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1953-07-29 第16回国会 参議院 図書館運営委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年七月二十九日(水曜日)    午後三時十二分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     高橋 道男君    理事            岡田 信次君            野本 品吉君    委員            徳川 頼貞君            安部キミ子君            八木 秀次君   国立国会図書館側    館     長 金森徳次郎君    参     事    (調査立法考査    局長)     角倉 志朗君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○調査立法考査局における業務拡充  に伴う予算に関する件 ○継続調査要求の件 ○議員派遣要求の件 ○本委員会運営に関する件   —————————————
  2. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 只今から図書館運営委員会を開きます。  先ず調査立法考査局予算に関する件を…。
  3. 金森徳次郎

    国立国会図書館長金森徳次郎君) 今日御覧に入れました図書館の偉大なる計画について御説明申上げたいと思います。  御承知のように図書館仕事は大体二つに分れておりまして、一つ国会のほうに法律関係資料調査して差出すということ。これに関係したことも含まれておりますが、大体国会に関する奉仕という面。第二の面は、それより広いところのいわば一般図書館に類似する仕事でありまして、この国会図書館昭和二十三年にできましたときに、大体力を両方面に割いて、調査立法考査仕事一般図書館事務とをやる。この二つ分けていろいろ釣り合いをとつて発達させて来たのでありますが、実際におきまして国会に対するサービスがこの図書館ができましたときの根本の狙いでありますので、そちらに重点を相当強くおいて然るべきでありまして、事業草創の際でありますから、職員の訓練が次第に発達し、仕事の面もだんだん受動的にも増えて来るような様子を眺めまして、漸進的な発達を考えたわけでありますが、次第に仕事は殖えて来ましたが、丁度今から三年程前に、何としても調査立法のほうの活動が飛躍的に発達せしめられる必要があるという考えに基き、当時六十人ばかりの職員を急に倍にいたしまして百二十人ほどの職員にした。爾来調査立法の局の仕事はそれに応じて飛躍的な進歩をして来たけれども、二年ばかりたつてみて、時代の発展と実際の動き工合というものを対照して眺めて参りますと、あらゆる所に弱点が現われて参りまして、このままで調査を続けて行くことは事実責任を全うするゆえんでないような気がする。  どういうところに欠点があるかということはあとで当該の局長から細かく御説明申上げることと思いますけれども、大体の感想を申上げますと、初め調査部局ができましたのは、新しい憲法制定に伴いまして、国会自身法律を作る中心点になるのでありまして、よそからの、言い換えると政府の提出する材料なりに基くのではなくて、自分材料を整え、必要に応じては自分法律案の或る程度のドラフトを作る。こういうところに着想されておつた。実際に新しい憲法時代においてもそんなに世の中が一足飛びに変ることはできませんので、初めのうちは政府提供資料が重く用いられた。今も重く用いられておりますが、国会がみずから材料整備するということの必要は認めざるを得ない。そこで関係部局任務としては、資料が巾広く且つ迅速に集め得るということであります。国会に対します側からは間口の広いことでありますから、簡単な教科書等は比較的役に立ちませんから、国会関係を持つところのあらゆる問題について資料を集めなければならぬということになりますし、迅速に資料を集めるという点から見ますと、大体書物になつた形のものは比較的新しくありませんので、どうしても書物にならないもの、パンフレットのような資料が極めて重大になる。それも外国のものでありますから、迅速に送り届けられるということのためには、普通の船便、郵便等では適切を欠くわけであります。そういう材料をうまくこなして、わかりやすい形に直す、或るものは翻訳をする。或るものは節略する。或るものはそれを基礎にしてもつとまとまつたものにするということがある。今までの図書館活動資料が非常に制限されている。航空便で送れるものは外国の厚意によつてつてもらうのでありますが、民間の通信社が非常に迅速にやつておりまして、それらと比較しますならば、ただ恥かしいというほかはないのであります。馴れている職員の数も今日いろいろの事情で百二十人くらいで、実際に調査の務を直接に担任する者を数えますと、ほんの五、六十人で、あらゆる官庁関係しているあらゆる部門に携わるということはできないので、一つ部門にもほんの少数の人しか担当できないということで、一つの係のほんの二、三人しか携われないという形になつている。それからできたものを披露して、議員のかたの御覧に入れる。印刷費は非常に欠乏している。印刷をやるいたし方も時間が非常にかかりまして、極くのんきな印刷物をやつとやれるということで、不名誉なことでありまして、更にそういう面から進んでもつと立法関係して、手広に輿論のおすところを発見し、或いは又できました法律が、実際国民の間にどんなふうに流れてどんな影響を持ち、どんな理解を得ているかということは、手不足と非常に経費がかかるのとで活動が十分でなくて限定されている。こういう形であります。  現在使つている予算は六百数十万円というのは、二十八年度の予算でありまして、これだけのもので根本的な調査資料ができるかというと、とてもできない。現在やつているものでは間に合せに近いものが、人間の努力によつて或る程度まで立派にでき上つて行くということであります。そこでいろいろな変動を計算いたしまして、人と経費の増額をいたしたいというのが今回の予算に対する一応の希望の姿でありますが、なお一つそれと関連して、資料整備の一端といたしまして、国会立法機関であるということと関連をさせまして、立法機関であるならば現在どんな法律、或いは命令が現存しているか、役所に適用のある法律命令というものが、その瞬間においてはつきり読み取れるというものがあるかというと、我々の図書館にはございません。内閣のほうには幾分その理想に適うものがあるが、その理想に適うものはない。従つて法律改正する。新しく法律を作るというときにも、現行法それ自身を突きとめる場合にも非常に手数がかかる。新しく研究を進め、各時代時代歴史を、立法歴史を追つて駈けて行つて条文を探し出すということで、こういうふうなことはおかしいのでありまして、何時だつて即座にわかるようにしなければならない。これは僅かな労力でできることである。そんなこともこの際補正をしたいと思う。  一応の金額を計上してみますと、お手許に差出してあります書類の中に現われているように、本年の事業費予算は約六百七十八万円、私ども希望している事業費予算は四千二百六十万円、やや大巾の増加ということになるのであります。この他に人件費の問題がありまして、今申上げましたこともから見、必要な係を殖やすことから約二千万円くらいの新しい増加を必要とするのであります。これがきまりましてもこれは決して贅沢でも何でもない。国会図書館法の規定している内容を比較的従順に行い得る経費でありまして、これらのことをするわけには行かない。今までのものが甚だ心にかかりながらも、甚だ不十分に進み来つたという筋について問題なんでございますので、この際若し四囲の情勢が許すならば、大きく規模を拡大し大きく活動をしたいと思つている。併しその思いは突如として起つたものではなく、今までにも起つておりまして、昨年も相当予算の上に金額を起しまして要求をしたけれども、目的を達しなかつた点が大部分である。でありますから若し委員会において特に御考慮下さいまして、何らかの批判を聞き得ることができますれば幸いに思いますし、勝手でありますが、その御批判の結果によつて将来の予算が或る程度拡充されることができるならばこの上もない喜びであるわけであります。  細かい点については関係局長がおりますので、局長からお話を聞いて頂きたいと思います。
  4. 角倉志朗

    国立国会図書館参事角倉志朗君) お手許に配付してあります数点の資料があります。一つは「調査立法考査局業務整備充実必要性について」という刷り物一つ人員増加予算要求案と申します刷り物、それから衆議院並び参議院関係局利用者の一覧と申しますもの、他の一つ事業費関係ございます予算の案であります。  この局でやつております調査を初めとしたその他の業務につきまして大体の説明は、「調査立法考査局業務整備充実必要性について」の刷り物に細かく書いてありますので、この御説明は時間の関係上省略いたしますが、要点只今館長から御説明がございましたように、人員整理で以て百十九名おりますが直接調査関係に従事していない職員、例えば総務課調査資料統計課、それから、局の中に設置されている法律政治図書館関係職員を除き、調査関係職員の中でも主事補、五級職以下の補佐員を除きますと、専門調査員を別として僅か五十七名がそれぞれ関係分野の十課に分れておりますが、だんだんと御依頼調査回答だけでも増加して参りまして、或いは期限を遅延し内容も不完全なものになりつつあります。従つてこのほうの柱を、人員増加いたしたいという希望を局としては持つております。その他事業費において印刷費が最も不足しておりまして、各議員のかたに折角の調査の結果が配付できない状態であります。刷り物でも見にくいがり版でしか刷れないとか、或いは原稿ができましても、これが印刷に出せないで埋もれているものが数千枚もあるという状況でございますので、印刷費増加要求が出ますわけであります。その他調査に必要な資料購入費その他の費用が必要であるわけでございますが、人員増加要求の案につきまして極く簡単に御説明を申上げます。  調査関係職員は比較的数が少いのでございまして、第一の欄にございますのは、依頼調査回答及び要求予測調査十課の充実でありまして、上の欄にありますのは今度の増員要求で、下の欄が現在の人員であります。現在主事以上の者が五十七名、その補佐が四名、計六十一名、これを主事以上並びに主事補を合計して五十六名ほど増員要求しております。その次の欄は議員要求もございましたのですが、今局のあります三宅坂赤坂離宮よりも近いけれども三宅坂にわざわざ行つて要求するのも時間がかかる、できればこの議事堂の四階の分室に十名見当の者をおいて、調査の能力もあり、御依頼要点もつかめるものを配属いたしまして、簡単なものはすぐに回答できるようにしたらという御意見等もございまして、これに八名程度充実を予想しております。次に審議参考資料として、特定の問題につき調査資料目録及び内外雑誌新聞記事目録作成して配付する。これは資料内外から集つて参りますので、委員会その他から成る問題になつている点について関係資料名前を、例えばジユリストには町村合併法案についてこういう論文がある。或いはこういう雑誌にはこういう論文があるということを内外亘つて気を利かしてまとめて議員に差上げるというふうになると審議上便宜ではないか。又、現に御要求相当にある。そのために計八名という者の充員を試みた。それから依頼件数が多くなると現在のタイピストではすでに限度に達しているように思われますので、和文、欧文、少くとも一名ずつ殖やしたい。それから内外調査資料収集整理カード整理その他に四名を殖やしたい。法律政治図書館外国法令についてのいろいろの問い合せについての語学のできる考査要員につき二・三名の者、法令台帳作成というものについて五名を殖やしたい。これを集計すると八十六名という数が出るわけであります。二年前の拡充の際には一躍百二十名の案を出しまして、これが半数認められた。正直に申しましてこれでも十分ではございません。財政事情その他において大蔵省でいろいろ御意見もありましようが、必要欠くべからざる要員として少くともこの程度のものの要求を提出したいと考えます。それから現在ございます各課、各係についてこの人数がどういうふうにばらまかれているかという表であります。  次に事業費に移りますが、一枚目のほうは二十八年度の予算でありまして、不成立予算から更に天引きをされまして、現在では六百七十八万六千円程度になつております。二枚目からこのたびの案が出ておりますが、この上の欄にございますのは大体大分けで、「維持管理」という縦の面は事務的なもので、次に「立法考査関係調査費」として小分けして、「受託調査」、これはどんどん御依頼があつて回答する調査。それから大体要求があるだろうという予測の下に自発的にする調査が「要求予測せる一般調査」。それから「法令施行後の実情調査」、主要な調査について施行して、一年間たつたら個々の賛否両論はどうであるかということを実際に調べるということが法律改正その他に便宜である。次の「特別受託調査」というのが相当経費を伴うものでありまして、全然予測することのできない大きな調査をして参るのであります。例えば労働組合法労働関係調整法改正の場合の世論調査、或いは港湾労働法を作る準備とか、警察法改正に対する世論調査、その他青年学級促進法案制定についての調査、これを予測しまして、この特別受託調査という費目を立てまして、ここに或る額を算定しております。先ほど申上げましたように「審議参考資料編さん通報」というものは、審議参考資料を随時特定問題について編纂して配付して行こうという費用がこの欄に出ております。それから「法令索引の刊行」と「法令台帳作成」、これは現在法令索引を作つて配付しておりますが、これに廃止法令をも加味して行きたいと思うのであります。「日本国憲法制定に関する資料作成」、これはその当時憲法制定関係をされました人々のメモ、日記等をフイルムにとつたり、談話を筆記したり、これに関した雑誌図書を購入するのであります。アメリカの関係者に対してもそうした依頼を出して、秘密のものは倉庫に入れて保存しておいて、将来本当の正しい日本の歴史が明らかになるときの資料とするものであります。おのおのの費目が横に書いてありますが、この中の印刷製本費と申しますのは九百五十一万六千円、立法資料購入費として一千四万五千円というものを計上しております。そこでその次の頁からはだんだんと各費目についての、旅費が要るとか、筆耕料が要るとか、委託調査費が要るとかいうことがございますが、これは大蔵省に出す予算の形式によつて書きましたので、大分けは第一枚目によつて御覧頂ければいいと思います。  あと細かくなりますので、御質問に応じましてお答えいたします。
  5. 野本品吉

    野本品吉君 私、ほかの委員会にすぐ失礼しなければなりませんが、これは立法考査部門だけの予算で、全体の予算あとでまとまつて出されるのですか。
  6. 金森徳次郎

    国立国会図書館長金森徳次郎君) そうでございます。
  7. 野本品吉

    野本品吉君 それからもう一つ、行政管理庁でいろいろ定員法その他について研究されておるというように聞いておりますが、これも定員法との関係が生じて来ると思いますが…。
  8. 金森徳次郎

    国立国会図書館長金森徳次郎君) 定員関係は、図書館のほうは図書館のほうだけでやつておりますから、直接関係はございません。
  9. 八木秀次

    八木秀次君 小さいことを一つ伺いますが、調査立法考査局を利用する人の表を頂いておりますが、前議員相当名前があるんですが、これは前に頼まれているのが調査中なのですか、それとも最近になつて調査を頼んで引受けになつているのですか。
  10. 角倉志朗

    国立国会図書館参事角倉志朗君) お答え申上げます。ここに前議員を挙げましたのは、その一番最後に「備考」として書いておきましたように、「前議員とは議員在職中の利用者をいう。うち若干名は現在も利用されている」ということでございまして、若干のかたは今でもおいでになります。これの全部がおいでになるわけではございません。
  11. 八木秀次

    八木秀次君 この昭和二十八年七月十五日現在とあるのは、集計という意味ですか。
  12. 角倉志朗

    国立国会図書館参事角倉志朗君) その通りでございます。その後十数名殖えております。
  13. 八木秀次

    八木秀次君 実は現在病気で全く出ておられませんかたの名前もあつたものですから、現在調査中の事項だとするとおかしいと思いました。有難うございました。わかりました。
  14. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 他にございませんか。立法考査業務につきましては相当大幅な拡充当局において計画をしておられますが、そのことについては別に御議論はございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  若し御異議がなければ、これは図書館だけで大蔵当局に折衝されるよりも、この運営委員会としても交渉する意味において、何か決議か何か出して行くほうが強力なものになるように思うのでありますが、そういうことについては如何がでございましようか。
  15. 八木秀次

    八木秀次君 只今委員長お話になつた件についてではございませんが、ちよつとお許し願いたいと思います。調査立法考査局が本当に働くために、只今館長から御説明のあつた程度予算要求なさることは、私ども協力を惜しみはしない、当然のことであると思いますが、一体国会図書館任務がきまつているということでありますが、これにかれこれ申すのではありませんが、一体図書館がどの程度までの任務を持つておるかということについてはつきりした意識を持ち得ないのであります。つまり政府がやつておると同じ範囲まで仕事はあるわけであります。非常に広汎なことをダブるというわけではありませんが、違つた国会の立場からいろいろ御調査をやらなければならないという二本建がよいかどうかということに疑問を感ずるわけであります。例えば国会図書館から統計をお出しになつておりますが、そういう方面には政府統計専門部局があると思うのですが、そういうような諸種の統計をも国会はみずから印刷して配布しておるようでありますが、これは行政のあらゆる部門に亘つておりますならば非常に大変な予算が要るのでありまして、その間に重複が多くて、無用の費用が要ると思いますが、どの範囲まで国会図書館活動すべきかということが判定しかねるのであります。昔の観念で言いますと、ただ図書を蔵して、これを閲覧に供するという意味でありましたが、国会図書館相当有意義な面を持つておりまして、それが一千万円に満たない予算では不十分ではあろうと思いますが、その限界が判断つきかねますのでお伺いします。
  16. 金森徳次郎

    国立国会図書館長金森徳次郎君) 国会図書館がやつておりまする仕事範囲と、他の役所その他のやつております仕事範囲はへりのところに行つては多少重なりがあると思いますが、事実仕事が複雑になりますとあいまいなところも起ろうかと思いますが、併し国会図書館仕事は似たようなものでありますが、国会の方の役に立つような資料を提供する、これが第一眼目でありまして、他の要素、即ちその資料を第二義的に利用して、他の面に役に立つようにするというほうは、余つた利益分けるという程度にしか考えていないのであります。でありまするから国会議員が、委員会等においてこういうことが必要である。これを調べようと言つて来られました範囲を調べる。これが一つ主眼点でありまして、この事柄は各省と同じ面も起るかも知れません。例えば労働問題ということにつきまして、各省でも調べるにもかかわらず、国会図書館でも調べるという部門も事実起り得ると思います。併しこの場合でも着眼点が違つておりまして、各省各省の必要によつて適当な調査をするでありましようけれども国会図書館議員さんたちが仕事をなされる上において必要な資料を出すということでございまして、その程度を越えてやることはございません。  それから次に、国会図書館としてやります調査と申しますか、今は国会のほうから要求はないけれども、恐らくは御要求があるであろう、又、咄嗟の場合に準備をしておかなければ不自由なことがあるであろうというようなところから調査をしておくところがあるのであります。これはちよつと見ますると、各省が平常的にやつておりまするのと似ておりまするが、狙うところが違いますので、この要求せられるでありましよう予想と重複をさせないということを主眼にしております。先ほど御説明いたしました国会統計提要というものは、全く各省の、或いは各官庁で作りました統計、その他の統計の中から、いわば国会議員ポケツト・ブツクに使うのに適する小さなものを作つておりますので、重複ではございません。作成する場合には比較研究もやりますが、原則はただ国会議員の便宜のために手頃なるポケツト・ブツクということでやつております。それから他の統計につきましては、ものによりまして、例えば経済審議庁と共同して作つた統計もございますが、これは人の繩張りを荒すというのではなしに、経済審議庁でも必要であろう、国会でも必要であるときに、共同いたしまして、おのおの分担いたしまして出しておるのでありまして、事実各官庁間の協力の一環であるというように考えております。そういうふうにして、立法調査の面におきましての重複は起らないように極力避けておりますが、ただ限界のところは多少は重なるかも知れませんが、実情を申上げますと、調査するような資料を持つておりません。各省調査相当に活用いたしまして、その上に別の調査をさせておりますが、そういうような面もかなりあるのであります。  ただもう一つお尋ね範囲にすれすれに接触しておるのでありますけれども図書館調立としてのサービスの他に、図書館のような仕事をしておりまして、この図書館のような仕事をしております面におきましては他の官庁重複するようなところがありますが、これは法律におきまして、国が公衆のために図書館をいたしまする場合には国会図書館が専らやる、こういう建前になつておりますから、形は似ておりますが、実質的には重複していないということでございます。
  17. 八木秀次

    八木秀次君 速記をとめて、懇談の機会がありましたら伺いたいと思います。
  18. 高橋道男

    委員長高橋道男君) それでは只今考査業務拡充に関する当局予算計画について御異論がないと考えてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 高橋道男

    委員長高橋道男君) それでは当局考えをなお補足する意味において、国会として決議をして、図書館にこれを要請しておくというふうな方法をとつておきたいと思いますが、如何でございましようか。
  20. 八木秀次

    八木秀次君 私はこの調査立法考査局仕事というものに特別の関心を持ち、こういう御活動を非常に喜んでおるものであります。その意味委員長お話のような意思表示をすることは大いに賛成するものであります。
  21. 高橋道男

    委員長高橋道男君) それでは一応申上げまして、なおこの案文等につきましては後刻手を入れて、図書館のほうに参考送付することにいたしたいと思いますが、国立国会図書館立法考査に関する業務の機能は、現状においては著しく不十分であるから、これが整備強化を図る必要がある。よつて図書館長は、来年度の予算調整にその点を深く勘案して、特に立法考査業務整備充実を実現し、以て議員立法考査に十分利用し得るよう、又これをその業務成果議員の中に十分に普及できるような措置がとれるだけの経費を増額し、本委員会に提出されることを望む、こういう意味の要望を付したいと思いますが、御了承願いたいと思います。   —————————————
  22. 高橋道男

    委員長高橋道男君) では次に本議会も終りに近づきますので、恒例によりまして、閉会中のことについて一応お諮りいたします。  先ず継続審査について申上げます。閉会中におきましても本委員会任務につきまして継続審査を必要とすると思いますので、この継続審査要求を議長に提出しておきたいと思いまするが、如何でございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 高橋道男

    委員長高橋道男君) では慣例によりまして、その理由など要求事項につきましては委員長に御一任されることを希望いたします。   —————————————
  24. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 次に同じく閉会中におきまして、各地方に議員派遣のことが従来の慣例として行われておりましたが、その具体的なことにつきまして御意見があれば伺つて、一応きめておきたいと思います。
  25. 徳川頼貞

    ○徳川頼貞君 どの方面に行かれますか。
  26. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 今までのところ、従来一度以上行つた地方は、奈良、京都以西であります。鳥取県、兵庫県から東のほうは、奈良、京都を除いてはどこもまだ行つていないのであります。それから山口県、大分県も行つておりません。ですから今まで行つたことがないところに行くほうが、委員会自体としてはいいんじやないかと思いますが、ここに一つの参考として持つておりまするものは、新潟県、富山県、石川県、福井県のそれぞれ県立図書館、議会図書室などの視察、もう一案として持つておりますのは、秋田県、青森県、岩手県、宮城県の県立図書館、議会図書室並びに東北大学図書館というようなものを主として一つの案を持つておりますが、如何でございましようか、慣例によりますと、時日は一週間ということになつておりますが…。
  27. 徳川頼貞

    ○徳川頼貞君 委員長、如何でしようか、一応行くことをきめておいて、あとで御都合を伺つて処理することにしたら…。
  28. 高橋道男

    委員長高橋道男君) それでは只今のところ、二班別に分けまして、その組合せは、委員それぞれの都合をお問い合せしてきめるということに御了承願います。   —————————————
  29. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 次に、私に関することでありますが、列国議会同盟会議の年次大会が、アメリカのワシントンで催されることにつきまして、派遣、列席に内定はなされているのでありますが、就きましては、八月十九日から十月二十六日までの間不在となりますので、その間臨時国会の召集があるかも知れませんし、又閉会中といえども、本委員会に関する案件が出て来るかも知れないと思いますので、一応委員長不在中の代理者を如何したらいいか、おきめ願いたいと思います。
  30. 徳川頼貞

    ○徳川頼貞君 それでは理事のどなたかが代理なさることになるのではないですか。
  31. 高橋道男

    委員長高橋道男君) 徳川委員から、理事のどなたかが代理されたらどうかという御意見がございますが。……(「賛成ですね」と呼ぶ者あり)それでは理事のかたお二人ありますが、まず古いかたからお願いして、岡田委員に…。
  32. 岡田信次

    ○岡田信次君 いや、私も行くことになつております。
  33. 高橋道男

    委員長高橋道男君) それでは野本理事にお願いします。  それでは本日の会議はこれを以つて散会いたします。    午後三時五十七分散会