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1953-02-02 第15回国会 参議院 議院運営委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年二月二日(月曜日)    午前九時五十八分開会  出席者は左の通り    委員長     寺尾  豊君    理事            加藤 武徳君            杉山 昌作君           小笠原二三男君            相馬 助治君    委員            草葉 隆圓君            赤木 正雄君            小林 政夫君            高橋 道男君            三浦 辰雄君            矢嶋 三義君            東   隆君            大隈 信幸君            水橋 藤作君            須藤 五郎君   委員外議員            長谷山行毅君            松浦 定義君            千田  正君   ━━━━━━━━━━━━━    副議長     三木 治朗君   ━━━━━━━━━━━━━   国務大臣    国 務 大 臣 緒方 竹虎君   事務局側    事 務 総 長 近藤 英明君    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (記録部長)  小野寺五一君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (庶務部長)  佐藤 忠雄君   ━━━━━━━━━━━━━   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○人事官任命につき本院の同意を求め  るの件   ━━━━━━━━━━━━━
  2. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 議運を開きます。  常任委員辞任及び補欠に関する件。
  3. 河野義克

    ○参事(河野義克君) 緑風会から、予算委員柏木庫治君、常岡一郎君、決算委員加藤正人君、人事委員三浦辰雄君、建設委員溝口三郎君がそれぞれ辞任せられて、予算委員加藤正人君、溝口三郎君、決算委員柏木庫治君、人事委員溝口三郎君、建設委員三浦辰雄君を後任として指名せられた旨の申出がありました。
  4. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。
  5. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) さよう決定いたします。   休憩いたします。    午前九時五十九分休憩    ——————————    午後二時十六分開会
  6. 杉山昌作

    理事杉山昌作君) 只今から議運を再開いたします。  人事官任命につき本院の同意を求めるの件を議題に供します。官房長官説明を願います。
  7. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) 人事官山下興家君は、昨年十二月六日任期満了となりましたので、その後任として神田五雄君を任命いたしたく、国家公務員法第五条第一項の規定によりまして、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました次第であります。  神田君は、お手許履歴書で御承知通り早稲田大学政治経済学部を卒業し、大正十五年東京日日新聞社に入り、同社経済部部長横浜支局長調査部長総務局人事部長毎日新聞社大阪本社総務局次長人事部長、同西部本社編集局次長地方部長等を経て、昭和二十年十一月毎日新聞社取締役に就任し、東京本社編集局長を担当し、更に同二十二年四月同社常務取締役となり、同二十六年十二月退任と共に相談役となり現在に至つているものでありますが、又昭和二十四年八月より、引続き今日まで世論調査審議会委員の職にあるものでありまして、国家公務員法第五条に規定する資格を具備し、且つ人事行政について広い識見と抱負を有するものでありますので、今回政府において人事官に任命せんとするものであります。  なにとぞ慎重御審議の上、速かに御同意下されますようお願いいたします。
  8. 水橋藤作

    水橋藤作君 ちよつとお尋ねいたしますが、山下さんはあれですか。辞任されたのですか。どういうことなんですか。又再任できないということですか。又は不適任だということですか。どういう意味で……。
  9. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) 任期満了でありまして、退任されたのでございます。
  10. 水橋藤作

    水橋藤作君 山下さんが任期満了になりましたのはわかりましたが、再任できるのか。できないのか。又再任する意思がなかつたのか。又、不適任であつたのか。その点がはつきりわからないのでお尋ねしたいと思います。
  11. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) これは十二月六日前から、私後任者選考について、人事院総裁から連絡を受けておりましたことから見まして、重任の意思がなかつたのではないかと想像いたしております。
  12. 水橋藤作

    水橋藤作君 ちよつとおかしいのですが、仮り政府後任を推薦される場合に、再任する意思があるかないか聞かないで、任期満了というので、次の候補者をお出しになる。こういうことに解釈してよろしいのですか。
  13. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) その細かいことは存じておりませんが、そういうことは無論確めた上であろうと存じます。
  14. 須藤五郎

    須藤五郎君 私は山下さんがどういう人かということは実は知らないのです。併しああいう関係の中の団体技術者団体から我々に陳情のようなものが来ております。その趣意は、この人事官法経関係法律関係の人ばかりでは困る。やはり技術者相当多いのだから、公務員には。だから技術者関係人事官も入れてもらいたいという、そういう希望条項が我々の手許に届いているわけなんですが、政府はそういうことを考慮なすつたかどうか。又考慮しようという気持があるかどうか伺つておきたいと思います。
  15. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) 私のところにも、そういう希望が参りましたが、そのときは、実は神田君に私が下交渉をしました後でありまして、神田君の経歴が、技術者ではありませんけれども、新聞社におきまして技術方面人事を扱つておりました経験もありまするので、すでに内交渉をしたものをとめることはよろしくないと思いまして、その交渉を進めたような次第でございます。
  16. 三浦辰雄

    三浦辰雄君 私この問題は、この神田君さんという人が、どうという問題では勿論ないのですが、今ほかの方から言われたように、現在の公務員を見ますというと、各省によつて比率は違いますけれども、農林だとか、建設だとか、運輸、通信と、こう言つたような所は、特に技術者が非常に多い。半分以上です。そうしてその内容を見ますと、例えば待遇内容を見ますと、現在の例の職階制関係も非常に問題になるわけですが、非常に専門を尊重し、その専門の人を待遇して行くのに、なかなか都合の悪い形の職階制ができているのです。現在の形は、各省、私は若し必要であれば御覧に入れてもいいのですが、卒業年次別事務系統の者と、技術系統の者とをグラフに出すと、どの省でも等しく申合せたように、技術系の者はずつと下の線を行つて、いわゆる頭打ちの関係になつておる。で、一つ局長になるとか何とかいう問題は、これはそれぞれの適任者でなければならない。だから、どつちがどうというわけではないけれども、一般に技術の者が、いわゆる簡単な言葉で言えば、下積になつているということは、もう皆さんも御承知だと思うのです。で人事院ができました際に、あの三人の人事官の中の一人が、いわゆる技術関係技術出身者であられた。国家公務員法で以て相当にいろいろな問題を公務員に対して制約をしている。その半面において人事院のいわゆる使命という点から言つて、私は誠に当然な姿だと思つております。ところが、そうして逐次いわゆる技術者に対する待遇というものも、いわゆる従前の法経万能ということからは変つて、いわゆる有能の士尊重という線が出て来た。日本は御承知通り、これは言う必要はないが、資源に乏しい。そうして何とかしてこの中からいわゆる科学技術を尊重して、一つ国家再建の有力な足掛りにしなければならない。  それには誠にあの三人のうちの一人が技術者であるということは望ましかつた、ところが、今回こういうふうになられた。私はこの人を言うんじやない。併し三君のうちの一人が科学技術系統の人であつたということは誠に望ましかつた。更に言えばこの承認事項じやないけれども、任用局長などは、いわゆる工学出身の者であつた。ところが先にその人の転出によりまして、そのあとはやはり法系の人がなつた。だから虐げられるというと語弊があるけれども、非常に不安を感じている技術者、そうしてあの人事院の公平な技能の発揮によつて、それを或る程度是正されることを期待していた技術者系統公務員というものは、非常にこの際失望しているんです。私はこういうことも当然お考えなつたであろうとは思うのだけれども、こういう点についてどういうふうにお考えになつて、こういう方を特にお選びになつたか。私はなお今言つた問題を一体長官御存じなのか御存じないのか、公務員は過半数が技術者で占められている。その技術者が、今までいわゆるこの法文系統法経万能のあの姿がようやく改まろうとしているのに、又こういう形になつて、余計な不安、余計な何と言うか、失望を与えることは、私は今後の公務員がいわゆる国民全体の奉仕者として行くに当つて、残念に思うのです。  これらについて、一つ官房長官から、お考を率直に伺いたい。
  17. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) 山下興家君が技術者出身であるということは、私よく承知いたしておるのでありまするが、私が人選を進めております間には、先ほどのお話の技術者人事官にならなくては困る。特に望ましいというふうな御意見はまだ参つておりません。ただ人事院総裁説明もありまして、選考を進めました結果、新聞社人事は、私自分が、新聞社出身でありますので、多少心得ておりまするが、普通の事務に当る編集、それから技術、各方面に亘りまして、なかなか面倒な人事でありまして、それを相当期間扱つて評判もよかつた人でありますので、この人ならば、両面を兼ねて行けるという、私実は確信を得ました。その後できるだけ技術者が望ましいという御意見も聞きましたけれども、先ほど申上げましたように、すでに内交渉を進めておりましたので、人事院総裁とも連絡いたしまして、神田君をお願いするようになつた次第であります。
  18. 須藤五郎

    須藤五郎君 もう一遍伺いたいのは、若しもそういう技術者人事官が欲しいということを前々から聞いておつたら、官房長官はそういう方面から人を選ぶような努力をなすつたか。又今後そういうことを考慮して行く必要があるということを現在考えていらつしやるか。その点を伺つておきたいと思います。
  19. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) 人事宮技術方面の事情をよく知つていることは私は必要であると考えます。従いまして神田君に内交渉いたしまする際にも、そういう点について十分確めまして推薦をいたしたような次第であります。
  20. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 只今緑風会のほうから非常に感銘する立派な御意見が出されているのでありますが、伝え聞くところによりますと、このたびの人事官選考に当つては、朝日新聞系の長谷部君と、毎日新聞系神田君、この両者が競つたような恰好になつているわけですが、私は官房長官にここで御質問申上げませんが、内部においても、そういう要望が強いし、国会においても只今二、三の会派から強い要望意見が出たわけでございまして、政府側においても、私はもう一応考えてもらいたい。私ども各会派においても、この問題を持つて帰つて慎重に検討いたしたいと思いますので、本日はこの程度にとどめて頂いたら如何かと思います。
  21. 赤木正雄

    赤木正雄君 私も例によりまして各会派へ持つて帰つて、それにつきまして、万一この人でいいということで、明日の委員会できまるようなことがあつた場合、再び官房長官にお越し願うことは、私は差控えましよう。その代りに、今技術官云々の問題がありましたが、山下氏が技術官であつても、ああいう状態でありますから、神田さんが万一その選に当りましたら、先ほど官房長官の言われた点を十分、仮り神田氏がそういう選に当つた場合には、御注意願いたい。こういう希望を付しておきます。無論持つてつた結果になりますから……。
  22. 杉山昌作

    理事杉山昌作君) これは、例によつて会派に持つて帰つて次の機会に決めるということにいたして御異議ございませんか。
  23. 杉山昌作

    理事杉山昌作君) では、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十二分散会