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1953-02-03 第15回国会 衆議院 議院運営委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年二月三日(火曜日)     午後零時三十二分開議  出席委員    委員長 福永 健司君    理事 菅家 喜六君 理事 椎熊 三郎君    理事 田中織之進君       荒舩清十郎君    今村 忠助君       久野 忠治君    羽田武嗣郎君       濱地 文平君    小泉 純也君       佐藤 芳男君    園田  直君       池田 禎治君    松井 政吉君       正木  清君    渡辺 惣蔵君       坊  秀男君  委員外出席者         副  議  長 岩本 信行君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  人事官任命につき同意を求めるの件  本日の本会議議事に関する件     ―――――――――――――
  2. 福永健司

    福永委員長 ただいまから議院運営委員会を開会いたします。  最初に、人事官任命につき同意を求めるの件を御協議願います。
  3. 椎熊三郎

    椎熊委員 私の方は、人事官五名のうち、一人は技術家出身者をあげるのが当然であろう、そうしてもらいたいという希望で、この間返事することを留保したのですが、党に帰つて相談の結果、今日推薦されておる神田さんという方も非常にりつぱな人だそうで、こういうふうに名前が出てしまつてから反対するのは、本人を傷つけるようになつてもいかぬから、将来欠員があつた場合は、必ず技術家を入れるということ、これは条件ではありませんが、そういう含みで内閣にそのことを申達してもらつて、今回はあえて反対しない。
  4. 松井政吉

    松井委員 私の方も、大体椎熊さんのおつしやつた内容と同じです。神田さん個人については異議ありませんが、やはり、技術関係の人がほしいという声は非常に強い。それから、従来の役所のおえらい人たちを持つて来るよりは、神田さんのような人で間口を広げたということについては、むしろいいじやないかという意見もありますが、人事官の性格からいいましても、やはり今椎熊さんの言われたように、技術関係者を入れるということについては従来から問題があり、陳情等が山積しております。従つて扱いについては、十分技術関係尊重の上に立つて取扱つてもらいたい。今後の場合については椎熊さんと同一意見で、やはり技術畑の人を入れてほしい。こういう要望をして、賛成いたします。
  5. 田中織之進

    田中(織)委員 私の方も、神田君その人については、その経歴からいつてりつぱな人であるということを認めるにやぶさかでありませんけれども、特に椎熊君及び松井君から指摘されたように、技術関係公務員諸君から、衆議院人事委員会等へも相当熱心な要請が続けられておるので、そういう点をこの機会にあわせて考慮して、できれば実現をさせるべきではないかという、非常に強い意見が私の方にあるものですから、衆参両方人事委員が一緒になつて、今その問題について党の最後的な態度をまとめていただいておりますので、本日のところは、私の方はちよ態度をきめかねますから、保留していただきたい。
  6. 福永健司

    福永委員長 それでは、田中さんからそういう発言がございましたので、本日の本会議議題とすることは留保いたしますか。         ――――― どうです田中さん、本会議までに間に合えば……。
  7. 田中織之進

    田中(織)委員 あしたにしてくれませんか。
  8. 福永健司

    福永委員長 明日以後のことは、あとで御相談いたしますが、本日の会議は二、三時間かかりましようから、それが終るまでに問に合えば、最後のところでこれを出していただくとして、万一間に合わなければしようがございませんから、本日のところは留保して次会にする。
  9. 田中織之進

    田中(織)委員 私の方は、参議院人事委員長など従来やつて来た関係もありますので、連絡をとつて、党の態度がきまり次第……。
  10. 福永健司

    福永委員長 坊君の方は……。
  11. 坊秀男

    坊委員 別にありません。
  12. 福永健司

    福永委員長 それでは、ただいまいろいろ御発言がございましたその御趣旨は政府に伝えることにいたしまして、社会党左派態度が、本日の本会議終了までにきまりますれば、本日議題とする、そうでない場合は次会にするということにいたします。     ―――――――――――――
  13. 福永健司

    福永委員長 本日の本会議議事の件について……。
  14. 大池眞

    大池事務総長 本日は、すでに六人済みまして小畑君、今澄君、只野君、石野君、この四人の質疑が残つておりますから、順次質疑をお願いするということだけで、ほかに別にございません。ただいま人事官同意の問題は、それまでに御決定があれば、最後にお願いする。それからこの前愛野君の逝去に対する弔辞演説を、質疑の終つたところ、もしくは適当な時期にというお話でございましたが、四人の済んだあとで今日いたしますか、あるいは次会劈頭にでもいたしますか。
  15. 椎熊三郎

    椎熊委員 きようは四人もありますし、大分議場もだれましようから、次回の本会議劈頭ということに願います。
  16. 大池眞

    大池事務総長 では、そういうことにいたします。
  17. 坊秀男

    坊委員 私の方の質問者只野君から、議長及び運営委員会の皆様にぜひお願いしていただきたいということでございますが、多少時間がずれても、例によつて議長の裁量で多少のところはひとつお含みをいただきたい、こういうことでございますので、ひとつその点御了承を願います。
  18. 椎熊三郎

    椎熊委員 よほど長くなりますか。
  19. 坊秀男

    坊委員 多少というのは、五分以内……。
  20. 椎熊三郎

    椎熊委員 議長の方に頼んでおいて……。
  21. 福永健司

    福永委員長 運営委員会でいいということも言えませんから、そういうことでなく、運用上で……。
  22. 荒舩清十郎

    荒舩委員 運営上で行きましよう。
  23. 福永健司

    福永委員長 ただいま、愛野君の逝去に対する弔辞演説は、本日でなく次会というわけでございますが、今のところ他に予定されております議事も、ないようでございますので、次回の本会議はどういうことにいたしますか。ちよつと墾談にいたします。     〔速記中止
  24. 福永健司

    福永委員長 それでは墾談をとじます。  墾談中御協議をいただいたのでございますが、次回の本会議は、明後日に開くことにいたします。     ―――――――――――――
  25. 大池眞

    大池事務総長 ちよつと御報告申し上げることがあります。昨日の総理大臣発言につきまして、総理大臣から、速記録を調べた上、不穏当の言辞があればこれを取消すということを申されておつたのでありますが、本日速記録の原稿ができ上つたのをごらん願いまして、二箇所不穏当と思われる点があるのでこれを取消すということを、緒方官房長官から申出がありました。つきましては、議長は先例によりまして、みずから取消された言辞速記録からこれを削除いたすことにいたしてございますから、御了承を願いたいと思つております。従いまして、速記録から抹殺いたします箇所は、新聞等にも載せていただきたくないのでございますが、申出の言辞のところは、昨日議場でも一応問題になつ箇所でございます。
  26. 田中織之進

    田中(織)委員 実はその点について、私の方でも、さつそく速記録を調べたのでありますが、今後の処置の問題がありますから、速記に載ることは、最終的な方針がきまつた場合に取扱つていただきたいと思いますけれども、非常に穏やかでない内容を持つておる。問題の点を抜き出して参りますと、「また、知らず知らず保安隊軍隊になるということは、━━━━━━━━━━━ということを申すのであつて保安隊軍隊になる場合には、予算が伴い、法律が伴い、諸君の協賛によつてできるのであつて国会が知らず知らずに軍隊ができたとするならば、これは政府のごまかしではなくて、━━━━━━━━━━━━━━━━━━。」これは、ただ単に質問者の、わが党の武藤君をさして言つておるだけの問題でなくて、国会そのもの対象にした発言である。昨日総理取消しを約束され、さらにわが党の武藤君の再質問に対して、答弁の形でそのことを再確認をされたのでございますけれども、内容を見ますと、きわめて重大な国会軽視というか、国会を侮辱した重大な発言であると思うのであります。これはただ単に、総理がきのう申されたように、取消しをせられるということでは責任を解除するわけに行かない体の問題ではないか、こういうように私の方の党としては考えておりますので、ただいま事務総長より、事務的な取扱いとしての報告がございましたけれども、わが党としては、きようの本会議劈頭に、総理からこの点については誠意ある釈明を要求いたしたいと思う。
  27. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 今事務総長の話では、二箇所を取消すという官房長官の申出ですが、二箇所とはどこをいうか、そういう性質のものでないと思う。多分二箇所というのは「━━━━━━━━━━━━━」という点と、「━━━━━━━━━━━━━━━━━」という点だと了解するのですが。
  28. 大池眞

    大池事務総長 そうでございます。
  29. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 それこそ言葉じりであつて、「また、知らず知らず」から全文が、一貫した首相国会無視の思想がここに表現せられておるのであつて私は、言葉じりの二箇所を取消すなどという簡単な性質のものでないと考える。従つて官房長官首相と打合せた二箇所を取消すなどという、不遜な国会無視態度に対して、断じて了解しない。ここの全文に盛られた首相国会無視態度が問題になるので、こういう点を本会議で明らかにしてもらいたいと思う。
  30. 椎熊三郎

    椎熊委員 関連してお伺いしますが、社会党左派では、吉田総理大臣に対する懲罰動議を出すとか、出したとかいうことだが、そういうものが出ておるかどうか。あの言動は、国会議員ではあるけれども、総理大臣としてなしたる発言であるから、懲罰対象になるのには少し無理であつて、もし懲罰するくらいの大臣なら、その前に不信任案を出すべきで、不信任案を出さずして懲罰にするということは、ちよつと当を得てないと思いますから、懲罰動議がもし出ておるのなら、御撤回になつた方が運営の上からいいと私は思う。それから総理は、きのうこの問題で、今までにはほとんど前例のないことだが、どう改心されたのか、二度まで登壇して不穏当な点があれば取消すという言明をされてその結果として取消しておる。ここで釈明しろというお話だが、釈明する場合は、取消さないで、その言動言動としてそのまま残しておいて、それに対する釈明をするのであつて、取消すというのは、全然抹殺してしまつて、言わないことになるということですから、その方が、釈明よりはむしろ議員としては恥ずべきことである。みずからの口から出したことを取消すということは、議員としては一番恥ずべきことである。その一番重いことをやつておるんだから、釈明を要求することは、軽い刑に処することになると私は解釈する。従つて釈明を要しない。釈明以上の厳刑をもつて取消しを要求して、それを実行せしめたというところに、議院の尊厳があることと私は思う。これは私の見解を披瀝いたしまして、渡邊ざんの意見と反対の点を陳述したのであります。
  31. 田中織之進

    田中(織)委員 懲罰動議の問題については、昨日、私の方の党内にそういう意見が出たことは事実でありますけれども、別段動議は提出いたしておりません。なお、椎熊さんの御見解は御見解として承つたので、その点は了解できないことはございませんが、私が釈明という意味を申し上げたのは、取消すことをわれわれ昨日要求したのでありますから、取消しにあたつて、少くともこうした国会権威に触れたような発言を、総理もまた国会議員である立場においてやつたことについて陳謝の意を含めた取消しをすべきである。ことに、今私が読み上げた文面の中には、いまだにやはり帝国議会考え方がある。それは「法律が伴い、諸君の協賛によつてできる」と言つておるが、われわれは、決して政府が出す法律なり、予算というものを協賛しておるのではない。そういうところにも、やはり新しい憲法のもとにおける国会の地位、権威というものについての総理認識が十分でないということが、たまたまここに露呈せられておるのであります。私は、こうした機会に、そういう態度を根本的に改めるという誠意ある態度を表明することを要求したい。これがわが党の意向でございます。椎熊さんの、発言そのものを抹殺するという、議会内における一種の強い制裁になるのだという御意見は理解できます。また、きのう二度までも取消しを言明しておるので、この問題についての総理の一応の誠意は、われわれ認めるにやぶさかではないのでありますけれども、この内容を見ますと、今後の問題もありまするから、総理の根本的な認識を改めるということを、総理みずから表明することが当然の義務である。これは、単にわが党の質問者とかいうことではなくて、国会議員全体に対する重大な侮辱である。発言そのものから、そういうことになると思いますので、この際ぜひ他の諸君の賛同を得て、日本の議会政治のために、総理の根本的な考え方を直してもらう機会にしていただきたい。
  32. 福永健司

    福永委員長 ちよつと懇談にいたします。     〔速記中止
  33. 福永健司

    福永委員長 それでは懇談をとじます。  昨日の首相発言中の不穏当な箇所取消しにつきましては、先ほど事務総長報告をいたしました通りでございますが、なお、懇談中にいろいろ御説がございました点につきましては、私から政府に伝えておくことにいたします。  それでは本日の本会議は何時からにいたしますか。
  34. 池田禎治

    池田(禎)委員 一時四十分。
  35. 福永健司

    福永委員長 一時四十分に開会いたします。  次回の運営委員会は、明後日午前十一時から開きます。  本日はこれにて散会いたします。     午後一時十分散会