○砂田
委員 ちよつと今のに関連して簡単な
質問をさせていただきたい。私はただいまの
保安隊の内容についての議論とは少し離れますが、保安庁の
計画に対して一言私の希望を述べ、かたがた大臣の
意見を伺いたいと思います。
それは過日の
予算委員会において
保安隊が持つ航空機、これらのものは外国からから買うつもりでおるとうことを大臣はお述べになりました。
日本にはこれらの技術者のメンバーもまだそろ
つておらぬ、従
つて日本国内でできればけつこうであるが、今のところその見込みがないので、外国から買うかもしれない。こういうことをお述べになりました。これは私は大臣に直接お話したいと
思つておつたのですが、なかなか
お互いに忙しくてその
機会がないので申し上げます。なるほど
日本は、戦争中には中島飛行機、その他三菱重工業等で相当の航空機はつく
つておつた。それが戦後ちりぢりばらばらになりましたが、今日は国産のヘリコプターをつくりつつある。これはメンバ一はちやんとそろ
つておる。大学の教授あり、陸海軍
軍人の技術者あり、その他現に
保安隊の中にもこのメンバーの一員の人がおられる。これらの人が寄
つて、現に今国産のヘリコプターをつくりつつある。しかしながら、これは一つの工場にまかして、その工場の中で全部を完成ができないから、あらゆる工場を動員してつく
つておるのである。これは部下の方にお尋ねになれば、メンバーの一員は
保安隊の中にもおられるのでありますから、これははつきりわかります。これは会計法上めんどうであるとか、あるいはいろいろなことのめんどうを
考えられて、大会社でなければ注文ができないということで、今盛んにいろいろ奔走して、中には某会社のごときは外国のヘリコプターの特許権を買うて来てやろうかというようなことをもくろんでおる人もあります。これらの特許権によらずとも、
日本の国には
日本独自の技術者がおる。こういう人によ
つてつくらすということになれば、私はできると思う。現に今つくりつつあるのは、六月ぐらいには飛び上ると思いまするが、読売新聞がや
つておる。これは国産のヘリコプターが最近に飛ぶ状態までできでおるのであります。これは、究極はやはり
国内において生産するということを目途とされる以上は、ひとつ大臣も奮発してこのメンバーを集めて、第二号からは
保安隊のものは
国内で生産さす、これは外国から何も輸入しなくてもことごとく
日本の国産品でできます。そうしてこれをだんだんに奨励して行くなら二号、三号と一箇月一台ぐらいは順次できるようになるものだと私は確信しておる。ところがどうも
日本人は外国のものに依存しなければならぬような
考えを昔から持
つておる。ことに役人の間においては、大工場の設備があ
つて、その飛行機を組み立てるところまですべてを一つの工場の中でやらないと、そこには注文をしないというのだから、学者や技術者が寄
つておるだけでは、それはできません。こういう点は少しお
考えをめぐらされて行けば、そのうちには私は今日てんでんばらばらにな
つておる中島飛行機なども統合して、一つになる時代が来ると思う。そうすればジェット機までできる、いわんやその合金に要するコバルトだとか、いろいろな合金のものはことごとく
日本でできる、外国によらなくても、外国の特許によらなくてもできるのみならず、今日では御承知の金属チタンまで
国内でできるように
なつたのでありますから、これはひとつ活用して
国内の生産に移すようにしなければ、ああいう小さなヘリコプターなどは船に積んで来なければならぬ。とても間に合いません。いわんや今日はイギリスにおいても、
アメリカにおいてもヘリコプターは輸出禁止である。そういう
情勢にあるときに、まだ技術者のメンバ治もそろわぬからというような御
答弁がこの前の
予算委員会でありましたが、これはきれいにそろうておる。従来の経験によ
つて飛ばしておつた人間のメンバーがそろうておるのです。こういう人をお使いになるのがいいのじやないかと思います。ついでに私はもう一つ、大蔵省の政務次官がおいでになるからこれにも注文しますが、このごろどうも
予算の扱いに大蔵省のひもがつき過ぎる。普通の款項に対するひもだけならよろしいが、こういう問題をやろうとするときにいつでも文句が出るのは大蔵省なんです。その大蔵省は、しまいには、ある特定の人間を周旋することまで大蔵省のひもをつけなければものができないというような現実にな
つております。これは悪いことです。これは政務次官などの御存じのないもつと下の方の連中でありましようが、そういうひもをつけたがるくせが、ややもすれば綱紀、官紀を乱す危険のあることもひとつ十分大蔵省でもお
考えにな
つて、そうして適当な技術者によ
つて設計をさすように改めていただかなければならぬ時代であると私は
考えますので、このことを大臣に申し上げるとともに、大臣の御
意見をひとつ承りたいと思う。