであります。
  26. 海野三朗

    海野三朗君 只今私が申上げました点を要約いたしますと、災害防止観点からであるならば、技術士基準が問題でございます。その技術上の基準が今日までにおいて不備な点があると私は存ずるのであります。この基準をはつきり定め、この基準に従つた場合のみこれを許可するということにすべきものであつて災害防止は余計に使わせなければ災害防止できるのだというのは、実に私はこの法案がもう少しお考えにならなければいけないのではないかと、こう思うのです。もう少し練る必要がありませんか。私はそういうふうに感ずるのでございますが、皆様如何でございましようか。一発でもこの技術上の基準が誤まつておれば危険が伴うので、十分なる技術上の基準が実行されておるならば数量が多くても一向差支えないのであります。それでありますから、この法案を読んでみますると、狙いはどこにあるかと申しますれば、原料を余計使わせない、つまり火薬の原料をストツクさせようという狙いのための法案であるとしか考えられないのであります。で、今政府当局の説明のごとくであるならば、もう少しこの法案をお練り下さつたら如何でありますか、私はそれを申上げたいと思うのであります。
  27. 井上猛

    説明員井上猛君) 一応この案を作りますときには、関係の都道府県の担当官も全部呼びまして、十分実情を聞いた上でやつたわけでございます。各都道府県の煙火消費に対する取締の面につきましては、煙火消費につきまして相当な危険が伴うと、従つて十分こういう煙火消費につきましては従来都道府県の許可を受けることにして、事前にいろいろ審査を受けてこれを許可するか許可しないかきめて行つたほうがいいと、こういう要望が各都道府県から出ておつたわけであります。それを十分参酌いたしまして実はこの法案を提出したわけでございます。実施するのは、これはずつと従来都道府県でございますので、そういつた都道府県の要望にも応えると、かようになつておりますので、お含みおき願いたいと思います。
  28. 海野三朗

    海野三朗君 今私がお伺いいたしますのは、この法案はこれで完全なるものとお思いになつておるのでありましようか、もう少しこれは修正なさるお考えはございませんか。
  29. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 先ほどからの海野さんのお説、誠に御尤もな点が多多あると存じます。今回の改正は、この煙火につきましては、単に数量を限定するという意味ばかりでなく、勿論技術的にも十分な措置を講じたい、こういう考えから出しておるのでありまして、具体的な許可するかせんかというような処分の問題になりましては、更に法律以下の規則等によつて技術的な点は十分な案を立てて実施に移して参りたい。かように考えておる次第でありまして、案といたしましては今のところ政府としては修正をしようという気持は持つておりません。併し、只今のようなお説の点は、今後実施する上においては十分にこれを考慮に入れまして、万遺憾なきを期するようにして参りたいと考えておりますから、どうぞ御了承を願います。
  30. 海野三朗

    海野三朗君 それではお伺いいたしまするが、この数量を余りたくさん使わせないようにして、原料を節約をして置こうという狙いがおありになるのでございますか。
  31. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今の御質問のような意味合いはございません。
  32. 中川以良

    委員長中川以良君) ほかに御質疑ございませんか……、それでは本法律案に対しまする質疑は次回に譲りまして、一応これは本日は打切ることにいたしたいと思います。   —————————————
  33. 中川以良

    委員長中川以良君) 次いで武器等製造法案につきまして内容の説明を聴取いたします。先ず最初に、折角参考資料の提出を得ておりまするから、それを中心といたしまして、武器生産の現状、それから特需発注の現状、並びに武器生産上の問題点、それは本法案提案と密接不可分の関係があるものと存じまするので、以上の三点につきまして特に具体的の説明を求めたいと存じます。
  34. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 武器の生産につきましての現状でございますが、提案理由においても御説明を申上げてある通り、昨年の四月に一切の武器についての製造が禁止されておつたものが、許可によつて製造してもよろしいというように変りましてから、駐留軍側からの日本の武器の製造者に対する発注が行われて参りました。只今までのところ、武器に関しまして約四千二百六十万ドルに上る発注が行われております。  この内容につきましては、参考資料の第一表にございます通りでございまするが、種類は、迫撃砲、迫撃砲弾、手榴弾、銃剣、ロケツト弾、榴弾、照明弾、バズーカ砲というような種類に亙つておるのでありまするが、こういつた発注が、これは主として向側の、PAというところから発注されておるのでありまするが、向うの発注制度といたしまして入札制度によつておりまするので、この入札に参加いたします日本側の製造業者が、つまり現在の経済情勢、昨年以来経済界における軟調と申しますか、というような情勢から、こういう新らしい発注に対して相当メーカーが殺到して参るというような状況でございまして、機械メーカー、或いは鉄鋼メーカーも、無論戦前においては経験があつたのでありまするが、そういつたものに主体の事業をいたしておりますものがこういう新らしい分野にやはり再度殺到して参るというような形勢が相当見えて参つたのであります。それに伴いまして製造単価が、入札制度でございますので、安いものに落ちるわけでございまするが、それを相競つて、何と申しますか、安値入札という傾向が相当顕著でございまして、新聞紙上等においても、出血受注ということでしばしば問題を提起いたしておるわけであります。何が出血であるかということは相当むずかしい問題でありまするが、駐留軍側において一応購入予定価格というものを持つておるようでありまするが、そういうものを漏れ聞くところと比較いたしますと、大体単価において物によつて二割前後の開きがあるということは想像されるような状況でありまして、こういつた制度の下で何らかこういう傾向を是正する必要を認めまして、この入札制度に参加いたします製造業者につきましては、一定の通産省においていろいろ調査をいたしまして、大体適格と思われるものを入札に参加さしてほしいというような申入をいたしまして、従来一つの入札について二十数社がこれに相競つたというような状況であつたのでありまするが、そういう中から推薦をいたしまして五、六社の——数社の中から一つ入札をしてほしいというような制度の改善の申入をいたしましてJPAサイドにおいても諒とせられて、そういうような制度も昨年の秋頃に始まつたような次第でありまするが、なお何と申しましても新らしい分野でありまするので、業界といたしましても殺到傾向というものはまだそのあとを断つていないというように考えられるのであります。で今後どのくらいのこれが受注があるかということはやはり相当な問題であると思いまするが、米軍の今年度会計年度七月、余すところ僅かでございまするが、すでに我々の聞き及んでおるところによりますと、あと千五、六百万ドルの発注はあるようでありまして、大体この七月までには六千万ドル前後の発注があろうかと思いまするが、ただこの朝鮮動乱の一応平和的妥結というものが実現した場合にどうなるかということが問題になろうかと思いますが、一応現在駐留軍側と我々との折衝のところから我々の想像いたしておりますところでは、現在ベースで更に来年度も行われると、又向う側もそういつたことを漏らしておりまするので、大体現在ベースの発注があるのではないかというような考え方をいたしておるわけであります。武器の需要は現在こういつた駐留軍関係が殆んどその主体でございまして、ただこれがドルを以て一応支払われておりますので、一面貿易上から見ますと特需という名を以て称せられておりまするが、ドル収入になるという意味において一つの貿易に準ずる産業であるというような見地から、こういつた産業の健全な発達というものが望ましいというようなふうに考えておるわけであります。なお輸出につきまして海外からいろいろな引合もあつたのでありまするが、現在のところはタイから発注のありました日本製鋼所が受注いたしました砲弾五万発の引合に対する製造をいたすということが一件きまりましただけで、あとまだ商談のまとまつたものはありません。ただこの輸出につきましては日本の国際的な、殊に東南アジア等諸国に与えるいろいろな再軍備をするのであるかどうか、そういつたようないろいろな政治上の問題もあろうかと思いますので、武器の輸出につきましては、たとえ引合が海外からありましても、これをどう受けるかということはよほど慎重を要するのではないかというような考え方をいたしているわけであります。そういつた現状から、武器製造につきましての問題点といたしましては、需要が一定の国自身が需要するというような態勢になつておりません需要内容でありまするので、これに応じた製造の態勢を作るという意味合いと、入札制度にこういつた徒らに競争にのみ走り過ぎるという傾向というようなものを勘案して参りますときに、生産分野の確立されました一定の生産態勢が整えられた状態を持つか持たないかというところが、一つの問題点であろうと思うのであります。と同時に、この一つの準貿易のような状態になつておりまするので、徒らに出血価格、不当な安値価格を以てこれに応ずるということはやはり抑止する必要がある。又商売上から申しまするならば、最初は安いものを売りましてそこで一応の連繋ができ上つてあとの納入商売において、前の損を取返して余りあるというような商売のやり方、無論これは普通の尋常のあり方かも知れませんが、そういうものが過度に過ぎますると、何と申しましても武器生産の現状に照らしますと健全な発展になろうとは思われません。そういつた点に問題の重点が、二つの中心点が、あるというように考えられるわけであります。そういつた観点から生産態勢の整備と申しますか、生産分野の確立の上にしつかりした生産態様を持ち来すという意味におきまして、製造事業に対して一応許可制度を布きまして、その許可制度基準といたしましては、無論経理上或いは技術上立派なものであることを一つの条件とするのでありまするが、日本の経済の全体のバランスから見まして、過剰設備にならないようにという一つの条件をやはり法律の中に謳いまして、製造許可制度を布くというふうに、法案の中において規定をいたしているわけであります。  第二のいわゆる出血受注に対しまする方策といたしまして、すべての契約につきまして認可制度を布きまして、認可がなければ契約ができないというようなことを考えたのでありまするが、そこまで参らなくとも、一応この届出制によりまして、その内容によつて不当なものにつきましてはこれを戒告するということで、一応このいわゆる出血受注に対しまする問題の処理も可能ではないかというような考え方から、そういつた制度をこの法案の中に盛込んであります。  本案におきまする二つの中心点はそこにあるわけでありまするが、やはりこういつた制度をいたしまするにつきましては、何と申しましても独断に陥るということが最も戒めなければならないとこるだと存ぜられまするので、この制度の運営に当りましては武器の生産審議会、官民からなる委員によつて構成されますこの審議会において重要事項の決定をして頂くというような段取りに法案の体制が規定いたされているわけであります。概略御説明をいたした次第であります。
  35. 白川一雄

    ○白川一雄君 出血受注、競争して安く取り合うというような御意見ですが、結果において出血受注になりますが、スタートにおいては必ずしも出血受注でないものがあるように我々観察しておるのでありますが、それの大きな原因は注文を契約してから後に、日本から見ますれば無謀なる規格を押しつけて来るところにあるように考えるのであります。従つて途中で非常に経費がかかり、コストが高くなるという面が事後に起つて来るという点につきましては、アメリカ側に相当不合理な点があるように思いますので、この点は監督官庁としては相当強く交渉して頂かなければ契約のときに幾ら利益を見ておつても結果においては出血受注の結果に陥るのではないか。例えて申しますれば荷造の材料のようなものにいたしましても、例えば田無辺から立川へ持つてつてすぐその箱を潰してしまうようなものを、日本で今末口一尺とか、一尺五寸の材木がそう簡単に入らない状況であるにかかわらず、アメリカ人のほうではオレゴン州のオレゴン・パインを使つて箱を造るような観点から規格を持つて来る。ですから品物のコストよりも荷造のコストが非常に高いというようなことがあとからあとから加わつて参りまして、日本の現在の技術程度、機械の程度から不可能のことを要求して来るという事柄が非常にこれは官庁としてお考えにならなければ、特需というものが大変な結果になるのではないかと思う点だろうと考えております。  もう一つはこれは実情でございますけれども、アメリカ側の発注予約というものを余り計算に入れ過ぎると困るのではないか、幾ら幾ら発注があるという場合にはそのコンフアメーシヨンをとつて置くぐらいにして頂かないと、日本人の業者を釣る方法として先注文があるということを見せびらかして値を叩くということが常套手段のように見受けますので、この点は民間個々は非常に力が弱いので、官庁の或る程度の折衝力を持つて頂かないと、現在のところでは官庁の折衝力は零であると私は見ております。その点一つ御一考を願いたい。先ずそれに対しての御意向を伺いたい。
  36. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 契約の後においていろいろな経済条件の変更等が起きて参つた、そこから出血受注というような問題も出て来るというお説誠に御尤もな、又無理からぬ事態のこともあろうかと存じまするが、何と申しましてもこの契約は向う側と製造メーカー自身がなさるわけでありますから、そういつた契約の際に特に慎重を期して頂くことが先ず第一だと思いますが、併しながらやはり契約の場合に予想できない事態、或いは甚だしく不当であるが止むを得ずやらざるを得なかつたという事態がありますので、通産省といたしましてもそういつた問題につきまして向う側と具体的な問題について個々に折衝をいたしまして、改むべきものは改めてもらいたいということを申入をいたしております。実現をしたものもありますけれども、なかなかこちらの希望通りに参らんものもありますし、又只今のような包装の問題等もありまするが、特に私は大きい問題は、一応この利益の算定において、あとにおいて利益が余計出たかも遡つて値段の値引をするというような事態が多々ありまして、こういう問題は非常に一般的な問題でありまするので、こういつたことのないように再三申入をいたしまして、これが是正方について考慮を向うに要請をいたしておるような状態でございます。  なおこの発注の見込につきましてのお尋ねでございまするが、我々もこの需要者が、駐留軍単に一つだけでございますので、これがどの程度の発注をどの程度継続して出してくれるかということが、物を納めますメーカーにとつては最も重要なことであり、又メーカーが設備をいたし、いろいろこれに基いて施設をする場合に、特に金融関係からもメーカーは厳しくこの問題を衝かれるはずなのでございまして、最も重要な問題でありまするので、我々も再三再四需要の見通しと継続性について一つ内示してもらいたいということを向うに申入をいたしております。ただこの年度内の問題につきましては、一応向う側の、先ほど御説明申上げましたような、一応の概数を示しておるのでございますが、明年以降の問題になりまして、数字に亙りましては無論向うの予算の状況も決定いたしておらないのでありまするから、向う側としては具体的に言えないことは私は当然かと思いますが、こちらも出先の、つまり駐留軍側の言質でなくても、本国政府における何かそういつたものが一つほしいという希望を持つておるのでありますが、まだそういつた具体的な数字を以ての見込というものについては、長期に亙つてないのは誠に遺憾でございまするが、ただ先ほど申上げましたように、以前においては少くとも現状くらいで進み得るというような一応の見込を向うから聞いておるという状態でございます。
  37. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 先ず武器という定義ですね。それから兵器とどういうふうに違うという解釈ちよつとばかり、この点を伺つておきたいと思います。
  38. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 兵器と武器の言葉の使い方でございますが、兵器と申しますと、やはり再軍備に一応の関連があるのではないか。と申しますのは、一つの戦時の単位としての兵器という観念が日本の文字の使用上一応出て参りますのと、又現在武器という文字は保安庁法と現行法律において使用せられておりますものでありまして、具体的なそのもの一つについて申しましたならば、武器と兵器というものは、区別ないかと思います。そういつたような言葉の背後に持つております雰囲気と申しますか、解釈というようなところから使いわけをいたしておるわけでございます。
  39. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 この国内の需要だけに充てるものだと、こういう説明でもいいのだろうかと思いますが、駐留軍の発注に重点を置いておるような説明から行くというと、こういう説明だけで済むかどうかという点に疑問を持つのですが、どういうお考えですか。    〔委員長退席、理事松本昇君委員長席に着く〕
  40. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) これは向う側から見ましたならば、お説のような問題が出るかと思いまするが、こちら側の見方といたしましては国内的にも対外的にもやはり武器という観念で参るのが現在の段階においては至当だというふうに考えております。
  41. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 公共の安全確保というのはどういう意味でございますか。
  42. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 公共の安全につきましては火薬類取締法におきまして、やはり公共の安全の確保を目的とする改正案が出ておりまするが、火薬類取締法におきます公共の安全は一つは爆発物から来ます災害の予防ということを目的といたしました公共の安全ということを私は主体にいたしておると思うのでありまするが、この武器におきましては公共の安全の内容は治安の確保、維持という点にあるのでありまして、治安と申しましても現行法に規定されておる治安というものを目的といたしておりますので、それ以外の何ものでもないのでありまするが、火薬類取締法における公共の安全というものとそこに性格の相違があるというふうに考えておるわけであります。
  43. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 火薬類取締法の公共の安全というのとは意味が違うわけですか。
  44. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) その通りでございます。
  45. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 具体的に言うとどういうふうに違うのですか。
  46. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 火薬類取締法におきまする爆発物がいろいろなそれの保管施設において完全な保管状態に置かれませんと、不慮の爆発をいたしまして、それが人畜にいろいろな災害を及ぼす、それを事前に施設等を十分にいたしまして、又それの監督をいたしまして、爆発が未然に防げるということを目的とするのが災害予防の点ですが、武器のほうの公共の安全は、これを製造しそれを利用いたしまして治安の撹乱が一つの要素になるということではやはり公共の安全にもとるという、具体性の説明が或いは下手かも知れませんが、そういうことであります。
  47. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 そういう意味の公共の安全確保ということを主なる目的にしておるということになると、これは産業法規として見ていいか、或いは通産省の官制というか、現在の設置法との関係はどういうふうに見て行つたらいいか。
  48. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) この法律が出ますまでの経過といたしまして御説明申上げましたように、ポツ勅によつてすべて禁止されておつたものでありますが、これは各省の共同省令、これが修正をいたしましたときに、許可があれば造つてよろしいというふうに改正いたしました。これを共同省令において通産省が製造方面においていわゆる生産事業の一種といたしましてこれにタツチするという意味において共同省令になつたのでありますが、今度この法案が提出になりましたゆえんのものといたしまして、そういつた従来の考え方を引いておりまするのと、こういつたものの所持につきましては、銃砲刀剣類所持取締令というものが国警の関係でございました。この所持するにつきまして国警のほうの取締規定があるのでありますが、生産につきましては向うがタツチできません。生産について通産省がやはり所管官庁になつておりますので、従来の法令の背景から申しまして通産省においてこの法案の起草を担当いたしたような次第であります。
  49. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 それではそういう意味から特に生産製造事業法と言わないで製造法というような名称にしたというふうに了解していいわけですか。
  50. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) まあ一つはそういうところにもあつたとお考えになつて差支えないと思います。
  51. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 それで事業の許可制をとるということになりますと、営業自由の原則とどういう関係になるのですか。殊に自由党の非常に狙つている自由主義経済との関係はどういうふうになるのか。
  52. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 憲法に営業の自由についての保障がありますが、それは公共の福祉を条件といたしまして規定をいたしておるわけであります。公共の福祉に反して営業の自由というものは認めないわけでございまして、私どもはこういつた法案による許可制度によつて初めて営業、産業が公共の福祉に合致して行くという考え方をいたしているわけでございます。
  53. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 理念的というか、観念的にはそういう考え方でいいと思うのですが、政策的に見て現内閣は極力自由主義経済に向けて行くというふうになつている際に、かような事業に許可制を布いて行くということについて政策的に見たらどういうふうにこれを見るべきですか。これは政治問題として政務次官にお聞きをしておきたいと思います。
  54. 古池信三

    政府委員(古池信三君) お尋ねでございますが、自由党の政策といたしましては、でき得る限り契約なり或いは営業なり自由に活溌にこれを行なつて産業の発展或いは国民生活の向上を図りたいというのが目的でございますけれども、それかといつて何もかも無制限に自由に任せるというのではなく、時によつては公共の安全と両立しないという虞れもなきにしもあらず、さような意味合いから以ちまして、公共事業も最小限度において必要な程度の事業の許可制にやらせるということは必ずしも自由党の本来の政策と矛盾するものでなかろう、かように考えている次第でございます。
  55. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 今後かような法令が漸次出て来るこれが前兆をなすのではないかということを考えるわけですが、只今の御説明のように、今後事情によつてはむしろ事業許可制を布いて、場合によつては統制的な行き方にも向いて行くことがあつて差支えないというふうに了解してよろしいのですか。
  56. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今のお尋ねに対してのお答えといたしましては、必ずしも将来統制経済に向つて行くという意味ではないのでありまして、飽くまでも基調としては自由経済で行く。併しながら事と次第によつては国の統制なり監督を必要とするものには許可制をとることもあり得る、かように一つ御了承願いたいと存じます。
  57. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 規制という巧妙な文句を使つているわけでありますが、規制と統制とはどういうふうに違うとお考えになつておりますか。
  58. 古池信三

    政府委員(古池信三君) これは学問的にむずかしくどういうふうな区別があるかということについては、私も浅学にしてここに明確なる御答弁をいたしかねるのでありますが、併し私どもの気持といたしましては、全面的に国の経済というものを計画的に統制して行こう、こういう行き方とは反対でありまして、先ずそのベースは自由主義に置く。併しながら物によつては国の規制も止むを得ないものは最小限度やつて行く。かように考えまするので、考え方の基盤において、この統制主義、計画主義と、我々の考えておりまする自由主義経済主義というものは、そこに違いがあるんじやないか、言葉の端において規制と統制がどう違うということについては、なかなかこれはむずかしい問題であろうと思います。
  59. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 先ほど白川委員からもお尋ねがありました出血受注との関係の問題でありますが、これは今後極力避けるということにつきましては、金融的な措置がよほど必要じやないか。弱いものになればその立場において自然出血受注にも応じなければならんということになろうかと思うのでありますが、さような面におきまして、この金融的措置、更に進んでは外資の導入がこれに関連してどういうふうになると考えて行くべきか、それについて伺いたいと思います。
  60. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) お説のように、金融的な措置が非常に重要であることは申すまでもないところであります。従いまして、設備資金並びに運転資金につきまして、金融の斡旋につきまして通産省といたしましては努力をいたしたいというふうに考えるわけでありますけれども、ただこの出血受注の由つて来たるところは、向う側において、安いものを納期までに取つたら、その者の手柄になると申しますか、向う側の担当者としては非常に優秀な担当者であるというような観念も向う側に相当あると思うのでございまするが、併しながら向う側の全部がそういう考えでおるとは思われないのでありまして、又一部の者には事実我々に向いましても、今のような制度が必ずしも最善の発注方法ではない、適正な価格を以て立派な品質のものを納入させるということが発注の根本方針であるので、現在のような、徒らに安い値でさえ取つたならばいいというような、我々の仲間の者にもそういう者はあるけれども、必ずしもそれによつてつたのではお互いの間の今後の問題を決してよく解決するものではないという者も、向う側の中にあるのでありまして、そういつたようなところからも、やはり改善をして行く要があると思うのでありまするが、そういつた面におきましても、何と申しましても具体的に出て参りまするものは金融問題が出て来るわけであります。    〔理事松本昇君退席、委員長着席〕 適当なものにつきまする斡旋につきましては、十分に努力をいたしたいというふうに考えておるわけであります。  それから外資の問題についてお尋ねでありまするが、武器の生産につきまして、まだ向うから外資導入、日本の技術の向上について、向うの技術と結付きまして、これが改善、能率を挙げるというような話も起きておりません。ただ外国資本を導入いたしましてこれと結付いて、例えば合弁会社と申しますか、そういつたような形態でこの産業を見て行くかどうかというような問題になりますと、私は現在の段階においては、慎重に考慮をしなければならんという問題じやないかというふうに存じますが、これが解決は無論この法案によるべき問題でなくて、外資法によつて処理される問題と思いますが、相当慎重を要するというような考え方をいたしておるわけであります。
  61. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 かような事業について受注者が苦しくなると、御承知のように下請の中小企業、これにしわ寄せをして行く傾向が従来非常に顕著なんでありますが、これに対して今後如何なる対策をとられるか。又アメリカには、戦時中に中小企業に対して直接政府から発注して行くように極力努めたのでありますが、そういう面において今後この発注の対象に、中小企業を下請として使うんでなしに、健全なものは直接発注の対象にして行くというようなことについてお考えがあるかどうか。更にアメリカにおいては戦時中特に中小企業に向くような発注方法をとるために、一種の国策的な発注会社を作つたのでありまして、規格も中小企業向きに特に合致するような、又その発注数量等も中小企業に向き得るように分割するというような方法によつて、中小企業というものに非常に重点を置いて発注した事実があるのでありますが、今後中小企業問題がいよいよ重要化する際に、政府のほうではそういうお考えがあるかどうか伺います。
  62. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 武器の製造につきまして下請事業としての中小企業という問題は当然に起つて来る問題で、御指摘の問題が確かにあろうと思います。ただ考え方といたしましては大企業だから武器の発注体制ができる、中小企業だからできないというような考え方はいたしておりませんのと、中小企業にいたしましてもその技術並びに経営において優秀なものであれば必ずここに発注されるものだというふうな考え方をいたしているわけであります。なお完成した武器としての発注になりますればそこにおのずから規模……、従つて設備資金等の問題に一応限界があろうと思いますが、部品の発注につきましては直接優秀な中小企業もこれに応ずることがあり得るというふうに考えております。ただこの完成武器の下請企業等の中小企業が大企業のしわ寄せによつて徒らに不当なる圧迫を受けるのじやないかという御疑問については、通産省といたしましてはでき得るだけそういうことのないように、生産の分野等につきましてよく我々通産省といたしましてもお力添えをいたしまして、そういつたようなことのないように努めたいというふうに考えているわけであります。ただ今御指摘のように国がみずから発注をして、中小企業にも直接発注のできるような体制をとつてはどうか、或いはアメリカにもそういう例があるというふうなお話でございますが、現在の段階といたしましては国が直接発注をするという段階には達しておらないのでありまして、そういつた考えは現在のところは持つておりません。
  63. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 これは国が直接発注するということじやなくてもいいのでありまして、そういう発注を民間の一種の国策的なもの、これが一応受けてそうして中小企業に向くようなものについては、その数量なり或いは規格なりをそれぞれ再検討し再分割して、そうして発注して行くというのでありまして、国みずからという意味じやないのでありますが、中小企業のためにはその辺までもお考え願わなくてはならんのじやないかという感じはいたします。併し只今の御答弁通りに行きまするならば、前段のほうは私はそれで満足だと思うのでありますが、答弁だけでなくてそれが実際に今後実行せられますように、絶えず中小企業の利害関係というものを考えてもらいたいということを併せて希望いたしておきます。  更にこの法案に関連いたしまして、武器等の一種の生産計画、こういうものについてすでにお考えがありませんか、その点を伺います。
  64. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 武器の生産計画と申しましても別に特別なものを持つておるわけではありませんので、先ほど来御説明申上げましたように大体金額にいたしまして今年度内あと千五百万、来年は今年度程度の五、六千万程度の武器発注があるという程度考え方をいたしております以外に別に計画は持つていないわけでございます。
  65. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 一定の生産計画がないと製造事業の認可という上において、認可基準その他の設定上具体的にそこに問題が出て来るのじやないかという感がするのですが、この点はどうでありましようか。
  66. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 御尤もな御質疑でございますが、そういつた観点から種類別に重砲弾、或いは砲弾、或いは砲というようなふうに現在の生産余力の状態、従来の大体の傾向等を勘案いたしまして、そこに一定基準というものが出て参るというふうに考えておりますので、あらかじめかくかくなる計画ということで具体的に持たなくとも、一応すでに約一年に亙ります実績がございますので、それと睨み合せ、且つ向うと打合せをしつつ参るというようなことにいたしておりますので、あらかじめ具体的に計画というものを、お尋ねの内容よくわかりませんが、具体的な種類別の武器生産計画というようなものを今のところはまだ用意いたしていないわけであります。
  67. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 最後に伺いたいのでありますが、先ほど説明の内容にありました審議会の構成がどういうふうになつておるか、それから更に又その内部がどういうふうになつておるのか、更に又重要事項についてはその審議に付するというふうに言われたのでありますが、重要事項とは一体どういう範囲のものか、そういう点について……。
  68. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 審議会の構成内容につきましてはいま少し進みまして具体的にきめたいと思つておりまするが、大体一般部会、技術部会というような最小限度二つの部会は必要じやないかという考え方をいたしております。武器の製造につきましては技術の問題がやはり相当メーカーの、空白期間を持ちまして、いろいろ技術上その向上と進歩については問題があろうかと思いますので、而も専門に亙ります事柄でありますので、この部会は必要だと考えております。なお需要の見通しとか、或いはお尋ねの大体どれぐらいを造れるのか、又造つたらいいのだという計画とか、或いはその経営面における措置とかいうような問題につきまして技術と離れまして問題があろうかと思います。最小限度そういつたものを包含いたしまして、一般部会というものを必要かと思うのでありますが、なおこの両部会に伴いまして、更に専門的に事項審議が必要だと思われます。これらに当りましては専門員、或いは分科会というようなものを用意いたしてはどうかというふうに考えております。審議会の重要事項につきましては、そういつた面につきまして審議をして頂くのでありますが、ただこの具体的に最も痛切な問題となつて参りますどの会社の認可申請を許可していいかどうかというような具体的な問題について、この審議会で審議をして頂くということは、やはりなかなかいろいろな問題が出ますので、認可の基準は一応法律にありますが、その法律基準を更に精細にいたしました基準というようなものの御審議を願いまして、その基準要綱に基きまして具体的事例を処理するという段取りに参るのが適当ではないかというような考え方をいたしておるわけであります。
  69. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 ちよつと武器の限界点でございますが、銃剣のようなものは又武器に入りますか入りませんか。
  70. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 銃剣もやはり武器の中に入るというふうに思います。
  71. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 豊田委員から大分詳細な御質問がありましたので、私は極く簡単に申上げますが、この武器の部品の下請工場が相当にあるようでありますが、こういうものに対してやはりこの今の認可制というようなものをお考えになつておりますか、或いはどうでございますか。
  72. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 武器の部品も法律を以て一応武器と規定いたしております。武器と規定いたしておりますものにつきましては、この法律規制を受けるわけでありますが、併しながらその部品も又武器もいろいろの部品から構成されておりますので、更にその部品ということになりますと、これは武器の定義から外れるのでありますが、そういう分野から外れまして、特に先ほど来の問題を提起されました下請工場、中小企業の分野は相当広くあろうかと思いますが、そういうものにつきましては現在の段階では何ら本法による、或いは本法以外にはそういうものに対しては規制をしようということまで考えていないわけであります。
  73. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 この銃剣などは大分実はこれはたしか下請だと思つておりますが、発注されておるのでありますが、こういうところはどうでございましようかね、許可制になりますでしようかどうでしようか。
  74. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 現在のところは昨年の十月二十四日を以てこういつた製造関係法規的なものは一切なくなつておりますが、現在はどなたがどういうものを造られようが自由となつておりまするが、現在のところは銃剣の製造も自由に行われておると思われるわけであります。今後はこの法案ができましたら新らしく工場の設備を造るという場合には許可が要るというわけでございますが、ただ併しながら従来すでに造られましたものにつきましては、経過規定におきまして一応認可せられたものとみなされまして、一応現状の法的秩序は紊さないという建前をとつておるわけでございます。
  75. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 今豊田委員からもお話がありましたが、大分中小、この下請業者に対してしわ寄せが非常に出ておるように私は存じておるのでありますが、これに対してこういうふうな武器の認可制を作りました際に何かこれに対して方法はないでしようか。
  76. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) この下請企業に対して圧迫をする方法の抑止というお尋ねでございますが、現在法規的にはどうごうというわけには参らんと思いますが、その圧迫の是正方法といたしまして、まあ行政的にこれはどうも余り行政的なやり方は本当は明朗でないかも知れませんが、併しながら事態止むを得ない場合が、電力の関係とか、或いは資金の関係とかいうようなもので、そういつた産業全体の構成の上に好ましくないというものにつきましては規制の方法があるわけであります。行政的な措置ということになりますと、とかくこの独断であつたかどうかという問題が出ますので、まあそういつた問題も一つこの生産審議会ができましたならば、一つ十分に議を練つて頂いてそういつた基本要綱に基いて行政的な措置は許されておるわけでございますから、行なつてつたならばよろしかろうかと考えておるわけでございます。
  77. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 この特需が相当に出ましたときに、各府県におきまして、中小業者が寄りまして、特需の受注組合のようなものを作りまして、そうしていろいろと手を差し伸べたことがございましたが、それに対して通産省はどういうふうな御見解を今までお持ちになりましたか。実際の問題としては、発足いたしましたけれども、事実上は開店休業のような状態になつている件が大部分でございますが、その点をちよつと伺つておきたいと思います。
  78. 石井由太郎

    政府委員石井由太郎君) 下請企業の大企業との協力につきましては、各地におきまして、自主的に下請の協同組合、このようなものができまして、或いは下請条件を協定し、或いは支払条件等を練り、もつと進歩いたしましたものにつきましては、親工場自身の銀行に組合それ自身が銀行口座を持ちまして、下請代金等は現金授受をいたしませず、親企業の取引銀行に設けられました口座に振込むという方法で、極めて円満に解決されたものも相当あるのでございますけれども、一両回前の本委員会におきましても問題になりましたごとく、中京方面、というのは名古屋方面ということでございますが、中京方面におきましては特に支払条件の悪い大企業というものもぼつぼつ出て参りまして、昨年暮に至りましたときに、私どもといたしましてはこれらの育成のために次のような施策を講じたのであります。  第一は、先ず政府みずからが範を示す必要がございますので、或いは国鉄或いは電通或いは専売公社、このような大きな機構におきましては、可及的に契約の相手方に支払を迅速にいたしますると同時に、下請の支払を促進するように勧奨するのみならず、必要といたしますれば下請から代理受領の委任状をとりまして委任による下請への直払いをするようにした。このような措置をとりますと同時に、大企業につきましてはいろいろ全国銀行協会連合会で融資の自主規制委員会の決定を、丁度年末でもございましたので、大企業の下請に対する支払金融は、特に優先的に扱うということと、並びに下請が大企業から受取りました手形は、期間の相当に長いものといえども、これを積極的に割引くという方途をとりまして、当座の窮乏を凌いだのでございますが、この問題は研究いたしてみますると、非常に不公正な競争取引が行われておるという一つの半面でございまして、親企業が十分なる支払資金を持ち、相当の利益配当もし、又高い給与ベース等をも維持しながら、下請企業に対しまして苛酷な支払の遅延等いたしておりますものは、これは公正取引と言えないじやなかろうかという見地から、公正取引委員会の調査等も求めまして調査権の発動等によりまして是正して参りたいと考えておる次第でございます。現に公取委におきましては、両三の企業につきましてこの実態の調査を実施いたしたのでございますが、その反射的効果から相当支払条件の緩和、それがよくなつたという事例が幾つか挙つておると承知いたしております。
  79. 中川以良

    委員長中川以良君) ちよつと関連して委員長からお尋ねいたしたいんでありますが、最近新聞を見ますると、日本建鉄でございますか、不渡手形を出しまして、いろいろ問題を起しておりまするが、これらに関連いたしまして、恐らく下請中小企業も相当な圧迫を受けておると存じますが、これらの実情につきまして一つ御調査できておりまする範囲の御説明を願いたいと思います。
  80. 石井由太郎

    政府委員石井由太郎君) 現在までのところ入つておりますところは、両三の金融機関につきまして、商品納入済の手形が落ちなかつたという事例を聞いておりまするが、まだいわゆるボツボツという程度でございますけれども、大きな数字といたしましては、私ども承知いたしておりません。併し事実は調査いたしまして、適当な機会に報告申上げたいと存じます。
  81. 中川以良

    委員長中川以良君) 私は、不渡手形を出すくらいでございまするから、無論その事前に、中小企業に対する、下請工場等に対する支払は相当に延期もされている。又手形を出しても恐らく金融ベースに乗らないような長い手形を出して、一番そのしわが、先ず第一に中小企業であるところの下請工場に寄つてつていると思うのでありますが、これらの点につきまして、先ほど来、豊田委員、西川委員からもいろいろ御質問がございましたが、そういうことがあるために一層今後の武器製造につきましても、これらの下請工場に対する特段の配意が必要だと思うのでありますが、この点葦澤局長で考えを頂いていると思いますが、なお一つ政府側の御意向をはつきりと一つ伺いたいと思います。
  82. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 手形の不渡問題につきましての原因につきましては、これは我々通産省のみならずそれぞれの立場からいろいろと原因の見方があろうかと思います。私どもは、一つは何と申しましても、直接の原因は、闇金融から来たものが原因じやないかというふうに思いますが、月一割以上の高利をいたしている金融というものが、やはり破綻の直接の原因じやないかというふうに思いますが、なぜこの街の闇金融が然らばつくかという原因になりますと、これも又いろいろあろうかと思いますが、これはその産業における直接な原因じやなくても、金融はいろいろのところから参るのじやないかと思いますが、金融のこういつた逼迫の間隙をついて出る闇金融の発生の一つは、やはり全体的に、国家支払の延期というようなことも大きな原因じやないかと思いますが、なお仮に武器関係で、直接出るといたしますれば、内灘の試射場の問題の解決が非常に遅れますと、あれから納入という事態が遷延されて参りまして、従いまして、そこから金融上非常に苦しくなるという問題も出るかと私ども思いますが、幸い小松製作所においては、一応の金融の均衡を金融機関から得られまして解決を見ておりますが、正常な金融の措置によりまして、金融難の打開に持つて行くように、我々としても極力斡旋をいたしたいというような考え方を持つているわけでございます。
  83. 小松正雄

    ○小松正雄君 私は、委員各位から細かく質問されたので、大体にはわかりましたが、二、三挙げて質問いたしたいと思います。第一点は、武器の製造をすぐ親会社と言いますか、その許可する工場政府で指定しておりますかどうか。それが一点。  それから第二点は、その製造された武器は、発注されたその相手方に納めるということであつたと思いますが、それはどうか。  第三は、これらの武器を造るために、発注のあつたものに対して、製造をする。その相手方がなかつた場合は空白ができると思うがどうか。この三点を先ずお伺いしたいと思います。
  84. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 政府において、あらかじめ許可を受けるべき工場を指定するというようなことは考えておりません。又現在もそういつたものは政府としてはございません。従いまして新らしく製造されるかたは許可を申請されまして、許可があつたならば、それに基いて製造が行われるということでございまして、事前の指定等の制度はございません。それから武器の製造は、無論発注があつて、発注に応じて受注をする。注文を受けて製造をして納めるという段階、その間に見込生産というような段階は現在の武器の需要状況といたしてはないと私どもは思つております。と申しますのは、先ほど来御質疑もありましたように、まだ武器の発注体制というものが確立されているように思われませんので、その事業の経営から申しまして、非常にそういう面においては、一種の不安定を冒して事業をしているという面もありますので、見込生産をいたしまして造つておりまして、一定の需要者が出て来たときにこれに売ろうというような余裕のある生産段階には現在のところないというふうに考えております。
  85. 小松正雄

    ○小松正雄君 そこで注文があつたらば製造許可するということでありますか。
  86. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 実際は製造をしようとする者は、注文のあるなしにかかわらず製造をしたいからということで許可の申請をされて一向差支えないわけであります。併しながら実際問題といたしまして、発注がないから、或いは全然ある予想もないのに一応製造をしたいということになりますと、許可の際に、これは一応許可基準といたしまして、審議会等においても御審議を頂けることと思いますけれども、全然発注を受ける予想もないのにただ見込生産で造つておきたいからというような許可の申請に対して、これが許可されるかどうかということは、私は一つ問題になろうかと思います。
  87. 小松正雄

    ○小松正雄君 この武器の製造目的は、繰返して問うようでありますが、要するにアメリカからこれほどの、例えば砲弾であるとか、爆発物であるとか、銃砲であるとか注文があつて、その注文に応じて造り上げた、要するに製造した、そういつた武器は、アメリカのみに納めるということであるかどうか。
  88. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 現状におきましてはその大部分が駐留軍に納めるものでございます。併しながら先ほど御説明申上げましたように、輸出においても、また一件だけではございますが、タイの国に納めるというものもありましようし、又金額は非常に少いのでありますが、国警の使うピストルを製造するとか、内国需要といたしましても多少はあるわけでございますが、大部分は御指摘のように駐留軍であるというふうに考えております。
  89. 小松正雄

    ○小松正雄君 さすれば、政務次官もおいでになつておりまするから最後にお問いをするわけでございまするが、武器等というこういつたものを造つて、それが大部分がアメリカに対するものであり、小部分というか、残りというか、その差はどのくらいなことを考えられておるか、パーセンテージで……。
  90. 古池信三

    政府委員(古池信三君) お答えいたします。現在の状況では、金額的に見まして駐留軍に売渡しておる部分が非常に多いのであります。九〇%以上はそうだろうと考えておるのでありまするが、将来の情勢の推移に従つてこの事業もそのときどきに応じて参るだろうと思つております。
  91. 小松正雄

    ○小松正雄君 只今の御答弁の中に、小部分が国警のピストルの弾丸である、それに使用されておるということでありますが、保安庁関係に使用することはないでありましようか。
  92. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今のところは保安庁関係は全然ないのであります。
  93. 小松正雄

    ○小松正雄君 最近保安庁の大演習とかいうものが続いて行われておりますが、それらには爆発物或いは銃砲弾等の使用はしなかつたのでありますか。
  94. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 直接事業者から保安庁に売渡しをしてそれを使つたという例はないように承知をしております。若し使用したとするならば、米軍のものを貸与を受けて使用するということはあり得るかと思つております。
  95. 小松正雄

    ○小松正雄君 重ねてお聞きしておきますが、この国内の武器製造のこういつた品物は全然今後とも保安庁のほうに使用するということはない、かように考えていいのでありますか。
  96. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今のところはないと考えております。
  97. 白川一雄

    ○白川一雄君 航空機というものは、これは兵器として取扱わないで、何の中に入るのでありますか。
  98. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 前の法律体系は兵器航空機等に関する生産制限に関する件とか、許可に関する件とか、一本になつておりましたが、御承知のように航空機につきましては昨年の秋の国会で航空機製造事業法というものが制定になつて、航空機製造について政府届出をするということになつておりまして、武器とはそこが違つておるわけでございます。
  99. 白川一雄

    ○白川一雄君 最近通産省のほうで航空機のことについていろいろ御慫慂になつておる趣旨も承わつておりますし、大臣のお話の中には、技術の向上のための原動力としての航空機工業を奨励したいという御意見は、これは私どもも尤もだと思いますが、その中に輸出という言葉もあつたのでありますが、今日日本の飛行機を輸出するということはちよつと考えられんのではないかと、こう考えておりますが、いろいろ御慫慂になつておると存じますが、この予算を拝見いたしますと自転車についてはこれは振興助成金がありますし、自動車についても振興助成金がありますが、航空機に関しては何も助成金の項目がないのでございまして、そういたしますと民間の負担のみにおいて航空機をやらせる御意思なのか、その点承わりたいと思います。
  100. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 航空機につきましては航空機助成金というような表立つてのものはありませんけれども、これは通産省の工業技術院が主管をいたしておりますが、工業化補助金或いは試験研究補助金という制度がございまして、この中から航空機に関するいろいろな補助金がその試験研究の内容に従いまして相当程度支出される仕組になつております。ただその金額も一定の限度がございますので、航空機生産に邁進される上から言いますと或いは少額かもわかりませんが、一応航空機の生産についてスタートをいたします現段階といたしましては、このくらいな程度を以て一応発足いたしまして、更に次年度以降において予算上の措置も考えたらどうかというようなふうに考えておるわけであります。
  101. 白川一雄

    ○白川一雄君 航空工業というのは御承知の通り非常に莫大な資金を要する性質のものでありまして、いろいろここに工業化試験助成その他がございますが、これは従来航空機でなしに、一般産業の技術向上のために計上された項目だろうと思うのでございまして、これを若し航空工業に使いますと、一般工業のほうの経費を食い潰すということになりまして、日本の現在最も苦難を生じておりますのは、空白時代のために技術の向上が遅れておるということのために、昨年よりも一億五千万円ほど経費は殖えておるようでございますが、恐らくこれはほかの工業に必要なために殖やしたものと我々観察できるのでございまして、そうすると一応航空工業に対する助成金というものはゼロという立場においてお考えじやないかと、こう考えるのでありますが、その点如何でございますか。
  102. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 御指摘の点誠に御尤もな点もあると存ぜられるのでありまするが、何と申しましても、航空機の製造につきましては、まだ具体的に航空機製造段階には武器ほど到達しておらない。無論、と申しまして、これを等閑に付するわけには参りません。試験研究等にも相当の空白期間がありましたので、十分にその意を注ぐ必要があろうかと思いますが、今年度の航空機生産事業の出発点といたしましては、一応現存の武器、航空機等を含めました、工業化試験研究補助金というあの制度の活用によつて出発いたすという考え方をいたしておるわけでありまして、従つて、御指摘のように、航空機が入るならば、それによつて一般産業はそれだけ圧縮を受けるのじやないかというお尋ねは、御尤もだと存じますが、或いは航空機、武器が入らなかつたならばあの金額は更に又縮小をせられたかも知れんというふうに存ぜられますので、更に次年度以降において一つ十分に考えて行くというふうに考えておるわけであります。
  103. 白川一雄

    ○白川一雄君 私どもの非常に懸念いたしましたのは、航空工業というのは非常に遅れておるのでございまして、又世界的にどんどん進みつつあるときに極く些細なところでちよちよろやるような事柄で努力しても、努力しながら外国との距離はどんどん離れてしまうという結果になるので、おやりになるならば十分の当局では計画と決心を以ておやりになる必要があるのじやないか。再軍備の問題がやかましくなつておりますので、どうもそこに遠慮しておるような筋が窺えるように我々思いますが、勿論再軍備というものは軽々にやれるものとは思つておりませんけれども、航空技術を温存するという、技術を温存するという上においては、これは再軍備と無関係なものでないかという観点から、堂々と航空技術研究の項目において取るべき予算をお取りにならなければ、結局無駄使いの金になり、又民間の資本を浪費さしますということは、中小企業に対する重圧にも変つて来るのではないか。こういう考えから、政府当局としては航空工業に対しまして確固たる決心と準備をしてやつて頂かんと、このギヤツプを取返すということが容易でないのじやないか。最近我々のほうの担当者を外国へ廻してみましても、イギリスでもジエツトのエンジンを研究するために一会社に対して八十五億円の補助を与えてやつておる。又フランスその他アメリカでさえ航空工業というものは或いは国営でやるなり或いは国有民営でやるなりという形になつておるときに、経済力の弱つた民間から或いは五千万円とか一億円とかいうような金を出さしてやつても、日本の航空工業は世界的レベルに達するということは夢でないか。余り小づつきすると無駄使いになつてしまうので、やる限りならば大きく決心をされて、製造という分まではいけますまいけれども、精密工業の技術を温存するという上におきましては、当局はもう少し顧慮するところなく立案して行つて頂かないと、民間はそれに振り廻されてはたまらないという感じがするのでございます。この点に関して御意見を承わりたいし、お心おきどめを願いたいと思うのであります。
  104. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今の御意見は誠に御尤もなる御意見だと存じます。確かに航空機は日本の現在においては諸外国に比べて非常に劣つておると存じます。又その将来の用途から考えましても、航空機というものはいよいよ平和的な用途に盛んに用いられるに至るだろうということは当然考えられることでございます。従いまして、政府といたしましても将来航空機の技術の向上発達という面におきましては十分な力を入れて参りたいと思うのでありまするが、併し一面におきましては国全体の財政が非常に困難なときでありまするから、その財政上の都合等も勘案いたしましてできる限り御期待に副うような線で我々も努力をいたして参りたいと考えております。
  105. 海野三朗

    海野三朗君 昨年度においてこの武器製造及び火薬製造について過失から生命を失つた人間の数及び怪我人の数はどれくらいになつておりましようか。
  106. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) お尋ねの武器の製造のために人命損傷というような問題は発生いたしておりません。火薬につきましては、只今ちよつと数字を持つておりませんが、後刻又取調べましてお答え申上げます。
  107. 海野三朗

    海野三朗君 その点については一つ資料の提出をお願いいたしたいと思います。  それからこの武器の製造でありまするが、今、日本の状態では、ソヴイエト、中共を仮想敵国とした態勢に置かれておるのでありまして、一朝事ありましたときには、日本に爆弾の雨が降らなければ幸いでありまするが、第一番に狙われるのはこの武器製造工場であると思うのであります。で、このたびの戦争につきましても第一番に狙われたのがあの飛行機工場及び兵器製造工場が第一番に狙われたのでありまして、戦争を放棄した我が日本といたしましては、そういうふうな危険なる工業、武器製造方面政府当局が力を入れないで、もつと平和産業のほうに力を注がるべきものではありませんか。なお且つこの武器の外注に対しては出血をやつておる。そういうふうな産業の方面に力をお入れになることは、一朝事あるときにはこれが戦争の爆弾の目標になる、その工業を育成しておられるように見えまするのですが、若し事があつてそういうことになつた場合には、その御責任政府御当局はお考えになつておるのでありましようか。その点をお伺いいたしたいと思います。
  108. 葦澤大義

    政府委員葦澤大義君) 武器の製造工場は爆弾の標的になるのではないかというお尋ねでございますが、これは向う側のやることでございまするから、私どもからどうこうというふうにはつきり申上げかねるのでありまするが、ただこの武器の製造について政府が積極的に助成をしておるではないか、ほかの産業を助成したほうがいいじやないかというお尋ねでございまするが、成るほど製造の制限、従つて製造の認可制というものは、一面から考えますならば、或いは育成であり補助であるかも知れませんが、これに補助金を出すとか、或いは免税をするとか、或いは償却について有利な体制をとるとか、輸入税について免除するとかいうような、いわゆる補助育成措置というものをこの法案によつていたしておるわけではございません。その点を御了承願いたいと存ずるのであります。
  109. 海野三朗

    海野三朗君 私のは援助をしておると申すのではありません。出血してまでもこの武器製造をやつて行く。幸先が暗いのである。一朝事があつたならこれがすぐ爆弾の目標になるのだ。そういうふうな工業の進め方に対しまして政府当局がむしろこれを平和産業のほうに切替える方向へ持つて行かれるべきものではないか。通産省の方針といたしましてはそのほうが本当じやないかと私はお伺いするわけであります。これを一つ古池次官にお伺いいたしたい。
  110. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 只今御指摘の点もよくわかるのであります。併し現在の日本の貿易の現状から見ますると、今折角の特需の注文を断つてしまうという手はなかろう、尤も将来平和的な産業が発達して、これによつて東南アジアその他の方面に貿易が盛んになつて行くということはこれは極めて望ましいことでありますので、将来そういう方面にも十分力を入れることは申すまでもないと存じます。
  111. 海野三朗

    海野三朗君 通産省の大方針といたしましてはそういう危険な産業の方向に進まないように指導して行かれるべきではないか。今経済上困るからというても非常な危険を孕んでいる武器製造でありまするから、私はそれを言うのでございます。その方針が、大方針が間違つているのではないか、こういうことを私はお伺いしている。
  112. 古池信三

    政府委員(古池信三君) 今政府として武器の製造を大いに積極的に援助するとか、或いは促進しているというわけではないのでありまして、武器の製造を絶対に禁止するというならばともかく、一応これを認める以上は現状に適応した措置を政府としてとつて行こう。例えば許可制度をとつて行こう、こういうのがこの法案の趣旨でございますから、どうかその辺のところは誤解のないように御了解願いたいと思います。
  113. 中川以良

    委員長中川以良君) ちよつと申上げます。只今大臣が予算委員会を終りまして、もう間もなくここに出席をしますので、大臣に対しまする基本方針に関する御質疑をお願いいたしたいと思います。いろいろ御準備もございましようから暫時休憩をいたします。ちよつと速記をとめて。    午後三時三十四分速記中止    —————・—————    午後三時五十分速記開始
  114. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは速記を始めて。  岡野通商大臣が出席をされましたので、先般通商産業政策基本方針についてお話を承わりましたので、この線に沿いまして総体的の御質問をお願いをいたします。
  115. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 先般通産大臣から通商産業政策基本方針について詳細承わつたのでありますが、その中において特に輸出の振興について御意見を承わりました。輸出第一主義で今後やつて行きたいというような意味のことを承わつたのであります。この輸出第一主義をとりまするためには、言うまでもなく国際収支のバランスをとつて行くということに重点が置かれるということに結局相成ると思うのでありまして、従つて手取りの多いものを輸出するということがこれは一番肝要であるというふうに考えるのであります。具体的に言いますると、原料本位の輸出をするのか、或いは加工度の高い完成品本位の輸出をするのかということになると思います。尤もこれについては通産当局からはよく聞くのでありますが、とにかく売れるものを売るのだ、何によらず売れて行くものを売るのだということを承わるのであります。御尤もであります。併しながらその基本というものをどこに置くかということは私は輸出第一主義の政策をとつて行く上に非常に重要な点があると思うのであります。例えばドイツにおきましては加工完成品の輸出につきましては特に税につきましても特別の行き方を考慮していることから見ましても、ドイツが如何に加工完成品の輸出のために非常に重点を置いているかということが明らかになるのでありまして、この売れるものを勿論売るのであるが、併しながら極力加工完成品に重点を置こうとしておられるかどうか、これについて先ず伺いたいと思うのであります。
  116. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。輸出第一主義に徹しますためには、国際収支のバランスをよくするということが究極の目的でございますが、それにはやはり加工完成品なんか一番儲かる商売だと、こういうことで、ドイツあたりの例をお示しになりまして、御高説を承わりましたが、私も至極御趣旨同感でございます。我々は人口が非常に多くて而も労働力はたつぷりあるのですから、而も日本人は手先の非常に器用な国民でありますから、できるだけこの特長を生かし、又十分に、原料代なんか本当に僅かであつて而も我々の労働力によつて品物が売れるというようなのが私は理想だと思います。これは全く同感でございます。ただ私は考えますのに、只今無論そういう加工完成品を優遇することも必要でございますが、売れるものを売るのだという主義は只今のところ背に腹は代えられないのでございまして、できるだけそういうものを売り、同時にドイツの例もよく参照しまして、何とかそういう工夫はして見たいと存じます。昔よく言つたことでありますが、生糸がそのままアメリカへ出まして、そうして安い値段で生糸を買入れて向うでこれを加工して、アメリカあたりで売つているものは眼が飛び出すような高い値段で物が売れているのです。昔から私、何とかしてアメリカあたりで作つている品物を見て来て、そうして日本でこれが何とかして加工をして売れないものかということを痛感しておつた次第でございますが、それにはあとで聞いて見ますといろいろな事情がありまして、なかなか相手のある貿易のことでございますからうまく行かなかつたということを聞いたこともございますが、今以てやはり生糸はそのまま生で向うへ出ているというようなこともございまして、お説は至極御尤もでございます。今後十分一つ研究いたして輸出貿易第一主義に徹するような処置考えたいと、こう考えております。
  117. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 基本方針については御了承願つておるので満足いたすのでありますが、具体的な問題について伺いまするが、今日の日本経済新聞にも出ておるのでありますが、カーボン・ブラツクの日本の生産の採算がとれにくい、具体的に言いますると輸入品に圧迫せられ勝ちである、従つて関税の引上げをしなければならんという動きがあるようでありまして、新聞によりますると、すでに通産当局でもそういうお考えを持つておるかに出ておるのでありますが、かように原料につきまして輸入を防遇いたしまするために関税の引上げを行い、その結果国内のカーボン・ブラツクの販売値段が高くなる、その結果はこれによつて加工をいたしまする印刷インキであるとか、或いは自転車のタイヤであるとか、或いは塗料であるとか、かような加工度の高いもののほうがいわゆる原料高によりまして圧迫を受けておる。さなきだに現在日本の商品のあり方を見ますると、原料高の製品安でありますが、かような関税の引上げであるとか、或いは補給金を原料品の工業に出して行くというようなことになりますると、それによつて輸出できるもの、又今お話のように大いに奨励して行くべき加工完成品のほうが原料高のために売れるものが売れないというここに問題が出て来ると思うのでありまして、この点について御意見を伺いたいと思います。
  118. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) 私正直に申上げますれば、このカーボン・ブラツクの輸入関税引上げの点は実は承知しておりません。併しお説から判断いたしまするというと、恐らく国内産業を傷めつけないために輸入関税を引上げるということになつておるのじやないかとも考えます。これはあとから政府委員から御答弁させます。私の考えを率直に申上げますれば、今後はできるだけ国内の商品で商売をして行きたい。これが自立経済のもとになりはせんかと、こう考えております。そういたしますると、国内の産業を保護助成するということから、或いは関税の引上げというようなことも考えなければならんこともあろうかと思います。併し今すぐ輸出をしなければならんのに、その輸出に安い、又よい原料で加工したほうが得だということになれば、又そのほうにも非常な重点を置かれますから、これは私事情をよく存じませんから、その両方の考え方を相天秤にかけまして考えなければならんと思います。実情は私知りませんのでどなたか一つ御答弁を願いたいと思います。
  119. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今お尋ねのカーボン・ブラツクの関税引上げの問題は、ちよつと担当の政府委員がおりませんので的確なことを御返事できませんので、至急調べて、のちほど御返事いたします。
  120. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 輸出第一主義をとろうといたしますると、私は或る程度原料要の製品高にもつて行くくらいにしないというと、その趣旨が達成できないかと思うのでありまして、そういう面におきまして、原料工業に対しましては勿論重要でありますが、これに対しては企業の合理化を基調といたし、又税の面でありますとか、或いは金融措置というようなことによりまして、大企業が大体多いのでありまするし、その企業の合理化は容易であろうと思います。少くとも中小企業などに比べればその合理化は容易だと思うのであります。その方向に持つてつて頂きまして、而して原料安を来たすように今後通産政策を持つてつて頂きたいと思うのであります。それと同時に、加工完成品工業につきましては、その原料は国際的に見て海外のものが非常に安い、而して国内でこれを育成するということは容易でないというような場合におきましては、従前の戦時中のごときアウタルキーの思想に囚われることなく、海外の安い原料を入れさして行く、そうして加工を容易ならしめる。而して輸出をするような場合におきましては、輸入原料である場合には、更に戻し税の行き方を十分に徹底して行うという方向に向うべきであろうと考えるのでありますが、これらの点につきまして御意見を伺いたいと思います。
  121. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) お答えを申上げます。これは至極御同感でございます。原料を安くしていい加工品を作つて、そしてその加工品に対しては税法上の措置なんかも相当考えてやつてみたいと思います。これは我々も考えておりますことでございますし、お説を伺いましてなお自信を深めたわけでございます。
  122. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 過日の通産大臣の御説明の中に、東南アジアの工業化計画につきまして積極的な援助をするというお話がありましたのですが、それは具体的にはどういうことを意味しておるのでございましようか、伺いたいと思います
  123. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) いろいろ考えておるのでございます。まあ御承知の通りに、新聞紙上も、できるだけ諸外国が手を着けない、手を着けておるかも知れませんが……に取られてしまわん間にこれを確保しておきたい、又今まで取引のあつたところはこれをできるだけ拡げて行つて、そして日本の品物を買わせるという方向に持つて行きたい、これが先ず第一の外交交渉によつてやらなければならんことであると存じております。それからその次に、今まで日本が被占領下に置かれまして、めくら貿易でございまして、向うの情勢がよくわかりませんものですから、非常に業者のかたは御損をなすつたり、不便をかけたりなんかしておることと思いますが、今後はやはり向うの実情をよく調べて来るというようなことのために、通商使節団とか派遣員というようなものをできるだけ派遣しまして、向うの情勢をよく探究し、需要がどこにあるか、どういう物を欲しがつているか、どうすれば持つてつて売れるかというようなことも研究いたしたいと思いますし、又東南アジア方面では、各独立した国が自分自身の経済の発展を策しておるわけでありますから、それにつきましては、我々の技術とか何とかいうものが役に立てば、これを使つてもらうという意味におきまして、いろいろ出張所と申しますか、技術相談室と我々は言つておりますが、そういうものを各地に設けまして、そうして日本の優秀な技術者を送り、又同時に向うの技術者が来て日本の技術を学んでくれるならば、喜んで受入れて、そういう人に技術を授け、そういたしまして技術的に結付いて販路を恒久的に確保すると、こういうようなこともしてみたいと思つております。それから又輸出に対しまして、いろいろ内部の、即ち内国的の障害がありますが、この障害もいろいろなことがございますが、この障害を一つ打ち壊しまして、そうして一言で申上げますれば、よい品物を安く作つてこれを売らせると、ところがそういうふうにしましても、戦後日本の商社が微力でございまして、なかなか大きな思うような商売もできないと、こう考えておりますので、商社の堅実化を図りたい。これには又法的或いは金融的な措置をいろいろやりまして、そうして商社の強化をいたして行きたいと、こういうような大体の方針で東南アジアの貿易を作興して行きたいと、こう考えております。
  124. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 只今の御説明の内容が、原材料の増産につきましてとか、或いは天然資源の開発につきまして、日本の技術の輸出なり、或いは援助を行うと、又それについてのプラントが向うへ行くということになりますると、あちらでは購売力が漸次拡大せられ、これに対して日本からの加工完成品の輸出という面につきましても新らしい面が開かれると思うのでありますが、日本の技術の輸出なり、或いは技術的協力というものが、軽工業なり或いは雑貨の方面に向つて行きやすいと思うのでありまして、若しもこれが非常に急速度に進んで参りますると、曾つて朝鮮に日本の軽工業或いは雑貨工業というものが出て参りまして、それがために内地の産業と非常にデリケートな関係になり、なかなか困難なる問題を起したのであります。特に大阪の軽工業、雑貨工業と朝鮮におけるそれとの間における競合関係というものは非常に深刻な問題になつたのであります。従つて、今後東南アジアの関係におきまして援助は結構でありまするけれども、その援助の仕方如何、或いはそのスピードの出方如何によりましては、非常に由々しい問題になるのではないかということを懸念いたすのであります。同じく一つの国土内にあつた朝鮮と内地との間においてもなお且つ然りであります。国の違う相互間におきましては、いよいよとなつたときに問題が生ずるということは、却つて国際的の感情を悪化することにもなると思うのでありまして、これについては早くから慎重なる考慮をめぐらす必要があるのではないか。この点につきましては先般も私本会議の質問において触れたのでありまするけれども、さような具体的な問題にまで言及することはできなかつたのでありまして、今日はその問題に具体的に触れるわけなのでありまするが、これが前途の見通し及び相互の調整の問題について如何にお考えになつておるかを大臣に伺いたいと思うのであります。
  125. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。只今東南アジアで欲しておりますのは、大体重化学工業が主でございますが、軽工業方面の設備とか何とかいうことも考えられんことはないのであります。ただ問題といたしますところは、昔のいわゆる八紘一宇とか何とかいうような時代ではございませんで、日本が自分自身の将来の大きな見通しのために、又貿易政策のために、諸国をいろいろ、何と申しますか、一致的に利益になるように計画を立てて、そうして植民地に押付けるというような調子に事が運ぶのが現実でございまして、只今のところはみすみすよい技術を教えて設備を造つてやるというと、それが動き出すと日本の競争相手になるということも、私は或る程度いたし方ないのではないかと思うのであります。まあできるだけお説のように日本の内地産業と競合しないで、いつまでも日本が面倒をみてそうして行け、同時に向うから立派な原料品が輸入できるような方面考えたいと思います。これは皆相手が独立国でございますので、思うようにその政策が徹底することは私はむずかしいと思います。
  126. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 面倒を初め見ることによりまして、将来より深刻な問題の出て来ないように、御配慮を願いたいという点でありまして、この点特に強調をいたしておく次第でありますが、同時に私が最初伺いました基本方針、原料の輸出、素材の輸出、或いは設備の輸出、これらに東南アジア方面については、ついつい重点を置かざるを得ないようなところに落ち込んで行く、而して手取りの最も大きな加工完成品の輸出については、その市場が閉されるという問題になつて参りまして、基本方針について御賛同を得ながら結論においてはそれと逆になつて行くという問題になるのでありまして、ここに非常に困難な問題があることは承知いたしておりますけれども、それほどに日本の輸出貿易政策というものは、基本政策が非常に困難な段階に立つておる。これを如何にするかということについて、この上とも深甚なる御考慮を切に希望いたすのであります。  それと同時にもう一つ伺つておきたいと存じますのは、独禁法緩和についての限界の問題であります。独禁法が国際貿易の上において、海外に対する関係におきましては、これは緩和せられることはもとより結構でありますが、国内的にはこれが緩和せられますると、原料工業を取扱つておりまする大企業の面において、むしろ奨励的に価格カルテル等々が行われる、その結果又原料高ということに一層なつて来るわけでありまして、それがために加工完成品の輸出を困難ならしめるというところへ落ちついて行くのでありますが、この点につきまして、これを調整する方法について、如何にお考えになつておりまするか、一点伺いたいと思います。
  127. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。今度の独禁法の改正につきましては、御承知の通りに合理化カルテルと不況カルテルとがございますが、私は合理化カルテルのほうは積極的にこれはやらしてもいいという考えでございますが、もう一つのほうはよほど慎重に検討いたしまして、そうして日本の内地の安易な経営振りをそのまま続けさせると、こういうようなことは面白くないと、こう考えております。この不況のカルテルのほうは、私は十分公正取引委員会なんかとも連絡しますし、又認定なんかも得なきやなりませんが、よく注意して運営をいたして行きたいと考えております。
  128. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 只今の御答弁で私満足いたします。それで今後の運用の面におきまして、その御答弁の通り実行せられますように、特に御考慮を願いたいということをお願いいたしまして、時間がないようでありますから、これで私の質問は打切ります。
  129. 中川以良

    委員長中川以良君) 海野君にちよつと申上げますが、実は通産大臣、今四時半まで時間をもらつておりますのですが、あと西川君も質問を通告されておりますので、その点をお含み頂きまして、又一つお願いいたします。又次回に一つ残つたものはお譲り頂きます。
  130. 海野三朗

    海野三朗君 この輸出のほうでありまするが、日本の例えば鉄鋼なんぞが値が高い。それだから外国に売れないのであります。このままでは日本の鉄鋼業はもう成立たないのであります。それはなぜかというと、原料の安い鉄鉱石を手に入れることができない。以前には海南島から、或いはジヨホールからたくさん安い値段で入れておりましたから、値が引合つたのでありまするが、最近はアメリカの手を経て十八ドル以上の鉄鉱石を入れておるようなわけで、それではこれが立ち行かない。これがすべての方面に影響して来ておる。  それから又武器製造のほうにつきましても、赤字出血ということになつている。それが根本を追究いたしますと、安保条約、行政協定に縛られて、中共と貿易ができないのでありましよう。併しながらこの国際的な関係を守つて、国民が本当に食えなくなつて、死んでもいいのか、私はここに政府当局のはつきりした偽わらざるお考えを承わりたいと思うのであります。これでは到底この日本の鉄鋼業も立つて行きませんし、貿易これは大事だ、貿易が大事だと言うてたつて、その手を打つていない。すべてそこに対しての、つまり外交万両についても、外務大臣あたりがどういうふうに考えておられるか、通産大臣としてはどういうふうな信念を持つておられるのであるかということが一つと、それからこの武器製造についてでありまするが、一朝事があつたら、武器製造工場が第一番に叩かれることは火を見るよりも明らかなんであります。戦争を放棄した我が日本が、武器を造つておるということは、非常に危険この上もないと思うのであります。これは努めて平和産業に切換えて行く方向へ通産省が指導して行くべきものではないか。こう思うのでありますが、この点に対しまして大臣の信念を承わりたいと思います。
  131. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) 鉄鋼が割高である。それは昔のように、近い所でいい鉱石とか、石炭が入らないためである。これは至極御尤もでございます。ただ御承知の通りに、今世界の情勢がこういうふうになつておりまして、日本といたしましては平和条約を結びまして、安保条約を結びまして、民主主義国家陣として、お互いに国を守つて行こう、又繁栄して行こう、こういうことになつておる国際的の立場から申しますというと、鉄鉱石、石炭なんかが昔のように自由に買えないということは、これは御尤もでございますけれども、大きな国策の点から言つて、まだ忍ばなければならん時代じやないかと思つております。  それから武器製造のことにつきましてでございますが、これは今度の法案を出しまするにつきましても、濫りに、余りに濫立をしては困る、又十分監督しなければならんというような意味で作つたのでございまして、我々の考えといたしましては、国民の御職業は自由自在、何をお選びになつてもよるしいし、又商売、貿易というものは、儲かる仕事に企業をなさつていらつしやればいい、こういうことになつておりますが、自然自由自在にできるわけでございますが、これは十分監督しなければならん。ただお言葉を返すようでございますが、武器製造工場が日本にあれば、一朝事あるときには、それを狙われるというお言葉でございますけれども、併し一朝事あるときには、その製造会社ばかりでなくて、いろいろ科学薬品を作つたり、化学肥料を作つたり、何かするところは大きな戦力でございますから、そういうようなものを先ず近代戦争としてはやるだろうと思いますから、私は特に武器製造をしておる工場とか何とかというものが、すぐやられるとかいうようなことも考え得られんじやないかと思います。まあそういう意味で、私はこの日本のちつぽけな会社、工場が大した危険を孕むところの原因になるとは、まあ意見の相違になるとは思いますけれども、考えてはおらん次第でございます。
  132. 海野三朗

    海野三朗君 その原料の輸入については、今どういうふうにお考えになつておられるでありましようか。何か手を打つておられるのでございましようか。安い鉄鉱原料、それから石炭……。
  133. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) できるだけ近い所でいい鉄鉱石なんか入れば、入れたいとは思つておりますけれども、なかなかそういうところになつておりません。そこで石炭の問題でございますが、これは私今いろいろ貯炭が多いとか、でき過ぎたとかいうようなことがあるものですから、一般炭につきましてもどうしても外国からのものを入れるということは遠慮をしなければならないのじやないかと思つております、国内産業保護育成の意味におきまして、併し日本で必要である鉄鋼を作るのに必要である、又ガスを作るのに必要であるというような原料炭で、即ち粘結炭とか弱粘結炭とかいうものは日本では限られておる産額しかございませんので、これはやはり各種産業を助成して行きます上に止むを得ず他から輸入をしなければならんと、こう考えております。いずれにいたしましても今日の日本の国情と申しますものは非常に苦難な途を歩まなければならんと、こう考えておる次第でございます。
  134. 海野三朗

    海野三朗君 時間がありませんから、それでは本日は私の質問はこれだけにいたしまして次回に延ばすことにいたします。
  135. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 先日の大臣の基本方針に対する御説明がございましたのでございますが、そのうちで重点を三つ挙げられております。その三つうちの第二の産業の基礎を強化するという点でございます。その基盤を強化するという点でありまするが、それには電源の開発、石炭、鉄鋼等の基幹産業を中心とする産業基盤の強化ということをおつしやつておるのであります。誠に私は尤ものことと考えておるのであります。特にこの電源開発問題に対しましては先に電源開発株式会社法を作りまして会社ができまして、そうして着々とこの電源開発をやつておられるということは誠に私は結構なことと考えておりまするが、この電源開発会社がその目的とされておりまするうちに、只見川その他の河川等にかかる大規模な、又実施の困難なる電源開発、こういうその目的がございまするが、私はこの実施困難ということがどういうことを具体的にいうのであるか、このことを一つ伺いたいと思います。
  136. 岡野清豪

    ○国務大臣(岡野清豪君) 政府委員をして御答弁させます。
  137. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今ちよつと法案を持合せておりませんが、只今お話の実施困難と申しますのは、一つは非常に大規模でありますとか、工事の技術的な点から申しましてもいろいろ困難があるという点が第一点、それから第二点といたしましては非常に大規模であるというようなことで資金的にも厖大な金額を要するということで現実の開発がなかなか従来のような方式では実現がしにくいというような主として二点にあると思つております。
  138. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 そういたしますと、今のお話では非常に大規模であるということ、それから技術的の問題、更に資金の問題というようなことが挙げられたようでありまするが、私はここで伺いたいと思いますることは、この電源開発会社に担当させるところのいわゆる地点であります、この地点は通産省においてこの開発会社に命令をする、即ちその開発会社は命令を受ける会社であるかどうかということを伺つておきたいと思います。
  139. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今御質問の電源開発株式会社が開発いたします地点につきましては電源開発促進法に書いてございまするが、電源開発調整審議会の議を経まして経審長官が指定をすることになつております。従いまして命令とはちよつと違いまするが、経審長官が告示で開発会社が開発すべき地点をきめられます。それによつて開発会社の地点がきまるということになつております。
  140. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 最近この開発の問題に関しまして、新聞紙上又は巷間におきましていろいろ取沙汰をされているのでありますが、新聞によりますると通産省案というようなものがいろいろ電源開発会社に提示されているというように、それが審議会において審議されているというように巷間伝えられているのでありますが、そういうことになりますると、何だか私が先ほど申上げましたような命令が会社へ行つているような感じがいたしますが、その点如何でありますか。
  141. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今お尋ねの只見川の開発問題につきましては、皆様御承知のように、前々からいろいろ問題になつておりまして、通産省の事務当局でもこれの開発については従来の公益事業委員会当時から、例えばOCOに調査を頼むというようなことで、いろいろ調査をいたしておりまして、通産省に所管が移りまして公益事業局になりましてからも、事務的に或いは技術的にいろいろ検討はいたしております。併し電源開発株式会社ができまして以後、只見川の開発につきましては、開発会社の調査地点ということになりまして、これは先ほど申しました審議会の手続を経ましてきめたわけでございますが、それで目下は電源開発会社がいろいろ調査をやつております。これは新聞紙上等にも出ておりますが、実際関係をいたしております東京電力或いは東北電力等ともいろいろ話合いを進めて、如何なる方式で開発をするのが適当かというようなことを電源開発株式会社が中心になつて今検討されている状況であります。従いまして通産省といたしましても、公益事業委員会から引続きまして当該河川の開発については研究いたしておりまするが、その案を開発会社に押付けるというようなことは今までのところ全く、やつておりません。
  142. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 そうすると最近新聞に発表されているのは、それは通産省の案ではないということに承知してよろしうございましようか。
  143. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今御指摘がございました新聞に出ております案と申しますのは、ちよつと正確に私も存じませんが、いろいろ通産省の案と申しましても事務的に検討している案はございますが、これは先ほど申しましたように経済審議庁が中心で審議会を開かれ、或いは最後には経審長官がおきめになることになつております。通産省の案はそれが直接開発会社に命令するとか、或いはそういう指示を与えるというようなことはございませんので、只今大臣も御出席でございまするが、通産省案というものを正式にまだきめたような事実はございません。いろいろ事務的に検討している案が、そういうことで或いは外部に向つて新聞等に出ているという事実はあるかとも存じますが、正式に大臣の承認或いは省議にかけて通産省案というものを決定している事実はまだ現在のところございません。
  144. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 なお御質問いたしまするが、新聞の報ずるところによりますると、新潟県の主張をいたしておりまする分水案は、調査不十分であるのでこれは問題にならないというようなことが言われておりまするが、果してこの前に私が承知をしている範囲におきましては、調査費を一億円だか出しておられると私は記憶しておりまするか、その一億円の調査費は一体どこへ使つているか、調査不十分だというここでございますが、その一億円の調査費はどこへどういうふうに使つたか、一つ明示を願いたい。
  145. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) 只今お尋ねの点は実は当該の政府委員も来ておりませんし、多分公益事業委員会当時には、只見川の調査に関しましてたしか一億円の予算があつたように私は承知しております。ただそれが公益事業委員会当時でございますから、いずれ正確に調査をいたしました上で御返事をさして頂きたいと思います。
  146. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 公益事業委員会も通産省に今度は含まれているわけでありますから、どうか一つその調査費用がどういうふうに使われたか内容の御明示を願いたいと同時に、本流水の調査がどれだけ、分水に対する調査がどれだけということを詳しく御説明を願いたいと思いますが、私はこれから本論に入りたいのでありますが、実は四時半というお話でございますから、質問を保留いたしましてやめます。
  147. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 電源開発計画につきまして、この四国の水力開発の問題でありますが、奈半利川の開発について住友と電源開発会社との間に競願となつて大分物議を醸しておるのでありまして、これが実態は如何になつているのか、又その経過はどうなのか。考えてみまするに、電力開発の問題につきましては、ひとり四国の問題のみならず、これが中国、九州に対する関係も将来あると思うのでありまして、これについては私企業によるよりも公的色彩の強い事業にやらすのが私は適当じやないかというふうに考えておるのでありまよすが、それらについても御意見を伺いたいと思います。
  148. 石原武夫

    政府委員石原武夫君) お答えいたします。私は実は電力のほうを担当いたしておりませんので、十分な答えをいたしかねるかと思いますが、その点につきましては次の機会に公益事業局長から不足の点はお答えをさして頂きたいと思いまするが、奈半利川の問題は今お話のように両社、四国電力と住友共同電力でございますか、両社の競願になつております。又開発の方式も本流、分流ということで、又これも多少開発方式自体も違つておりましていろいろ問題になつております。それで通産省といたしましては現在まだいずれともきめておらない状況でございます。と申しますのは、只今ちよつとお話もございましたが、四国の電力を開発いたします際において、それを中国なり九州なりに持つて行くという問題があるわけであります。四国の開発は四国の範囲内においてのみ開発を考えるか、或いはもつと大きな範囲内で四国の包蔵水力を十分開発いたしまして中国なり或いは九州方面までその水力の電力を持つて行くということで大きな見地から開発を考えるべきだという論もございまして、目下さような見地から極く最近に奈半利川及び四万十川、これらを合せまして電源開発株式会社に調査をさせることにいたしております。その調査の結果如何に四国の水力を開発すべきか、而もその開発する方式がきまりました際に今度はどの企業体に開発をさせることが適当かということを決定するということに相成ろうと思いますので、現在は先ほど申しましたように、先ず総合的に四国の水力の調査というところから出発をするということにいたしております。
  149. 豊田雅孝

    ○豊田雅孝君 大体今の答弁で了承いたしましたが、その中にも述べられておりましたるごとく広い範囲に亙つての電力政策というものが必要だと思うのでありまして、このような見地からこれについては十分公的な色彩のはつきりするような今後措置を要望いたしまして私は質問を終ります。
  150. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは本日は一応質疑はこれで打切りたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  151. 中川以良

    委員長中川以良君) それではさようにいたします。  それでは次にお諮り申上げたいことがございます。松浦定義君が通商産業委員を辞任をされましたので中小企業に関する小委員が一名欠員となつております。つきましては武藤常介君を補欠指名をいたしたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  152. 中川以良

    委員長中川以良君) それではさように決定をいたします。  速記をちよつととめて下さい。    〔速記中止〕
  153. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記を始めて下さい。  それではこれにて本日は散会をいたします。    午後四時三十六分散会