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政府委員(澁江操一君)
都市計画事業関係、並びに
計画局所管の
予算の概要について御
説明を申上げます。
お手許にございます資料に基きまして、御
説明を申上げたいと思いますが、先ず第一は行政部費関係で主な事項を申上げますと、八百五十ページの中頃に
地方青年の技能教育及び就労対策に必要な経費千三百万円というものが新らしく計上せられております。これは最近産業開発青年隊導入経費ということで
一般にいわれているわけでございますが、計上せられました理由は、先般
補正予算におきまして農村の二、三男対策といたしまして、
農林省所管におきまして、やはり同様の目的を持ちまして
予算が計上せられたわけでございます。それと対応いたしまして、国土綜合開発関係の
事業、即ち
建設省の所管に属します
直轄事業乃至は、
補助事業におきまして、
地方の青年に、就労の機会を与え、それと同時にこれに対しまして必要な技術教育を施すために必要な経費ということでございます。で内容は
補助の対象と申しますか、内容は、全国においておおむね十カ所を予定いたしておりまして、
補助方法といたしましては、施設費に対しまして、即ちキヤンプその他の施設でございますが、その施設費に対しまし二分の一、この青年隊の運営、指導監督等の県の運営費に対しまして三分の一の
補助をする、こういう建前で積算されているわけでございます。
次は八百五十二頁に移りまして、最後の欄に、国土総合開発調査費、これは本年度におきましてもすでに
補正予算等を合せまして、三千六百万円の調査費が計上せられてあるわけでございますが、それと同様の
意味合を以ちまして三千五百万円の計上を認めてもら
つてるわけでございます。これはすでに御承知の通り国土総合開発法基く、主として都
府県の
計画立案作成に必要と認められます調査事項に対しましての
補助を
考えております。
補助の率は二分の一でございます。対象はこれは主として十九の特定地域、それから八つの調査地域におきます
計画立案の際の調査費の
補助というふうにお
考え願いたいと思います。以上が行政部費関係の御
説明を要します主な事項でございます。
次に、
事業費関係に参ります。
事業費関係といたしましては、項の概略の御
説明は八百五十七ページによ
つて御覧願いたいと思いますが、即ち二十八年度の
要求額としては四十七億三千万円に相成
つております。その内訳が八百六十三ページの
都市計画事業費という欄に上
つているわけでございます。これを基礎にいたしまして御
説明を附加えさして頂きます。総体におきまして四十七億三千万円昨年度の四十二億に対しまして五千一百万円の増加にな
つております。そのうちの第一は、国営公園整備費でございますが、これはすでに御承知かと思います。国営公園といたしましては新宿御苑、それから皇居前広場、それと京都御所、こういう三地区を国営公園として現在整備を
実施中でございますが、本年度といたしましては、特に変りました点といたしましては、御承知のような和田倉地区の整備を
新規に着手することにいたしまして、それに必要な
予算が計上せられております。あの地区は本来初めは皇居前広場の地区から外されておりましたのでございますが、昨年あれを公共用福祉財産ということに閣議決定によりまして、切り替えられまして、あすこをやはり皇居前広場の一環といたしまして復旧整備することに決定いたしましたので、それに伴う
事業費を計上せられたわけでございます。
その次の事項といたしましては、調査費関係を省略さして頂きまして、
都市復興
事業費補助であります。その内訳は戦災復興と火災復興と港湾地帯整備、海岸堤防修築、接収解除地整備、これらの五つの項目に分かれております。第一の戦災復興の関係でございますが、来年度は五カ年
計画の第四年目に当
つておりまして、来年二十九年を以て大体戦災復興
事業計画を完了する一応政府の建前にな
つておるのでございますが、全体の
事業費が、たびたび御
説明申上げましてお聞き及びであると思いますが、
事業費といたしまして約二百七十億程度にな
つておるわけでございます。で、二十七年度の
事業を除きまして百四十億が二十八、九両年に
事業量として残されておる、これに対しまして、二十八年度といたしまし、ここに計上せられておりますように、約二十六億、
事業費にいたしまして五十三億、五十三億を消化して参るということになるわけでございます。この
事業の進捗は、現在までの状況といたしましては、約全体の
事業量に対しまして、本年度におきまして六五%程度に達しておりますが、実は建物の移転補償、そうした補償に
相当すべき費用が、
相当後年度にしわ寄せをされておるというような関係を以ちまして、
事業量の
金額の上から弾いて参りますと、若干後年度に嵩がは
つておる、こういう関係に相成
つております。二十八、九年度を以て果して完了できるかどうかというような点が、皆様も御疑問であると思いますが、その点につきましては、本年の
予算編成の際におきまして、かなり問題視されたわけでございますが、本年乃至は来年度に
相当これによりまして完了する
都市が出て参りますけれども、八十五、
都市全体の完了につきましては、これを以
つては二十九年度以降に若干の
仕事が残るのではないかということも実は想像をいたしておるわけでございます。併し大多数の
都市におきましては、二十九年度を以て完了する線に是非漕着けたい、かような
考えでございます。
次は火災復興でございますが、火災復興は該当
都市といたしましては能代、松阪、鳥取、そのほかに飯田、上松、鷹ノ巣とございますが、そのうちの飯田、上松、鷹ノ巣はすでに火災復興
事業といたしましては本年度を以ちまして完了するごとに相成
つております。この本年度の
予算に計上せられました一億二千七百万円、これを以ちまして能代、松阪、鳥取の復興
事業を昨年、一昨年に引続きまして
実施するわけでございますが、本年度の
事業費によ
つて、能代、松阪につきましては完了をいたします。鳥取の分につきましては、来年度、再来年度まで
事業が残るということにな
つて参ります。併しながら鳥取につきましても約八割程度は本年度の
事業費を以て完了ができる、こういう結果に相成ります。次は、港湾地帯整備でございますが、
金額といたしましては一億九千万円でございますが、これは御承知のように戦災復旧
事業の一環といたしまして、大阪市の地盤沈下地帯、これに対する地盤の蒿上げ、それと区画整理、更には地下水対策といたしまして水道の施設等を
考えておりますが、先ほど戦災復興につきまして申上げましたと同様の
計画乃至はテンポにおいてこの
事業をやはり進捗せしめるという
考えの上に立ちまして計上せられたものでございます。その次は、海岸堤防修築費の
補助でございますが、
金額は四千三百万円、該当
都市は堺、神戸、西ノ宮の三
都市にな
つております。御承知のようなアイオン台風後の海岸堤防、いわゆる防潮堤でございますが、これを
事業費として取上げて参りまして、本年度は二十七年度残
事業の五〇%程度を堺につきましては消化いたします。それから神戸につきましては、二十七年度末残
事業の二〇%程度、西ノ宮につきましては二十八年度を以て完了する、こういう建前にいたしております。この
事業のうちで神戸の分が若干テンポが遅れておりますが、来年度以降是非これを促進して早く
仕事を完了するという線に持
つて参りたい、かように
考えております。次は、接収解除地の整備でございますが、該当
都市は神戸、横浜でございます。昨年から講和條約の成立と同時に
都市内における接収地が漸次解除せられて参りまして、それに伴いまして
補正予算を以ちまして一億六千万円の
補助、
事業費にいたしまして、三億一千万円程度でございますが、の解除地の整備、これは
仕事といたしましては戦災
都市における戦災復興
事業とやや同様の手法を以て区画整理その他をいたす
事業でございますが、接収地にな
つてお
つた関係上、今日までその地区乃至はそれに関連いたしまして区画整理、その他をいたさなければならない関連地区について保留をいたして参
つておりまして、それが解除と同時に戦災復興
事業と同様の方法においてこの
事業に着手するという運びにな
つて参
つたわけでございます。
補正予算において本年度着手いたしますに引続きまして、本年度はやはり神戸、横浜につきまして同様の
事業を
実施する、こういうことに必要な経費に相成
つております。これは
補助率といたしましては、いわゆる接収によりまして原形を
相当壊されておりますものに対します復旧費、例えて申しますれば、水道の原形を移設した結果、これを又元に戻さなければいけない、或いはそれを壊したために元に戻さなければいけない、或いは街路の舗装をとり壊して整地をされた結果を又元の姿に戻さなければいけないというような関係で、原形復旧等に必要な経費等を加えておりますが、
補助率は戦災復興
事業よりも若干上廻
つておるわけでございます。神戸につきましては約五割八分、横浜につきましては六割八分に
補助率はその結果相成
つております。
その次が広島、長崎の特別
都市の建設
事業費でございまして、
事業量といたしましては昨年に対しまして約二千万円上廻りました二億九千二百万円程度でございます。この編成の方法といたしましては、戦災復興
事業と同様の
考え方に立
つて編成せられておりますので、詳しい
説明は省略さして頂きます。
次は、街路
事業費でございます。街路
事業費は昨年の七億五百万円に対して七億九千九百万円、約八億ということに相成
つております。街路
事業費の内容は、
橋梁、
立体交叉、墜道、舗装、疎開跡地、
一般街路、これだけの項目に更に内容は分れております。全般的に申上げますと、戦災復興
事業の進捗に伴いまして、乃至は戦災復興
都市外の
都市におきましても街路整備をいたさなければならないという事情は、すでに
ガソリン税その他の関係におきましても
相当問題にせられておるわけでございまして、そういう関係を以ちまして一面には戦災
都市の区画整理で路盤等の仕上
つた部面に対する手当をできるだけ施しまして街路の効用を上げるという観点に立つ
意味合がございます。それから一面には
都市外の
道路整備その他に関連いたしまして
都市内の街路整備を併せてバランスをとりつつ行なわなければいけないという問題がございます。そういう
考え方に立ちまして本年度の
予算編成におきましては
道路事業費のおおむね一割の程度を街路
事業費において考慮するという
考え方に立
つて編成をせられております。
道路事業費全体がすでに御
説明申上げました通り、百四十億程度に達しておりますので、それに対します街路
事業費分といたしましては、約十四億というものを実は想定しつつ編成をいたしたわけでありますが、そのうち
計画局分において約八億、それから
道路事業費の内容といたしまして街路の整備に充当せらるべきもの約五億二千万円、
両方併せまして十三億余りを街路
事業費に充当して頂くことに相成
つておるわけでございます。その内訳で、
計画局分だけについての只今内訳を申上げますと、
橋梁が八億一千万円、
立体交叉六千二百万円、墜道千七百万円、舗装一億一千九百万円、疎開跡地八千百万円、
一般街路四億三千七百万円、こういう内訳にな
つております。そのうちで舗装がかなり重点的に増額をせられておりますが、これは先ほど申上げました通り、戦災復興
事業の関係もございますし、それから
都市内街路の現状から見ましても、舗装がかなり終戦後、更には例の覚書等によりまして放置せられている現状でございますので、これを早急に手当したいという
考えを以ちまして、これについて
相当重点的に街路
事業費の中に充当して行きたい、かような
考え方で以て編成をいたしたわけでございます。次は
都市水利その他施設整備費の
補助でございます。内訳が
都市水利と公共
事業施設と児童公園、国民体育大会施設費、次いで防火水槽
事業費というものに分れております。
都市水利ば、
都市内の排水路その他に対する
事業費でございます。これは額にいたしまして一億四千四百万円、それから公共施設は、公園緑地等の用地の買収乃至はそれに対する施設の整備をいたしますに要します
補助費でございますが、これが五千八百万円、児童は二千万円、それから国民体育大会、これは例年の行事といたしまして、来年度におきましては四国に国民体育大会が
実施せられることに相成
つておりますので、四国四県に対しまする国民体育大会施設費の
補助といたしまして千五百万円を計上いたしております。それから次の防火水槽は昨年同様九千四百万円を計上いたしておるのであります。なお昨年に地盤変動対策費の
補助といたしまして千百万円の
事業費がございましたが、これは先ほど申上げました
都市水利施設の中に込めまして計上することに整理をいたしてございます。
以上が内地分の四十七億三千万円の内訳の
説明でございます。簡単でございますが以上一応御
説明を申上げました。