○大矢
委員 各
委員からいろいろ尋ねておりますから、私は最後に今後の公社の方針といいますか、運輸行政の方針について質問したいと思いますが、一体物事はすべて原因があ
つて結果があるものですが、こういう疑惑をもち、さらに運輸行政がうまく行かないという、しかも経営が至
つて赤字であ
つたりして、今度また独立採算制をとる公社にするというが、結局この状態ではうまく行かぬので、その原因がどこにあるかということを真剣に検討したことがあるかどうか、これはいわゆる営利
会社で、利潤を追究し、営利を本意とした民間の
資本を持
つた三井、三菱と同様に
考えております。三井、三菱、住友という大
会社は長らくその
工場あるいは事務に携わ
つておりますと、必ずや第二
会社にこれを拾う。そうして第二
会社にいろいろな
関係で経営させて、そこにトンネルとして利益を持ち、あるいは世間的にごまかし、あるいは同僚を救う、そういうことになる傾向を生じておる。時間がありませんし、
関係がないから言いませんか、それと同じことをや
つている。御承知の通り、先ほど来申しますように、前に
国鉄に勤めてお
つた、しかも最高幹部がことごとくこの
関係会社に
関係しておらぬことはない。また
あとから問題になりましようが、池袋の問題だ
つてそうなんだ、今これも問題にな
つております。私は今そのことは言いませんが、今度の
会社の設立にあた
つても、現在大
資本を持
つている
鉄道会館の重役のことごとくが政治的背景を持
つている人か、もしくは金融
関係とか、元鉄道に
関係した人ばかりなんです。たとえば元大蔵大臣であ
つた渋沢さん、その次に
加賀山さん、これは言うまでもなく前の
国鉄総裁であります。その次は
立花さん。これは前施設局長です。次に
伊藤滋さんは元運輸省鉄道総局施設局
建築課長。その次は竹内さん、これは元
国有鉄道仙台駐在運輸支配人、また太田さんも元
国鉄技師長です。その次には元
日本国有鉄道の
経理局長の二木正さん、かようにことごとくがそうであります。これは一例を申しただけでありますが、現に
国鉄に席を置いている人では、高井
経理局長が交通公社の監査役にな
つております。
〔天野
委員長代理退席、
柴田委員長代理着席〕
これは報酬があるかどうかは知りません。あるいは監査役をしてお
つた方がいいかもしれません。少くともそういういわゆる小
会社といいますか、傍系
会社にことごとくが
関係をしているところに疑惑の一番中心があると思う。これはむしろ
関係しないようにする方がいい、そうしてもしするなら監督を十分にすることが最も必要じやないか。そのためには先ほど言
つたように、株を持
つたり、あるいは鉄道に
関係を持
つてそこらにつながりのある人は一体どちらの利益をはかるのかわかりはしない。
加賀山さんが非常に人格者であるからとい
つて——これに対して
随意契約したということをしきりに言
つておりますが、これがどういう結果になるか、私
どもは非常に疑
つておる。これは個人がいいからとい
つて、この公社あるいは営利
会社たる
鉄道会館とどつちを重要に
考えておるかというと、申すまでもなく
自分の直接
関係しておるこの
会社の利害を
考えることは当然だ。公社は特別の事情がありましよう。しかしながら坪百五十円で借りて、一方民間へは坪二万円で貸しておる。しかも十年先、までの何十万円とと
つておる。ここに公社から出ておるものがありますから言いまするか、そういう地代しかと
つていない。しかも何でも
現金で扱
つている
国鉄が、この大きな金額の何億円という金の取立てができない。た
つた一円足らなくても民間人を汽車に乗せない、それほどに
現金で厳格に扱
つている
国鉄が、そういう莫大な納めない金をほう
つておいて、こういう安い料金で貸している。これは単に一例でありますけれ
ども、ことごとく
関係の者はそうなんです。こういうことで一体黒字が出せますか。必ず赤字経営になることは当然だ。当然だからとい
つて、今度独立採算制の公社になる。公社になるときに、私
どもは将来大問題が起るだろうと思う。それだけ国が監督してお
つてもなおかつこういうふうな状態であるにもかかわらず、公社のようなルーズなことをすればたいへんなことだと思
つていたが、案の定次々と出て来る。私が今あなたに聞きたいことは、それでいいのかどうか、よ
つても
つて来る原因をどういうふうに取除こうとするのか、それで
けつこうだと
考えるのか。この原因と称するものは、あまりにも旧鉄道の上層役人がこれに
関係しているということ。しかも傍系
会社があまりにも多い。これは民間の営利
会社とは違う特殊な事業であるということ、しかも公社に非常に不利な
条件でそれぞれ取扱
つているという事実、これに対して一体今後どうしようとされるのか。これはきわめて重要である。できたことは糾明しない。二度と繰返さないように改めると同時に、もつといい成績を上げるようにすることが、あなたの責任だと私は
考える。この機会に一ぺん二どうということはできませんが、これをどう
考えているのかという根本的なものの
考え方について、この機会に私はお伺いしたいと思います。