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1952-12-20 第15回国会 衆議院 農林委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十二月二十日(土曜日)     午前十一時二十九分開議  出席委員    委員長 坂田 英一君    理事 野原 正勝君 理事 原 健三郎君    理事 平川 篤雄君 理事 足鹿  覺君       青木  正君    秋山 利恭君      小笠原八十美君    高見 三郎君       中馬 辰猪君    松野 頼三君       金子與重郎君    高倉 定助君       高瀬  傳君    中村 寅太君       川俣 清音君    中村 英男君  出席政府委員         農林政務次官  松浦 東介君         農林事務官         (農林経済局         長)      小倉 武一君  委員外出席者         議     員 松田 鐵藏君         農 林 技 官         (農林経済局農         村工業課長)  江川  了君         専  門  員 難波 理平君         専  門  員 岩隈  博君         専  門  員 藤井  信君     ————————————— 本日の会議に付した事件  参考人招致に関する件  農林漁業金融公庫法案野原正勝君外五十六名  提出衆法第一一号)  農山漁村電気導入促進法案松田鐵藏君外六十  二名提出衆法第一二号)     —————————————
  2. 坂田英一

    坂田委員長 これより農林委員会を開会いたします。  まず農林漁業金融公庫法案議題といたし、審査を進めます。  ただいま原健三郎君より本案に対する修正案提出いたされました。その内容はただいま各位のお手元にお配りいたした通りであります。この際、本修正案について提出者の説明を求めます。原健三郎君。
  3. 原健三郎

    ○原(健)委員 私はこの農村漁業金融公庫法案の一部を修正いたしたいと思うのであります。すなわち別表中の災害復旧のための融資に対して五箇年となつておりますが、それでは期間が短かく、ゆえにこれを十五箇年以内にいたしたい。それで第十八条第二項の別表の第八号の償還期限の欄の中に「五年」とあるのを「十五年」に改めるというのであります。
  4. 坂田英一

    坂田委員長 これより修正案並びに原案を一括して討論に付します。青木正君。
  5. 青木正

    青木(正)委員 討論を省略して、ただちに採決願いたいと思いますので、動議提出いたします。
  6. 坂田英一

    坂田委員長 青木君の動議に御異議ございませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 坂田英一

    坂田委員長 異議なしと認め、さよう決しました。  これより採決いたします。まず原君提出修正案について採決いたします。本修正案賛成諸君起立を求めます。     〔総員起立
  8. 坂田英一

    坂田委員長 起立総員。よつて修正案は可決せられました。  次にただいま可決せられました修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成諸君起立を求めます。   (総員起立
  9. 坂田英一

    坂田委員長 起立総員。よつて本案修正案のごとく修正すべきものと決しました。  なお足鹿君より本案に対する附帯決議提案がされております。これを許します。足鹿覺君。
  10. 足鹿覺

    足鹿委員 本案が施行せられるにあたりまして、重要な二つの問題について附帯決議提案いたしたいと思います。各位の御賛成をいただきたいと思うのであります。  案文を朗読いたします。    農林漁業金融公庫法案に対する附帯決議   政府は、本法施行に際し、次の措置を講ずべきものと認める。  一、主務大臣は、事業内容の健全な信用農業協組合連合会については、これを農林漁業金融公庫受託金融機関となり得るよう、農林漁業金融公庫法第十九条第一項並びに農業協同組合法第十条第六項の規定に従い、必要の措置を講ずること。  二、第三条第二項の従たる事務所は、当分の間これを設置せざること。  以上が附帯決議案文であります。  この理由につきましては、今日までの委員会審議経過等をお互いが考えました場合に、おのずからこの問題は出て来ると思うのでありますが、第一点の問題につきましては、現在の農林漁業融通特別会計実情から押して考えてみましても、あくまでも貸付簡素化ということが最も重要な問題になると思うのであります。しかるに従来の現状を見まするのに、たとえば協同組合関係系統金融機関を通ずる場合をとつてみましても、まず信連単協から提出されたものの審査をする。それが地方中金支所を経てさらに中金へ行く。そしていわゆる政府へ移つて最終的な決定を見るごとく、三段階、四段階の煩雑な手続を必要とし、さらにこれが適期にその貸付決定が行われないために、せつかくの計画が実施上非常に支障を受けておる実情等もなしといたさないのでありまして、この点につきましては、各府県の信用農業協同組合の末端には、あくまでもその委託業務を代行せしめよという声が圧倒的に強いのであります。そういう意味をもちまして、貸付を簡素にし迅速にこれが行われるためには、なるべく将来段階を圧縮して農村実情に即応をするがごとく取扱うことが妥当であると考えられるからであります。  第二の問題につきましては、農林漁業金融の場合において、今の農林漁業金融の基本的な機構なり、またそれに対する構想というものなくして、ただ今までのものを次々と延長し、その結果は、小銀行、信連、あるいは中金というふうに、また今度の農林漁業金融公庫法に基く従たる事務所というふうに、このままの整理されない姿において窓口が急激にたくさんできるということは必ずしも妥当でない。この点については、農林漁業金融公庫法実施にあたつても、将来すみやかに農林漁業金融基本体系を整備して、今後の完璧を期すべきだと思われるのであります。そういう意味からでもありますが、いろいろと理事会等における御懇談の結果、第二項をつけることが妥当であるという話合いになりましたので、第二項の点についてここへその趣旨を記載いたしたのであります。何とぞ御賛成をいただきたいと思います。
  11. 坂田英一

    坂田委員長 これより採決いたします。ただいまの附帯決議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認めます。よつてただいまの附帯決議を付することに決しました。  なおお諮りいたします。本案に対する衆議院規則第八十六条の規定に基く報告書作成に関しては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、さようとりはからいます。
  14. 坂田英一

    坂田委員長 次に農山漁村電気導入促進法案議題といたし、審議を進めます。本案に関し質疑または意見があれば発言を許します。
  15. 高倉定助

    高倉委員 この法案の第二条に「農業、林業又は漁業を営む者が組織する営利を目的としない法人政令で定めるもの」と書いてあるのですが、その法人でなく、ただ申合せ的の団体でも今までは貸付をしておつたようですが、法人というのをどういうように解釈されるのですか、お伺いします。
  16. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 これは法人というのは農業協同組合または漁業協同組合電気利用協同組合、こうした組合をさしておるのであります。
  17. 高倉定助

    高倉委員 ところが今まで農業協同組合でなく、単に期成会というものをこしらえて、それに貸しておる。ところがそれは市町村においてこれに補助するところの決議をしているということになつておるのですが、これはないところもある。こいつは今お答えのように漁業組合あるいは農協、単協、そういうような連合会とか、そういうものでなく、いわゆる電化促進期成同盟会というようなもの、これは法人じやない。法人じやないけれども貸しておるのだが、この法案を見るとそういうように限定されていると思うが、これはどういうわけか伺いたい。
  18. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 高倉君はよく御承知のように農林特有金融ですね、あの法律に適用した公共団体であります。この点を御了承願いたいと思います。今の期成会やそういうものではあの金を利用する法律になつておりませんので、この点を御了承願いたいと思います。
  19. 高倉定助

    高倉委員 そうすると今までとはこれは違うのですか。
  20. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 全然異なつておりません。高倉先生は感違いされておるのではありませんか。期成会でもつて融資を受けているところは、北海道庁から受けておるのはありましようが、農林省関係ではそういうのはないはずであります。
  21. 高倉定助

    高倉委員 そういうことはないと思う。そうすると期成同盟会というのは法人じやないが、中金等から融資を受けているのは、これはそうでないのですか、あれは期成会というところの法人団体でなくやつているはずですよ。
  22. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 そういうことはないと思います。
  23. 高倉定助

    高倉委員 あとから調べましよう。それからお聞きしたいのはこの第九条の中に「農林大臣認定を受けた上、政令の定めるところにより、通商産業大臣裁定を求めることができる。」これは電気事業者との協議のことですか、関係ですか「但し、認定を受けた日から二箇月を経過したときは、この限りでない。」というのと、「裁定は、公開による聴聞会を開いて」云々とあるのです。これは「申請があつた日から百二十日以内になされなければならない。」というのですが、この期間というものはどういうものが根拠となつて定められたのかお聞きしたい。
  24. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 これはどうかすべてを善意に解釈していただきたいと思います。そうして今まではすべてが通産大臣監督の管轄内になつておるのであります。ところがこの法案によつて農林省融資をする場合において、その回収というものも十分研究して行かなければならないので、その監督もしなければなりません。そういうことで農林大臣がよく監督をしなければならないのであります。そこでもう一つは、電気を買うとかまたはつくるとかいうとき、今までの配電会社との間にもしトラブルができるような場合においてのことを書いたものであつて、要するに一方的に配電会社利益のみになるようであつては、非常に弱い農民というものは困るので、そこで大きな力、すなわち農林大臣がその折衝に当つてくれる、こういうふうにして農民利益のためにこういう法律条項をつくつているのであります、この点を善意に御解釈願いたいと思います。
  25. 坂田英一

    坂田委員長 ちよつと高倉君に申し上げますが、御意見の開陳は別としまして御質問をしていただきたいと思います。
  26. 高倉定助

    高倉委員 今の話はわかつているのですが、二箇月ということと百二十日以内というこの期限というものは一体どういうところに根拠であるかということを聞いている。
  27. 小倉武一

    小倉政府委員 この三箇月、百二十日以内というものの根拠と申しましても、特別百日でなくて百三十日でなければならぬという根拠はございません。ただこの趣旨は、なるべく早くこのことを処理したい、従いましてなるべくこの期間も短い方がよろしいわけでございまするが、農林省、通産省となおそのほかに地方通商産業局といつたようなところの連絡もいたしまするので、通常の慣例よりは多少日にちは延びております。そういう関係でお聞きのように見えているわけであります。趣旨はなるべく早く処理したい、こういうように私ども拝見いたしております。
  28. 高倉定助

    高倉委員 それからこの附則の利率及び償還期限据置期間の問題でありますが、これが今度はずつと利率が安くなるのでありますが、この前に借りたものが、八分とかこういうものが書いてございますが、この法案通つたあかつきにおいては、前に借りたものはこの率に下げてやるということになるわけですかお聞きしたい。
  29. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 その通りであります。前に借りたもので、その利率のついているものはこの法案が通過すればこれに準ずるようにしております。
  30. 足鹿覺

    足鹿委員 一つ二つお伺いしたいのです。第五条ですが、開拓地に対する補助の問題であります。これは去年ですか予算通りまして、あれでは非常に不十分だということは当局もよくお認めになつていると思いますが、こういう機会に特に無電燈部落、これは北海道が多いように聞いております、次いでは開拓地であろうと思いますが、この内容なり当局補助率予算、そういうような問題について何か新しい御構想があるかぜうかその点をお伺いしたい。
  31. 松田鐵藏

    松田鐵藏君 御承知のように、全国の半分は北海道であります。未点燈部落開拓者電気に対してはほとんど同じくらい不便を感じているのであります。開拓者に対しては特別に補助をやつているのでありまするが、この点をあまり強く持つて行くとこの条項が削られるおそれがあつたので、技術的に本年はそのままにしております。皆様方提案者でありますから、来年は皆様方と協力してうんとこいつはとつてやりたいというように考えているので、今のところはこのままにそつとしているような状態でありまして、この点御了承を願いたいと思います。
  32. 坂田英一

    坂田委員長 本案に関し他に御質疑はございませんか。——御質疑他になきものと認めまして、本案に関する質疑はこれをもつて終局といたします。  暫時休憩いたします。     午前十一時五十二分休憩      ————◇—————     午後二時十五分開議
  33. 坂田英一

    坂田委員長 午前に引続き会議を開きます。  農山漁村電気導入促進法案議題といたし、審議を進めます。  午前の会議において質疑を終局いたしておりますので、この際討論を省略してただちに採決いたしたいと思いますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。  本案原案通り可決するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、可決すべきものと決しました。  なおお諮りいたします。本案に関する委員会報告書作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————
  37. 坂田英一

    坂田委員長 次にこの機会にお諮りいたしたいことがあります。肥料に関する小委員長より、先般来肥料小委員会において肥料需要者側並び生産者側よりそれぞれ参考人出席を得て、最近肥料事情につきまして懇談を続けておりましたが、引続き次回の委員会において、主として学識経験者より意見を求めることにいたしたいから、しかるべくとりはからわれたいとの御要求がありました。これを許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお参考人の選定につきましては、委員長及び小委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 坂田英一

    坂田委員長 御異議なしと認め、さようとりはからいます。  次会は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後二時十七分散会