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1952-02-25 第13回国会 参議院 予算委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年二月二十五日(月曜日)    午後一時四十七分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            岩間 正男君            平岡 市三君            小林 政夫君            杉山 昌作君            東   隆君    委員            泉山 三六君            左藤 義詮君            白波瀬米吉君            杉原 荒太君            中川 以良君            中川 幸平君            平林 太一君            宮本 邦彦君            岡本 愛祐君            小野  哲君            片柳 眞吉君            楠見 義男君            高良 とみ君            新谷寅三郎君            内村 清次君            波多野 鼎君            山田 節男君            駒井 藤平君            西田 隆男君            深川タマヱ君            堀木 鎌三君   政府委員    大蔵省主計局次    長       東條 猛猪君    厚生省公衆衛生    局長      山口 正義君    厚生省社会局長 安田  巖君    厚生省保險局長 久下 勝次君    労働省職業安定    局長      齋藤 邦吉君   事務局側    常任委員会専門    員       野津高次郎君    常任委員会専門    員       長谷川喜作君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十七年度一般会計予算内閣  送付) ○昭和二十七年度特別会計予算内閣  送付) ○昭和二十七年度政府関係機関予算  (内閣送付)   —————————————
  2. 岩間正男

    理事岩間正男君) 只今から予算委員会を開会いたします。  今日は厚生労働関係の質問をすることになつておりますが、厚生関係では社会局長安田巖君、公衆衛生局長山口正義君、保険局長久下勝次君、三人のかたが見ております。先ず政府委員説明を求めます。公衆衛生局長山口正義君から結核対策について説明があります。
  3. 山口正義

    政府委員山口正義君) 只今から昭和二十七年度結核対策費概要の御説明を申上げたいと存じます。  その二十七年度結核対策費概要を御説明申上げます前に、極めて簡單に最近の結核に関します統計に基きまして、最近の結核の状況を極く簡單に御報告申上げたいと存じます。お手許に黄色い表紙の資料が差上げてございますが、それに最近までの結核統計、主な点を列挙してございます。第一は結核死亡減少でございますが、これは戦争前或いは戦争中、年間死亡は大体十五万というふうに言われておつたのでございます。終戰後漸次それが減少して参りましたが、昭和二十五年には十二万二千ございました。昭和二十六年の数字は正確なところはまだわかつておりませんが、大体のところ九万二、三千に落着くのではないか。我々の待望しておりました死亡の十万を割るという喜ばしい成績が出ておるのでございます。  次は各種死因統計によりまして死亡原因の順位といたしまして、結核が明治三十二年、人口動態統計が開始されましてから、殆んど毎年第一位を占めておつたのでございますが、昭和二十六年の成績によりますと、それが第二位に落ちまして、第一位を脳溢血に讓るというようなことになつて来ております。  第三の問題は、結核死亡のうちで特に青少年層結核死亡が非常に減少して来た。これはお手許に差上げました図の第三図及び第四図を御覧頂けばおわかりと存じますが、青少年層結核死亡率が非常に高いということは我が国の結核死亡特徴であつたのであります。最近の様子によりますと、その特徴が崩れまして、結核少い国の形に漸次近付きつつあるという状態でございます。このように結核死亡が漸次減少して参りました主な原因は、健康診断による結核患者早期発見、或いはこれらの早期発見者に対する外科的療法、或いは科学的療法の進歩というようなこと、それから病床増加図つて感染源を早く收容するというようなこと、それから結核予防接種が普及されて来たというようなこと、特に一般国民のかたがたの結核に対する衛生思想が向上して来たというようなことが主な原因ではないかと思うのであります。死亡者数只今申上げましたように非常に減少して参りましたが、患者数のほうはどうかと申しますと、昭和二十六年度届出患者数は概数六十万でございます。併しこれは決してすべての患者が届出られているとは考えられないのでございまして、実際の患者数はそれよりはるかに多いのでございます。以前は実際の患者数年間死亡者の約十倍というふうに考えられておつたのでございますが、近頃のように患者早期発見が行われるようになりまして、又科学療法或いは外科的療法が進んで参りました今日におきましては、死亡者の大体十二倍以上或いは十五倍というふうに考えていいのではないかというふうに思うのでございまして、大体百二、三十万から百五十万くらいの結核患者がいるというふうに考えていいのではないかと思われるのでございます。従いまして結核死亡者減少いたしましたものの、結核患者はまだ当相数ございますので、この際結核対策を特に強化してやつて行かなければならないものと思うのでございます。結核対策といたしましては、昨年第十国会において可決して頂きました結核予防法に基きまして、現在健康診断予防接種、或いは患者の登録、或いは在宅患者指導、或いは医療費公費負担結核病床増床というようなことを実施いたしておるのでございます。二十七年度予算につきましては、お手許に別にガリ版刷りにして二枚にして差上げてございますが、概略数字がそこに挙げてございますが、それにつきまして極めて簡單に御説明を申上げたいと存ずるのでございます。  お手許に差上げました資料につきましては、二十六年度と二十七年度との比較項目、ごとに示してございますが、結核対策費総額二十六年度におきましては八十七億九千二百万円余りございましたのが、二十七年度は百三億余円を計上してございます。総額におきまして約十五億円の増加でございますが、その主なものは医療費補助増額が約十億、それから国立療養所経営費増額が約十五億、合計二十五億増加しておりますが、逆にストレプトマイシン国家買上費九億が減少しております。療養所建設費が約一億減少しておりますので、差引約十五億の増加ということになるのでございます。ずつと項目別に極く概略年度との比較を申上げてみたいと思いますが、先ず第一は、結核対策の企画、調査に要する経費、BCGの効果調査とか、或いは結核予防委託費というような点につきまして、これは昨年とはそう大した差はないのでございますが、ただ昨年度より減少いたしておりますのは、財団法人結核予防協会研究委託費が、昨年度よりやや減少しておりますので、総額におきまして少し減少しておるのでございます。それから次は健康診断に要する経費でございますが、これは昨年とほぼ同じく約三千万人実施し得る予算を計上してございます。予防接種につきましても同様で、昨年と約同じく三千万人分計上してございます。それから訪問指導費が昨年より少し殖えておりますが、これは保健婦指導旅費單価増によるものでございます。それから医療費公費負担補助額でございますが、これは昨年の約倍ちよつと上になつておりますが、これは昨年は結核予防法に基きまして、十月からこの医療費公費負担が実施されましたので、半年分計上してあつたのでございますが、二十七年度はそれを一年分に、つまり倍にして計上してございますことと、それから保險單価増加によりまして若干増加をいたしておるというわけでございます。それから結核療養所経常費は昨年に比べまして約十五億増加いたしておりますが、これは先ほど申上げましたように、国立療養所経常費増加でございまして、これは昨年新設されましたベッドが殖えましたことと、それから保險單価が上りましたために増加しておるわけでございます。それから結核療養所整備費は、これは二十七年度は約一万床、つまり国立千五百床、公立四千床、それから法人立千五百床、健康、社会保險立三千床というように一万床の増床を考えまして、それに要します費用を計上いたしておるのでございます。これは昨年は一万七千二百床でございましたが、それに比較いたしまして病床増加数が少し減少いたしておりますので、従つて金額におきまして約一億減少いたしておるのでございます。それから最後ストレプトマイシン買上費、これはストレプトマイシンの国産が、今まで国内生産が十分に行われておりませんでしたので、外国から輸入いたしまして、それを一通り国で買上げてプールいたしまして、比較的安い値段にして消費者の手に入るようにいたしておつたのでございますが、二十七年度におきましては国内生産が潤沢に行われる見通しでございますので、その必要がなくなりましたので、それに要する経費を計上しないようにしたのでございます。  以上結核対策費につきまして極めて簡單でございますが、概略の御説明を申上げた次第でございます。
  4. 岩間正男

    理事岩間正男君) 次に社会局長安田君から御説明願います。
  5. 安田巖

    政府委員安田巖君) 昭和二十七年度生活保護費につきまして御説明申上げます。  お手許只今お配りしました一枚刷りの印刷物がございますが、昭和二十六年度が二百十億六千三百四十五万六千円とございますが、二十七年度が二百四十六億千四百万円であります。各生活保護費項目別に御説明申上げますと、第一が生活扶助費でございます。前年度が百十五億八千二百八十八万円で、本年度が百十億六千八百万円、これは減りましたのは、大体昨年の実績によりましてこういうふうになりましたのですが、生活扶助費が減りまして、医療扶助のほうに殖えた分が廻つておるわけでございます。一般分が百十四億が百七億、一時扶助分が一億四千万円が二億八千万円、生活保護費の殖えました総体的に申しますと主な理由は、物価の値上りによりまする生活保護費基準改訂でございます。一番右の説明の欄に書いてございますが、六大都市五人世帶で大体現行六千二百三十一円でございましたのが、新らしい基準でございますと、七千円に上りましたのと、自然に殖える率、これが各項別増加率月幾らというふうに書いてございますが、それによりまして、合計のところの増加額が出て来たわけでございます。住宅扶助費は九億三千八百三十六万六千円が七億千五百万ばかり、これも一般分家屋補修費のほうに分けてございます。これも基準改訂現行が三百円が改訂四百五十円で五割増しになつております。それから教育扶助でございますが、これも十六億八千四百七十三万円が、三十一億ばかりに殖えております。これも基準改訂現行二千三十八円が二千二百三十七円になりましたのと、増加の月二・五%を見込んだためであります。それから第四番目に医療扶助費でございますが、六十一億が八十八億に殖えております。約二十七億。これは増加の率が他の項目に比べまして顯著でありますのと、昨年健康保險のほうの医療報酬單価平均十円三十三銭でございましたのが十一円八十三銭に上りましたので、それを見込みましたのと、入院料が同じく五点ばかり上つておりますので、これを見込んだわけでございます。第五項目出産扶助費でありますが、これも現行の千円が千六百円に上つた結果でございます。それから生業扶助費も、現行の三千円が、四千円に上つております。葬祭扶助費現行の二千円が二千八百円に上つております。そのほか施設事務費が二億二百十万円ばかりのものが、四億一千一百万円ばかりに殖えております。これも基準改訂給與ベースを一・一六五倍に上げました結果でございます。あとは生活保護法の施行の事務費でございまして、これは若干減つているわけでございます。  以上簡單でございますが、生活保護費について御説明申上げました。
  6. 岩間正男

    理事岩間正男君) 次に保險局長久下勝次君から御説明願います。
  7. 久下勝次

    政府委員久下勝次君) お手許保險局関係予算概略を記しましたものをお配りしてあります。それを御覧頂きたいと思います。  最初の紙は一般会計分でございます。その一は、保險局一般行政に必要な経費でございます。これは備考に書いてございまするように、保險局所管一般事務を処理いたしますための人件費その他のものであります。昨年と変りました点は、下に書いてございまするように、人員整理がございまして、その関係人員が減つておりまするが、ベース改訂その他によりまして、予算総額としては若干増加をいたしておるのでございます。その次は社会保險の審査に必要な経費でございます。これは特に御説明申上げることはないのでございますが、社会保險給付及び徴收の適正を図りますために社会保險審査会というものがございます。これに必要な経費が計上してございます。第三は社会保險国庫負担金に必要な経費でございます。これは備考にございまするように、厚生保險特別会計と、船員保險特別会計へそれぞれ一般会計から繰入れをいたしております。昨年と変りました主要なる差異は、健康保險及び船員保險中健康保險に対しまして、昨年までは事務費を八割国庫負担をしておつたのでありますが、昭和二十七年度から十割国庫負担といたすことにいたしました。それに伴いまして金額が二億六千三百万円ほど増加しておるわけでございます。その次は健康保險組合補助に必要な経費でございますが、これ又、事務費補助を十割国庫負担にいたしました関係上、金額増加いたしております。この点は、單価もここに掲げてございまするように、二十六年度は九十九円七十銭、八割相当額でございましたが、二十七年度は百三十七円五十銭、これは被保險者一人当り事務費でございます。これを全額国庫負担にする計算に相成つております。なお結核病床を、一般結核対策に呼応いたしまして殖やすことにいたしております。社会保險関係では、前に記してございませんでしたが、政府管掌健康保險におきまして九百五十床、船員保險におきまして五十床、それから只今触れました健康保險組合におきまして二千床、合計三千床の結核病床を増設をいたしたいということに相成つておりまして、これはそれぞれの会計に対しまして国庫から三分の一を補助することにいたしてあるのでございます。第五は国民健康保險の助成に必要な経費でございますが、これは一枚めくつて頂きましたものに内訳が詳しく書いてございます。昨年と特段の変化は初めのほうの部分にはないのでございます。それぞれ国民健康保險の被保險者数実績に合いまするように、若干昨年よりも減少をいたしております。それから国民健康保險直営診療所建設補助金につきましては、昨年度金額は同額でございますが、單価が上りましたために、箇所数が若干の減少を見ております。国民健康保險団体連会補助金も昨年と同様の率でやつておるのでございます。最後の二つが昭和二十七年度の新規の費用でごいまして、その第一は振興奨励交付金四億六百五十六万二千円でございます。これは国民健康保險の財政が非常に危殆に瀕しておりまするので、何とかこれを助け興したいという考の下に、徴收成績比較的よろしい国民健康保險保險者に対しまして、来年度から若干の奨励金を交付して参りたいというので、それを積算をいたしまして四億六百五十六万二千円という金額が計上されておるのでございます。その次の国民健康保險再建整備資金貸付金でございます。四億五百四十三万八千円が計上されておりますが、これは国民健康保險組合、約五千ちよつとございまするが、その中には相当な赤字を背負つておりまして、これが又国民健康保險の財政的な危機を招いております原因とも相成つておりますので、昭和二十六年度末に存在いたします保險者赤字に対しまして、その半額を二十七年度から三カ年間に亘つて補助して参りたいというようなことで、その総額は六億五千万円ほどになるのでございますが、差当り年度におきまして、その一部四億五千万円を貸付けて参りたいという金額でございます。これは前の奨励金と同様に徴收成績比較的よろしい組合に貸付けるということにいたしているのでございます。五カ年据置で十カ年の償還でやつているわけであります。それは償還期間も含んで十カ年でございますが、五カ年据置、五カ年の均等年賦償還で貸付けたいという金額でございます。その次の紙は昭和二十七年度厚生保險特別会計健康勘定予定額でございます。歳入歳出いずれも二百九十七億六千六百八十万八千円に相成つております。昨年度比較いたしますると、歳入歳出とも百十五億余の増額に相成つておりまするが、これは一つは歳入の面で申しますると、被保險者勘定の表にございまするように、昭和二十六年度は三百四十八万四千人でございまして、従来の実績から推算をいたしますと、昭和二十七年度は四百十七万六千人になります。同時に又最近の給與増嵩によりまして、平均標準報酬月額昭和二十六年度は七千二百六十六円でございました。昭和二十七年度は九千六百六十二円というのを見積りまして、それぞれ千分の六十の保險料率をかけましたものが保險料率として現われているのであります。これが御覧通り保險料收入増額を来たしております理由であります。積立金より受入が七億円、本年度は新たに計上してございますが、これは本年度実績によりますると、被保險者増加もございまするが、同時に又予算上の標準報酬月額実績を見ますと非常に上つております。そこで昭和二十六年度におきましては、健康勘定部分で七億円ほど剩余が出ます予定でございます。これを来年度歳入に見込んでおりますわけでございます。次に歳出でございまするが、保險給付費が九十六億七千百万円の増加を見ております。これは先ほど申上げました通り、被保險者増加に伴います給付費増額、同時に又受診率も若干の増加見込みをいたしておりまするし、且つ給付一件当り金額実績によりまして若干の増加を見積りましたので、約百億に近い増加に相成つているわけでございます。業務勘定への繰入は、それに比較いたしまして三億六千万円ほど減額をいたしているのでございます。予備費の三十三億千四百万円、本年度は十億八千九百万円でありましたのを相当多額に見込んでおりまするが、これは積算上これだけの予備費を組み得ることになりましたので、保險経済の安全を期しますためにこれだけの予備費を計上して、歳入歳出を合せたわけでございます。先ほど申上げましたように保險給付費の算出の基礎対比が一番下に書いてございますが、二十六年度は四千六百十一円五十五銭というのが一人当りの年額でございました。それが二十七年度はそれに対しまして六千百六十三円四十六銭というふうに見積つているわけであります。その次には年金勘定歳入歳出の概計表でございます。ここにございますように、歳入におきましては二百十七億八百五十三万五千円、歳出総額が五十億四千四百五十四万四千円と相成つております。この差額昭和二十八年度積立金として現われるわけでございます。健康保險の場合に申上げましたと同様に、年金勘定におきましても、被保險者増加がございまするので、保險料收入相当額に相成つている次第であります。運用收入も年々積立金増加して参りますので、来年度七億二千百六十万円の増加で三十億五千七百万円という利子收入でございます。まだ御承知の通り年金は全面的な給付が始まつておりませんので、長期計算によりまして歳入歳出差額積立金として積立つて参る予定でございます。その下に業務勘定というのがございますが、これは健康勘定年金勘定との両者の関係のうち、その事務運営に必要な経費、大体両保險保險福祉施設を運営して参りますために、一般会計及びそれぞれの会計から繰入をいたしまして、歳入総額におきまして三十一億三千百万円、歳出総額におきまして同様の金額が計上してあるわけであります。この歳入につきましては特別に申上げることもございませすが、先ほど触れました事務費の繰入などがこの中に入つて来るわけであります。歳出につきまして簡單に申上げておきたいと思います。先ず第一の業務取扱費でございますが、これは人件費及びそれに関連をいたします費用でございまして、中央地方を通じまして、この特別会計に属します人員が、昭和二十六年度は四千九百五十九人でございました。それが行政整理に伴いまして三百七人の減少がありまして、二十七年度は四千六百五十二人で両会計の仕事をしていたわけでございます。それから庁舎営費というのがございますが、これは社会保險出張所を新設いたします経費でございます。大体全国で八カ所の庁舎、ここに書いてございますように、使用に堪えないもの、立退を迫られたものがあります。それらのものを再新築いたしたいというのでございます。それから公務員宿舎の新営費でございますが、特別会計でございますので、この特別会計の中に計上いたしまして、来年度は三十戸新設をいたしたいというのでございます。次は先ほど申しました健康保健保險施設に必要な経費であります。これは療養所その施の被保險者福祉関係のある施設或いは運動会その他の催しものなどを例年やつておりまするものを計上いたしましたものでございます。それから健康保險診療施設費が五億五百万円計上してございます。これは前年度比較いたしますると、相当大幅な減額を見ております。その主なものは先ほどもちよつと申上げました結核病床を九百五十床増床をいたしますものでありますが、そのほかに既存の病院全国に五十一カ所ほどございますのを修繕をして整備したいというのでございます。それから厚生年金福祉施設、これは整形外科病院を東京及び大阪に建設をいたしますものを主とした金額でございます。若干の予備費を加えましたものが、歳出総額三十一億三千百万円。最後船員保險特別会計歳入歳出予算について申上げます。これも総額で申上げますると、昭和二十七年度歳入は二十九億九千七百三十二万四千円に対しまして、歳出は二十四億七千二百九十二万五千円と相成つております。歳入のうち主なものは、他の保險と同様に、保險料收入でございまして、被保險者の若干の増加、それから標準報酬月額が本年度比較いたしまして、相当実績増額を見る見込みでありますので、かような金額積算しておりますわけであります。運用收入は少しばかり基金を持つておりますので、長期給付のための基金がございますので、そのために利子收入が四千八百万円計上してございます。一般会計からの繰入は、先ほど申上げましたこの保險関係のありまする事務費全額国庫負担長期保險及び失業保險に対します国庫負担結核病床五十床を新設いたしますための国庫負担、これらのものを二億六千八百万円予定をいたしておるわけでございます。歳出につきましては他の会計と同様でございますので、特別に申上げることもないのでございます。保險給付が二十億四千九百万円、業務取扱費が八千九百六十二万円、福祉施設費が一億一千三百万円、予備費を二億二千八百万円という計上をしておりますわけであります。  極めて簡單でございましたけれども、保險局関係の主な事項につきまして御説明を申上げた次第であります。
  8. 岩間正男

    理事岩間正男君) 以上で三君の説明を求めたのでありますが、社会局長安田君から、先ほどの説明に対して、補足説明があるそうでありますから、それを求めたいと思います。
  9. 安田巖

    政府委員安田巖君) 先ほど御説明申上げました生業扶助費現行が三千円が四千円となると申上げまして、殖えるように申上げましたが、実際は件数等関係で、ここに御覧のように若干の減を見せております。なお住宅扶助につきましても、基準は上つておりますけれども、過去の実績によりまして若干の減が見込んであります。訂正いたします。
  10. 岩間正男

    理事岩間正男君) 御質問はございませんか。
  11. 小林政夫

    ○小林政夫君 学校給食に対する補助がどういうふうになつておるか、予算説明書によると十七円五十二銭となつておりますが、ちよつと学校給食に対する補助関係……。
  12. 安田巖

    政府委員安田巖君) ちよつと私御質問を聞き漏しましたけれども、学校給食のほうの給食費は、完全給食が従来一食が八円でございましたのが十七円五十二円、一部給食五円でありましたのが十円二十六銭を見込んでおります。
  13. 小林政夫

    ○小林政夫君 一食につきまして…。
  14. 安田巖

    政府委員安田巖君) はあ。
  15. 小林政夫

    ○小林政夫君 それで今度給食関係は大分予算的には削減されて二十五億何がしという計算なつておりますが、これで完全に生活保護の対象になつておる家庭が負担なしにやつて行けるかどうか。
  16. 安田巖

    政府委員安田巖君) 従来生活保護費の適用を受けまして学校給食のほうを受けておりました分につきましては、大体そう差はないのじやないかと思つて、この程度見込みまして、私どもやつて行けるのじやないかと思つております。
  17. 小林政夫

    ○小林政夫君 そうすると、その総額は幾らになつておりますか、補助金総額は……。
  18. 安田巖

    政府委員安田巖君) 給食費の総額は十四億九百十一万五千円でございます。
  19. 小林政夫

    ○小林政夫君 給食に関連しますから、その件についての意見はあとで述べるとして一応予算の内容だけ聞いておきます。それから公衆衛生局長にお尋ねをしたいのですが、環境衛生関係でどういう仕事をやつておられるか、詳しく御説明して頂きたいと思います。
  20. 山口正義

    政府委員山口正義君) 環境衛生関係では、現在大きく分けまして食品衛生関係、それから上下水道関係、それからもう一つ鼠族昆虫駆除関係の仕事、そいからいわゆる営業六法と申しまして、興行場、旅館業、公衆浴場などの環境の衛生の問題を所管してやつております。
  21. 小林政夫

    ○小林政夫君 風土病、俗に言う片山氏病ですね、こいに対してはどういうふうに……。
  22. 山口正義

    政府委員山口正義君) 日本住血吸虫病に対しましては二通りの仕事をいたしておりますが、一つはその住血吸虫病の流行いたしております土地に薬剤を撒布するという仕事、それからそこで働く人たちに薬剤を塗布いたしまして、住血吸虫が入らないようにするという仕事であります。もう一つは、共公事業費の一つといたしまして、住血吸虫病の流行いたしております土地のいわゆる水の通ります細い溝をコンクリート化するという、そういう仕事であります。そういうふうな仕事をしております。
  23. 小林政夫

    ○小林政夫君 それをちよつと数字的に予算でどれぐらい、片山氏病の対策についての今述べられた個々の費目についての数字について伺いたい。
  24. 山口正義

    政府委員山口正義君) 最初に申し上げました薬剤の塗布とか、或いは薬剤の撒布、それから糞便検査というのに要します、そういうふうな仕事に要します、補助金として八百二十四万九千円、それから流行地の溝をコンクリート化しますに要する補助金として八百五十万円計上いたしております。
  25. 小林政夫

    ○小林政夫君 片山氏病対策としては、溝をコンクリート化するいうことが一応いろいろ研究された結果、それよりほかに手がないとふうな結論ですか、なつておるようであつて、この点についてもつと速急に予算措置を講じてやらなければならんというお気持はないのですか。
  26. 山口正義

    政府委員山口正義君) 片山氏病の対策といたしましては、小林委員の御指摘の通りでありまして、現在流行地そういうふうな溝を改良しなければならん距離といたしまして、約五十万間でございます、間数にいたしまして……。それを私ども一応十年計画として毎年五万間ずつコンクリート化して行きたい、そういうふうな計画を立てて大蔵省といろいろ折衝したのでございましたが、いろいろ国家財政の都合上二十七年度は一応一万間まあコンクリート化したい、二十六年度は五千間実施いたしております。二十七年度は前年度に比べまして、約倍だけそれを実施して行きたい、そういうふうなことを考えております。
  27. 小林政夫

    ○小林政夫君 片山氏病の流行しております県は、広島、福岡、佐賀、山梨というようになつておるようですが、この一万間、非常に些少な予算であると思いますが、その点については又別途意見を述べるとして、この配分の方法はどういうふうになつておりますか。
  28. 山口正義

    政府委員山口正義君) 現在片山氏病の流行しております県は、山梨、それから広島、佐賀、福岡というような県が主な県でございますが、これは従来も試験的にそれを実施いたして参つたのでございますが、二十七年度におきましては、まあ大体従来実施して参りました数字を基礎にして実施して行きたいと存じております。併し従来の配分ではバランスのとれてない点もございますが、その点は実情によりまして是正して行きたい、そういうふうに考えております。
  29. 小林政夫

    ○小林政夫君 それでその問題は又あとでお聞きすることにして、今日はこの程度にしておきます。それから社会局長にお伺いしますが、母子対策ですね。未亡人世帶に対する対策についてどういうふうになつておるか、まあ遺家族関係は今度大部やられましたが、ただ遺家族でなしに、女手で子供を育てて行く世帶についてどういうことを考えていらつしやいますか。
  30. 安田巖

    政府委員安田巖君) 母子問題は、実は社会局でなくて兒童局で所管いたしておりますから……。
  31. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 生活保護法のことでございますが、平素生活保護法の恩典に浴しております者が病気をいたしたり、お産があつたり、或いは葬式なんかができましたときには、医療扶助費とか、出産扶助費とか、或いは葬祭扶助費の恩典に浴することはわかつておりますけれども、ふだん何事もないときに、ほそぼそと独立して煙を上げて暮すことはできておりましても、突然病気をいたしたり、或いはお産をいたしたり、又今申すようなお葬式のような突発事件が起きますと急に困るというようなときに、その問題だけを切離して臨時的に、できるだけ手つ取り早く、生活保護法というのですか、出産扶助費とか、それから葬祭扶助費、こういう恩典に浴する道が開けておりますでしようか。
  32. 安田巖

    政府委員安田巖君) 生活扶助を要する者が今深川委員の仰せのように医療なり、出産等で金が要ります場合に、当然これは又支給になると思いますけれども、そのほか生活扶助を受けないけれども、病気のために医療費が出せないというような場合には、医療費或いは出産なら出産の費用というようなものを別に出す道が開かれておりまして、同じようにやはり基準を設けまして審査をいたしております。そういうのを生活保護法の扶助を受けております者が受けます場合と区別いたしまして、例えば医療ならば医療の扶助の單給というふうに言つております。
  33. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 社会局長さんにお尋ねいたしますが、生活扶助費とか、住宅扶助費或いは医療扶助費、こういうふうなものに増加率月何パーセントと書いてありますが、この増加率というのは、そういうふうな扶助を受けなければならんような困窮者が月々これだけ殖えるというのですか。つまり生活がだんだん苦しくなる人が多くなるという意味なのか、それともそうじやなしに、従来そこまで手が廻りかねたが、今度は予算があるから、或いは調査が整つたからだんだん殖やして行くというのですか。
  34. 安田巖

    政府委員安田巖君) 増加率と申しますのは、過去の実績に照しまして、将来それだけの伸びがあるだろうということなんでございまして、二十五年の九月から二十六年の七月までの実績をとりまして、その間の伸びを過去の実績に対して月々平均計算で掲げております。こういう数字でございます。
  35. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 増加率の数字を出すのは実績かも知れませんが、そういうのをどういうふうな解釈をしておられますか。困窮者がだんだん殖えて来たという解釈なのか、それとも手が届いてだんだんやり得るようになつたという解釈なのか。そこを伺いたいのです。
  36. 安田巖

    政府委員安田巖君) 基準はつまり生活保護法を受けなければならん人が出て来ますならば、これは必ずやらなければならんのですが、勿論それを予算にも見込まなければなりませんけれども、併し予算で一応目安を立てますのは、先ほど申しましたように過去にこれだけの額がありまして、二十六年度なら二十六年度予算がありまして、これに対して今後どれだけ殖えるかというのは、過去一定期間の伸びを見て、その率をかけて行つたということでございますから、別にほかに意味はございません。
  37. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 それから保險局長にお伺いいたしますが、この国民健康保險再建整備貸付金というのが四億ばかり出ております。さつきの御説明では五年間据置き、あとの五年間で返すのだという御説明でしたが、実際問題として今国民健康保險は最近非常に赤字が多くなつて困つておる。それに貸すという意味だろうと思いますが、これを回收というと、今まで赤字経営でやつて来たのが今度黒字になつて来て、而も将来は金を返せるだけの再建をする、こういうふうにならなければならないと思いますが、どういうふうな方策で健康保險組合がそういうふうな再建整備ができるか、或いは掛金を殖やすのか、整備の保証金を殖やすのか、そこらは、何か対策は、どんなふうなものをこれによつて貸付金を返し得るようになるんだというようなお見通しを伺いたいと思います。
  38. 久下勝次

    政府委員久下勝次君) お答えいたします。先ほどもちよつと申上げたのでございますが、再建整備の貸付金は保險経済の面から見ますると、比較成績のいいものに過去の赤字を解消させるために貸付ける、こういう考え方でございます。従いまして貸付けまする金額は二十六年度末に存在いたしますいわゆる赤字でございます、赤字の半額に過ぎない。あとの半額は貸付けます條件として自分で調達をして、同時にそれを足して診療報酬の未拂に充てるようにさせたいというような考え方でありまするので、多少その間無理のあることを私どもは承知はいたしておるのでありまするけれども、そういうようなことで貸付の條件が満たされるといたしましたならば、それからあとの組合の財政状態は相当明るくなるのではないかと思つておるのでございます。なお細かい点でありましたので、先ほど申上げませんでしたが、昭和二十七年度以降三カ年間に貸付けまする貸付條件は、年々保險料の徴收実績がよくなるようなものに貸して行くというような建前をとつておりまするので、結局これはただ單に赤字の補填をするための貸付金でなしに、同時に裏から見ますと、保險者の経済がよくなるような努力を期待をしておるわけでございます。従いまして私どもといたしましては、個々の保險者の貸付を受けまする金額はそう大した額でもございません。この程度の條件で努力をして頂けば貸付金の返済はできるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
  39. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 生活保護費説明ちよつと補足して頂きたいのは、第一のこの生活扶助費ですね、これは遺家族援護対策による減少は四億幾らあるんだが、一般分減少を見ますと、昨年度よりも六億五千万円減つておるのですが、これはどういう理由なんでしようか。
  40. 安田巖

    政府委員安田巖君) 生活扶助費が昨年度より減つておると申しますのは、これは大体実績によりましてこういうように組んだのでございますが、併し昨年は実は当初生活扶助費住宅扶助費教育扶助費というのが実は一本でございましたのを途中で分けたような事情もございまして、まあその当時から考えますというと、その後生活扶助のほうの上昇率というものが我々が予期した程度まで行かなかつた、こういうような実績を今年の予算に盛つたのでございます。
  41. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 そうすると何んですか、生活困窮者というのはだんだん減つて来たという意味なのですか、昨年よりも……。
  42. 安田巖

    政府委員安田巖君) 減つて来たのではございません。大体二十五年の九月頃を頂上にいたしまして、上昇率が鈍化して来たと言つたらいいんじやないかと思います。勿論この人員も昨年の九月現在の生活保護法の適用者が二百四万ぐらいでございますが、実は三百万まで行つたときもございます。そのときから見れば若干減つて来たのでございます。又百九十万ぐらいのときもございましたから、そのときから見れば殖えておりますけれども、予想といたしましては、我々の予想した線よりか少し低い上昇率を示したと、こういうことでございます。
  43. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それがわからんので、つまりこの説明を見ますと、増加率が月四%とあるんですが、あるということと、それから前年度生活扶助費教育扶助費にも一緒になつておつたというのだが、ここのこの説明書では分けて出してあるんでしよう。生活扶助費と……。
  44. 安田巖

    政府委員安田巖君) はあ。
  45. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 そうですよ。基準改訂なつ單価は上つている。これは確かなんでしよう。そして増加率も四%見ているというのだから、生活困難者だんだん減つて来ているということであれば、この数字はわかるんですけれども、どうもこの数字は合わないんですが、どういう計算なんですか。
  46. 安田巖

    政府委員安田巖君) この昨年の、前年度予算額が見込過ぎであつたということなんです。従いまして、実際から言えば殖えておりますけれども、昨年の見込過ぎの予算額から言えば減つているという妙な現象になつておりますが、遺家族援護対策による減少は、これは別問題でございますが……。
  47. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 そうすると、昨年の予算に組んだ生活扶助費は使い切れなかつたということですか。
  48. 安田巖

    政府委員安田巖君) 生活扶助費はそうでございますけれども、併し下のほうを見て頂きますと医療扶助等がございまして、そういう点振替つておりますが、全体としてはそのような…。
  49. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 確めておきたいのは、生活扶助費は余つたということなんだが、それは確かですか。
  50. 安田巖

    政府委員安田巖君) 予算の額に対しましてはそうでございます。
  51. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 予算が余つた、生活扶助費としては……。
  52. 安田巖

    政府委員安田巖君) 併しそれは見込が高かつたということなんです。
  53. 楠見義男

    ○楠見義男君 只今の質問に関連して伺うのですが、私も実は同じような疑問を持つたんですが、大蔵省主計局から出している昭和二十七年度予算説明を見ますと、生活保護費関係昭和二十六年度平均の保護人員は約二百九万二千人となつている。ところが二十七年度年度当初が二百二十六万三千人、それから二十七年度末は二百六十六万五千人、そこで約四十万人の保護対照人員が明年度中に殖えて来るような説明なつているんです。そこで昭和二十六年度平均における数から見ましても、二十七年度末は六十万人余の増加になる、こういうような説明があるにかかわらず、只今のお話を承つておりますと、どうも合点が行かないんですが、そこが厚生省として前年度予算をお組みになつたときの当初の、即ち昨年の四月の当初における保護対象人員を幾らに見ておられたのですか、それから又この予算の当初における対象人員を幾らに見ておられるか、この点をお伺いいたしたい。
  54. 安田巖

    政府委員安田巖君) 先ほどから生活扶助が余るのじやないかというお話でございますが、二十六年度予算はまだ現に使つているのでございまして、大体そういうような見込だということなんでございまして、例えばここで生活扶助費五億ばかり余つておりますけれども、片一方の医療扶助のほうへ行きますと二十数億出ている状況でございまして、全体としては私どもは大体この範囲でやつて行くんだろうと思つております。それから生活保護費の見込なんでございますが、実は従来のやり方が、大体人数が幾らで、基本準が幾らに殖えたというようなことから、それをかけ合わして、大体こういうふうな上昇率になるだろう、増加率になるだろうというようなやり方でなくて、そういつた人数と、それから一人当りの件数の実際に要する経費、それを掛け合せました総額につきまして、その総額が過去の一カ年間にどの程度になるか、或る一定の時期とその後の一定の時期と比較しまして何%増になつておるという、そういうものを伸び伸びに見越してやつているわけです。そこで今の私の説明いたしました数字は、二十五年の九月から二十六年の七月までの実際に伸びて行きました金額について、総金額について実際に伸びて行きました率、伸びを大体二十六年度実績にかけて行つた、こういうように二十六年度予算にかけて行つた、こういうやり方を実はいたしております。
  55. 楠見義男

    ○楠見義男君 その説明ではどうも納得できないのですが、要するにだんだんと生活が苦しくなつてくると同時に、保護対象の人間も多くなつて来る。而も一方ではそれに給付するところの基準額というものが物価の上昇に伴なつて上つて行く、こういうことになる際に予算減少するというのは常識的にはつきりしないわけなんです。そこで先ほど来波多野さんから、又私からも質問しておる点はそこなんです。従つてもう少し具体的の数字を基礎にして、若し今日できなければ数字を作つて頂いて、別の機会に十分納得できるような説明をお願いいたしたいと思います。
  56. 安田巖

    政府委員安田巖君) 先ほど私が申上げましたように、実際に予算見込みましたときはそういうやり方で、例えば二十六年度予算を組みますのが、七月なら七月といたしまして、そのときの保護人員が何人である、それが来年の今項ならば大体何人殖えるだろうかというような見方でなくて、それから又一件当り金額につきましても現在はこうであるが、来年の九月ならどのくらい殖えるだろうかというような見方でなくて、結局過去の実績を基礎にいたしまして、そうしてそれを一定の期間の実績を基礎にしまして、それをかけて行つたというふうなやり方が今度の予算の基礎になつているのでございます。なお又生活保護法を受けております被保護人員の表等につきましては差上げたいと思います。
  57. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 大蔵省の主計局のかたは来ていませんか。
  58. 岩間正男

    理事岩間正男君) 東條次長が見えております。東條主計局次長。
  59. 東條猛猪

    政府委員(東條猛猪君) お話にございますように予算積算をいたします場合におきまして、要保護性帶が何世帶あつてということを各月ごとに実績を調べまして、この世帶数の実績から判断いたしました。この場合におきましては、まあ伸びになりまするが、そういう所帶数を基礎にして、それから食糧等の値上りを基礎といたしますところの單価を乗じまして、所要額の計算をいたすということも一つの行き方でありまするし、非常に基礎的な資料が刻々集まりまするような場合におきましては、そういう積算方法が適正であろうかと心得えまするが、実は従来生活保護費実績につきましては、御承知の通りの非常に末端で運営が行われておりまする関係上、必ずしも要保護所帶の数或いは人員等におきまして、所期の通りの実は統計が集まらないという実情にありました次第であります。従いまして一つの又積算の方法といたしまして、別のほうで実際の保護に要しました金額につきましては、比較的最近までの数字統計が、中央で把握しやすい基礎的な人員数、所帶数というものにつきましてはなかなか困難でありまするが、金額につきましては、比較的早期に実数の把握ができやすいという関係が、ございましたので、只今社会局長から答弁がありましたごとく、この生活保護費積算につきましては、従来とも実はそういう方法を用いておつたわけであります。ただこの方法のみによりますると、只今まで御指摘のような必ずしも実際実情にそぐわない場合もありますので、最近では厚生省とも成るべく実は基礎的な各種のデータをつかむことにお互いに努力をしなければならないという話合いをいたしまして、お互いに努力はいたしておりまするが、昭和二十六年度或いは二十七年度という予算積算の実際の作業に当りましては、右申上げましたようないたし方をいたしました次第であります。それから昭和二十六年度のそれでは要保護所帶は幾らであつて、いつ頃までわかつておるかということにつきましては、実際の実績につきましては、その統計がございますし、今社会局長から御答弁できるはずでございまするが、その従来の資料の集まり方が比較的遅かつたということで、便法的に右のような積算方法になつておるということを申上げたいと存じます。
  60. 小林政夫

    ○小林政夫君 ついでに答弁願いたいんですが、先ほどの給食関係ですけれども、それも同じ計算の基礎の上に立つての十四億幾らですか。
  61. 安田巖

    政府委員安田巖君) 保護人員の過去の実績につきましては、昨年九月までの資料をここに持つておりますが、昨年の九月は二百四万八千六百十人であります。これは二十一年からわかつております。それから給食費の値上げにつきましては、先ほど御説明した通りでございますけれども、なお将来給食が廃止になりまして、自分で持つ費用が多くなつた場合のことも予想しまして、それを含めて普通よりもその費用は余計組んでおるのは先ほど申上げた通りであります。
  62. 小林政夫

    ○小林政夫君 先ほど来の人数の問題であります。同じ生活保護対象、保護所帶と同じような計算の基礎に立つての総額が出ておるのか。
  63. 安田巖

    政府委員安田巖君) さようでございます。
  64. 高良とみ

    高良とみ君 只今の小林委員からのお話のあつた給食状態と、それからその生活扶助費資料を頂きたい。それから実施しましてからの年次別の都府県別人員の増減、それから年度末までどれだけ余つておるかということ、只今の御説明ですと、自分で持つようになつたときの額まで来年度に入つておるそうでありますが、今までの入つていないときの資料も細かく出して頂きたいと思います。
  65. 安田巖

    政府委員安田巖君) 承わりました。
  66. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 今の昨年の九月までの生活保護を要する者が二百四万と言つておりますが、それは大体二十六年度予算編成の基礎になつておる数字に近い。それは二十六年度予算では二百九万となつておる。二百四万と二百九万、大体近い数字ですが、二十七年度は当初において二百二十六万人で二十万人殖える。年度末には二百六十六万人殖えるという想定の上にこの予算を組んでおる、そうした場合において扶助費が減るはずはどうしてもないんです。これは納得の行くような合理的な説明資料を出して頂きたい。今日は聞きません。十分調査した上で出して頂きたい。よく勉強して出して頂きたい。
  67. 岩間正男

    理事岩間正男君) その点は資料を待つて、又この次に審議いたしたいと思います。
  68. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それから同じ問題ですが、住宅扶助費の問題も、これも住宅難がこれほど叫ばれているときに住宅扶助費が減るということもこれはわからない。これも次の機会に出してもらいたい。
  69. 岩間正男

    理事岩間正男君) これもわかりましたか。
  70. 安田巖

    政府委員安田巖君) はあ。
  71. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それからもう一つの数字はわかりませんが、硅肺病の対策については厚生省ではどんな考えを持つているか。
  72. 山口正義

    政府委員山口正義君) 硅肺対策は労働省において労働衛生の立場から対策を立てて、硅肺対策審議会、これは労働省の所管でございますが、硅肺対策審議会というものを設けて対策をやつております。
  73. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 厚生省のほうはそれには何らタツチしないのですか。
  74. 山口正義

    政府委員山口正義君) 私が硅肺対策審議会の委員の一人として入つて連絡をとりながら仕事をいたしております。
  75. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それじやあなたのわかつている限りで、どんな対策を立てられつつあるかということをちよつと説明してもらいたい。
  76. 山口正義

    政府委員山口正義君) 硅肺は御承知のように鉱山或いは金属山、それから鋳物工場或いは石切場のようなところに発生するのでございますので労働省におきましては、それらの作業場に働いております労働者に対して健康診断をして、早期にこれを発見して職場転換をするとかいうような措置を講じております。それから重症になりました者或いはそれほどにならなくても、労働省関係の硅肺病療養所というのがございますが、そこへ牧容して治療するというようなことを実施しております。又そういう硅肺病が発生いたします作業場におきましては、粉塵の根本問題といたしましては、硅石粉塵を使つておりますのを、硅石粉塵を使わないように変えられます場合には、ほかのものに変える。或いは粉塵の発生しないような措置をする。或いは乾式作業をやつておりますのを濕式に変えるとか、労働者につきましては保護具、保護マスクを着けさせるというような方法で粉塵を吸收しないような方法、措置を講じております。
  77. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 その問題で何か新らしい立法措置を講じられるような話があるのですか。
  78. 山口正義

    政府委員山口正義君) これは労働省の所管でございますが、新らしい法律を作りたいというようなことで、いろいろ法案を作つおられるようでございます。
  79. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 もう一つお願いします。先ほどの健康保險年金勘定のところですが、年金勘定運用收入というのが相当多額に計上されております。二十七年度は三十億、これが先ほどの説明では利子收入ということであつたのですが、この運用が、どういう方面にどういうふうに運用されているかということの資料を出して頂きたい。この次に……。そうして三十億の利子收入がどういう方面から上つて来ているかということを説明する資料ですね。これを一つ要求しておきます。
  80. 岩間正男

    理事岩間正男君) 今の資料の件いいですか。
  81. 久下勝次

    政府委員久下勝次君) 後ほど資料をお届けいたします。
  82. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 今の関連ですが、資金運用部資金ですかね、運用していると思うのです。むしろ一蔵省の資料を出さしたほうがいいと思うのです。
  83. 東條猛猪

    政府委員(東條猛猪君) 資料厚生省のほうでも結構でありますが、簡單に内容の概略説明いたしておきます。今杉山委員からお話のございましたように、年金勘定運用收入の三十億円というのは資金運用部に対する預金の利子でございます。それで余り資料と申上げるほどもないと思いますが、計算の基礎を簡單に申上げますと、二十五年度末の源資が三百八十六億、それから同二十六年度中の予定額を百二十二億と押えております。それから支拂元受高の余裕金が百三十五億ということでございまして、資金運用部の利率は五分五厘という極めて機械的なものであります。資料は後刻提出いたしますが、そういうことでございます。
  84. 小林政夫

    ○小林政夫君 社会局の関係で……。遺家族護護対策についていろいろ新聞等ではぐるぐる内容が変わつておるようですが、一つ詳細に御説明を願いたいと思います。
  85. 安田巖

    政府委員安田巖君) 遺家族援護対策は引揚援護庁になつておりますので、私どものほうではございません。予算はそうなつておりますけれども、引揚援護庁のほうですから……。
  86. 小林政夫

    ○小林政夫君 それでは一つ責任者を呼び出して説明を詳細に願うように委員長においてお取計らいになるように願います。
  87. 岩間正男

    理事岩間正男君) 見えていないそうですから……。
  88. 小林政夫

    ○小林政夫君 それから母子寮に対する対策についても、今日兒童局長が見えておられないようですから、次の機会に一つ来て説明してもらうように……。
  89. 岩間正男

    理事岩間正男君) 只今の件も併せてこの次まで保留いたします。  厚生関係のご質問はございませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 岩間正男

    理事岩間正男君) なければ労働省関係のほうに移りたいと思います。労働省政府委員の齋藤邦吉君が見えておりますので、先ず説明を求めたいと思います。
  91. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) お手許にお配りいたしておりまする昭和二十七年度労働省所管一般会計歳出予算要求額の調の四ページ、職業安定局関係でございますが、失業対策関係予算といたしましては、四ページの6、失業保險に必要な経費、9の失業対策に必要な経費、10の失業中の退職政府職員等に対する退職手当に必要な経費、この三つが失業対策関係経費でございまして、明年度の失業対策関係経費、以上三つの合計は百二十九億四千九百三十六万九千円でありまして、本年度比較いたしまして、一千三百二十七万円の増加でありますが、大体本年度と同程度の予算を計上いたしておる次第でございます。  先ず失業対策事業関係経費から申上げますと、九番目でございますが、明年度は七十六億、本年度七十七億五千万円に比較いたしまして、一億五千万円の減少でございます。補助率は本年度と同じでありまして、賃金につきましては、二百二十五円の三分の二の補助をいたします。資材費につきましては一人一日二十円の二分の一、これは本年度と同じ補助率でございますが、ただ一点違いますのは事務費でございまして、本年度は十五円の三分の二でございますが、明年度は十八円の三分の二、これを計上いたしておるのでございまして、その経費が七十六億でございます。次が失業保險の国の繰入れの分でございますが、最近におきまする失業保險給付の状況から判断いたしまして、一般の失業保險におきましては月額十一億五千万円程度を支給するものといたしまして、その総経費百三十八億、それの三分の一を国が負担することといたしまして四十六億、日雇失業保險につきましては、毎月平均七千五百万円を支給することといたしまして年間九億、それの三分の一の三億を国が負担することといたしまして、国の負担分の経費四十九億を計上いたしておる次第でございます。政府職員失業者退職手当につきましては、本年度は三億でありますが、明年度は三億五千万円、最近におきまする退職政府職員の退職手当支給状況に鑑みまして、さように計上いたした次第でございます。大体におきまして、失業対策関係経費はほぼ本度年と同じ額を計上いたしておる次第でございます。
  92. 岩間正男

    理事岩間正男君) 質問はございませんか。
  93. 高良とみ

    高良とみ君 この日雇労働者の最近までの求職と求人の率がおわかりでございましたら、これは一つ月別で結構でございますが、それから府県別に資料として拝見したいのでございますが、如何でございましようか。
  94. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 最近の日雇労働者の状況は、朝鮮動乱勃発後漸次好転を示しておるのでありまして、朝鮮動乱の勃発当時の二十五年の七月には、日雇労働者の登録労働者の数は約四十五万人という厖大な数字に上つておりまして、その月間就労日数も十五日程度でありましたが、最近におきましては月を逐いまして漸次減少いたしまして、登録労働者の数は三十六万程度に減少し、就労日数も大体月二十日から二十一日就労いたしておるような状況でございます。
  95. 高良とみ

    高良とみ君 その登録労働者の働いておる仕事の種類は、最高の仕事、最低の仕事、例えば道路整備に当るものがあると思うが、それを今ちよつと御説明願えれば結構だと思います。それで只今説明のあつた中では、まだ減少した人員の数が僅か数万にしかなつていないと思うのですが、大変に減少したようなお話でありましたが、只今の御説明では極く僅か減つたというふうに了承してよろしいのでありましようか、それも併せてお伺いしたいと思います。
  96. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 失業対策事業といたしまして実施しておりまする事業はさまざまでございますが、一番多い事業といたしましては、大体道路整備事業、公共空地の整備事業等が六一半をなしておるものでございます。日雇動働者の数字が漸次減少をしておるということを申上げたのでありまして、非常に減少しておるとは私ども考えておりません。漸次減少の傾向を示しつつあるということを申上げた次第でございます。
  97. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 失業対策事業の種目を拝見いたしておりますと、大体土建事業なんでございますが、工業とか、商業方面で特に積極的な失業対策の手段と申しますか、どんなものがございますか。
  98. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 失業対策事業といたしましては、只今申上げたような事業を実施いたしておるような次第でございます。
  99. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 発言の用語が不徹底であつたかも知れませんが、要するに失業対策なんですけれども、ここに上つておりますのは土木事業ばかりでしよう。道路とか、河川とかいうふうに……。何か商工業方面で失業者を救済するということが護ぜられなければならないと思うのでございます。まあ広い意味におきましては、いろいろ資金を貸付けて労働者をたくさん雇用するとか、そういうことはありますけれども、特に失業対策というような種目に該当するようなもので何か考えられておるのか、実施されておるのか。
  100. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 御承知のように、失業対策の根本は就職の斡旋でございますので、私どもといたしましては、職業の斡旋、即ち全安定所の機能を発揮いたしまして、職業の斡旋をするということを根本といたしておるような次第でございます。なおそうした就職斡旋に当りまして、直ちに就職することが困難だ、何か技能をつけて腕をつけて就職さしたほうが適当だという者には、この予算にもありますように、職業補導を実施いたしまして、職業の斡旋をする、そういうようなやり方をして、どうしても就職せしめることができない生活困難な者に初めて失業対策事業を実施する、こういう順序でやつておるような次第でございます。
  101. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 いずれ又大臣にお伺いいたします。
  102. 高良とみ

    高良とみ君 先ほど要求しました資料を、府県別のところを成るべくはつきりして、どの地方に登録日雇労働者が多くて、そうしてその就業率が少い県があるというようなことの各府県別の表を頂きたいのでございます。ついでに職業安定所の能率状態もわかればなお結構です。或る地方に行きますと、非常に能率が悪いような状況を見ることがしばしばでありまして、そこにいろいろ感情的な問題もあるようでありますが、或る府県では安定所の数が少いのではないかというふうに考えられるので、そんな資料をお揃えになつてお出し願いたい。
  103. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 承知いたしました。
  104. 楠見義男

    ○楠見義男君 生活保護費関係で先ほど論議されたと同じようなことをお伺いするのですが、それは一方で、これは恐らく労働省からお出しになつ資料だと思いますが、昭和二十六年度雇用実績の表を拝見いたしまして、そうして先ほど来の御説明を伺いますと、失業対策事業費が、僅かではありますけれども、本年度に比べて昭和二十七年度は減つておるのでありますが、一方職を求める人間も年を逐うて増加することは当然でありますが、而も雇用実績のこの趨勢を見ましても、例えば最近はだんだんと雇用の実績は減つて来ておるように思われるのであります。従つてむしろ最近の趨勢から見れば、明年度の失業対策事業費というものは、物価の値上り、資材費の値上りその他を見ましても、増加しなければならんのが当然に思われるにもかかわらず、こういうふうに減つておる事情について、もう少し詳しく御説明を煩わしたいと思います。
  105. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) お配りいたしてありまする昭和二十六年度雇用実績は、労働力調査によりまする農林業、非農林業の労働人口の推移を書いたものでございますが、大体これによりますと、農林業のほうは漸次多少減少する傾きがあり、非農林業が増加の傾向があるということで、大体数字的に言うて全産業の労働力人口としては多少ずつでも殖えつつあるということを申上げておるのでございます。なお、数字的にもうちよつと詳しく御説明申上げますと、毎月勤労総計によりまする最近の雇用の指数を見てみますと、昭和二十五年の七月が九八・三というのが、昭和二十六年の七月には一一〇・九に伸びております。それが更に八月、九月、大体一〇一前後でございますが、昨年の下期十月以降におきましては、多少保合、停頓の状況のような形で雇用が余り伸びない、停頓の状況を示しているのでございます。こういうふうな一般的な雇用の傾向からいたしまして、安定所の窓口に現実に現われて参つておりまする状況を見ますと、一つの例は失業保險金の支給の問題でございますが、昭和二十五年の七月には約十三億五千万円といつた厖大な金額に上りました。昨年に入りまして漸次漸少いたしまして、大体十億程度で保合の形を示しております。従いまして明年度の失業保險予算におきましても、それよりも一億五千万円の幅を見まして、十一億五千万円支給するということで組んであるような状況でございます。こういうふうに漸次よくなりつつ、本年下半期に多少保合、こういう形で明年度も進んで行くのじやないか、こういう感じでおります。従いまして失業対策事業につきまして一番問題になりますのは、この月雇労働者の問題でございますが、これは先ほど来御質問にお答え申上げましたように、登録労働者といたしましては、二十五年の七月に四十五万というのが漸次減少して三十六万代で保合いという形に相成つております。そうした登録労働者が毎日どの程度が出頭するかという問題でございますが、この一日失対の労働者の数も大体二十八、九万でほぼ保合のような形になつて来ております。従つてこうした状況が明年度もその形で進むものといたしまして、これらの日雇労働者の大体五割か、六割は失対事業で引受けなければならん労働事情の状況でございますので、そういうものを頭に入れまして七十六億、こういう予算を計上した次第でございます。
  106. 楠見義男

    ○楠見義男君 私の伺つているのは、そういう保合の状況であるとすれば、一般の資材費の値上りとか、或いは労賃の値上り等でこれは相当やはり金額としては殖えるのじやないか、若し殖えないとすれば、結局恐らく地方費に対する三分の二ですか、ものによつては二分の一というようなことで行くのだから、結局このほうが国の予算が殖えなければ、それだけ地方費の負担を重からしめるのじやないか、そういう意味からいつても、保合があればあるだけ一方で資材その他で値上りがあるのだから殖えなければおかしいのじやないか、それがむしろ逆に減つているのは、もう少し何か具体的な事情が伺えるのじやないかと思つておつたのであります。
  107. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 日雇労働者の資金につきましては、昨年の十月から二百二十五円という予算單価に直しまして、その数字金額で、先ほど申上げました保合の数字が続くだろう、こういうことで資金を計算してございます。そのほかに資材費等事務費の問題でございますが、事務費は最近上つておりまする傾向がありますので、それを本年度は十五円でございましたのを十八円ということにいたしてございます。ただお尋ねの資材費の問題でございますが、御承知のように失業対策事業につきましては、できるだけ資材費は余り使わない。公共事業費との性頼の差がありますので、大体資材費を余りかけないような事業を選ぶということを根本として参りたと思います。この資材費つきましてだけは本年度と同じように、従来のままとし、一億五千万円減らした特殊な事情がございます。
  108. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 来年度の失業対策の計画を拝見して見ますと、大体完全失業者の一割を救済することになつているようであります。今朝も広島市のほうからお役人さんが来られまして、今度広島で駅の近くに特飲街ができるので非常に困つているので、厚生委員会のほうに対策を申込んで来たのですけれども、えらい粗末な言葉を使いますがこれは、基礎の問題で、売淫街というものは社会の公衆便所のようなもので必要だという見方もあるもか知れませんけれども、それよりもやはり食べることが先らしいのでざいまして、今日中共でもすでにこうい闇の女というものは全部收容いたしまして、それに相当の職業を與え、裏にはやはり結婚媒介の看板までも掲げているそうでございますのに、日本は余りにも遅れております。そこで完全就業は理想でございますが、どうしても生産力が急に増大できないので、それを達成することができないといたしますと、やはり職業というものは不足いたしている米や麦と同じように配当であつて然るべきだと思うのです。そこで私考えますのには、今日国民の各家庭の実情を調査いたしまして、無理にその人が働かなくても、家族のいろいろな人の收入の関係で、とにかく暮らして行けるという事情の家庭では、相当就職を遠慮してもらう人をこしらえまして、生きるために身売りまでしなければならない窮迫している人たちのためには、優先的に職業を與える計画が今日の社会では必要です。これは自由主義の今の自由党の政府の大臣に聞くべきかと思うのだけれども、労働省のお役人さんはどんなふうに考えているか……。
  109. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 御意見の点でございますが、まあ私どものほうといたしましては、安定所の窓口に職業を求めに来る者に対しまして、機会均等にお話をいたしているような次第でございます。但し戰争関係の傷痍軍人、或いは遺家族、こういつたふうなことになりますと、できるだけ優先的と申しますか、そういうような取扱はいたしておりますが、特別余り割当的に職業斡旋をするということはできないのじやないだろうかと、こんなふうに考えております。
  110. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 できないじやないか……。将来研究してもらうことにいたしまして、それはそうとして、今度の国会に傷痍者の人だけを大きい官庁や会社に割当と言いますか、強制的に何人か雇つてもらうような法案が出そうでございますか。
  111. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 身体障害者を強制的に割当をするという法案につきましては、従来ともいろいろ研究もいたして参つたのでありますが、一つの法律の強制力によりまして、雇用を斡旋するよりも、行政措置によつて事業主に御理解を願つて、就職を斡旋するということがむしろ適当じやないか、こういうふうな考え方から、そうした強制的な割当法案というものは提出いたさない、かように存じておる次第でございます。
  112. 高良とみ

    高良とみ君 失業保險をもらつている人の数でございますが、このうちで年齢層と男女別の統計がございましよか。これをちよつとざつと御説明願いたい。
  113. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 男女別の数字資料はございますが、年齢に関係するものといたしましては、三月に一回程度のサンプル調査がございます。
  114. 高良とみ

    高良とみ君 失業保險のことは先ほどの話のありましたことのほかに、年齢、つまり養老問題にかかつて来ると思うのですが、年齢が相当に上の六十一才とか何かになりますと、登録者の中からオミツトされる可能性があるのでございます。失業保險を受けます者の年齢の限度及び能力というようなものについて何か基準がありますか、お伺いしたい。
  115. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 失業保險の支給につきましては年齢の制限等は何もございません。会社におきまして解雇せられましたときに、その者が失業しておるときに安定所で保險金を支給する、こういうことでございまして、年齢の制限は何もございません。
  116. 高良とみ

    高良とみ君 してみると、六十五歳しでも六十八歳でも、もうすでに労働能力が甚だしく減退しておる場合にも、失業保險を受けて続いて行けるというふうにそれを受け取る人たちは考えております。或いはそこに養老的な制度を厚生省で考えておられるか、その点を伺いたい。
  117. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 御承知のように失業保險は会社工場等を解雇せられましたものがもう一回働きたい、即ち労働の意思と能力を持つて、安定所に再就職の申込をした場合に、このものが職業に就けないときに支給するものになつておるのであります。養老的な性質のものではない、飽くまでも労働使用に……、もう一回労働者として働きたいという人々に保險金を支給する、こういうのでありますので、年齢には勿論制限はないのでございます。
  118. 高良とみ

    高良とみ君 勿論そういう意思でありますが、併し門番であるとか、或いは小使であるとか、乃至は婦人においては女中等の申入も相当安定所では取扱つておられると思うのでありますが、そういう面で何か厚生省として労働能力の低下して来たものに対して、常に失業者の、この会社方面における失業手当を受けているような形でなく、その次に乗替える方面を考えておられるかどうかということを伺いたいのであります。
  119. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 大体四十越したかたがたの安定所の窓口に現われてあります様子を申しますと、四十を越したかたがたの再就職はむずかしいようでございます。併し私どものほうといたしましては、再就職の希望があるかたがたに対しましては、本人の飽くまで希望を尊重いたしまして、適職に斡旋できまするようにケース・ワーク方式で個々人について職業の相談をする、こういう考え方で今日まで努力をいたしておるような次第でございます。実際問題としては非常に困難な情勢に置かれておりますけれども、私どもといたしましては、働きたいかたがたにつきましては、できるだけ個々人について相談をして斡旋をする、こういうことにいたしておる次第でございます。
  120. 小林政夫

    ○小林政夫君 身体障害者職業補導所に必要な経費というものが計上されておりますが、この労働者関係で身体障害者の職業補導とはどういうことをおやりになるのか、その具体的な計画をお示し願いたい。
  121. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 身体障害者の職業補導につきましては、軽度のものにつきましては全国二百六十五カ所ほどありますが、補導所に入所いたしまして、これを教えるというやり方をとつておりますが、重度のものにつきましては、専門的な身体障害者のみの補導所を設置するということにいたしまして、今日まで六カ所設置いたしておるのでございますが、明年度におきましては二カ所増設いたしたい。その二カ所増設の分が明年度予算に計上いたされております。大体二カ所でありますが、二カ所で大体定員といたしましては二百五十人程度に技能を授けたい、こんなふうに考えておる次第でございます。
  122. 小林政夫

    ○小林政夫君 この厚生関係にも身体障害者更生援護施設整備費補助なんというのがあるわけですが、厚生省との関連はどうなるのですか。
  123. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 厚生関係厚生保護所というのですか、その内容を詳細に存じておりませんが、要するに職業に関することは労働省の職務権限でもありますので、職業に関することは労働省、そのほかの生活援護なり、或いは医療保護の問題なり、そういうものは当然厚生省というふうに話はついておるのでござまして、内容的にダブついているということはないはずだと存じております。
  124. 山田節男

    ○山田節男君 今の問題に関連してですがね。身体障害者職業補導所に必要な経費として、二十六年度に比べて二十七年度は約倍額になつているわけですが、これには何か根本的な政策の変更があつてこんなに殖えたのかということをお伺いしたい。それからこの身体障害者の中には相当戰争犠牲者と言いますか、戰争を直接の原因としての身体障害者が相当あるのでありますが、講和條約が発効して、日本が独立国になつた後には、恐らく来年度の春からはこういつたような、戰争のために身体障害者となつたこういう人に対しては、特別なということもないけれども、職業補導についても或特殊な、特別な施設のようなことを考えておられるかどうか、この点をお伺いしたい。
  125. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 身体障害者の明年度予算総額は五千八百四十九万円でございまして、このうち三千八百四十九万円が既存六カ所の職業補導所の経常費等の経費でございます。残りの二千万円、これが新設の二カ所分の経費であるのでございます。この身体障害者につきましては、今日まで傷痍軍人をも含め、労災その他あらゆる原因の如何を問わず、身体障害者のかたがたをこの中に收容いたしまして、職業を補導いたしておつたのでありますが、最近におきまする元傷痍軍人等の生活の状況等に鑑みまして、増設する二カ所の分を含め、合計八カ所の身体障害者の補導所につきましては、元傷痍軍人でありしましたがたがたを優先的に收容いたしまして職業の補導をいたしたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
  126. 山田節男

    ○山田節男君 まあ私何もこの戰争によつて身体障害者となつた人を特別にやらなくちやならん、この問題については誤解があるかも知れませんけれども、少くともまあ平和回復、独立国となつたあとは、一般の社会政策から見ても、戰争による身体障害者或いはそういう人に対しては、これはもう各国において特別な保護対策をやつているのでありまして、日本でも当然私はこれはやるべきじやないか。殊にこの補導所に入つている者で、例の規定によつて手当をもらつているわけです。で、従来まあ我々が補導所へ行つて一番気の毒なのは手当が非常に少い。まあ来年度こうして今度倍額以上に殖やされておる。この八カ所に来る補導生徒、補導を受ける者に対しては、手当というものに対しては何ら増額は考えておられないのかどうか、この点を一つお聞きしたい。
  127. 齋藤邦吉

    政府委員(齋藤邦吉君) 手当は只今資料を持ち合せておりませんで甚だ申訳ございませんが、明年度から手当を或る程度増額することにいたしておりますが、上げまする金額につきましては別途書面でお答え申上げることにいたしたいと思います。
  128. 小林政夫

    ○小林政夫君 ちよつとさつきの厚生関係と労働省関係とで、同じ身体障害者を対象とした施設があるわけですが、この違いが主計局のほうで説明できるそうですから……。
  129. 東條猛猪

    政府委員(東條猛猪君) 厚生省所管に計上いたしてございまする身体障害者関係経費は、御承知のように大部分は身体障害者福祉法の実施に必要な経費でございます。只今御審議願つております昭和二十七年度予算におきましては、そのほか特にこの戰争によつて怪我をいたされました人を中心にいたしまして、従来の相模原の施設をむしろもう少し利用度を向上せしめる意味におきまして、東京に移しまして十分利用せられるようにという経費を相当計上いたしてございます。それから実際の内容において重複する点がありはしないかという御質疑が中心問題かと心得まするが、私どもは重複いたしておらないと考えております。ただ厚生省で、例えば四肢の不自由なかたの手当をいたします場合におきまして、やはり後日の就職の問題を考えまするから、医療或いは看護を加えまする場合におきまして、果してこの個々の患者についてこういう看護なり、医療の仕方をしたならば、指が動くであろうとか、腕が動くであろうという医療の観点から、何と申しますか、第二次的に今後の職業を遂行して行くのに差支えないかどうかという意味におきまして、この身体障害者の医療看護に当りましては、そういう見地も加味せられることは今後当然のことであります。当然のことでありまするが、厚生省の行いまする行政は飽くまで医療行政は医療行政でありまして、個別的にそういうことも併せて加味しなければならんという意味におきまして、多少の連関がございます。労働省のほうは先ほど局長から答弁がありましたように、本当から申すと、もう回復いたしましたかたに実際の職業補導を如何いたすか、就職斡旋を如何いたすかという点でございまして、そこは非常に微妙な点で、多少厚生省のやつておる点は、職業関係はないと申しますればそれはございません。併しそれは中心を医療関係に置きまして、実際の政府の行政におきましては重複はないというふうに私も考えております。
  130. 高良とみ

    高良とみ君 婦人少年局のことも伺つてよろしうございますか。労働省のかたは見えておりますか。
  131. 岩間正男

    理事岩間正男君) 婦人少年局のか「たは見えていないんですが……。
  132. 高良とみ

    高良とみ君 労働省のかたは見えておりますか。年少労働者のことについて伺いたいのですが。
  133. 岩間正男

    理事岩間正男君) 今日は特に、ここにも予定しておりました失業の対策というので、職業安定局関係しか見えていないんです。
  134. 高良とみ

    高良とみ君 そうですか。わかりました。ではあとにいたします。
  135. 岡本愛祐

    ○岡本愛祐君 私は大蔵省の人に伺いたいんですか、ここに労働大臣官房会計課事務処理に必要な経費が一千万円としてあります。私は只今の各省の会計事務が非常に複雑になつておつて、これでは要らない費用がかかつていると思うのです。で、アメリカ式になつた結果日本の会計事務は非常に殖えて来た。従つて従来より三倍ぐらいに経費が要るというようなことになつているのじやないかと思いますが、で、この労働省関係会計事務が一千万円殖えたということはどういうことであるか、又政府は会計事務の簡素化ということを考えているかどうか、そういうことについてお伺いしたいと思います。
  136. 東條猛猪

    政府委員(東條猛猪君) お話の通りに政府の会計事務が相当終戰後複雑化して参つたという事情はございます。一例を挙げて申上げますれば、経費の実際の支弁におきまして、契約段階と支拂段階におきまする場合におきまして、従来は契約を中心といたしますところの支出負担行為、それから支拂それから又実際の支拂に当りまして小切手で支拂いますことは御承知の通りでありますが、この三段階に亘りまして、その都度会計の経理が適正に行われるように、いろいろ事前の承認制度或いは監査制度等ということがいろいろと研究いたされました結果、一番制度の複雑いたしましておりますときにおきましては、三段階におきましていろいろと大蔵大臣或いは各省大臣或いは支出官等の段階におきましてチエツクが行われるということは御承知の通りであります。これは関係方面でもいろいろ日本の会計経理の建直しが必要である、終戰後会計経理が非常に紊乱をしている、是非ともこれを建直さなければならんという措置方針に基きまして相談の結果、そういう制度がとられたのでありますが、そういうことを実施いたしてみますと、又一面におきまして非常に手続が煩雑化する。それでその手続の煩雑化に比べますと、当初の狙いといたしておつたところの適正化の効果を上げるということと、彼此勘案いたしますると、どうも手続の煩雑化の場合が多いというような観点から、まあ政府といたしましては、いろいろ関係各省の間でいろいろ研究いたしまして、この事務の簡素化ということにはできるだけの努力を今まで続けております。例えば小切手の認証ということは会計法でいたすことになつておりましたのでありますが、かれこれ三年ぐらい前から、この停止ということで、実際上これはいろいろ関係がありますから、停止ということにいたしたのでありますが、この事務は中止をいたしたわけであります。それから支出負担行為の承認の制度と、支拂計画の承認の制度という、この重複の関係でありまするが、従来の、その当時この二重制度をとりましたときには、政府が金を拂わなければならんということになつて、いろいろ予算があるとか、或いは経費が不足するといというようなことを騒ぐということは遅いので、むしろその契約段階において取締らなければならんという観点が主たる理由であつたのでありますが、これも実際やつた結果、必ずしも適当でないという結論になりまして、この支出負担行為の大蔵大臣の承認ということは、特に各省各庁の長が是非存置したいというような場合以外は、この重複関係は排除いたすというようなことで、両者の重複ということをできるだけ除くという立法措置を最近お願いしたのであります。これらはほんの一例でありますが、その他帳簿の処理その他におきましても、相当前より複雑化いたして参つたというような関係もございます。これは最近の財政法の改正のときに御審議願つたことでもありまするが、従来はやはり予算書の中でもいろいろ関係がありまして部局別予算を置こうというようなことで、本省内部におきましても、内部部局といたしまして各局別の、部局別の予算を編成いたし、而もそれを拘束力を持たすというようなことも、この帳簿の内容を非常に複雑化せしめざるを得なかつた。又それに伴いまして移用とか、或いは流用というような会計の執行におきましていろいろの手続を必要といたしたというような点もあつたのでありまするが、この本省内部におきまする部局別の拘束力をも撤廃いたそうということも最近の財政法の改正でお願いいたしたような点であります。これらの例でおわかり頂けまするように、我々といたしましては、できる限りこの会計制度の簡素化ということは図つて参りたいと考えておりまするが、又一面におきましては、御承知のように非常にこの会計経理の不当不正事件が最近多いということで、取締つたからといつてその件数が減るというふうに、必ずしも勿論結論は下せないのでありますけれども、この会計経理の適正化を図り、不正不当の事件を成るべく減らすというような要請も勿論一方にございますので、そちらの要請と、只今お話の事務の簡素化の要請とをどうやつて調整按配いたしまして、会計制度の合理化ということを図つて参ろうかということが、実は私ども大蔵省を中心といたしまして、各省各庁の会計経理当局の悩みの種であり、又研究問題であるというふうなことで、常に実は努力勉強をいたしている点であります。それからお話の労働省所管における一千万円の経費増加、これはちよつと只今早急に資料を見ましたばかりで的確なお答えができませんで大変恐縮でありまするが、会計制度関係におきましては、本年度は右に申上げましたように、制度の簡素化を図るという観点から増員は全然いたしておりません。むしろ過般来の国会の御審議の趣旨を受けまして、できるだけ人員の簡素化を図つて参り、それから物件費、旅費等におきましても極力節約を図るという方針で、明年度予算はでき上がつております。ただ御承知のこの給與改訂その他の関係或いは退職金も殖えております関係もあると思いますが、何かそういう止むを得ない事情によりまして、一千万円の増加額ができておるのじやなかろうかと思うのでございますが、この点につきましては、今暫らくよく取調べまして、今日の説明を補足いたさなければならん点がありましたならば、別途適当な形で御説明を申上げたいと思います。
  137. 岩間正男

    理事岩間正男君) ほかにございませんか……。もう質問がないようでありますから、それでは本日の委員会はこれで散会してよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  138. 岩間正男

    理事岩間正男君) 異議ないものと認めます。それでは本日の委員会はこれで散会いたします。    午後三時五十一分散会