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1953-02-26 第15回国会 衆議院 大蔵委員会 第34号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年二月二十六日(木曜日)     午後一時四十七分開議  出席委員    委員長 奧村又十郎君    理事 淺香 忠雄君 理事 川野 芳滿君    理事 内藤 友明君 理事 佐藤觀次郎君       大泉 寛三君    小山 長規君       西村 茂生君    西村 直己君       宮幡  靖君    三和 精一君       加藤 高藏君    小川 豊明君       坊  秀男君  出席政府委員         大蔵政務次官  愛知 揆一君         大蔵事務官         (主計局法規課         長)      白石 正雄君  委員外出席者         大蔵事務官         (管財局国有財         産第一課長)  木村 三男君         大蔵事務官         (銀行局総務課         長)      福田 久男君         農 林 技 官         (水産庁漁政部         漁船保険課長) 伊藤  茂君         通商産業事務官 池田 俊夫君         通商産業事務官         (軽工業局アル         コール第一課         長)      乙竹 虔三君         日本専売公社塩         脳部長     西川 三次君         専  門  員 椎木 文也君         専  門  員 黒田 久太君     ————————————— 二月二十五日  特別減税国債法案内閣提出第一〇〇号)  関税定率法等の一部を改正する等の法律案(内  閣提出第一〇一号)  砂糖消費税法の一部を改正する法律案内閣提  出第一〇二号)  物品税法の一部を改正する法律案内閣提出第  一〇三号)  有価証券取引税法案内閣提出第一〇四号)  租税特別措置法の一部を改正する法律案内閣  提出第一〇五号) 同日  酒税引下げに関する請願外十七件(宮澤胤勇君  紹介)(第二六四三号)  同外三十件(楢橋渡紹介)(第二六四四号)  同外四十三件(佐藤觀次郎紹介)(第二六四  五号)  同外四件(横路節雄紹介)(第二六四六号)  同外三十三件(柳田秀一紹介)(第二六四七  号)  同外二十四件(赤松勇紹介)(第二六四八  号)  同外二件(坂本泰良紹介)(第二六四九号)  同外二件(小松幹紹介)(第二六五〇号)  同外百十八件(赤路友藏紹介)(第二六五一  号)  同外四件(稻村順三君紹介)(第二六五二号)  同外三十四件(足鹿覺紹介)(第二六五三  号)  同外二十九件(八百板正紹介)(第二六五四  号)  同外百四十三件(福田昌子紹介)(第二六五  五号)  同外五十六件(成田知巳紹介)(第二六五六  号)  同外百七十六件(小泉純也君紹介)(第二六五  七号)  同(武部英治紹介)(第二六五八号)  同(園田直紹介)(第二六五九号)  同外四件(平川篤雄紹介)(第二六六〇号)  同外百八十五件(荒木萬壽夫紹介)(第二六  六一号)  同外八件(生悦住貞太郎紹介)(第二六六二  号)  同外六十八件(大麻唯男紹介)(第二六六三  号)  同外百二十二件(金子與重郎紹介)(第二六  六四号)  同(白浜仁吉紹介)(第二六六五号)  同外八件(吉川大介紹介)(第二六六六号)  同外四十九件(山下春江紹介)(第二六六七  号)  同外十五件(柳原三郎紹介)(第二六六八  号)  同外三十三件(山手滿男紹介)(第二六六九  号)  同外一件(菅太郎紹介)(第二六七〇号)  同外二件(廣瀬正雄紹介)(第二六七一号)  同外四十二件(早稻田柳右エ門紹介)(第二  六七二号)  同外八件(長井源紹介)(第二六七三号)  同外八十八件(中山榮一紹介)(第二六七四  号)  同外三十六件(古井喜實紹介)(第二六七五  号)  同外五十六件(志賀健次郎紹介)(第二六七  六号)  同外七十八件(安東義良紹介)(第二六七七  号)  同外十九件(千葉三郎紹介)(第二六七八  号)  同外三十五件(井出一太郎紹介)(第二六七  九号)  同外五十二件(中島茂喜紹介)(第二六八〇  号)  同外十三件(中峠國夫紹介)(第二六八一  号)  同外二十九件(内藤友明紹介)(第二六八二  号)  同外百二十七件(舘林三喜男紹介)(第二六  八三号)  同外一件(中村寅太紹介)(第二六八四号)  同外二件(栗田英男紹介)(第二六八五号)  同(長谷川四郎紹介)(第二六八六号)  同(五十嵐吉藏紹介)(第二六八七号)  同(町村金五君紹介)(第二六八八号)  同外百五十八件(高橋長治紹介)(第二六八  九号)  同外百三十一件(小川半次紹介)(第二六九  〇号)  同外五百六十七件(加藤高藏君紹介)(第二六  九一号)  同外五十八件(鈴木善幸紹介)(第二六九二  号)  同外一件(亘四郎紹介)(第二六九三号)  同外一件(山崎巖紹介)(第二六九四号)  同外二件(山村新治郎君紹介)(第二六九五  号)  同外七十九件(淺香忠雄紹介)(第二六九六  号)  同外二十四件(山田彌一紹介)(第二六九七  号)  同外百十七件(松野頼三君紹介)(第二六九八  号)  同外五十件(淺利三朗紹介)(第二六九九  号)  同外二百四十三件(首藤新八紹介)(第二七  〇〇号)  同外三十二件(松本瀧藏紹介)(第二七〇一  号)  同外七十四件(高木松吉紹介)(第二七〇二  号)  同外十二件(松村謙三紹介)(第二七〇三  号)  同外三十一件(松野孝一紹介)(第二七〇四  号)  同外五十七件(竹山祐太郎紹介)(第二七〇  五号)  同外一件(高瀬傳紹介)(第二七〇六号)  同(大森玉木紹介)(第二七〇七号)  同(大川光三紹介)(第二七〇八号)  同外九件(有田喜一紹介)(第二七〇九号)  同(川崎秀二紹介)(第二七一〇号)  同外四十八件(中村庸一郎紹介)(第二七一  一号)  同外三十八件(菅野和太郎紹介)(第二七一  二号)  同外三十三件(高岡大輔紹介)(第二七一三  号)  同外七十五件(高橋禎一紹介)(第二七一四  号)  同外九十二件(後藤義隆紹介)(第二七一五  号)  同外百八件(床次徳二紹介)(第二七一六  号)  同外二十五件(小島徹三紹介)(第二七一七  号)  同外十三件(佐伯宗義紹介)(第二七一八  号)  同外六十三件(笹山茂太郎紹介)(第二七一  九号)  同外四十六件(熊谷憲一紹介)(第二七二〇  号)  同外六十九件(中曽根康弘紹介)(第二七二  一号)  同外百二十九件(粟山博紹介)(第二七二二  号)  同外五十一件(河野金昇紹介)(第二七二三  号)  同外百二十一件(舘林三喜男紹介)(第二七  二四号)  同外八十一件(石坂繁紹介)(第二七二五  号)  同外二十三件(中野四郎紹介)(第二七二六  号)  同外二十二件(猪俣浩三紹介)(第二七二七  号)  同外九件(小川豊明紹介)(第二七二八号)  同外十四件(正木清紹介)(第二七二九号)  同外六件(安平鹿一君紹介)(第二七三〇号)  同外二十七件(山本幸一紹介)(第二七三一  号)  同外三十七件(井手以誠君紹介)(第二七三二  号)  同外七十二件(楯兼次郎君紹介)(第二七三三  号)  同外千六百十六件(川野芳滿紹介)(第二七  三四号)  同外六十八件(大村清一紹介)(第二七三五  号)  同外六件(河合良成紹介)(第二七三六号)  同外二十二件(甲斐中文治郎君紹介)(第二七  三七号)  同外三十三件(砂田重政紹介)(第二七三八  号)  同外五十一件(大平正芳紹介)(第二七三九  号)  同外七十九件(砂原格紹介)(第二七四〇  号)  同外九十一件(加藤常太郎紹介)(第二七四  一号)  同外十三件(迫水久常紹介)(第二七四二  号)  同外六十一件(鈴木直人紹介)(第二七四三  号)  同(日高忠男紹介)(第二七四四号)  同外九十八件(濱田幸雄紹介)(第二七四五  号)  同外四十四件(倉石忠雄紹介)(第二七四六  号)  同外五十二件(小坂善太郎紹介)(第二七四  七号)  同外四十九件(大野伴睦紹介)(第二七四八  号)  同外二百十二件(中野武雄紹介)(第二七四  九号)  同外三十三件(徳安實藏紹介)(第二七五〇  号)  同外六十六件(池田正之輔君紹介)(第二七五  一号)  同外三十一件(平澤長吉紹介)(第二七五二  号)  同外百三十八件(奧村又十郎紹介)(第二七  五三号)  同外二十七件(關谷勝利紹介)(第二七五四  号)  同外九十五件(寺島隆太郎紹介)(第二七五  五号)  同外五十三件(有田二郎紹介)(第二七五六  号)  同外三件(新井京太紹介)(第二七五七号)  同外九件(小林絹治紹介)(第二七五八号)  同外十四件(大倉三郎紹介)(第二七五九  号)  同外八件(濱地文平紹介)(第二七六〇号)  同外七十二件(高見三郎紹介)(第二七六一  号)  同外九十二件(田子一民紹介)(第二七六二  号)  同外四十四件(永田亮一紹介)(第二七六三  号)  同外百二十一件(西村直己紹介)(第二七六  四号)  同外六十六件(馬場元治紹介)(第二七六五  号)  同外十一件(遠藤三郎紹介)(第二七六六  号)  同外百二十三件(重政誠之紹介)(第二七六  七号)  同外七十一件(松岡俊三紹介)(第二七六八  号)  同外五十二件(羽田武嗣郎紹介)(第二七六  九号)  同外七十七件(辻寛一紹介)(第二七七〇  号)  同外五十八件(本間俊一紹介)(第二七七一  号)  同外七十四件(大野市郎紹介)(第二七七二  号)  同外五十六件(高橋英吉紹介)(第二七七三  号)  同(平塚常次郎紹介)(第二七七四号)  同外十六件(押谷富三紹介)(第二七七五  号)  同外四件(平井義一紹介)(第二七七六号)  同外三十九件(西村茂生紹介)(第二七七七  号)  同外五十五件(佐治誠吉紹介)(第二七七八  号)  同外十二件(森清紹介)(第二七七九号)  同外三十件(平野三郎紹介)(第二七八〇  号)  同外九十九件(植木庚子郎君紹介)(第二七八  一号)  同外五件(薄田美朝君紹介)(第二七八二号)  同外三件(中村梅吉紹介)(第二七八三号)  同外百二十三件(今松治郎紹介)(第二七八  四号)  同外八十九件(小川平二紹介)(第二七八五  号)  同外六十一件(長野長廣紹介)(第二七八六  号)  同外九件(小金義照紹介)(第二七八七号)  同外六件(越智茂紹介)(第二七八八号)  同外九件(内藤隆紹介)(第二七八九号)  同外五十五件(堤康次郎紹介)(第二七九〇  号)  同外九十三件(村松久義紹介)(第二七九一  号)  同外七十一件(坂田道太紹介)(第二七九二  号)  同外百四件(木村公平紹介)(第二七九三  号)  同外一件(森下國雄紹介)(第二七九四号)  同外五十四件(石田博英紹介)(第二七九五  号)  同外百三十件(福井盛太紹介)(第二七九六  号)  同外二百二件(加藤精三紹介)(第二七九七  号)  同外十六件(大橋武夫紹介)(第二七九八  号)  同外十三件(岡崎勝男紹介)(第二七九九  号)  同(田嶋好文紹介)(第二八〇〇号)  同外十一件(岡田五郎紹介)(第二八〇一  号)  同外二十五件(大石武一紹介)(第二八〇二  号)  同外百二十三件(中井一夫紹介)(第二八〇  三号)  同外百三十一件(尾崎末吉紹介)(第二八〇  四号)  同外四十七件(永野護紹介)(第二八〇五  号)  同外五十七件(久野忠治紹介)(第二八〇六  号)  同(田口長治郎紹介)(第二八〇七号)  同外八十五件(黒金泰美紹介)(第二八〇八  号)  同外四十九件(保利茂紹介)(第二八〇九  号)  同外六十七件(小澤佐重喜紹介)(第二八一  〇号)  同外八十七件(大西禎夫紹介)(第二八一一  号)  同外二百八件(中村幸八君紹介)(第二八一二  号)  同外七件(周東英雄紹介)(第二八一三号)  同外六十件(増田甲子七君紹介)(第二八一四  号)  同外五十九件(野原正勝紹介)(第二八一五  号)  同(小林かなえ紹介)(第二八一六号)  同外三十四件(宮幡靖紹介)(第二八一七  号)  同外六十九件(灘尾弘吉紹介)(第二八一八  号)  同外百三十五件(戸塚九一郎紹介)(第二八  一九号)  同外百七十一件(前尾繁三郎紹介)(第二八  二〇号)  同外百三件(上塚司紹介)(第二八二一号)  同外一件(野澤清人紹介)(第二八二二号)  同外八十三件(松本一郎紹介)(第二八二三  号)  同外七十七件(水谷昇紹介)(第二八二四  号)  同外七十九件(阿部千一君紹介)(第二八二五  号)  同外百五件(佐藤虎次郎紹介)(第二八二六  号)  同外九件(伊能繁次郎紹介)(第二八二七  号)  同外二十九件(佐藤善一郎紹介)(第二八二  八号)  同外二十一件(加藤宗平紹介)(第二八二九  号)  同外七件(松村光三紹介)(第二八三〇号)  同(南好雄紹介)(第二八三一号)  同(中助松紹介)(第二八三二号)  同外六十件(青柳一郎紹介)(第二八三三  号)  同外二十六件(永田良吉紹介)(第二八三四  号)  同外七件(佐藤榮作紹介)(第二八三五号)  同(福井勇紹介)(第二八三六号)  同(佐藤洋之助紹介)(第二八三七号)  同(坂田英一紹介)(第二八三八号)  同(西村榮一紹介)(第二八三九号)  同外四十五件(植原悦二郎紹介)(第二八四  〇号)  同外九件(加藤鐐五郎紹介)(第二八四一  号)  同外十件(渡邊良夫紹介)(第二八四二号)  同外二十八件(江崎真澄紹介)(第二八四三  号)  同外六十三件(谷川昇紹介)(第二八四四  号)  同外五十四件(塚田十一郎紹介)(第二八四  五号)  同外三件(船田中君紹介)(第二八四六号)  同外十一件(田中彰治紹介)(第二八四七  号)  同外一件(秋山利恭紹介)(第二八四八号)  同外四千三百九十四件(廣川弘禪君紹介)(第  二八四九号)  同外十件(青木正紹介)(第二八五〇号)  同外三十六件(中田政美紹介)(第二八五一  号)  同外七十一件(森幸太郎紹介)(第二八五二  号)  同外七十四件(田中伊三次君紹介)(第二八五  三号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  国税徴収法の一部を改正する法律案内閣提出  第九〇号)  納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案内閣  提出第九四号)  特別減税国債法案内閣提出第一〇〇号)  関税定率法等の一部を改正する等の法律案(内  閣提出第一〇一号)  砂糖消費税法の一部を改正する法律案内閣提  出第一〇二号)  物品税法の一部を改正する法律案内閣提出第  一〇三号)  有価証券取引税法案内閣提出第一〇四号)  租税特別措置法の一部を改正する法律案内閣  提出第一〇五号)     —————————————
  2. 奧村又十郎

    ○奧村委員長 これより会議を開きます。  本日は、まず去る二十三日本委員会に付託されました国税徴收法の一部を改正する法律案及び一昨二十四日付託された納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案、それから昨二十五日付託されました特別減税国債法案関税定率法等の一部を改正する等の法律案砂糖消費税法の一部を改正する法律案物品税法の一部を改正する法律案有価証券取引税法案租税特別措置法の一部を改正する法律案、以上八法案一括議題として政府当局より提案趣旨の説明を聴取いたします。愛知大蔵政務次官。     —————————————
  3. 愛知揆一

    愛知政府委員 ただいま議題となりました有価証券取引税法案外七法律案につきまして、その提案の理由を説明いたします。  政府は、昭和二十八年度予算に関連して税制一般的改正を行うこととし、すでに所得税法の一部を改正する法律案外七法律案提出し、御審議を願つている次第でありますが、今回、さらに、今次税制改正の一環として、有価証券取引税法案外五法律案提出するとともに、特別減税国債法案及び関税定率法等の一部を改正する等の法律案提出することといたした次第でございます。  第一に、有価証券取引税法案について申し上げます。政府は、さき提案いたしました所得税法の一部を改正する法律案において、有価証券譲渡所得に対する課税を廃止することとしているのでありますが、有価証券取引状況等に顧み、この機会において、有価証券取引税を創設し、有価証券譲渡があつた場合に軽度の税率により課税することとしている次第であります。  有価証券取引税は、公社債券株券出資証券証券投資信託受益証券等有価証券譲渡があつた場合に、その譲渡価額課税標準とし、その譲渡考納税義務者として課税することとしているのでありますが、短期国債証券及び国民貯蓄債券譲渡等につきましては、その性質にかんがみ、課税しないこととしているのであります。さらに、公社債券等譲渡につきましては、その取引現状等を考慮して、今後一年間は課税しないこととしているのであります。  次に、税率は、有価証券取引を阻害しないこと等を考慮して、公社債券及び貸付信託受益証券については万分の十、株券出資証券及び証券投資信託受益証券については万分の二十とし、また、有価証券譲渡者証券業者である場合には、その譲渡が頻繁に行われる点等を考慮して、右の税率を、それぞれ万分の四及び万分の八としているのであります。  次に、納税方法につきましては、極力その簡素化をはかることとし、証券業者が取り扱う場合における税額については、証券業者が毎月分をとりまとめて納付するものとし、その他の場合における税額については、譲渡の際有価証券取引書に印紙を貼付して納付することとしているのであります。  第二に、物品税法の一部を改正する法律案について申し上げます。物品税につきましては、最近における物品税負担状況等に顧み、実用品的性格の強いとみられる紙その他の物品について税率を引下げる等負担調整を行うとともに、貴金属製品等の一部の物品について、従来の製造課税小売課税に改めて、課税方法を実情に即せしめる等の改正を行うこととしているのであります。  第三に、砂糖消費税法の一部を改正する法律案について申し上げます。  砂糖消費税につきましては、他の消費税との負担権衡等を考慮して、分みつ白糖等につき税率を二割程度引上げるとともに、含みつ糖についてその種別に応じて負担調整をはかる等所要改正を行うこととしているのであります。  第四に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本改正案におきましては、まず、資本蓄積の促進に資するため、預金利子等に対する所得税源泉選択税率を五十%から四十%に引下げるとともに、同族会社積立金に対する法人税非課税限度額を五十万円から百万円に引上げることとしているのであります。また、価格変動準備金について新たにその対象に国債を加えるとともに、繰入れ限度額制限に関する経過的規定を廃止し、ただちにその全額を繰入れることができることとしているのであります。  次に、貿易の振興に資する等のため、貿易業者について新たに輸出損失準備金制度を設け、一定限度内の積立てをしたときは、これを損金に算入することとするほか、貿易業者等が海外に支店等を設けた場合における設備費等について特別償却制度を設けることとしているのであります。  次に、財産税調査時期後引続き有している山林について山林所得計算簡素化するため、概算経費控除制度を設け、納税義務者選択により、その収入金額一定割合を乗じた金額必要経費として、控除し得ることとしているのであります。  さらに、国有林野整備事業を容易にするため、民有林野国有林野との交換があつた場合における所得税、再評価税及び登録税課税について特例を設ける等最近の情勢に応じ所要減税措置を講ずることとしているのであります。  第五に、国税徴収法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本改正案におきましては、過誤納金還付を促進するため、税務署所在地内の納税者に対しても、もよりの郵便局において還付を行うことができることとし、なお、延滞加算税額計算簡素化をはかる等のため所要改正を行うこととしているのであります。  第六に、納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。  現行制度におきましては、納税貯蓄組合預金納税以外の目的のために引出した場合には、その部分の利子に  ついては所得税課税することとしているのでありますが、この場合においても、一定利付期間内に引き出された金額合計額が三万円以下であるときには、その利子に対しては課税しないことに改め、納税貯蓄組合制度の普及に資することとしているのであります。  第七に、特別減税国債法案について申し上げます。  政府は、さき産業投資特別会計法案提出し、御審議を願つているのでありますが、同会計の財源に充てるため、昭和二十八年度において、三百億円を限り、特別減税国債を発行することとし、その利率は年四分、償還期限は五年以内としているのであります。  しかして、特別減税国債の消化を促進するために、これを購入した者に対しては、一定減税を行うこととしているのであります。すなわち個人が購入した場合には、昭和二十八年分の所得税から、その税額の二〇%相当額限度として、購入額の二五%相当額を軽減することとし、法人が購入した場合には、昭和二十八年四月一日から昭和二十九年三月三十一日までの間に申告期限の到来する法人税から、その税額の二〇%相当額限度として、購入額の二一%相当額を軽減することとしているのであります。  以上の減税と前に申し上げた条件とによつて、特別減税国債実質利廻りは、個人の場合は一割二分、法人の場合は一割五厘程度と相なるのであります。なお、特別減税国債利廻りが、右の額を不当に越えることとならないようにするため、法人特別減税国債を売却した場合の損金算入について一定制限を設ける等所要措置を講ずることとしているのであります。  最後に、関税定率法等の一部を改正する等の法律案について申し上げます。この法律案は、現下の情勢にかんがみまして若干の物品についてその関税率引上げ、暫定的に輸入税を免税しております品目を整備するとともに、その免税期間を延長して、わが国産業維持育成をはかることを目的とするものでありまして、その主要な点は次の三点でございます。  その第一は、セメンシナ外品目輸入税引上げて、当該産業維持育成をはかろうとするものであります。すなわちセメンシナ現行輸入税率無税を一割に、表魚無税を一割に、サントニンの無税を二割に、群青の二割を二割五分に、カーボンブラツクの一割を二割に、テレビジヨン受像機の二割を三割に、及びこんにやくいもの一割五分を四割五分に引上げようとするものであります。  第二は、児童給食用乾燥脱脂ミルク及び重要機械類並びにこうりやん、とうもろこし等の諸品目につきましては、暫定措置として本年三月三十一日までその輸入税を免除しているのでありますが、これらの物品につきましては、諸般の事情にかんがみ、引続き昭和二十九年三月三十一日まで一年間その免税期間を延長するとともに、落花生については、その採油産業を保護するため、採油に供されるものに限り免税することとし、菜種及びからし菜の種等は、この種国内産業を保護するため免税措置を廃止し、また企業経営の合理化を促進するため、穿孔カード式統計会計機械を新たに免税品目に加え、船舶については免税の期限を昭和二十八年六月三十日までとすることとするとともに、重要機械類については、若干その免税機械類の範囲を広げようとするものであります。  第三は、鉄鋼の需給及び価格の状況等にかんがみ、その輸入税を免除する必要がないと思料されますので、特定の場合を除き鉄鋼に対する免税措置を廃止しようとするものであります。  以上がこの八つの法律案提出の理由並びにその概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。
  4. 内藤友明

    内藤(友)委員 見受けまするところ、この委員会は定足数がありませんので、定足数に達するまでしばらく御休憩いただきたいと思います。
  5. 宮幡靖

    宮幡委員 先ほど議事進行の発言の通告をしてありますから、せつかく内藤委員の御発言で、その趣旨には反対するものではありません。当然定足数がないので、これは休憩とすべきであろうと思います。私が議事進行について発言すると通告しておきましたゆえんもまたここに存したわけであります。特に政府委員の出席に至りましては、まつたく不良であります。多数の法案審議を要求しておきながら、それに対する答弁の衝に当る政府委員等の出席はまつたく蓼々たるもので、あるいは予算の審議とからむとか、他の委員会との関連等もありましていろいろ御都合もあろうと思いまして、あえて私は出席しないそのことだけを単純に非難するものではありませんが、大蔵委員会全体の運営といたしまして、はなはだ甘い感がいたします。はたしてこれで予定の会期のうちにこれだけの法律案審議し終るかどうか。万が一にも会期切迫いたしまして、参議院の審議等と見合いまして急速に議了してほしいなどという要求がありましても、一の質問もかわさず、一の検討も加えないで法律案を採決する等は、われわれ与党として反対であります。従いまして委員長におかれましては、理事会等に諮られ、そしてこの委員会の運営を急速にひとつ強化していただきたい。さようでない場合におきましては、われわれ与党の立場におきましてもみだりに法律案を通過せしめることはできない。なるほど予算案も重大であります。しかしながら予算に附帯いたします法律案が通過しなかつたならば、それはただ金を飾りました絵巻物にしかすぎない。かようなことは委員長におかれてもともと御承知のはずだ。最近の委員会は、われわれ他の関係で必ずしも全時間出席できておりませんが、公報に掲げられた時間に来ましても、ほとんど政府委員の出席を見たこともない。委員会自身としても、委員長理事もいない場合もある、こういうふうなことで、一体まじめに法律案審議して行こうとお考えになつておるのかどうか。従いまして内藤委員の定足数に満たないから休憩せよという要求も、私はまつたく同感であります。もつと完全な手配をせられまして、委員の出席数は定足数に満つることはもとより、政府委員も万障繰合せて出席されまして、強烈なる審議をせられるように私は要望してやみません。もしかような事態が続くにおきましては、本大蔵委員会審議というものは明日からただちに停頓するものであるということを私は重ねて警告をいたしまして、ただいま動議ではありませんが、内藤委員の御発言に対し、私は同感の意を表したいと思うのであります。
  6. 奧村又十郎

    ○奧村委員長 ただいま内藤委員から休憩の動議が出ております。  暫時休憩いたします。    午後二時五分休憩      ————◇—————   〔休憩後は開会に至らなかつた〕