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1953-06-24 第16回国会 参議院 人事委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年六月二十四日(火曜日)    午前十時四十四分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     村尾 重雄君    理事            宮田 重文君            千葉  信君    委員            溝口 三郎君            岡  三郎君            紅露 みつ君   衆議院議員    山花 秀雄君   政府委員    調達庁長官   根道 廣吉君   事務局側    常任委員会専門    員       川島 孝彦君    常任委員会専門    員       熊埜御堂定君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○日本国との平和條約の効力発生及  び日本国アメリカ合衆国との間の  安全保障條約第三條に基く行政協定  の実施等に伴い国家公務員法等の一  部を改正する等の法律の一部を改正  する法律案内閣送付) ○日本国との平和條約の効力発生及  び日本国アメリカ合衆国との間の  安全保障條約第三條に基く行政協定  の実施に伴い国家公務員法等の一部  を改正する等の法律の一部を改正す  る法律案衆議院送付)   —————————————
  2. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) 只今より人事委員会を開会いたします。  本日の議題は、公報掲載通り日本国との平和條約の効力発生及び日本国アメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律の一部を改正する法律案衆議院提出一、及び日本国との平和條約の効力発生及び日本国アメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律の一部を改正する法律案内閣提出)であります。一先ず政府提出案について調達庁長官根道廣吉氏の説明を願います。
  3. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) 只今提案になりました「日本国との平和條約の効力発生及び日本国アメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律の一部を改正する法律案」の提案理由及びその概要を御説明いたします。  前の国会菊川議員外三名の議員から、連合国軍労務者であつて平和條発効後引き続き駐留軍労務者なつた者に対し、その者が連合国軍労務者として在職した期間に係る退職手当を、平和條発効の日から満「年を経過した昭和二十八年四月二十八日に支給するという内容法律案提案されました。  本件については、政府といたしましても、該退職手当退職前においても支給し得ることとし、特別調達資金金繰り状況からみて政令の定めるところにより分割して支給するという内容法律案を立案し、議員との間に法律案扱い方について調整中のところ、衆議院の解散により審議未了となつたのであります。  今回政府としましては、退職手当支給についての特別調達資金見通しもつきましたので、連合国軍労務者であり平和條発効後引き続き駐留軍労務者となつている者に対し、その者が退職以前においても連合国軍労務者として在職した期間に対する退職手当を支給する必要があると考えられますので、政府提出法律案としてここに提案することとなつたのであります。  本法律案内容につきましては、附則の第三項を改正いたしまして、連合国軍労務者であつて平和條約の効力発生の日において引き続き駐留軍労務者なつたものに対して、その者が平和條約の効力発生の目から三十日以前に解雇の予告を受けてその目に解雇されたものとみなして、その者が連合国軍労務者として在職した期間に係る退職手当昭和二十八年七月十日の日に支給するというのであります。  その場合における退職手当の額は、国家公務員に対する退職手当臨時措置に関する法律附則第四項の規定、即ち連合国軍労務者に対する退職手当計算方法を適用して計算した金額と、その金額に対して平和條発効の日の翌日から七月十日までの日数に対して一年につき五分の割合を乗じて得た額とを合算した金額とするのであります。   次に本法律案附則におきまして、改正に伴う経過規定を設けております。   即ち、本法施行の七月十日以前に退職した者に対しては、従前の例によりその者が退職した目に連合国軍労務者として在職した期間に対する退職手当をその退職の目に支給するのであります。   以上が本法律案概要でございます。よろしく御審議のほどをお願いいします。
  4. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  5. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) 速記を始めて下さい。  別に御異議がなければ、引続き衆議院提出法案について説明を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) それでは説明を願います。発議者山花秀雄君。
  7. 山花秀雄

    衆議院議員山花秀雄君) 印刷物がお手許に廻つておりませんので、大変恐縮でございますが、すぐ印刷物ができて参りますので、御了承願いたいと思います。  日本国との平和條約の効力発生及び日本国アメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律の一部を改正する法律案につきまして、以下提案理由説明申上げます。  連合国軍労働者であつて日本国との平和條約の効力発生の日において引き続き駐留軍労務者となり、現在も勤務している者に対して、その者の退職前にその者が連合国軍労務者として在職した期間に対する退職手当を可及的速かに支給する必要があつたのであります。  然るにこの退職手当は、平和條発効に伴い、新しい労働関係に入り身分の変更を来たした当時、精算されねばならなかつたにも拘わらず、当時は一般会計にも資金の余裕なく、且つ特別調達資金アメリカ側ドル償還停滞によつて現金支払資金操作が不可能であるとの理由で、止むなく暫定的に法律第百七十四号附則第三項によつて退職証書交付という便宜措置にかえられたのであります。  其の後、物価の値上り等によりまして貨幣価値は下落の一途を辿り、速かに現金化の必要を認めざるを得なくなつたのでありますが、それと同時に、最近アメリカ側ドル償還も円滑になりまして、退職証書現金化に伴う資金見通しもつきましたので、速かに現金支払措置を講じたい。又これは全国十九万駐留軍労務者の切実な要望でもあるので、ここに本法律案提案した次第であります。
  8. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) 只今説明に御質疑のあるかたは御発言願います。
  9. 千葉信

    千葉信君 根道さんにお尋ねしますが、大体これは案質的には余り変らない法律のように思うのですが、議員提案のほうは大月の十四日に提出されているのに、政府としてどうしてこれを殊更に、実質的に同一内容法律案を六月十七日に提出しなければならなかつたか、その理由ちよつと伺いたいと思います。
  10. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) この提案が遅れて議員提出のほうが先になつたようでありますが、実は私どもとしてはできるだけ速かに提出するつもりでいましたのが遅れただけで、別段の意味はございません。
  11. 千葉信

    千葉信君 そうしますと、長官のほうでも、この二つ案件内容においても実質的な相違はないというふうに御答弁なつたと解して差支えございませんか。
  12. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) 期日の点につきましては別問題でございましようが、内容的に見まして全然同一じやないかしらと私は考えております。
  13. 千葉信

    千葉信君 そうしますと、まあ大体常識上からも、先に提出された法律案が先に審議の対象になろうかと思います。従つて採決等も先に提案された法律案のほうから採決に入ることになろうかと思うのですが、そういう場合に、政府としては殊更にここに実質上の内容において違つたものでない法律を、ただ期日だけの点で違つたものを出すということになると、かなりこれは要らざる混乱を起すことになると思うんですが、一体そういう状態を避けるために、政府としては、ただ単に期日の点において違つているわけですから、この点について修正するという意向を表明する立場は政府にあると思うのですが、そういう方法政府としては考えなかつたのかどうか、その点、お伺いしたい。
  14. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) 実は御承知のように、前回も国会において議員提案がございました。従いまして、政府案を作ります際にも、事実上それらの議員連絡をとりまして、政府提案が出るからということを御連絡申上げたのであります。従つてどもといたしましては、議員提案のほうは出ないように相成るかとも実は心得ておつたのであります。ところがどういう加減か、如何なる御都合か存じませんです炉、議員提案として出て来たのでありまして、出た以上、この間の扱い方については、調達庁長官といたしましては、いろいろなことにこだわる必要は勿論ございませんので、実質が通れば私どもとしては事務的には差支えございません。従いまして、議院におきまして、国会におきまして、いろいろな手続上、先例上、いろいろなな関係でよろしく御配慮を願いたい、そういうふうに存じております。
  15. 千葉信

    千葉信君 そうしますと、只今もこれは申上げた通り、殆んど同一案件が上程せられておるわけであります。私ども又その審議方法若しくは順序等をどうするかという点についてまで、この委員会としてはお話合いをしているわけではありませんが、併し常識的に言いましても、又先例から言つても、この際は議員提出法律案のほうがどうしても先議という形に私はなろうかと存じます。そういうことになりますと、只今横道長官お話では、その期日点等を除けば、何も政府のほうとしては、これに対してどうこうするというお考えは別に持つておらない。勿論、法律案提出の権限は、これは内閣総理大臣一人にあるのでありますから、これはここでその問題について直ちに御答弁を頂くわけには参らんかと思うのでありますが、併しおいでになつておられる根道さんのほうから、只今の御答弁結論から言いますと、場合によつてはこの法律案を撤回してもよろしいという結論になろうかと思うのですが、その点については如何ですか、
  16. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) 只今撤回してもよろしいと申上げたのではございません。いろいろなやり方を考えまして、然るべき方法国会としてお見出し下されれば、私の、又政府の念願といたしますところは、これが速かにその内容実施されるということにありますので、この辺、更によろしく御研究をお願い申上げたい。又政府部内におきましてもいろいろこうい場合の例等にもなると存じますので、又更に衆議院におきましても、同じような扱い方につきまして目下考えている向きもあるように聞いておりますので、それらとも歩調を合せて然るべき御処置を願いたい、こう考えておる次第であります。
  17. 千葉信

    千葉信君 私は以上で大体今日の総括的な質問を打切りますが、そこで、御承知通り、これはまだ予備審議の段階で、衆議院のほうの関係委員会でどういう結論になるか。私どもとしてはそれを待たなくちやいかんと思うのです。この委員会としては、私ども委員会としては、もうすでにこの案件については前の国会でもいろいろ論議を尽された問題でございますので、私どもとしては、できれば衆議院のほうの結論を待つてこの審査に入ることにして、取立てて予備審査は要らないかと思うのですが、如何でしようか。
  18. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) ほかに御質疑はありませんか。
  19. 溝口三郎

    溝口三郎君 今千葉さんからのお話でしたが、委員会でも議院立法のほうが先議になると思つているのですが、支払期日がどういうふうになりますか。支払期日で、政府のほうでお考えがあるようですが、議院立法のほうを修正になるか、そのままになるか、これからあとのことだと思いますが、それが若し採決になれば、政府案のほうは、立法としては否決するか、審議未了になるかという問題になると思いますが、只今お話で撤回するかどうかもまだおきまりになりませんが、否決にでもなるよりか、撤回でもなさつて内容を整理して速かに採択されるような順序行つた、はうがいいんじやないかと私は考えますが、その辺もちよつと御考慮になつて頂きたい。
  20. 根道廣吉

    政府委員根道廣吉君) 支払期日の点につきましては、事務上いろいろな関係におきまして、七月十日、これは是非して頂きたいと考えております。でないと運用の混乱を生じますし、不可能に陥るというようなことがあると思います。今仰せのように、まあそういう妙なことになつては甚だ困りますので、そういうこと全部を考えまして、然るべくお計らいを願いたいと、こう考えているわけであります。
  21. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) ほかに……。
  22. 宮田重文

    宮田重文君 山花先生にお伺いしますが、今まあ二つの同じような法律案が出て来たのですが、衆議院においても前国会以来議員からの提案要望もあつてこの問題について問題になつたわけですが、この議院立法をお出しになる前に、政府当局にそういう立案や何かについて、政府として何らかの措置をとるかというような御連絡はおやりになつて、こういうものをお出しなつたでしようか、その点、伺いたいと思います。
  23. 山花秀雄

    衆議院議員山花秀雄君) こちらといたしましては、政府と正式に折衝するというようなことはいたさなかつたのであります。併しながら大体財政的見通し等もついているというように判断いたしまして、この立法提案したわけであります。
  24. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) よろしうございますますか。
  25. 紅露みつ

    紅露みつ君 これは衆議院のほうはどう進んでおるのでございますか。委員長はそれを御承知ですか。
  26. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) 衆議院のほうではまだ手をつけてないそうです。今日理事会で相談するそうであります。その程度だそうです。
  27. 紅露みつ

    紅露みつ君 それじや、やはりこちらでもそういうふうな協議をした上でということで一応如何ですか。
  28. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) ではほかに御発言がなければ、本日はこの程度にして散会いたしたいと存じますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 村尾重雄

    委員長村尾重雄君) それでは本日の委員会はこれにて散会いたします。    午前十一時四分散会