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今澄委員 今の御
答弁は私が
質問した焦点からはずれておりますけれ
ども、
通産省もいろいろお
立場がありましようから私もあまり追究しませんが、要は軽
工業が
輸出不振である。しかしながらその軽
工業は
産業計画的ないわゆる
輸出市場との打合せをしなければ、向うが軽
工業の
繊維をつく
つているから
輸出不振なのだ。そうすれば
化学工業品を出すのだが、
化学工業は軽
工業のような材料の面における為替の含みというもがないからこんなに苦しいのだ。そうすれば重
工業を伸ばすためには、為替の面から来るさような点は国が一時これを助成をしてこれらの発展を期するということでなければ、
日本の
化学工業の将来の発展はあり得ないというのが私の
質問の要旨でございます。この点はひとつ十分御検討願
つて、一時的な操作にしろこれは講じなければなるまい。
なおもう
一つ私が御
質問申し上げたいのは、これは過ぐる第十二国会で、私は時の通産
大臣高橋さんにるる御
説明をしておいたと思うのですが、
日本の
輸出市場というのは、軽
工業がだんだん締め出しを食い、スターリング・ブロツクからの
許可品目がだんだんとふえるし、いろいろ制限されるとすれば、
東南アジア並びに中共、朝鮮、
台湾等の市場に
日本の
肥料が早く入り込んで、そして
日本の
肥料の信用とマークをなれさせるということが必要ではないか。
肥料が純然たる農業
工業で、
日本の
国内農業に対する供給だけで
日本の
肥料はけつこうであるというなら、これらの市場を捨てて、
肥料は国家的な支持のもとに、
日本の
国内肥料だけを今の操作により
生産をして、そして外国からの
肥料を押えて、
日本の
肥料工業を守るという政策をとるべきである。
日本の
輸出工業としての
肥料工業というなら、こういう
農民の要望を満たしながら、かつこれらの海外市場を押えておかなければ、将来の
肥料の
輸出については、大きなほぞをかむことがあるであろう。現に
ドイツにおいても
肥料は安くな
つておる。
台湾にも
肥料工場ができたという情勢を私が申し上げておいたところ、善処するということでございましたが、遂にそれは善処にならないで、暴落した
肥料の国際相場のもとに、
日本の
肥料工業がかなえの軽重を問われるという
段階に実はな
つておるのであります。だから私
どもは、もし
通産省が、
肥料工業に対する確たる見通しが、国家的見地において立てられるものとすれば、先般私が通産
大臣に御希望申し上げたように、
農林省の意向もあるでしよう。
貿易に関しては外務省の意向もあるでしよう。金については大蔵省の
見解もあるでしようが、
日本の
産業の
中心的な役所であるところの
通産省が、閣議においてもどこにおいても、他省の要望によ
つて基本的な
日本の商工行政の大綱が立たない。そしてしかもそれが常に妥協的であるというところに、私は将来の
日本産業の構造というものを、実は大きく憂えるものであります。特需なら特需、軍需
工業なら軍需
工業というものが、大きな期待を持てない
日本の現在の
段階においては、今のソーダについても、原塩の問題その他の政策が必要であり、アンモニア
工業についても、抜本塞源的な
対策が必要なのであ
つて、今
大臣が言われるように、何とか為替もそのうちもどるであろう。
肥料の国際相場もそのうちまた上るであろうというようなことでは、現在の
肥料に関する限りは、打開策はおそらくなかなかなく、雑なところまでこれは参るのではないかと、かように思いますので、
通産当局はひとつこれらの問題に対する基本的な
日本の
貿易政策、それから
産業構造等の見地から、至急やはり
対策を打ち出されることを私は希望いたします。
なお
農林省の
局長にひとつお願いしたいのは、この際これだけ
輸出しておる
日本の
肥料について、
輸入を懇請すべきであるというような輿論も一部には出ておるが、
農林省はもし
国際価格をうんと下まわる安い
肥料が出るとすれば、
輸入をしてこれをひとつ
農民に配るというような
見解があるのかどうか、この際ひとつこれも聞いておきたいと思います。