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松井政府委員 特に今国会にこの法案が緊急を要するという形で出されたことについては、先ほど大臣からの御
答弁の中にもありましたように、こういう
契約が来年に更改期を迎えておるという
一つの事実からいたしまして、やはりこれに従事している人たちが、それに対する不安感を持
つているという点は、これは人間である以上否定できないと思います。ことに従業員諸君の中には、来年の
入札に際して、せつかく今まで自分たちがや
つて来たのに、そうでない一般の
業者と同一レベルにおいて取扱われるのだというようなことが、従業員諸君の志気の上にも好ましくない影響を持
つておる。そういう点を勘案いたしまして、措置としてはなるべくこれは早い方が、安定して誠実に
業務をやらせる上においては妥当であるというふうな考え方からして、できるだけ早くこれを制定する必要があるのではないかと考えておる次第であります。
それから公正な利潤の点でございますが、これは私
どもだけでは、はたして公正妥当な利潤であるかどうかという権威ある判定は必ずしもできませんので、この
運送委託法というのに書いてありますように、その道の権威である運輸大臣並びに運輸審議会というものへ出しまして、運輸審議会においてこの
程度の計算が妥当であるという確認を得まして、それが運輸省の告示というような形に
なつてオーソライズされて行くわけであります。その場合にいろいろな原価計算をいたしまして、それに妥当なる金利その他を勘案したものが計算されておるわけであります。
それから監督の問題に触れて参りますが、従来もこの監督については私
ども決してそうおろそかにしてお
つたわけでもございません。しかし何しろ
全国津々浦々に非常にたくさんの
関係の
仕事を持
つておりますので、われわれ自身の監督も至らなか
つた節もあ
つたろうと思います。先日来
行政管理庁の方からいろいろとご
意見を承つおりますが、その御
意見の多くのものは請負の
業者側にあるというような性質のものよりも、むしろこちら側の方の見方が手が足りなか
つたという部面が相当多いのであります。
業者自身がけしからぬとい
つたような形のものは、今日までのところあまりわれわれの耳には入
つておりません。むしろいろいろの
状況から、あるいは自動車の配車の時間の
やり方、そういうような点についてもう少し郵務局側としての
検討の余地があるのではないかという指摘が大
部分でございます。私
どもこの点については十分にこの御
意見を受入れまして、今後はわれわれ自身の郵務局なりあるいは
関係の現業局なり、一段とこの問題について現状に即して妥当なる
運営ができるようにはかりたいと思
つております。なお請負の
業者に対しましては、そうした面のほかに、なおまた先ほど来
委員からの御
質問の中にもありましたように、
一つの
信書の
祕密の確保とい
つたような点から見ても、また遺憾のないような措置をやらなければならぬ。この点については法律上どうこうというような特別の監督は、先日も私が申し上げましたように、ただいますぐにそれを必要とするというような段階ではございませんが、十分
契約条項によ
つてその監督はや
つて行けると考えております。