運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1952-11-26 第15回国会 衆議院 郵政委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十一月八日       飯塚 定輔君    川島正次郎君       廣瀬 正雄君    井伊 誠一君       木原津與志君理事に当選した。     ――――――――――――― 昭和二十七年十一月二十六日(水曜日)     午前十時四十五分開議  出席委員    委員長 大上  司君    理事 飯塚 定輔君 理事 赤城 宗徳君    理事 廣瀬 正雄君 理事 木原津與志君       大野 市郎君    永野  護君       羽田武嗣郎君    山崎  巖君       伊東 岩男君    土井 直作君       冨吉 榮二君    上林與市郎君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 高瀬荘太郎君  出席政府委員         郵政政務次官  平井 義一君         郵政事務官         (郵務局長)  松井 一郎君         郵政事務官         (簡易保険局         長)      白根 玉喜君  委員外出席者         郵政事務次官  大野 勝三君         専  門  員 稲田  穰君         専  門  員 山戸 利生君     ――――――――――――― 十一月二十四日  委員内田常雄君辞任につき、その補欠として小  平久雄君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十六日  理事川島正次郎君の補欠として赤城宗徳君が理  事に当選した。     ――――――――――――― 十一月二十四日  簡易郵便局法の一部を改正する法律案内閣提  出第五号) 同月二十二日  上荒田町に特定郵便局設置の請願(床次徳二君  紹介)(第二一号) の審査を本委員会に付託された。 同月十九日  下川崎郵便局集配事務取扱に関する陳情書  (第二五七号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  国政調査承認要求に関する件  簡易郵便局法の一部を改正する法律案内閣提  出第五号)  郵政行政説明聴取に関する件     ―――――――――――――
  2. 大上司

    大上委員長 それではこれより郵政委員会を開会いたします。  まず郵政行政の近況につきまして当局より説明を聴取いたします。高瀬郵政大臣
  3. 高瀬荘太郎

    高瀬国務大臣 私がこのたびの組閣にあたりまして、郵政大臣を拝命いたし、当委員会において御審議をお願いいたします郵便為替貯金及び簡易生命保険郵便年金事業をお預かりすることと相なつたのでありますが、何分にもまつたく経験のない仕事でありまして、委員各位の御教示、御援助を得て、及ばずながら事業整備充実努力いたす覚悟でありますから、どうか各位におかれましては、格別の御支援、御協力を賜わりまするよう切にお願い申し上げる次第であります。  本日は、最初の委員会開催でありまするし、前国会当時と委員の方々も相当おかわりになつておりますので、この機会に事業の現況なり当面の課題につきまして、ごく簡単に御報告申し上げておきたいと存じます。  終戦後、一時は社会状態経済状態の混乱のもとにおきまして、郵便業務正常運行は望めず、また貯金保険事業におきましても、その増勢は極度に低下し、いずれの事業も前途まつたく暗澹たるものがあつたのでありますが、産業経済復興国民生活の安定、それに伴う従事員勤労意欲向上等、条件、環境が漸次好転して参るに従いまして、三事業ともきわめて順調な再建復興の道をたどり、昨今ではサービスの点におきましても、施設の点におきましても、どうやら戦前の水準近くまでこぎ着けたのであります。  しかしながら戦前最盛期に比較いたしますると、サービス施設のいずれの面におきましても遜色を免れないのでありまして、今後一段と事業整備充実をはかつて参りたいと考えている次第であります。  特に郵政窓口機関のない町村は、全国で約一千二百にも及び、その不便を訴え、郵便局設置要望する声が非常に強いのでありまして、当省といたしましては、従来ともこれが実現には努力しているのでありますが、何分にも定員及び予算等事情のため思うにまかせず、とうてい一般要望を満たし得ない実情にあるのでありますが、事情の許す限り、極力郵便局の増置に力をいたしたいと考えている次第であります。  次に、長らくの懸案であり、当院を初め、参議院におきましても、数次にわたり、御決議をいただきました簡易生命保険及び郵便年金積立金運用再開問題でありますが、第十三回国会におきまして、簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律が成立いたしまして、六月二十五日、法律第二百十号ををもつて公布を見、両積立金運用に関する基本法律が確立いたしましたことは、ひとえに皆様方の御支援、御協力のたまものと衷心から感謝申し上げる次第であります。  この法律は、昭和二十八年四月一日から実施されることとなつておりますので、これが実施のため、運営機構の一部を整備いたしまするとともに、すでに郵政省令をもちまして運用上の細則を定めました融通規則制定し、明年度を期して、国会方面の御意見に沿い、いよいよ運用再開実施いたすべく目下鋭意取運び中であります。委員各位におかれましては、今後とも一層の御鞭撻を賜わりますよう懇願いたす次第であります。  次に、お年玉つき年賀はがきにつきまして申し上げます。昭和二十八年のお年玉つき年賀はがきは、寄附金一円を附加いたしまして総数三億五千万枚発行することにいたし、すでに去る十五日から発売しているのでありますが、今回は昨年に比し、料金が上つておりますので、売れ行きの点については実はかなり心配していたのでありますが、いざ発売してみますると、需要が予想外に旺盛で、この分では三億五千万枚も完売できそうな情勢でありまして、郵便料金収入の上に所期の効果が期待できるものと喜んでいる次第であります。  なお、寄附金の一円は、昨年度同様に中央共同募金会と日本赤十字社に贈ることと相なつております。  最後に、今次の補正予算につきまして、その概略を申し上げることといたします。  今回の補正予算は、本年十一月一日から実施予定従事員給与改善に伴う所要経費の追加を主体としたものでありまして、これを数字的に申し上げてみますると、まず郵政事業特別会計におきましては、職員の給与ベースを二〇%引上げに要する経費が四十六億九千七百余万円、貯金業務における遺家族年金支給事務増加郵便業務並びに電気通信業務における業務量増加等に伴う経費六億四千三百余万円がそのおもなものであります。これに対しまする歳入財源は、郵政固有業務収入増と他会計からの繰入金増加等とを合せまして、四十五億一千六百余万円となり、差引が八億二千五百余万円の歳入不足となるのでありますが、この不足額は、本予算で成立しました物件費予算等の節約をもつてカバーいたすことと相なつたのであります。  次に郵便貯金特別会計におきましては、給与改善等所要経費財源として郵政事業特別会計に繰入れる経費増加が七億九千余万円、支払い利子増加に伴う経費が四億二千八百余万円、これを合計いたしまして十二億一千八百余万円の歳出増加なつているのでありますが、この財源は、一般会計からの繰入金増加によつてまかなうことと相なつている次第であります。  なお、簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、保険年金業務要員のベース・アツプに必要な経費財源として、郵政事業特別会計に繰入れを要する額が五億三千九百余万円となつているのでありますが、この財源は、この会計収入をもつてまかなうことにいたしているのであります。  以上をもちまして、簡単ながら私の御説明を終りたいと存じますが、なお御質問によりお答え申し上げたいと存じます。
  4. 大上司

    大上委員長 次に去る二十四日、本委員会に付託になりました簡易郵便局法の一部を改正する法律案議題とし、まず政府提案理由説明を求めます。高瀬郵政大臣
  5. 高瀬荘太郎

    高瀬国務大臣 ただいま議題となりました簡易郵便局法の一部改正法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。  さきに郵便事業経営の実態ときゆうくつ定員事情にかんがみまして、郵政事業の役務を辺鄙な地方にまで広めるため、特定郵便局制度に比べて一段と簡易かつ経済的な郵政窓口機関として、簡易郵便局制度創設して昭和二十四年七月より実施し、爾来満三箇年を経過したのでありますが、この間、簡易郵便局設置局数はおよそ千百に及ぶ実状であります。  しかして簡易郵便局における窓口取扱い事務は、現在郵便郵便貯金郵便為替簡易生命保険及び郵便年金に限定されておりますところ、その取扱い事務として、郵便振替貯金事務を追加することについて、利用者より国会を通じ、あるいは一般陳情等によつて熾烈な要望もあり、公衆の利便をはかる上に必要と認められますので、簡易郵便局に委託すべき事務範囲を拡張して、新たに郵便振替貯金を加えるとともに、現在取扱い手数料支払い月額最高制限額を二万円に規定されているところ、取扱い手数料委託事務取扱量に応じて支払わるべきものであること、及び既往における手数料実績にかんがみ、この際、取扱い手数料最高制限を廃止しようとするものであります。  以上が、ただいま議題となりました法案の内容でありますが、何とぞ十分御審議の上、すみやかに可決せられんことをお願いする次第であります。     —————————————
  6. 大上司

    大上委員長 これより郵政行政一般について質疑を許します。廣瀬正雄君。
  7. 廣瀬正雄

    廣瀬委員 ただいまの大臣の御説明にも関係のあることでありますが、幸いに本日は大臣並びに関係局長が御出席でありますので、お尋ねいたしたいと思います。  ただいま郵政省の当面いたしております最大の問題だと考えられるのでありますが、簡易保険並びに郵便年金積立金郵政大臣の手に奪回する、奪回というのは少し言葉が妥当でないと思いますので、還元と申したいと思うのであります。これにつきましては、ただいま大臣の御説明のように過般幸いに基本法律制定になつたのでありますけれども関係法律改正につきまして、大蔵省並びに大蔵委員会反対的立場をとつておりますために、低迷いたしておるということを聞いておるのであります。私はまことに遺憾に思つておるのであります。この実質的な実現目的達成につきましては、私ども郵政常任委員会といたしましては全面的に協力いたしまして、一日もすみやかにその達成を側面から助力しなければならないと考えておるのであります。これにつきまして私ども常任委員長大上氏は大蔵省の御出身であり、与党の自由党の所属でありますので、この問題につきましていかなるお考えを持つていらつしやるかということを、私は心配いたしておつたのでありますが、個人的に委員長の御意見を拝承いたしまして、自分はこの問題には政党政派を超越して一生懸命に真剣にやるんだというお話を承つて、まことに力強く思つておるのであります。どうかそうあつてほしいと思つております。この問題につきまして従来のいきさつ関係局長から承り、この実現につきましての決意大臣から承りたいと思うのであります。
  8. 高瀬荘太郎

    高瀬国務大臣 お答え申し上げます。簡易保険積立金及び郵便年金積立金運用権の問題につきましては、お話のありました通りすでに郵政省にこれが移ることの基本法律は成立しておるわけであります。この法律が成立いたします場合も、私は参議院緑風会政務調査会長として極力賛成してやつたものでありまして、むろんその趣旨に賛成のものであります。従つてただいまお話のようなその後の実施につきましていろいろのいきさつがあるようでありますが、私としては全力をあげてこれの解決をはかりたいと考えております。今までのいきさつ等につきましては、局長から申し上げることにいたしたいと思います。
  9. 白根玉喜

    白根政府委員 それではお話の件に対する従来のいきさつを御説明申し上げます。基本法律が成立いたしました経緯については、詳しく御説明申し上げるまでもないのでございます。その前提といたしまして、衆議院参議院におかれましても、簡易保険なり郵便年金積立金郵政省に復元するようにという御決議が再三にわたつてつたのであります。資金総合性を強調する気配が相当強かつた占領軍下におきましても、政府当局といたしましては、簡易保険積立金特異性からいたしまして、早く復元するようにということをGHQに対しましていろいろ運動をいたしまして、その促進方について努力しておつたのであります。さて講和が成立した後におきまして、重ねて参議院衆議院両院の、すみやかに簡易保険積立金郵政省へ復元するようにという御決議に基きまして、先ほど大臣お話にもありましたように、基本法律は通つたわけであります。ただ基本法律通りました関係からいたしまして、従来の法律で矛盾しておる面が残つております。しかしそれは新しい基本法律に基いて運用再開する前提基本法律通りました以上は、改正の面は整理の面でございまして、言い過ぎかもしれませんが、新法律の結果当然死ぬべき条文なつております。つまり死んだ結果をはつきりするために墓標を立てるような性質法律であります。その内容は、一つ資金運用部資金法の一部を改正する法律案でございますが、御承知のように資金運用部資金法の二条におきましては、大づかみに申し上げますと、資金運用部特別会計を除くすべての特別会計積立金資金運用部に預け入れられなければならないという条文があるわけであります。しかるに先々国会で成立しました基本法律では、簡易保険及び郵便年金積立金管理運用は、資金運用部が従来やつてつたのでありますが、郵政大臣が管理するという条文なつております。なお貸付先につきましてもはつきりきまつておるわけであります。従いまして従来の資金運用部資金法によつて運用した中から、簡易保険及び郵便年金積立金だけは郵政省で独自の運用をするという建前なつておるのであります。またいま一つ法律は、簡易生命保険及郵便年金特別会計法の一部を改正する法律案でございます。これは簡易保険を独立運用するという建前からいたしまして、修正しないでも問題はないのでございますが、基本法律に基いてやるという前提による字句の修正にすぎないのでございます。いずれにいたしましてもこの二法律懸案なつておることは事実でございます。しかしながら私どもといたしましては、国会両院の御決議の、積立金郵政省に復元するという前提でできた法律でございますので、法律にある通り、来年四月一日を期して実施すべく、省令の制定もいたしまして着々準備をしておる状況でございます。
  10. 廣瀬正雄

    廣瀬委員 この問題の終局の実現方につきましては、かなり政治力を必要とすると思うのでありますが、幸いに郵政政務次官は私の最も尊敬する、また政治力に富んだ平井君でございますので、大臣を補佐いたしまして、これを実現するにつきましての平井君の御決意も承つてみたいと思うのであります。
  11. 平井義一

    平井政府委員 この問題につきましては、私もできる範囲政治力をもちまして、大臣の驥尾に付して実現に邁進したいと思うのであります。もとより私は事務的にはまつたくふなれでありますが、ただその方面において私の全生命を注いで、皆さんの要望にこたえる考えでおります。
  12. 土井直作

    土井委員 ただいま大臣並びに平井政務次官から、資金運用部の面についての御決意のほどだけは拝承したのでありますが、これは国会におきましても二回の決議をし、さらに郵政委員会におきましても再三再四論議し、また委員全体が協力いたしまして、その実現に当つたのであります。もとより郵政省事務当局もあらゆる角度から努力をしておりましたが、大蔵省との関係がスムースに行きませんので、基本法律実現したのでありまするが、実際上の面において郵政省に還元すること、またその運用の面において、これが遅々として進まない状態なつております。将来もまたこの問題について大蔵省との折衝は、相当に困難が伴うのではないかと考えられておりまするが、大臣並びに政務次官の御決意などの上から見ますならば、国会で決定されました法律に従いまして、十分実現が可能だと思います。ただこの場合お聞きしておきたいと思いますることは、将来この実現に対しまして、特に何らか支障があるような事項があるかどうか、実際上の折衝の面において、あるいは技術的に、事務的に、あるいは政治的に将来支障があると思われるような点があるかどうか。もしあるならばそういうような方面をこの際明確にこの委員会お話を願いたいと思います。
  13. 高瀬荘太郎

    高瀬国務大臣 お答えいたします。基本法のこれからの実施につきまして、何か非常に故障を起すというような点が予想されるかどうかということでありますが、第一にはこの基本法ができます時分に、かなりの反対運動もあつた承知しております。そうして金融界方面財界の一部等は、やはり資金計画的運営といいますか、統一的運営といいますが、そういう方面からあの基本法の成立にはかなり反対意向を表明しておつたように思います。これがやはりまだ実施されておらないというところから、相当圧力を加えて来はしないかということは予想しております。また何といつてもやはり官庁の考え方といたしまして、今まで自分のところで所管しておつたようなものをよそに移すというような場合には、いろいろと反対意見が出るものであります。そういうような点がやはりまだ濃厚に残つておるのだろうと承知しておるのであります。ですから私としてはそういう点でかなりむずかしい問題がまだあると考えておりますが、先ほど申しましたように全力をあげて解決をしたいと考えておる次第であります。こまかい点で局長から何かお話することがあれば局長から申し上げることにいたします。
  14. 冨吉榮二

    冨吉委員 この問題は私の在任中から問題になつたのでありますが、遺憾ながら実現ができなくて今日に及んでおるのでありまして、私新聞でこの成行きを拝見して、心ひそかに喜んでおつたのであります。しかるに基本法がすでに制定されたにもかかわらず、なお幾多の摩擦が予想せられることは、まことに遺憾にたえません。ただいま大臣からお話のごとく、財界方面、わけても銀行方面からの圧力相当あることは、想像にかたくないのであります。もう一つは、大蔵省はしきりに全国市町村長に、主として財務局を通じて働きかけておるように見られるのであります。これは町村長等意向といたしまして、簡易保険に応募し得るところは金を借りられる、運用の恩典にあずかれるが、応募額の少いところではその運用が、つまり借りることが不可能なのではないか。現在では預金部の金を借りている関係上、財務局等から相当働きかけがあると、これは現在のままの方がよろしいという意見を出している。つまり郵政省に復元することに反対している空気もあるのでありますが、それらに対して了解せしめるというか、理解せしめることに対して、郵政当局は何かお考えなつておるか。そして、それらの方面からの抵抗を排除して、スムースな復元を可能にするような御腹案でも何かおありか、その点ちよつと承つておきたい。
  15. 白根玉喜

    白根政府委員 お話のようなうわさが市町村の方にあることは承知いたしております。しかしながら私ども考えといたしますと、簡易保険積立金運用郵政省に復元する趣旨は、決してそれを通じて募集をつるという考えではないのでございます。簡易保険創設当初におきまして、社会保障的な、社会保険的な性質を持たせる一つ考え方として、その当時におきましては、済生会と簡易保険の国営、これが二つの線で、社会保障的な性質を盛り込むというところからスタートいたしたと聞き及んでおるのであります。従いまして私どもといたしましては、簡易保険業務を通じて社会保障的な色彩を盛り込むと同時に、それにもまして運用を通じて社会保障的なところへ持つて行きたいというのが、創設当初以来の考え方でございまして、現に戦前におきましてもわれわれのところにおきましては、決して募集実績に応じて資金貸付をするという方法はとつておらなかつたわけでございます。従いまして私どもといたしましては、むしろ募集実績の少い農村方面にこそ力点を置きたい気持もあるのでございます。貸付重点募集実績に基いて、実績の多い都市に重点を置くような考え方は持つておらないのでございます。現に戦前実績もそうでございます。私どもといたしましては、着々そういう誤解を払拭するような周知宣伝もやらなければならないと同時に、実際面におきましても、募集をするための運用再開でないということを市町村側にも十分周知いたしたい、かように存じておる次第であります。
  16. 冨吉榮二

    冨吉委員 まことにごもつともな御意見だと思いますが、そういう建前並びに過去の運用実績というものをはつきりせしめて、これを地方の自治体にも周知徹底せしめるということの努力が欠けているのではないかというふうに私は考えるのでありまして、これでもつて何も郵政当局を責める意思はないのでありますが、事を知らせないということははなはだ不親切なやり方である。ことに大蔵省財務局等機関を持つておりますけれども郵政省は一番手足をよけい持つておる。各町村郵便局もたくさん持つておるのでありますから、この手足を通じてもつと周知徹底して、そして町村当局等に働きかけて、財務局や税務署から知らせるようなことよりも、もつとこつちの方から親切に知らせる方法があるのではないかと考えるのです。それでぜひひとつそういう点に十分の御努力願つて、できるだけその面の抵抗を少くする。御承知通りいわゆる営利を目的とする現在の金融、つまり銀行等抵抗というものは、統計やあるいはりくつをもつてつても、利害上の問題ですからなかなか聞かないのですけれども地方町村長というものは、利害関係からばかりそういうぐあいに理論が発展して来るのではなくて、無理解から来る面があり、そして一方的な宣伝によつてそういうふうに動く場合があり得ると思うので、この点について十分な御努力をお願いいたす次第であります。
  17. 赤城宗徳

    赤城委員 本委員会所管関係いたしまして、郵政大臣ちよつとお尋ねしたいと思うのでありますが、電波管理に関する件で、電波監理委員会行政機構改革の結果、今年の八月に電波監理審議会なつて、郵政省の内局になつたよう承知しておるのでありますが、テレビなどの問題に関しまして、郵政省としての権限が移つたと思うのでありますが、その点ひとつ確かめておきたいと思います。
  18. 高瀬荘太郎

    高瀬国務大臣 お話通り電波監理委員会が廃止されまして、郵政省の中に電波監理局というのができて、仕事が引継がれることになりました。従つてテレビの問題も郵政省直接の所管になりましたわけで、テレビについての免許の問題とか、そういうようなことも郵政省所管ということになつております。
  19. 赤城宗徳

    赤城委員 ただいま郵政省所管テレビ移つたということをはつきり承知したのであります。  続いて本委員会所管でありますが、配付されました衆議院要覧、これは最後改正が昨年ですけれども、それによりますと郵政委員会所管は、「郵政省所管に属する事項電気通信委員会所管に属する事項を除く。)」こういうことになつておりまして、電気通信委員会所管は、当時の改正では「日本電信電話公社に関する事項国際電気通信株式会社に関する事項」こういうことになつておつて、当然郵政委員会所管なつておるようであつたのでありますが、実はこの間の十一月七日の本会議で、電気通信委員会所管事項改正されて、電波管理に関する事項電気通信委員会の方に移つておるのでございます。今大臣お話によると、郵政省の管轄にこれが属しておる。委員会の方は郵政委員会所管でなくて、電気通信委員会所管に属する。こういうふうにちよつと矛盾しているような関係なつておるのでありますが、省の所管あるいはその他からいつて郵政委員会所管の方が適当だというふうに私は思うのです。しかし衆議院規則の改正の結果、電気通信委員会所管なつた、こういうことになつております。ところで郵政省としては、これについて一体どういう考えを持つておられるか。それと同時に委員長にも伺つておきたいことは、これは十一月七日はちようど委員長の選挙の日でありましたから、まだ委員長に就任されなかつたときだと思いますので、いろいろ打合せの機会もなかつたかと思うのでありますが、今後委員長としてどういうふうに考えられますか、それをお聞きいたしておきます。
  20. 大野勝三

    大野説明員 郵政省といたしましては、この問題について実は的確に御返事を申し上げかねるのでございます。と申しますのは、国会におきまして各省の所管行政をどの常任委員会の方で所管するかということは、国会自体でおきめになることでございますし、それから実を申しますと、ただいまおあげになりました電信電話公社並びに国際電信電話株式会社の監督に関する事務も、この八月から郵政省に全部一元的に移つて来ておるわけでございます。そういたしますと、電波管理仕事だけを電気通信委員会から切り離して郵政委員会に持つて来るというふうなことが問題になるといたしますれば、当然に関連いたしております公社あるいは国際電信電話株式会社の方の仕事をどうするかということが、続いてやはり問題になつて来るようにも思われますし、それをさらに発展させますと、一体郵政省仕事につきまして国会には衆参両院それぞれ郵政委員会電気通信委員会、この二つの委員会が常任委員会として設けられておるわけでございますが、その二つがいいのか、あるいはその両者が一本になるのがいいのかというような問題になると思うのでございます。しかしその辺につきましては、実は冒頭に申し上げましたように、郵政省側としては何とも申し上げかねるというのが偽らぬところだろうと思うのでございます。
  21. 赤城宗徳

    赤城委員 お話でよくわかりました。ところでそういうことになりますと、本委員会テレビの問題に全然無関係であるのか、あるいはこれに触れられないのか、こういうことが一つつておるのでありますが、その点につきまして政府当局意見、それから先ほどのように委員長のお考えを承りたいと思います。
  22. 大野勝三

    大野説明員 国会の、特に新しい国会の規則や慣行等につきまして、私まことに不案内でございますので、これまた非常に的確にお答えいたしかねるので申訳ございません。しかし一応建前として、お話テレビ関係電気通信委員会の方でお扱いになるということにきまつておりますから、普通の状態では、それに関する御質疑やあるいは御意見等は電気通信委員会で承るというのが常道のように思います。しかし郵政大臣としましては、すべて大臣がそれを御所管なつておることでございますし、その辺はどうもお尋ねになつてはいけませんとは言えませんし、ひとつどうぞよろしく御推察を賜わりたいと思います。
  23. 大上司

    大上委員長 お答え申し上げます。ただいま赤城委員からの御質問でございますが、私委員長を拝命してまだ日も浅く、なおかつ郵政省それ自体の行政の所管事項等も、大方はのみ込んでおるのですが、さらに勉強もしたいと思う。なお重ねてこの郵政のいわゆる行政監督上の面から見て、はたして電気通信委員会とそれからわれわれのこの郵政常任委員会を一本にするのがいいのか悪いのかという点については、いましばらく勉強いたさせていただきたい。同時に幸いに本委員の中には、高瀬さんと同等のいわゆる富吉前郵政大臣がおられるし、議会運営のまつたくエキスパートである土井直作君もおられますから、よく委員諸氏と御相談の上まとめたいと思いますので、しばらく勉強さしていただきたい。このように思います。   ほかに御質疑ございませんか。     —————————————
  24. 大上司

    大上委員長 それではこの際お諮りいたします。本委員会の活動を一層活発ならしめるとともに、遅滞なく運営いたすために国政調査の承認を要求いたしたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 大上司

    大上委員長 御異議なしと認めます。それでは衆議院規則第九十四条によりまして国政調査承認の要求書を議長に提出いたさねばなりません。要求書の内容につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 大上司

    大上委員長 御異議なしと認めます。よつてそのように決定いたしました。     —————————————
  27. 大上司

    大上委員長 次にお諮りいたします。理事川島正次郎君が辞任をいたしたいとの申出がありましたので、この際これを許すに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 大上司

    大上委員長 御異議なしと認めまして、これを許すに決しました。  その補欠選任は、委員長において指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 大上司

    大上委員長 御異議なしと認めまして、それでは赤城宗徳君を理事に指名いたします。  次会は公報をもつてお知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十四分散会