○
岩間正男君 もう
一つ論点として研究して置いてもらいたいのは、つまり
連合国でない国、
平和條約に調印してない、殊に
日本と翻訳的の
関係なんかでは非常に深いソ連、中国、こういう所にどういうふうに、今度はこういうものが一方で作られますが、それとの
関連で、どういうふうにこういう問題を解決するように進めて行くか。成るほど
平和條約は結ばれていないわけですけれ
ども、これは
文化的な交流というものは考えなければならない。そうしてまさか
鎖国をとるわけじやないでしよう、
鎖国政策じやないでしよう。経済的にはどうも
鎖国政策が、
共産主義国というものに対しては反共とかそういう
態度をと
つておる。
文化的にはなかなかそうはいかんのです。そうしますと無條約
時代にはどうするか、無論條約が結ばれれば新たな問題として来るでありましようけれ
ども、現実的にはこれは
日本の
世界文学輸入の
立場から見ますというと、
フランス文学、
ロシア文学というものと
日本の
文学とは
切つても切ることのできないところの大きな
関連にあるわけです。中国人においても新たにそういう
関係が今後ますます大きく起
つて来るでしよう。そうしますと、こういう現実的の問題をどう解決するか。どういうふうの
態度を以て
外務省としては臨むかという問題も
文化政策の上において非常に大きな問題にな
つて来る。
従つてこの條約が私
たちはこういうような
法案を作るというと、一方的にはこつ
ちのほうの
権益は
保護するということになるけれ
ども、一方においては無條約国に対して排他的な要素が出て来て、逆に今
言つた経済政策に関する
鎖国政策みたいな方向に
行つて、むしろ向うのほうの文物に対してこれを拒否するというような
傾向が当然今の
政策の進行に伴
つて進められるのじやないかということを危惧する。この点について
外務省としては一体どういうふうな独立後の態勢をとるのか、これは非常に重要でございます。
従つてこの点について十分にこれは研究して答えてもらいたい。私の
質問の
一つの要点はそういうところにもありますから、こういうふうに含んで置いてもらいたい。
相馬君がいい注意をしてくれたものですから、それに附加えて。