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政府委員(
高田浩運君) 項目ごとにお答えを申上げます。第一の国立病院、療養所の
看護婦の勤務時間のことでありますが、
看護婦が病院、療養所において重要な役割を担つた要員であり、非常に一生懸命働いて頂いておることにつきましては我々としてもかねがね敬意を払
つているところでございますが、そうしてこの勤務時間という点についてはただ単に公務員の範疇だけを取上げていわば
一般の公務員は四十四時間、
看護婦は四十八時間ということで差があるのが適当じやないじやないかという見方も或いはあり得ると思うのでございますが、
看護婦の勤務時間はその勤務の性質等からいたしまして三交替を原則といたします
関係上、一週四十八時間がその勤務
内容等に照らして適当であるというような
考え方の下に過去においてずつと四十八時間ということでや
つておるのでございます。勿論その間において
一般公務員の勤務時間は或いは四十時間を割つたこともあり、或いは四十八時間に
なつたこともあり、四十四時間に
なつたこともあるわけですが、
看護婦の勤務時間は大体において私ども
承知しておる範囲ではずつと四十八時間を一貫しておるように
承知しておるのでございます。且つこれほ国立病院療養所のみならず、
一般の官公立、私立等につきましても大体四十八時間というものを原則にし、或いはそれ以上のところも私立等につきましてはあると思いますが、そういうふうに国立病院療養所以外においてもそういうふうに
なつておるように
承知をいたしておる次第でございます。そういつた
関係からいたしまして
給与の面におきましても過去においてずつと沿革的にこういつた勤務の
実態と申しますか、
看護婦の勤務の
内容、現実の
内容、それは即ち勤務の性質、量乃至環境と、そういつた見地から
一般の公務員よりも
給与の面において上のほうにおいて見ておるわけでございまして、勿論この
給与の面につきましては、医療職員の
給与につきましては我々としても常々これが更に一層の改善に努力いたしておるのでございますけれども、
一般公務員と比べますというと今申上げましたような事情を
相当含んで
考えてこの
実情にあると私どもは
考えておる次第でございます。そういつた
関係からこの
看護婦の勤務時間は国家公務員法に基きまして、その
法律の
規定に基いて特別に四十八時間ということに
なつておりますが、一応この
考え方で進めて行きたいと、かように
考えておる次第であります。勿論今申上げましたように
看護婦の
給与面、或いは
施設、
一般医療職員の
給与面につきましては今後ともそれが改善に努力して行きたい、かように
考えておる次第でございます。
それから次に超過勤務手当のことでございますが、これは今お話のように平均しまして二十五時間ということに
なつておりますが、従いましてその中には勿論繁閑というものがありますから、或る者は二十五時間以上、或る者は二十五時間以下の超過勤務手当を受けるということに相成ることは止むを得ないのでございます。
看護婦だけが特別に扱いをして或いは低く、或いは釘付けにするというような措置は勿論と
つていないのでございます。二十七
年度の
補正予算につきましてはこれが増額を計上に
なつていないのでございます。
それから国立病院の移管の問題でございますが、これは現実にすでに経営を移管いたしましたのは今お話にありましたように秋田病院一ヵ所でございますけれども、これは各都道府県等との交渉が選挙その他いろいろな事情のために順次遅れて参りましたり、その
意味においていわゆる急速な進捗を遂げていないことはまあ事実でございますけれども、現に
相当数
準備乃至折衝中のものがあるのでございまして、これらのものにつきましては成るべく早い機会に交渉が成立するように努力をいたしたいと思うのでございます。なお勿論今後といえども無理矢理に強制をするということはこれはこの前の
法律の
審議のときからいたさないということにいたしておりますし、まあ話合い、交渉によ
つて移管を遂げて行く、そういうふうに
考えておる次第でございます。
その次の医療金融金庫への七億の計上でございますが、御
承知のように医療機関につきましては、私立乃至法人立の医療機関であるものが
相当整備をされることが医療の充実普及という見地から言
つて極めて緊要なことは言うまでもないのでございますが、現実の問題としてこれらの経営主体が
施設を増設し、或いは
施設を改善するということについてはまあ金が要るわけでありますが、これを現実に市中銀行等から
多額の融資を受けるということはその辺の条件等からいたしまして、なかなか意に任せない困難な面があることも十分御
承知の
通りであろうと思います。その辺のことを勘案いたしまして長期低利の融資ができるようにしたいというのがこの
要求の
趣旨でございますが、
只今の
考え方といたしましては七億を国庫から財政支出をし、それから三億を
関係の団体等から出資をいたしましてそれで金庫を設立して、それを中心として
運営をして行きたい、かように
考えておる次第でございます。
それから輸血の問題でございますが、これにつきましては、勿論採血をする場合に健康診断乃至血液検査等を厳密に行いまして定量以下の採血をすべきことは言うまでもないことでございます。ただこれらにつきましてはいわば医師の良心と申しますか、医師としての良心に期待しているところが多大でございますので、その辺のところが励行されるように更に今後
関係の向とも協力いたしまして努力いたしたいと思
つておる次第でございます。