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戸塚国務大臣 彌縫的という
お話でありましたが、
考え方はむしろ彌縫的というよりは、なるべく抑圧等のことはしたくないのが本旨なのです。であるけれ
ども、この問題だけはさしおきがたいというので、この二つが昨年の実績によ
つて考えられたのであります。ただ順々にほころびるのをま
つて縫
つて行くというのではないのであります。なるべくならばこれさえも出さずに、労使の
関係が自粛、良識で行
つておればけつこうだ。それがあまりに対
国民の
被害が大きい。ごとに重要な
産業でありますので、この実績を見てこの点だけは……、こういうふう
なつもりで立案いたしたのであります。本旨としては、だんだん
規制して行こうという方に向うのではなくて、なるべくそうしたくないという方が本来の
考え方だ、かように御子無いただきたいのであります。
なお、この
基本的な
考え方について、労使、公益の三者を集めた
審議会でもつく
つて、
根本的な労働対策を、あるいは
組合対策を
考えて行くということにつきましては、しごくごもつともな御
意見と存じておりますし、なお今度のこの案が、私自身も
法律としてあまりかつこうのよくないものであるということは、重々承知いたしております。また
法律をつくる
意味ではなくて、労使の
関係について、
日本の労働対策をどういうふうに持
つて行くかということについては、ここで
ほんとうに
考えて行かなければならぬときであるとも
考えておりますので、ただいま
お話の、
法律でどうこうというのでなくても、
政策としてあるいは
日本の
政治として
ほんとうに進むべき道を……という点でこの
審議会をつくることがいいのではないか。そしてどういうふうな
行き方がいいかということについては、なお研究をしてみたい、かように本
会議でも
お答えを申し上げたつもりであります。