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渡辺(喜)
政府委員 二十度しようちゆうがどんなふうに売れて行くかということについては、今川野
委員のおつしやいましたように、地域的ないろいろな特殊性はあろうと
思つておりますが、それではどの程度、どんなふうに特殊性を持つのかという点について、一応われわれも抽象的にはある程度わかるつもりでございますが、具体的にどうもまだはつきりしない面がございます。従いましてとりあえずの
措置といたしましては、大体地域的な差別は別にしまして、とにかく一応出すことにして行
つたらどうか。その場合においてある地域については歓迎されない、ある地域については非常に歓迎されるというような点がはつきりして参りますと、そのいわゆる地域差というものを設けることが自然にうまく調節できて行くのじやないか。出発の当初におきましても、今川野
委員のおつしや
つたようなことがある程度われわれとしても推測されないではないのですけれ
ども、どうもまだそれを全国的に
業者の方に、全部納得させるまでにはつきりした姿として言い得るかどうかという点に多少自信がございませんので、とりあえずといたしましては、全国的に一定の
割合で出してみまして、そうしておのずからそこに地域的に、今おつしや
つたようにかんをして飲むような地域、冷やのままで飲むような地域といろいろございますものですから、冷やのままで飲みますと、二十度しようちゆうというのは、たとえば旧式しようちゆうとか、かすとりとかを少し入れないと、どうも薄過ぎるというようかいろいろな問題があると思います。そうなりますと、地域によ
つておのずからしようちゆうを飲むときの慣習も違いますから、そこである地域では二十度しようちゆうが非常に歓迎される、ある地域ではあまり歓迎されない、こういう事実がおのずから数字の上に出て来るのではないか。そうすればわれわれの方といたしましも、それを
基礎にして
相当の地域差の加味もできて行くのではないか。現状においてすぐに抽象的に地域差をつけるということになりますと、
業者の方としてはまだ
ほんとうの意味の数字が
基礎として出ませんから、なかなか納得していただくのに困難もあろうかと思う。このような
考え方からいたしまして、とりあえずの出発点といたしましては、一応地域差を抜きにしまして、一定の
割合で出して行く。そうして少くともまずこの六月くらいまでを一期に見まして、その一期の間でまず売り出して、そこにおのずから
一つの
実績が出て参りますから、そうしたら今度はもう一ぺん地域差をつけるということが必要かどうかという点についての検討をして参る、かようにして参りたいと
考えております。