○
木村(忠)
政府委員 御
承知の通りに、現在
ソビエト地区並びに
中国本土、
満州地区、この
方面に一応生存いたしておりますと
政府で推定いたしましたる数、これが約七万見当あるわけであります。このうちで
中国地区におきますものが約五万二千という
数字が出ておるのでございますが、先般
中共側におきましては、現在の
中共地域におきます居留民が約三万というふうに発表しております。その三万の人につきまして、大体一
船団三千人ないし五千人と申しておりますが、これを帰国させると申しております。従来の経過から見ますと、一箇月に大体一
船団が帰るようでありますので、三万人がこちらに帰還いたしますのが順調に参りますれば八月中には一応完了するのではないかというふうに考えられます。しかし先ほど申しましたように、当方におきまして、先方から帰りました
人たちから得ました
資料等によりまして、一応
生存者と見ておりますものが
中国地区だけで五万二千人ばかりおりますし、また
ソビエト地区におきましても二万という
数字がございます。従いまして、これらの
数字の人々がその後どうなりましたかということにつきましては、今後の
帰還者によりましてこれらの
方々の
消息をできるだけ詳細に
調査いたしまして、そして今後の
引揚げをどうするかということについての
対策をきめなけりやならぬのじやないかというふうに考えております。これらの
調査を進めるにつきましては、やはり今度帰られました
方々から得ます
資料が一番確実であるというふうに考えられますので、この八月に一
応引揚げが終るといたしましても、その後にその記憶の新たなる間にこの
調査を十分にいたしまして、そして今後の
引揚げに対する根本的な方針をきめなければならぬのじやないかと考えております。ただ
集団引揚げにつきましては、先般
中共側で発表しておりますところを信用いたしますと、大体八月で一応終ると
向うで申しております。
従つて、今後集団的な
引揚げが続々あるということは現在のところ考えられませんので、今後の
向うの
残留者の
状況というものを考えて
対策を立てなけりやならぬのじやないかと考えております。
従つて、その
期間におきましてこの
仕事を
内局に移すというような
期間があり得るのじやなかろうかというふうに考えますので、そういう重要なる
調査をいたします
期間を大体見込んで三月三十一日ということを考えたわけでございます。