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1953-07-31 第16回国会 衆議院 運輸委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年七月三十一日(金曜日)     午前十時四十四分開議  出席委員    委員長 關内 正一君    理事 岡田 五郎君 理事 關谷 勝利君    理事 松井 豊吉君 理事 原   彪君    理事 川島 金次君 理事 鈴木 仙八君       岡本 忠雄君    木村 俊夫君       徳安 實藏君    山崎 岩男君       臼井 莊一君    岡部 得三君       楯 兼次郎君    山口丈太郎君       熊本 虎三君    館  俊三君  出席政府委員         運輸事務官         (海運局海運調         整部長)    國安 誠一君         運輸事務官         (船員局長)  武田  元君         運輸事務官         (鉄道監督局国         有鉄道部長)  細田 吉藏君  委員外の出席者         議     員 玉置 信一君         議     員 井谷 正吉君         運輸事務官         (中央気象台総         務部長)    北村 純一君         運 輸 技 官         (船舶局造船課         長)      藤野  淳君         運 輸 技 官 三上  恒君         海上保安官         (海上保安庁総         務部政務課長) 中村 幹夫君         日本国有鉄道副         総裁      天坊 裕彦君         日本国有鉄道理         事         (営業局長)  津田 弘孝君         参  考  人         (株式会社鉄道         会館専務取締         役)      立花 次郎君         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君     ――――――――――――― 七月三十日  日本国有鉄道法の一部を改正する法律案(参議  院提出、参法第七号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  閉会中審査に関する件  委員派遣に関する件  株式会社鉄道会館等調査に関する件   請願  一 油津港に臨港鉄道敷設の請願(伊東岩男君    紹介)(第三九号)  二 辺富内線を根室本線十勝清水駅まで延長の    請願(伊藤郷一君紹介)(第五六二号)  三 大畑鉄道敷設促進の請願(山崎岩男君紹    介)(第七九七号)  四 大間鉄道敷設促進並びに大間港国営修築寺    の請願(山崎岩男君紹介)(第八〇三号)  五 隼人、古江間鉄道敷設の請願(永田良吉君    紹介)(第一二〇六号)  六 古江線鹿屋、野里駅間路線変更に関する請    願(永田良吉君紹介)(第一八四二号)  七 名羽線全通促進に関する請願(玉置信一君    外一名紹介)(第二〇七三号)  八 遠美線敷設の請願(岡村利右衞門君紹介)    (第二〇七四号)  九 石勝線敷設の請願(本名武君紹介)(第二    七九一号) 一〇 三陸沿岸縦貫鉄道等敷設の請願(小山倉之    助君紹介)(第二七九二号) 一一 大白川駅、只見間鉄道敷設の請願(田中角    榮君紹介)(第二七九三号) 一二 遠美線敷設の請願(岡村利右衞門君紹介)    (第二七九四号) 一三 二俣、佐久間間鉄道敷設の請願(戸塚九一    郎君紹介)(第二八九九号) 一四 岩内、黒松内間鉄道敷設の請願(苫米地英    俊君紹介)(第二九〇〇号) 一五 掛川、御前崎間鉄道敷設促進の請願(戸塚    九一郎君紹介)(第二九〇三号) 一六 江川崎、窪川間鉄道敷設促進の請願(井谷    正吉君外二名紹介)(第二九七三号) 一七 三陸沿岸縦貫鉄道等敷設の請願(山崎岩男    君紹介)(第三〇一四号) 一八 東北本線の複線化に関する請願(山崎岩男    君紹介)(第三〇一五号) 一九 江川崎、窪川間鉄道敷設促進の請願(三木    武夫君紹介)(第三二二〇号) 二〇 江迎、臼ノ浦間鉄道敷設の請願(辻文雄君    紹介)(第三三六一号) 二一 水戸鹿島縦貫鉄道敷設の請願(橋本登美三    郎君紹介)(第三三六二号) 二二 三明、三井間鉄道敷設の請願(益谷秀次君    紹介)(第四〇二七号) 二三 喜米鉄道全通促進に関する請願(黒金泰美    君外一名紹介)(第四四五〇号) 二四 福島より飯坂を経て米沢に至る刷に鉄道敷    設の請願(牧野寛索君紹介)(第四四五一    号) 二五 左荒線等敷設の請願(牧野寛索君紹介)(    第四八三七号) 二六 三陸沿岸国道並びに縦貫鉄道敷設等に関す    る請願(鈴木善幸君外一名紹介)(第四八    四一号) 二七 志布志線延長工事施行に関する請願(伊    東岩男言外五名紹介)(第四八四四号) 二八 若桜、播磨新宮駅間鉄道敷設の請願(岡田    五郎君外四名紹介)(第五一九三号) 二九 生保内、雫石間鉄道敷設の請願(田子一民    君外九名紹介)(第五一九八号) 三〇 上士幌、西足寄線敷設の請願(本名武君紹    介)(第五三一七号) 三一 上川、十勝三股間鉄道敷設の請願(本名武    君紹介)(第五三一八号) 三二 小本線の延長工事施行に関する請願(田子    一民君紹介)(第五五五八号) 三三 新湊市、富山市間国鉄海岸線予定改良線    に編入の請願(内藤友明君紹介)(第四五    六八号) 三四 国有鉄道新湊線復活等に関する請願(内藤    友明君紹介)(第四五六九号) 三五 山田線復旧工事促進に関する請願(鈴木善    幸君外一名紹介)(第四六八七号) 三六 青森港中央ふ頭臨港鉄道整備に関する請願    (山崎岩男君紹介)(第八〇一号) 三七 鉄道敷設法の一部改正等に関する請願(山    崎岩男君紹介)(第七九八号) 三八 城海津及び大山塚両踏切存置の請願(福井    勇君紹介)(第九二号) 三九 常磐線一丁目踏切改修の請願(島上善五郎    君紹介)(第七九九号) 四〇 大通鉄道踏切こ線橋架設の請願(本名武    君紹介)(第一五〇〇号) 四一 台町外二箇所に踏切番設置の請願(並木芳    雄君紹介)(第三〇一六号) 四二 同(山花秀雄君紹介)(第三〇一七号) 四三 同(中村高一君紹介)(第三二一六号) 四四 都城市内国道十号線の鉄道橋拡張等に関す    る請願(瀬戸山三男君紹介)(第三六四七    号) 四五 中之条駅こ線橋架設の請願(松井豊吉君紹    介)(第五〇四三号) 四六 都城市内国道十号線の鉄道橋拡張等に関す    る請願(瀬戸山    三男君紹介)(第五三〇六号) 四七 文化町地内踏切に自動警報機設置の請願(    荒舩清十郎君紹介)(第五五一九号) 四八 大山塚踏切存置の請願(八木一郎君紹介)    (第五七五六号) 四九 紀勢西線和深、田並間に駅設置の請願(世    耕弘一君紹介)(第四七四号) 五〇 西牧内地内に駅設置の請願(小林かなえ君    紹介)(第七三二号) 五一 根室本線御影、芽室両駅間に簡易乗降場設    置の請願(伊藤郷一君紹介)(第七三三    号) 五二 温田駅名変更等に関する請願(今村忠助君    紹介)(第七三六号) 五三 北千住駅改築の請願(島上善五郎君紹介)    (第八〇二号) 五四 永野田駅を貨物取扱駅に昇格の請願(永田    良吉君紹介)(第一二〇七号) 五五 鹿屋駅改築の請願(永田良吉君紹介)(第    二一〇八号) 五六 茅野駅東品開設の請願(原茂君紹介)(第    二二一号) 五七 一乗谷村地内に駅設置の請願(齋木重一君    紹介)(第一二一二号) 五八 西鹿児島駅の本駅化促進に関する請願(池    田清志君紹介)(第二三七四号) 五九 湯之尾、栗野駅間に駅設置の請願(池田清    志君紹介)(第二九七〇号) 六〇 伊予北条駅整備拡張の請願(關谷勝利君紹    介)(第三二一八号) 六一 南千住駅改築の請願(天野公義君紹介)(    第三三五八号) 六二 北千住駅改築の請願(天野公義君紹介)(    第三三五九号) 六三 東海道線刈谷、安城間に依佐美駅設置の請    願(小林かなえ君紹介)(第四二五七号) 六四 赤間地内に簡易停車場設置の請願(熊谷憲    一君紹介)(第四四四九号) 六五 長野原駅構内施設整備拡充に関する請願(    松井豊吉君紹介)(第五〇四二号) 六六 山香村地内に旅客及び貨物駅設置の請願(    長谷川保君紹介)(第五三一六号) 六七 向井地内に駅設置の請願(田中幾三郎君紹    介)(第五五一七号) 六八 磐田、天竜川聞に駅設置の請願(竹山祐太    郎君紹介)(第五五一八号) 六九 福塩線府中、下川辺駅間電化の請願(高橋    禎二君紹介)(第七三四号) 七〇 同(高橋等君紹介)(第一一〇二号) 七一 山陽線中岡以東電化の請願(橋本龍伍君紹    介)(第二七八六号) 七二 東北本線大宮仙台間電化の請願(船田中    言外十三名紹介)(第四六八八号) 七三 仙山線電化の請願(牧野寛索君紹介)(第    四八四三号) 七四 山陽線電化の請願(星島二郎君紹介)(第    五一九七号) 七五 東海道線草津京都間電化の請願(大石ヨ    シエ君紹介)(第五三〇九号) 七六 常磐線電化の請願(原彪君(改)紹介)(    第五七五七号) 七七 榎原、北郷駅間にガソリンカー運転の請願    (伊東岩男君紹介)(第三七号) 七八 青森、野辺地間にガソリンカー運転の請願    (山崎岩男君紹介)(第一二一〇号) 七九 ガソリンカー運転区間を米沢駅まで延長    等の請願外一件(西村力弥君紹介)(第一    四四〇号) 八〇 ガソリンカー運転区間を米沢駅まで延長    等の請願(牧野寛索君紹介)(第一七〇二    号) 八一 古江線にガソリンカー運転等の請願(永田    良吉君紹介)(第五五五九号) 八二 名寄線等デイゼルカー運転の請願(松浦    周太郎君紹介)(第四七七号) 八三 米坂線にデイゼルカー運転の請願(牧野寛    索君紹介)(第一七七四号) 八四 長野原線にデイゼルカー運転の請願(松井    豊吉君紹介)(第五〇四四号) 八五 富岡駅に急行列車停車の請願(關内正一君    紹介)(第一九七一号) 八六 山陰線急行列車を下関まで延長の請願(高    津正道君紹介)(第三九八一号) 八七 明石、姫路間に国鉄電車運転の請願(岡田    五郎君紹介)(第四五六六号) 八八 紀勢西線に通学列車増発の請願(世耕弘一    君紹介)(第四七五号) 八九 参宮線亀山、津間等に列車増発の請願(木    村俊夫君紹介)(第二五九六号) 九〇 紀勢西線に通学列車増発の請願(田渕光一    君紹介)(第四五六五号) 九一 武豊線に列車増発の請願(早稻田柳右エ門    君紹介)(第四六八六号) 九二 土管等の鉄道運賃割引に関する請願(中野    四郎君紹介)(第七三七号) 九三 元金鵄勲章拝受者国有鉄道無賃乗車券交    付の請願(越智茂君紹介)(第八五四号) 九四 林産物の運賃等級割引制度存続に関する請    願(高橋圓三郎君紹介)(第四〇二五号) 九五 毛反毛及び綿反毛等の鉄道運賃改正に関す    る請願(天野公義君紹介)(第四〇二六    号) 九六 歯だ製ろう及び原料の鉄道運賃改正に関す    る請願(西村直己君紹介)(第四五七〇    号) 九七 森本自動車営業所移転に関する請願(楯兼    次郎君紹介)(第一四九号) 九八 安居線に国営自動車運輸開始の請願(長野    長廣君紹介)(第三一三号) 九九 八戸、北福岡間に国営自動車運輸開始の請    願(山崎岩男君紹介)(第七九五号) 一〇〇 八戸、軽米間に国営自動車運輸開始の請    願(山崎岩男君紹介)(第七九六号) 一〇一 上の加江、東又間に国営自動車運輸開始    の請願(長野長廣君紹介)(第二〇七二    号) 一〇二 国営自動車運輸区間を川代まで延長の    請願(鈴木善幸君紹介)(第二五九四号) 一〇三 瀬戸記念橋、名古屋駅間国営自動車運輸    開始の請願(早稻田柳右エ門君紹介)(第    二七八七号) 一〇四 宇和島市、近永町間に国営自動車運輸開    始の請願(井谷正吉君外二名紹介)(第二    九七一号) 一〇五 蟹田、三厩間に国営自動車運輸開始の請    願(山崎岩男君紹介)(第三〇一八号) 一〇六 県道河野今治線国営自動車運輸開始の    請願(關谷勝利君紹介)(第三〇二二号) 一〇七 烏山、道地間に国営自動車運輸開始の請    願(山口好一君紹介)(第三六四二号) 一〇八 若桜線バス複数化に関する請願(足鹿覺    君紹介)(第四三三三号) 一〇九 岩井線バス複数化に関する請願(足鹿覺    君紹介)(第四三三四号) 一一〇倉吉、三朝線バス複数化に関する請願(足    鹿覺君紹介)(第四八三八号) 一一一 賀露線バス複数化に関する請願(足鹿覺    君紹介)(第四八三九号) 一一二 河原循環線バス複数化に関する請願(足    鹿覺君紹介)(第四八四〇号) 一一三 国際自動車株式会社一般旅客自動車運    送事業経営免許反対に関する請願(安井大    吉君紹介)(第二五九五号)一一四 国営自動車路線外団体貸切輸送免許に    関する請願(佐々木盛雄君紹介)(四一〇    一号) 一一五 同(世耕弘一君紹介)(第四八四二号) 一一六 同(田中好君紹介)(第五〇四一号) 一一七 同(矢尾喜三郎君紹介)(第五一九四    号) 一一八 同(有田喜一君紹介)(第五一九五号) 一一九 同(楯兼次郎君紹介)(第五一九六号) 一二〇 同(田中好君紹介)(第五三〇七号) 一二一同(大石ヨシエ君紹介)(第五三〇八号) 一二二 農業協同組合貨物自動車運送事業に関す    る請願(足鹿覺君紹介)(第四三三二号) 一二三 栃木県における国営自動車の一般貸切自    動車事業新規免許に関する請願(高瀬傳君    紹介)(第四五六七号) 一二四 自動車免許制度撤廃に関する請願(三木    武夫君紹介)(第四六二九号) 一二五 同(三木武夫君紹介)(第五〇四〇号) 一二六 道路運送法の一部を改正する法律案の一    部修正に関する請願(小山倉之助君紹介)    (第三六四三号) 一二七 栗原鉄道改軌に関する請願(只野直三郎    君紹介)(第七三五号) 一二八 同(長谷川峻君紹介)(第一四三九号) 一二九 同(佐々木更三君紹介)(第四〇九九    号) 一三〇 香深港修築工事促進に関する請願(玉置    信一君紹介)(第二三七号) 一三一  境港湾施設設置に関する請願(足鹿覺    君紹介)(第三六六号) 一三二 稚内港を重要港湾に指定の請願(武田信    之助君紹介)(第四七八号) 一三三 稚内港拡張に関する請願(武田信之助君    紹介)(第四七九号) 一三四 宋谷港を避難港に指定の請願(武田信之    助君紹介)(第四八〇号) 一三五 佐田湾を避難港に指定の請願(高橋英吉    君紹介)(第五六三号) 一三六 青森港中央ふ頭荷さばき施設設置の請    願(山崎岩男君紹介)(第八〇〇号) 一三七 佐賀港修築に関する請願(上長野長廣君    紹介)(第二三七五号) 一三八 日向福島港修築に関する請願(伊東岩男    君紹介)(第二七八八号) 一三九 若松港修築に関する請願(伊藤卯四郎君    紹介)(第二七八九号) 一四〇 同(岡部得三君紹介)(第二七九〇号) 一四一 宮之浦港修築に関する請願(岩川與助君    紹介)(第三六〇五号) 一四二 重井西港防波堤修築に関する請願(岡本    忠雄君紹介)(第三六四六号) 一四三 港湾運送事業法の一部改正に関する請願    (岡本忠雄君紹介)(第一八四〇号) 一四四 防潜網施設による損失補償金交付に関す    る請願(川島正次郎君紹介)(第七八三    号) 一四五 五百総トン未満内航船舶建造許可制存    続に関する請願(關谷勝利君紹介)(第二    九〇一号) 一四六 仁堀航路の延長並びに寄港に関する請願    (關谷勝利君紹介)(第三二一七号) 一四七 伊豆七島航路に関する請願(菊池義郎君    外十名紹介)(第三三六〇号) 一四八 造船業助成等に関する請願(大石ヨシエ    君紹介)(第三六四一号) 一四九 木造船輸出許可に関する請願(關谷勝利    君紹介)(第三九八〇号) 一五〇 小型船舶職員の養成に関する請願(關谷    勝利君紹介)(第四一〇二号) 一五一 因島海員会館設置費国庫補助に関する請    願(岡本忠雄君紹介)(第五一八七号) 一五二 船舶安全法に基く船舶設備規定並びに救    命器具試験規定の一部改正に関する請願(    安井大吉君紹介)(第二二二七号) 一五三 水先法の一部改正に関する請願(岡田五    郎君紹介)(第四三三五号) 一五四 民間定期航空路開設並びに施設整備に関    する請願(相川勝六君外五名紹介)(第四    二五八号) 一五五 神居岩に標識燈設置の請願(松浦周太郎    君紹介)(第二二九号) 一五六 同(椎熊三郎君紹介)(第四七六号) 一五七 牛深港海難防止施設設置に関する請願(    吉田重延君外三名紹介)(第三六五号) 一五八 同(園田直君紹介)(第五六九号) 一五九 居組漁港に標識燈設置の請願(有田喜一    君紹介)(第五一八八号) 一六〇 水難救済に関する法律制定の請願(關谷    勝利君紹介)(第四四五二号) 一六一 同(熊谷憲一君紹介)(第四六八五号) 一六二 同(有田喜一君紹介)(第五三一〇号) 一六三 鬼付女峰に燈台設置の請願(瀬戸山三男    君紹介)(第五三〇五号) 一六四 鹿屋市に国立気象台設置の請願(永田良    吉君紹介)(第一二〇九号) 一六五 大隅地区に測候機関設置一の請願(永田    良吉君紹介)(第一八四一号)  陳情書  一 自動車運送事業免許制度存続に関する陳    情書    (第八四号)  二 国鉄鍛冶屋原線の延長実現に関する陳情書    (第八五号)  三 牟岐線延長の急速実現に関する陳情書    (第    八六号)  四 阿久根、帖佐重富間鉄道敷設に関する陳情    書    (第八七号)  五 四国循環鉄道阿士海岸線建設に関する陳情    書(第八八    号)  六 四国本土連絡鉄道新設に関する陳情書    (第八九号)  七 四国循環鉄道開設促進に関する陳情書    (第九〇号)  八 二十二級鮮魚並びに冷凍魚の貨車運賃割引    に関する陳情書    (第九一号)  九 越美南線各駅小品貨物輸送スピード化の    陳情書    (第九二号) 一〇 港湾工事補助対象範囲拡張に関する陳情書    (第九三    号) 一一 伊那バス高遠線運転等に関する陳情書    (第一一八号) 一二 山陰線浦安駅舎南側移転反対の陳情書    (第    一一九号) 一三 地方鉄道軌道整備法制定に関する陳情書    (第一八五    号) 一四 国鉄職員地方議会議員兼職禁止撤廃の    陳情書    (第一九七号) 一五 北海道名寄町地方にデイーゼルカー運転に    関する陳情書    (第二七一号) 一六 海上観光事業振興に関する陳情書    (第三七六号) 一七 北海道戸井線鉄道敷設並びにその延長に関    する陳情書    (第三七七号) 一八 めん類の国鉄貨物等級是正に関する陳情書    (第三七八号) 一九 四国本土連絡鉄道建設促進に関する陳情書    (第四三五    号) 二〇 港湾機能施設整備促進法制定に関する陳情    書    (第四六九号) 二一 甲府、長野間国鉄電化実現に関する陳情書    (第四七〇号) 二二 東海道線名古屋米原間並び北陸線米原、    敦賀間電化促進の陳情書    (第五〇四    号) 二三 甲府、長野間国鉄電化実現に関する陳情書    (第五    〇五号) 二四 日本国有鉄道管理局長崎設置に関する陳    情書(第    七一六号) 二五 農業協同組合貨物自動車運送事業に関する    陳情書    (    第七一七号) 二六 大阪港振興対策に関する陳情書    (第八一一号) 二七 山陰線急行列車を下関まで延長に関する陳    情書    (第八六五号) 二八 越美鉄道北濃線の延長実施に関する陳情書    (第九〇二号) 二九 笹子峠有料トンネル新設に関する陳情書    (第九〇    三号) 三〇 同(    第九〇四号) 三一 農業協同組合貨物自動車運送事業に関する    陳情書    (第九八六号) 三二 若松港藤ノ木石炭積込鉄道さん橋前泊地し    ゆんせつに関する陳情書    (第一〇二二号) 三三 東北本線複線化早期実現に関する陳情書    (第一〇九八    号) 三四 国鉄北陸本線輸送力強化に関する陳情書    (第一二一九    号) 三五 国鉄電化を岡山まで延長に関する陳情書    (第一二七七    号)     ―――――――――――――
  2. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 これより会議を開きます。  委員長不在でありますので、理事の私が委員長の職務を行います。  これより請願審査に入りますが、その方法は前会通りといたしますから御了承お願い申し上げます。  日程第二二六を議題とし、紹介議員説明を求めます。山崎君。
  3. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 文書表第八〇一号、青森港中央埠頭港鉄道整備に関する請願請願者青森市長横山実外一名、本請願要旨は、青森港はその中央埠頭に三千トン岸壁が完成されることになつたが、これと表裏一体をなす臨港鉄道がいまだ整備されず、本岸壁の利用上、不利不便は大である。ついては本港の国際的重要性にかんがみ、すみやかに中央埠頭臨港鉄道を整備されたいというのであります。  次に、関連いたしましてもう一件お願いいたします。文書表第八〇三号、大間鉄道敷設促進並び大間国営修築に関する請願であります。そのうち大間国営修築に関する請願について趣旨を申し上げたいと存じます。請願者青森以下北郡大間町長中島徹夫外十三名、本請願要旨は、現在本州北海道連絡青函連絡航路のみで、貨各の運送に万全を期しがたい、ここにおいて本州北海道最短距離に位する大間函館間に新航路を新設すれ は、数時間を短縮でき、燃料等の節約も多大である。ついては大間函館の新航路を開設するとともに、大間港を国営修築し、かつ、大間鉄道をすみやかに完成されたいというのであります。この点について政府当局の御意見を承らしていただけば光栄に存じます。
  4. 三上恒

    三上説明員 ただいまの青森港の臨港鉄道の問題について御答弁申し上げます。ただいま御請願通り青森港につきましてはただいま三千トンの岸壁をつくつております。これにつきましてその臨港鉄道並びに荷さばき施設設置が必要であるということは、非常によくわかつております。御請願趣旨に沿いまして、できるだけひとつこの実現に努力いたすつもりでおります。
  5. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 ただいま政府委員の御説明を承つたわけでありますが、本年度でもつて中央埠頭三千トンの岸壁が完成するわけでございます。従いまして昭和二十九年度からこの港を利用しなければならぬことになるのでありまするが、これにつきましての臨港鉄道でございまするから、どうか国鉄当局と十分御連絡をくださいまして、一品も早くこの臨港線の完成によつて、しの港の画竜点睛をやつていただきたいと思いますが、その御用意がございますかどうか、承りたいと存じます。
  6. 三上恒

    三上説明員 国鉄の方ともいろいろ臨港鉄道の問題について相談いたしまして、善処をいたすつもりでおります。
  7. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 次に大間国営修築に関する請願でございますが、この点につきましては他日大間鉄道敷設促進ついてお話申し上げたのでございますが、大間港は運輸港といたしまして、数年前から工事を進めていただいております。浚渫の仕事もでき上り、また今年度から百メートルの防波堤の工事にもかかつていただくように、いろいろとごあつせんと御援助をいただいておりますが、この港ができ上りますと、北海道との連絡は非常に早くなるのでありまして、機帆船でもつて一時間半ぐらいで航行ができる。従いまして運輸交通の上に重大なる新時代を画する程度の迅速、的確なる運送ができると確信しておるような次第でございますから、どうぞこの港の完成することに政府当局におかれましても御努力のほどをお願い申し上げたい。なおこの港は御承知の通り津軽海峡の突端にございますので、これを避難港といたしまして、将来避難港としての価値を何とぞ高めていただきたい。その田意がございますかどうか。避難港としては場所的にいいましても、港の価値の点からいいましても、これは重要なる場所であると考えておるわけでありますが、その点について政府当局は何かお考えを持つておられますかどう々、この機会に承りたいと存じます。
  8. 三上恒

    三上説明員 ただいまの請願の内容付二つにわかれまして、一つは大間におきます鉄道の問題、それから港湾の四題でありますが、私の方では港湾の問題について御答弁申し上げます。ただいま大間港を国営港にいたしたいというお話でございますが、国営港という意味がちよつとわかりかねますが、実は御承知の通り、今港湾法によりまして、港湾の管理者は地方公共団体になつております。それでおそらく現在港湾法によりまして直轄をやるためには、重要巷または避難巷というふうに限定せられております。従いまして大間港への臨港連絡鉄道が建設されまして、重要港湾になつたあかつきには、国営港的な色彩を帯びて来ると思います。  次に避難港としていただきたいという問題であります。御承知の通りこの大間港は、津軽海峡に臨んで非常に避難港としての色彩が強い港であります。これにつきましてはいろいろ付近の避難港との関連もありますし、十分ひとつ研究をして行きたいと思います。
  9. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 二の港の国営修築ということは、避難港という意味でございますから、どうか避難港の点について御研究のほどをお願い申し上げます。
  10. 三上恒

    三上説明員 わかりました。     —————————————
  11. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 次に日程第一四二及び第一五一を議題といたします。紹介議員説明を求めます。岡本委員
  12. 岡本忠雄

    岡本委員 私紹介議員といたしまして、まず一四二、重井西港防波堤修築に関する請願につきまして、願意の要旨を申し上げ、政府の御意見を拝聴さしていただきたいと思います。  この請願要旨は、広島県に今度因島市ができましたが、あそこの北の方の港でありまして、重井というところがございますが、この辺におきましては唯一の避難港であり、また漁港でもありますし、また因島市全部の貨物のほとんど半分くらいはこの港から出るところでございますが、防波堤がきわめて不完全、と言うよりは、ないと申したらいいくらいの状況でありまして、長い前から地方民がその修築を熱望しておるのであります。ぜひともこれをやつていただきたい、こういう要望なんでございますが、ひとつこの際ぜひとも地方民の要望を政府においては取入れていただきたい、かような次第であります。ひとつ政府の御意見を拝聴いたします。
  13. 三上恒

    三上説明員 御答弁申し上げます。重井港につきましてはただいま御説明通り、十分われわれの方でも港湾修築の必要を痛感しております。ただ本年度予算に調査費をつけて参つたのでありますが、現在国の予算に制約されまして、まだ十分に港湾修築の計画がされておらないことを残念に思います。今後は十分調査研究いたしまして、港湾修築の計画を立て、国家財政の許す範囲におきまして、極力御趣旨に沿うように処置いたしたいと思います。
  14. 岡本忠雄

    岡本委員 ただいまのお話で抽象的にはわかりましたが、一体調査費は今年度、二十八年度は計上してありますか。
  15. 三上恒

    三上説明員 計上しております。
  16. 岡本忠雄

    岡本委員 一部分でも二十八年度工事に着工するような運びには参りませんか。
  17. 三上恒

    三上説明員 これはなかなか新規港湾といたしまして、非常に数も制約される関係上、二十八年度はちよつと無理かと存じます。
  18. 岡本忠雄

    岡本委員 できれば二十八年度から少しでも着工して喜ばしてやつていただきたいのですが、少くとも二十九年度には着工するようにお考えいただきたいと思います。請願者の意思をそんたくいたしましてお願い申し上げます。  さらにこの機会にもう一つ、船員局関係だと思いますが、日程一五一、これは因島市の土生というところがございますが、あの方面には日立造船を初めとして占部造船、そのほか造船工業及び関連産業が非常に発達したところであります。ここには外国からの修理船等もたくさん入りますし、また日本国内の修理船はもとよりでありますが、新しく注文船もあり、相当の発展をして造船産業の殷賑なところであります。ここに海員ホームがないので、先年来その運動が起つておりまして、昨年の初めごろだつたと思いますが、これがほとんどできかかつておつたものが、そのまま消えてなくなつておるようであります。非常に熱烈な要望がありますので、ぜひとも国庫の補助でひとつやつてもらいたい。もちろんかようにしてやつていただくならば、あそこの造船所も当然均霑するのでありますから、応分の出資をし、また維持費等についても、因島市の税金の大部分はああいう造船所で出しておるのでありますから、相当こういう業者からもとれる、かように私は考えておりますが、ぜひともこの願意を満たしていただきたいという要旨であります。船員局長お見えになつておりますから、ひとつ御方針をお伺いしたいと思います。
  19. 武田信之助

    武田政府委員 海員ホームと船員の宿泊施設の新設に対しましては、現在補助の制度はございません。しかし財団法人船員厚生協会というのがございまして、この種船員宿泊施設等の建設に対しまして補助をいたしておりますので、同協会に申出をいただきますれば、運輸省といたしましては実現方に努力をいたしたい、かように考えております。
  20. 岡本忠雄

    岡本委員 ただいまの事情もよくわかりますが、そういう協会から出資なりまたは補助をやるということでございますが、これに対して政府は何ら援助の方法を講じておられないのですか。
  21. 武田信之助

    武田政府委員 財団法人船員厚生協会は運輸省が監督しておる機関でございまして、その運営につきましては船員局の職員が理事の一人に加わつておりますので、この協会の理事会等におきまして、実現方について側面的に援助いたしたい、かように考えております。なお全般的ないわゆる船員福利施設の新設に対しましては、運輸省としての方策につきまして、目下根本的方策を考究中でございます。この方策が具体化するような場合には、その一環として考えたいと思います。
  22. 岡本忠雄

    岡本委員 これは一昨年の終りだつたと思いますが、船員当局においては一応選に入れて、約束をある程度されたところであります。それがそのまま消えておるのでありまして、これはぜひ実現するために、ひとつ協会がやるにしてもその方面へ相当の発言をしていただき、実現するように御努力をお願いいたします。     —————————————
  23. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 次に日程第一三〇を議題といたします。紹介議員説明を求めます。玉置信一君。
  24. 玉置信一

    玉置信一君 私は紹介議員として北海道の礼文島の香深港の修築につきまして、簡単に内容を申し上げて、当局の御高配をいただきたいと思うのであります。  御承知のように礼文島はわが国領土の最北端に位をいたしておりまして、一部は当時のマッカーサー・ラインがかかつておるという実情で、そこに住んでおる住民は、御承知の今日の国際情勢からながめまして、実は内心心配をしつつも生業にいそしんでおるのでありますが、その安全感の点から行きましても、一番対象とするところは交通機関の整備であります。御承知のように稚内を起点といたしまして、利尻、礼文の両島の航路がお隣の鴛泊港と同様に、香深港も航行碇泊する予定になつておりますが、実はそれが今日なお港の狭隘と深さが非常に浅いために、碇泊ができないという現状にあるのでございます。昭和二十三年度から運輸直の所管として、工事を実施していただいておりますが二十七年度の工事の方は、幸いにして北海道で一番施設の工事進捗状況がよかつたわけでございます。ここでひとつ当局が力を出していただくと、そう長い期間を見ないで、この工事がが完成するのではないか、かように見られるのでございます。  そこで、この港の内容をごく簡単に申し上げますと、南防破堤三十メートルの延長、北防破堤二十メートル延長、旧北堤八十五メートルを除去いたしまして、それから浚渫四メートル、それから未開の浚渫もニメートルないし三メートル浚渫していただく等のことによりまして、本港の所期の修築が完成されるわけであります。北海道全体といたしまして、当局に年々歳々無理なお願いをいたしまして、非常に限りある国家財政の中におきましても、特に御承知のようは特例をもちまして、北海道の開発のために港の築設をしていただいております。この特異性、特殊な立場等も考慮に入れていただきまして、ぜひとも今年度におきましては、この地元の要請がかなえられまするように、重点的に格別の御配慮をいただきたい、かように要望申し上げる次第でありますが、当局のこれに対する御意見を拝聴できれば幸いでございます。
  25. 三上恒

    三上説明員 香深港の改修につきましては、請願通り、ただいま国家財政に制約されまして、非常に工事が遅延しつつあるのを、残念に存じております。しかしながら運輸省といたしましては、北海道港湾整備の促進につきましては、非常な巽力を続けております。本年度におきましては、修築計画の一環であります南防波堤の建設並びに浚渫工事を、工費約九百二十万円でもつてやつて行きたい。さらに二十九年度におきましても、引続きまして南防波堤の延長、在来防波堤の撤去、港内渡漢等を計画いたしまして、一日も早く工事が完成するように努力するつもりでおります。
  26. 玉置信一

    玉置信一君 ただいまの御答弁で了承いたしますが、二十六年度以降におきましては、北海道の全道的な港湾施設の状況を勘案いたしまして、できるだけ離島方面の施設に重点を置いて置いていただきたい。と申しますことは、御承知のように先般離島方面の振興のための法案さへ通過いたした現状にかんがみまして、特に全道的な面で離島に対しては重点的に御考慮いただきたい。特に香深港におきましては、船が碇泊できるように二十九年度の予算化につきましては、格別の御高配をいただきたいと思うのであります。なお御所見を伺うことができれば幸甚でございます。
  27. 三上恒

    三上説明員 お話の通り今度の国会で離島振興法も成立いたしましたし、そういう意味においても北海道の港湾、特に離島につきましては、北海道開発当局と十分連絡をとつて、御趣旨に沿いたいと思います。     —————————————
  28. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 次に日程一○四を議題といたします。紹介議員の御説明を求めます。井谷正吉君。
  29. 井谷正吉

    井谷正吉君 国営自動車の運営についての請願でありますが、御答弁をしてくださいます方の御身分を承つてから申し上げます。
  30. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 運輸省の国有鉄道部長の細田君が来ております。
  31. 井谷正吉

    井谷正吉君 これはややこしい問題が付随しておりますので、それをつけ加えたいと思いますが、最初に請願趣旨を申し上げます。  本路線は県道宇和島中村線の幹線に沿い、人口密度高く、関係一市六箇町村住民の戸数四千戸、人口二万余に上り、交通量においても南豫地方屈指の幹線であり、地方文化の向上、産業経済の発展に資することはなはだ甚大でありまして、交通界の理想たる近郊都市乗入れの真の理想的自動車路線であると信ずるものであります。如上の理由により直接関係の前記市町村以外の日吉、三島、泉、吉野生、松丸、愛治、二名、東宇和郡高川、土居、魚成の十箇町村、人口三万五千の町村民も、ひとしく本路線に国鉄自動車線の開通を要望し、すでに昭和二十六年五月二十六日、前記一市六箇町村民二百七十三名の署名捺印による陳情をなし、越えて昭和二十七年五月二十六日、十一箇町村議会議長連署により国鉄自動車当局に陳情したのでありますが、いまだ実現に至らず、わずかに民営自動車一日三往復の運転にとどまりますため、ここに下名の者連署、請願いたす次第でございます。  こういうふうに提出をいたしておりますが、この近永、宇和島市の乗入れと申しますのは、後刻御答弁があると思いますが、現在ほかに一本路線をやつておると言われるだろうと思いますが、これは千馬峠という屈曲しました非常な難行路でございます。この路線に乗ります乗客は、高知県高岡郡、あるいは山間地帯の者がみなこれを利用しておるのであります。そのために遠距離から乗ります者がこの坂道で相当疲れ、危険を感じておるわけでありまして、坂のない平坦路線を通りたいというのが利用者の切なる希望であります。現片岡自動車局長があちらへ参りましたときに私同乗したのでありますが、こういういい路線があるのかということを漏らしておられたほど、たんたんたる道路であります。これを開通したいということを昭和二十六年の五月、高松の自動車営業所の方に申し出て、公聴会を開くようにお願いをしていたのであるが、一年たつても公聴会の通知がございません。その間に民間の宇和島自動車の方に公聴会を開かずに御許可になつた。さらにまた問題がありますのは、この宇和島自動車の経営いたしておりまする愛知村という終点がありますが、それから泉村の小倉というところにまで出まして、それかり近永地方へ入る路線があります。これは国鉄線と途中においてダブるのでありますが、そのために沿道の町村が国鉄を守るという意味において反対をいたしまして、公聴会が開かれるように相なつておりました。この付近には各町村の国鉄自動車に対する協力会というものがございまして、この利用者代表並びに協力会の方からも公聴会に出席するような段取りになり、明朝出発するというときに、高松の自動車営業所の方から、その出発を見合してくれという連絡があつたのであります。そうしてもし来るのであつたならば、汽車のバスも出さない。旅費も出る人同の方で負担してくれという、実にすけないごあいさつがありました。これは省営自動車の方の公述人でありまするが、その方に対してそういうごあい己つがありましたために、沿村民は非常に激日印しておる。これはもちろん宇和島自動車に認可になつたのであるが、そのために宇和島自動車はどういう利便を得るかというと、近永を通じて宇和島まで直線に出ることができるのであります。私はこの間裏面においてどういうことがあるかというようなことはここでは申し上げませんけれども、はなはだ不可解千万な点があるし、しかもこの協力会の会長は、この付近の町村長の中で一番優秀な人であつたが、現在では職を辞しております。ところが日吉にありまする自動車区長に対しまして、この協力会長のような人がおられたのでは困るから、何とかこれをやめさせるくふうをせよということを申しております。それをやなかつたためであるかどうかは知ららないけれども、その協力会長がやめないことにおいて、私は想像するのだが、この日吉の自動車区長を、高知県の現在いましたところより悪いところへ左遷さしておるのであります。そういうようなことは、私は以前やはりこちらで運輸委員をさしていただいておつた関係上、国営自動車に対しては非常に好意を持つておるのであるが、かような不明朗なことに対しまして、当局は高松の自動車局長に対しましてこれを黙認しておられるのであるかどうか、そういう面についての何か報告があるのか、こういうことを請願とともにあわせて御意見を伺いたいと思います。
  32. 細田吉藏

    ○細田政府委員 請願要旨につきまして、詳細に地元の実情等につきましてお話がございました。私のただいま申し上げる程度の答弁では、あるいは実情の調査が不十分な点がかなりあるのではないかと思いますが、一応お答えいたしまして、あといろいろ御質問等もございますれば申し上げたいと思います。  本請願の路線は、ただいまもお話がございましたように、宇和島、務田、近永間の路線でございまして、御説明にもございましたように、宇和島自動車が現在三往復運行をいたしております。国鉄自動車といたしましては、これとは並行いたしておりませんが、先ほどもお話がございました山間部の方を、三角形の一辺のような関係でございますが、近永、宇和島間を通つておりまして、ここにつきましては水分を経由いたしておるわけでございますが、十一往復運営いたしております。はおここにつきましても宇和島自動車が並行いたしまして、同じところを通旧いたしております。こういう実情でございます。この計画の路線につきましては、現地ではいろいろ希望をいたしておるようでございますし、計画もあるようでございますが、運輸省には正式に出願に相なつたことはまだございません。これにつきましては民営自動車等の関係がございます。なお先ほど来いろいろお話を承つておりますが、こういつた事情につきましては私どもさらに調査をいたさなければならぬと思つておりますが、いかがわしい実情とかいうような点につきましては、私は十分調査をいたします。ただ民営自動車と国営自動車の関係といたしましては、民営が現在実施をいたしておりますが、そのでき上りました趣旨については調査をしなければならぬと思いますが、さらに現在やつておるサービスがどうであるか、民営自動車がサービスをさらに改善する余地があるかどうかというような点、こういつた点を十分勘案いたしませんと、国有鉄道がさらに出て行くということは、実際問題といたしましてはなかなか困難な問題であろうと思います。私どもの今までの他地区の例から考えまして、本件等は早急に実施することが相当困難な実情にあるのではないかと思いますが、ただいま特にお話がございましたような事情につきまして、さらに詳しく実情を調査いたしまして、四国の高松の自動車営業事務所の関係のお話もございましたが、そういつた点も十分調査いたしまして、これに対する態度を考えたい、かううに考えております。
  33. 井谷正吉

    井谷正吉君 簡単でありますが申し添えておきたいことは、冬場の雪の深いとき、あるいは連日豪雨のときは水分線を通らずに、省営自動車は今の問題の線を通つておるということをお認めおき願いたいということと、現在水分線も宇和島自動車と両方走つておるのであります。でありますから、こういう扱い方ができないことはないと私は思うし、しかも一年前に請願をしても無視しておいて、そうして宇和島自動車を先に走らしておるから、これの割込みはむずかしいというような考え方は直していただきたいことを申し添えておきます。
  34. 細田吉藏

    ○細田政府委員 ただいまお話のような御趣旨がございますので、そういつた実情を十分調査いたしまして、善処いたしたいと考えております。
  35. 井谷正吉

    井谷正吉君 今サービスの点がございましたが、私は宇和島自動車の従業員の顧問をいたしております。宇和島自動車の従業員としても、国鉄の走ることを希望しおる。というのは、御承知のように宇和島自動車は毎年定期的にお祭りのように、一回はストをやらなければならない会社であります。待遇が非常に悪いのであります。国鉄が走るならば、その刺激において多少とも自分たちの待遇がよくはなるまいかという希望を持つておるのであります。従つて宇和島自動車のサービスは下の下のものでありまして、沿道の者も時間の上において、あるいは車両の面においても、早く国鉄の通ることを望んでおるということを申し添えまして、私の請願を終る次第であります。     —————————————
  36. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 それでは次に日程第一四五、第一四六、第一四九、第一五〇及び第一六〇を一括議題といたします。紹介議員の御説明を求めます。關谷勝利君。
  37. 關谷勝利

    關谷委員 まず日程一四五について御説明申し上げて御賛同を得たいと思います。この請願は、今回当委員会はすでに通過をいたしましたし、参議院におきましても委員会を通過したはずでありますが、臨時船舶建造調整法案が通過いたしました。しかしながら五百トン以上の鋼船だけが建造許可であつて、他の船舶は除外となつておるのでありますが、しかし内航船及び木船を含んだ日本海運全体を船腹調整を行わなければ、わが国海運の健全な発展は望めないのであります。また内航汽船の多くは外航船主が用船しておりますために、現在の内航における経営不信が、ただちにわが国外航汽船の対外競争力を弱化せしめている状態にかんがみまして、国内総資本の有効的活用という見地から、一定の需給バランスがとれるまで、木船建造の合理的な調整を行う必要があるのであります。ついては五百総トン未満の内航船舶の建造許可を存続するように、臨時船舶建造調整法案を修正されたいというのであります。  この件については、以前にこれを修正するというておりましたが、別に小型船舶需給調整法というので、内航船を調整しようということに相なつておりましたが、今回いろいろな状況で、まだ提案せられないような状態になつておるのであります。どうか政府は、次の国会等におきましては強力にこれを推進いたしまして、この法案を通過するようにいたしていただきたい、こういうふうな請願趣旨であります。ぜひとも皆さん方の御賛同を得まして、来国会にはどうしてもこれを提出していただきたい、こういうように思うのであります。皆さんの御賛同を得たいと存じまするし、なお政府当局のこれに対しまする所見を承つておきたいのであります。
  38. 國安誠一

    國安政府委員 ただいまの請願趣旨につきましては、運輸省といたしましても従来からいろいろと研究いたした結果、こういう趣旨の建造許可は、なおかつ存続させる必要があるというふうに考えておるのであります。できるだけ早い機会にこれが実現されることを希望しておきます。
  39. 關谷勝利

    關谷委員 次に日程第一四六につきまして、請願趣旨を申し述べたいと思います。これは仁堀航路延長、並びに寄港に関する請願でありますが、この要旨は愛媛県堀江港と広島県仁方港を結ぶ仁堀航路は、中国、四国を結ぶ内海航路として非常に便利なため、これが利用者は年間九千人以上に達しておるのでありますが、これら利用者の地理的、連絡交通機関及び待合せ時同等の関係から、非常な欠点がありまりので、他の航路を利用せざるを得ない現状でありますので、これが解決は、北条に寄港をいたしましたならば、これが利用者はおそらく二倍、三宿というようなことになるだろうと考えられますし、付近の住民が非常に渇望をいたしておるのであります。仁堀血路を延長いたしますとともに、どうしてもこれを北条港に寄港するようなゆとりはからいが願いたいと存ずるものであります。  この点は以前には北条、長浜の連絡があつたのでありますが、現在はこれが休止せられておりますので、別に航路権というふうな問題は起つて来ないというふうに考えておりますし、堀江から出まして北条に寄港いたしましても、その間に時間的なロスといいますか、時間的に多くを要しますことはきわめて少いのでおりまして、私だちの考えではせいそれ十五分か十分であろう、こういうように考えられます。従つて現在二往復やつております仁堀航路が一往復にならないと考えますので、ぜひとも実現させていただきたいと存じます。皆さん方の御賛同を得たいと存じますし、なおまた政府当局のこれに対しまする御見解を承つておきたいと思います。
  40. 細田吉藏

    ○細田政府委員 仁方、堀江間の国鉄経営の航路を、北条に寄港するという請願でございます。現在広島県の仁方と愛媛県の堀江の間の航路は、一日二往復の運航を実施いたしております。これを北条に寄港させるとどういう形になるかと申しますと、仁方、堀江間は二〇・五海里でありまして、仁方、北条、堀江になりますと、二十五海里になります。運航時間は若士延伸をいたすことは、これは確かでございます。従つて陸上の列車のダイヤとの関係から見まして、これがどういう形にはるかということにつきましては、かはり困難があるのではないかと思います。しかし、もちろん一往復に減らすごいうようなことは、これは大きな問題でございますから、現在の運航回数を減らさないで、陸上の列車ダイヤとの結びつきも考えるし、また有効な時間帯でなければならぬということり当然なことであります。こういつた各般の点におきまして、北条に寄港してはたしてそういつた条件を満たし得りかどうかというような点につきまして、技術的な問題もたくさんございますので、十分検討をいたしたいと考えておるのでございます。  なお鉄道の連絡航路といたしましては、こういつた三角航路というものは実施いたしたことはないのでございまして、鉄道の連絡航路でありますから、ある地点とある地点を結ぶということ以外はやつたことがない。御趣旨の点もよくわかるわけでございますが、ただいま申し上げましたような点を十分調査、検討させていただきたい、かように考えます。
  41. 關谷勝利

    關谷委員 今の御答弁によりますと、直接結ぶのであつて、途中で寄つた例がないというお話でありますが、それまちよつとおかしく考えられます。大体鉄道連絡でやるべきものを、命令航路として現在やつておりますところの宇和島、長浜、別府、大分、これはそういうふうな例があるのであります。決してないのではないのであります。おそらくそういうようなことはできないことはないだろう。あれはZコースになつておるのでありまして、これよりはもう少し複雑になつております。九州側に二箇所、愛媛側は宇和島、八幡浜というようなことになつております。前例はそういうことになつておりますので、事情の許す限り実現の運びに至りますよう、御努力をお願いしたいと思います。  次に日程一四九につきまして、これは木造船輸出許可に関する請願であります。現在の日本の木造船業において、生産能力の四二%が過剰になつております。木造船業者の経営難は、その極に達しておるのであります。従来わが国経済と不離の関係にありました中国の木造船に対する需要は、旺盛なるものがありますけれども、木造船の輸出は現行貿易管理令によつて禁止となつておることはまことに遺憾であります。ついては、これらの業界の苦慮を考慮いたしまして、戦略物資とは考えられない木造船の輸出を許可していただきたいと考えます。先般外務省に対しましては、バトル法の禁止品目の中からこれを除いてもらいたいということを、党の方からも申入れをいたしておるような状態でありまするし、ことに朝鮮の休戦会談も成立しようかというような段階になつておりまするので、ぜひともこの点御努力を願いまして、木造船を中国あるいは朝鮮方面に輸出することができるようこ御努力を願いたいと思います。この点当局の御意見を承りたいと思います。
  42. 藤野淳

    ○藤野説明員 ただいまの御請願でございますが、中共向けの木造船の輸出につきましては、その潜在需要が非常に大きい、それから木造船所の振興対策上から申しましても、重大な関心を持つておるわけであります。しかしながらただいまお話のございましたように、国際的な制約がございまして、木造船の輸出に非常な制限を加えられております。これらの制限の解除、緩和という問題につきましては、外務省側と連絡を密にいたしまして、逐次客観情勢の変動に即して善処して参りたいと考えます。
  43. 關谷勝利

    關谷委員 この件につきまして、外務当局と打合せたことがあるのかどうか、なおこれで交渉をせられた際にその経過はどうなつておるのか、また外務省としては国連側に対しましてどの程度の交渉をしたと聞いておるのか、その点簡単でけつこうでございますから、御説明願いたいと思います。
  44. 藤野淳

    ○藤野説明員 外務省に対しましては、常時連絡いたしております。まだ外務省から国連側に正式な緩和方あるいは解除方の申入れをしたということは聞いておりませんが、今後とも努力する考えであります。
  45. 關谷勝利

    關谷委員 外務省に対しまして運輸省から強硬な申入れをして、そうして国連側に諮つてもらうということにつきまして、十分の御努力をお願い申し上げたいと思います。  次に日程第一五〇につきまして申し上げたいと存じます。小型船舶職員の養成に関する請願でありまするが、こ ○請願要旨は、小型船舶職員養成事業は、船舶職員法の要請に基く海難事故の減少、船員技術の向上等の見地より、約七十年の長年月にわたり、主として日本海員掖済会が主催して来たのでありますが、昭和二十年に至りまして従来の液済会に対する国庫補助金が打切られましたために、受講、受験に要する費用の全額が自己負担となつておるのでありまして、その負担に耐えきれず、受講、受験希望者は激減いたしまして、船員の技術は年々低下いたしておるのでおります。海難船舶件数と損害額は増加いたしておるのであります。ついては小型船舶職員養成のために、同講習会の受講、受験の費用をすみやかに国庫より補助せられたいというのであります。  この小型船舶職員につきましては、改正船舶職員法が来年の九月から適用せられることになりまするので、どうしてもこの際急速にこれが養成をいたしまして、法の完全な実施に役立たせたいというのが、一般の小型船主あるいは船舶乗組員の要請であるのでありますが、以前には相当の補助がありましたので、現在におきましても、三千万円かそこらのものがあれば十分にまかない得られるというようなことであつて、それによつて非常に海難事故を減少することができますし、損害を食いとめることもでき得るのであります。国家的に考えましてもぜひとも必要でありますので、実は私たちこの点は今年度の予算の中に織り込んでもらいたいというふうに考えておつたのでありますが、これが時期的にちよつと出遅れましたためにできなかつたのでありますが、補正予算あるいは次の国会におきまして、強力に大蔵省と交渉をして予算を認めてもらいたい、この点につきまして運輸当局の絶大なる御努力を要請をいたしたいと思います。この点政府の御意見を伺つておきたいと存じまするし、また従来交渉せられたのでありましたならば、その経過等を、簡単でけつこうでありますから御説明願いたいと思います。
  46. 武田信之助

    武田政府委員 小型船舶乗組員に均等な教育の機会を与えまして、海技免状を取得するために、講習会に補助をし、海員の素質の向上による海難の防止、船舶職員法改正に伴う法定職員の充足をはかりますために、戦前実施されておりました小型船舶職員養成講習会に対する補助金制度を復活いたしますことは、現在これら小型船舶乗組員の受講、受験希望者が、その受講、受験に要します経費の全額自己負担に苦しんでおります現状にかんがみまして、緊急に措置いたす必要があると見ております。従来運輸省といたしましては、大蔵省に対しまして数度にわたり予算要求をいたしております。本年度も七百四十七万八千円を要求しましたが、認められず、実施不能となつたことは、まことに遺憾な次第であります。できるだけ近い機会にぜひともこれが実現をはかりたいと存じます。
  47. 關谷勝利

    關谷委員 これは船舶職員法が適用されることになりまして義務を課するのでありまするので、これは中小企業の救済というような意味から考えましても、ぜひともこの点は次の国会には予算が計上せられますように、何分の御努力を願いたいと存じます。  次に日程一六〇につきまして申し上げたいと思います。水難救済に関する法律制定請願であります。これは海国日本の発展を期するためには、海運と水産を振興することが緊要でありますが、わが国は世界でも有数の海難国でありますので、海難救済事業はまことに重要であり、日本水難救済会は、職員の献身的努力と救難出動の費用、救難施設の整備の経済的負担に耐えて、いささかこの事業に貢献しておるのでありますが、いまだに海難救済に要するところの経済的負担に対する補償の道が開かれておりませんために救難活動が非常に阻害されておりますので、去る昭和二十三年の閣議決定、海難救護態勢の強化要綱を早急に立法化されたいというのでありまして、以前の国会におきまして、海上保安官に協力したる者等の災害補償につきましては、人的な被害に対しましての措置を講ぜられたのでありますが、資材あるいは燃料その他船舶の損害というふうなことにつきましての補償の道が講じられておりませんので、あの法律と相まつて海難救助の目的を達することのできますように、この経済的負担に対しまする補助の道をどうしても開かなければなりませんので、この点は早急に実現をさしていただきたいと存ずるものであります。これに対しましては海上保安庁におきましては、以前から努力せられておるということは仄聞をいたしておるのでありますが、現在までの交渉のてんまつ、将来の見通しというようなことにつきましても御説明を願いますと同時に、なおこれが実現をいたしますように、強力なる折衝をしていただきたい、こう思うものであります。政府当局説明並びに御意見等を承つておきたいと思います。
  48. 國安誠一

    國安政府委員 ただいまの請願趣旨につきましては、われわれといたしましてももつともな節がありますので、そのように実現いたしたいと考えております。  なお海難救助につきましては、ただいまの国家機関としてやつている海上保安庁にいたしましても、民間機関として協力する面からいいましても非常に不足でありますので、こういつたものをさらに強化いたしまして、海難救助の全国的な組織を考えたい、こういうふうに考えております。その機会になおあわせてそういつた物的補償の面も、一層強化されるように考慮いたしたいと考えます。  それから従来からの交渉の経過でありますが、これは昭和二十三年に閣議決定がありまして、海難救護態勢の強化要綱というのがありまして、その年でしたか、その翌年でしたか、水難救済会に対しまして百万円の政府補助金が出たことが一度ございました。爾来補助金は出ておりませんで今日に至つております。交渉は海上保安庁からしばく大蔵省その他に予算をいただくように努力をいたしたのでありますが、経済的の面から補助金はただ一度計上されただけで今日に至つております。     —————————————
  49. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 次に日程第一三二ないし一三四を一括議題とし、紹介議員の御説明を求めます。玉置議員。
  50. 玉置信一

    玉置信一君 北海道稚内港の築設につきまして、紹介議員武田信之助君になつておりますが、私と両方へ参りまして、武田君は本日ここにおいでになつておりませんので、私かわつて御説明を申し上げます。  稚内港を重要港湾指定をしてもらいたいということをさつきから申し上げますが、この港は御承知のように北海道の北部に位しております唯一の商港であります。樺太を失つてからの稚内港は最近とみに発展いたしまして、貿易港として存在しておるのでありますが、日本海とオホーツク海との交叉するわが国屈指の漁業根拠地でありまして、背後には広大無尽蔵な地下資源があります。これが開発と相まつて、稚内の利用はますます重きを加えて参つておる実情でございます。つきましては稚内港を重要港湾指定をいたしていただきたいというのが本請願趣旨でござまして、いろいろ重要港湾に対して指定の条件等守もあります。その内規等もよく承知いたしておりますが、漸次その条件を整えておりますので、この際重要港湾指定をしていただきたい、かような趣旨でございます。
  51. 三上恒

    三上説明員 稚内港はいまさら申すまでもなく、北海道の北における重要な港湾でありますし、後方地域の開発も最近大分進んで参つて、将来非常に期待されておるのでありますが、御承知の通り重要港湾選定につきましてはいろいろ、たとえば取扱い貨物の数量とか、その金額、あるいは現在の港湾施設の状況とか、そういう点を考慮してきめておりますが、稚内港につきましても漸次そういう条件を満たして来ておりますから、十分さらに検討いたして研究いたしたいと考えます。
  52. 玉置信一

    玉置信一君 次は稚内拡張に関する請願要旨を簡単に御説明申し上げます。稚内市は先ほども申しましたように、戦後において飛躍的に発展をいたしまして、特に港は戦前の施設の状況ではとうてい間に合わないので、産業の発展に多大の支障を来ておるわけでございまして、稚内港の拡充は喫緊の要務とされておるわけであります。ことに近くの声問西浜沖より稚内防波堤突端に向けて、深度九メートリ付近に防波堤を築設していただくことが、一番適切でないかと思いますが、かような港の拡張に対しまして、ぜひとも当局の御高配をいただきたいというのが、本請願要旨でございます。     〔岡田(五)委員長代理退席、委員   長着席〕
  53. 三上恒

    三上説明員 ただいま御請願における防波堤の築設につきましては、いろいろ技術的な問題がありますから、北海道開発庁と十分連絡、調査いたしまして、善処いたしたいと思つております。稚内の重要性につきましてはわれわれ十分了解しておりますので、本年度も港内浚渫を約千九百万円でやる予定にしております。
  54. 玉置信一

    玉置信一君 次は北海道の宗谷港を避難港に指定していただきたいという請願であります。御承知のように宗谷港は、これまたわが国北端の宗谷岬に位置をいたしておりまして、稚内港と枝幸港の中間にあります唯一の避難港としての性格を有するきわめて重要な港でありますので、昭和二十九年度から避難港として、本港の改修工事に着手していただきたいというのが要旨でございまするが、さらにこの港について少しくつけ加えて申し上げたいことは、この宗谷の沖合いには魚族が非常に豊富でございまして、最盛漁期には一日五十隻以上の機船が操業をいたしておるのであります。ところで地元の漁船ばかりでなくして、稚内方面からも出漁して来ておるのであります。御承知のごとくこの港は、昭和十一年に国費六万五千円をもつて避難港並びに北方漁業開発の根拠地として着工せられたのでありますが、戦争勃発による諸情勢によりまして、昭和十三年未完成のまま工事の打切となつて今日に至つでおるわけであります。しかもこの沖合いに来ましで遭難する船が非常に多いのであります。昭和二十六年の五月から昭和二十八年の三月までに十四隻という数が遭難いたしておるのであります。その損害額が約七千万円、乗組員の死亡が二十三名も出でおるという現状でございまして、かかる豊富な魚田を控えて、ますます沖合い漁業の振興をはからなければならぬ一面において、かかる多くの遭難船を出して、人命の犠牲までも出しておる実情等から考えまして、どうしてもこれは避難港として国が施設をなさなければならぬところであろうと、私ども公平に見て考えておるわけであります。いろいろ申し上げたいことはございますが、時間の関係上省略いたしまして、要点のみを申し上げまして当局の特別なる御配慮を煩わしたいと思うのでありますが、これに対して御所見をお伺いいたしたいと思います。
  55. 三上恒

    三上説明員 ただいまの御請願の御趣旨は、宗谷港の避難指定並びに港湾修築工事の促進にあると思います。ただいま御説明がありました通り、本港の避難指定という問題は、避難港としての条件としては非常にかなつておつたと考えられます。ただ避難港につきましては一今まで政令でいろいろ基準を言ておりまして、われわれの方でもその条項に合つた港を避難港に指定しております。宗谷港につきましても十分そういうことの調査をやりたい。なおその一環といたしまして、本年度調査費を受けまして、港湾整備並びに避難指定について十分検討調査したいと思つておりますから、御了承願います。     —————————————
  56. 關内正一

    ○關内委員長 次に日程第一五三を議題として、紹介議員説明を求めます。
  57. 岡田五郎

    岡田(五)委員 水先法の一部改正に関する請願でございますが、本国会におきまして、先ほど水先法の一部が改正をせられたのであります。その際にあたり不肖私がこの請願趣旨を質問いたしましたところ、政府より好意ある御答弁をいただいたのでございます。従いまして、重複のきらいがありましてまことに恐縮に存ずるのでありますが、あらためてこの請願趣旨を御説明いたしまして、何とぞ慎重御審議をお題い申し上げたいと存ずる次第であります。と申しますのは、船舶運航能率の改善、港湾機能発揮のための港湾サービス業としての水先業務の健全円滑なる運営を期しますためには、強制度等の改善と並行して、水先人採用の面におきまして広く門戸を開放し、適時適正なる水先人登用の道を広げることが必要であると存ずるのであります。ついては、水先法の第四条第一項第二号に「又は省令で定める一定回数以上当該水先区において航海に従事したこと」というのを入れまして、たとえば関門港におきましては十五回だとか、あるいは京浜港においては十回以上だとか、一定回数その港に航行した経験を持つた船長を水先人として採用できるように、門戸を開放し、適時適正なる水先人を採用する、かような条文を加えまして採用していただきたいと考えて、本請願を提出いたした次第でございます。
  58. 國安誠一

    國安政府委員 お答えいたします。この請願趣旨となつておりますところは、現行の水先人の免許制度につきましては、水先修業生というのを前提としているが、それだけでは足りない、さらに門戸を開放してもらいたいということでございます。その趣旨はまことにもつともな次第でありまして、水先修業生を前提としております現在の水先人の免許制度につきましては、関係者の間にもいろいろ批判が高まつて参りましたしわれわれといたしましても、目下これが改正の準備を研究いたしておるのでございまして、できるだけ早い機会に適当な改正をいたしたいと考えております。     —————————————
  59. 關内正一

    ○關内委員長 日程第一三一、第一三五、第一三七ないし第一四一、第一四四、第一四七、第一四八、第一五二、第一五四ないし第一五九、及び第一六一ないし第一六五の各請願を一括議題とし、政府よりの意見は書面をもつて求めます。  これにて本委員会に付託になりました請願全部の審査を終了いたしました。  これより採否を決します。日程第一ないし第九二、第九四ないし第一二二、第一一四ないし第一二一、第二一三、第一二七ないし第一四二及び第一四四ないし第一六五の各請願は、議院の会議に付し採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 關内正一

    ○關内委員長 なければさよう決します。  なおただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書につきましては、委員長に御一任願います。
  61. 關内正一

    ○關内委員長 なお本委員会に送付になりました陳情書は、全部で三十五件でありまして、その内容は本委員会において審査いたしましたが、法律案及び請願に合致するものが大部分でありますので、この趣旨を了とし、今後の運輸行政に反映して参りたいと存じます。     —————————————
  62. 關内正一

    ○關内委員長 この際お諮りいたします。閉会中も本委員会が運営できるよう、一、陸運、特に国鉄の経営合理化に関する件、二、船舶港湾に関する件、二、観光に関する件、四、空運事業に関する件、五、株式会社鉄道会館等調査に関する件、以上五件を議長に申し入れたいと存じますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 關内正一

    ○關内委員長 御異議なければ、さよう決します。  なお閉会中におきまして委員派遣を必要とする場合は、この手続を委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  64. 關内正一

    ○關内委員長 御異議なければさよう決します。     —————————————
  65. 川島金次

    川島(金)委員 まことに恐縮ですが、当局のおられるのを機会に、請願に若干関連がありますので、この機会に簡単にお尋ねをしておきたいと思います。従つて当局からは、簡潔に具体的にお答えができますれば、お答えを願いたいと思います。それでは一ぺんに条項的に申し上げてしまいますから、その旨お含みおきの上、お答えを願いたいと思います。  まことに小さいことで恐縮ですが、まず第一に、すべてが請願委員会の採択になつておるのでありますが、そのうちで、国鉄東北線の沿線であり、しかも中心地点であります大宮の、国鉄大宮工場の入口に位する俗称川越新道大踏切りというのがあります。この大踏切りを地下道ないし立体道に改造するという問題は、大宮市を中心とした一般市氏の三十年来の念願でありまして、幾たびか国会の請願委員会はこの旨を採択されておりますが、ようやく最近当局の注意を集めるところとなりまして、当局で何らかこれが具体化されようとしているやに伺つておりますが、その問題について今日どうなつておられるか。また当局はどういう計画をしておられるか。計画がありましたならばこの際承つておきたい、こういうことが第一であります。  第二点は、同じく省線浦和駅と蕨駅との間に南浦和駅設置の問題が、多数の通勤着の間から熱望をされておりまして、その熱望に従つての請願が前々国会で採択をされております。この問題についても、せつかく当局におかれましては実情を調査するなど、具体的に積極的な関心を払われておることは、まことに多とするのでございますが、この駅の開設に着手をいたしますならば、何年ごろ開設の運びになる計画であるか、その点をお伺いしたいのであります。  第三点は、同じく省線の与野駅というのがありますが、この与野駅の東口の駅の開設の問題につきまして、これまた沿線多数の通勤者の間から熱望されまして、前々国会におきまして請願が採択されておりますが、これがまだ一向に具体化されておる様子を私は承つておりませんので、この問題についてどういうふうな方針でおられるか、これをお伺いしたいのであります。  最後に東北電化の問題であります。これは本委員会委員全員各位の支援がありますことはもちろん、東北線沿線谷府県を通じての圧倒的な要請であります。この東北線電化の問題についても、再三にわたつて、また多数方面からの請願が集中されまして、それぞれこの請願はすでに採択になつて、政府に回付されておるのでありますが、東北線電化の問題については、今後政府、国鉄当局はどのような方針で対処されて行く計画であるか。この点について計画、見通しなどがありましたならば、お伺いをいたしたいのであります。  以上四点についてお伺いをするものであります。
  66. 細田吉藏

    ○細田政府委員 ただいまのお尋ねにお答え申し上げます。  まず第一番の大宮の川越新道の大踏切りの問題でありますが、本件に関しては実はただいま電話で紹介中でありますので、後刻にお願いをいたしたいと思います。  二番目の省線南浦和駅、すなわち浦和駅と蕨駅との間に新駅を設置する件でございますが、本件に関しましては地元の御要望は非常に切なるものがございます。また駅間の距離もかなり長うございます。現在東京鉄道管理局におきまして現地の調査をいたしておりまして、ほぼ現地調査が終つたという段階でございまして、近く国鉄本庁の方へ提出するという運びのところにまでに相なつております。  次の三番目と実は関連を持つておりますので、三番目を申し上げますと、与野駅の東品につきましても、これが必要性につきましては、これまたただいまお話がございました通り、また私とも並びに国有鉄道といたしまして令、この駅の東口の開設につきましては、数回にわたりまして陳情等も受けておるような状況でありまして、これをどういうふうにつくるかということについての調査は終つでおるのでございます。問題は予算の関係につきまして地元負担ということがございますような関係で、これはいずれも浦和市に属しておるわけでありますが、市の当局の側とこの負担をどういうふうに考えるかということで、二つが関連を持つておるようでございます。従いましてそういつた点につきましてお話合いを進めておるわけであります。東京鉄道管理局が当面の責任者でございますが、管理局長のところにおきまして現地と交渉をいたしておるところである、大体こういう段階でございます。与野駅の裏口につきましても、その交渉の結果をまちまして本庁へ書面が上つて参る、こういうことに相なろうかと存じております。  次に四番目の東北本線の電化の問題であります。これは非常に重大な問題でございまして、電化につきましては機会あるごとに運輸省としても考えておるのであります。国有鉄道の輸送力の増強、あるいはサービスの改善、あるいは内部的な経営の合理化の見地からいたしましても、電化を飛躍的に推進して参らなければならないということにつきましては、申し上げるまでもございません。今まで当委員会におきましても、しばしば御議論が出ておるところでもございますし、現在は御承知のように、昭和二十八年度予算といたしまして、浜松・姫路間の電化工事並びに山手の貨物線の電化工事を実施いたすことに相なつておるわけでございます。これを引続きまして、主要幹線を重点に電化を進めて参りたいという考えでございまして、お話の東北線の電化につきましても、国鉄におきまして具体的に調査をいたしております。昭和二十九年度以降の予算を電化についてどれだけ割当て、またこれをどこへ振り向けるかということにつきまして、ごく最近から、予算編成また国会の御審議等今後始まつて参る問題でございまして、電化の予算につきましては、運輸省といたしましても、極力多額なものを盛りまして、冒頭に申しましたような趣旨に合致するような方向で進みたいと考えておる次第でございます。
  67. 原彪

    原彪委員(改) 関連して……。ただいま東北本線の電化について御答弁があつたのでありますが、ひとつお聞きしたい点は、鉄道の新線建設こついては新線建設審議会があります。電化もまた地方民の熱烈な要望のある全国的な問題であり、また国鉄の経営の合理化、サービスの改善等からも重要な問題でありますので、やらなければならぬことでありますが、どのような方法によつて新線建設の審議会は新線を決定し、電化はこれは国鉄の内部あるいは運輸省の内部のことでございまするが、監理委員会なり、あるいはどういう方法で基本的な計画をおきめになるのか、お聞かせ願いたいと思います。
  68. 細田吉藏

    ○細田政府委員 申し上げるまでもなく、現在の建設線をどういうふうに進めて参るかといこうとと、電化をどういうふうに進めて参るかということとは、手続上大きな相違がございまして、ただいまおつしやる通りでございます。建設線につきましては、鉄道建設審議会に諮問いたし、あるいは——これは今日までございませんが建議がある場合もあるかと思いますが、そういつた審議会がありまして、一応の政府の原案ができまして、これを国会において予算審議とともに御審議願つておるようなわけでございます。電化につきましては、さような審議会が現在ございません。国有鉄道の内部といたしましては、あらゆる角度から検討いたしまして、国鉄の総裁が案を決定いたすのでございます。この過程におきまして監理委員会の議を経るということも、重大な問題でございますので当然でございます。これに対してこれまでの実情で申し上げますと、運輸省あるいは予算の関係で大蔵省等が、いろいろ意見を申しております。そういたしまして政府としての電化に対する案を快走いたしまして、予算に関連して国会の御審議を願つて決定になつておる、大体こういう段取りになつておるかと考えております。
  69. 關内正一

    ○關内委員長 山崎岩男君。
  70. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 この機会に緊急事態であると考えまするので、青函連絡船の夜間航行のとりやめの件についに御質問申し上げたいと思います。終戦以来数箇年間にわたりまして、青函連絡線は浮流機雷の危険性がありますので、夜間航行をとりやめておつたわけでありますが、幸いにして浮流機雷の危険性がなくなつたので、夜間航行のとりやめを解除いたしました。ところがまだ一年とたたないうちに、近再び浮流機雷の危険性があるというの で、夜間航行がとりやめになつたということを新聞等で知つたのでありますが、その状況はどうなつております か、御質問申し上げたいと思います。
  71. 津田弘孝

    ○津田説明員 ただいま山崎委員から御質問のございました青函航路の夜間運航の停止の件でございますが、今山崎委員からお話がございましたように、この航路を再開する前におきましては、北海道と本土との連絡が不十分でございましたし、また貨物の輸送量等においても減少いたしておつたのでございますが、国鉄といたしましては最近におきまする日本海水域、なかんずく津軽海峡付近における機雷が非常に減少いたしました。ことに海軽海峡はもちろん、北海道沿岸一円におきましても、昭和二十七年の一月ごろからほとんど出ていない、津軽海峡では全然出ていない、北海道水域では月によりまして一個出ておる程度になりましたので、ちよつといつからか覚えておりませんが、数奇月並から夜間運航をいたしまして、その結果非常に便利になつて喜ばれておつたのでありますが、実は最近におきまして浮流機雷が四個、この海峡付近にほとんど毎日日を接しまして出ております。それぞれ処分はいたしたのでございますが、何分にもこういつた非常に危険な状態にございますし、また日を接して出て参つたということは、やはりそこに何らかの傾向的なものがあるようなことも考えられますので、関係当局、なかんずく海上保安庁方面と十分連絡をいたしました結果・先日来貨物の夜間運航を停止いたしております。また旅客便については、ちようど真夜中に相互に青森並びに函館を出ます便に対しましては、出帆の時刻を一、二時間遅らせまして、ちようど海峡の中心を夜が明けてから後に通れるようにダイヤを改正いたしまして、現在やつておるというのが状態でございます。貨物の便数は十五往復やつておりましたのを、今側の措置によりまして四往復やめておリますので、十一往復になつております。平常十五往復やつておりますと、片便四百六、七十ほどの貨車の輸送力があるのでございますが、それが三百両程度に落ちておるというような状況でございまして、とりあえず来月の十日までこういうような状況で参りまして、その後の模様によりましてはまた善処したい。この状態が長く続きますならば、あるいは北海道あるいは本土の列車の一部を変更しなければならぬ、こういうふうに考えておる次第であります。
  72. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 この浮流機雷の脅威に対処するために、国鉄当局におきましては、東津軽郡の竜飛崎に非常に強力な性能を持つておりますところのレーダーを設けたのであります。このレーダーを設けることによりまして、私どももこの浮流機雷によるところの危険をある程度予知することができる、かように期待しておつたわけでありますが、今度の浮流機雷の発見は、漁船か商船が発見したように私は新聞紙上で知つておるのであります。このレーダーの効力というものがどの程度まで発揮されたかということは、新聞に発表されていないのでありますが、この点保安庁との間に何か話合いがあつたでありましようか。私はこのレーダーというものに非常に大きな期待を打つておるわけでありますが、どういう状況であろうか。わかつておりましんらお知らせのほどを願いたいと思います。
  73. 津田弘孝

    ○津田説明員 今お話のありました北博通の白神、青森県の竜飛両崎にレーダーができておりますが、これは国鉄りものではございません。海上保安庁が施設し、また運営するところでございまして、国鉄といたしましても、この効力につきまして、非常な期待を寄せておるのでございます。今回数個の機雷がそれをもぐつて入つて来たというので、残念に思つておる次第でございますが、さつそく海上保安庁の方に連絡いたしまして、さらに哨戒を強化していただきますように御依頼を申し上げております。
  74. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 この浮流機雷は、戦時中よりも大東亜戦争終了後において、その危険性が非常に大きくなつて来たわけであります。流れることも非常に多くなつた。今度の朝鮮休戦にこれは何らか関係があるのじやなかろうかと私は思う。朝鮮の休戦によつて何か浮流機雷の装置にしかけをしたか、あるいは浮遊して来たか、いろいろな点において、朝鮮戦争の休戦ということの影響があるのではなかろうかと私は判断する。というのは、戦時中においては機雷の危険性が津軽海峡にはなして、終戦後において危険性が非常に増大したという結果から見て、私はそのように推測せざるを得ないのであります。そこでこの点につきましても十分御研究くださいまして、万全の処置を講じられて、旅客の方々に何らの心配のないように、十分御処置のほどをお願い申し上げたいと存じます。     —————————————
  75. 關内正一

    ○關内委員長 次に株式会社鉄道会館等に関し調査を進めます。質疑の通告があります。川島君。
  76. 川島金次

    川島(金)委員 昨日私は鉄道会館の問題について、もつぱら会館側の代表である立花専務から、その考え方等について承つたのでありますが、それに関連して国鉄当局に若干お伺い申し上げたいと思います。  昨日立花専務は、私が御質問を申し上げましたのに対しまして、いろいろと会社側の立場から説明やら釈明やらをされておつたのでありますが、そのうちで、実は先般もこの委員会で、私は私なりに苦言を申し上げまして、副総裁の善処方を希望いたしましたのに対しまして、副総裁は国鉄側として早急に会社側と協議をするように、私どもにはお答えがあつたのでございますが、その事柄について繰返して説明はいたしませんが、何らか会社側と折衝なり懇談なりをされたのかどうか、その点をまず副総裁にお伺いしておきたいと思います。
  77. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 その問題に関しまして、実は私どもの方の総裁も入れ、あるいは運輸大臣等にも御意見を伺い、また会社側とも相談をするつもりでおつたのでありますが、実は総裁とも十分な相談はでき得ません状態で、ただ鉄道会館の社長の加賀山氏とは、一応こういう話もいたしました。ただ実際問題として、今工事として非常にあぶらが乗りきつているところなので、それを中止するとかいうことは、非常に困難な点があるということもその当時申し上げておいたのですが、つけ加えて加賀山氏と話はいたしましたが、先生も大体その点に関しでは同意見だ。中止とは別個な方法がほかにないものかということで、いまだに結論は出ていないのであります。
  78. 川島金次

    川島(金)委員 これは私個人の愚見で申し上げたのでありますが、きのうその件について私が立花さんの意見を尋ねましたところ、きわめて偏狭といつては語弊がありますが、何かこだわつたものの答え方をしておるように、私は印象を受けたのでございます。端的に申すと、この鉄道会館が世上の疑惑を受けておるという事柄だけは、否定できない現実の姿でございます。そこでこの世上の疑惑を一日もすみやかに払拭するという努力をするということが、国鉄当局はもちろん、会社側の当事者の間にも厳として存しなければならないのではないか。それくらいな責任は会社も感じてもらわなければ、この問題の早急な解決、言いかえれば、世人の抱いておりまする疑惑を一日もすみやかに払拭するという事柄は、なかなか容易でないということを私は申し上げたのでありますが、今副総裁から申されました通り、加賀山さんの言われた通りのようなことを言つておるのみならず、国会で問題となり紛糾し、あるいは極端に申せば、国鉄当局がどんなに迷惑をこうむり、また国民としてのわれわれがどんな迷惑をこうむつておるかわからないにもかかわらず、いかなる事情か、断固としてそういうことはできないのだ、こういう実に何かこだわつた、挑戦的な答弁をこの席上でされたのであります。少くとも私はそういう心構えであつてはならないと考えるのでございます。少くとも一たび問題となつた以上は、その問題を国民的な立場において、明朗な姿に立ち返らして解決するということが、最も必要な事柄であり、そして国鉄当局のみならず、鉄道会館にもその誠意と努力と積極性があるべきはずであります。この問題にからんで、ときには長崎総裁の罷免決議をするというような問題さえ起つており、国鉄当局にとつてはきわめて重大な事柄まで発生しておる。こういう事態に対して、会社は、やつたことは悪いのではない、わしらはこの工事はまかり通つて行くのだ。こういう態度では問題の積極的な解決を促進するという事柄にはならない。むしろそういう態度こそは、かえつて問題を紛糾させ、重大化せしめる要素になればとて、利益にはならないと私は考えるのでありまして、その意味から私は先般副総裁に私なりの見解を申し上げまして、そういう余地がないものか。何か立花さんの言葉をかりて言えば、この事柄について中止をするようなことをするならば、会社の大損失である。そして信用を失墜してどうにもこうにもならなくなるというようなことを言つて、当り前だ、これにまかり道つて行くのだ、こう言わんばかりの気勢をこの席上で示されたのでありますが、そういう態度は、私は必ずしも好ましい態度ではないと考えるのでありまして、私の申し上げておることは、工事を永久に中止さしてしまうというような事柄を含みとして申し上げるのでは全然ありません。ただ問題のすみやかな解決をはかるためには、国鉄当局との話合いで、たとい三日でも五日でも自発的に一時見合すというような姿を打出して、その間に国会の協力を得て、そうしてこの問題の早急な解決をはかつて、その上に立つて正々堂々と、明朗な姿で再出発をして、工事に着工されるということの方が好ましいのではないか。こういうことを言つたのでございますが、国鉄側には若干そういう気持があつても、会社側に全然それがないということであつては、これは問題外だと思うのですが、さらにその問題については、国鉄当局としてもその責任において、何らかそういう事柄を通じて問題の解決を促進するという具体的な、しかも積極的な方途を私は考え出すべきではないか、こういうふうに思うのでありまして、その点について他に何か国鉄当局としては目下考慮をされておる、その考慮の結果、何か試案でもあるのかどうか、そ点について重要な事柄でありますので、重ねて副総裁の見解を聞いておきたいと思うのであります。
  79. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 いろいろと鉄道会館をめぐつて世の中の物議をかもし、問題を起している点はおつしやる通りであり、はなはだ私申訳ないと思つております。ただ今川島委員がおつしやいましたいろいろ問題になつておる中でも、わけて見ますと中身が違つておる。たとえばこれに不正があるというような言い方もございますし、いろいろ問題があるわけでございまして、そうした問題の種類に応じて、それぞれやはり釈明すべきものははつきりと釈明をしなければなりませんし、そうでないならないとはつきりこれも言わなければならぬ。方法はそれぞれ内容に応じて考えて行かなければならぬと思うのでありまして、一例として工事を中止するというような方法はどうかという川島委員の御意見でございますが、これのみが最善の方法であるとも考えられませんので、これも一緒に私どもも考えるということをこの前申し上げたのであります。  それでその後私どももあの問題をめぐつて、たとえば使用料というようなものをまだとつていないという点は、確かに大きな手抜かりであります。完璧を期すべき措置の中で、その点が大きな手抜かりであるというふうに考えますので、これの概算でもとにかくとるということを至急にきめて命じております。ここ数日を出ずして、概算額をきめて徴収したいというようなことをまず考えております。そのほかいろいろと構内営業規則そのものにつきましても、御承知の通り構内営業規則というものは、昔の駅の待合所の中のタバコの店であるとか、あるいは弁当屋さんであるとか、こういうものを取締るような規則からスタートして今日になつておるわけでございまして、大きなビルディングの運営と申しますか、ビルディングの中のいろいろな諸施設、デパートとかいろいろな複雑なものを入れた構内営業というものは、一応構内営業の幅で考えておりますが、そのままの規則でそのまま適用して行つて無理のないところもないではないか、こういうものもひとつ根本的に、新しいそういう事態に対処して、構内営業規則の部分を改正すべきである、こういうふうなことも考えております。そのほか決算委員会、運輸委員会を通じまして、皆さん方の御疑問に対しては、やはり正しいところはあくまでも正しいというかつこうで弁解もし、これを聞いていただかなければなりませんし、おわびをしなければならぬ部分はおわびをするという措置も、現在としては一番大事な解決の方策だ、こういうふうに考えております。なおお話の点は十分総裁の病気が治り次第、運輸大臣等の御意見も伺いまして、できるだけ対策を早急に立てたい、こういうふうに考えております。
  80. 川島金次

    川島(金)委員 今申し上げましたように、この問題に当面して、国鉄のその最高責任者である長崎総裁の、政治的ではありますが、罷決議案が出るような事態にさえ発展して来たということも事実であります。しかもこの立花氏の話を聞いておりますと、責任はひとり国鉄にある一だからわれわれには不正はないのだからこれはまかり通つて行く、国鉄総裁がどんなに迷惑になろうと、われわれ国民がどんなに迷惑になろうと、一ぺん契約して借りたんだ、こつちのものだ、従つて文句は言わせぬ、われわれはわれわれでまかり通つて行く、こういうかつこうです、一言に言えば……。そういうかつこうであつたのでは一われわれはわれわれとしてまた別な観点から調査を進めなければならぬことになると思います。少くともこの問題の責任は、国鉄の責任ではあるけれども、同時にあわせて鉄道会館の当事者の責任もあるわけで、これは問題の解決に当るという誠意と責任感と熱意くらいはあつてしかるべきだ。ところが私の質問に対しまして、そういう誠意と熱意と責任感の片鱗だもない。われわれはまかり通る、こういうかつこうであるのであります。そういうかつこうにされて、一体国鉄の当局としてそれでよろしいのだというような見解をあなた方は持たれるかどうか、その点はいかがでありますか。
  81. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 昨日私は立花君がこの委員会でどういう答弁をされたかは、残念ながら聞きませんでした。ただ加賀山社長は決算委員会で答弁されておりますときに、非常に誠意を持つて、問題がこういうふうになつて来たことについて、大いに責任を感じておられるようなかつこうで答弁されたと思います。立花君の心境につきましては、あらためてよく聞いてみたいと思います。
  82. 川島金次

    川島(金)委員 正直に申し上げますと、昨日の立花氏の答弁というものは、われわれの積極的に熱意を持つた立場に立つて質問に対する答えではありません。むしろわれわれに対する挑戦のような形である。しかも責任は国鉄にある、こういうかつこうになつて、鉄道会館には寸分の責任もない、こういう形なんであります。私はその話を聞いておりまして実は唖然としたのです。きのうは私ちよつとからだの調子を痛めておつたので、それなりに私は聞いておつただけなのでありますが、そういう形で一体これから国鉄及び国鉄の中に民間の資本が入り、契約した以上はこつちのものだ、何をしたつてかつてじやないか、責任があつたら国鉄が負つたらいいじやないか。そういうようなことであつては、この先が思いやられるのです。少くとも今は鉄道会館というもの、この八重洲口のビルは天下の耳目の焦点となつているのです。その焦点となつている問題についておそらく、私はそんたくするわけじやないが、長崎さんもあなたも非常に責任を痛感されているじやないか、こう私は想像している。ところが一方の会社側の当事者には、国鉄の当局が感じておられるような感じ方というものは、私の聞く範囲、私の受けた印象では毛厘もない、こういう形で一体いいのか。こういう態度に出られるということは、一体国鉄当局に何かあるではないかということさえも、世間が見ないとも限らぬ。一方は、極端な言葉で言えば、いばりくさつている。そうしてまかり通る。一方の国鉄当局の最高首脳、総裁、副総裁はまつたく血眼になつて責任を感じておる。そしてどうやつたらこの問題を解決するか、非常に熱心な積極的な立場をとつておられるということを知つております。にもかかわらず反対の側に立つている民間の会社は、そういう感じがない。そういうことで一体問題の解決が促進されるかどうか、こういうことを私は疑わざるを得ないので聞くのです。どうぞそういう事情でありますから、いずれ両者ともお話合いを願つて、一体真意がどこにあるのか、そういう点もよく話し合つてみる必要があるではないかと思います。そういうことについて、またいずれ私は私で当事者にお尋ねいたしたいと思いますが、そういう実情であることを十分に参考として、両者間のお話合いをさらに重ねる必要があるじやないか、こういうふうに思うわけであります。  そこで続いてお尋ねを申し上げるのですが、これは基本的の問題で、本来ならば長崎総裁並びに運輸大臣にお尋ねしたいが、しかし総裁は病気であるそうでありますので、副総裁でもけつこうでございますので、この機会に承つておきたいのですが、一体国有鉄道は元來われわれの理解するところによれば、文字通り国有の鉄道であるのでありますから、そこに民間の資本が介入すべき性質のものでは、今のところないわけであります。これは本質的に言えるのではないかと思う。従つて輸送力の増強にせよ、あるいは施設の整備にいたしましても、民間の資本を必要とするときには借入金の形があり、あるいはさらに運営上の欠損の生じたときには、われわれの税金であるところの政府資金の融通の仕方もある。それ以外には本来はないわけであります。日本国有鉄道法のどれを見ても、輸送力の増強のために、あるいはまた施設の改善のために、民間資本を導入するという法文は、不幸にして私の見る範囲ではないわけであります。そこでまたこれは常識的に、世間的に見ても、国有鉄道である以上はその施設に至るまで、純国有の形において前進の姿をとつて行くということが、当然言える基本的な立場でなければならぬ。そこで私はお伺いするのですが、そういう基本的な立場でなげれ露ならねにかかわらず、停車場の施設に関しては、往々にして至るところに民間のいわゆる資本が導入されて来ている。そうしてその施設に関する限りにおいては、国の資本と民間資本とが合体して一つの形をなして来ておる。これは私は国有鉄道の今後のあり方について、きわめて基本的な重大な問題ではないか、私は先般来痛感をしておる一人であります。一体国鉄というものは、今後そういう形において純然たる国有の姿ではなくして、あるいはでき得るならば、民間の資本と合体して、民間の資本と合弁の形において、今後の国鉄というものをつくり上げて行くという基本的な方針があるのかどうか、そういう方針であればあるように私にも意見がございますが、そういう基本的な方針をまずお持ちであるか、その点をお伺いしておきたい。
  83. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 御説の通り国有鉄道は国の、国民の財産である鉄道の施設をお預かりして、これを国有鉄道法第一条並びに第三条というふうに規定をしております幅においてお預かりしたものを一般の公共の福祉の増進、できるだけ能率よく運営して行くということが使命でありまして、この国有の財産を民間の資本とごつちやにしてどうするということは、私は許さるべきものと思いません。ただ場合によつて寄付というようなことで、民間から寄付を受けて国の財産がふえて参るということがあることはあります。  それからもう一つ、国有鉄道が御承知の通り、独立採算制という面を相当強く要請せられまして、しかも一方で公共的な性格から停車場の施設というようなものも、それぞれ鉄道から言えば分不相応というようなかつこうで、りつぱなものをこしらえろという御要請もいろいろございます。しかしこれに対しましては、一々御要請通り受入れられないというのが現在の姿であります。ただ私どもといたしまして、従来鉄道の財産の中で公共の用途に害しない幅においてこれを有効に使うということも、これは私どもの当然の仕事の幅の中の問題であろうと思います。そこでそうした面で今回の場合も、本来ならば鉄道の二階建の土地だけで停車場をつくつて、それでおしまい、それでよろしいということも言えるわけでありますが、その用地の一部を有効に使つて、もし収入がふえて参るということになるならば、それもまた一策ではないかというふうな考え方があつたわけであります。御承知のように地方の停車場の中で、今のお話のように何と申しますか、民間の資本だけででき上つた駅というようなものもあることは御承知の通りでありまして、ただそういう場合に非常に影響と申しますか、弊害と申しますか、そういうものもないわけではない、そういう姿でやつて行くということは、私は必ずしも好ましいものと考えません。それで将来何と申しますか、鉄道に民間の資本が入つて来るという姿ではなくして、公の鉄道の運営に支障のない財産の一部を活用して、それがやがて民間資本と一緒になつてでき上るというふうなものが今度の場合なんでありますが、将来民間資本の導入というようなことを、積極的に大きくやろうとは考えておるわけではございません。ただ特にこの前出資の条項に関して御説明申し上げましたが、もし民間の資本と一緒になつてやるというような場合には、相当その資本の中身に入つて強力な発言を持ち得るような姿にしなければ、弊害ばかりが起つて来るというふうに考えます。今のところ積極的に鉄道が民間資本の中へ大きく割込んで行くなんということは考えておりません。
  84. 川島金次

    川島(金)委員 今の副総裁のお話は、半ばわからないわけではございませんが、この会館の問題については、少くとも国鉄の一部の資本、そして民間の資本が圧倒的多数の比率において合弁の形になつておることだけは、まぎれもない事実だと思う。国鉄の資本というものは、これは会社へ投入しておるわけではないが、当然国鉄のなすべきホームを中心とする施設の建設をやつておる。ところが東京駅全体の姿から見れば、民間の資本が圧倒的大多数の比率で、乗り込んで来ているということは言えると思う。民間資本を逆に鉄道が利用しておるという形ではありません。だからこれが国鉄会館が、たとえば社団法人、財団法人の形で、行く行くは全施設、あるいは全収益をあげて国鉄にささげる、こういつた公益第一主義の形で今日なつておるのであるならば、問題はない。ところがそういう形でなくして、会館は会館で事業でありますから、純然たる商法に定めた株式会社である。従つてこれはある程度の利潤追求ということは、当然起り得る経済活動であります。そういう形において行われるものですから、国鉄が利用するという言葉では言われておりまするけれども、逆に会社が国鉄の土地に建築されますところの建物を活用し、あるいは利用し、そして、会社自体の経営の上にも十分採算のとれるような形を盛り上げて行く性質のものです。従つてどう考えてみましても、東京駅の八重洲口に関する限りにおいては、民間資本の大きな乗入れということにもなつておるのではないかと思うのであります。そういうのにかかわらず、副総裁はそういうことではない。民間の資本はできるだけ利用するならばしてもいいじやないか、こういうのですが、民間資本を利用することはけつこうです。たとえば国鉄公債を発行して、これにこういう計画があるから、国民全体に協力してもらいたいということで、東京駅の、世界第一のホームをつくり、あるいは東京駅の駅舎をつくる。それに翕然として国民が納得し、そうして鉄道公債に応募して、その公債によつて堂々たる世界的な駅をつくる。これならば筋が通つてまことにいいのじやないか。ところがそういう形でなしに、一面において今申し上げましたように、事業団体が乗つているのです。この事業団体はあくまでも利益を本位とする。利益を本位としなければ、多くの零細な職員から金を集めたら問題なんです。利益があるということの前提に立つて、職員も金を出しているのですから、会館はあくまでも利益本位である、こういうことも極端に言えば言えるのです。こういう形のものを、今後とも、一体国鉄全体の経営の基本的な態度において、そういうこともやむを得ない、そういうこともして行くんだ、こういう基本的な立場を押し通して行かれるというお考えかどうか、これはくどいようでありますが、私は非常に基本的な問題として大切な事柄ではないかと思うので、重ねて伺つておきます。
  85. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 鉄道会館は結局営利会社ではないかというお話、非常に御説の通りでありまして、私どもも鉄道会館式のものであそこをやるときに、一番苦労いたしましたのはその点であります。そしてそれがかつてなかつこうで、営利の追求一点ばりで、われわれの方に協力の姿が出ていないならば一大事であります。それが結局片方で現在の鉄道から大きな金が出せない、あるいは鉄道が直接出資もできない、こういう姿でそのままでは、とうていそういう営利会社の他人ばかりの金というものでは許すことはできない。そこでいろいろ知恵をしぼりました結果、共済組合の出資一億の、三分の一の出資ということとしたわけであります。ただ御承知の通り鉄道会館はもちろん営利会社でありますけれども、本質は、いろいろかけひきで商売を大きくやるという性格のものではなくして、不動産業と申しますか、でき上つてしまえば、比較的安定した、固定した、そういう姿の事業であります。そう景気か不景気かで大きくがたがたするような性格のものではない。そして三分の一の資金は少くとも共済組合の理事長である、責任者である国鉄総裁が発言権を持つている。その株の動きに対しては十分配慮して行けば、弊害はあつたにしても、最小限度に食いとめられはしないか。この考慮は十分払つたつもりなのであります。将来こうした姿でやつて行くかどうかということは、御説の通り民間資本だけでいろいろなこういう大事な施設をやつて行くことについてこの弊害は十分あると考えますので、私どもとしてはできるだけ消極的に参りたい。しかし全然そういうことは今後ないかと言われれば、そういうことを全部なくしますと、こういうことも言い切れないと考えますので、その場合にはできるだけ慎重に、弊害を最小限に食いとめる方策を一緒にしてやりたいと考えております。
  86. 川島金次

    川島(金)委員 今の副総裁の答弁の後段は、私の国鉄を理解するところによればきわめて重大な考え方だと思いますので、いずれこの問題は運輸大臣、また総裁が健康になられたときに、さらにお尋ねをいたしたいと思いますので、これはそれで聞きおくことにいたします。  そこでさらにお伺いいたしますのは、昨日私と立花氏との間でいろいろと押問答をいたしておりまする中で、最後の立花氏のお話として、これはもちろん立花さん即席の一つの見解だつたと私は理解をして、そのままにしたのですが、かりにこの問題が契約の形において、もつと国民が納得できる姿に立ち直り、早急に明朗になるということになるということを前提としてのお話でありますから、その立場からして、今後こうしたものの運営にあたりましては、国鉄とこの当事者間だけのものではなくして、民間がそこに資十をつぎ込んで行くという姿は、これ片まぎれもない事柄でありますので、子うした事柄についてはいろいろ運営の上において、あるいは今後新たにそういう問題に着手いたしまする事柄等につきましても、相当慎重を期するこ、はもちろんであるが、その上にもなおさらに一歩進めて、国民の側から見ても、すつきりした納得した明朗な形でこの問題が進められ、運営されて行くことが望ましいということは、立花圧もこれを認めたらしいのであります。そこでその認めた立場に立つて、何か法制的な形において運営委員会的なものをつくつて、その運営委員会には、当事者はもちろん、一例をあげれば、国会側からも若干の人が入り、あるいは民間の利用者代表とか、あるいは学識経験者、そういう者が入つて構成した委員会をつくつて、この運営の万全を期したいことも一つの考え方である、こういうような事柄を立花さんは言われたのであります。そのことは私は今後の問題としては、一つの方法ではなかろうかと思つたのでありますが、そういうことについて国鉄側では何か考えられているかどうか、またそういうことが提案されたならば、それに対して、具体化するというような心構えにでもなられるかどうか、その点はいかがでございましようか。
  87. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 いろいろ公共的な場所を使つていろいろなことをやつておるのでありますから、いろいろな方面の声を聞くということはむろん必要であろうと考えます。ただその方法なりが、よほど考えませんと、必ずしもいい面ばかりが出て来るとも考えられませんので、もう少し幅広く、今お話の趣旨に沿うようなことを研究したいと考えております。見通しさえはつきりいたしますれば、御提案のようなこ、がうまく行くという見通しが立てば、もちろん賛成でありますが、もう少し研究してから答えを出したいと思います。
  88. 川島金次

    川島(金)委員 この問題も一つの問題として、私は研究に値する事柄ではなかろうかと思いますので、せつかく今後の研究努力を望んでおくものでございます。  そこで、私の質問が前後するようで恐縮ですが、私の記憶によりますと、昔逓信省は、ある一定の躍進都市に局舎を必要とする場合に、民間の全資本で構成しました民間会社をつくつて、その民間会社に局舎をつくつてもらつて、それに一定の年間使用料を払いながら、また民間会社に一定の利息が保証されるような形にしておきながら、順次何年かの長期計画において返還をし、そしてそれが終局においては逓信省の財産になる、こういうやり方をやつておつたことがございます。これなどは今の国鉄にとつて、私は十分に振り返つて参考にする価値のあるものではないかと思うのですが、一体この会館などをつくる場合に、そういつた議論というものはなかつたのかどうか。あるいはそういつたような試案というものがだれからも出なかつたのかどうか。またそういうこともかつては政府の側で行つて、しかもそれが非常にいい実績を上げておつたというふうに私は聞き及んでおるのでありますが、そういうことも一つの考え方であり、上法ではなかろうかと思うのでありますが、そういうことについてはどういうふうに考えられておりますか。その点をお答え願いたい。
  89. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 鉄道会館の規模を考えましたときに、もちろんいろいろな方法を考慮いたしました。ただしかし問題は、その庁舎の所有権が将来こつ七へ移るかどうかという問題だけではありませんので、むしろ会館全体の運営の問題が、主として問題になつていると私は考えるのであります。従いまして、そうしたかつこうで金を借りて毎年返して行くというふうにいたしましても、大きな金の問題になりますし、またそれだけの大きな金が事実安く借りられるかどうか、この点は非常に疑問もあります。結局まあおちつく先がああいう姿になつたのでありますが、当時の私どもの考え方としては、外からもいろいろとおれたちにあの経営をやらしてくれ——先ほどそうしたやり方では問題があるのじやないかと言われた式の陳情と申しますか、請願のようなものがほかにもあつた。それをしりぞけて行くのには、むしろ鉄道に十分発言権を残した姿で、営利会社の姿ではあるけれども、何とかやれるという見通しがついたので、あの案にきまつたわけであります。
  90. 川島金次

    川島(金)委員 今の副総裁のお話は、東京駅の八重洲口が十二階でなければならぬ、あの規模でなければならぬという前提に立てば、そういう議論になつてしまいます。しかし国鉄国鉄なりの一つの力がある、その力に沿い、しかもまた国民がその計画を納得すれば、あるいは他の方法も生れたと私は思うのであります。私の率直な目解なもつてすれば、国鉄国鉄で純鉄たる国有の姿であつてほしい、これは私の一貫した一つの考え方であります。どうも最近の国鉄の姿を見ておると、そういうことからだんだんはずれて来ておる。しまいにはどこまで民間の資本が乗り入れて来るかわからぬというような危惧さえ抱かざるを得ないような姿になろうかと、私には感じ円れるのあります。そういう姿になることは、まことに警戒すべき事柄ではないかと私は思う、その観点に立つて私のお尋ねなのであります。今の副総裁のお話は、なるほど世界一の八洲口停車場をつくる。それが地下二階、地上十二階、こういうものでなければ、日本におけるセンター・ステーシヨンとしての景観も、実力も、みえもない、こういう絶対的な立場に立てば、なかなか容易ではなかろう。そういう方法はあつても、借り賃も高かろう、返す金も容易でなかろうということになつてしまいますが、何も東京の八重洲口の停車場が、十二階でなければならぬという絶対条件はないわけです。そういう弾力のある立場で物事を考えれば、おのずからまた他に方法があつたのではなかろうか、こう私は思うのですが、どうもその方法を十分に考えずして、内輪同士で、つまり率直に言えばあまりはなれ合いのような形でやつてしまつたために、あちらにもこちらにも、国民の立場から言うと、ちよつと納得のできないような姿が現われて来たのではないか、こういうふうになつて来たのではないかと私は考える。また国民の大部分もそう思つておるわけで、そういうことを明らかにしたいために、われわれは連日皆さんとあなた方とともに、余分な努力をしておるような形で、われわれにとりましても非常に迷惑千万なことなのであります。私もこういうところでこういう議論をすることを、何もすき好んでやつているものではない。しかも一旦天下の疑惑をこうむつた問題であります。われわれは運輸委員会の名において、これを明らかにする必要がある、そういう責任を感じておる立場から申し上げておるわけであります。そこでさらにお伺いしますが、副総裁は、端的に言えば、民間の資本を利用しているのだというようなことを言われておるのですが、との問題について、さらに疑問が一つおるのです。それはきのうも立花さんに申し上げたのですが、たとえば副総裁は書類をよく見ておるかどうか、私はわからないのでありますが、あの高架下の工事の問題、これは一例でございますが、高架下の問題で、会社側のその工事の予定金額は九千二百万ばかり、ところが高架下で今日まで早くも現金収入になつたのが一億二、三千万円ある。何のことはない、前家賃の三箇年分で、当時の予定工事費より三割も上まわつてオーバーしておる、こういつたかつこうになつておるわけです。こういうかつこうを一つ見ても、国民の側から申すと、何か国鉄が施設を提供して、利便をはかつて開放しておいて、そうして資本を持つた利潤追求の立場に立つておるところの会社の利便にだけ供しておる、そうして会社はうまいことをしながら、ふたをあけてみれば、工事費よりも三割も四割もよけいの金をすでにとつているではないか、しかもこれに対して国鉄自身は一銭も収入を受けておらない、こういう姿である。どういうことで一体こんなことをやつておるのか、こういうふうに国民は感ずる、単純に割切つて考えてしまう、そういつたところに非常に誤解をされておる重大な条件があるのではないか、こう私は思うのです。こういう姿で来ておることを何とか明らかにして、国民に納得させるためには、立花さんは、契約をするときに、何か抽象的ではあつたけれども書いた、そして、国鉄内部のいわゆるそういつた賃貸料の問題についての規則があるが、お互いに仲間であるから、そういう規則はお互いが知つているから別に書かなかつた、書く必要はなかつた、こういうふうに一概に言つておられますが、少くとも経済行為の伴う契約書というものは、そういうふうに抽象的なものだけではいかぬと思う。ことに厖大な契約を持つたものであり、しかもそれは国民の財産であるその施設を一部提供する形になる、そういうことに関係のあるいわゆる経済行為の伴う契約書に対して、漠然たる抽象的な基本契約ならそれでいいのだという安易の考えで締結されたというところにも、欠陥があるだろうと思う、そういうことを立花氏は釈明をしているのですが、そういうことになれば、すでにこの会社というものができ上つて、国鉄と契約をいたした場合に、契約書には基本的なものきり書かなかつたが、そういうことははつきり規則にあるのだからということで釈明されるならば、すでに契約当時に、今後国鉄側に会社からどのくらいの金が年々入つて来るかということは、概算としてははつきり出て来る。ところがその概算も、日がたつてみなければわからぬという実情であります。そういうところにわれわれの疑問もあり、国民の側から見て疑惑も必然的に起つて来る。そこでお尋ねをするのですが、そういうことであるとするならば、この契約をいたしました当時において、すでにどのくらいの概算的な収入というものが、国鉄の側に入つて来るということの見通しくらいはついおつたんじやないかと私は思いますが、今までの答弁によりますと、それが漠然としているが、その点はいかがでありますか。
  91. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 会社は店から前家賃というものをとつている、そして画架下の工事に投じた金は比較的に少い、しかも鉄道は会社から一つもとつておらぬ、こういう問題が方方でいろいろと議論されているのでありますが、私どもといたしまして、今結論的に申されました鉄道が会社から受取るべき額というものを正確に、あるいは概算的にでも初めにとつておくべきだという点は、私どもは前から非常に申訳なかつた、こういうことをおわびしているわけなのであります。しかし会社といたしましては、竣工の時期が段階的になる、つまり七月から高架下は使えるようになるのだが、本館とかなんとかはまだ来年以降になるという形で、そこら辺から出て来た前家賃というものは、やはり本館の建築の費用の中へまわる、こういうやりくりもあるわけであります。また同時に、高架丁の共用部分については、本来ならば鉄道だけであの設備をやらなければならぬ、その部分について半額を負担しておる。これはいわば会社が鉄道に寄付したと申しますか、あるいは権利金のような性格もあると言えば言えないこともないわけでありますが、これは会社が一緒にやらなければ、少くともあの共用部分は、大体あのままの設備を鉄道だけでやらなければならぬ。会社が店を出しておる部分につきましては、板べいででも済む話でありますが、しかしそれをやはりあれだけりつぱなものにするなら、あの部分も一緒に活用したいというのが元の気持なんであります。  それから先ほどお話がありました初めから概算額として見当はついておつたろうというお話は、大よそ見当はつけておりました。大体四、五千万円くらいなものにはなるだろう、これはやつてみなければもちろんわかりませんが、見当はその程度につけておつたわけであります。
  92. 關内正一

    ○關内委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後一時十一分散会