○
政府委員(
渡辺喜久造君)
大蔵大臣及び
主計局長の
説明を補足いたしまして、今回提案されました。
暫定予算における
租税及び
印紙收入の
見込額の
算定につきまして御
説明申上げたいと思います。
全体といたしましては、過般提案され
不成立になりました
予算の
算定のときの
考え方を
基礎といたしまして、それに四月、五月という二カ月間の
性格も考えまして、最近における
収入の
実績、それから或いは過去における四、五月の季節的な
変動としての、その特殊な
性格、それから同時に御
承知の
通り四月が
丁度決算の締括りの月に当りまして四月に入
つて参ります
国庫歳入の中には、二十七
年度の
歳入になります
收入と二十八
年度の
歳入にたります
収入とその二つがあるわけでございますので、その点も考慮いたしまして、
見積りを作つた次第でございます。以下各税につきまして簡単に御
説明申上げたいと
思つております。
源泉所得税につきましては、一応二百五十億円の
収入を
見積つてございます。これは最近における大体
課税実績を
中心にしまして、四月、五月、各百二十五億という
数字を
基礎にして
見積つたわけでございます。四月、五月に入
つて参りますのは、三月、四月に支払われる
給与を
中心とした
所得税でございますので、特にボーナス時期とかいつたような特殊な
性格もございませんので、大体この辺の
数字を
見積るのが適当であろうと
思つて二百五十億計上いたしました。それから
申告所得税につきましては、五十四億三千二百万円計上いたしましたが、
申告所視税で、四、五月に入
つて参ります税金で二十八
年度の
歳入になりますのは、二十六
年度以前に
調定されておりました
滞納額の分で、二十七年、二十八年の四月に入
つて来る分及び二十七年の
調定で五月に入
つて来る分、それから
年度を越しましてから
更正決定等で
調定になりまして、その分が四、五月に入
つて来る分、というのが主なものでございます。昨
年度において四、五月に入
つた実績と、それから昨
年度と本
年度における
滞納額或いは繰越し
決定の分及び
増減等を考慮いたしまして、一応五十四億三千二百万円を計上した次第でございます。この両者の合計としまして三百四億三千二百万円を
所得税の額として
見積りました。
次に
法人税でございますが、
法人税につきましては三月
決算の
法人税は五月に
納期が参ります。その点など考慮いたしまして、一応過去の
実績及び二十八
年度における
歳入見積りを
中心としまして
計算しました
数字が、大体二百九十億三千五百万円というわけでございます。
それから
相続税、
富裕税、これらはいずれも昨年の四、五月に入りました数を一応頭におきまして、同時に昨年と今年における
収入見込額の脹らみを考えまして、
相続税につきましては二億六千九百万円、
富裕税につきましては、九千万円を計上したわけであります。再
評価税につきましても
考え方は大体同じでありまして、大体四、五月に
納期が参ります分及び
滞納等によりまして
収入が延びておる分につきましての四、五月における
歳入を
見積りまして二十五億計上いたしました。
次に
酒税でございますが、
酒税につきましては
税率引下げの
法案が三月一日から
施行に
なつておりますので、この
施行に
なつております新税法による
収入を
基礎として
見積りをしてございます。
酒税の
見積りにおきまして多少特殊な
性格を持
つておりますのは、丁度三月一日に減税になりました機会におきまして、酒の戻入がありまして、三月一日に改めて庫出しされたといつたような
措置がなされまして、そのための分が新らしい
年度の分の
歳入として入
つて参りますので、この分を加算いたしまして、そうして二百五十億という
数字を
見積つてございます。
以下
砂糖消費税、
揮発油税、
物品税、
取引所税、これらにつきましては、それぞれ各月の、まあ季節的な多少の
変動もありますが、大体四月、五月に毎月入
つて参ります
数字につきまして、それを
見積りまして、ただ四月につきましては先ほども申上げましたように、その中の一部は二十七
年度の
歳入に入りますので、この分は差引きまして、二十八
年度の
歳入になる分だけを特に取上げまして
見積りましたのが、そこにあります
砂糖消費税で四十二億、
揮発油税で二十五億、
物品税で二十八億、ただ
揮発油税につきましては、先ほど
主計局長からも御
説明がございましたが、航空機用の
揮発油税の
免税の
措置は、取りあえず五月まで延長するというつもりで、その分は計上してございません。
それから通行税につきましても、大体過去の
実績を目安に、一応季節的な
変動も考えまして、三億九千三百万円計上してございます。
それから関税、屯税につきましては、最近の
収入実績を
中心に、又木成立
予算における
見積り全体をも見まして、関税については三十四億一千八百万円、屯税については三千四百万円計上いたしました。
なお、
主計局長の
説明にちよつと漏れておりますので、補足して申上げたいと思いますが、このプリントで差上げてあります
編成要領の中の
歳入の項で以て、Aの
租税印紙収入についての
説明の中の(イ)、(ロ)のあとに、関税につきましても、今度の期限延長の
法律で、
免税措置の期限を取りあえず二カ月延長して頂くという
法案が出ておりますので、その分における
免税の
措置はこのまま続くものということを前提といたしまして、関税
収入が
見積つてございます。ここには
揮発油税のことだけが書いてありまして、関税のことが書いてございませんが、関税につきましても、やはり同じように期限延長の
法律による
免税措置の延長が是認されるものという前提の下に、一応
収入を
見積つてございます。
最後に、
印紙収入でございますが、これにつきましても、最近の
実績及び全体の
見積りというものも一応見合いまして、現金
収入と合せて二十五億三千五百万円、以上合計いたしまして千三十四億六千三百万円というものを、
租税及び
印紙収入として四月、五月分の
収入として
見積つた次第でございます。
非常に簡単でございますが、以上御
説明申上げます。