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1952-11-13 第15回国会 参議院 電気通信委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十一月十三日(木曜日)    午後二時五十分開会   —————————————  委員氏名    委員長     鈴木 恭一君    理事      尾崎 行輝君    理事      山田 節男君            寺尾  豊君            大島 定吉君            新谷寅三郎君           小笠原二三男君            稻垣平太郎君            水橋 藤作君           池田七郎兵衞君   —————————————   委員の異動 十月二十四日委員寺尾豊君、大島定吉 君及び小笠原二三男辞任につき、そ の補欠として楠瀬常猪君、溝淵春次君 及び河崎ナツ君を議長において指名し た。   委員長補欠 同日鈴木恭一委員長辞任につき、そ の補欠として溝淵春次君を議長におい て委員長に指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     溝淵 春次君    理事            尾崎 行輝君            山田 節男君    委員            楠瀬 常猪君            鈴木 恭一君            稻垣平太郎君            水橋 藤作君   委員外議員    佐多 忠隆君   事務局側    常任委員会専門    員       後藤 隆吉君    常任委員会専門    員       柏原 榮一君   説明員    郵政事務次官  大野 勝三君    郵政省電波監理    局長      長谷 慎一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○調査承認要求の件 ○国際電気通信連合全権委員会に関す  る件   —————————————
  2. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) それでは只今より委員会を開会いたします。  本日の議事に入る前に一言御挨拶をさせて頂きます。誠に無力、無経験の私が委員長に選ばれましたが、全く先輩の委員各位の御指導によりまして、この委員会使命達成に微力を尽したいと思いますので、行届かない点、足らざる点を御指導下さいまして、この委員会が円満にその使命が果されまするように御協力をお願い申上げまして御挨拶に代えさせて頂きます。よろしくどうぞ。   —————————————
  3. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 只今より本日の議事に入ります。調査承認要求に関する件を議題といたします。電気通信事業運営状況に関する件及び電波行政に関する件についてお諮りいたします。右の二件につきましては、今期国会においても参議院規則第三十四条に基きまして、調査承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 御異議なければ、さように決定いたします。なお調査承認要求書の案文その他手続等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) ではさように決定いたします。速かに委員長より議長宛右手続をとることにいたします。  二つの調査要求に対する議題はお諮りいたしまして終了いたしましたが、丁度本日は大野郵政事務次官が御出席に相成つておりますので、この機会郵政当局に関し、電気通信委員会としての牽連事項等につきまして御質問等がありますれば、この機会に願えば結構だと思います。
  6. 山田節男

    山田節男君 私はこの機会郵政省当局の一応見解を承わつておきたいことがあるのですが、それは去る九月の末に招集されまして、十月の上旬から開催されておる、俗にITUと言われている国際電気通信連合会全権会議の件であります。この国際通信全権会議は、これはもう御承知のように、去る一九四七年アメリカのアトランテイツクシテイーで開催されました。毎五年目に開催されるこれは国際的通信の重要な国際会議であります。このことについては、実は昨年夏、衆議院二名、参議院三名の電気通信委員アメリカに参りまして、いろいろ電気通信の問題を見学したわけでありますが、その節、国務省国際電気通信部の主任、最高顧問をやつておるド・ウルフという人にお会いしたのですが、そのときに、日本はいよいよ近く講和条約も締結されて、近く独立国家となるのであつて、この五年に一度しか開催されない国際電気通信連合会全権会議、いわゆる今年の十月上旬から開催されるこの全権会議に対しては、独立後初めての国際会議に列する日本として、それから又東洋における通信力といいますか、通信の力という意味から見ても、何と言つてもこれは日本は唯一の国家であるから、この全権会議に対しては相当力を入れてもらいたい、こういう実は依頼を受けたわけであります。戻りまして当時の佐藤電気通信大臣にもこの旨を且申いたしまして、そうしていよいよこの会議が始まるということを聞きまして、実は九月の上旬に私は新谷委員とこのことを話合いまして、佐藤郵政大臣お話したのであります。ところがあたかも総選挙の直前でありまして、いずれ選挙が済んでからというようなことで、そのまま延びており、国会参議院も閉会になつておりますし、選挙後まで実は待つたのであります。いよいよ選挙が十月に入りまして、十月一日を以て終了いたしましたので大臣にこの旨を再び伝達しようとしたのでありますが、政情が非常に不安定で多忙に、忙しくしておられたために、遂に我々は連絡することができなかつた。聞くところによりますと郵政省の、電気通信が、電波監理のほうも郵政省の一局となりまして、郵政大臣の管轄になつたのであります。承わるところによると、この国際電気通信連合会議全権会議に対して、日本からは全権を一名、随員三名、それからアルゼンチン代理大使をしてこれを首席全権という資格で派遣したというまあ実は形式になつておるのであります。ところでその後の会議経過向うから郵政省にも来ておることと思うのです。私の手許へも又向う行つておる全権の一委員、並びに今アメリカ国務省首席全権となつておる、国務省国際無線のほうの首席全権をしているが、氏からも手紙が実は参つておるのであります。それによると、今回の全権会議においては、全権会議そのもの民主陣営、即ち自由国家群共産主義、並びにその衛星国家とのやはり三つの陣営に分れており、そうしてソ連はもとよりポーラソド、チエツコスロバキア、ルーマニア、これらはみんな出席しております。そうして向うのいろいろ状況を見ますと、向うとしてはこれはもうどうしても日本を、東洋における通信力の最も強い日本を、是非理事国にしなくてはならないという自由国家群意見があるわけであります。ところが陣容が余りに貧弱であつて情報によりますと向う行つている全権のうちで、通信専門委員花岡君だけ、それで情報を見まするというと、八つ分科会のうちで僅かに三分科会、而もそれは運営委員会、それから予算のほうの委員会というようなものに入つているだけでありまして、条約の最も重要な部面分科会には人を出せないというような状況になつております。これは日本全権ばかりではない、向うでもそういうようなことを言つて来ている。非常に、むしろ期待を外したというようなことになつておる。これは、国際電気は申すまでもなく日本の将来の国策として、これは勿論非常に重要なことなんです。然るに、こういつたような、むしろ日本同情を持つておる国々が非常に失望し、日本好意を持つて何かの援助をしようという国において、理事国にしようということもあやしいのじやないかというような状態になつておることは誠にこれは我々国民として遺憾に堪えない。これは郵政省事務次官がお見えになつておりますが、今回のこの五年に一度の、而も日本独立国家となつて最初国際電気通信連合会全権会議に派遣する陣容から見ても、誠にこれは誠意がないように外国からも見られ、又日本の将来の国際電気通信の上から言えば、非常に私は黙視することのできない状態にあるのじやないかと、かように心配しておるのですが、一応郵政省事務次官から、果してかような情報が真であるかどうか、又さような事態に直面しておつて政府としてこれを顧みないでそのままに放置するのかどうか、この点を一つ、一応政府側としての意見を開陳して頂きたいと思います。
  7. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 只今山田委員から今回のアルゼンチンにおきます国際電気通信会議の我がほうの活動振り、その他につきまして大変御理解のある又非常に御同情のある御意見と同時に、郵政省としての考え方についてのお尋ねがあつたのでございますが、山田委員も申されておりました通りこの国際電気通信会議独立後初めての会議でもございまして、非常に我々といたしましてもこれを重視いたしておるものでございます。そのために全権といたしましては高木、花岡二人の全権をこの会議に出てもらつておりまして、そのほかに全権代理といたしまして徳久、吉嶋の両氏及び専門随員といたしまして更に二名のかたが行つて都合六名の代表団ということでいろいろお骨折りを願つておる次第でございます。いつもの例でございますというと、この国際電気通信会議の際に必ず並行的に無線主管庁会議というのがある例だそうでございますが、今年はどういうわけでございましたか、どういうわけというよりはこの主官庁会議のほうは引続き一昨々年から毎年相当真剣な会議検討を重ねて来ておつて、昨年その結論を、つまり周波数割当その他の重大問題について或る結論を得たという事情によるものでありましよう、この長い間の例を破りまして国際電気通信全権会議だけで、通常は並行的に開催されます主官庁会議のほうはないのでございます。ないのではございますけれども、全権団といたしましては従前全権或いは代表団を送つたのに比べまして、必ずしも劣つてはいないという陣容向う行つて頂いたつもりでおるわけでございます。国際通信の非常に重要なことにつきましては只今いろいろとお話にありました通り誠にこれは日本としては一番大事な無形の資産、資源とも言うべきものでございますので、極力この国際電波戦において負けをとらないように努力をいたして行かなければならないのでございますが、たまたま占領下におきましてもすでに一昨々年に国際電気通信条約に復帰を許されましてから只今申しましたような一昨々年以来のこの関係国際会議は総計我がほうから正式の代表団を送りましたものでも恐らく五回か六回になつているのじやないかと思いますが、毎年この代表団を送つております。そうしてこの周波数割当ということが当面非常に大きな関心の問題でございましたので、これは三年に亘りまして三回同じ問題を討議し非常に、中には五ケ月の長きに亘つてその問題を主にして討議をしたというような経過もございますが、それは一昨年のイタリーのフローレンス及びパロスにおける会議でございまして、その当時は勿論電波監理委員会でございましたが、その電波監理委員会から正式代表相当数派遣しまして十分に我がほうの主張を述べておりましたが、その会議においてもついに結論が得られないでおつたのでありますが、いよいよ昨年の秋の会議で大体結論が得られ、その最終決定が暮に効力を発生いたしております。それに基きまして各国ともその割当てられました周波数国内無線割当その他の行政面只今それぞれ実行の段階に入つておるというのが実情でございます。そういつた関係で恐らくこの国際会議におきまして、これほど日本の各方面を通じまして代表がしばしば海外に出てその国の利益を主張するために努力を続けて来たという分野はほかの面では少いのじやないかと存じております。それは仕事の性質上どうしてもそうならざるを得ないということはこれ又当然でございましようが、そういういきさつで今回のこのアルゼンチンにおける会議は、これは全権会議には今当然慣例的に、並行的に行われておつた無線主管庁会議のほうがないということが従前とは異なつておるのであります。異なつてはおりますが、全権団といたしましては従前と劣らないものを送つてあると、こういう状況でございます。ただ実際の会議議題等は、そういう意味でありますから重要な部面が除かれてはおりますけれども、お話にもありましたような、例えばアジアにおける無線の指導的な地位を実力的にも持つている日本が、五年に一回のこの会議に出て、顔を出すだけでなくて毎年中間の間においても事実上の執行機関メンバーとして活躍し得る機構である管理理事会メンバーにも入る絶好のチャンスでありますので、そういうことは実は非常に重要な問題であるわけであります。この点は全権向うに参ります際にも特に重点を置いて、相当いろいろと外務省方面とも連絡をとりまして、現地と、それから国内と双方でいろいろの画策をして努力をしておられる模様でありまして、そのことは逐一我々も報告を受けております。ところがこの問題が当初はもう殆んど日本管理理事会に出る余地というものはないということで、その場に臨んだ全権からの最初報告では非常にこれは悲観的でありました。殊に、尤もこれは余計なことでありますが、この春から夏にかけましてブリユツセルで万国郵便会議がありましたが、その際丁度同じような問題がございました際に、日本に非常に最初から好意的に援助をして下すつたアメリカ側代表団の力なども大いにあずかりまして、日本はその万国郵便連合にもやはり丁度この国際電気通信連合管理理事会相当するようなエギゼクテイブ・コミツテイーというのがありますが、それのメンバーに出ることに成功いたしました。ところがこの国際電気通信連合ではその最も頼りとしておるアメリカ代表のかたが初つぱなから私は実は……、この話は若し速記に載つて都合の悪いことでございましたら、あと一つよろしく削ることをお許しを願いたいのでありますが、或る国を支持することをすでに約束をして来ておるので、今更その約束を破つて日本を支持するわけに行かないというようなわけで、一番力にしておるところから初つぱなにそういうことを言われるし、大変困つた状況だということをいろいろ伺つておりました、ところが只今山田委員の仰せになりましたような事情が恐らく会議国の中に相当に行き渡つて来たものと見えまして、と申しますのはこの会議の当初にやはり今お話にも出ましたような民主主義自由国家群と、そうでないほうの側との間に会議出席或いは代表を認める問題等をめぐりまして、かなり深刻な論争が行われたようでありますが、そういう一つのこの国際外交の微妙な空気が会を支配しておることは郵便会議の場合でも同様でございましたが、そういう関係でございましよう、だんだん日本管理理事会に立候補すること、或いはそれに選挙をされることについての可能性が次々に出て参つておるやに只今では承知をいたしております。殊にこの十一月三日の、日本では文化の日でありましたので祭日でございましたが、その十一月三日の日に現地で、現地の大使館とタイアツプをいたしまして、全権団が主要の代表国代表団を招待をいたしまして、かなりまあ無理をして少し気前を見せたようでございますが、それなどもこれは理窟以外の理窟とでも申しますか、相当好影響もあつたやに報告が来ておりました。そういうことで漸次空気好転しつつあるということで、多分管理理事会に、まだ勿論選挙されるということはこれは選挙でございますから申上げるわけには勿論参りませんけれども、空気は当初の非常に暗いところから漸次好転をいたしつつあるというふうに聞いております。ただ分科会八つもございまして、それに一々顔を出さなければならんということは只今の、申上げましたような代表団の構成ではそれは確かに不十分でございまして、現地からもできることならば今少し誰か人を殖やしてもらえないだろうかという要請の参つておることは、これは事実でございます。ただ併しながら、冒頭に申上げましたような事情で、今回の会議通常の場合の会議違つて、一本建になつておるというこの重要な面が本当にもうすでに前年に解決されておる。而もその前年に解決されるまでの国際会議に五名乃至六名の正式代表団日本から送つておるのでありますが、ずつと努力をし続けて来たあとでの会議でありますために、まあいろいろの面でこれ以上更に追加して代表団を強化するということがどうも何となくむずかしいような状況にございます。それで、まあいろいろ要請もございますが、併しそれで絶体に困るというわけでもないようでございまして、今の非常に政治的な、そうして又これは実際日本国際電波戦におきまして、最も大切なこの管理理事国問題等がそういうふうに好転をいたしておりますというようなことなどを考え併せまして、先ず先ず何となくこのたびの会議只今代表団で十二分にその使命を果して頂けるのじやないかと、かようにまあ考えておるような次第でございます。
  8. 山田節男

    山田節男君 今の事務次官お話は、まあ非常な楽観的な、そうしてもう最善を尽してあるというような御意見ですが、それならば私は何にもこんなことを言う必要はない。事実そうじやないのです。今まで例えば昨年もジユネーヴで、これはもうITU国際通信連合の本部でいろいろ会議が行われて、全く今回の全権会議というのはもう形式的のもののように報告されておる。事実そうでない。今度の五ケ年間の、一九五七年までの間におけるこの理事会、いわゆるアドミニストレーテイブ・カウンシル言つておりますが、これに入つておらなければ、日本向う五ケ年は聾棧敷に置かれる。全権会議というものは、これはもう今後の五ケ年間の理事国といいますか、アドミニストレーテイブ・カウンシルの問題なんです。それから、今言われた国際周波登録会議といいますか、IFRB、これなんかも廃止するかどうかという問題が起きておる。併し、そのボードに対して、少くともこれは理事国ならばこれは入り得る、その理事を誰にするか、これはもう国際電波周波登録というものについては、もう一番これは重要なことだと思うのです。それがために、国際連合の特にこの国際電気通信に対しては、或る一つの、ITUとの非常に密接な関係を持つておる。そういうようなことから見て、どうも私は郵政省がこの今度の全権会議というものに対する認識が足りないのじやないか。これは私が想像するばかりでなく、向うにおつて非常に日本好意を持つておる人が、口を裏返して言えば、日本がこの全権会議重要性認識しないのじやないか、こういつたように実はとられた。それから、全権は、これは数は十分だろうと言われるけれども、今向う実情を見ると、花岡君しか実際の通信専門全権はいない。外務省からそれは代理大使は出ておるが、これは規則の改正とか何とか、そういうものの委員会に出るかも知れないが、技術的な部面には花岡君しか出られない。そうして、本人がもう悲鳴を上げておる。これは延いては今後五カ年間のこの国際電気通信世界情勢というものに対して聾棧敷におるかおらんか、これは重要なことなんですね。どうもそこらが、私は郵政省が本当に国際電気通信という日本国策というものに対して少し私は認識が足りないのじやないか。これはもう事務次官として十分知つておられることだろうと思うのですね。我我が昨年そういつたような特に依頼を受けて、そうしてその人が向う行つて、何らか、言外に言えば誠意が足りない、こういうふうに見られておるということは、これはもう我々として実に遺憾千万です。これは金の問題じやないと思う。こういうような点から、これはあなたは今何だかもう十分だと、こうおつしやつているのですけれども、現地日本代表行つている全権の一行は悲鳴を上げておる。そうして、日本好意を持つておる人も、何か物足りないというような恰好になつておるということは、これは何としても私は日本としてこのままで置くということは誠に私は遺憾千万だと思うのです。これは今まで大体将来を楽観的に見られて、日本は必ず理事国に選出されるであろうというような見通しを持つておられるようですが、若しそうでない場合に、これは五カ年間全く聾棧敷になつてしまう。これは我々として誠に黙つておるわけに行かない。必ず一〇〇%それを保証されるというならば、これは我々電気通信委員会として、私は政府の言うことに信頼していいと思う。これはもう、先ほど衆議院電通委員長の橋本君もここに見えましたけれども、同じく非常に心配しておられる。これは責任を持つて日本が必ず理事国に選出されることはもう確実だということと、それから国際周波登録委員会に対しても、日本発言権を持つてこの東洋における通信実力者として将来そういう会議に参加し得る素地を今回の全権団のもので作るということは、十分これは自信があるならば、それを言明されるならば、私はあえてそれ以上追究しませんけれども、万一そうでなかつたならば、その責任はどうするか、五年に一回しかないチャンスを逸してしまうということで、これは我々国会として無視することはできない。この点についてもう一遍事務次官は絶対に自身を持つて衆参両院電気通信委員会責任を持つてあなたは心配ないと言い得るかどうか、この点をもう一遍確かめておきたい。
  9. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 私も実は余り国際電気通信のことに詳しいものと申上げるわけには参りませんので、これから大いに勉強いたしまして、認識の足らざるところを補つて行くという覚悟をいたしております。そこで認識不足という御批判に対しましては、甘んじて私はこれを受けまして、そうして更に勉強いたしたいと存じております。それから先ほどの管理理事国の問題につきましては、当初の全く絶望的な空気漸次好転しつつある情報を受取つておるということを御披露申上げたのでありまして、勿論選挙のことでありますから、結果のほどは確かに申上げられませんが、ということを先ほど申上げたので御了承願いたいと存じます。それからお話に出ました周波数登録委員会の件でございますが、これはソ連圏のほうの代表国から、これはやめたらどうかという提案が今回のブエノスアイレス会議に出たのであります。ところが種々議論のありました末、これは存続する、機構もそのままにして存続するということに決定をいたした模様でございます。それからついでは、登録委員会代表を個人の資格で出すか、国の資格で出すかというようなことも議論に出たようでありますが、これは我がほうの主張通り、国の代表ということでその委員会メンバーはきめるべきだということにこれは決定を見たという報告に接しております。そうして、然らばこの周波数登録委員会を今回のブエノスアイレス全権会議において、そのメンバーを選出するということをしたらどうかという提案があつたようでありますが、そのほうはこれは周波数登録委員会のほうでやるべきことであつて全権会議でやるということの前例もなし、今回異例なそういう扱いをする必要なしということで、従つて周波数登録委員会メンバー選出の問題は、今回の全権会議議題外ということになつたようでございます。
  10. 山田節男

    山田節男君 これは重ねて言いますが、今の次官お話では、日本がまだ理事国に必ず選出されるということは、これは自信はないわけです。併しながら、これは理事国日本がなれなくて、むしろ台湾が中国代表としてなるというようなことがむしろ向うは、中国代表は錚々たるものを出して誠意を持つて……アメリカ日本にも好意を持ち、中国にも好意を持ち、最初次官が言われたように、言質も与えておるというようなことで、若し万一蒋介石政権中国理事国であつて日本理事国に漏れるというようなことは、今後五カ年間の国際情勢の変化といいますか、それから国際通信の異常なテンポを以て発達し、それから日本国際情勢に持つ地位というものを考えて、成行きに任すよりしようがないというような、若しそういう態度を郵政省がとるなら、若しこの五カ年間に日本国際情勢から見て、電気通信分野において非常なハンデイキヤツプを負わされるというようなことになつた場合に、政府責任になる。それで我々は黙つていることができない。こういう点でまだ私は再来月の中旬まであるというように聞いておるので、少くとも政府の然るべき技術的な専門家は、いま一名、こういうような無責任なことはありません、二つや三つのものに対しては異なつ日本相当専門的な、政府からのそういう通信専門委員行つて、この会議行つてやらなければ、国際会議に対するゼスチユアとしても、私は誠意がないと見られてもしようがないと思います。現にそういうふうに見られておる。こういうことは、重ねて申上げますが、国際電気通信というのは、もう原子科学の発達のために異常に発達をして来ている。これはもう政治、外交、経済、これを無視して、この日本の将来の国策というものは立たないのじやないかという重性要を我々は感じておる。そこでそういつたような希望的な観測で、どうかなるでしようというようなことでは、我々はもう黙つておるわけに行かない。そこで金の問題じやなくて、これは郵政省が主管庁として現場から悲鳴を上げて来ており、外国の日本好意を持つておる代表から、もう少し何とかしたらいいじやないかというようなことを言われるようなこういう現在において、せめて一名か二名の政府通信専門のものを急派して、必ずこの理事国、少くとも日本理事国になるということにすべきがむしろ当然じやないかと思う。今事務次官お話では、そういう必要はないというように聞えるのですが、果してそれでいいのかどうかということを一つ私は政府の意思としてはつきりお聞きしたいと思います。  それからもう一つ、これは長谷局長がおられるからお聞きするのですが、これは国際電気通信ユニオンの中で、日本が加盟して会費を払わなければならない分担金がある、それには八つのクラスがあるというように聞いておるのですが、日本はどのクラス、何等の国としてその分担金を払つておるのか。この点を一つ併せてお伺いしたい。
  11. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 決してこの現状の推移に放置しておいて、手をこまぬいて眺めておるというつもりではありませんので、国内におきましても、出先と十分に連絡をとりまして、殊にその管理理事国選挙の問題は技術の問題というよりは、やはり非常に微妙な外交的な駈引ということがあるように存ぜられますので、外務省方面とも十分に緊密な連絡をとりまして、それぞれ手を打つて行きたいと、かように考え、又打ちつつあるわけでございます。ただ選挙のことでございますから、まあどのような結果になりますかということにつきましては、これはどうもそれを責任を持つて確言いたすわけには、無論参らんわけでございます。ただ現在の代表の人たちが相当苦労をしておられるということは、まさに仰せの通りでありまして、その苦労をしておられる状態を見て、真に私どもも申訳ないと存じておりますが、いろいろな事務的な関係から申しますというと、ちよつと更にこの際追加して代表団を増派するというようなことは相当困難な状況にあるように存じております。  なお今の次にお尋ねになりましたのは、長谷局長にお尋ねになつたのでございますが、長谷局長からお答え願いましようか。
  12. 長谷慎一

    説明員(長谷慎一君) 只今山田委員からのお尋ねの点につきまして、要点をお答え申上げたいと思います。国際電気通信連合の経費の分担は、八つの段階に分れておりまして、第一の等級は単位で申しますと、三十単位、第二が二十五という工合に単位がだんだん減つて行きまして、一番最後の八等級は一単位ということになつております。この経費の分担はそれぞれの国が連合に加盟をいたします場合に、連合に通告をすることによつて、等級がきまることになつております。これが若しも何らかの理由で等級を変更したいときには、全権委員会議におきましてきめられる。事務総局だけできめるというようなことにはならないで、全権委員会議で検討の上で承認する、こういうような形になつております。日本は戦争前は一等の等級で入つております。その時分は今申上げたような八段階になつておりませんで、違つた段階になつておりました。この時分の一等級は二十五単位に相当する経費を分担いたしておりましたが、戦争によりまして、日本が自然脱会になりまして、戦後復帰いたしましたときは一九四九年の一月でございました。その当時はまだ日本占領下にございました。当時の総司令部等の意向もあつたと存ずるのでありますが、日本政府としてどの等級に復帰すべきかということは、いろいろ検討されたのでありますが、占領下にあるということにおきまして、取りあえず一番最下位の八等級で入り、後独立後に日本の国力に相応した等級にこれを変更するように機会を得て是正しよう、こういう考え方から八等級になつておるのが現在でございます。  なおこの等級の是正は、先ほど申上げましたように八等級から仮に一等級に帰るということにいたしますと、経費の分担が三十倍になるのでございます。従つてこれは政府の予算等にも関連いたしますので、外務、大藏等々のいろいろ御連絡の上で、これは適当な等級に是正するように考えておりますが、私たち事務当局の者としましては一等級に入るようにして行きたい、こういう気持で只今準備中でございまして、まだ確定はいたしておりませんけれども、そういう気持で進めておる次第でございます。  なお御参考に申上げますが、この一等級と八等級では別に投票権の票数が違うとか、或いはこの等級が違うことによつて国際連合の構成委員としての差異の上には何らの区別はございません。昔の、戦前の連合の条約によりますと、会費の分担の差によりましていろいろ刊行物その他に差別があつたようでございますけれども、現在の条約によりましては等級の差異による何らの差別的な待遇はございませんので、そういう点については現在八等級におりましても何らの支障は来たしてはいないわけでございます。併し先ほども申上げましたように、連合の一構成委員としてある以上は、その国の電気通信の利用状況或いはその他の国際的な観点から考えて、国力に相当した等級を分担するということは当然でございましようと思いますので、先ほど申上げましたような線で進めている状況でございます。
  13. 山田節男

    山田節男君 大変長い質問で申訳ございませんが、もう一つお伺いしたいと思います。今の郵政事務次官の御意見では、要するに事務上の支障ということは、増員をして、この末期に当つて少くとも理事国資格を獲得するために、一名乃至二名の政府のそういう専門の人を向うへ増派するということは、経費上の問題にからんでできない、こういう意味ですか。
  14. 大野勝三

    説明員大野勝三君) まあ端的に申上げますればそういう面もございます。
  15. 山田節男

    山田節男君 先ほど申上げたように、又郵政事務次官も言われるように、この五年に一度の全権会議重要性から見てやはり郵政省責任者としては現場で悲鳴を上げるような、そういう全権の派遣の仕方というのはそれによつてもたらされる損失を考えれば郵政省責任者としたらば大蔵省にも十分そのことを説得して一つ一名でもこの際関係者を増派して是非この点については獲得する誠意を私示さるべきじやないかと思います。ついでに申上げますが、過日これは衆議院参議院の電通のほうの有志、両委員長もおりましたが、こういう事態を見られて非常に心配されて、このまま衆参の電通委員会にも一つつて若しこちらから全権が増員できないようなどうしても状態にあるならば一つ国会衆参両院の電通委員会の名前で向う全権会議議長に宛て電報を打つたらどうか、こういうようなことまで実は心配しておられるわけであります。こういうことも電通委員にお諮りすると共に政府に対しても一応こういうことは相談しないでやるということはこれはどうかと思われることもありましたので、実はまだ電通委員会にもお話してない、委員長もお諮りになつておりませんが、衆参両院の電通委員がそれほど心配しておるにもかかわらず、当面の責任者である郵政省がただ大蔵省が金を出さんからどうもしようがないと、補正予算或いは来年度の予算に響いては困るというようなことで、こういう五年に一度の重要な日本国際的通信国策に関する問題をこれがうやむやに、非常に弱体のままで、而も理事国になれなかつたという場合、先ほど申上げたようにこの損失はただすまなかつたというだけで済まされる問題じやないと私は思うのです。ですからこれはもう殊にあなた並びに高瀬大臣としてはこういう問題を十分御認識願えれば大蔵省を説得して、日にちはこれはまだ二週間以上ありますから一名でも一つ急派してもらいたい、そのことによつてその会議の悲観的な空気を一変して、日本東洋における理事国の一国にならしめるということはこれは政府としては当然の責任だと思うのです。こういうところに、国会の衆参の電通委員長が電報を打つたらどうかという心配までしておられる状態なんです。いろいろな事務上の都合があるからやれませんというのではこれは我々としては誠にどうも残念だと思います。私個人としては更に高瀬大臣も十分一つ御協力願つて日本の真剣さと誠意を持つておるということを、今その不足しておるその点を向うへ示めすということだけでも僕はこの理事国は確実に獲得できるのではないかと思うのです。ですからこれは単なる事務上の云々というのじやなくして、これはもう他の条約会議と比べて全く劣らない私は重要性を持つておると思うのです。この点については重ねて一つ事務次官から大臣に、或いは大蔵当局に折衝されて一つ至急に政府の然るべき全権になり得るような通信専門委員をできるだけ早く急派されて、この事態を収拾されて是非とも日本理事国になるように決意をせられんことを強く要望しておきます。
  16. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 大野事務次官議事の進行上お聞きいたしますが、高瀬郵政大臣出席は不可能ですか。
  17. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 実は午後臨時閣議がございまして、それへ出ておるのでございまするが、引続きましてどうしても大臣においで願えませんと困る会議がもう一つございまして、それには実は私ども本当は出なければいけないのでございますが、当委員会がございますので……恐らく今閣議のほうにおいでになつておるのだと思いますが、大臣と連絡してみなければわかりませんので甚だ申訳ないのでございますが……。
  18. 山田節男

    山田節男君 只今私が申しましたような情報が得られて衆参両院の電通委員会にお諮りして、向う議長にせめて、全権を出さんならば国会として電報でも打つて運動めいたことをやつたらどうかというような報告をしたのでありますが、こういうことは政府はお節介なことだからやる必要がない、こういうなら我々もやらないが、御承知のように国際会議というものはもう会議の席上でなく、ロビーで以てやるので、こういうことに対する考え方というものは僕は郵政省では知らないことはないと思う。今回のように全権会議だからといつてこれだけの人員でやつたのでは気ばかり焦つて手がつかない、そうして廻りの小国では堂々とやつているというような状態を眼のあたり考えると、これは郵政省としてそれこそ認識不足日本の将来の国際通信政策に対して、私は独立国になつたが、こういうところでぽんと足を払われるようにしておくことは重大な責任だと思う。
  19. 水橋藤作

    水橋藤作君 先ほどからお話を伺つておりますが、成るほど通信会議の重大性も認める、又手不足ということを現地からも申入れがあるようで事務当局といたしましてはやはりこれを先ほど大野次官が事務的問題等で現在の派遣委員で足りるという見解がなつておられるようでありますが、山田委員も言われたように事務的問題と申しましても主たる問題は予算の問題だとかように考えるのであります。そこで事務当局といたしましては、現在の人員で十分足りるお考えのようになつておられるならば、これはやはり予算折衝をするにも熱意の入れ方が違う、それから山田委員の言われるようにどうしてもこれは手不足のために目的が達せられないのだというような結論的な問題になりますならば、我々といたしましては予算を取るために大臣なり、或いは政府を鞭撻し、又は委員会としては向う議長なり、或いは政治的に又どういう方法をとるかということが起つて来ると思う。但しそれほど人が不足でこの重大問題が解決つかんという結論になるならば、これは予算の問題ではない。そういう意味におきましてやはり事務当局といたしましてはその点はつきりされて、これは予算が許しさえすれば何とかやりたいのだ、併しながら今の日本の経済状態と申しますか、大きく言えば経済状態になりますが、予算関係等が伴うので現在の人員で我慢しておるのだということならば、又委員会としては別の方法で考える必要がある。こういうふうに私は考えます。これについて山田委員……。
  20. 山田節男

    山田節男君 どうも問題は大野次官の言われるのも結局事務上ということは金がないから出せないのだ、こういう意味じやないかと思います。金がないから出ないで済まされない。我々はそんなことではいけないと思う。そこでさつき橋本委員長溝淵委員長にいろいろ情報を申上げて電報でも一つ打つたらどうだろう、こういうような話をし、電通委員会一つお諮りしたらということを申上げたのです。とにかく理事国にもなれなかつたら、蒋介石のほうの中国理事国になつて、こちらがならんというようなことでは、これは悔を残すのではないかと思いますから、端的に言えば若しどうしても予算が足りないというならば、これは勿論次官なり大臣にそのことをもう一遍言うて、それでも開かんならば、これは電通委員会として衆参両院が考え、一応まあ一名の専門委員を送るくらいのゼスチユアだけは……。これは百万円か幾らか知らんけれども、それくらいの金でこれは十分償える以上の牧獲があるのじやないか、私はそういうふうに考えております。ですから政府がもうこれより打つ手がないと言えば、我々国会で是非電報でも国会において議長に打つてつて一つ意のあるところを酌んでもらうぐらいの運動をやつたらどうだろうか、こういう意見もまあ出たわけです。
  21. 大野勝三

    説明員大野勝三君) だんだんと非常にむしろ御理解のあるお言葉でまあ鞭撻をして頂いておるわけで誠に感謝に堪えないのでありますが、実は私ども本当は多々益々弁ずるというわけで、全権団ももつと本当は増加したいのでございますが、先ほど来申上げておりましたようないろいろな事情で、それに今度主管庁会議がいつもの会議通り並行的にありますと、これも非常に何と申しますか、誠に言葉がまずいのですが、全権増派という場合に非常に理由付けが強くなつておるような点がございますので、それがなかつたりしたりいろいろな事情がございまして、不満ながらこれで一つ現地の人には御苦労願わなければなるまいというようなところがまああるようでございます。実は最近一人公社の非常な無線のエキスパートでございますが、技官の身分を持つておいでになります人を、随分これも事務的にはむずかしかつたのでございますが、追加派遣することができることになりまして、不日このかたは出発するわけでございます、郵政省に身分を置きましてこの人が随員の中に加わつて行く、それで補佐して頂くということになるわけでございます。その間にもまあ事務的な内輪のことを申上げまして如何かと思いますけれども、十分関係の向きは何度も折衝いたしまして、関係の向きもよく理解はして頂いておるのでございます。決してどこかが無理解な態度で我我の折衝を邪魔しているというような関係ではないのでございますけれども、まあいろいろな面でこの辺で止むを得ないかというのがありようなんでございます。  それから山田委員から仰せになりました電報云々の件でございますが、これは政府の意向をどうかと仰せられますれば、私はそれを申上げる立場にございませんので何とも申上げられませんけれども、個人として若し率直な見解を述べることをお許し願えるならば、私は国会がそれまで深い関心を寄せられてそういう措置をとつて頂けるということは、これは国民として全く感謝しなければならないことだし、それをかれこれ申上げる筋は毫もない、かように考えます。勿論これは政府の見解はどうかというお尋ねであつたように伺いますので、政府の見解ということになりますと、私はどうもその資格はない、ちよつとこれだけ申上げます。
  22. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) どうですか。この問題は速記をとめて結論をつけることにしてはどうですか……、それでは速記をとめて下さい。    午後三時四十四分速記中止    —————・—————    午後四時六分速記開始
  23. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 速記を始めて。そういたしますると懇談会に入る前に山田委員より国際電気通信連合全権委員会に対しての全権委員追加その他に関する電波獲得についていろいろ御意見があつたことにつきましては、大野次官より所管高瀬大臣にこの会議空気をそのままお伝え下さつて、そうしてこれに対する善処方を、委員会の熱烈なる御意見に対してその御意見の実が上るように善処方を次官より大臣お話を願つて、この問題に対する最善の方法をとつて頂くということにいたのすことにこの問題を決定いたしてお差支えございませんか。
  24. 山田節男

    山田節男君 現在のブエノスアイレス会議における日本全権の手不足のために非常に不利な状態にあるので、場合によつて理事国となり得ないのじやないかという情報を受けておる。これに対しては参議院の電通委員会としては重大な関心を持つておる。政府に対して是非理事国に選出されるよう強力な措置をとるように強く要請する、こういう申合せにして政府にその要請をしたということにして頂きたい。
  25. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 理事国に当選するように万全の措置をとるように、委員会として政府要請するという申合せをしたことにいたしますか。
  26. 山田節男

    山田節男君 更に強力な措置をとるよう……。
  27. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) その目的を達するために強力なる措置をとることを要請するということにいたしまして、差支えございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) ではさように決します。  佐多忠隆君から発言を求められておりますが、許可することに御異議ありませんか、御諮りいたします。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 御異議ないようですから佐多君の発言を許可いたします。
  30. 佐多忠隆

    委員外議員(佐多忠隆君) それとアメリカ全権に対する電報ですね。
  31. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) なおアメリカ全権に対してこれは委員会から……。
  32. 山田節男

    山田節男君 国会衆参両院の電通でいいだろうと思います。国会の電通委員会の名前においてアメリカ首席全権のド・ウルフ氏に宛てて理事国選出方の応援依頼の電報を打つということを皆さんに御了承願つたということにしておいて頂けば、あとは橋本委員長と御相談願つて、この間ああいう話がありましたから、反対はしないと思いますが、できれば衆参両院の電通委員会の名においてアメリカ首席全権に対して理事国に当選の応援を依頼すると、こういうことにして……。
  33. 水橋藤作

    水橋藤作君 先ほども私は発言いたしましたが、向う委員長宛てに国会の両委員会要請なり或いは申入れするということについては、相当……、仮に派遣委員に激励電報でも打つというのなら又簡単でいいのですが、向う議長宛てに打つてマイナスがないという……。
  34. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) 議長でなく、アメリカ代表です。
  35. 水橋藤作

    水橋藤作君 つまり、議長宛てでなく、アメリカの……。
  36. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) ド・ウルフ、アメリカ代表に……。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕
  37. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) それじや速記をとつて。  アメリカのド・ウルフ代表に対して、従来交誼のあつた、交際のあつた人及び各委員の名前を連ねて理事国選任に協力を依頼するという連絡をするということの申合せをしたということでよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) それじやさように決します。   —————————————
  39. 水橋藤作

    水橋藤作君 この際大野次官がおいでになりましていられるので、ちよつと先だつて新聞で拝聴しまして、私も心配しておつた問題であるだけにお伺いしたいのですが、先ほどから電波問題に関連いたしまして、いろいろ山田委員からも電波行政の重大性を説いておられた、我々も日本における電波問題は極めて重大だというふうに考えております。併しながら前国会において電波監理行政が機構改革という名の下に縮小されたということについて我我は徹底的に反対したのですが、現在は止むを得ない姿になつております。そこで先だつて新聞で拝聴いたしましたが、組合は非常にこの電波庁の内局になつ関係で、庁舎が麻布の狸穴に引込むということについては、組合が非常に反対をしておられるようですが、これに対して仮に今の建物が、電波庁の建物が何かはかのものに利用される考えを持つておいでになるか。それから又電波庁のあれだけのものが今の狸穴の庁舎に入ることによつて、事務的と申しますか、非常に不便を来たすようなことはありはせんかというふうに我々は心配しておるので、組合側の申入れが至極尤もだというふうに我我は考えておりますが、大野次官といたしましては、今の現段階においては、電波庁が内局になつても事務的のことはあのくらいの庁舎内においてやることが必要だとお認めになつておられるかどうか、この点を一つお伺いしたい。
  40. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 内部の庁舎の問題にまで水橋委員の御心配を煩わしまして誠に恐縮に存じておりますが、御承知のように、あすこは青山の電話局の庁舎を今借りておるわけです。電通公社としては、一日も早く電話局にしてあれを活かしたいという熱心な希望を持つておるわけであります。たまたま郵政省のほうでは三分の一ほど建物の占拠された部分が先だつて解除になりまして若干のルームもできたので、できることならば一緒にいたほうが事務の連絡上からは非常にようございますので、そうしたいということで、先般電波庁の職員組合の代表の人とも話合いました際、組合の人も趣旨は了承しておられます。ただ方法とか時期とかの問題についてはもう少し話合つて職員全体の御希望のところに、できるだけ受入れたほうがよろしいということでその話合いを進めておるような状況でございます。これ以上御心配を煩わすようなことはないだろうと思つております。
  41. 水橋藤作

    水橋藤作君 お願いかたがた私としての希望と申しますか、お願いしたいのですが、電波庁の組合といたしましても、非常に心配しておりますので、新聞その他で拝聴したわけなんですが、次官の仰せの通り事務的にはやはり一つなつたほうが便利だと私もかように考えます。併しながらそれに伴うて、今のだけの余席で果して本省内にできるかどうか、やはり庁舎が狭くなり、電波庁が入ることによつて本省の仕事にも支障を来たし、且つ又電波庁が縮小されて、延いては入り切れなくて、それから来るところの人員淘汰等のいろいろな問題が起つて来るのじやないかというようなことが我々新聞を見ただけでも心配になるので、この際先ほども申しました通り日本における電波監理がますます文化国家といたしまして、重大性に鑑みまして、できるだけ電波行政の縮小にならない方法にお進め願えるよう希望として申上げたわけなんであります。以上であります。
  42. 佐多忠隆

    委員外議員(佐多忠隆君) 政府のほうで、この国会に出そうとお考えになつておる議案、それからいつ頃お出しになるか、ちよつとお知らせ願いたい。
  43. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 前国会からずつと懸案になつておりまして、どうしても今国会に提出いたしまして、御審議を煩わしたいと考えておりますのは、電気通信関係では御承知の有線電気通信法、それから公衆電気通信法、それから両法の施行法でございます。この三法案でございます。そのほかに電波関係で、或いはうまく準備ができますれば、御審議をお願いしたいと思うものがございますが、これは今のところまだ未定でございます。以上先に述べました三法律案は政府内部の手続が済み次第に成るべく早く御提出いたしたいと考えております。
  44. 佐多忠隆

    委員外議員(佐多忠隆君) 放送局のテレビの予算の問題はどうなつておりますか。
  45. 大野勝三

    説明員大野勝三君) これも成るべく早く現在放送協会のほうから予算と計画の変更についての書類が出ておりますので、只今審査中でございますが、それを審査しまして、政府としての意見をつけまして、成るべく早く国会のほうに提出いたしたいと、かように考えております。
  46. 佐多忠隆

    委員外議員(佐多忠隆君) 早くお出し願うよう希望しておきます。今のところいつ頃のお見込ですか。
  47. 大野勝三

    説明員大野勝三君) できるだけ早く取運びたいと存じますが、ちよつと期日は申上げかねます。
  48. 溝淵春次

    委員長溝淵春次君) では本日の委員会はこれを以て閉会いたします。    午後四時二十一分散会