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中曽根委員 実情を検討なす
つて考慮するというのは、いつも
委員会でやられる
答弁でありますが、私はそれでは納得いたしません。しつこいようでありますけれ
ども、あまりにもこの問題が等閑視され、農民が虐待されているので、私は非常に憤激してここで御
質問申し上げている次第なのであります。大体広告塔を見ますと、普通一番大きい目につくもので二万円くらいと
つておるそうです。それから一尺か二尺ぐらいで、看板のように立
つているものがあります。あれでも五千円以上たいがいと
つておる。ところがあの鉄塔に至
つては、足が立
つている場合には、あの広告塔以上に
支障を来すのであります。そういうような障害を農民に与えておつた
つて、農民は黙
つておる。では農民が怒
つて、電柱をみなほじくり返して捨ててしまつたらどうですか。そういう被害を思えば、二十七円でまことに申訳ないというお気持は多分あるだろうと思う。そこであなた方は、無電会社の
予算があるからそうは考えられない、こうおつしやるかもしれないが、そういうために使う金なら、もつと高くしていいじやないですか。当然の必要経費なんですから、
電話料は多少高く
なつた
つてしようがない、あるいはその分だけ給与を安くしなさい。とにかく一番被害を受けている農民を足蹴にしておいて、
予算が許さないからと言うことは許されないと思う。あなた方の方がそういう御決心をなされば、ほかの方もついて行きます。鉄道とか、ほかの機関はけしからぬので、これは金を払
つていない。これに払わせるようにわれわれの方も努力したいと思います。そういう点では、電電公社はすずめの涙ほどの誠意は見せておるわけです。しかしこれはあくまですずめの涙であ
つて、農民を納得させるだけのものではない。あなたの方がや
つていることは、ほかよりはましだけれ
ども、いいということにはならぬ。そこで少くとも百円以上に来年度
予算は編成する、それで大蔵省と折衝する、そういう御覚悟をこの際ここで披瀝していただきたいと思います。その御覚悟をここで披瀝していただかない以上は、私の話に納得したと私は解することができない。そういう意味から、ぜひ御覚悟のほどをお示し願いたいと思います。