○松尾説明員 輸出入の
見通しについて簡単に御説明いたします。御存じのように、輸出の
見通しほど困難なことはございませんので、確たる計画というものはもちろんつくりがたいのでありますが、一応われわれの
見通しといたしましては、いわゆる正常輸出といたしまして二
通りに
考えております。現段階としましては、輸出の
見通しは割に悪いのでございますが、一応最近の二、三箇月
程度の
情勢で推移した場合と、たとえば日英会談とか、あるいは通商協定が円滑に行つたような場合等若干の期待を入れた
見通し、この二
通りに
考えて、一方は最低ラインであり、一方は努力目標ということで
考えておりますが、前者の最低ラインといたしまして、輸出は二十八年度におきまして大体十億四千八百万ドル
程度を想定いたしております。そのうちドルが三億六千八百万ドル、ポンドが四億ドル、オープン・アカウントが二億八千万ドル、合計十億四千八百万ドルであります。それから先ほど申しましたように、若干の期待を持つた
見通しといたしましては、合計十二億三千万ドル
程度でございますが、これを地域別に申し上げますと、ドルが三億八千万ドル、ポンドが五億六千万ドル、オープン・アカウントが二億九千万ドル
程度を見ております。これに対しまして、輸入すなわち支出の方は、正常輸入と
貿易外の支出とを合せて、悪い場合で二十億、よい場合で大体二十二億
程度が
予想されますので、いわゆる貨物の方の輸入だけで十七億
程度が悪い方の場合、それからうまく行つた場合には十八億四千五百万ドル
程度の輸入を
考えております。それに若干の
貿易外を
予想して、国際収支といたしましては若干のプラスを
考えている
状況であります。