○浜口専門員
日程第一、
岡山県内に
労災病院設置に関する
陳情の
要旨は、最近社会保障制度の一環として、罹災
労働者の
早期治療のため
総合労災病院が
東京、
九州、関西、
東北地区に
設立され、また、珪肺療養所が栃木、秋田に
設置されている。しかるに
中国、
四国地域には今なお
労災病院の
設立を見ず、同地域の罹災
労働者は関西
地方の病院を利用せざるを得ない
状態にあり、また全国の珪肺病の一割強を占めるといわれる
岡山県下の同患者は、遠く栃木県の治療所に入院の余儀なきに至
つている。よ
つて中国、
四国地域の罹災
労働者のために、
岡山県内に
労災病院を
設置せられたいというのであります。
日程第二、
けい肺関係予算承認に関する
陳情の
要旨は、金属鉱山に顕著な発生を見、その他多種産業に存在する珪肺病は、いまだ未知不明の点が多く、不治の病とされており、すでに発見された患者は六千名に及んでいる。
関係産業
労働組合は、第十三国会を契機として、珪肺法制定を強く要請しているが、当面の
対策として、巡回検診の全産業にわたる徹底的実施、珪肺
研究機関の強化充実、
療養施設の拡張等、国策遂行上必要とする
関係予算の拡大実現を期している。ついては、
昭和二十七年度補正
予算並びに二十八年度
予算中の珪肺
関係予算の承認を要望しているものであります。
日程第三、
山口県に
労災病院建設の
陳情の
要旨は、最近
中国地方に
労災病院を建設されるやに灰関するが、
山口県は全国有数の産業労働県であり、その他の実情を勘案して
労災病院を
山口県に建設されることこそ最も合理的かつ適切なことと思われるから、ぜひともその実現について配慮せられたいというのであります。
日程第四、
労使関係に関する
陳情の
要旨は、現下の内外諸情勢下における産業界の重責と
労使関係の
現状にかんがみ、次記われわれの
労使関係に対する見解を了承せられたい。(一)
労働組合運動の政治的階級的闘争主義を排除すること、(二)
労使関係の発展を阻害する破壊活動を排除すること、(三)企業経営と
国民経済全体との充実発展の上に、均衡ある
賃金の改善が遂げられるべきことを要望しているものであります。
日程第五、電産
争議の
早期解決に関する
陳情の
要旨は、去る九月二十五日第一波電源ストを開始した電産
争議は、すでに第七次の電源ストを終り、さらに発展して決行される模様である。電気
事業がすべての産業の原動力であるため、かかる事態を放任するならば、全産業は麻痺し、その影響と混乱ははかり知れないものがあるから、
政府並びに
関係当局は、電産
争議が早急に
解決するよう格段の配慮を要望しているものであります。
日程第六、第七、第八、第九、第一
○、第一二、第一三、第一四にわたる
陳情の
要旨は、
日程第五と同
趣旨でありますので、これを省略いたします。
日程第一五、
労働基準法に国の
援助義務を
規定したことに伴う
措置に関する
陳情の
要旨は、今回の
労働基準法改正によ
つて、国の労使双方に対する
援助義務を新たに定めたにもかかわらず、所要の定員と機構の整備に関する
措置については、いまだ何ら考慮されておらず、このままではとうてい法定の義務を遂行し得ない
状態にあることが明らかであるので、
政府はこの実情を十分に参酌の上、これが施行に必要な定員および機構の整備について、特に配慮するよう何分の
措置を講ずることを、要望しているものであります。
日程第一六、電産、
炭労争議の
早期解決に関する
陳情の
要旨は、電気及び石炭産業は、
わが国産業の根幹をなすものであ
つて、これが停止は、
地方の中小企業に深刻な打撃を与え、また供出途上にある米穀の脱穀調整等にも甚大なる悪影響を及ぼしており、当該
争議が長期化するにおいては、全
国民の努力によ
つて、せつかく復興発展の途上にある
わが国経済を破局に導き、祖国復興の将来に暗影をもたらすものであるから、社会公共のため、すみやかに妥当な具体的
解決点に到達せしめられることを要望しているものであります。
日程第一七、一八、一九、二〇、二一にわたる
陳情の
要旨は、
日程第五と同
趣旨でありますので、省略いたします。
日程第二二、電産
スト防止立法に関する
陳情の
要旨は、今次電雇ストは、
国民生活並びに産業経済に影響するところが直接かつ深刻である点にかんがみ、ストの惹起をま
つて発動するような緊急調整にては不十分であるから、むしろストを防止する意味において、電気産業を公共企業体に準ずる取扱いをなし、実力行使を制限して、労使の
団体交渉のみによ
つて解決せしむるよう、これが特別
立法化についての考慮を要望しているものであります。
日程第二二、
日雇労働者の
失業対策に関する
陳情の
要旨は、東北、
北海道地方は、積雪期に例年日雇い失業者が増加し、しかも年末年始を控え、いわゆる
越年求職闘争が活発に発生する実情にある。よ
つて日雇い
労働者雇用吸収の最も重要な最も重要な役割を占めている
失業対策事業の第三・四半期割当にあた
つては、積雪地帯における特出殊事情を考慮の上、ぜひ追加割当わくの拡大につき特別の
措置を講ずることを要望しているものであります。
日程第二四、札幌市に
北海道労災病院設置に関する
陳情の
要旨は、
北海道の産業労働界は、日本産業経済振興の上に重大な使命を
負担し、立ち遅れた労働環境と保護保健
施設の中で、営々としてその任務を遂行しつつあるが、今般産業災害の
研究、診療、給付、保健等特別の役割を持つ
労災病院の
北海道への誘致は、きわめて時宜を得た方策として敬意を表するものでありますが、環境及び政治上その他の諸
条件を具備した札幌市に、
労災病院を
設置することが、その
性格及び
運営上妥当公正と思われるので、同市に
労災病院設置の配慮を要望しているものであります。
日程第二五、二六にわたる
陳情の
要旨は、
日程第二二と同
趣旨でありますので省略いたします。
日程第二七、電産、
炭労スト等禁止の
法的措置に関する
陳情の
要旨は、近時電産、炭労ストにより、中小企業が受ける被害はきわめて甚大なるものがあるにかんがみて、今後日本経済再建を阻害し、
国民生活に影響を与える各種ストの禁止につき、強力なる
法的措置を講ずることを要望しているものであります。
日程第二八、電産
争議の
即時中止並びに
電気料金値上げ反対に関する
陳情の
要旨は、今次の電産
争議が、産業界及び
国民生活に深刻な影響をもたらしていることは、すこぶる遺憾であ
つて、ことに中小企業はこのために大打撃を受けているから、何らの
関係を持たない第三者に重大な
損害を与えるような、電源スト停電ストによる
争議行為を
即時中止するとともに、同
争議の
電気料金値上げを招来するような妥結は、現に莫大な
損害を与えた上にさらに将来に向
つて負担を加重するものであるから、これを絶対に避け、根本的に問題の
解決をはかることを要望しているものであります。
日程第二九、三〇にわたる
陳情の
要旨は、
日程第五と同旨趣でありますので、これを省略いたします。
日程第三一、
けい肺特別法制定に関する
陳情書の
要旨は、珪肺病は、
業務上の疾病であ
つて、職場環境と作業
条件とがその罹病に重大な影響を及ぼすものであり、一般法ではこの悲惨な職業病を予防することは不可能であるから、この予防と救護
対策のため、けい肺特別法を制定することを要望し、また遺族、打切り補償の算定の基礎となる平均
賃金を、少くとも休業補償の場合と同様スライドし、またその最低額を定めること、なお、現在法に定める療養期間は、珪肺病にはあまりにも短か過ぎるから、これを延長することを要望しているものであります。
日程第三二、三三、三四、三五にわたる
陳情の
要旨は、
日程第五と同
趣旨でありますので省略いたします。
日程第三六の
陳情要旨は、
日程第二二と同
趣旨でありますので、これを省略いたします。
日程第三七、
公務員の
労働基本権擁護等に関する
陳情の
要旨は、
公務員の労働基本権は、
昭和二十二年十月、国家
公務員法の制定、同二十五年、
地方公務員法の制定施行以来、次々と剥奪され、順次一般
労働者の上にも及ぼされつつあるが、これらは憲法上明らかに不当な
措置であり、
公務員の労働基本権はただちに復活すべきことを要望しているものであります。
日程第三八の
陳情要旨は、
日程第一六と同
趣旨でありますので省略いたします。
日程第三九、四〇の
陳情要旨は、
日程第五と同
趣旨でありますので、これを省略いたします。
以上
陳情に関する
要旨の
説明を終ります。