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小笠原二三男君 仮りに我が
会派が、
立太子式の国民のお祝の旗行列をや
つた場合において、私の
控室から、日の丸の旗を持
つて議員が皆で万歳万歳とや
つたら、私はやつつけられるでしようかね。
私はこういう疑念を持つのは、これは赤旗だからいけないとか。特定政党だからいけないというような議論は、私はナンセンスだと思う。そうして
デモと呼応したと言うが、
デモそのものを何か悪いもののように(「笑止千万だ」と呼ぶ者あり)言われているのはおかしいと思う。我が党が若しも仮りに、本当に労働者の党として政権でもと
つておる場合には、ああいう
デモは、我が党としても党旗を掲げて大いにやるかも知れん。ただそれが常軌を逸し、
国会の権威を著しく毀損する。こういうような事実が明らかにあるならば、私はともかくとしまして、何かああいう
デモなら
デモの行事そのものを、一般のものとして見ないで、何かうまくない。或いは俺
たちを保守反動呼ばわりして、走り廻
つて歩く。示威をやる。けしからんやつだ。だからこうなんだという
考え方は、私はとらない。それは自由党のほうの諸君が、社会党、共産党をぶつ潰せという
デモをや
つて来たからと言
つて、私は感情の上から言えば憎らしい。けれ
ども、そういうことは認められてや
つているもんなんだし、私は憎らしいと思うことと、それ自体がいけないのだということとは切離して
考える。今回の場合、たまたま
控室から赤旗を振
つた。それが悪いと言うのなら、悪いということを、はつきりしてもらわなくちやいけない。それが
国会議員が今度は旗を振
つた。それはその
国会議員が悪い。こういうことになるのですか、そういう点をはつきりして頂きたいと思います。併し私
どもはつらつら
考えるのに、私
国会議員として旗は振らないが、
国会議員として
院内において私は行動の自由を保障せられて、飯を食うことも、或いは便所に入ることも私は自由にや
つている。ハンカチを振ろうが、或いは泣こうが笑おうが、私の自由なんだ。旗を振ることと何ら私はこと変らないと思います。
これは私共産党を贔負にして言
つていることではなくて、一般の論としてだんだん規定して行かないと、特定の政党が特定の色の旗を掲げたということで論が進んで来るときは、私は全体の問題として議論ができないだろう。こういう意味合いから
お話をしているのです。だからこの点は
警務部長においても明確にせられ、又こういうことを不満とせらるる各
会派においても、議論としては、一般の論議としてどこで聞いても筋が通るように話を進めて頂かないと、そうでないならばこういうふうに時間をとることは、私
たちは御免蒙りたい。又当日の実情は私見ていませんから、旗を振る振らないが、いい悪いではなくて、そのことから、
国会の権威を失墜したかどうかという事実については、一切明らかでありません。だからそのこととは、私の話は別であります。