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1953-02-17 第15回国会 参議院 建設委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年二月十七日(火曜日)    午前十時三十二分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            赤木 正雄君            石川 榮一君            松浦 定義君    委員            石坂 豊一君            小川 久義君            深水 六郎君            飯島連次郎君            前田  穰君            田中  一君   政府委員    建設省計画局長 澁江 操一君    建設省道路局長 富樫 凱一君    建設省住宅局長 師岡健四郎君   事務局側    常任委員会専門    員       菊池 璋三君    常任委員会専門    員       武井  篤君   説明員    建設省道路局路    政課長     淺村  廉君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○建設行政に関する調査の件  (昭和二十八年度建設省道路局及び  計画局関係予算に関する件)   —————————————
  2. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) これから委員会を開きます。  では今日は最初道路に関して御審議願います。この間一応道路局長から二十八年度の道路予算について御説明がありましたから、これにつきまして御質疑のあるかたはお願いいたします。
  3. 田中一

    田中一君 今日は大臣が来られないで局長だけですか。
  4. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 今のところでは局長だけでありますが、あなたの御要望があれば大臣都合を聞いて呼ぶごとにしてよろしうございます。
  5. 田中一

    田中一君 出て頂きたいと思います。
  6. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 早速呼ぶことにいたします。
  7. 田中一

    田中一君 先ず第一にお伺いしたいことは、二十八年度の道路予算の編成の上におきまして、現在当委員会にかけられておりますところの道路整備費財源等に関する臨時措置法案、これが若し可決されて通過したものならば、この二十八年度予算をどういうふうに改編するか。又は第二次的に補正予算その他で以てどういう形のものの実施計画を準備しておられるか、これを先ず第一に伺いたいと思います。
  8. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 道路局で二十八年度予算として当初要求いたしました点は、只今御審議願つております臨時措置法案の五カ年計画の線に沿いまして要求いたしたわけでございます。その金額は三百六十億でございましたが、これが最初九十億に査定いたされました。その後折衝を重ねまして百四十二億になつたわけでございますが、我々といたしましては臨時措置法案が通れば、二十八年度内に臨時措置法案の線によつて予算が盛られるというふうに考えておるわけでございます。初め要求いたしました三百六十億のうちガソリン税相当額として見込みましたものは二百億でございまして、併しこれは大蔵当局のお考えでは百五十八億でありまして、現在百五十八億が予算に盛られておると承知いたしております。
  9. 田中一

    田中一君 この道路整備費財源等に関する臨時措置法案通つた場合に、二十八年度予算は幸いにして今日まだ衆議院審議中でありますし、参議院にもこれからかかるわけですから、修正する意思はありますかどうか。というのは建設大臣大蔵大臣に向つてこう直してくれいということの修正を申出る意思があるかどうか伺つて置きます。これはあなたじや困つて大臣がいなければわからないとすれば、それでもよろしいが、事務当局としてはその場合に要求する実施計画の材料は準備しておりますか。
  10. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この法案が通りますれば、自動的にそのガソリン税相当額道路予算に盛られなければならないわけでありますが、これを今国会に御審議願つている予算を直ぐ修正するというわけじやなく、二十八年度内にその補正ができればいいと考えているわけであります。又先ほど申上げましたように、ガソリン税相当額見込が我々と大蔵省のほうと差がございまして、現在の予算で行きますと、大蔵省は百五十八億見ておる、我々のほうの道路予算は百四十二億でございますが、そのほかに計画局所管街路事業等を加えますと、ややそれに似た金になるわけであります。百五十一億ほどになると考えておりますが、こういうことになりますと、今国会で御審議願つている予算を、直ちに修正するというふうなことは我々としては考えておらないのですが、それでいいと考えております。
  11. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 田中さんにちよつと申上げますが、大臣衆議院予算委員会に出ていますので、午前中はこちらに出て来られんそうでありますが……。
  12. 田中一

    田中一君 それでは修正をせんでも、この道路整備法通つた暁実施に一向差支えない、こういう御見解ですか。
  13. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) その臨時措置法案によります五カ年計画実施するのには不足であるわけでございますが、ここにガソリン税相当額見込違いがありましたので、その分は修正することにいたしますと、実施するのには差支えないと申上げなければならんと思います。
  14. 田中一

    田中一君 大蔵省の現在の見込が百五十八億、併し昨年が百七十何億であるというふうに聞いておりましたが、若しかソリン税が二百億徴税されるというようなことになつた場合、それに対してやはり二十八年度において補正予算その他で以て、事業要求と同じように、そのガソリン税相当するところの金額というものを、要求はなさるおつもりですか、建設省当局としては。
  15. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 補正要求をいたすつもりでおります。
  16. 田中一

    田中一君 次に伺いたいのは、昨年野田建設大臣がまだ在任中のことだつたと思いますけれども、二級国道指定について、一応当建設委員会に、審議会における前に相談をして、相談をするということで語弊があれば、一応説明をする、そして各建設委員の、常任委員の御意見も伺いたい、こういうような意思表示があつたのですが、爾来佐藤建設大臣並びに現在の戸塚大臣になつても、一向その気配は見えませんが、現在道路審議会にかかつておりますところの経過がどういう程度になつておりますか。
  17. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 道路審議会経過を御報告申上げます。二級国道審議につきましては、二十八年になりましてから、すでに一回を開いております。この第一回目におきまして、二級国道原案説明をいたしました。そのほかに地方から要望されております二級国道の線が相当延長になつておりますので、この地方から要望ある二級国道の線につきまして、この次の審議会に御説明いたすことになつております。この次の審議会は今週土曜日に開くことにいたしておりますが、そこで二級国道につきましては、当初簡素なものということがございまして我々はその簡素なものを原案として今出しておるわけでございますが、二級国道につきましては相当熱心な御要望がございまして、その延長原案延長とほぼ等しくなる状態であります。と申しますのは、二級国道延長が、当初考えましたものの二倍になるということであります。この二級国道をきめますに当りまして、建設委員会のほうに御説明申上げるということは、前々大臣野田大臣から引継ぎ、佐藤大臣にも今の大臣にも引継ぎされておりまして、二級国道がきまります前に、この建設委員会に御説明申上げることにいたしております。
  18. 田中一

    田中一君 いつ頃説明を受けられるのですか、時日は。
  19. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この次の審議会地方要望をされております二級国道について説明いたしまして、およそどのくらいこの延長原案について増さなければならんかという見当がついて来ると思われます。その見当がつきましたならば、大きな案、小さな案、中ごろの案といつたようなふうな案をこしらえることになると思うのでございますが、その案のできました頃に御説明申上げたいと思います。
  20. 田中一

    田中一君 大体いつ頃になりますか。
  21. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 来週末ぐらいには御説明できる段階に達するのではないかと考えます。
  22. 田中一

    田中一君 次に伺いたいのは、今二倍になるというような二級国道のうち、それが指定されるものと仮に仮定いたしまするならば、そのどこをどう整備して行くかということは、二十八年度予算にはどのくらい見込んでおりますか。
  23. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 二十八年度予算に二級国道をどのくらい改修見込んでおるかというお尋ねでございますけれども、この予算を立てますときに、二級国道というのは原案延長によつて予算を立てております。それで二級国道はつきりきまりましたならば、その線に副うて修正することを考えておるわけでございますが、その予算のうち直轄道路改修費とありますが、これは殆んど一級国道でございまして、多少二級国道も入つております。その二級国道は従来国道であつたものが、今度の指定で二級になつたというものが入つて来るわけでございます。それからこの道路改修費補助という項目がございますが、この中に改良といたしまして、この改良の中の国道改良でございますが、これが我々の今の見込では約四億ほど見込んでおるわけであります。それからその下の踏切除却の中には五千八百ほど国道見込んでおります。それから橋梁整備の中に長大橋の分でございますが、この長大橋の中に約四億、それから中小橋の中に約五千万ほどをこの国道見込んでおるわけであります。
  24. 田中一

    田中一君 そうしますと、二級国道が最近のうちに、本国会中、予算のまあ上がらないうちに、指定が決定したという場合も、現在組んでおりますところの予算で、その重要度によつてその部分々々をやつて行くというお考えなんですね。それとも或いは先ほどの道路整備財源等法律ですか、これが通つた場合には、もう少し現在、いま説明されておるところの予算よりも修正して、もつと増額してやつて行こうというような意思であるのですか。
  25. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 二級国道はつきりきまりますと、この予算の中で地方道に入つております分を、二級国道に振替えて来るわけであります。それで実施する箇処につきましては、これが地方道でありましようとも、国道でありましようとも、どちらにしてもやるというふうなことにして予算を入れておるのでございます。又この臨時措置法が通りまして、その点で修正が必要になるのではないかというお話でございますが、これはこの事業を促進するというふうに考えて行きたいと思つておるわけであります。
  26. 田中一

    田中一君 橋梁は概ね永久橋に替えられるように先般御説明がありましたが、本橋は、一級国道、二級国道には木橋は全然ございませんね。
  27. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 木橋は不経済でありますので、できるだけやめたいと考えておりますが、北海道等におきまして、開拓道路などにはやはり木橋差当り使つたほうがいいというのもございます。併し一級国道、二級国道におきましては、木橋というものは全然やらんつもりでおります。
  28. 田中一

    田中一君 従つてこの橋梁補修費の場合ですね。これは木橋が若し補修しなければならないようなものがあつた場合、これは無論ここに挙げてありますのは府県道だと思いますが、地方道だと思いますけれども、この場合には国の補助をして補修させますか。或いは補助をせずに府県に任しての補修になりますか。この場合には、これは全部木橋はないというような考えでよろしうございますか。
  29. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この木橋補修は二十八年度からはやらないことにいたしております。これに挙げております橋梁補修永久橋補修でございまして、コンクリート橋などが潮風のためにやられて危くなつておるというようなものを補修したいと考えております。
  30. 田中一

    田中一君 直轄道路の中の踏切除却、これはどこを考えておりますか。わかつたら御説明を願いたい。
  31. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 直轄道路改修費の中の踏切除却でございますがこれは二カ所考えておりまして、一つは仙台市附近長町というところがございますが、その長町立体交叉考えております。これは鉄道両方でやる仕事でございますので、この分も二十八年度に掲げたいと思つております。もう一つ名古屋でございまして、名古屋市内踏切がございますが、非常に危険な踏切でありますので、これを直轄で、これは前後を直轄改良いたしましたので、この分も直轄改良いたしたいと考えております。
  32. 田中一

    田中一君 これは、この踏切除却の問題につきましては、相当都市には箇所が多いと思うのであります。これは立体交叉でないために、今まであるところの災害と言いますか、マイナス面は一体どのくらいあるものですか。例えば一つの例をとりまして御説明願いたいと思うのですが。
  33. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この踏切が問題になりますのは、都市附近において最も多いわけでございまして、先ほど申上げましたのは、直轄踏切だけを申上げたのでございますが、このほかに道路改修費補助の中にも踏切がございますし、又計画局の分にもこの踏切除却があるわけでございます。この踏切除却を促進しなければならんと考えておるのでございますが、何分予算に縛られますので、この少い予算をどういうふうに配分するかということが問題になつて来るわけでございます。で、我々として今考えておりますのは、道路交通量が千台あり、又遮断時間が五時間以上に及ぶというふうなものから選んで行きたい、かようなものから手をつけなければ、なかなかこの予算では賄いきれんという状態になつております。
  34. 田中一

    田中一君 先般補正予算で御説明のときに、時間がないので余り伺わなかつたのですが、有料道路特定道路整備事業特別会計のうち資金運用部資金を増額して新しい新線を持つたということがありましたけれども、それはどこどこになつておりますか。
  35. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 二十七年度の補正で七億増額いたしたわけでございますが、これで新らしくできましたのは三重国道であります。その他の金は有料で着手しております。橋梁を三年計画実施するのに必要な金、それを充てるために使つたわけでございます。ちよつと申し落しましたので、もう一つ新らしく入れましたものに広島の幕内隧道がございます。
  36. 田中一

    田中一君 この特定道路整備事業特別会計を二十八年度で一般財政資金から入れておりますけれども、大体この法案を作る場合に、資金運用部資金を使うからその賃取り道路が必要なんだ、賃取り道路になるのだという御説明があつて、あの法案は通過したと考えておるのです。今度の考え方ですね。無論我々が主張したのは一般財政資金道路整備をやれということが我我主張です。従つて今度そうなつたということにつきまして、一体どういう考え資金運用部資金を使わなかつたかということを御説明願いたいと思います。
  37. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 二十八年度は一般財政出資でこの特別会計に入れることになつたわけでございますが、どうして融資でやれなかつたかというお尋ねでございますけれども、これはどうも私はよくわかりませんが、大蔵当局のほうの御意見でそうなつたわけでございます。我々として考えますと、この特定道路整備事業特別会計に入つて来る金が、一般財政出資であつたほうがむしろ都合がいいのだというふうに考えておるわけでございます。と申しますのは、この特定道路整備事業特別会計一般から参りますと無利子のお金が入つて来るわけでございます。これを貸付けるときは利子をとつて貸付けるわけであります。特別会計に入る金は無利子の金が入つて来る、従いましてこの特別会計の運営が非常に楽に円滑に行くというようなことになると考えておりますので、私どもとしてはさよう考えておるわけでございます。
  38. 田中一

    田中一君 将来全部この財政支出をするというお考えですか、或いは又資金運用部資金を使うお考えですか。
  39. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは大蔵省見解は、財政出資は二十八年度だけというふうに考えておるように聞いております。これははつきり確かめたわけではございませんが、折衝の過程においてそういうことがございました。
  40. 田中一

    田中一君 どうもおかしいと思うのですが、これは主計局長でもこの次来てもらつて一遍伺いますが、大体特定道路整備法を通す場合に、この説明というものが、我々の主張はどこまでも財政支出としてやつて有料道路にするのだが、無料公開原則を守れ、こういう要求主張しておつたのです。従つてそれが税金から賄つておるということになるならば、これは特定道路整備事業法の精神に反すると思うのです。それならば有料道路にしないでよろしいのです。無論無料公開原則を守つて行くべきだと思うのです。従つて二十八年度に補正しなければならないという理由は、私には納得できないのですが、それは今言つたような、この道路整備費財源等法律の圧力でかかる措置をとつたのか、或いは地方的なこの事業主体かたがた要求があつてこういう措置があつたのか、もう少し明確に御説明を願いたいと思うのです。
  41. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは一般財政出資から特別会計に入つて参りましても、これはやはり有料道路として実施するわけでございまして、できた道路については料金をとつて通行させるということになるわけでございます。又貸付の分につきましては従来と同じように利子をとるわけでございまして、その利子特別会計に入つて参ります。併し特別会計からはどこにもその利子を返さなくてもいいということに相成るので、それが又有料道路運転資金になつて来るわけでございます。そのゆとりがまあ出て来たわけでございまして、これが一つの何と申しますか、潤滑油のような工合にもなるわけでございますので、まあ二十九年度以降はどうなるか、まだ申上げられないのですが、仮に融資からいたしましても、二十八年度においてそういう潤滑油を与えておけば、あと運転がよくなるというふうに考えておるわけでございます。
  42. 田中一

    田中一君 私は若し御説明のような意味であるならばですね。少くともこの国道だけはここから抜きまして、国道は全部抜いて、一般財政支出で以て賄うべきだと思うのです。何らここに国道を、無論今日の一級国道有料道路にするというような必要はないと思うのです。どういう政治的な感覚で、一般財政資金を使う国道でありながら、有料道路にしなければならないかということが不可思議でならないのです。もう少し納得するような御説明が願いたいと思うのです。これは地方的なもの、地方財源でやるべきものは、無論平衡交付金措置で以て国が補助しております。併しながら国が直接支出すべきものに対して、而も一般財政資金を使つてやる事業がどうして有料道路にしなければならないか。ちよつと僕にはげせないのです。それと財源がないからというようなことを言いましたが、併し財源は二十五億あるじやないですか。財源がないとは言わせない。二十五億という財源があるのです。それにしてもなお有料道路にしなければならないということは、どうしても納得できないのです。これは大蔵当局かたがた大臣に伺つたほうがいいと思いますけれども、もう少し我々の納得するような形の御説明を願わなければ、せめて直轄道路だけは特定道路整備事業計画から抜いて頂きたいと、こう考えるのです。この点をもう少し御説明できないですか。
  43. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この継続であります分は除きまして、新たに入れました国道について、ちよつと御説明申上げたいと思いますが、新たに入りましたのが松江国道でありまして、これは一級国道でありますが、この仕事の内容を申上げますと、これは宍道湖の南岸を埋立てまして、これは農林省建設省両方でやる仕事になるわけでございますが、農林省が埋立てた上に国道を乗せるという仕事になるわけでございます。この国道かたがた観光道路でございまして、有料道路として取上げて提示できるという観点から入れたわけでございますが、この一級国道として、従来の公共事業費で賄うことにいたしますと、なかなかこの辺まで順番が廻つて来ないということになりますので、一級国道ではありますが、有料道路に採択されたわけであります。
  44. 田中一

    田中一君 順番とか何とか言いますけれども、何か道路整備のための順番がそういう工合になるんですか。一遍全部の表を出してほしいのですが。
  45. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは抽象的に順番と申上げたのでございますが、この直轄でやつております分につきましては、すでに継続で年々やつておるわけでございます。それでこういう継続の分が完成してから、新らしいものをとるという考えかたにいたしておりますので、今掲げております継続事業相当にございまして、なかなかこの松江国道までには直轄でやるということになつて行かないわけでございます。そういつた意味で、順番と申上げたのです。
  46. 田中一

    田中一君 今度の特定道路整備事業計画は、そうすると国道では松江国道、それから地方貸付分としては、立山、磐梯山、阿蘇、霧島、高野山、十日町、来迎寺と、この線なんですか。
  47. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) さようでございます。
  48. 田中一

    田中一君 大体こうして、今この貸付分を見ますと、大体観光道路という形のものが多いと思うのですが、一体この貸付分として決定した経緯というものを一つ一つ説明願いたいと思うのです。
  49. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 貸付分として当初要求いたしました……、いや、これは全体のでございますが、六十億を要求いたしたわけでございます。それがだんだんに減つて参りまして、復活要求として出しましたものがこの四十億でございますが、その四十億が二十二億になつたわけでございます。それで二十五億のうち継続分に二十二億程度要るということになりまして、残り三億を新規に取るということになつて来たわけでございます。この三億を新規に取るといたしますと、大きな事業費のものは到底取れない、あの有料道路法律によりますと、あと二年で完成しなければなりませんので、大きなものが取れない。で、小さなもので、而もペイできるものということになつてて参りますと、どうしても観光的なものになつて参りまして、そこでここに挙げてありますような個所を取つたわけでございます。この立山登山道路以下ございますが、このうちで十日町、来迎寺というのは、これは橋梁でございまして、これは観光ではないのでございます。まあそういつたことで、この橋梁鉄道橋の払下げを受けて、それを道路橋に直すといつた仕事でございまして、残つた僅かの金で与えられた二カ年内に完成するということで、これらの個所拾つたわけでございます。
  50. 田中一

    田中一君 どうも無理やり特定道路有料道路にしなければならないというお考えのように思うのでありますが、三年でできなければ五年、五年でできなければ十年、もう少し道路計画の体系が立つておれば……、どうも早くしなければペイできない、短期間だからペイするには余分なものでもしたほうがいいんだという考え方のように聞えるのですが、一体日本の今日の道路日本の国の経済とこれをよく考えて見る場合に、それは無論地方的には観光道路は必要でしよう。必要でしようが、厖大な予算をこれから計上して行こうというような考え方の上に立ちますと、日本産業経済道路というものは不可分なものです。それが殊更に観光道路にまで金を出さなければならんということはちよつとないと思います。無論地方的には必要でございます。部分的には……。併しながら短期間でペイするような、短期間で償還できるような所を選んでやろうというようなことになれば、殊更特定道路に金を注ぎ込んで、国民から又料金を取つてつて行ごうという考え方になつていますが、これは国道に対して、道路に対しては無料公開原則というのは確固たるものです。殊に日本産業経済の現状からいつて、もう少し、無理やりにここでしないで、必要ならば国費を投入してやつたらいいんじやないかと考えるのでありますが、今後ともますます二十九年度、或いは補正予算で以て、又我々の知らんうちに、新規貸付をするつもりかどうか、もう少しはつきり伺いたいと思うのです。
  51. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この特定道路に関する法律が、二十七年から三年ということになつておりますので、或いは法律で行きますと二年となつております。そういうことで、これらの個所を選んだわけでございますが、観光道路と申しましても、我々はそういうふうな考え方をしておつたわけでございますが、いろいろ観光道路について聞いてみますと、外貨が相当落るというようなこともあり、この方面の当局者にお聞きいたしますと、観光道路は十分ペイできるのだというふうになりまして、我々もそれを納得して、これらの個所を選んだわけでございますが、将来どうなるかというお話がございますけれども、我々として考えますと、この有料道路の制度はもう暫くやつて頂いて、日本道路の窮状を救つて頂きたいというふうに考えておるわけであります。と申しますのは、アメリカあたりでも最近有料道路がだんだんに建設されており、それが十分に採算をとり、発展して行く状態でもありますし、我が国の自動車の状態等から見まして、当分こういう制度を活用して頂いて道路の整備を促進させて頂きたいと、かように考えております。
  52. 田中一

    田中一君 そうしますと、二十七年度、二十八年度で、ここに計画に現われておりますのは、三カ年で完成するという見込のものばかりでございますか。
  53. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 橋梁につきましては三カ年で完了いたしますように金は付いております。それから道路につきましては、総事業費につきましては、これだけでは三カ年では無理ではないかというようなものもございますが、併しこれはできただけのものは効果を発揮できるようにして行きたいと思つておりますので、その部分が役に立たないということはないと思います。
  54. 田中一

    田中一君 そうしますと、この道路の起点と終点とは必ず区分けをいたしまして、その点を通る場合には有料道路、橋の場合にはよくわかるのでございますが、そのほかの道路はどうなつておりますか。起点と終点とがはつきりと三カ年の後に完了して、料金を取る場合にも混乱のないような形で計画されておりますか。
  55. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この道路につきましても、現道と全く線が変りまして付け変わるというような部分の分岐点に料金を取るウエイトを置こうと考えておるわけであります。
  56. 田中一

    田中一君 この戸塚国道はどのくらい収支がとれますか。二十七年度の予算は十分使い切つておりますか。
  57. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 戸塚国道につきましては今年八月を目標にして、目下工事を進めておりまして、二十七年度の予算は大かたこれは契約負担行為を起しております。若干繰越しになると思いますが、大半は負担行為を起しております。
  58. 田中一

    田中一君 そうしますと、これは二十八年度で終る計画でございますか、工事としては。それとも二十九年度にかかるわけですか。
  59. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは二十八年度で終る計画でございます。
  60. 田中一

    田中一君 この立山登山道路は、どこから始まつて、どこで終つて、幾らの工事費で、どのくらいの料金で、何年間でペイするということを、一つ観光道路について……、橋はわかりますが、観光道路について資料を一つお出しを願いたいと思います。
  61. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 承知いたしました。
  62. 田中一

    田中一君 二十八年度には、弾丸道路の調査費の要求は、ちよつと私持つていないのでわからないのですが、ありましたか。
  63. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 弾丸道路の調査費は、いわゆる行政部費でございますが、あの中に千八百万円ございます。
  64. 田中一

    田中一君 先般この委員会でしたか、東京御殿場間の弾丸道路の路線の上に、防衛費から出すところの予算で弾丸道路と同じ形の道路を敷設するということが新聞に出ておりましたが、又たしか局長からそれに対する御説明を伺つたと思うのですが、これは建設省が所管するものですか、それともどこが所管してやるのですか。
  65. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 安全保障費の所管は大蔵省であります。その予算建設省に移し換えてございまして、事業実施するわけでございます。今の弾丸道路と、その防衛と言いますか、安全保障費でやります道路との関係でございますが、新聞には弾丸道路をやるように出ておりましたが、事務的にはまだ折衝も始めていない状態でございます。我々の考えといたしましては、東京御殿場を結べということが、行政協定の線できまりますので、若しそうなりますと、東京御殿場の間の、あの間に道路を敷設するといたしますと、丁度弾丸道路もあの辺を通るわけでございます。同じ線を二本あの狭い所で引きますのは、用地の観点から言いましても、誠に不経済でもあり、又我々が事業を執行いたしますにもいろいろの困難を伴いますので、ルートだけは道路に乗せて、構造、規格は弾丸道路でなくて普通の道路でやる。そういたしますと、今度は弾丸道路を外資が入りましてやるという場合を考えて、その半分を今やろうと思います。道路は幅員が約十一メートル、弾丸道路は幅員が二十二メートルでございまして、その半分に当りますので、その半分をやる。あと半分を、弾丸道路をやるときに、弾丸道路として構築する。安全保障費でやつた道路の上は、その次に弾丸道路の構造に直して行くというふうにしたほうが、これは経済的ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
  66. 田中一

    田中一君 そうしますと、二十七年度に支出したところの二千万円の調査費、これは安全保障費の中から幾らかその分の出来高は返してもらえますか。
  67. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 調査費を返すということは今考えておらないのでございますが、これは安全保障費の中でやります道路についての調査測量費というようなものがあるわけでございますが、これらの中には、この安全保障費から、そういう測量をやる部分もございますが、又かねて県等が調査いたしまして線をきめておるものを実施する場合もございます。その場合にも県等にそれを返すということは考えております。
  68. 田中一

    田中一君 予算書を持つて来なかつたので、ちよつとわからないのですが、たしか、アメリカの技術家を日本に招聘して調査をやるという、その旅費の予算がたしか計上してあつたと思うのですが、それは事実ですか、そう見たのですが。
  69. 武井篤

    ○専門員(武井篤君) 出ていますか。
  70. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは補正予算要求いたしましたが、二十八年度予算にはございません。
  71. 田中一

    田中一君 この安全保障費でやる道路、これも工事はアメリカ人がやるのですか、日本人がやるのですか。
  72. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 現在九十五億が移し替になつております。この九十五億の仕事日本の手でやります。アメリカのほうは考えておりません。
  73. 田中一

    田中一君 技術家は専ら向うから来ないで、日本の技術家が独自の見解で、独自の設計で独自の施工をやるのですね。
  74. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) さようでございます。
  75. 田中一

    田中一君 若しこの道路が完成した場合には、これは駐留軍だけが専用するものですか、それとも一般我々日本人がそれを使えるのですか。
  76. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは一般道路と変りません。この安全保障費でどういう道路をやろうかというときに、米軍の車輌と日本の車輌と交通調査をいたしまして、その比によつて多いほうから取つたということはありますが、でき上つたものは一般交通の用に供するわけであります。
  77. 田中一

    田中一君 無論この安全保障費でやるのですから、米軍は無料でしようけれども、日本の車は有料になるのですか。
  78. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは区別いたしません。いずれも無料でやつております。
  79. 田中一

    田中一君 弾丸道路の設定、建設ということは全部が有料道路、外資によるところの有料道路というように野田建設大臣に聞いておつたのですが、この場合にはそうすると安全保障費で全部神戸までやつてもらつたほうがいいと思うのですが、一体そういう見解どうなんですか。
  80. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) この安全保障費でやります道路につきましては、行政協定の線でやるわけでございますが、米軍施設のために必要を生じた道路ということになつております。これはまあ我々のほうから言いますとそのほうがいいわけで、安全保障費で一般道路もやりたいわけでございますが、そういう制約がございまして、それはできんわけであります。米軍の施設によつて必要を生じたものということになつております。
  81. 田中一

    田中一君 やはり私が心配したように、結局軍用道路、いわゆるアメリカの駐留軍の作戦道路というものがはつきりと考えられるのですが、この問題の議論はやめますが、若しどつちみち日本が負担する安全保障費ならば、もう少し強力にそれ全部を道路に使つてもらうほうが非常にいいと思うのですが、成るべくたくさん使つてもらうようにお願いします。
  82. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) それに関連して、今弾丸道路を建設する場合に、耕地面積はどれほどなくなりますかね。
  83. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは前に出した資料があるのでございますが、東京、神戸間が全部で千七百町歩となつております。千七百町歩のうち、約六割が耕地になつておりますと記憶いたしております。只今ここに資料がございませんので、はつきりした数字は申上げかねますが……。
  84. 田中一

    田中一君 私大臣が次の機会に来たときに聞きますが、今日はこれで私の質問を打切ります。
  85. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) どなたか御質問ございませんか。若しも道路に関して御質問がないようならば、計画局関係に……。
  86. 前田穰

    ○前田穰君 田中委員から詳細の質問があつたので、重復する部分は一切省きまして二、三お伺いしたいのですが、先般道路法が改正になつて従つて道路改修に対する国家の負担部分、或いは補助率、そういつた事柄にも実質的にも非常な異動があつたと思うのでありますが、その結果道路の工事の進捗にどういう影響が生じましようか。すでに二十八年度の予算を組まれたのであるから、何か影響についてもお考えなつたことと思うのでありますが、若し何か簡単にこの程度の影響があろということの御説明が願えれば願いたいと思います。
  87. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 道路法が改正いたされましたのでございますが、この改正によつて直接道路改修延長ということは変りないのでございますが、ただ道路法の改正によりまして一、二級国道というものができ、これが国の幹線になるわけでございますので、この幹線の改修を促進するということの意味合は出て来たと思われます。この改修の点につきましては只今我々のほうで五カ年計画というものを立てておりまして、その線に副つて改修を進めたいと考えておるわけでございます。
  88. 前田穰

    ○前田穰君 私の考えたのは、予算が非常に殖えましたので比較にならないが、若し仮に予算が同額であつたならば恐らく工事量は全体として減るのではないかとこう思うのですが、それはどれほどの影響が実際に生ずるか、想定はできないか、こういうわけですが……。
  89. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 仮に予算が昨年度と同額といたしますと、物価の割上り、労銀の割上りがございますので、事業量といたしましては昨年に比べまして一〇%乃至一三%くらいまで減小するのではないかと考えております。
  90. 前田穰

    ○前田穰君 安全保障諸費でやる道路のことをいろいろ御質問になつたのですが、今日までには現に行われたものはないのでございますか。
  91. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 安全保障諸費でこれまで建設省に移し替えされたものは九十五億、これは第一次から第四次に亘つて移し替えされたわけでございまして、最近の第四次の分は本年の一月三十一日に移し替えされております。一番初めのものは昨年九月頃移し替えされておりまして、この分につきましては着々進歩いたしておりまして、例えば北海道の札幌—千歳でありますとか、これは殆どできております。又この近所で申しますと、静岡県の富士演習地区、あの辺のもの、これも相当工程を上げております。
  92. 前田穰

    ○前田穰君 そうすると安全保障諸費でやるものは何らかの方法でやはり計画なりそれから実績なりを公表されておりますか。
  93. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 計画についてはこれはその日の新聞にも出ております。これは公表しております。実績につきましてはまだまとまりませんので公表いたしておりません。
  94. 前田穰

    ○前田穰君 それから有料道路のことでありますが、これは大体は田中委員の質問で尽きておるのでありますが、而も本年は一般会計から特別会計に繰入れらたるということにつきましては非常に驚いたのでありまして、何が故に一般会計から道路に使いながら、一方は道路政策の根本の考え通りに無料である、一方は何が故に有料にしなければならんか、この根本的の疑問に対しては只今の道路局長の御説明では私も了解しかねるのであります。先刻大蔵省に対する質問をしようかというような田中委員の口吻もあつたようでありますので、若しそういう機会があれば私も大蔵省意見も聞きたいと思いますけれども、一方は無料であり、一方は有料であるということについての建設省の確とした御意見一つ適当の機会にお伺いしたいと思うのであります。今日はこれ以上の御質問申上げてもどうかと思いますので、御答弁は要求しませんけれども、適当の機会に建設省有料にするのとしないのとの区別をどういうふうにおつけになるのかこいうことの御説明一つ後日お願いしたいと思います。それからもう一つこれは非常に小さいことなんですが、この活版刷の予算書の八百五十一ページに道路の諸調査に必要な経費四百六十四万五千円というのがございますが、これが項目別のほうのいろいろな金額との関係がどうなんでございましようか。私よくわからないのですが、建設本省のこういつたような関係のものは、八百六十ページの道路橋梁現況調査費百三十五万三千円、これしかないように項目としては思われるのですが、この関係はどういうふうに解釈したらいいのですか。
  95. 淺村廉

    説明員(淺村廉君) お答えいたします。この予算書に調査費があちらこちらばらばらに載つております点につきましての御質問と存じますが、この建設本省という項の中に道路の諸調査に必要な経費として四百六十四万五千円載つておりますのは、これは何と申しますか、一般的な調査という意味で建設本省という項目の中に含まれております。つまり道路事業というようなものをやつておれば当然にこういう調査をやらなければならん、註の説明にも書いてありますように、道路整備計画の基礎資料とするため、道路交通量の趨勢を調査し、道路及び橋梁の現況調書、道路計画事業概要を作成するために必要な経費、こういうことが当然事業に伴つてやる当り前の調査というやつを建設本省という項の中に一括して入れてあるわけです。八百五十三ページの道路交通情勢調査費、その下に高速自動車道路調査費、かようなものはやや特殊な事項でございますので、特に分けて項を起こしているというような形になつております。いずれもこれは行政部費というものの一環をなしておりまして、さようなわけで区別がつけられているのでございます。
  96. 前田穰

    ○前田穰君 私のお伺いした趣旨は、同じ建設本省の項のこの調査費についての関係をお伺いしておつたので、八百五十一ページの四百六十四万五千円というやつは、この八百五十九ページの建設本省という項の中にどこかに入つているものじやないか、それでこういうことをはつきりと名前を上げておるのは、道路橋梁現況調査費百三十五万二千円なんだから、この差額の三百何十万円というものは、それ以外のどこかに入つているのじやないか、こういうふうに考えるわけです。
  97. 淺村廉

    説明員(淺村廉君) お答えいたします。今申した特殊な調査として特に項を起しておりますものははつきり書いてあると思いますが、最初に御説明申上げました建設本省の中に道路の諸調査に必要な経費として、この予算書の八百五十一ページに四百六十四万五千円というものが上げておりますが、これは全部この中味を分解しまして、調査費そのほか一括して入れてあるわけでございます。ですからあとのほうにはこの事項は特に頭を出していないのじやないかと思います。
  98. 前田穰

    ○前田穰君 ちよつと今のお話では納得しかねるのですが……。
  99. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 調査してお答え申上げます。
  100. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 前田さんに申上げますが、今のは調査して、お答えいたすそうですから……。
  101. 前田穰

    ○前田穰君 結構です。
  102. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) ちよつと私から質問しますが、この調査は本省でなさるのですか、各地建の局のほうでなさるのですか。どうなんですか。
  103. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) これは本省でやります分と、それから地建でやります分と両方あるわけでございますが、この項で分けておりませんですから、ちよつと調査いたしますから……。
  104. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 道路に関して御質問ございませんか。……次は、計画局関係を聞くことにいたします。
  105. 澁江操一

    政府委員(澁江操一君) 都市計画事業関係、並びに計画局所管予算の概要について御説明を申上げます。  お手許にございます資料に基きまして、御説明を申上げたいと思いますが、先ず第一は行政部費関係で主な事項を申上げますと、八百五十ページの中頃に地方青年の技能教育及び就労対策に必要な経費千三百万円というものが新らしく計上せられております。これは最近産業開発青年隊導入経費ということで一般にいわれているわけでございますが、計上せられました理由は、先般補正予算におきまして農村の二、三男対策といたしまして、農林省所管におきまして、やはり同様の目的を持ちまして予算が計上せられたわけでございます。それと対応いたしまして、国土綜合開発関係の事業、即ち建設省の所管に属します直轄事業乃至は、補助事業におきまして、地方の青年に、就労の機会を与え、それと同時にこれに対しまして必要な技術教育を施すために必要な経費ということでございます。で内容は補助の対象と申しますか、内容は、全国においておおむね十カ所を予定いたしておりまして、補助方法といたしましては、施設費に対しまして、即ちキヤンプその他の施設でございますが、その施設費に対しまし二分の一、この青年隊の運営、指導監督等の県の運営費に対しまして三分の一の補助をする、こういう建前で積算されているわけでございます。  次は八百五十二頁に移りまして、最後の欄に、国土総合開発調査費、これは本年度におきましてもすでに補正予算等を合せまして、三千六百万円の調査費が計上せられてあるわけでございますが、それと同様の意味合を以ちまして三千五百万円の計上を認めてもらつてるわけでございます。これはすでに御承知の通り国土総合開発法基く、主として都府県計画立案作成に必要と認められます調査事項に対しましての補助考えております。補助の率は二分の一でございます。対象はこれは主として十九の特定地域、それから八つの調査地域におきます計画立案の際の調査費の補助というふうにお考え願いたいと思います。以上が行政部費関係の御説明を要します主な事項でございます。  次に、事業費関係に参ります。事業費関係といたしましては、項の概略の御説明は八百五十七ページによつて御覧願いたいと思いますが、即ち二十八年度の要求額としては四十七億三千万円に相成つております。その内訳が八百六十三ページの都市計画事業費という欄に上つているわけでございます。これを基礎にいたしまして御説明を附加えさして頂きます。総体におきまして四十七億三千万円昨年度の四十二億に対しまして五千一百万円の増加になつております。そのうちの第一は、国営公園整備費でございますが、これはすでに御承知かと思います。国営公園といたしましては新宿御苑、それから皇居前広場、それと京都御所、こういう三地区を国営公園として現在整備を実施中でございますが、本年度といたしましては、特に変りました点といたしましては、御承知のような和田倉地区の整備を新規に着手することにいたしまして、それに必要な予算が計上せられております。あの地区は本来初めは皇居前広場の地区から外されておりましたのでございますが、昨年あれを公共用福祉財産ということに閣議決定によりまして、切り替えられまして、あすこをやはり皇居前広場の一環といたしまして復旧整備することに決定いたしましたので、それに伴う事業費を計上せられたわけでございます。  その次の事項といたしましては、調査費関係を省略さして頂きまして、都市復興事業費補助であります。その内訳は戦災復興と火災復興と港湾地帯整備、海岸堤防修築、接収解除地整備、これらの五つの項目に分かれております。第一の戦災復興の関係でございますが、来年度は五カ年計画の第四年目に当つておりまして、来年二十九年を以て大体戦災復興事業計画を完了する一応政府の建前になつておるのでございますが、全体の事業費が、たびたび御説明申上げましてお聞き及びであると思いますが、事業費といたしまして約二百七十億程度になつておるわけでございます。で、二十七年度の事業を除きまして百四十億が二十八、九両年に事業量として残されておる、これに対しまして、二十八年度といたしまし、ここに計上せられておりますように、約二十六億、事業費にいたしまして五十三億、五十三億を消化して参るということになるわけでございます。この事業の進捗は、現在までの状況といたしましては、約全体の事業量に対しまして、本年度におきまして六五%程度に達しておりますが、実は建物の移転補償、そうした補償に相当すべき費用が、相当後年度にしわ寄せをされておるというような関係を以ちまして、事業量の金額の上から弾いて参りますと、若干後年度に嵩がはつておる、こういう関係に相成つております。二十八、九年度を以て果して完了できるかどうかというような点が、皆様も御疑問であると思いますが、その点につきましては、本年の予算編成の際におきまして、かなり問題視されたわけでございますが、本年乃至は来年度に相当これによりまして完了する都市が出て参りますけれども、八十五、都市全体の完了につきましては、これを以つては二十九年度以降に若干の仕事が残るのではないかということも実は想像をいたしておるわけでございます。併し大多数の都市におきましては、二十九年度を以て完了する線に是非漕着けたい、かような考えでございます。  次は火災復興でございますが、火災復興は該当都市といたしましては能代、松阪、鳥取、そのほかに飯田、上松、鷹ノ巣とございますが、そのうちの飯田、上松、鷹ノ巣はすでに火災復興事業といたしましては本年度を以ちまして完了するごとに相成つております。この本年度の予算に計上せられました一億二千七百万円、これを以ちまして能代、松阪、鳥取の復興事業を昨年、一昨年に引続きまして実施するわけでございますが、本年度の事業費によつて、能代、松阪につきましては完了をいたします。鳥取の分につきましては、来年度、再来年度まで事業が残るということになつて参ります。併しながら鳥取につきましても約八割程度は本年度の事業費を以て完了ができる、こういう結果に相成ります。次は、港湾地帯整備でございますが、金額といたしましては一億九千万円でございますが、これは御承知のように戦災復旧事業の一環といたしまして、大阪市の地盤沈下地帯、これに対する地盤の蒿上げ、それと区画整理、更には地下水対策といたしまして水道の施設等を考えておりますが、先ほど戦災復興につきまして申上げましたと同様の計画乃至はテンポにおいてこの事業をやはり進捗せしめるという考えの上に立ちまして計上せられたものでございます。その次は、海岸堤防修築費の補助でございますが、金額は四千三百万円、該当都市は堺、神戸、西ノ宮の三都市になつております。御承知のようなアイオン台風後の海岸堤防、いわゆる防潮堤でございますが、これを事業費として取上げて参りまして、本年度は二十七年度残事業の五〇%程度を堺につきましては消化いたします。それから神戸につきましては、二十七年度末残事業の二〇%程度、西ノ宮につきましては二十八年度を以て完了する、こういう建前にいたしております。この事業のうちで神戸の分が若干テンポが遅れておりますが、来年度以降是非これを促進して早く仕事を完了するという線に持つて参りたい、かように考えております。次は、接収解除地の整備でございますが、該当都市は神戸、横浜でございます。昨年から講和條約の成立と同時に都市内における接収地が漸次解除せられて参りまして、それに伴いまして補正予算を以ちまして一億六千万円の補助事業費にいたしまして、三億一千万円程度でございますが、の解除地の整備、これは仕事といたしましては戦災都市における戦災復興事業とやや同様の手法を以て区画整理その他をいたす事業でございますが、接収地になつてつた関係上、今日までその地区乃至はそれに関連いたしまして区画整理、その他をいたさなければならない関連地区について保留をいたして参つておりまして、それが解除と同時に戦災復興事業と同様の方法においてこの事業に着手するという運びになつてつたわけでございます。補正予算において本年度着手いたしますに引続きまして、本年度はやはり神戸、横浜につきまして同様の事業実施する、こういうことに必要な経費に相成つております。これは補助率といたしましては、いわゆる接収によりまして原形を相当壊されておりますものに対します復旧費、例えて申しますれば、水道の原形を移設した結果、これを又元に戻さなければいけない、或いはそれを壊したために元に戻さなければいけない、或いは街路の舗装をとり壊して整地をされた結果を又元の姿に戻さなければいけないというような関係で、原形復旧等に必要な経費等を加えておりますが、補助率は戦災復興事業よりも若干上廻つておるわけでございます。神戸につきましては約五割八分、横浜につきましては六割八分に補助率はその結果相成つております。  その次が広島、長崎の特別都市の建設事業費でございまして、事業量といたしましては昨年に対しまして約二千万円上廻りました二億九千二百万円程度でございます。この編成の方法といたしましては、戦災復興事業と同様の考え方に立つて編成せられておりますので、詳しい説明は省略さして頂きます。  次は、街路事業費でございます。街路事業費は昨年の七億五百万円に対して七億九千九百万円、約八億ということに相成つております。街路事業費の内容は、橋梁立体交叉、墜道、舗装、疎開跡地、一般街路、これだけの項目に更に内容は分れております。全般的に申上げますと、戦災復興事業の進捗に伴いまして、乃至は戦災復興都市外の都市におきましても街路整備をいたさなければならないという事情は、すでにガソリン税その他の関係におきましても相当問題にせられておるわけでございまして、そういう関係を以ちまして一面には戦災都市の区画整理で路盤等の仕上つた部面に対する手当をできるだけ施しまして街路の効用を上げるという観点に立つ意味合がございます。それから一面には都市外の道路整備その他に関連いたしまして都市内の街路整備を併せてバランスをとりつつ行なわなければいけないという問題がございます。そういう考え方に立ちまして本年度の予算編成におきましては道路事業費のおおむね一割の程度を街路事業費において考慮するという考え方に立つて編成をせられております。道路事業費全体がすでに御説明申上げました通り、百四十億程度に達しておりますので、それに対します街路事業費分といたしましては、約十四億というものを実は想定しつつ編成をいたしたわけでありますが、そのうち計画局分において約八億、それから道路事業費の内容といたしまして街路の整備に充当せらるべきもの約五億二千万円、両方併せまして十三億余りを街路事業費に充当して頂くことに相成つておるわけでございます。その内訳で、計画局分だけについての只今内訳を申上げますと、橋梁が八億一千万円、立体交叉六千二百万円、墜道千七百万円、舗装一億一千九百万円、疎開跡地八千百万円、一般街路四億三千七百万円、こういう内訳になつております。そのうちで舗装がかなり重点的に増額をせられておりますが、これは先ほど申上げました通り、戦災復興事業の関係もございますし、それから都市内街路の現状から見ましても、舗装がかなり終戦後、更には例の覚書等によりまして放置せられている現状でございますので、これを早急に手当したいという考えを以ちまして、これについて相当重点的に街路事業費の中に充当して行きたい、かような考え方で以て編成をいたしたわけでございます。次は都市水利その他施設整備費の補助でございます。内訳が都市水利と公共事業施設と児童公園、国民体育大会施設費、次いで防火水槽事業費というものに分れております。都市水利ば、都市内の排水路その他に対する事業費でございます。これは額にいたしまして一億四千四百万円、それから公共施設は、公園緑地等の用地の買収乃至はそれに対する施設の整備をいたしますに要します補助費でございますが、これが五千八百万円、児童は二千万円、それから国民体育大会、これは例年の行事といたしまして、来年度におきましては四国に国民体育大会が実施せられることに相成つておりますので、四国四県に対しまする国民体育大会施設費の補助といたしまして千五百万円を計上いたしております。それから次の防火水槽は昨年同様九千四百万円を計上いたしておるのであります。なお昨年に地盤変動対策費の補助といたしまして千百万円の事業費がございましたが、これは先ほど申上げました都市水利施設の中に込めまして計上することに整理をいたしてございます。  以上が内地分の四十七億三千万円の内訳の説明でございます。簡単でございますが以上一応御説明を申上げました。
  106. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) どうですか、御質問は次にしたいと思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  107. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) では本日はこれを以て閉会といたします。    午後零時五分散会