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岡村文四郎君
佐竹さんなかなか御熱心に
農業関係のことをや
つてもら
つておりますので、観測を誤
つておるとは申しません。ただ御存じないからそんなことを申すんだと思います。寒冷
単作地帯のことにつきましては我々が主とな
つてでつち上げた
法律でございますから、これはよくな
つておりますが、今度の急
傾斜地の問題はもとより他にこれに比べてやる何物もないと思います。そこで問題は、
事業の
項目が入
つておりますが、何
一つ見ましても非常に困難でございまして、例えば
農道を作るにいたしましても、先ほど三橋さんから十分こまい話をされていますのでおわかりだと存じますが、五歩、六歩、十歩、十五歩、こうい
つたような段の道路をつけますと、それは非常に小さい規模のところにおる百姓はいたしております、ただそんなことをしたらお前は損をする、こういうわけに参らんと思います。そこでこれらの道路を作るためには段間もろくにとれんようなところに人家がございます。そこでそれを道路にし又客土と申しますのは、客土を若しすれば、人間の肩において或いは人間の背において他から土をしよ
つて行くか、担いで行くよりほかにないところでございます。そこで排水
事業というものはないと申しませんが、大体そうたくさんはないと思います。そこで客土が
考えられますが、これは例年客土となると思います。それにいたしましてもなかなか容易ではないのでございます。現在
大蔵省、
農林省が協議されて
農業に対しまする
補助を出しております。それを限度に比較
考えをいたされますと、全く今度のような急
傾斜地の
補助金は何にもならんということにな
つて仕事ができないと思います。で、私は時間がないのでそうたくさん言
つても果てしがつかないと思いますから申しませんが、是非
佐竹さん一応見てもら
つて……、この間あなたのところにお邪魔をして次席に
お話をいたしましたるところ、その次席は高知から
愛媛に走
つてお歩きに
なつたもので大分頭に入
つておる、成るほどあなたのおつしやるところはそうかしら、それでも多少はわかります、そこで
お話にならんのです。先ほど
救護法を受けておる者の
状態を悪いと申しましたが、それは何ぼでも
お話して見ましよう。そういうところにおるものを何とかしてやろうという何ですから、私は不可能なことを私は最初から言明しております。ところが是非やらなければならんというならこれをでつち上げて本当に長い聞苦しんでおる彼らの労苦なり或いは生活が何ぼかよくなれば幸い今国会に議席を占めておるのが幸いで、この際
一つや
つてやろうとこういう本当の肚の底をきめてお
つたもんですからきついごとを申上げますが、どうしても現地を御覧にならないと積雪寒冷
地帯の
補助率を運用されるようなお
考えでは、今度の急
傾斜地の問題は解決はつかんと思います。そこでそんなら
予算がもらえなければ
補助金を出すことにいかんから仕事をしない、こうな
つたのでは結局八億なり何なりもとれんことになりますから、是非早急に
農林省にそう申上げておきます。で、
農林省の局長にも是非現地に人をや
つてもら
つてそうして是非現地を見てもらうように話をいたしておきましたが、なかなかそこまでいかんと思います。これは我々の話を信じて結構ですが、若し信じられないというのならば、現地を見て成るほどこれはひどい、私はこれを
補助金によ
つて事業を行うことすら土台それが無理だと思います。ですからその無理だと思
つておるものを
法律で出してやろうということで、是非そうならなければならんのであります。そこで池田さんがおいでにな
つて写真まで撮られた、そんなことが一遍だかございます。それは池田さんがおいでにな
つて、必ず
予算を出しますと言
つて写真を撮
つて今でも残
つておると思います。そこで
衆議院の
愛媛県選出の薬師神先生が非常に熱心にやられておりましたが、今度の選挙で落選されておられません。当てにならないので三橋さんが熱心にや
つておられますが、どうしてもこれは一度通した以上は我々の力でものにし、成るほど急
傾斜地の問題が多少でも役に立
つたということにしないと、今の
お話のように二割や三割で黙
つておりますとお前は何をした、私が申上げたように選挙政策の
人気とりの
法律であ
つたということになりまして、ただ
法律ができただけで
事業は行えない、こうな
つたのでは我々国会に議席を占めておる者として絶対に堪えられないことで、是非
一つそうでなくて我々の希望
通り五割以上の
補助率を出すように
佐竹主計官は絶大の御努力をして頂かなければならんと思います。これは東京の真中で議論をしてもわかりませんが、私は急傾斜の所へ行
つては東京におる紙屑拾いよりお前らの生活は悪い、乞食よりまだ悪い、こう言
つてけなしておる、それは行
つて見たらわかる、そういうことまでしてそこにおらんならん、止むを得ないで行く先もなく、分別もつかんでおりますあの農民共を
法律を作
つて助けてやろうという意味で作
つたのですから、遮二無二どんなことがあ
つてもこいつを五割以上出してもらうように御努力を願わんと、出さんということになれば出んのですからほかと比較はちつともしません。早い話が今
農業手形という手形によ
つて農機具を買
つておりますが、そんな手形なんかで恩典はあ
つても一銭も受けられない連中でございます。寒冷
単作地帯の人はそれを受けようなら受けられます。又それを決して言うのじやございませんが、急傾斜の
方面と比較したら
お話にも何にもなりません。全然比較の問題ではございません。ですからこの
法律を
議員提案にせよ政府が認めて、而も
大蔵大臣がそこへや
つて来て、そうして誰が代
つても
日本の政府でございます。必ずこの
法律を作るように
措置をいたします、是非通してくれ、こういうのですから私一人質問をし、一人答弁されてあれが通過したのでございますから、どうしても私は遮二無二どんなことがあ
つてもこれは五割以上にしてもらわなければ死んでも死に切れないし、急
傾斜地の農家に対しても申訳ないという固い信念を持
つておりますので、是非
一つ大蔵省のほうでもそういうふうにお
考え願いたいと思いますが、
農林省が情けないことに原額が三割五分だとか四割だと行くから馬鹿なことをすると思
つて……、そんなことをしてはどうにもならん。
農林省が五割と言わずに、
農林省自体が馬鹿だから三割五分とか四割などと持
つて行くからあなたのほうは三割の主張をするのが当然だと思う。そうじやなくて、我々は
農林省が五割以上と言
つてお
つたら
大蔵省のほうでも
佐竹主計官も見て下さると思う。そうでなく
農林省の原案が三割五分と出すものですからこれは面倒になるのです。是非
一つそういうことのないように、どんなことがあ
つても最小限度五割以上、但し十五度
程度の
面積の広いところにそれを適用せよとは申しません。あとの四十五度、五十度に対しては五割以上の
補助をするのでなければあれは駄目だ、あれはいかんことだ、こういうことにお
考えを願
つて是非その
方面に御努力を願いたいと思いまするがどうですか、もう一遍お聞きしたい。