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岡三郎君 非常に混同されていると思うのです。例えば二段飛び、三段飛びというものは、これは
職域差じやないと思うのです。その人間の顕著なる、いわゆる
能力といいますか、そういつた点でやるので、これは
職域差ではないと思います。その問題と混同されると、これはめちやくちやにな
つてしまう。それからもう一点は、いろいろと
給与の別表が作られる。これも
職域差というのではないのですね。
職域差といわれたら、これはおかしいと思う。全然異種の、形の違つた職業の中で、特殊のものが抜き出されているわけで、
職域差というよりも、それは特別な仕事の
観点から出されているわけだと思う。これを混同されて来ると、非常に間違
つて来るのじやないか、それで、最後の、
同一の職業の中において、
一般官公吏その他いろいろの技術
職員とか、いろいろありますが、
教員に対して職階制を布くということについて問題があるわけなんです。これは、私、質問するといいのですが、時間がないからその前に言いますと、職階制というものは、アメリカにおいてもどこにおいても、
教員については布けないということをい
つている。それほど
教育というものの
内容は至極むずかしい。そういうふうな
観点で、今どうしても
職域差というものを
赤城さんが主張されてやまない。ところが、
我我がずつと今まで聞いてお
つても納得できないのですね。なぜ納得できないかといえば、先般も
公述人が
言つたように、高等
普通教育、いわゆるリベラル・コース、これはあなたの論からいえば、
小学校と
中学校の間にも別の俸給建てをしなければならんというが、中と高よりもなお小と中の間のほうが、
職域によ
つては、片方は全科担任だし、片方は各科担任、根本的に違うのです。それの専門的要素からいつたならば、根本的に違う。片方は各科担任、専門的にやる、片方は全科目やる。而もその中で今度は幼稚園と
小学校ならなお違うわけです。全然
内容が違
つて来るということになれば、そういうふうになれば、あなたの論からいえば、幼稚園の表、
小学校の表、
中学校の表、
高等学校の表、
大学の表を
作つて、更にその上に一級と二級の
給与差を作り、
高等学校においても一級と二級の
給与の別表を作らなければ、これは合理的に私は行かんのじやないかと思
つて、何としても腑に落ちない。それですから、専門的というのは、
学校教育法の中にある専門的というのは、これは専門職からいつたら答えが出ていると思う。これを盾にとられて、専門だ、専門だといわれても、これは水掛論じやないとしても、判定が明確に出て来ると思う。それを
赤城さんは固執せられないので、あえてそれを追及しようとは思いませんが、そういうふうになれば、私はどうしても、高等
普通教育といえば、
一般の、この
法案の
提案趣旨からいえば、今の普通の
高等学校は該当しないのじやないかと思うのです。該当しない。あなたの
言つているのは、高等工業
学校とか、高等商業
学校とか商船
学校とか、その他専門的な技術を教える、或いは特殊技能を教えるというのみの、いわゆるテクニカルな
意味の
学校ですね。そういうものに使える以外に、私はこの
提案の趣旨からい
つて出て来ないと思う。そうなると、私が昨日
言つたように、産業
教育法によ
つて、そういう
措置は先年講ぜられて来ておると思う。これは屋上屋を架することになると思う。ですから、そういう
職域差というものについて、胴に落ちるような御
説明が仮におできにならなかつたら、これは失礼ですけれ
ども、いさぎよく
一つ、そこのところは工合が悪い、
学校教育法から見ても当初
赤城さんが
説明せられたところから見ても、やはりあとで考えてみると誤解する点もなきにしもあらずというような
観点から、是非ともそこのところを
一つ善処せられるように、御
答弁を期待するのです。