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庄司政府委員 お答え申し上げたいと思います。先ほど指摘されましたように、日本でつく
つております
電気通信機械が国際市場に出た場合に、競争し得るかどうかという問題は、一、二調べましたところ、
平均の価格よりは高いようであります。この高い
理由は一体どこにあるかということが、やはり根本的に解決されなければならないのでありますが、
電気通信機械という面に限り、さらに無線機を除く
有線に限りますと、現在のメーカーが発注を受けておる受注先といいますか、それの大部分は
電信電話公社でございます。もつと端的に言いますと、現在の
有線電気通信機械メーカーは、
公社に非常に依存しておるということが言えるのでありまして、現在
公社に依存しておりますこういうメーカーの生産コストを、どういうふうにすれば下げることができるかということに相なるわけでありますが、先ほど
大臣からも少しお話がありましたように、
公社の
予算の
建前といいますか、か
つての
電気通信省あるいは逓信省時代の当時を振り返
つてみますと、
予算が通りましていよいよメーカーに発注するまでの時期、あるいは発注してから納入されるまでの時期を、年間を通じて考えますと、非常にでこぼこがあるのであります。ある時期に固ま
つて注文が出て行くことがあり得るのでありまして、こういうような状態であれば、メーカーとしてはそのどつと固ま
つて来た注文に応じ得るような
設備をしたいという気持になるのは当然でありまして、これがも上フラットに出るとすれば、必要の量に対して
設備ももう少し少くて済むし、人も少くて済むだろうというようなことが、観念的には考えられるのでありまして、こういう点を是正するならば、メーカーとしても非常にコストを切り下げることができるのではなかろうかと思うのであります。上からば注文を年間を通じて
平均して出すことができるかどうかということでありますが、
公社のある
年度の
建設資金のわくがどのくらいになるかということが、相当長期にわた
つてはつきりするならば、割合にそういう
計画発注的なことができるのではないかというように考えております。ところが従来は、
公社の
建設資金のわくを、
政府資金に依存するというと語弊がありますが、ぎりぎり一ぱいにならなければはつきりしない。
国会の
最後のところまでといいますか、
政府部内といいますか、とにかく
年度末ぎりぎりにならなければきまらないというのが従来の
実情であ
つたのでありまして、今度そういう
年度一ぱいぎりぎりでなくて、ある程度
資金が安定すれば、発注もある程度
計画的にできるということによ
つて、コストを引下げ得るのではないかというようなことも考えておるのでございます。
それから、これは発注技術の問題に
なつたわけでありますが、そのほか根本的には、一つの機械をつくる場合に、
通信機械でいえば、材料費よりも工費の方が多いという御指摘のあ
つたように、技術的に相当改善、くふうを加えることによ
つて、単価も安く、性能のいい機械がつくれるということは当然でありまして、この点に対しましては、
公社に
電気通信研究所をつくりまして、そこで技術的な点に対しては、メーカーだけでなくて、メーカーと
公社と相ま
つて技術的な進歩をはか
つておるように聞いておるのであります。簡単でありますがお答えいたします。