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東隆君 私のお
伺いしておるのは、今の
政府の自由主義的な
経済を
中心にした
やり方、その
やり方でや
つてはこういうような
方面のことはこれはできないんだ、こういう
考え方を私は持
つておりますので、それに対して
予算がないからなかなかやれないんだと、こういう
考え方でなくて、
予算を作るために
考え方を変えなければならん。こういうことを実はお聞きをしておるのであります。
私はもう
一つ重要な問題を進めて行きたいと思いますが、それは今回の
地震で痛切に
感じたのは
道路、橋梁の問題であります。鉄道の問題、これは実は寸断されたような形になりまして、実際のところは非常に不便を
感じたのでありますが、
北海道の
道路は、
国道はこれは実のところを申しますと旭川までしかないのであります。その
あとはもう
国道ではないのであります。そういうような形で以て一番
被害を受けておる所はこれは
国道のない所であります。そういうような
地帶でありますが、
永久橋はまだ完全に
整備をされておりません。木橋が非常にたくさんある。
トラツクを通そうと
思つてもなかなか通らないような所がたくさんある。こういうような形であるわけでございまするが、私は
予備隊或いは
警察に関しましても、これが
機動力を万全に発揮をするためには、どうしても
交通関係を
整備をして置かなければ問題にならない。徒らにたくさん
警察予備隊の隊員の数を殖やして見た
つて、
機動力がないものをこしらえて見ても、これは穀つぶしという言葉がありますが、まさにその
通りになると、こう言わざるを得ないのであります。そういうような
意味で
道路、橋梁、それから鉄道、その他の点について、これは私は
予備隊を充実するよりも先にこれをやらんければならんではないか、こういう
考え方を実は痛切に感ぜさせられるわけでありますが、鉄道について
考えて見ましても、
北海道の鉄道は大きな大型の機関車が通る所は室蘭から岩見沢の室蘭線ぐらいが通るだけで、
あとはもう全部二流、三流の路線なんであります。
従つて大きな機関車も動きませんし、古い機関車、古い貨車、古い客車これが
北海道に使われておるわけでありまして、私は今回
地震で以て各地に
被害を受けておるのは、これは当然ではないかと思う。室蘭線だけが
被害を受けておりませんが、その他の余り大きな
地震を
感じないような所まで脱線をしたり、いろいろな問題が起きておるのは、そういう点が大きな理由だ、こう
考えておりますので、私はこの点について、
予備隊、
警察、そういうような
方面の充実によ
つて自衛力の
漸増をお
考えにな
つておるのでありますが、
憲法違反の疑いがあると、こういうふうに言われるそつちの
方面に力を注ぐ前に、堂々と私はこの平和的な
方面に力を注いで、そうして十分に機動性を発揮し、十分に
治安の
目的を達するような
やり方をやることによ
つて、私は立派に
憲法の
目的に適うようなことになる、こう
考えるのであります。この点はお答えを頂戴いたさなくてもわかることでありますけれ
ども、
一つ予算の面、その他の
方面において大きく
一つ施策の中に入れて頂くように、これは希望を申上げます。
これと同じような問題で、実は平衡交付金、その他の
関係、或いは起債の
関係で以て歴然と現われて来た
関係は、これは学校
関係であります。本来ならば
地震であるとか、洪水であるとかいうような場合に、大抵個人は学校だの、お寺だの、そういうところに避難をするのでありますが、今回は
北海道では学校が大分たくさんやられております。その学校がやられたのは、何がやられたかと申しますと、小学校と、それから高等学校がたくさんやられました。新制の中学校は余り倒れておらないのであります。倒壊しておりません。これは何に原因しておるかと申しますと、これは起債の許可だの、何だの、これが不十分なために、認可が不十分なために老朽校舎が非常に多か
つた。こういうことをこれは証明をしておるのであります。私はこれを
考えたときに、地方庁が
中心にな
つて非常に起債を熱心に希望をしておる。それに対して無下に断わ
つた政府、これは私は非常に今回の場合にもこれは無慈悲なことをや
つたのじやないか、こういうふうに
考えざるを得ないのであります。この
地震は決して
北海道にだけ起るわけじやありませんから、
一つ大きく起債
関係、その他の問題について、これは大きく
一つ手を打
つて頂くことが、必要だと、こう
考えるのであります。私はこの点も実は
質問をしなくても
はつきりわかるのでありますから、
一つ施策の中に十分に織込んで頂きたい、こう希望を申上げておきます。
私はこの
機会に
治安を確保する場合に、
警察或いは
警察予備隊、こういうようなものと、それから国民の総力を挙げての防衛態勢によるのだ、こういうふうに
総理大臣が言われてお
つたのでありますが、国民の総力を挙げて防衛をするのだというその態勢について、
総理大臣にお
考えがありましたらそれをお
伺いをいたしたいのであります。