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1953-06-17 第16回国会 衆議院 決算委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    委員昭和二十八年五月二十二日(金曜日)議 長の指名で次の通り選任された。       青木  正君    岡崎 勝男君       岡野 清豪君    田中 角榮君       塚田十一郎君    福田 喜東君       坊  秀男君    松山 義雄君       今井  耕君    舘林三喜男君       町村 金五君    阿部 五郎君       柴田 義男君    細迫 兼光君       熊本 虎三君    小林  進君       杉村沖治郎君    冨吉 榮二君       吉田 賢一君    田中 彰治君 五月二十三日  委員小林進辞任につき、その補欠として大矢  省三君が議長指名委員に選任された。 同月二十五日  田中彰治君が委員長に選任された。     ————————————— 会 議 昭和二十八年六月十七日(水曜日)     午前十時三十一分開議  出席委員    委員長 田中 彰治君       天野 公義君    松山 義雄君       今井  耕君    舘林三喜男君       町村 金五君    阿部 五郎君       柴田 義男君    細迫 兼光君       熊本 虎三君    大矢 省三君       杉村沖治郎君    吉田 賢一君  出席政府委員         大蔵政務次官  愛知 揆一君  委員外出席者         大蔵事務官         (主計局司計課         長)      柳沢 英蔵君     ————————————— 五月二十六日  委員塚田十一郎辞任につき、その補欠として  飯塚定輔君が議長指名委員に選任された。 六月十七日  委員岡崎勝男君及び飯塚定輔辞任につき、そ  の補欠として有田二郎君及び天野公義君が議長  の指名委員に選任された。     ————————————— 五月二十五日  昭和二十五年度一般会計歳入歳出決算昭和二  十五年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十五  年度政府関係機関収入支出決算  昭和二十六年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十六年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十六年度政府関係機関決算報告書 六月十六日  昭和二十六年度国有財産増減及び現在額総計算  書  昭和二十六年度国有財産無償貸付状況計算書審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事互選  国政調査承認要求に関する件  昭和二十五年度一般会計歳入歳出決算昭和二  十五年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十五  年度政府関係機関収入支出決算     —————————————
  2. 田中彰治

    田中委員長 ただいまから決算委員会を開会いたします。  審議に入るに先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。今般私ははからずも決算委員長として再度の重責をになうことになりました。もとより微力非才でありますが、過去の経験を生かし、最善の努力を尽したいと存じます。  申すまでもなく、政局きわめて複雑なるときにあたりまして、前例を破り、野党から委員長に就任したということは、与党の委員長とはその間多少異なる任務があるのではないかと思うのであります。そこで、国会政府に隷属する機関でないと同時に、委員会もまた同様な立場にあるのでありまして、政府においては、今後幾多の不満の点があるかもしれませんが、私は委員会権威を高めるために、審議の形式を最も民主的な方法によつて運営し、かつ厳正、公平にこの職務を遂行いたしたいと考えておる次第であります。このことは、単に委員長のみの決意で実行できることではありません。もとより委員各位の御協力を得なくてはならないのであります。従いまして、真に委員会権威を高める上において、委員各位におかれましても、その責任を痛感されまして、相ともに委員会運営に御協力くださいますことを念願いたしまして、この重責を果したいと考える次第であります。何とぞよろしくお願いいたします。  なお本委員会開会につきまして、早期に開会いたさなければならなかつたのでありますが、私自身にやむない都合がありまして、予定より遅れましたことを衷心よりおわびいたす次第でございます。  それではこれより会議に入ります。まず理事互選を行いますが、理事議院運営委員会決定の基準では七名になつておりますが、私が所属いたしております自由党分党派からは、私一人が委員に選出されている関係上、この際理事はその数を六名といたしまして、互選手続を省略し、委員長より指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 田中彰治

    田中委員長 御異議なきものと認め、委員長より理事指名いたします。    福田 喜東君  坊  秀男君    松山 義雄君  今井  耕君    柴田 義男君  熊本 虎三君以上六名の方に理事をお願いいたします。     —————————————
  4. 田中彰治

    田中委員長 次に国政調査承認要求に関する件でありますが、本委員会は前国会まで承認申請をして参つた調査事項が三項目ありますので、前回同様の調査を続けて参りたいと存じます。  すなわち、調査事項といたしまして、一、歳入歳出の実況に関する事項、二、国有財産に関する事項、三、政府関係機関の収支に関する事項、この調査目的は、決算の適正を期するためで、方法といたしましては、関係各方面よりの意見の聴取、調査報告及び参考資料要求であります。調査期間は本国会会期中であります。  以上のような承認要求書議長あてに申請いたしたいのでありますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 田中彰治

    田中委員長 御異議なしと認めます。よつて衆議院規則第九十四条による右要求書の作成並びに手続については、委員長に御一任願いたいと思います。     —————————————
  6. 田中彰治

    田中委員長 次に決算委員会の最近まので審議経過及び運営大要についてその概略を御報告いたします。  すなわち、昭和二十五年度決算は、第十三回国会提出されまして、すでにその説明を聴取し審査に入つたのであります。ことに去る第十五回特別国会におきまして、きわめて活発なる運営もと慎重審議を重ねまして、各省所管大半審査を終了いたした次第でありますが、突如解散となりましたため、一部審査未了となりました。また昭和二十六年度決算は、第十五回特別国会提出されたのみで、その審議にまつたく入つていないのであります。かような事情によりまして、右二件とも今期国会において新たに付託されるに至つたものであります。従いまして、今期国会におきまして新たに委員会を構成されましたる委員各位は、大半が新規となられました関係上、決算審査順序といたしましては、まず政府当局総括説明を求めた後、各省所管審議に入ることにいたしたいと存じますから、御了承願いたいのであります。  なお十三回、十五回の両国会会期中の決算委員会の議事につきましては、その内容会議録に掲載されておりますので、参考としてごらんになる方は、委員長の手元に用意いたしてありますから、御遠慮なく御利用願いたいのであります。  次に審議順序といたしまして、二十五年度決算審議終了後に二十六年度決算審議に移りたいと考えますので、さよう御了承願います。  それでは大蔵当局から愛知政務次官出席されておりますので、この際昭和二十五年度決算に関する総括説明を求めます。
  7. 愛知揆一

    愛知政府委員 昭和二十五年度決算につきまして、総括的な御説明を申し上げます。  昭和二十五年度一般会計歳入歳出決算及び同特別会計歳入歳出決算並びに同政府関係機関決算報告書会計検査院検査報告とともに第十三回国会提出いたし、その大要を御説明申し上げたのでありますが、いまだ御審議を了しておりませんので、重ねてその大要を御説明申し上げます。  昭和二十五年度予算は、昭和二十五年四月三日に成立いたしました本予算と、昭和二十五年四月三日及び十二月九日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。  昭和二十五年度の本予算は、前年度に引続き国民経済の安定を強化しつつ、さらにその再建復興のための諸施策を積極的に実施することを目標として、総合予算の均衡、財政規模の縮減、税制の合理化教育文化及び社会政策関係経費充実等、一連の構想のもとに編成されたのであります。なお、本予算成立後、朝鮮動乱の勃発に伴い、特需及び輸出貿易の著しい伸長を見、経済界も活況を呈したのでありますが、一方海外物価の高騰による国内物価の動きは必ずしも楽観を許さぬ面もありましたので、補正予算編成にあたつても引続き経済安定の確保に意を用いたのであります。なお、予算の施行にあたりましては、財政と金融との総合的、一体的な運営をはかるとともに、財政法その他の会計法令を改正いたしまして、その適正を期した次第であります。  以下決算内容を数字をあげて御説明申し上げます。  一般会計歳入決算額は七千百六十七億円余、歳出決算額は六千三百三十二億円余でありまして、歳入歳出を差引きいたしますと、八百三十四億円余の剰余を生ずる計算であります。この剰余金から、昭和二十六年度に繰越しました歳出財源に充てなければならない金額三百七十億円余、及び昭和二十四年度剰余金使用残額百九十五億円余を差引きますと、二百六十八億円余が本年度新たに生じた純剰余金となるのであります。なお、右の剰余金八百三十四億円余は、財政法第四十一条の規定によりまして、一応翌年度歳入に繰入れるものでありますが、そのうち、本年度に新たに生じました純剰余金二百六十八億円余の二分の一を下らない金額は、同法第六条の規定によりまして公債または借入金償還財源に充てることとなるものであります。  以上の決算額予算額と比較いたしますと、歳入におきましては、予算額六千六百四十五億円余に対して五百二十二億円余の増加となるのでありますが、このうちには前年度剰余金の受入れが予算額に比べて三百八十五億円余を増加しておりますので、これを差引きますと、純歳入におきましては百三十七億円余の増加となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入における増加額百十三億円余、官業及び官有財産収入における増加額百六十六億円余、特別収入における増加額九億円余、雑収入における減少額百五十二億円余となつております。一方歳出におきましては、予算額六千六百四十五億円余に前年度からの繰越額百八十九億円余を加えました予算現額六千八百三十五億円余から支出済額六千三百三十二億円余を差引きますと、その差額は五百二億円余でありまして、そのうち翌年度に繰越しました額は、前に申し上げました通り、三百七十億円余、不用額は百三十一億円余となつております。  右の翌年度への繰越額のうち、財政法第四十二条但書後段規定によつて、あらかじめ国会承認を得て翌年度へ繰越しました金額は二百六十四億円余でありまして、その内訳のおもなものは、終戦処理事業費におきまして、工事、需品、役務等調達要求書の発出時期の関係から年度内支出を終らなかつたもの及び価格調整補給金におきまして食糧、鉄鋼、肥料の各補給金精算確定数量の確認が年度内にできなかつたために、年度内支出を終らなかつたもの等であります。また、財政法第四十二条但書後段規定によつて避けがたい事故のために翌年度へ繰越しました金額は十三億円余でありまして、その大部分は、公共事業費一般施設費等のうち、天候、資材、その他の避けがたい事故によつて年度内支出に至らなかつたものであります。  なお、ポツダム政令規定に基く翌年度への繰越しでありますが、その一つは、警察予備隊令附則第三項の規定に基くもので、その金額は六十七億円余でありまして、これは警察予備隊の発足に伴う物品及び施設費等経費年度内支出を終らなかつたものであります。その二つは、海上保安庁法等の一部を改正する政令附則第三項の規定に基くもので、その金額は二十四億円余でありまして、これは朝鮮動乱の影響に伴い造船関係の諸資材入手が困難となり、船舶新造費等経費年度内支出を終らなかつたものであります。  次に不用額でありますが、そのうちおもなものは、終戦処理費における六十億円余、産業経済費における十七億円余等でありまして、終戦処理費につきましては、主として事業費でありまして、連合国軍調達要求が少かつたこと等によるものであり、また産業経済費につきましては、主として運航船民営還元等により商船管理委員会事業が縮小されたこと、及び朝鮮動乱等により低性能船舶の買入れが少かつたこと等によるものであります。  次に予備費でありますが、昭和二十五年度一般会計における予備費予算額は四億五千万円でありますが、その使用総額は二億八千三百万円余となつております。  なおこれらに対しましては、第十回国会及び第十三回国会においてそれぞれ御承諾をいただいておりますので、その費途及び金額につきましては説明を省略させていただきます。  次に一般会計国庫債務負担行為について申し上げます。  財政法第十五条第一項の規定に基く国庫債務負担行為限度額は三十一億円余でありましたが、実際に債務を負担いたしました額は三十億円余でありまして、これに既往年度からの繰越額を加え、昭和二十五年度中に支出その他の事由によつて債務の消滅いたしました額を差引きました金額四十九億円余が、翌年度以降に繰越されたこととなります。また、財政法第十五条第二項の規定に基く国庫債務負担行為は本年度はございませんので、既往年度からの繰越額のうち昭和二十五年度中に支出その他の事由によつて債務の消滅いたしました額を差引きますと、翌年度以降へ繰越した額は二千百万円余となります。  以上は昭和二十五年度一般会計決算につきましてその概略を申し上げた次第であります。  次に、昭和二十五年度特別会計決算につきましては、それぞれの決算書によつて了承願いたいと思いますが、同年度における特別会計の数は三十二でありまして、これら各特別会計歳入決算総額は二兆九百二十億円余、歳出決算総額は一兆九千億円余であります。これを一般会計決算額と合せ、相互の重複額等を控除調整いたしました決算の純計額は、歳入において二兆一千二十八億円余、歳出において一兆八千百二十八億円余となる計算であります。  次に、昭和二十五年度政府関係機関決算でありますが、同年度における政府関係機関の数は二十三でありまして、その収入支出決算内容につきましては、それぞれの決算書によつて了承願いたいと思います。  最後に、昭和二十五年度財政の特色の一つであります政府関係債務償還状況につきましてその実績を申し上げます。  年度当初における政府及び政府関係機関債務総額は、国債二千九百十六億円余、政府借入金及び一時借入金千二百六十八億円余、食糧証券その他の短期証券千三百三十七億円余、政府関係機関借入金千四百十六億円余、計六千九百三十七億円余でありまして、このうち政府及び政府関係機関部内で保有しております分を控除いたしました対民間債務額は、四千百八億円余でありましたが、各種債務償還措置が講ぜられました結果、年度中における対民間債務減少は千百六十四億円余に上つたのであります。  なお年度末における国債の現在高は、二千四百二十一億円余、政府借入金及び一時借入金の現在高は九百四十四億円余となつております。  以上昭和二十五年度一般会計及び特別会計並びに政府関係機関決算につきまして、その概略を御説明申し上げたのでありますが、詳細につきましては、さらに御質問の都度説明申し上げたいと存じます。何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
  8. 田中彰治

    田中委員長 ただいま大蔵政務次官から総括的説明を聴取いたしたのでありますから、次に会計検査院当局報告を承る順序でありますが、この際便宜上、これを省略し、会計検査院から概要説明書が来ておりますので、本日の会議録末尾に参照として掲載することにいたしたいと存じますから、この点御了承をお願いいたします。  では次に委員会運営方針の詳細にわたつて理事会にお諮りして決定の上、次会報告して御承認を得たいと思つております。  なお昭和二十六年度歳入歳出決算に添付さるべき書類中、国会に対する説明書は、その提出が遅れまして、五月二十九日、議員各位文書函に配付させましたから、御了承をお願いいたします。  最後に、委員各位におかれましては、他の常任委員と御兼務の方も多々あることと存じますが、せいぜい努めて本委員会に御出席を願い、審議に万全を期せられんことを切望いたしましてやまない次第であります。
  9. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 この機会に運営につきまして一応希望を申し上げておきたい点が一つございます。それは二十五年度決算審査に関連いたしまして、なお二十六年度決算につきましても、ないしは二十七年の予算の執行の状況につきましても、関連事項におきましては、国会法百四条もあることでありますから、適宜審査事項委員会で御決定願いまして、政府当局から資料提出その他会計検査院等からそれに関する説明等をあわせてお願いいたしまして、今後の運営に資していただきたいと思うのであります。時間の許す限り、この点についてひとつあとで運営について御協議の際にお諮りを願つて、何分の御配慮を願いたいと思います。
  10. 田中彰治

    田中委員長 ただいまの吉田委員の御希望に対しては、理事会に諮り御希望に沿いたいと考えております。  本日はこの程度といたしまして、次会は六月十九日午後一時から開会いたします。散会理事各位にはお残りを願いたいと思います。  これにて本日は散会いたします。     午前十時五十四分散会