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1952-03-05 第13回国会 参議院 郵政委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年三月五日(水曜日)    午後一時五十五分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     岩崎正三郎君    理事            中川 幸平君            柏木 庫治君    委員            石坂 豊一君            城  義臣君           小笠原二三男君            駒井 藤平君   国務大臣    郵 政 大 臣    電気通信大臣  佐藤 榮作君   政府委員    郵政政務次官  寺本  齋君    郵政省監察局長 成松  馨君    郵政省郵務局長 松井 一郎君    郵政省貯金局長 小野 吉郎君    郵政省簡易保險    局長      白根 玉喜君   事務局側    常任委員会專門    員       生田 武夫君    常任委員会專門    員       勝矢 和三君   説明員    郵政事務次官  大野 勝三君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○郵便為替法の一部を改正する法律案  (内閣送付) ○連合国占領軍の為す郵便物電報及  び電話通話検閲に関する件を廃止  する法律案内閣提出・衆議院送  付) ○郵便貯金法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○簡易生命保險法の一部を改正する法  律案内閣送付) ○郵政事業運営実情に関する調査の  件   —————————————
  2. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) それでは委員会を始めます。先ず政務次官から郵便為替法の一部を改正する法律案について御説明を願います。本日は予備審査をいたします。
  3. 寺本齋

    政府委員寺本齋君) 只今議題となりました郵便為替法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申上げます。  来る四月一日から北緯二十九度以南南西諸島との間に郵便為替取扱を開始するよう目下準備中でありますが、この法律案はこの取扱を開始するために必要な根拠規定を設けようとするものでありまして、その改正趣旨は、次のとおりであります。  北緯二十九度以南南西諸島は、行政権を分離されておりますので、右諸島との間の郵便為替取扱を開始するためには、琉球臨時中央政府と取極めをしなければならないのでありますが、この取極めを純然たる外国との間の条約と同様なものとして取扱うことは、南西諸島との特殊な関係からみて適当でないように考えられるのであります。  そこで、南西諸島との間の郵便為替業務におきましては、なるべく内国郵便為替なみ取扱をしようとするものでありますが、現行の外国為替管理法令上、同諸島との間の経済取引は、外国貨幣によることになつており、取扱手続もおのずから違つて参りますので、この郵便為替につきましては、省令をもつて特例を定めることができるという根拠規定を設け、郵便為替法をそのまま適用できない手続についてのみ、その特例を定めようとするものであります。  以上がこの法律案内容でありますが、何とぞ十分御審議の上御可決下さるようお願いする次第であります。
  4. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 何か今の説明に御質問ございませんか。
  5. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 只今提案理由となりました琉球臨時中央政府との取極めをするということ等を外国との間の条約と同様なものとして扱うということは困るという意味合は十分わかるところでありまするが、さればといつて国内法を以て、その特例を以てこれを措置することができるとした根拠についてお伺いしたい。政務次官から伺いたい。
  6. 寺本齋

    政府委員寺本齋君) 条約とまでは行きませんので取極めをするために、この取極めをする根拠とする規定を設けるのであります。
  7. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 取極めをする根拠としての特例を設けたいということでありまするが、これは南西諸島日本との関係をどう把握せられて、これでよろしいとお考えになるのか、その根拠を承わつておるわけであります。
  8. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 現在為替法の第二条でございましたか、まあ外国との関係条約できまるわけでありまするが、条約の場合におきましては、その条約の取極め並びに施行に関しまして特別の省令を定めますることができる規定が現在内国郵便為替法の中にあるわけであります。それで行けば、条約で行けば何も為替法改正する必要はないわけでありまして、その根拠規定を使えばいいわけでありまするが、琉球との関係におきましては、日本側としては早く日本領土に返つて来ることを期待しているのであります。そこに如何にも本当の外国のような扱い条約で行くということは、これは非常に国民感情からいつても好ましくない。できるだけ希望を言えば早く日本領土に返つて来ることを国民挙げて期待しているような地域であります。そうい関係でありますが、併し内国郵便為替法はそれ以外になつておりますので、そのままでは適用されない。そうい関係でありますので、又実質的にはできるだけ内国郵便為替法と同様な手続をとりまして為替交換をいたしたいと、かように考えるわけでありまして、勢いそこに非常な考慮をしなければならない点があるわけでございます。一応条約と形の改まつた、日本外国との関係を取りきめるような形式をとりますことは、先ほど申上げましたような関係で避けて行きたい。そこで一応外国取扱いを受けておりまする地域でございまする先方政庁日本政府との間に何らかの取扱いを開始するに当りましての取極めが必要なわけであります。名称条約とは申しませんが、実施要領交換というような形になりますか、或いは協定のような形になりますか、これは外国におきましても、条約以外でそういつた協定で同様の趣旨を実現しておる実例もあるわけであります。そういうようなことで行こうというのでいろいろ関係方面折衝をいたしたのでありますが、一応現在の為替法の中にそういう場合を予想した根拠規定を一カ条設ければ実現するというような形に到達いたしまして、今回の改正案提案したような次第でございます。
  9. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうしますと、この議案は琉球政庁との間にこういう方法でよろしいという了解がございますのですか。
  10. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) その点につきましては、現在琉球政庁との間に打合せをいたすことになつております。すでに或る程度日本政府側といたしましての案ができておるわけでありますが、大体におきましては現在GHQを通しまして先方政庁当局とも大体の打診をいたしておるわけでありますが、大体におきまして日本側の今考えております案について了解ができそうで、ただ一、二の点につきまして琉球政庁側としての希望はございますが、これからそういつた点についての折衝をいたすわけでありまして、実質的な取扱い内容はその取極めによつて初めてきまるわけでございます。
  11. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 先ほどの御答弁にもあります通り、一応形式上は外国になつておる建前の所でありまするから、これは国際間の取極めであろうかと考えたのでありまするが、それが条約であろうと協定であろうと、そうしたことが関連国内法律の一カ条の中に根拠を明示すれば何ごとでもなし得るという根拠について憲法上の問題等から解明を與えられたい。と申しますのは、新憲法を制定の場合も国会意思として、速記録等にございますのですが、憲法七十二条による、条約国会にかけて審議するという場合のその条約とは、国際間の取極め一切を総括して称する意味合を以て、一切の取極め国会に諮られるという建前をとつておるように見受けるのでありまして、その点について疑義がありますからお伺いいたします。
  12. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 只今指摘の点につきましては、一応私どももいろいろ研究を重ねました結果そういつた前例があろうかどうかというような点も調べたのでありますが、そういつた今回の爲替法改正と同様な意味合における特例を設けました法律といたしましては、食糧管理法があるわけであります。で、その第三十条の八におきまして、法律そういつた根拠規定を一カ条設けて、実質的な箇条といたしましてはこれを命令に委任するという規定があるわけであります。それはまあ国内法関係であります。それから外国との関係、いわゆる条約として取りきめる、そういつた点につきましては、条約についてははつきり郵便為替法そういつた根拠規定が一カ条あるわけであります。その点から行けば条約に形をとります関係におきましては、何ら改正の必要はないわけでありますが、今回のそれはできるだけ形式から申しましても条約のような形を避けまして、先方政庁との間の取極め協定、こういつたような軽い程度の形にしたい、こういうことで、現在ありまする条約の場合も、その条項を根拠規定にするわけに行きませんので、結局一カ条そういつた特例を設け得る規定が必要であろうという結論に到達したわけであります。
  13. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その趣旨は先ほどからの御答弁そういう事情で取りきめる理由はわかつておる。私のお伺いしておるのはそういうふうなことではございません。わかつているからといつてそれでよろしいということになるかどうかということは、問題は別個でありますが。私の申上げておるのは、条約としてでなく、軽い意味の取極めその他でこれを措置して行きたい、手軽に扱いたいというような意向は十分わかるのですが、そういうことをすることができるかどうかという根拠について伺つておるものであります。そうい意味合でこういうふうにしたのだということだけは私も今の御説明でわかつたわけであります。
  14. 大野勝三

    説明員大野勝三君) お尋ねの点は、一体こういう特例を……。
  15. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 委員長、今の答弁は一体どなたですか。
  16. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 大野次官です。
  17. 大野勝三

    説明員大野勝三君) お尋ねの点は、こういう特例法律に設けることによつて外国或いは外国に準ずる地域国際的な取極めなり、協定なり、そういうことができるかどうかという点にあろうかと思うのでありますが、実はこの法律改正そういう点に触れておらんのであります。ということは外国との取極めはこれは別途といたしまして、そういう取極めができた場合に、取極めがでたきからといつてそれに従つた取扱い内国業務においてするということはできないわけで、できないということはないのでありますが、つまりその取極めだけではできない。取極め従つたと同じ内容のことを内国業務をいろいろ支配する法律なり命令なりで定めるのでなければできない。そこでこれはそうい条約とか取極めをすることの根拠でなくて条約や取極めができた場合に、それに従つた取扱内国業務でできるような現則を設けることを法律の委任によつて命令にお讓りを頂きたい。これがその改正趣旨でございます。  そこで今度条約や取極めができるかできないかということになりますと、これは実は私どものお答えいたしますのは適当かどうか存じませんですがお互い行政権主体同志でありますし殊にこれは特殊な一つ業務協定のようなものでありますので、話合手続上やりまして最後にこれを取極めをきある場合には、或いは法律上は外務省その他のお手許を煩わさなければできないのじやないかと思います。その場合にそれが条約或いは条約に準ずるものということになれば所定の手続に従う。例えば国会承認とかそうい手続に従う。それほどまでに行かないものだという外務省方面の御見解でありますれば又その通りにして行くということで、それとこの法律の今回の改正とは別個の問題であるということを御了解願いたいと思います。
  18. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それならば、念のためにお伺いしておきますが、今回のこの立法措置は、南西諸島との取極めを予想して事前にこういう措置をとつておくということではなくて、如何なる国際的な関係において取極めが一般的になされようとも、一般的にそういうことがなされる場合にはこういう事前立法措置をしておつて受入れる、必ずしも南西諸島には限らない、そうい意味合でございますか。それとも具体的にはこの南西諸島との地域との問題で、それの受入態勢事前国内法にして立法措置しておきたいという趣旨で守ございますか。
  19. 大野勝三

    説明員大野勝三君) その通りでございます。先ほど小野政府委員からお答えがありましたように、一般的な関係でございますとこれは条約できめられるのが慣例でございますし、現にそうい条約が存しておりますので、その条約施行するために必要な細い手続規定は、これはすでに法律に、国内的に命令を出す根拠を頂いておりますから、これはそれで始末ができます。ところが今回のは、南西諸島だけの関係におきまして事実上予備的な話合関係筋の御斡旋によりまして進んでおりますので、それであらかじめ南西諸島との取極めに対応する分だけとしてこの改正案を御審議願うという段取になつているわけでございます。
  20. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうなりますと、私はまだ疑義が起るのでありまするがいやしくも具体的な特定なる外国とみなされるものとの間の取極めのない前に、取極めに基いて国内法として措置すべき立法措置事前措置してくれというようなことは、これは疑義がある。と申しますのは、如何なる取極めにはなるか、そういうことにはかかわりなしに、国内法における立法措置を以て一切を行政府に白紙委任するという形態が現われておる。その取極め内容によつては、こういう措置ではいかんという場合もあるのでしようし、この措置でよろしいという場合もございましよう。そうい国会審議権が制限せられる形の問題を含んだこういう立法措置を、事前において国会承認するということについては、疑義がある。この点についても明快な御答弁を願いたい。
  21. 大野勝三

    説明員大野勝三君) 誠に御尤もでございます。今回の場合は、先ほど申上げましたように、琉球におります島民人たちも、日本との従来からの沿革から言い、又現実の関係から申しまして、一日も早く送金の途を開いてほしいという切なる要望がございまして、それを関係筋が聞き容れて下さいまして、今事実上にどういうふうな手続でやるか、まあ我々といたしましては現在国内でやつておる手続と全く同様にいたしたい、ただ何しろ通貨が違いますので、その通貨関係だけで若干別の取扱をしなければなりませんが、そのほかの点は極めて技術的な、御承知の通り日本内地と同様な扱いをしたいという前提話合が進んでおります。併しこれとてもお話の通り理窟を申しますれば、もうそういう取極めが先ずきまつてそれからそれに対応する国内手続を進めて行く、これが順序でございますが、只今申しましたような一日も早く送金の途を開いてほしいという切なる両統治国要望に副いまして、できるだけ早くその措置ができるようにというので、いわば並行的と申しますと少し語弊がございますが事前措置をして頂こう、こういうわけでございます。もうおつしやることは十分よく私どもわかる点でございます。
  22. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その道理がわかつてつて、なおこういうことをするということが、琉球島民意思に副う途であるからということで、それが優越するとは考えられない。而も国内的な立法措置をすればしたとたんに送金等のことが琉球政庁との間の取極めなしにできるものであるかどうか。それができなければ、できるのを待つてこれが発効することだろうと思うのであつて、これが同時に成立しさえするならば、琉球島民の不便というものは除去せられることでございましよう。私の申上げておるのは、この取極めがなされることに対してその後の国内手続が荏苒日を暮して遅れるということで琉球島民の期待に応えないという結果を生むならば、これは問題でございましよう。併し私の申上げておるのは、そうではない。四月一日なら四月一日からこれを発効して行きたいとするためには、事前において何らかの行政取極めがなされるでございましよう。それと同時に、これが発効するのと見合つてこれの審査をし発効せしめるように予想される日時までにこれが国内的な手続がきまればいいものであろうと私は考えて、その前提の下にお伺いしておるわけです。
  23. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 只今指摘通りの目的を実現いたしますために今回御審議を受けておかないといけないわけであります。従いましてこの法律は四月一日から施行することに予定しておるわけでございます。協定のほうは只今非常に急いで取運んでおりまするので、丁度この法律施行と同時に成立する国内関係規定の整備につきましても、それと見合いまして三月三十一日までには完了する、揃つて四月一日から島民要望に応えるような郵便為替業務再開されるということを期待しております。
  24. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 だんだんの御答弁素人の私にも事理が明白になりました。従つて極め等を取急ぐ準備もあるそうでございますので、その取極め等ができましてそれを斟酌しましてこの法案については十分な審査もし又関係者の迷惑にもならない措置によつて事前に立法化せられるようにすべきであろうと考えますので、その間これが法案として上げられるということのないように、取極め見合つて審査して行くように、この審査方法については特段な御留意をお願いしたいと思います。
  25. 中川幸平

    中川幸平君 先刻政務次官から提案理由説明がありましたが、改正法案内容について簡單に御説明を承りたいと思います。
  26. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 只今の点につきましては従来のいきさつもちよつと御説明申上げておいたほうがいいのではないかと思いますが、北緯二十九度以南南西諸島との間の為替の開始については終戰以来現地から非常に熱烈な要望があつたわけであります。私どもも早くそういつた要望に副うべくいろいろ努力いたしたのでありますが、悲しいかな日本行政権を離れておりまして、外国為替管理法関係からもはつきり外国とこういうことになつておるのであります。外国となつておりまして、条約関係を、最惡の場合に非常に名称その他は好ましくないのでありますが、そうい形式をとつてでも何とか早く為替交換を実現したい、かように思つて努力はしておつたのでありますが、昨年の十一月までの間におきましてはそうい形式をとりました場合でもなかなか再開が不可能だ、送金されないというような状況にあつたわけであります。たまたま昨年の十一月一日からアメリカカナダ等関係におきましても従来日本側から送金することはできないが、アメリカ及びカナダ地区から日本宛送金する途はあつたのでありますが、丁度そういつた面が片為替でなく、日本からも送金ができるということが認められる機会におきましてそういうような見通しアメリカ並びカナダと続いてそうい実施が行われるなら、沖縄との関係においても送金は、先方政庁との話合さえ済めばその内容によつて再開はよかろう、従つて準備を急いだらどうかと、こういうことで初めて、形式はとにかくとして只今のこの法案の対象になつております地域との間におきましても為替交換をいたし得る見通しが付いたわけであります。尤もそうは申しますものの私どもとしましてもできるだけ外国為替というような色彩の強いものにしないで、内国為替と同様な状況を実現いたしたい、こういうことでいろいろ努力したのでありますが、まだいろいろな面で日本通貨を以て為替の金額を表示することもできないわけであります。勢い外国通貨の表現をとらなければならないのでありますので、そういう面につきましては内国為替特例を設けなければならないことになるわけであります。これが只今先方政庁折衝をいたしております、数点ございますが、日本内国業務変つた一つの点でございます。その次の一点は内国為替でありますと、現在前回臨時国会で御審議、御承認を得まして従来の小為替通常為替を全部一本にいたしました普通為替にいたしております。これは大体従来の案内式はその面でなくなつたのでありますが、向うとの関係におきましては丁度内国業務と同様な状況で、個々そうい為替交換することはできないわけであります。一応日本側におきましては郵政省におきましてその交換事務に当り、先方先方郵政庁がありますので、そこでやはりいろいろな手続をとらなければならない。そうい意味為替交換におきましても個々向う郵便局宛に発送するのは同様でありますが、一旦、内国業務ではやつておりません、その日の送金状況一覧表のような目録に作りましてお互い郵政庁相互間に交換しなければならないというような状況に相成るわけであります。そういつた点が内国業務と違つておるわけでありまして、その他の面におきましては内国業務と殆んど差がないというような内容に相成つておるわけでございます。
  27. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) ほかに御質問もございませんければ、この法案予備審査はこの程度にとどめておきましてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 柏木庫治

    柏木庫治君 この法案最後でもいいですが、今の小笠原委員の発言とこちらの答弁とによりまして、狙いは実際は一つでありますが、理論的にはこの時期が問題になりますので、これはもう少し懇談で両方の意思を融和、疏通させて四月一日に発足させるようにいま少し懇談をしておいたほうが私は都合がいいと思います。だから五分か十分懇談会でやられたらどうですか。速記をやめて。
  29. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) じや速記をやめます。    〔速記中止〕   —————————————
  30. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 速記を始めて下さい。  次に予備審査をこれはいたしましたが、連合国占領軍の為す郵便物電報及び電話通話検閲に関する件を廃止する法律案、この件を議題にしますが、すでに説明は聞いたのでありまするが、何かこの際改めて御質問がございましたらば御質問願います……。御質問ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)御質問なし、御意見もすでに承わつたようでありまするから、何か御意見がございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 御意見もございませんね。それではこの法案は皆さん、御異議もなさそうでありまするから満場一致決定することにいたしまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) さよう決定いたします。それではすでに採決になりましたから御賛成のかたの御署名願つて形式上従来通りに回付する所に回付いたします。御署名を願います。   多数意見者署名     中川 幸平  柏木 庫治     石坂 豊一  城  義臣    小笠原二三男  駒井 藤平   —————————————
  33. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 次に郵便貯金法の一部を改正する法律案でございますが、この件もすでに前回において予備審査をやりましが、更に質疑もまだ残つておるようでありますから、御質疑がございましたらばお願いいたします。
  34. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私素人ですから辻棲が合わん、横道にそれたり曲つたりすることもありますが、聞くところによると、政府側では郵便貯金ではないでありましようけれども貯蓄債券の売出をするというようなことでありますが、それらは郵便貯金の利率或いは利廻りとはどういう関係になるものか、ちよつと事務当局で結構ですから伺いたい。
  35. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 貯蓄債券の面につきましては来年度郵政省におきましても相当部分引受けて消化することに相成つておりますが、その利廻り等につきましては、一般の金利体系を乱さないように、それと関連のとれたもので考慮しようということになつております。郵便貯金の利子とは不合理化いたさないだろうと思います。いろいろ事務費等関係もございますし、そういう面を考慮いたしましてきめられるわけでありますが、現在まだはつきりきまつておらないように思います。
  36. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それはだんだんきまりましてからお伺いしますが、その貯蓄債券売さばき方法は、郵政省においてはどういうふうにするのでしようか。
  37. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) これは従来いろいろ勧業債券とか、そういうものを売さばいた例もあるのでありますが、大体そういうような状況で、似たもので行くことになるだろうと思います。ただ内部の定員事情その他から申しまして、いろいろ制約は受けると思いますが、少くともこの債券の現物が各局に配付せられまして希望があればいつでも間に合うというような状況にはしておかなければいかんと思います。その大部分の消化は窓口において行われるということになるのじやないかと考えております。
  38. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 戰時中さまざまな債雰の売さばき等があります場合に、局員が或いは簡保の勧誘その他の方も中心になつておるのでありまするが、各家庭に持込んで売さばき、その実績を挙げなければうまくなかつたというような事情も聞いておりまするし、最近ラジオのなんですか、朝の放送等で聞いたのですが、簡易保險の払出になつたものを、なんか預金させることについて加入を強制してやつた、けしからんというような意見もあつたのでありますが、郵便局員に家庭に持廻らせるというような措置を以てでも、これは売さばかれるものでありますか。それとも窓口だけにおいて希望の者に売さばくということを、局員の本務を本務としながら余暇を得てそういうことを兼務せしむるということになるのでございますか、この点をはつきりお伺いしたい。
  39. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 局員に一々持ち歩かせて消化させるということは事実問題として困難であるように思います。勢い窓口滑化が中心になるものと思いますが、勿論貯蓄債券売さばき事務に関してはいろいろ周知徹底することは勿論であります。窓口で買いたい、こういう希望があれば大体窓口において消化をする。局員が各家庭に持歩くというようなことは只今のところ考えておりません。
  40. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 只今のところは考えないということは、そのほうが都合がいいとなつた場合には、又そういうことも考えるという可能性を見合つてそういう御答弁をするのでありますか。
  41. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) 将来の模様も見通しましてかようになるだろう、こうお答えしたわけであります。
  42. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そういう場合には、これは多分前国会の行政整理にからんで、いろいろ問題になつたのでありまするが、特に定員増なり或いは非常動のそれを用いるなりして、局員の過重労働は絶対防止するという形においてなされるというふうに了解してよろしうございますか。
  43. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) その通りでございます。
  44. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 この際関係委員のかたには大変御迷惑と思いますが、ひよつと行政整理の問題が出ましたのでついでに関連して伺つておきたいので御容赦願いたいと思いますが、聞くところによると、最近定員減の結果、電報或いは郵便集配なり或いは電話等について、その末端業務の一部門を請負化して行くというようなことについて特定地域と申しましようか、区と申しましようか、における駐在集配制度とかいうものがあるそうですが、これを廃止して、それらを請負にさせるという取運びがなされておるということでありますが、それは真実でございますか。
  45. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) お答えいたします。先般の国会で御審議を頂きました定員法の改正という結果、私どものほうでも相当な人数を減さなければならなくなつたわけでありますが、私どものほうは、いろいろ各地の定員というものは大体仕事の分量に応じて配置しております関係上、なかなか簡單にこれを減らすことはむずかしい問題でございます。どうしても仕事のやりかたといつたものも最小限度変えて行かなければならんというような状況にあつたわけでございます。そこですでに昭和二十二年か三年頃だと思いますが、郵便物運送委託法という法律ができまして、そこでいろいろ郵便事業の経営上必要な場合には途中の運送なり、或いは集配なりといつたようなものも経済的な面からして、部分的にはこれは請負化してもいいという法律根拠もございまして、我々は実はかねがねその法律の制定後にもいろいろ考えておつたのでありまするが、只今指摘の駐在集配というものは非常な僻地にある部落といつたところで、郵便局の本局から参るには非常に遠いところである、止むなく常時そこに或る一人の人を駐在せしめて配達をさして偏るという制度であります。これはその地況によりましては或いは十何時間といつたような労働を余儀なくせられる人もありましようし、地況によりましては或いは五時間かそこらの勤務で終るところもあります。つまりたつた一人で以て事業をやつておる関係上、服務の合理化といつたようなものも多数の職員が一緒に仕事をしておる場合でもありませんのでどうしてもうまく行かない。そういう点も考えましてこれはやはり勤務時間が少い人にはそれに相応したもの、又勤務時間の多い人にはそれに相応したような給與の払い方の合理化といつた点から考えてみても、こういう單独に駐在しておるといつたような場合の形としては、やはり運送委託法による委託という形に行くのも確かに一つの手である。かようにかねがね考えておつたわけでありますが、なかなか現実の人の配置をそういうふうに切替えるということは、いろいろその他の条件があつて困難な事情があつたわけであります。ところが先ほど申上げましたような関係で、どうしても我々のほうの執務の方法を切替えて、最小限度業務に対する不均衡というものを防がなければならないというような状況からいたしまして、これを駐在集配を請負化いたしますならば、ただ單にこれを定員法の圧迫上サービス低下とか何とかいつた消極的面ではなくして、むしろ服務なり給異なんというものが合理化される一面が確かにある、こういうような点からしてとり上げて、これを定員的に見まして制度としてこれを合理化して行きたいというふうに考えた次第でございます。
  46. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 前回国会の行政整理に関する問題の場合に、速記録で見ますと緑風会の楠見君から特定局の請負化に関して御質問がありました場合の佐藤大臣の御答弁の中には、この特定局に関して一部で伝えられておるような請負制度の再開というような心配はまだ結論を得てるわけのものでないことをはつきり申上げます、とございますが、これらと関連しまして大臣にもお伺いしますが、特定局の請負化は今日に脆いても考えない、或いは結論を得ていないという状況にあるのでございますか。又只今答弁なつたおかたは、こういう特定局の請負化というふうに総合して業務を扱つているところの十人以下とか三人以下という局の事務の閑繁に即応して合理化して行くという建前の請負化はしないで、集配等の人によつて個々の人のその労務負担その他を勘案して合理化して行く、こういう方式をお考えになつたこととどういう関連があるのか。
  47. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 今のお尋ねの特定局の請負、これは御承知のように元は請負制度だということで特定局長がその請負の下において業務を遂行する、これは占領後その制度を改廃して今のように切替えたわけです。そこで請負に替えるという場合にいつも議論になりますのは、元のような請負制度を考える、或いは特に臨時のものを考えるという議論がいつもあるわけであります。それは特定局の作業状況から見まして、如何にも非採算的とでも申しますか、そういうような非難からいろいろ議論が出ているわけです。併し郵政省の全事業を見ると、それは採算のとれるところもあるし、採算のとれないところもある。総体的な経営方針でやる場合もあるし、そこに在来の制度の欠陷等を除去する意味で、基本的な改革をいたしたわけですから、そうい意味においての請負化という問題につきましては、これは結論は出ているわけではありません。ただ今も松井郵務局長説明申しましたように、郵政省が扱つております作業自体について、いろいろ工夫なり勘案をして行くことは、これは必要だと思うのです。そうい意味の問題として省内においてもいろいろ工夫され、それが只今言われているような問題に発展して行くわけです。私ども現在やつておりまする大筋の基本的な考え方は各方面からも支持をされております。至極結構だと思うが、その内部の個々の仕事のしぶりについては、もう少し工夫しないと事業としては十分ではないのじやないか、そういうような意味合においての工夫があるわけであります。基本的な考え方と別に背馳するものではない、かように考えております。
  48. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 局長のほうから御答弁がなかつたのでありまするが、方針としてそういう特定局というものを或る特定局については標準を求めて請負化するということは今のところ考えていないということについては了解します。それでない方式としてこの集配なり或いは電報、電話なりの業務において、個々の人の配置の上において、そういう能率化という部面から請負化ということを考えているということは、省の方針として決定せられることであるかどうか、伺いたいと思います。
  49. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) 私ども御承知のように郵便事業は全般的な経営を、必ずしも全部直接やるには適しないという事業形態でありまして、或る部分は直営でやり或る部分は請負でやるといういわば両方が混合したような経営形態を本質的に持つているのであります。そこで只今具体的な作業についてはこれが直営でやつたほうが非常にいいという場合には直営でやるでありましようし、これは請負形態をとつたほうがいいという場合には請負形態をとつてもいい。それは郵便物運送委託法の法律目的にもそういうことをやつていいということが許されておるのであります。私どもその趣旨に則つて常時作業をして参つておる次第であります。
  50. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 だから私はそれはわかりました。それは方針として原則が確定して、逐次おし及ぼして行こうということで研究し結論を得たものから逐次実施して行くということになつておるのかということを伺つておるのです。
  51. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) 私ども始終そういう問題については研究しておりまして、大体こちらの形態をとつたほうがいいといつたような場合には、請負に切換えておる例は始終ございます。
  52. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 一つ私から補足しておきますが、御承知のように電報と電話は電気通信省の所管なんです。今ここでお尋ねになつておりますものは、郵便の配達の業務の面だろうと思います。電気通信省のほうは元一つの役所であり、又現在も地方によりましては同一庁舎のうちで仕事をしておりますので、いろいろ問題があるわけですが、そこで電気通信省のお話をちよつといたすわけですが、電気通信省のほうはまだ最終的決定をいたしておるわけではございませんが、これを一つ公社に切換えようということで工夫をいたしております。そういたしますと、この郵政省の同じ庁舎で扱つております職員と、それから公社のほうの職員と、これは必ずしも待遇身分が同一のものじやないし、今度新たにこれは身分は変つて参ります。又待遇等の問題もできて来るわけであります。その差異が生じて来る双方の調整を図るというような意味合におきまして、在来の仕事のしぶり等についても、電通省は電通省の一つの主張があり、郵政省郵政省の主張がありますので、その間を調整して参りたいと思うわけです。現在もこれは郵政省の局員には相違はないのでありまするが、業務を遂行する関係から電通省の管理を受けておると申しますか、指導を受けておる面も多分にあります。そこらに一つのむずかしさがあるわけです。これを今度役所は別だし、又一方は公社になるし、一方は従前通り政府直系といたしますれば、その仕事のしぶりの相違からやはり身分上の問題も明確にして行くように仕組んで参りたい、いろいろ工夫をいたしておるような次第です。この点付け加えてお話しておきます。
  53. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 大変時間をとりましたが、簡單に、一、二局長のほうに伺いますが、そうしますと集配についての請員を実施して行くと何人くらい請負のほうに廻つて、従来の公務員であつたものが公務員でないという形になるのですかお伺いいたします。
  54. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) ちつと私今資料を……。
  55. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 もう大ざつぱなところで結構です。
  56. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) ちよつと今手持がございませんから、すぐ連絡いたしましてお答えいたします。
  57. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それはどうもさつきひよつと局長がおつしやつたのによると、かねがね考えてもおつたようでもあるし、又行政整理ということが実施せられる一つの方式としてそこにしわ寄せされて行つたという形にも考えられますし、而も公務員であつたものが作業の軽重によつて給與その他を合理化して行くということで大変結構なような話には聞えるが、それに何と申しますか関係し、その対象となる者からみたらえらいこれは迷惑なことであろうと思うのですが、それらのことについては我々今不敏にして、行政整理の場合にはそうやつていいんだというようなことは了承しておらんのですが、そういうふうに給與を、合理化するということは薄くするということなんです。早く言えばそうなる。而もそれは公務員の身分を剥奪されることなんです。退職給與金をもらうだろうが、そほうは請負なんだ。それでやつて行こうということになると思うのですが、その請負化の本来の何と申しますか、考え方とこの行政整理との関連をどういうふうに考えられて、こういう措置をとられたのかお伺いして瞬きたい。而も私今ふつと思いついたのですが、山間僻地に一人の集配人がおつて、そこへたまたま郵便物がどかつと置かれた。山の仕事その他食えないために他の仕事をやつて兼業する。今日はちよつと自分の仕事の都合が惡いから配達はやめて押入の中に入れて置け。明日はどうも雨が降つたから今日もやめておけ、そういうようなことで適時貯めておく。そうして自分が持つて歩かない、或いは学校の子供をちよつと使つて、その部落の誰それの所へ持つてつてくれと言つて渡す。そういうようなことで公共性と申しますか、そういうようなことで保持できるかどうかという疑念も起るのですが、この点も一つ併せて御答弁願いたい。
  58. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) お答えいたします。この請負化ということについては、先ほど申しましたようにかねがねそういう形における給與の合理化ということも一つ方法である、かように考えていろいろ研究はしておつたのであります。併し人の身分の切替わるということはなかなかこれは簡單には取扱い得ないのであります。たまたま今回の行政整理というものはいろいろな意味において、その御当人に対しては普通では與えられないような恩惠も與えられるのであるから、中には進んでこの際やめたいという人も相当出ているのですから、それならばこの際は丁度こういう切替わる際にはいいときであろうという意味でやつたわけであります。  それからもう一点、請負化をした場合にサービス低下の点について御質問があつたわけでありまするが、いろいろ惡い事態を想像いたしますならば、請負人の場合にもいろいろなことも考えられます。又公務員であるからということで必ずしも惡いことをしないという保証もございません。で私ども従来の経験によりましても、請負でやつておいたら必ずしも惡いというふうな著しい弊害は見ておりません。勿論請負をやつて行く以上我々としてもその監督については嚴重にやつて行きたいと思つております。
  59. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 後段の部分ですが、郵政事業はサービスだろうと思うので、それについての御見解については、これはやはりそうだと断定し去ることはできないものがあろうと思う。もう少し私らも考えてから又この問題を問題にしたいのですが、前段の部分のたまたまその行政整理があるので、厚い退職金を以て優遇する機会において請負化の措置に出たのだという公式な誠に正直なこの答弁は、我々としては非常に重大であります。この点については今後質疑を保留しておきまして、次回改めて関係者質問したいと思います。
  60. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) この機会に小笠原委員に私の考え方もお話ししておきたいと思います。御承知のように、郵便事業は国民から信頼を受けるところのサービス業務であると言われることについては、私どももその考え方でいろいろ経営をやつておるわけであります。そこで御承知のように、なかなか経費増で料金等も改正して行かなければならないし、在来の仕事のしぶりをそのまま踏襲するのでは、そこに経費の節減等はなかなか困難であります。毎回申上げておることですが実は人件費が大体七〇%くらいかかる。従つて仕事のしぶりについての工夫をいたして、経費をできるだけ節減する。これは適正なる給與を払うことは当然であり、適正なる勤務を命ずることもこれも当然なことであります。そういうことを根本において仕事のしぶり自身には工夫をこらして行かなければならん。そこで私郵政大臣に就任すると同時にいろいろ経費の節約を命じたわけであります。先ほど冐頭で御質問のありました特定局の請負化というような問題も、素人から見ますと如何にもすぐとびつけそうな実は案なのでありますので、就任早々一つ研究さしてみようということで研究はさしておりました。ところが新しい時代の業務運営から見ますと、なかなか在来のような請負化は結論としては出て来ないわけであります。従いまして、昨年の定員法改正の際におきましても、私の所信を実は卒直に申上げた次第であります。そこでいろいろ工夫の余地はないかということで、組合の諸君にも指定局制度その他についてのいろいろの名案を協力を得る意味において進言等もまとめておりまして、なかなか組合側の立場と我々経営者側の立場においてそう簡單な一致点は見出しにくいわけであります。只今指摘になりますように、本来の使命を果し得ないような方法による経費節約は、これは考えられない。その意味において十分責任を持てる範囲で工夫してみるということで担当官で工夫いたしましたものが、先ほど松井君が申上げたような問題があるわけです。それを今いろいろ御批判を頂いておるわけですが、大体の気持といたしましては、私どもやはり低廉にして十分信頼がおけると、そして確実なサービスを提供すると、これが本来の使命だと思つて目下いろいろ工夫をしておるのでその気持だけは御了承おきを願いたいと思います。
  61. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 了解しました。
  62. 中川幸平

    中川幸平君 今小笠原君のお話の特定局の問題もいろいろございますし、又行政機構改革の問題等も大臣といろいろ懇談したいので、この法案の結末をつけてから、懇談会をするように取計らつて頂きたいと思います。
  63. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 幸いに今日は、委員会の案件につきまして最後郵政事業運営実情に関する調査というのがございますから、その際いろいろ又御発言を願つて、今の郵便貯金法の一部を改正する法律案についてそれぞれ御質問を願います。
  64. 中川幸平

    中川幸平君 この法律案は先般予備審査で相当質疑をしておりますので、この程度質疑を打切つて直ちに討論採決に入ることを提案いたします。
  65. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 中川君の御提案に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) それでは質疑はこの程度で打切りまして、皆さんの御意見を承わりたいと思います。
  67. 中川幸平

    中川幸平君 先般当委員会から三班に分れて視察して来ましたその報告にもありました通り、現地において何としても本年度の予算に関連して目標額も相当多くなり、それについては制限額の引上げ、利子の引上げは当然であるという声が盛んで、我々も痛切にこれを感じておるので、今回の改正案についてそれらを全部適当に改正してもらいたいと思いますので、全面的に賛成の意を表する次等であります。
  68. 駒井藤平

    駒井藤平君 私もまだこの改正法では満足はでき得ないのですけれども只今中川さんから原案通り賛成するというお言葉であつたので私も原案通り賛成いたします。
  69. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 御討論もお願いいたします。……それではほかに御発言もないようでございますから本案の採決をいたします。本案に賛成のかたの御挙手を願います。    〔総員挙手〕
  70. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 全会一致と認めます。これによりまして郵便貯金法の一部を改正する法律案は原案通り可決することに決定いたしました。従つて、本会議におきまする委員長の口頭報告は例によつて委員長に御一任を願います。又御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     中川 幸平  柏木 庫治     石坂 豊一  城  義臣    小笠原二三男  駒井 藤平   —————————————
  71. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) それでは次に、先ほど申上げました郵政事業運営実情に関する調査、それから問題になつておりまする簡易生命保險法の一部を改正する法律案につきまして、一括いたしましていろいろ御質問なり、又当局の御意見も伺いたいと存じます。
  72. 石坂豊一

    石坂豊一君 ちよつとその前に、直接議題関係はないかも知れませんけれども、幸いに郵政大臣もお見えになつておりますから一言発言いたしたいと思います。それは記念切手のことでございます。郵政省においては従来季節及びその場合に応じて天文地理、その他人文、又自然科学等に対し貢献せられたる人を記念して切手を発行しておられる。これは誠に結構なことで、切手と申しましてもこれは国内のみならず広く世界に流通するのでありまして、その上意匠の斬新と優美とに対しましてはやはり一国の文化を代表すると言つても過言ではないと存じます。ところで今別途陳情書も出ておりますが、今年は丁度我が国の生んだ偉大なる医術界のかたであつたところの北里氏の百年祭に当るそうであります。で北里氏の功績については、私喋々する必要もないかも知れませんが、曾て発行せられた野口英世君と、その功を考えてみますと決して劣らないところの偉大なる、人類に貢献しておられるかたということは申すまでもないのであります。つきましてはこの百年祭を記念としまして、北里君の記念切手を発行するように私ども一つこの場合において郵政省にお願いしたい、かように考えておるのであります。或いは郵政省においてもそういうお考えがあるかも知れませんが、あるようならなお更のこと、若しお気ずきがなかつたならば別途陳情書も出ておることでありますから、一つ御考慮下さいまして是非御発行下さるように願いたいと思います。私その関係者からときどきそのお話を伺つておりますので、極めて結構なことだと思いますので、幸い郵政委員もしておりますから、この大臣の御出席の機会に一つお耳に入れて御検討願いたい、これだけ申上げます。
  73. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) ちよつとそれでは御説明申上げたいと思います。只今仰せの通り北里先生は実に御立派なかただと私どもは感じておるものであります。ただ郵政省がいろいろな先輩の偉人のかたがたを切手にするという措置をとるにつきましては、郵政省がこの人は切手にする価値があるとかないとかいうことを簡單に我々がこれをお話合の上できめるというには、郵便切手というものによつて表彰せられる影響というものを考えますと、非常に愼重にしなければならない、かように私ども考えております。そこで終戰後日本に新らしい、まあ文化というものの運動の一環としても、是非日本の久化に功績のあつたかたがたを切手にしたいという考えかたが、又そうい要望がありましたので、私どもこの取扱についていろいろ考えたのでありますが、これは何にしても各方面の権威あるかたがたの推薦に待つという形をとらざるを得ないだろうというようなことを考えまして、大臣から郵政審議会にそういう推薦の方法並びに発行の可否といつた点の御諮問をして頂きました。郵政審議会でも趣旨は結構だ、併しこれは軽々しく誰がいい誰が惡いということを我々の仲間において議論するんでは、これは又みんなの納得の行く方法ではなかろうというので、更に文部省方面とも協力の上、日本学士院とかそういう各方面の権威のかたがたが集つておられる方面から多数の臨時委員を嘱託いたしまして、昭和二十三年だつたと思いますが、そのかたがたがそれぞれそういう切手にするに足るといつたような候補者を持寄りまして、私の記憶しておるところで間違いがないといたしますれば五十数人候補者が集つたはずでございます。それを各委員においていろいろ検討された結果、大体最後に十八人ばかりのかたが候補者になりました。それを郵政審議会のほうに答申頂いて、現在私どもが切手として出しておるのはそのかたがたでございます。これは昭和三十四年から始めまして逐次切手に出しておりますから、まだ未発行のものがたしか六八ぐらいあつたと思います。大体今年の私どもの切手の発行の予定といたしましては、この残つたかたがただけは是非本年度中に発行を完結いたしたい、かように考えておる次第であります。  そこで北里先生の問題に移るわけなんでございますが、まあそういうふうなかた、恐らく委員会においても北里先生というかたは誰しも知つているかたでございますから、その議には上つたことだろうとは思います。私はどういういきさつで野口先生が残つて北里先生が選にお渡れになつたかということはつまびらかにいたしませんが、そういう事情でございますので私どものスケジユールとしましては、少くとも今年一年この既存の計画を終りまして、新らしい角度からそういう第二次の文化切手を出すなら出すというときに、又それぞれの権威者のかたがたのお集りを願つて審議願うというのが筋としてはやはり穏当ではないか、かように私どもは考えております。
  74. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) よろしうございますか。
  75. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) その百年祭はいつになつていますか。
  76. 石坂豊一

    石坂豊一君 八月頃じやないかと思います。まだ期間はありますから…、十一月だそうです。
  77. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 私からちよつと大臣にお聞きしたいのですが、今小笠原君が質問したうちで、この定員法改正で人を減らすということから関連して、集配局を請負的にしたということでありますが、それが備わらない気持でしようけれどもそういうことに関連してまあ郵政事業全般の採算をどうするかという考えからでしようけれども、特定局の一部を請負化するというようなことも、そうい関連に副うて考えていることがあるのでございますか。
  78. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) お答えいたします。特定局が昔請負的であつたのか、終戰後こうした請負方と違つた形に移つて参りました。その裏には確かに一つの大きな必然性というものがあると思うのです。私はただ終戰後の制度だから元へ戻せといつたようなことは考えておりません。それで特定局は何が故にこういうふうに移つたかということをよく考えまして、この問題の将来を考えてみたいと思つておりますか、今のところこの一部をすぐに請負化するというようなことは制度として私は考えておりません。
  79. 柏木庫治

    柏木庫治君 私はさつきの松井さんの御答弁を小笠原君が受取つたようには受取つていないのです。それは人員は減らさなければならない、使命は遂行しなければならない、それはさつき言つたような人間の場合には人は減らさなければならないから、この部分だけは請負として使命を果す上には誤りはない、だから人を減らす上の合理化の姿の一部分として特定局の一部にそういうことが現れたのだ、これをチヤンスとして特定局の請負を復活する、こういう意味ではなくて、人間が少くて使命を果す、それにはどうしたらいいかということが丁度たまたま特定局の上に請負わすべく、一部分が行われていたのだ、こういうふうに僕は受取つたのですが、どうですか。
  80. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) 今ちよつとおつしやつたのですけれども、駐在集配というのは必ずしも特定局といますか、特定局が多いことは疑いありませんが、必ずしも特定局というわけじやございませんです。ただ非常に或る郵便局が或る集配区から飛び離れた所で、常時そこに行くことができなくて、ぽつんとひとり残つているというような所を指しているのでございます。それで我々がこれを請負化さしたということは、只今柏木委員からおつしやつたよう趣旨でございます。
  81. 中川幸平

    中川幸平君 今特定局長会議か、全国の有志、まあ代表というか、特定局の代表者から、大臣のほうにも陳情が出ておると思う。いろいろ特定局の要望というか改正を歎願して、我々のほうにも来ておりますが、第一特定局長の身分の問題、それを一つ特別職に直したほうがいいんじやないかということも言つております。その他いろいろありますが、何分大臣のほうでお考えになつて頂いておるかどうか、一つ御発表願います。
  82. 佐藤榮作

    ○国費大臣(佐藤榮作君) この特定局の問題は、これはなかなかむずかしい問題であります。過去請負制度でやつて局長等も特別職でやられておりましたが、これはまあその時代的なバツクの下において一応そうい方法でやられたとしか考えられない。この制度が経営の面から見ますと、相当の魅力であることは確かです。従いまして最近のようにだんだん国内の情勢が落ちついて参りますと、旧特定局長のほうからの要望としては只今言われるような強い線が出て来るわけです。それで、私どもこの問題と取組んでみますと、問題はしかく実は簡單なものではないんです。そこで結論が出ないというのがまあ現在の結論になつておるわけですが、先ほど小笠原君からもそれの質問があり、又今柏木さんからもいろいろ御意見も出ておりますが、十分経営の立場から見ますれば、それは相当思切つた経費節約の方法が考えられないことはないでしよう。でありますが、同時に先ほど私も申し上げましたように、郵政事業としては、国民から信頼をされる性格であるということを考え、サービスを提供するという点になつて参りますると、いろいろな疑問が実は残るわけです。その見かたによりまして、立場上からもいろいろの御意見が立つて来るんじやないかと思います。そこで私ども今工夫し得るというようなことを申しますれば、在来の身分関係についてはこれは従前通りこれを守つて行く。併しながら事務の分配の問題として考えたときに、何らか工夫の余地はないか。そこで今の駐在集配というものが請負に移すことができないかとか、或いは終局で共通事務の整理をするというような方法はできないか、いろいろ事務の分配の問題を考えておるわけです。まあその方法によつて、どの程度の目的を達しますか、先ずこれが今の方法じやないか。そこで思い切つて特定局と申しますか、この職員について特別職というものを考える、そうして兼職が許されるとか、その他の活動の自由を與えるとかいうような問題は、一部特定局長、旧特定局長会議ばかりではたく、一部においては相当強い要望のあることは、これは確かであります。併しながら、まだそれをはつきり特別職にするんだというところまでは実は参つておりません。これはまあ今後に残された研究の問題であり、課題だという状況であります。
  83. 中川幸平

    中川幸平君 郵政局という中枢機関がありますけれども、何というても何百の特定郵便局を管轄しておりますので、やはり特定郵便局会というか、まあ会が工合が惡ければ何とか委員会とか何とかいうことを、行政機構の改革の際にお考えになる必要はあるように思いますが、どうでしよう。
  84. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 只今非公式と申しますか、オフイシアルな問題ではないですが、よりよりその種の会合のあることも承知しております。又業務遂行上からも相互の連繋を緊密にするという意味合いに播いては、これは或る程度必要だろうと思います。ただ問題は、最初のお話にありましたように、末端の局長を特別職にし得るかどうか、これへ問題が集中して来るんじやないか、最後には。ところがその問題はそう簡單な結論が実は出て参らないのであります。そこで、先ほど来申上げるようなお話をいたしておるわけであります。只今でも郵政局で通知をする、指令をすると申しますか、業務上の指導をしたり或いは又貯金の滑化であるとか或いは簡易保險の消化の問題であるとか或いは又年賀はがきの消化であるとかまあいろいろ事業を遂行して行く上におきまして、本来の事業計画を達成する上においてもどこかにやはり中心点がないと、書面だけの通達では実は不十分なんです。又各地の実情等をお互いに持寄りまして、そうしてまあ業務の報告をして頂く、これは必要なことではないかと思います。ただ在来の特定郵便局長会議というものは、特殊な地位を與えられておる関係と申しますかな、特別な意義があつたようですが、その種のことは現在は考えられておらないということです。
  85. 中川幸平

    中川幸平君 話はちよつと変りますけれども、年賀郵便の料金の改正の問題を一つお考え願いたいと思うのですが、まだお考えにならんですか。
  86. 柏木庫治

    柏木庫治君 佐藤郵政大臣が大臣になられた時分に、経費節減を考えてみようと言われたのは誠にむべなるかなでありまして、七〇何%も人件費にかかるということは、これはもう独立採算のとれるわけのない問題なんで、経費節減も結構ですが、一つ大いにもうけるというようにすることを考えて、はがきのどこか極めて一角に広告をやる例えばパピリオとか何とか広告を受ける、文化切手と称して古い人を刷ることもこれは非常にいいことだが、これは又はかにその方法もあるので、どこかの一角に、切手及びはがきによつて広告をやつたらこれは僕は大変な收入があるんじやないかと思うんですがね。そのはがきの体裁をそこなわない程度に沸いてですね、裏及び表のどこかの極めて一角に、これははがきなんかによつて広告をやつたということが又新しくもあるし、貧乏な日本だからここまでやつているんだということでもいいんじやないかと思うのだが、これを一つ郵政当局はお考えになつてみたらどうです。すばらしい金もうけをお教えする次第なんです。
  87. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 先ず中川さんのほうへお答えしておきますが、昨年郵便法の一部改正をいたしまして、料金を決定いたしまして、実は年賀郵便の料金がそれで一応解決しておるように私どもは考えておる次第でございますが、なお相当の期間もあることですから、昨年決定した通りで工合が惡いというような御意見でありましたならば、御意見を篤と伺わせて頂きたいと思います。  それから柏木さんのお話でございますが、これは或いは柏木さんからこのような旧式な考え方では駄目だと言われるかも知れませんが、はがき自身についてはいろいろ広告がとれるかとれないか等も研究の余地のあることはたしかであります。いろいろ議論はいたしておるのでありますが、御承知のようにはがき自身が一つの証券である、証券の中に広告をとるということは如何なものであろうかというので只今まで実現しないでおるわけであります。この点は或いは考え方が少し旧式過ぎやしないか。別に支障のないところの線でできやしないか。こういうような御批判もあろうかと思いますが、今までの経過を申すと只今申上げたような意味でこれは別にしてみようかということで只今まで参つております。
  88. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) 柏木先生のおつしやいましたような点も実は私どもまじめに考えたことがございます。そうするとまあ大体先ほど大臣がおつしやつたと同じようなことになるわけであります。一つははがきというものは広告主としてどこに出されたかということがはつきりとつかめない。普通の広告と違いましてそうい一つの弱点があるということと、もう一つは何といたしましても官製はがきというものは国が独占的にやつておる関係もありますから、そこで商売敵の宣伝が入つたものをもらつたほうも、或いは買つたほうもこれはとんでもない印象を持つだろうと思います。そういう点をいろいろ考えてみますと実際問題として果して誰が見ても異存のない広告というものの範囲並びにその広告主が果してどのくらいの広告力を以てこれを使い得るかというような点を勘案いたしますと、そう私どもはがきの広告というものに対して楽観的な結論は持てない。かたがたはがきの表面というものは私ども事務をやつて行く上におきましては何と申しましても相手の居所を書くという意味においてわかりいい、神聖な場所であるということも考えて曲る関係上、これはよほどの効果が見通されない限り、私どもとしてはちよつと踏み切れない問題ではないかというような考え方で只今消極的な考えを持つております。
  89. 柏木庫治

    柏木庫治君 今の説明を承りますと、結局効果だけの問題ですね。よほどの効果という問題でありますが、どこに広告をして行くかわからんということも尤もでありますが、広告の種類によつて日本中どこに行つてもいいというものもたくさんあります。それから効果の問題でありますが、これは予想が付く付かんということは食わんまんじうの味を予想するのでなくて、やつてみる。そうしてやつてみて効果がなかつたときに又考えればいいことであつて、効果だけの問題であるならば、やらずに測定してやめるというようなことは私は今の日本でとるべき態度じやないと思うのです。だからどこへ行くかわからんからというような御遠慮は要らないので、日本中どこへ行つてもいいというような種類もたくさんあるのですから、それは私は要らざる心配をしておるものだと思うのですが。あとの効果は広告力の問題でありますが、はがきが一年にどれくらいでき、切手が一年にどれくらい要るということはおおよそ見当が付いておるわけでしよう。今はがきは本年度において予定はどれくらいですか。枚数にして。
  90. 松井一郎

    政府委員(松井一郎君) 枚数は大体二十億くらいを予想しております。
  91. 柏木庫治

    柏木庫治君 二十億ですね。二十億と申しますと、日本の家数から考えてみましてもこれはすばらしい広告力がありますので、あなたの効果というのがどういうことを、どの程度を金銭的に言うて効果があるかないか、狙つているのかわかりませんけれども、又一面から言えば良い品物というようなものを徹底させる意味から言うても、あらゆる面から考えても私は広告の価値という点、而も郵政省が頭も使わず、労せずに、今みたいな小さな請負をさせてどれくらい收入があるとか何とかいうような問題でなくして、予想外のものがあると思いますので。ただ問題は品が良いか、品が惡いかというようなことになりましようけれども、それは広告の付け方ではがきの品を落さずにできます。若し何なら僕が考案して上げてもよろしい。だから私はこれは積極的に、一つ考慮して頂きたい。
  92. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) それでは最後に私がお伺いしたいのですが、かようにこの行政機構改革に関連しまして郵政省改革案に真向から反対の投書がたくさん来ておる。一千通以上でしような。又各委員諸君にも来ておる。こういうふうに国民全体が心配して曲るのですが、昨日の新聞にも出ていたようでありまするが、政府部内の最近の意向はどんなものでしようか。御説明ができれば一つ聞きたいのですが、速記をやめてもよろしいですが。
  93. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 速記をやめて下さい。
  94. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  95. 岩崎正三郎

    委員長岩崎正三郎君) 速記を始めて下さい。本日は大体御質疑もなくなつたようでありますから、これで散会いたします。    午後三時五十五分散会