○
中野(四)
委員 ちよつと重ねて
伺つておきたいのですが、私
ども、
橋井さんを率直な方のように思うのだけれ
ども、この問題では、あまり深入りをすることを恐れているのじやないかという傾向が見えるのです。だから、あなたが先ほどおつしや
つた、お互いに国のためになるならば非常に光栄あるところの
一つのあり方だと言
つておられるならば、私は、この際もう少し率直にあなたの気持を述べてもらいたいと思う点があるのです。たとえば、
橋井さんは先日の
証言で、
買上げダイヤは
営団の所有であるというふうに第一番におつしや
つたのです。そこで、
委員長からあなたに対して、どうして
営団のものと思うかという反問があ
つたことは、御
承知の
通りです。その後あなたの御
答弁は、
国家のものとも英団のものともここで判定することは不可能であるというような言葉を
使つておられる。これがまず疑問の第一点。それから、あなたと、いわゆる
軍需省と
営団との
関係について、今日はやや明らかにな
つて参りましたが、この前のときの感覚というものは大分違う。むしろ私は、あなたの今日の
証言を聞いてお
つても、何か
営団のものであるのか
国家のものであるのかという点をすつきりしてやられない、微妙だという言葉を
使つておられるが、あなたが中間におられる第三者であるならば、今日の東京計器の社長さんであるあなたならば、そういう言葉
はつけますけれ
ども、当時
買上げの衝に当
つた、たとい自分が直接お買いにならなくとも、後継
局長としてあなたがその衝に当
つておられる限りは、この物件はどこのものであるということを断言できぬわけはないと思う。
国家の必要として、
国民から
法律をも
つて買上げを実行をいたした。
従つて、当然
国家のものだということは言えるのですが、どういうものだか、そこのところが私にはわかりません。あなたが、微妙であるとか、あるいは、いわゆる
交易営団のものだか何だかわからないというような言葉を使われる点については、
橋井さんの心情を私らはそぞろ疑わざるを得ないのであります。あなたは、何かごの問題に深入りしたくない、触れたくないという考え方を持
つておいでになるようですが、私はあまりあなたにしつこいことを申し上げるのはいやなことなんですけれ
ども、この点に関してはもう少し、
機械局長を勤められ、しかもあなたは官歴、職歴から見れば、相当その道で、いわゆるなかなかの方なんですから、もつと率直に
意見を述べていただきたいと思う点があるのです。たとえば、あなたが当時の
買上要綱によ
つて処置をと
つて行かなければならぬということになれば、その後におけるところの考え方というようなものはもうきま
つておるわけなんです。何だかわからぬということは、私は納得できません。もう少し率直に
橋井さんに
意見を述べてもらいたいと思うのです。一体だれのものなんでしよう、こういう
ダイヤとか
貴金属というものは。
軍需省の
機械局長としてのあなたという気持でひ
とつ述べていただきたい。