○
政府委員(
寺中作雄君)
寒冷地屋内体操場の
計画は、
お話のように六三制と同様の
重要性を持つものであり、
文部省といたしましては、これは
一つのものに
考えておるわけであります。六三制を一品に三十七億とれたという中には
寒冷地屋内体操場の問題を含めているわけなんでございますが、ただ
積算の
基礎といたしましては違うわけでありまして、六三制は御承知のように一人〇・七坪でありますし、
屋内体操場のほうは、中
学校について一人〇・二坪、
小学校について一人〇・一五坪というような
積算がございますので、
従つて要求書の形は
二つに分れるわけであります。で、これを見る
大蔵省のほうが、これを査定する場合にやはり〇・七坪の
完成が先ず第一だという
気持で
計画的に
考えますし、
屋内体操場のほうはこれも大切なんでありますが、
考え方としては前
年度額を
一つ出して、それで六三制のほうに
余裕ができたときには一挙に解決しようというような
考え方もしているのじやないかと想像もされるわけなんでありますが、そういう
意味で私
どもとしては同様なウエートを置き、
重要性を以て
一つのものとして
考えておりますが、実際の折衝なり、結果におきましては、以上のようなことになるということにな
つているのであります。それから六三制の〇・七坪が
大蔵省は
完成していると、
文部省では
完成していないという
食い違いがあるという
お話、これに関する私がこの前
速記を止めて頂いて
ちよつと
お話し申上げたことが今問題に
なつたわけなのでありますが、これは実は六三制を根本的に
計画的にやり直さなければいかんと出発いたしましたのが、二次的出発をいたしましたのが、二十五年の初め、二十四年の終りにおける
調査でありまして、そのときに百四十五万坪というものが
不足坪数として出てお
つたわけであります。二十四
年度においては、それだけを
完成すればいいという
数字であ
つたわけであります。二十五年、二十六年とやりまして、それだけの
数字を引いて行きますと、二十七
年度においては二十三万九千坪というものが残るのでありまして、それを来
年度二十七
年度にやるのでありますから、そこで
大蔵省としては〇・七坪
完成したというようなふうに一応言
つておられるのでありますが、併し実際二十四
年度から二十七
年度の間にはいろいろそこに
ズレが出て来るのでありまして、第一に
人口異動というようなものがございまして、戦災を受けた都市が復興いたします。につれて
人口がそこに帰
つて来る。
田舎のほうは、〇・七坪のうちに数えられてお
つた田舎のほうはもう
校舎は
完成している、多少
余裕が出て来て
都会のほうがつま
つて来る。
都会のほうでは
人口増にな
つて来るというような
状況が現われましたし、又実質的な
児童増というようなものもあるわけであります。毎年々々その年の〇・七坪で具体的な
坪数を計算いたしておりますと、
きりがないということにもなるので、
大蔵省としては、二十五
年度の最初に百四十五万坪というものがあ
つた、その
計画を
基礎にすれば来
年度で
完成できるという一応
数字上の
見解をと
つたわけでありますが、併し実際の面におきまして、只今言いますような人間の動き、或いは
鉄筋補整というような問題も新らしくありますが、これは鉄筋コンクリートにすることによりまして、廊下の幅を普通の
木造建築よりも少し広くしなければならないというような
関係の
ズレも出ているわけであります。こういうような
関係は
大蔵省も認識しております。
文部省もその
資料を出しておるわけなのであります。その差が十五万坪というものにな
つて現われておりますが、これは二十八
年度の
予算審議の際には
是非とも解決してもらうつもりで
文部省は深い決意を持
つております。が、ただその十五万坪を認めさせる
方法といたしまして、私がこの前
ちよつと申しましたように、〇・七坪の
完成ということを言いますと、二十五
年度の
計画から言えば、もう
完成しているのじやないかというようなことも言われるのです。そういう面で、これの名義の付け方についていろいろ
研究をしているというようなことを申上げた次第でございます。併しいずれにしましても、
大蔵省としても、来
年度二十八
年度は何とかしなければならないということを言
つておりまするし、我々もこれを必死にな
つて要求するつもりでおります。又
具体的データも、
調査の結果もいろいろ変
つて来ている点もありますので、その点はもう一度慎重な詳細な
調査をいたしまして、今後に備えたいという
考えを持
つております。