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1952-12-12 第15回国会 参議院 農林委員会 第9号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十七年十二月十二日(金曜日) 午後二時三分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
山崎
恒君
理事
瀧井治三郎
君
徳川
宗敬
君 三橋八
次郎
君
委員
池田宇右衞門
君
石原幹市郎
君
小串
清一
君
西山
龜七君
宮本
邦彦
君 楠見 義男君
藤野
繁雄
君
鈴木
強平君
政府委員
農林大臣官房長
渡部
伍良
君
農林省農地局長
平川 守君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長
細田
吉藏
君
事務局側
常任委員会専門
員 安
樂城敏男
君
常任委員会専門
員 中田 吉雄君
説明員
日本国有鉄道営
業局貨物課長
遠藤
鐵二君
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
農林水産業施設災害復旧事業費国庫
補助
の
暫定措置
に関する
法律
の一部 を
改正
する
法律案
(
衆議院提出
) ○
農林政策
に関する調査の件 (
貨物運賃等級改訂
と
農林関係
に関 する件)
—————————————
山崎恒
1
○
委員長
(
山崎恒
君) それでは
只今
から
委員会
を開きます。
ちよ
つと
速記
をとめて下さい。 〔
速記中止
〕
山崎恒
2
○
委員長
(
山崎恒
君)
速記
を始めて。続いてかねてから
予備審査
をいたしておりました
農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助
の
暫定措置
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
は、昨十一日
衆議院
を通過して、本
委員会
に付託されましたので、
只今
からこの
審議
に入ります。なお差支えなければ、先般御
了解
を得て置きましたように、本日採決いたしたいと存じます。
質疑
が残
つて
おりましたら
質疑
を願いたいと思います。
池田宇右衞門
3
○
池田宇右衞門
君
皆さん
の御
了解
を得まして、
委員長
から
質疑
が残
つて
おりましたらこの際
質疑
ということでございますが、大体
質疑
が尽きておるということは、少々語弊があろうと思いますけれ
ども
、この際
質疑
を御
了解
の下に
打切つて
、直ちに
討論採決
ということに、
皆さん
の御
了解
を得べく提案する次第であります。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山崎恒
4
○
委員長
(
山崎恒
君) 御
異議
ないようであります。では
只今池田
さんの御
発言
によりまして、多数
皆さん
の
賛成
がございましたので、
質疑
がないものと認めまして、これから
討論
に入ります。御
意見
のおありかたは、それぞれ賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。
藤野繁雄
5
○
藤野繁雄
君 各
地方
とも
災害
を受けておるところのものは、非常に経済的にも困
つて
おるのでありますから、
災害復旧事業
の
補助金
の交付については、できるだけその
手続
を簡単にして、
補助金
を速かに交付して頂くようにお願いいたしまして、本
法律案
に
賛成
いたします。
池田宇右衞門
6
○
池田宇右衞門
君
只今藤野委員
からも申されましたごとく、かねて
予算総会
におきましても、
大蔵当局
に対し、
農村漁村方面
における
災害
については、それぞれ
復旧
に対し、農民の汗と熱との努力によ
つて
、これらの
復旧
に対し非常な力を以て
復旧
に当
つて
おるにもかかわらず、未だ
災害
に対するところの
復旧費
の
助成
が二年三年に亘るというがごときは当を得ない、速かに
経費
を
予算
の上に計上いたしまして、これを、
復旧
の
補助
を又
復旧
の目的にかなうような方途を講ぜよと強く要望いたしましたところ、一、二年の間には必ずやるという答弁を得ておる現
段階
に鑑みて、
農林当局
におかれましても、
大蔵当局
のこの意向を強く把握いたしまして、
只今藤野委員
のおつしやる
通り
、急いで
助成方法
を講ぜられんごとを強く要望いたしまして、
賛成
するものでございます。
山崎恒
7
○
委員長
(
山崎恒
君) ほかに御
発言
ございませんか。別に御
意見
がないようでございますので、
討論
は終局したものと認めて御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕 録第九号
山崎恒
8
○
委員長
(
山崎恒
君) 御
異議
ないようでありますので、それではこれより採択に入ります。
農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助
の
暫定措置
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
を原案
通り
可決することに
賛成
のかたの御
起立
を願います。 〔
賛成者起立
〕
山崎恒
9
○
委員長
(
山崎恒
君)
全会一致
でございます。よ
つて本案
は
全会一致
を以て可決すべきものと決定されました。 なお本
会議
におけるところの
委員長
の
口頭報告
の
内容
と事後の
手続
は、慣例によりまして、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山崎恒
10
○
委員長
(
山崎恒
君)
異議
ないものと認めましてさよう取計らいます。 次に
本案
を可とされましたかたは順次御
署名
を願います。 多数
意見者署名
瀧井治三郎
徳川
宗敬
三橋八
次郎
池田宇右衞門
石原幹市郎
小串
清一
西山
龜七
宮本
邦彦
藤野
繁雄
鈴木
強平
—————————————
山崎恒
11
○
委員長
(
山崎恒
君) それでは続いて
国鉄貨物運賃等級改訂
の件を
議題とい
にします。今回
国鉄
において
貨物運賃等級
の
全曲的改訂
を企図せられ、
農林関係方面
に大きなセンセーシヨンを起しているようでありますので、今日
運輸
、
国鉄
及び
農林当局等
から、
等級改訂
の理由、目標、
内容
、並びに
改正
が
農林業
及び民生に及ぼす
影響等
の点についての見解を求めたいと存じます。
運輸省鉄道監督局国有鉄道部長
、
国鉄営業局長
、
辰林省官房長
の
出席
を求めてありますので、それぞれ各
只今
申上げました
かんがた
から御
説明
願いたいと存じます。 それでは
日本国有鉄道営業局貨物課長
の
遠藤
さんから御
説明
願います。
遠藤鐵二
12
○
説明員
(
遠藤鐵
二君)
国鉄
の
貨物課長
の
遠藤
でございます。先ず
貨物等級
の
意味
について
ちよ
つと御
説明
をいたします。 〔
委員長退席
、
理事
三橋八
次郎
君
委員長席
に着く〕
国有鉄道
は他の
運輸機関
の
運賃
と異ばりまして、その
運賃
に公共的な
制度
を採用することが必要であると考えらますが、その公共的な
運賃制度
の内合はどういうことかと考えますと、我々
三つ
の
原則
を考えておるのであります。 先ず第一が統一的な
運賃制度
でございます。これは
国有鉄道
の線路にも由の中、或いは
平坦線
とか或いは人口の多い所とか少ない所とか、いろいろ地理的な
條件
が異
なつ
ております。その
結氷運送
の
原価
も
線区
によりましても異はるのであります。そういう
原価
の高い
線区
で高い
運賃
を頂きますということは、その
地方
の
産業
の発達を阻害するのでございまして、
国鉄
はその
公共性
に鑑みまして全国的に統一された
達見率
を適用するということを従来とも考えて参
つて
おるのであります。 又その
原則
の第二が
遠距離逓減制度
でございます。
貨物運送
は物の移動を容易にするということが使命でありますので、そのためには
遠距離
が割安となるような
遠距離逓減制度
を採用することが必要でありまして、従来ともごの
制度
を採用いたしております。
原則
の第三は、
貨物等級制度
でありまして、これは
運賃
の
負担力
を加味いたしまして、
等級制度
を設定することであります。
旅客
にも一等、二等、三等の
等級
がございます。これは
旅客
のほうは、その
利用者
の意思によりまして選択ができるのであります。
貨物
の
等級
はそれとは異なりまして、
貨物
の
負担力
があるかないかということによりまして、
運賃
の上に差別を付けるという
制度
でございます。
運賃負担力
の小さい
貨物
を遠くまで運送させることが可能となりまするように、
運賃負担力
の小さな
貨物
の
運賃
を引下げ、
運賃負担力
の大きい
貨物
には高い
運賃
を課して行く。そうしてすべての
産業
につきまして、それがそれぞれ発展し得ろように
運賃制度
としても寄与しようというところが
貨物等級制度
でございます。 さて
現行
の
貨物等級制度
は、
昭和
五年に大
改正
されましたものが骨子と
なつ
ておりますが、その後
昭和
十五年更に
戦争
中も数次に亘りまして
改正
が行われたのでありますが、いずれにいたしましても
昭和
五年の大
改正
が
基礎
と
なつ
ておりまして、その後約二十年経過いたしております。又
戦争
中にいろいろ
改正
をされましたが、それは
戦争
中の諸
事情
に即して
心改正
でありますので、最近に至りますと
経済事情
も異なり、その他
社会万般
の
関係
に
変動
が生じておりますので、
現行貨物等級
が不適当であるという御
意見
が各
方面
から非常に強か
つたの
であります。又
国有鉄道
といたしましても、
只今
のような比較的安定いたしました
経済状態
になりますと、
戦争
中或いは戦前のこの
制度
が
国有鉄道
の
営業
にとりましても不適当な点が非常に多い。そういう
内外両面
から現在の
貨物等級
が不適当であるという
結論
になりまして、
昭和
二十五年頃から
貨物等級
を全面的に
改正
しようということを考えてお
つたの
でございまするが、何分当時は
朝鮮動乱等
の
関係
がありまして、
経済事情
が安定いたしません。そこで
経済事情
が或る
程度
安定する時期を選ぼうということで、その時期を
窺つて
お
つたの
であり事が、本年の春からいよいよ
等級
の
改正
に着手をいたしまして、
国鉄総裁
の
諮問機関
といたしまして、
国会議員
の
かたがた
、或いは各
関係官庁
の
代表
の
かたがた
、或いは
経済界
の
代表者
、
学識経験者
という
かたがた
から成る
等級審議会
を設置いたしまして、これを
国鉄総裁
の
諮問機関
といたしまして、如何にすれば公正妥当な
貨物等級表
が得られるかということを御
審議
を
願つたの
であります。
等級審議会
は数回に亘りまして慎重御
審議
を願いまして、十月の十日に第一次
答申
、十一月十五日に第二次
答申
を頂いたような次第であります。
答申
第一号、第二号はそれぞれお
手許
に配付してございます
資料
の中に入
つて
おります。これは
内容
を詳細御
説明
を申上げますと非常に長いので、極く簡単に
結論
的なことだけを御
説明
したいと思います。 先ず
貨物等級
の
改正基準
をどういうふうに定めたらいいかということでございます。
改正基準
の第一に考えられましたのが、
運賃
の
負担力
でございます。先ほど申上げましたように
負担力
の多い
貨物
には高い
運賃
、
負担力
の少い
貨物
には低い
運賃
、これが
決定要素
の第一でございます。そうしてその
負担力
を決定する、これを客観的に測定するには何の
基準
によるかということを考えますと、いろいろな尺度が考え得るのでありますが、すべての
貨物
に通じまして共通な
要素
といたしましては、先ず
価格
によるほかはないということで、
貨物
の
価格
が先ず第一に取上げられたのであります。それから
負担力
を決定するには、
価格
のみならず
貨物
の用途であるとか、
類型貨物
の
均衡
ということも附帯的には考えなければならないということでございます。 次に
等級
の
決定要素
の第二といたしましては、
運送原価
でございます。これは
資料
の三枚目の初めのほうにございますが、
鉄道
の
原価
は地域によりましては非常に違いますが、それを除きまして
貨物
の
種類
のことを考えますと、
種類
によりましては、
原価
は余り変らないのであります。ワムとかトムとかという車に積載いたしますが、そういうものについては、品物が
変つて
も、
原価
はそう大きな変化はないのでありますから、
運送原価
の点につきましては、通常の
経費
のほかに、特別の
経費
を要するものだけを考えればいいのじやないか。こういうことで
特種貨車
が要るか要らないかとか、
鉄道
の
危険負担
があるかないか、或いは
運輸
上の特別の
措置
をする必要があるかないかということを考えれば、その
程度
でよろしい、こういうことでございました。 次にこの
等級制度そのもの
が公共的な
観点
に立
つて
作られるものでありますけれ
ども
、そうや
つて
作られました結果の各
個々
の
物資
につきましても、
物資ごと
の
公共性
ということも考える必要があるのでございまして、第三に出ておりますところの
公共性
に基く
調整
がそれでございます。即ち
一般社会生活
上日常不可欠の
消費物資
は、これは
負担力
の有無にかかわらず安い
運賃
を適用すべきである、こういうことでございます。それから又
只今
御
説明
申上げました
趣旨
の
要素
によりまして査定されまして新らしくできましたその
等級
が、過去の
等級
に比べまして著しく高い地位にはまりました結果、その
産業
に対しまして著しい
影響
を与えるという場合には、別に
調整
を行う必要があるということでございます。 以上のような考え方によりまして
等級
を査定いたしたのでありますが、お
手許
の表の
最後
の頁を御覧願いたいと思います。
最後
の表に右側に
一級
から十二級までが並んでおりますが、先ず
価格
によりますところの
等級
の区切る
基準
を、ここに害いてございますような、
等級
を
一級
から十二級までとし、十二級は最も安い
貨物
、先ず最も安い
貨物
は、殆んど只の
貨物
がございますが、そういうものから二百円まで、十
一級
は二百一円から四百円までということで、そういうことで以下だんだん二倍飛び、二倍半飛び、三倍飛びというふうに
価格
の
区切り
をきめまして、これによりまして各
貨物
をそれぞれその級に当てはめたのでございます。その際
価格
のこの
区切り
でございますが、先ほど触れました
運送原価
の問題は、例外的に、例えば
危険品
はこの
価格
による
等級
より
一級
又は一紙上がるとかいうよぎな操作は多少いたしております。 それからこの表にございませんが、これはこの
一級
から十二級までが我々は
普通等級
と称しております。そうして
公共性
に基く
調整措置
といたしまして、特別
一級
、特別二級、特別三級、こういう
三つ
の
等級
を設けまして、
公共性
に基く
調整措置
として
運賃
を逓減する
貨物
はその
特別等級
に編入をいたしたのであります。これは
価格
には
関係
がないわけであります。 それからその次に
軽量減トン制度
でありますが、これは
ちよ
つと御理解が困難な点があるかとも思いますが、
貨物
の
価格
を
実車量
一トン
当り
で査定いたしました結果、
軽量貨物
は
貨車
一車に満載された
状態
におきまして、全
貨物
の総
価格
を
当該使用貨車
の
標記荷重トン数
によ
つて
除した
貨車トン
一トン
当り価格
とは
差異
があるのであります。即ち実重量一トン
当り
一万円の
貨物
は、それが
軽量貨物
でありますと、十五トン車一ぱい積んでも七トン半しか積めないといたしますると、
貨車標記トン数
一トン
当り
の
価格
は一万円でなくて五千円になるわけであります。そういう
差異
が生じます結果、
負担力
から考えまするとこの
運賃等級
を修正しなければならないという問題であります。それから次に第二と書いてございますのは、
貨物
を
小口扱貨物
で出されるか、
車扱貨物
で出されるかの、荷主さんから御覧になりました
運賃
上の
均衡
の問題であります。
国鉄
といたしましては
小口扱貨物
は非常に扱いが複雑でございますので、
車扱
でまとまる荷物が
小口扱貨物
に出貨されるということは非常に困る問題でありまして(二)によりまして
国鉄
の
営業
上の
見地
からも、その
軽量貨物
に対します
運賃
上の
均衡
を図る必要があるのであります。これがいわゆる
軽量減トン
の問題であります。 このようにいたしまして一応
等級
の分類、或いは
軽量減トン
を行うのでありますが、この
一級
から十二級、或いは特別
一級
から特別三級までの
特別等級
にはどういう
運賃
を適用するかという問題でありますが、
現行
の
貨物
の
賃率
によりますと、
最高
は
原価
を一〇〇といたしまして二五〇の
指数
でございます。
平均運送原価
を一〇〇といたしまして
最高
が二五〇でございます。
最低
が六八に
なつ
ております。例えば生糸というような非常に値段の高いものは
最高
の
一級
こ五〇でございまして、米は
国民
の
最低
の
必需物資
ということで
最低等級
にはまりまして六八という
指数
に相成
つて
おります。それを今回
等級審議会
の
答申
によりまして、
最高
、
最低
の幅を縮めたのであります。なぜそういうようなことをするかということにつきまして
ちよ
つと御
説明
申上げますと、現在の
貨物等級
で六級以下のものはそういう
原価
より安い
割引
の
運賃
の適用を受けておるのでありますが、その
割引額
が現在およそ百十二億円に達しております。百十こ億円
程度
の
原価
から割つた
部分
があるわけでございます。即ち一〇〇を
原価
といたしまして一番安いものは六八に
なつ
ておりますから、その減額の
部分
が百十二億円ということになります。そういたしますと、
鉄道
は
公共性
はさることながら、
企業
としてこれを維持して行かなければなりませんので、その百十二億円を
運賃負担力
の高い
貨物
にそれをかけて行くのであります。即ち五級以上の
貨物
に、その下から減額した
部分
を上の
貨物
にかけて行く。こういうことで経営をや
つて
おるのでありますが、
国有鉄道
が完全な
独占事業
であります間はそういうことが可能なのであります。諸外国におきましても完全な
独占時代
にはそういうことをそれぞれや
つて
お
つたの
であります。ところが自動車その他の
運送機関
の進歩によりまして、不完全な
独占
という
程度
の
状態
に相成
つて
参りますと、二五〇というような非常にきつい
運賃
をかければ、それはもう
鉄道
には余り来ないのでありまして、ほかの
運送機関
がそれを運送する。例えば
一級
品は二五〇という高い
運賃
でありますので、殆んど発送がないのであります。五日間に全国でも僅か一車しかないというような
状態
であります。その結果下の減額する
部分
を上のほうにかけて行くということは、
企業
といたしますると容易に行い得ないという
段階
になりつつあるのであります。でありますので
最高
を今回は二〇〇にとどめる、二五〇を二〇〇にする、そうして
最低
の六八を七五に引上げ、
上下
の幅を縮めるということを考えたのでございます。
最低
の七五の
意味
につきまして
ちよ
つと御
説明
申上げますと、
国有鉄道
の
貨物
に関しまする
運送原価
の5ちの直接的な
経費
、
輸送作業費
でありますが、これが丁度全
支出
の八割に当
つて
おります。
運送原価
は、
指数
にいたしますと一〇〇のところでございまして、その一〇〇に対しまして八〇の直接の
作業費
がかかるのであります。併しながら
貨物営業
は大体今まで
欠損
の
状態
に相成
つて
おりまして、今回一割値上を御承認頂きましてもやはり或る
程度
の
欠損
が出るのでありまして、それを
旅客営業
のほうから
旅客営業
の収益によ
つて
賄うのでありますが、大体五分
程度
の
欠損
でございまして、
運賃
の
平均
は九五ぐらいのところにあるのでありますから、八〇まで頂かないで九五の八掛、即ち七五
程度
の
運賃
を直接費として頂いたらどうであろう、こういうことで
最低
を七五の線にとどめたのであります。そういたしまして
価格
によりますところの刻みの中心を、昔の、現在の六級、新らしい
等級
の七級に置きまして、七級と申しますと、三千二百円から六千四百円までの
区切り
のところでございますが、これが
鉄道
の
貨物
のうち約四割
程度
を占める非常に大量な
貨物
がここに入るわけであります。
石炭
、
木材
がここに入るのであります。これが
運賃算出
の
基礎
となりますので、この
曾つて
の六級、今度の七級、それぞれそれを九五、
曾つて
の六級が九五でございます。今度の七級が九五でございます。
石炭
、
木材
その他
賃率水準
の同じところを七級に移しまして、
上下
の幅を適当に切り、いわゆる
賃率
を定めた、こういうことに相成
つて
おります。 いろいろ技術的なことを申上げて大変恐縮でございますが、そういう
状態
の下に仕事を進めて参りました。そうして私
ども
勿論
貨物運賃
が
国民生活
或いは
産業
の基盤と
なつ
ておることは十分承知いたしておりますので、この
改正
が
経済界
の実情に合わなければならない、これは当然のことであろうと思います。そうして
審議会
の慎重御
審議
を
願つたの
でありますが、更に又具体的の
個々
の
貨物
につきましても
関係各省
或いは
関係産業団体
の
かたがた
の御
意見
を十分に取入れまして、これが公正妥当なものとなりますよう慎重に進めて参つたような次第でありますが、
只今
までのところではおおむねの
物資
につきましては
関係官庁
なり或いは
業界
の御
了解
を頂いたような次第でありますが、一部の
物資
につきましてはまだ御
意見
を伺い、
只今検討
中のものもあるわけでございます。全部の
等級表
の完成はもう
ちよ
つと時日がかかるように考えております。今後とも十分に
関係官庁
或いは
業界
の御
意見
を尊重いたしまして、
経済界
に無用の摩擦が起きないように考慮したいと考えております。この従来六八という
指数
を当てはめておりました公共的に最も強い性格を持ちました
米等
が、
最低
が七五に上りました結果、それで
運賃
の額からいたしますと約一割の値上になります。又それに一割値上がつきますので合せて二割の値上になるわけでありまして、誠に
関係
の
方面
には御迷惑をおかけいたすわけでございますが、何分
国鉄
が
公共企業体
という恰好で、全部
収入
によ
つて支出
を賄わなければならない。而も
鉄道
が完全に
独占事業
ではないというような点から出発をいたしておる点がございますので、その点何分の御了承をお願いいたしたいと思います。以上であります。
三橋八次郎
13
○
理事
(三橋八
次郎
君)
細田部長
、何か補足的な御
意見
はございますか。
細田吉藏
14
○
政府委員
(
細田吉藏
君) 私
鉄道監督局国有鉄道部長細田
でございます。 今回の
国有鉄道
の
運賃改正
でございますが、これは
政府
といたしましては
運賃値
上をいたしました結果から増収がおおむね一割、値上をするために
利用減
もございますが、そういつたものも勘定に入れまして結果において
収入
が一割増加いたすということで案を作成し、
只今国会
で御
審議
中なのでございます。ただこの
機会
に
貨物
につきまして
等級改正
を同時に実施するということになりましたので、
賃率
といたしましては、
運賃
の一番元になります、
賃率
と称しておりますが、
国有鉄道運賃法
に別表として書いてありますが、この
賃率
におきましては一割の値上でございますが、これに
等級
の
改正
が加わります
関係
で、或るものは一割以上になり、或るものは現在よりも下るというようなものもございます。そういう結果に相成
つて
おるのでございます。
只今等級
をどうして
改正
するかというような点につきましていろいろ専門的な
説明
が
国有鉄道
のほうからあ
つたの
でありますが、戦後数回に亘りまして
国有鉄道
の
運賃改訂
を行
なつ
ておるのでございますが、その際もいつも
貨物等
の問題が非常に問題になりまして、
昭和
五年に作つたままの
貨物等級
ではこれはいろいろな不合理な点が多いじやないか。つい最近では昨年の十一月から
運賃改正
を実施したのでございますが、そのときは
等級
は全然いじりませんで、
賃率自体
を上げたわけでございます。その際にも
国会
におきましても
現行等級
の不合理な
部分
については是非とも
機会
を見て
検討
を加え
改正
をいたせというようなことの御
意見
が非常に多か
つたの
であります。そこでこれは
国有鉄道総裁
がきめるということに
なつ
ておるものでございますが、
国有鉄道
といたしましてはこの春からこの大
事業
に手を着けたというようなわけでございます。私
ども
といたしましては最も問題にいたしておりますのは、
最低
の
運賃
を、
最低
の
等級
の
指数
を上げました
関係
上、直接
原価
を償うという
観点
から上げました
関係
からいろいろな問題が起
つて
参りまして、著しい
変動
があるというようなものが
計算
上出ます場合につきましては、これを何らかの形で
調整
をいたして急激な
変動
を与えてはならないというような
見地
から、
国有鉄道
に対しまして要望を出しておるようなわけでございます。私
ども
のほうの
運賃
の
改正
の
手続
といたしまして、
運輸審議会
というものに
大臣
から
諮問
をいたすことに
なつ
ておるのでございますが、この
運輸審議会
におきましてもそういつた一割の
運賃値
上と併せて著しく値上になるものにつきましては、考慮をいたせといつたような
答申
も頂いておりますし、又
貨物等級審議会総裁
に対する
等級審議会
の
答申
にもそういつた
趣旨
のことが盛
つて
あるわけでございまして、そういつた点からいろいろ
検討
をいたしておるような次第でございます。
只今貨物課長
が申しましたように、まだ最終的な
結論
に到達いたしておらないものもあるわけでございまして、今後御
意見
を十分承わりまして、
等級
の
調整
をいたして参りたいと、かように考えておるような次第でございます。いろいろ御質問ございます節に又
お話
を申上げるごとにいたしたいと思います。
渡部伍良
15
○
政府委員
(
渡部伍良
君)
等級改正
につきましては、
只今国有鉄道
及び
運輸省
のほうから
お話
がございましたが、
貨物課長
の御
説明
にありました
原則
に従いまして
計算
をいたしまして、その結果
中間段
階におきまして、どういう折衝の
段階
に
なつ
ておるかというのは、お
手許
に表が差上げてございます。縦書の表と横書の表、二つでございますが、「
貨物等級
改正
案、
農林関係
二十七年十二月四日」、そうして
現行
と
改正
との比較、B|A、こういう表であります。それともう一つ一枚紙で「二月一日実施予定の
貨物運賃等級
に関する農林省の申入」、二十七年十二月八日という表があります。それは一枚刷りであります。その二つを御覧に
なつ
て頂きたいと思います。
農林関係
の
物資
につきまして一応試算されたものにつきまして、例えば減トンをどういうふうにするか、或いは又
公共性
の
割引
きをどういうふうに考えるか、
公共性
の中でも、
現行
の
賃率
と非常に違うものはどう処置するかという点について議論をしておるのであります。その主な点を申上げますと、
木材
につきまして、これは縦の表の終りから二枚目の中間あたり、桐、桐枝木、銘木その他、原木木曾ひのき、原木けやき、かし、その他、ずつと
木材
関係
がありまして、その
木材
の中で、原木のその他は、従来の
等級
が七級でありまして、
指数
が八五、これを今度の新
等級
で七級にし、
指数
が九五になる、それに減トンを加味しますと、
指数
が八八になる。そうしますと、
現行
の
賃率
に比較し三二%の値上になる。実際にはこれに一割の一般的な
運賃
の値上りが加算されるから、最終の姿としては一三%の値上になる。こういうふうにお読み願えばいいのでありますが、これに、そのほかその下の坑木、パルプ用材、不工製材、その不工製材の中の「その他」です「その他」については
貨車
の利用率、減トン数のところに小形中形とありますが、一番上の段で、中形では八八になるけれ
ども
、小形では減トンがないから九五の
指数
になる。その利用率で
平均
すると、
指数
が八八よりも上ることになるから彼此
平均
しますから、それでは困るからこれをもう少し下げてもらいたい、その方法としては二十
一級
、
特別等級
で
指数
八五のものを原木その他についてそのまま適用するか、或いは暫定的に八五として今後一年以内に減トンを精査しまして、規則
通り
、調査の結果によ
つて
指数
を訂正するかどつちかにしてくれ、こういうことに
なつ
ております。それから魚でありますが、魚は従来は甲乙丙の三種に分れてお
つたの
を、今度は下級は上級に比し、下級は大衆魚、上級は上等魚というふうに二つに分けることにしたのであります炉、その中の大衆魚としての下級魚の中の鮮魚、冷凍魚、塩魚、乾魚、皆それぞれ野菜並に二十三
等級
、
指数
七五にしてくれ、こういう要求を出しておるのであります。この点は
改正
案で見ましても、二十
一級
にすれば、下級魚につきましては一割の値上をしなければ
運賃
は変りないのでありますが、最近の粉食奨励、栄養食糧、食生活の改善という線に沿えばもう少し下げたほうがいいという強い説がありますので、そういう申入れをしておるのであります。この二点につきましては、議論が平行線になりまして、話がつかないということに
なつ
ております。 その次には、そのほかの
物資
につきまして、先ほど
説明
がありました
現行
運賃
に比較して非常な著しい差があるものは
調整
するという條項に従いまして、それではどの
程度
越えれば著しい辺かということを農林省としましては
運賃
の値上を込めまして、
等級改正
による
賃率
の上げを加算して、それが三割以上になる。言い換えますれば、一割の
運賃
を見ない場合に、
現行
の
等級
指数
によ
つて
改正
等級
指数
が二割を超過するものについては二割にとどめる、こういう要求をしておるのであります。これにつきまして、この申入れをした以来、更に滅トンを最寄りの駅に行
つて
調査して、減トンで二割以下になるというようなものは二割以下に引下げますし、減トンでもできないものは特別の
割引
をするというようなことで一時の品目について
検討
を加えております。まだ
結論
に達しておりませんが、この点で農林省と
運輸省
との
意見
の食い違いは、
鉄道
のほうは
貨物等級表
としては
計算
通り
出たものでや
つて
おいて、一定の期間、当分のうちこの
趣旨
に従
つて
特別の
割引
をしたらいいとそういう提案をなさ
つて
おりますので、それらについて更に今事務的に協議をしておるような
段階
にあります。それからいわゆる生活
必需物資
につきまして、その次に掲げておる
国鉄
案と農林省案というので見ますと、調味料、牛一馬、鳥卵、飼料、農薬、澱粉、大豆、油、畳表等につきまして、鳥卵、飼料につきましては、鳥卵は大体農林省の案
通り
になりますが、飼料、農薬、澱粉等につきましてこれをどの
程度
歩み寄るか……、澱粉などについては
遠距離
割引
を考えれば問題は解決するのじやないかという
国鉄
の申出もあります。そういう点を協議中でありまして、まだ全部は話がついておりません。なお、
遠距離
割引
の問題では、次に掲げておるような品目につきましてそれぞれ大体品目としては大
部分
のものが
意見
一致しておりますが、具体的に何キロ以上について何%の
遠距離
割引
をするかということがまだ
国鉄
のほうで
収入
減の
検討
が終りませんので、
最後
的な
結論
にはまだ到達しておりません。そのほか
鉄道
のほうで相当まあサービを約束されておる点は、一軍二駅着
制度
というもの、つまり今までは
貨車
扱いになりますと一軍の荷物は全部一駅に下さなければならなか
つたの
を、今度は一車を二駅に分けて下せる、併し一割五分だけ
運賃
を余計取ると……、これはまあ実際の荷主にと
つて
は非常に便利な
制度
になるのでありますが、そういうサービス、或いは列車指定
運賃
の割増を
現行
二割を三割にするとか、そのほか急送品に対する割増
運賃
の議とか、いろいろな点が考慮されておるのであります。数字的に、具体的にはもう少し協議をしなければならないと、こういう
段階
にあります。簡単でありますが、今までの交渉の経過について御
説明
いたしました。
三橋八次郎
16
○
理事
(三橋八
次郎
君)
只今
の
説明
に対しまして
質疑
がございましたら……。
池田宇右衞門
17
○
池田宇右衞門
君
ちよ
つと、丁度これに関連はしておりますが、それ前に、
遠藤
課長殿も見えておりますから一つお尋ねしますが、実際、冬季を迎えまして列車が三割或いは五割減をしておる、
貨物
列車においても相当列車が少く運転しているというような実情から申しまして、青森のりんご、その他におけるところの野菜、又薪炭等が滞貨して輸送困難になるというような点を先ず一点聞きたい。 それから野菜、果実においては、実際これだけの
運賃
がたとえ一割でも一割五分でも増加した場合に現在りんごなどは、青森県においても、長野県においても、岩手においても
原価
が一貫目四十円内外のものが
運賃
を払
つて
農家の実
収入
については殆んど
収入
がなく
なつ
てしまう。野菜も又キヤベツ、白菜等も同じ運命にあるのでありますが、
渡部
官房長の御
説明
によれば目下
運輸省
と折衝中であるというようなことを言われますが、
国民
の日常生活、食生活の実態を考えて見ますときに、又生産者農民の実情を考えて見まするときに、果して当を得た処置であるかどうかと疑わざるを得ないようなことのみであります。従
つて
我々は十分に
検討
を煩わさなければなりませんが、先ず以て今日滞荷荷物の野菜——薪炭、果実の状況をこの際つまびらかにして欲しい。
細田吉藏
18
○
政府委員
(
細田吉藏
君) すでに新聞紙上等でも御承知のごとく炭労ストの
影響
を受けまして
国有鉄道
の客貨の列車を約三割削減せざるを得ない
状態
でありまして、十一日から御質問の荷物列車につきましては三三%の削減、三分の一削減をいたしておるような次第でございます。もともと十一月、十二月というのは出荷の最盛期でございまして、この時期に三分の一の列車を削減いたすということの
影響
は想像に余りあることだと考えております。そこで非常に残念ではございますが、
最低
限度の生活必需品の優先輸送ということを、これは
戦争
中いろいろや
つて
おりましたようなことでありますが、やらざるを得なく相成
つて
おるような次第でございます。どういうものを優先輸送しているかということでありますが、これは
石炭
が足りませんから
石炭
は勿論優先輸送しております。それから主食、それから大衆魚、それから野菜、味噌、醤油、それから六大都市向けの薪炭、こういうものを今優先輸送をいたしておるような状況でございます。で、各地の滞貨は漸次殖えて参
つて
おるような状況でございまして、特に御指摘のありました青森のりんごとか、みかんは今出廻りの季節でございますが、こういうものは勿論優先輸送のほうに入れておりませんので相当滞貨いたしておるように記憶いたしております。詳細な今どの駅に何トンあるということは
ちよ
つと
資料
を持
つて
来ておりませんが、まだ三分の一削減は十一日からでございますので、今後がむしろ大きな問題かと考えておるような次第でございます。我々としましては、大体
昭和
二十二年くらいな
貨物
列車の数なんでございまして、その頃よりは運送を要する数量はうんと殖えておるのであります。何とか一日も早くこういつた状況から解除できますことを希望いたしておるわけでございまして、昨日も特に
石炭
を
国有鉄道
のほうに出すというような
お話
もございまして、いろいろ事務的にも
検討
いたしておるような次第でございます。何といたしましても、ストライキを解決するということがございませんければ、元のような状況に復するというわけに参りませんので、一日も早くそういつた状況になるように我々としても希望いたしておるわけでございます。なお例年は先ほど申しましたように数量が殖えておりますので、臨時に
貨物
列車を普通のときよりも一割或いはそれに近いものを殖やさなければならんような状況でございますので、逆にそれが三分の一減つたということは、その
影響
するところは非常に大きいというふうに考えておる次第でございます。具体的な、何がどこにどのくらい溜
つて
おるというようなことにつきましては、若し必要ございますれば調査をいたしましてお知らせいたしたいと思います。
池田宇右衞門
19
○
池田宇右衞門
君
只今
誠に率直に実情を御答弁下さいまして、私
ども
も心配いたしておる点も明らかになりましが、今度は普通なら
大臣
、政務次官などの政治的解決というふうにお聞きしたいのだが、実際又事務当局といたしましても、官房長以下各
関係
局長、課長等の
皆さん
においても十分にこれを考えてもらわなければならん。農家が本当に自分のものを生産するについては、全くすべてをそこに傾注いたしまして、折角生産された「りんご」が駅頭と凍死してしまう、腐
つて
しまうというようなことに
なつ
たときに農家の気持はどうだ、昨にこれが現金化されないという場合には一体生産意欲が出るか出ないか、又野菜もその
通り
であります。殊に最近は長野その他の林産県は、東京は炭、ガス等がなくて、その他の都市もそうであろうと思いますが、これらに対して薪炭を送ろうとしても
貨車
がない。幸いにトラック輸送で僅かずつや
つて
おりますが、若しごのトラックの輸送がますます利用価値を高め、頻繁に利用されるということになると、折角値上げした
運輸省
方面
の
貨車
に対しての利用価値も減
つて
しま
つて
、値上げをしたが却
つて
収益が少なく
なつ
たという点もないとは言えません。それは第二といたしまして、こうした果実、野菜、殊に「りんご」「みかん」は昨年の五割増の収穫があ
つて
、この際こそ
国民
の保健維持の上に如何に果実が役立つかということを最もわからせる絶好の
機会
であるにかかわらず、先ほど申しましたように滞貨してこの運行をとめておる、これは何とい
つて
も事務当局においても十分に折衝することの責任がないとは言えませんが、
大臣
を督励いたしまして、或いはあらゆる機関に、いわゆる通産省に、或いは
運輸省
に連絡をと
つて
どういう手を打
つて
おりますか。又生産農民に対しましては、現金の全然ない
かたがた
に融資を図りまして、これらに対するところの年末或いは来年度の農業生産の計画に役立つ方法を講じておりますか、御答弁を煩わしたいと思います。
渡部伍良
20
○
政府委員
(
渡部伍良
君) 消費地に対する生活
物資
優先輸送につきましては、
細田部長
のほうから
お話
のあつた
通り
でございます。これは各省が特別の連絡
会議
を以ちまして、遺憾のないように処置をするという、こういう段取に
なつ
ております。更にその他の
物資
、又優先輸送をやる
物資
につきましても、従来普通のときよりもなかなかむずかしいのであります。それに対する処置をどうするかということにつきましては、勿論万全の処置を講じなければなりません。この点につきましては、出荷団体等からいろいろの注文が出て来ております。例えば資金融資という問題も出ております。或いはトラックを余計廻せという要求も出て来ております。それぞれの団体或いは府県当局と協力しまして、できるだけのことをやりたい、こういうふうに考えております。
西山龜七
21
○
西山
龜七君 私はそれぞれの係のかたにお尋ね申上げたいと思います。第一の問題は、
運賃
が
改正
になり、積込、精卸その他の附帯費用というものは、これはやはり
運賃
の
改正
によりまして
改正
をするか、
改正
をせずに従来
通り
やるかどうか、これが第一点。第二点は、自動車の
運賃
とそれから船舶の
運賃
を
改正
するか、そのままで、これは
鉄道
に
関係
がないからそのままに置くかどうか、これが第二点。それから第三点は、現在
鉄道
の輸送しておる
貨物
の量と、自動車が輸送しておる量は大体どのくらいの比例でや
つて
おるかということが第三点。それからその次に、
貨物
の
運賃
を
改正
をしたがために自動車と船舶にその
貨物
をとられて、実際には一割値上をして増収を図ろうとしても
運輸省
は逆に
収入
が減少するという虞れはないかどうか、これが第四点。それから第五点は、今度の
運賃改正
というものにつきまして、
運輸省
はどのくらいの距離を、例えて申しますならば、その距離によ
つて
これくらいの短距離は盲動車によ
つて
輸送すべきである。先ずこれくらいの距離なら
鉄道
によ
つて
輸送すべきものであるとか何とかいう、距離によ
つて
自動車に依存するとか、
鉄道
に依存するとかいうこれは分れ道になると思いますので、それをどういうような
基準
によ
つて
鉄道
にその荷物を吸収するという方針であるか、これが第五点、それからもう一つは、先ほど
運賃
をきめます
基準
として、その積荷の
価格
によ
つて
運賃
をきめておると、こういう
お話
がございましたが、そうしますと、その
価格
なるものがどれくらい値上りになり、どれくらい値下りに
なつ
た場合に初めてその
運賃
が又上り下るものか、その六点につきまして、それぞれの係のかたから御答弁願いたいと思います。
細田吉藏
22
○
政府委員
(
細田吉藏
君) 私のほうの担当のことにつきましてお答え申上げます。先ず最初には通運料金の問題であります。通運料金と申しておりますもの、いろいろ
貨物
の積込、積卸、集荷、配達、こういつたものであります。これにつきましては、私
ども
のほうの自動車局の所管に
なつ
ておりますが、
只今
研究いたしております。で、特に通運料金で今回問題になります点は、先ほど
説明
がありました減トンという
制度
を昔のように復活いたしまして、減トンと申しますのは、トン
当り
の容積、単位容積
当り
の重量が軽いために
貨車
に一ぱい積んでも満トンにならないというものにつきまして、減トンいたすわけでありますが、これが現在までの通運料金の建前といたしては、
鉄道
の
運賃
計算
、トン数で通運料金を取
つて
おるわけでございます。十五トン車であれば十五トン、十トン車であれば十トンという
運賃
計算
、従量で取
つて
おるわけでありますが、今回は減トンいたしますから、このままでありますと値下げになるわけです。それにつきまして、通運料金全体の水準を通運業者の
原価
計算
その他を勘案いたしまして、きめておるわけでございますので、その点につきましては、若干の修正をいたさねばならなくなるのではないかと考えております。そのほかの
事情
で値上するかどうかという点につきましては、私
只今
のところでは何とも聞いておりません。いろいろ今
検討
を加えておるようでございますが、今申しました減トンの
関係
だけにつきましては、少くとも
改正
が必要であろうというように考えております。 それから船舶の
運賃
でございますが、これも実は私のほうの海運局の所管でございますが、
只今
のところでは値上をいたすという計画を聞いておりません。これにつきましては、海運局の
関係
でございますので、若し私の
説明
に誤まりがございますれば、改めてお答えいたしたいと思います。
只今
のところでは伺
つて
おりません。船舶の
運賃
は
鉄道
と比較いたしまして非常にまだ高位に
なつ
ております。この
関係
で
戦争
中船舶から
鉄道
に移りました
貨物
が船へ還らないのであります。そういつた状況でございますので、値上はいたさないのではないかというふうに百私承知をしております。 それから
鉄道
と自動車の量でございますが、
鉄道
はおおむね一億六千万トンの
貨物
を扱
つて
おります。これに対しましてトラックは約四億トン運んでおります。これはそのトラックの四億と申しますのは、実は
鉄道
の両端における小運送、
鉄道
の
貨物
がトラックで倉庫なら倉庫、生産地なら生産地、集荷地なら集荷地から駅まで来る、それから駅に着きまして、駅から又荷主の所まで配達する自動車、これが含まれております。勿論
鉄道
の一億六千万トンが全部自動車で小運送されるものではございません。殊に
石炭
などはもう殆んど専用線から出るというふうになりますから、これが全部二度ずつかかれば、それだけで三億二千万というものを差引かなければいけませんが、これが
鉄道
の両端に入
つて
おりますものも合せてそういう形に
なつ
ておるのでございます。そういつたことで数字はかなり大きい数字に
なつ
ておりますが、通運のものとその他のトラックというものとの数字につきましては、はつきりいたしておりません。トラックとしてと
つて
おるものでございます。ただ距離でございます。輸送の距離、
鉄道
の
車扱
いの
平均
輸送距離は約二百五十キロと御承知を願いたいと思います。その二百五十キロは戦前の状況では大体百三十キロから百五十キロぐらいが
鉄道
の
平均
均輸送距離でございましたが、今日では申上げました海運との
関係
その他から非常に伸びて参
つて
おるような状況でございます。トラックの
平均
輸送距離につきましては、
ちよ
つと数字を持
つて
おりませんが、これは恐らく数十キロ、
平均
して通運のものも入れますから、三、四百キロぐらいは普通じやないか、
平均
いたしますと……。そんなにも
なつ
ていないのじやないかというふうに考えております。そのほかの点につきましては、
国有鉄道
の
貨物課長
からお答え申上げます。
遠藤鐵二
23
○
説明員
(
遠藤鐵
二君) 先ず
運賃改正
一割値上の結果、他の
運輸機関
に荷物が行かないかというお尋ねでございますが、これにつきましては、今回いろいろの
措置
を講じまして、他の
運輸機関
に
貨物
が転化しないようなふうにいたしております。と申しますのは、トラックとの
関係
は近距離の
運賃
の比較でございます。この近距離の
運賃
につきましては、
国鉄
は
最低
運賃
という
制度
を設けておるのでございます。一車を使えば、距離にかかわらずその
計算
された結果の
運賃
が如何に安くても、そこまでは頂くという
最低
運賃
という
制度
がございます。
只今
十トン車につきましては二千円でございます。又十五トン車につきましては二千五百円、大型
貨車
につきましては三千円と、こう
なつ
ております。そうすると、今回一割値上はいたしますが、この
最低
運賃
は据置く予定に相成
つて
おります。なぜ据置くかと申しますと、
最低
運賃
は昔は四円であ
つたの
であります。それが現在では
平均
二千五百円、六百数十倍の値上に
なつ
ております。これでは如何にも不合理であるので、今回は引下は行わないけれ
ども
値上はやらない、据置くのであるという結果、極く近距離の
貨物
につきましては、
貨物
自動車との競争
條件
は
車扱
いにおいて同じでございます。一車の扱う
貨物
について同じでございます。それから小品
貨物
でございますが、小口
貨物
のほうも同じく
最低
運賃
は
只今
八十円であります。一件につきまして八十円でございますが、それを据置く予定に
なつ
ております。この
関係
も従来と変化がございません。先ず小品
貨物
とトラックの分野と言いますものは、六十キログラムの荷物につきましては百二十キロメートルぐらいの所が、それから五十キログラムの荷物につきましては八十キロメートルぐらいの所が
鉄道
の
運賃
とトラックの
運賃
とが見合う点でございます。それ以上距離が伸びますと
鉄道
のほうが安くなるということに
なつ
ております。
最低
運賃
の据置等によりまして、小口
貨物
につきましても、値上によ
つて
自動車にその荷物が流れないような
措置
が講じてあるわけでございます。 それから距離でありますが、距離は
国鉄
の
貨物運送
は戦前百五十キロメートル
程度
でございましたが、
只今
の
運輸省
からの
説明
の
通り
、現在二百以上に
なつ
ております。これは一面近距離の荷物が自動車に代
つて
来るということと、それから船舶
運賃
が昔と比較いたしまして、倍率が
鉄道
より非常に高いのでございます。それは船の
運送原価
が高く
なつ
ておるごとに基因すると思いまするが、非常に高く
なつ
ておりまして、
物資
別の海陸の
運賃
の比較をいたしますと、現在は船と
鉄道
との
関係
が大体とんとんくらいのところが多いのであります。北海道の
石炭
について申しますれば、船のほうが大体安いとか、或いは
木材
についても北海道から本州向けは船のほうが多少は安いのであります。その他品目に上
つて
それぞれ船
運賃
、
鉄道
運賃
の比較は違いますが、船のほうが幾らか公定標準
運賃
では安いのでありますが、それにしても船のほうは積替等の
関係
で非常に大量の場合以外は、やはり荷主のかたは
鉄道
をお使いになることの御希望が多いのでございまして、今回一割値上になりましても、
鉄道
の荷物が船のほうに大量に行くということは
ちよ
つと考えられない。場合によりますと、
鉄道
が一割上げますれば、船もそれに応じて一割かつきりではありませんが、自己の採算を有利にするために船
運賃
を
調整
することも考えられないことではありませんので、一割値上によ
つて
大量に
鉄道
の荷物が船のほうに行くということは先ず先ずあるまいと考えております。 それから
最後
の
価格
の値上り、値下りによ
つて
等級
が変るかどうかという御質問でございましたが、これは先ほど御
説明
申上げませんでしたが、
価格
によりますところの
等級
の刻みは
普通等級
といたしまして、
一級
から十二級ありまして、十二級が二百円まで、十
一級
が四百円まで、十級が八百円まで、九級が千六百円まで、八級が三千二百円まで、七級が六千四百円まで、六級が一万二千八百円までというように二倍跳びに
なつ
ておりますので、今回我々がこの
価格
を当嵌めますにつきましては、
鉄道
は勿論、現地の人間を使いまして調査をいたしますし、又
関係
各
業界
或いは各官庁の御
意見
を十分に承わりまして査定をいたしたのでありますが、その査定が間違
つて
おりますれば、
等級
の決定までには修正も可能であると思います。それから、それでは
等級
炉一旦決定したあとにおき
価格
が
変動
したならばどうかということでございますが、
等級
はかなり永続的な
制度
でございまして、そのときどきの
価格
の
変動
によ
つて
絶えず
等級
を上げたり下げたりいたしますと、非常に事務が複雑になります。各駅におきましては、厖大な
貨物等級表
を見ながら、
運賃
の算出を毎日や
つて
おるわけでございますので、絶えずこれを修正変更するということは事務的に不可能なのであります。併しながらそういうような賃物が相当大量に、或いはその品目が殖えました場合には一部の修正を行う、こういうことがございます。現に一昨年も一部の修正をいたしました。
戦争
中にも小さな手直しは数回いたしたわけであります。それで過去の例から見ますと、二年、三年目くらいには一部の修正をいたしておるのでありますが、そんなわけで値段が上
つて
上のクラスに入つた、或いは下
つて
下のクラスに入つたから、すぐそのときに修正をするということは行かないのじやないかと考えております。
西山龜七
24
○
西山
龜七君 先ほど
運輸省
の監督のかたからお答えを願いましたが、私の質問はそれじやなしに、
鉄道
へ積むために自動車を利用するのじやなしに、現在の
貨物運賃
というものに対して、やはりこれも
鉄道
貨物
の
運賃
が上つたと同じように
貨物
の
運賃
を引上げるかどうか、こういう質問であります。それからもう一つは、
鉄道
が一億六千万トン扱
つて
おる、車が次の駅へ持
つて
行く、又積卸しをする、それに四億トン扱
つて
おるという
意味
ではありません。
鉄道
の輸送をしておる
貨物
の総量と、トラックが全国的に輸送しておる
貨物
の総量が、大体どのくらいのものをトラックが輸送し、
鉄道
が輸送しておるか、こういうことであります。
細田吉藏
25
○
政府委員
(
細田吉藏
君) 第一の点でございますが、最近トラックの
運賃
につきましては改訂をいたしたわけでございます。これにつきましては、今までのトラック
運賃
は或る幅を持たせておつたわけであります。
鉄道
は確定
運賃制度
というものを採用いたしましてきめたのございます。これは私
ども
の自動車局のほうできめたわけでございまして、形式的には
最低
よりも上廻
つて
おる、
最高
より低いというところできめたわけでございますが、トラックの
運賃
を更に上げるということはないと考えております。 それから先ほど申上げましたので誤解があるようでございますが、四億トンと申しますのは、自動車の運んでおるものの総量でございます。ただ一方が四億トンで一方が一億六千万トンというのは、これはただそれだけで御比較になりますと、自動車は非常に多いじやないかということになりますが、その中には
鉄道
の両端の小運送、これは荷馬車によるものもございます。それから専用線などで小運送は全然しなくてもいいものもあるわけでございますが、その
鉄道
の駅からの自動車が運んでおるものも引つくるめまして四億トンでございます。
西山龜七
26
○
西山
龜七君 わかりました。
楠見義男
27
○楠見義男君 私少し遅れて参りましたから、或は他の
委員
のかたと重複した御質問を申上げるかも知れませんが、その際はそう言
つて
頂きますれば、あとでその経過を伺いますから、具体的に各品目についての細かい質問は別の
機会
にお願い申上げたいと思うのですが、一般論として、
運輸省
或いは
国有鉄道
、どちらでも結構なんですが、お伺いしたいのは、今回の
等級
格差の変更に関連して、従来も行われておりましたが、
公共性
ある
物資
の
調整
をお考えに
なつ
ておるのですが、その場合の
公共性
の認定というものを、それぞれその
物資
を取扱うところの役所が最終的に決定し得るような体制にしておるのか、直接その
物資
を所管する行政庁とは別個に
運輸省
独自のお考えでそういうことを御判定になるのか、先ずこの点をお伺いしたいと思います。
遠藤鐵二
28
○
説明員
(
遠藤鐵
二君)
等級
は
国有鉄道総裁
の権限に
なつ
ておるのでございます。この
等級
の性格は運送契約の
内容
に
なつ
ておりますので、
鉄道
の用語で言いますれば、
貨物運送
規則の別表なのでございます。従いまして運送規則、運送契約を総裁がきめますので、その附表たる
貨物等級表
も、
国有鉄道
の総裁がこれを定むることに
なつ
ております。併しながらこれを全面的に
改正
するということは非常に重要な問題でございますので、
手続
といたしましては
運輸
大臣
の承認を経なければならないというふうに考えます。 それから各省との
関係
でございますが、そうや
つて
国有鉄道総裁
がきめるごとに
なつ
ておりますので、
法律
的にはないわけでございまするが、併し実質的には
関係各省
の御
意見
を十分に傾聴いたさなければなりませんので、今回の
改正
に際しましても、
等級審議会
そのものにも、これは
国鉄総裁
の
諮問機関
ではありますけれ
ども
、
関係各省
の
代表
のかたにも入
つて
頂いておるし、
国会
のかたにも入
つて
頂いておる。それからその後におきましても事務的の打合せは引続きしておりまして、ずつとや
つて
おるような次第でございます。
渡部伍良
29
○
政府委員
(
渡部伍良
君) 今のに附加えますが、今度や
つたの
は今の
お話
の
貨物
等級審議会
が
国有鉄道
の中にできまして、そこに官庁としましては、
審議
庁、農林省、通産省、それから各荷主の
代表者
が寄
つて
、そこで
等級
の
審議
をしたのです。そうして初めの我々の
審議会
に
諮問
されたときの
審議
、これは
最後
の
等級表
までをこの
審議会
にかける、又かけてくれと、こういうふうな申込を我々してお
つたの
ですが、
運賃
一割値上のやつが急にきま
つて
、それに間に合わせなければいかんということになりまして、具体的の品目の何級にするかという問題は、
国有鉄道
と
関係官庁
の事務的な打合せは
審議会
から委任されたと、こういう恰好に
なつ
ております。
楠見義男
30
○楠見義男君 大体
手続
の経過だけはわかりましたが、私は実は希望を申上げておきたいのですが、それは同じ
公共性
の
物資
の間においても、或いは又そうでないものと、
公共性
のある
物資
として一応取扱われたものとの間においても、取扱うところの所管省においては、
運輸審議会
なり、或いは他の
方面
で御覧になるのと違つた、所管省としては責任ある立場に立つた
観点
から見た場合には違つた
結論
が出る場合が出て来ると思うのです。従
つて
そういうような場合には、やはりこの
運賃
の値上が結局逆に生産者に大きな
影響
を与える場合も多いと私は思うのです。従
つて
そういうようなことは責任ある官庁が中心に
なつ
て進行をと
つて
頂くと同時に、それもやはり
運輸省
のほうでもでき得る限り尊重して頂きたい。これは
影響
するところが非常に大きなものですから、これだけ一つお願いしておきたい。 それからもう一つお尋ねする点は、この
審議会
で
答申
の際にもそういうことが明らかに
なつ
ておつたように私は承知しておるのですが、今
等級
格差の変更においては、別の一割の、給与ベース改訂に伴う財源としての一割の
運賃値
上はこれは別でありますが、
等級
格差の背景においては
運賃
収入
は不増不減の
原則
と言いますか、それが重んぜられておるというふうに私承知しておるのですが、そういうぶうで間違いございませんか。
藤野繁雄
31
○
藤野繁雄
君 今楠見さんからいろいろお尋ねがあ
つたの
でありますが、大体了承したのでありますが、
運賃
の
改正
は
国会
の同意を得なくちやできないのですが、
等級
の
改正
は
国会
の同意を得なくてもいいと、こういうふうなことであれば、この
等級
の
改正
で
国鉄
の収支には非常に
関係
があるのでありますから、
等級
の
改正
も
国会
の同意を得るのが、或いは承認を得るのが適当であろうと思うのでありますが、これは
大臣
か、或いは政務次官にお尋ねしなくちやできない問題であるかもわかりませんが、こういう点についてどういうふうにお考えに
なつ
ているか。一応お伺いしたいと思います。
渡部伍良
32
○
政府委員
(
渡部伍良
君)
国有鉄道運賃法
の中の七條と九條の二つの規定で、
運賃
は「
運輸
大臣
の認可を受けなければならない。」ということが九條二項にあるわけですね、七條には、
貨物運賃
の二項に「
車扱
貨物運賃
は、
貨物等級表
の
等級
に従い、別表第三の
賃率
による。」、こういうふうに
なつ
ておりますから、この二つの條項の解釈を有権的にどういうふうに解釈するかの問題じやないかと思うのですが、この点は
運輸省
の責任者からお聞き願つたほうがいいかと思うのですが、そういうふうに……。
藤野繁雄
33
○
藤野繁雄
君 今度のこの
運賃
と
等級
の
改正
の結果、私の知り得た範囲では、或いは間違
つて
おるかもわかりませんが、農村
物資
については相当多額の値上りになるように考えられるのであります。そこで心配であるのでありますから、どんな農林
物資
がどのくらい上
つて
、その全額がどのくらいになるか、こういうふうな数字が今直ちにおわかりにならなかつたら、あとで
資料
でいいので一ありますが、一つお尋ねしたいと思
つて
おるのであります。
渡部伍良
34
○
政府委員
(
渡部伍良
君) もう
ちよ
つと正確に……。
藤野繁雄
35
○
藤野繁雄
君 農村
物資
が非常は上
つて
おるように考えられるから、何がどのくらい上
つて
お
つて
、総体の金額がどのくらいになるかという数字を、或いは今
資料
を頂いたので、それがわか
つて
おるかどうかわかりませんが、そういうふうな
資料
をお願いいたしたいと思います。
渡部伍良
36
○
政府委員
(
渡部伍良
君) お
手許
に配付しておる表で見て頂きまして、最終の
結論
に達しておりませんが、この表の
通り
、仮にきまるとすれば、値上りの率がどうなるかというのは、この縦の表で値上り率は出ておるのでございます。これの金額が、つまり増収分がどれだけになるかということはあとで、これは大変な
計算
でしよつちゆう
変つて
おりますが、この
計算
ができておるかどうか存じませんが、できておればすぐ出ますが、できていなければ、もう一遍あとで
計算
して差上げたいと思います。
楠見義男
37
○楠見義男君
藤野
さんの質問に関連して、もう少し私は突込んだことをお伺いいたしたいのですが、それは
藤野
さんから御要求に
なつ
た
資料
をお作りになるときに、併せてや
つて
頂きたいのですが、今の農林省の官房長から、これを見ればわかるということでそれを示された。それで行きますと、さつき承知したように、
等級
格差の改訂においては不増収不減収の
原則
だと、こういうことでありましたが、ずつとこの表を一覧しますと、その改訂の
等級
格差表によれば、不増収不減収でないような
ちよ
つと感じを受けるのです。そこでその場合に、これはさつきも申上げたように、消費者から見れば生活必需
関係
の
物資
が農林
物資
には多い、それから又逆に生産
関係
から言えば、零細な生産者が多いために、
運賃
の改訂によるところの圧力というものが、零細な生産者に大きな
影響
を及ぼす虞れも多い。そういう
観点
から、実はその
貨物等級
の
改正
については我々は非常に関心を持
つて
おるわけなのです。そこで
農林関係
のもので、不増収不減収でなくして、実は増であつたり、或いは減であつた場合に、仮に減である場合には、それをどの
部分
で今回の改訂では補
つて
おられるか、増である場合にはどの
部分
を実は農林
物資
は限
つて
おるのか、こういうことを知りたいために、例えば通産
物資
なら通産
物資
と農林
物資
、それからそのほかの
物資
というようなものについての、一つお調べもありますれば、それをお示し頂きたい。
藤野繁雄
38
○
藤野繁雄
君 これは余り小さくなるかわかりませんけれ
ども
、造林
事業
というものは、治山治水に非常に
関係
がある。こういうふうなことからいたしまして、
政府
は五割の
補助金
を出して農林
事業
或いは治山治水というようなものに力を入れているのでありますが、今回の
運賃改正
の結果から見てみますると、木炭であるとか、薪であるとか、或は不工製材品であるとか、苗木であるとか、或いは林産物の
運賃
が非常に上つた結果、五割の
補助金
は出してでも、その上つたところの金額が五割の
補助金
以上に
なつ
て、却
つて
補助金
よりもより以上の金を農民は継足さなくちやできない、こういうふうな結果になるのじやなかろうかと、こう心配するのであります。今一例をと
つて
説明
してみまするというと、一町歩の造林費は二万八千三百四十円で、
補助金
は一万四千百七十円である。それが今度の
改正
の結果、一町歩
当り
の減収が一万七千五百二十六円で、更に
賃率
と
等級
の両方の値上げにしてみまするというと、一万九千四百七十三円、こういうふうに
なつ
て、
補助金
は一万四千百七十円だ、
運賃
の値上げは一万九千四百七十三円だということであれば、
公共性
がある治山治水
事業
、造林
事業
というようなものはだんだん衰微して、国土保安ができないように
なつ
て来るのではなかろうか、こう心配されるのであります。
運賃
のためには
公共性
は十分認めるという
お話
であるのでありますから、そういうふうな
公共性
のあるものに対しては、何とか
公共性
を認めて
運賃
逓減の方法を講ぜられるべきであると、こう考えるのであ
つて
、是非そうしてもらいたいと思うのでありますが、御
意見
を承わりたいと思うのであります。
遠藤鐵二
39
○
説明員
(
遠藤鐵
二君) 林業
関係
の大宗
貨物
でありますところの
木材
等につきましては、
等級
変更によりました多少の
変動
はございまするが、そう大きな割合ではないのであります。ただ造林用苗木、桑苗木につきましては、
国鉄
の最初考えました案によりますと、非常な値上りになりまして、
等級改正
と
運賃改正
と合せまして三割を超すような結果に
なつ
てしまいますので、農林御当局からも是非これをもつと逓減しろという御
意見
がございまして、
只今
のところ
最低
の
等級
にまでこれを下げまして、それにいたしましても、やや現在より水準が上るようなことになりまするが、新らしい
制度
といたしましても、最も安い低級の
賃率
を適用したい、かように考えております。
徳川宗敬
40
○
徳川
宗敬
君 前の御質問にもありましたように、今度の
運賃
の改訂が不増減の
原則
によ
つて
やられたということでありますけれ
ども
、今の
お話
にもあつたように、
木材
その他の林産物に対しては非常に不当な値上りに
なつ
ておるよう匹思うのですけれ
ども
、この不増不減の
原則
に合致するように公平な是正をされることを希望するのですけれ
ども
、これについての御
意見
を伺いたい。
遠藤鐵二
41
○
説明員
(
遠藤鐵
二君) 今回の
等級改正
は、
等級
といたしましては、全く不増収不減収で計画をしております。それは、旧
等級
によりますところの各
物資
の
運賃
を
等級
別に新らしい表に移して参りまして、各
貨物
全部を移し替えましても、結果は不増収、不減収のように立案をいたしておるのであります。ただ
農林関係
のものにおきましては、値下りをするものもそれは大量にございますが、値上りするものが更に多いのであります。と申します。まあ最大の原因は、冒頭に御
説明
申上げましたのですが、直接的な
経費
を
国鉄
としては頂くべきだという
観点
から、従来六八という
指数
、三割二分引でございますが、そごまで限界を引いておりました。直接
経費
ということになりますると、これがおおよそ七五、二割五分引きということになるわけであります。そうして、その三割二分なり何なり、大きな
割引
きを受けておりましたのが、主としてこれは林業には少いのであります。殆んどありませんが、農の
関係
にあつたわけでございます。そういうような
関係
で、
最低
が上りました結果、農の
関係
につきましては、下るものより上るものが多い、こういう結果に
なつ
ておるわけであります。そうして、それでは
国鉄
はそれだけ増収しておるかというと、実はそうではありません。総体といたしましては、むしろ減収に
なつ
ておりますので、それがどこにあるということは、どこからどこにということを計画いたしておりません。総体で
計算
いたしております。結局通産
関係
のほうに或いは行
つて
おるかも知れませんけれ
ども
、そういうことでございます。併し繰返して申上げておりまするように、
最低
が上りましても、極端に或る
物資
につきましての打撃が多くないようにということでいろいろ折衝いたしておる、こういうことでございます。
徳川宗敬
42
○
徳川
宗敬
君 今の答弁にありましたように、急激な
運賃
の値上りを防ぎたいという
お話
でありましたけれ
ども
、どうかその
通り
に、殊に林業
関係
に関しては、従来から見て急激な値上りになる点が多々あると思います。そういう点を十分もう一遍御考慮願いたいと思います。希望を申上げておきます。
楠見義男
43
○楠見義男君 これは別に今度の改訂について反対とか、或いは又批判的なことを申す
意味
でも何でもないのですけれ
ども
、実情もできるだけ確保したいという
観点
から、例えば従来の
指数
で
最低
五五なら五五のものを今度は七五にするとか、こういうことはおやりに
なつ
ておりますね、そのこと自体、別に私は今申しますように、必ずしも批判的にどうこうというのではありませんが、まあ強いて言えば、それは
運輸省
がお考えに
なつ
たことで、その
影響
はおきめに
なつ
たとたんに生産者と言いますか、消費者というか、そのほうはお役所のほうで一方的におきめに
なつ
て、或いは
審議会
の
答申
の結果かもわかりませんが、その結果直ちにあふりを喰うことになるわけです。従
つて
今
徳川
さんから
お話
があつたように、経過的にはやはり或る
程度
のことは、急激な変化を与えないような配慮はお考えに
なつ
て然るべきじやないか、これは私も考えなければならんところなんですが、それと同時に今
藤野
さんや、
徳川
さんから具体的な問題が出て来ましたから、私も実は具体的に今日は言うつもりはなか
つたの
ですが、申上げるのですが、例えば公共
物資
の問題で、肥料、農機具、農薬というようなものは、これは農林省としては生産用資材としての大宗というか、三本柱に考えておられるわけですね、それを
運輸省
のほうの
観点
から、肥料、農機具はこれは公共
物資
かもわからんが、農薬はおれのほうは公共
物資
とは考えないというような考え方はせずにしておいてもらいたい。これはやはりそれを主管しておる役所の見解というよりも、むしろ一般的な筋の通つた分類の仕方をしてもらいたい。或いは農林
物資
と他の
物資
との
関係
で、例えば建築用資材なら建築用資材で、セメントならセメントは公共
物資
だけれ
ども
、畳表だとか、藺草だとかいうようなものは、これは
運輸省
としては公共
物資
とは考えんとか、そういうことでなしに、やはり彼此
均衡
と申しますか、筋の通つた分類の仕方をしてもらいたい、こういうことを実は申上げるつもりで、細かくなりますから、抽象的な
原則
論をお伺いしたわけなんですが、具体的の品目が出て来ましたから、これは併せて御参考までにお願いしておきます。
三橋八次郎
44
○
理事
(三橋八
次郎
君) ほかにございませんか……。私から一つお聞きしたいのですが、今度の
等級改正
というようなことにつ甚しては、いろいろな目的があ
つて
やられることだと思うのでございますが、そのうちの一番大きな目的というのは一体何でございますか。
等級改正
の問題ですね、一番大きな目的は何でございますか。
遠藤鐵二
45
○
説明員
(
遠藤鐵
二君) 一番大きな目的と申しますと、それは
鉄道
に対する
経済界
なり何なりの御注文が、
運賃
負担の公平を図られ、こういう御
意見
が最も強か
つたの
でございます。まあそういう
意味
からいたしまして、我々といたしましては、それを最重点に置いて考える、それから
国鉄
の立場からいたしますると、現在の
制度
が先ほど申上げましたように、
戦争
中からかなり歪められた点がたくさんあるのでございます。サービス本位から離れまして、量の輸送というようなことに重点を置きまして、そういうことでやはり
等級
を
改正
しなければ、例えば今申上げた減トンの問題などは、これはやはり
等級
問題に触れなければ、この問題を解決ができないわけでありますが、そういう部内部外両面の理由によりまして
等級改正
に着手したと、こういうわけであります。
三橋八次郎
46
○
理事
(三橋八
次郎
君) そう
なつ
て参りますと、各
等級
の各種目の
均衡
ということも今回十分お考えのことだと思うのですが、先ほど楠見
委員
からも
お話
がございましたように、農業の生産資材であります肥料、飼料、農機具というものと農薬というものとは、従来非常に
等級
が違
つて
おつたと思いす。併し生産というものの重要性から鑑みまして、農薬は肥料、飼料、農機具などとは同率に行くべきものだと考えるのでございますが、今度
改正
されましたこの案を見ましても相当
等級
が違
つて
おるように思うのでございますが、これらを直すというお考えはございませんですか。
遠藤鐵二
47
○
説明員
(
遠藤鐵
二君)
只今
御指摘の農機具、それから農薬につきましては、まだ
只今
のところ農林省のほうと私のほうで折衝の最中でございます。
三橋八次郎
48
○
理事
(三橋八
次郎
君) これは従来非常に
等級
が違
つて
お
つたの
でございますが、肥料、飼料にこういう
等級
を与えるとしましたならば、やはり農薬な
ども
これと同一に取扱
つて
頂きたいということは、これはまあ一般の要望でございますから、十分御考慮をお願いしたいと思います。今日の
審議
の状況並びに各
方面
の要望等につきましては、十分参酌の上善処せられますように要望いたします。 本日はこれで散会いたします。 午後三時五十七分散会