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1952-02-15 第13回国会 参議院 文部委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十七年二月十五日(金曜日) 午前十一時二十一分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
梅原
眞隆
君 理事
高田なほ子
君
木内キヤウ
君
委員
川村 松助君
木村
守江君 黒川 武雄君
高良
とみ君 高橋 道男君 堀越
儀郎
君
矢嶋
三義
君
岩間
正男
君
事務局側
常任委員会專門
員 竹内 敏夫君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
派遣議員
の
報告
—————————————
梅原眞隆
1
○
委員長
(
梅原眞隆
君) それではこれから
委員会
を開きます。 最初に
派遣議員
の
報告
を承わりますが、
高田
さんから第一班の
報告
を承わります。
高田なほ子
2
○
高田なほ子
君 第一班の
視察
の
報告
をいたします。私と
荒木委員
とは、
福井
県と
岐阜
県を
視察
して参りましたが、
福井
県は戦災に会い、いち早く復興に立ち上
つて
おります途上、更に二十三年には、大
地震
によりまして徹底的に破壊された県であります。
岐阜
県は又戰災に会い、大きく多くの
都市
が破壊され、燒失され、又
高山地方
などを含める一市三郡は極めて不便な
山間僻地
でありまして、いずれもこれら災害上、経済上、地勢上、交通上、いろいろな点において惠まれない
特殊事情
に置かれている
地方
でございます。私
ども
はこの
二つ
の県を
視察
いたしました中で、要約しまして、六三
制施設整備
、
産業教育
、
学校給食
、
文化財保護状況
など、及び各地で開かれました
教育懇談会
などの概略を申上げて
報告
したいと思います。 先ず第一番に申上げたいことは、両県のこういう
特殊事情
、非常に
劣惡
な
特殊事情
であるにかかわらず、
県当局
並びに
教育委員会
、
教員組合
、
PTA
など、実に渾然一体の姿を以ちまして
子供たち
のためにあらゆる惡條件を克服するための真摯な
努力
がされておることでありまして、ここには全く
政党政派
を超越した真摯な御
努力
の跡を見ることができました。 先ず六三制の
整備
について申上げますと、
一般
校舍の分には、
生徒
一人
当り応急最低基準
の〇・七坪に対する
福井
県の
不足坪数
は七千三百四十七坪でありまして
岐阜
県では五千四百九坪でありますが、
生徒
一人
当り
〇・七坪までの解消に対する
国庫補助
は勿論、今後〇・九坪或いは一・二坪の線までの
基準引上
に対しまして、
是非国庫補助
が確実に
予算
化されるようにしなければならないということを痛切に感じて参りました。 次に
屋内体操場
の問題でありますが、
福井
県などでは「弁当を忘れても傘を忘れるな」という諺がある
通り
、
冬季積雪寒冷地
であるのみならず、引続き非常に雨が降りますので、一年間のうち約六カ月は校庭の使用が全く不可能であります。発育時期にある
生徒兒童
の健康上、又
教育
上必要欠くべからざるものでありまして、これはむしろ優先的に
確保
されるべきであると思いますし、又私
ども
は
教育
の
機会均等
という立場から、
地域
的な
特殊事情
を
文部省
の
最低基準
にプラス・アルフアーすることによ
つて
、
教育
の
機会均等
の
精神
が実現できるものであるということを非常に強く感じさせられたわけであります。又特に松岡町の
中学校
のごときは、二十三年には
地震
に会い、又
ジエーン台風
に襲われまして、
父兄
、
管理者
などの熱意がありましても、なお今日この
屋内体操場
を建てられないという極めて悲惨な
実情
を見て参りまして、
是非
これらの
建築
の必要を痛感したわけであります。又
岐阜
県におきましても、
飛騨地区
を控え、一市十一郡八十七
市町村
の
地区
において
屋内運動場
の
整備
は全く緊急を要する
事情
にあるので、
予算
において当初
要求全額
九億八千万円を復活の必要が非常に強く叫ばれておりましたし、又
臨時措置法
としましての
立法化
が強く
要望
されてお
つた
わけであります。次に
危險校舍
の問題でありますが、
福井
県では二十年以上の老朽したものが四万三千三百五十坪で、
小学校
の
該当校
は百八十二校もあります。又
岐阜
県では
高山
市においてすら八つの
小学校
、四つの
中学校
、
二つ
の
高等学校
がありますが、これらはいずれも
視察
いたしましたところ、老
朽校舍
でありまして、歩けば
廊下
のささくれで足を怪我する。風が吹き、雨が降れば窓からどんどん教室に入りこんで来る。又
廊下
を歩けば二階の
廊下
がきしんで非常に危險であるという、いわゆる明治三十二、三年頃の
建築
が非常に多く見られました。
危險校舍
の
改築
は、戰時中の疲弊と
中学校
の建設に汲々といたしましたために、その必要を痛感しながら、
市町村
では財産に乏しく、
財政
上
国庫補助
並びに起債に仰ぐほかなく、止むなく今日に至
つて
いる
状態
であります。更に
山間僻地
においては、老
朽校舍
の
荒廃
は誠に言語に絶するものがございます。緊急に改修を
要望
している次第であります。
高山
市では
改築
の場合には、
寒冷積雪地
におけるモデル・スクールにしたいという
意向
が極めて強くありました。 ここで私が特筆大書して大きく申上げなければならないのは、いわゆる
高山
市を含む
僻地教育
の問題でありますが、私
ども
は実はその
僻地
を
視察
する予定であ
つたの
ですが、非常に雪が深いために、その
僻地
の
実情
を伺うことができなか
つた
わけであります。そこで詳細それらの
地域
に
関連
があるかたがたからの御
報告
を伺うことができたのでありますが、例えば大野郡の
白川
村というあの日本にただ
一つきり
ない
家族制度
の画然として残
つて
おる村の
加須良分教場
のごときは、冬になると熊がいつも現われて本年もすでに七頭の熊がとれた。その
加須良分教場
の
校長
さんが、丁度十二月の末に
お父さん
が亡く
なつ
たという知らせを受けながら、雪が深いために亡父の霊前に行くことが遂にできず、雪の融ける五月にな
つて
漸く
お父さん
のお墓にお参りすることができた、こういうような非常にひどいところに、又それらの
分教場
の
荒廃
した姿は写真にも収められまして、まるで
鶏小屋
か、
豚小屋
のようなところに、実に苦しい
教育活動
を
教員諸君
が続けられておるのをつぶさに伺いましたし、更に
吉城
郡のごときは、誠に
山間僻地
の中にありまして、
教員
の
交流
の際などにおきましては、殆んどその
先生がた
が転任をされる場合に誰一人泣かない者はない。
吉城
郡の或る
学校
の
先生
は、
荷物
をまとめ、妻や
子供
の手を引いて
一つ
の峠を越えて次の村に転勤されたそうでありますが、その峠の
名前
は
びつくり峠
という
名前
が付いておるそうであります。余りに長い峠であ
つて
、そこへ来てびつくりしてしま
つた
。その峠を越えて行くと又その次の峠がある。妻も
子供
もすでに疲れ果て、
荷物
を引く
校長
さんの手も疲れ果てて、その峠の中腹に立
つて
しみじみと行く先を案じまして、どうしたらよいか、この峠の
名前
を
思案峠
と呼ばれておるわけであります。その
思案峠
を更に越えて、行け
ども
行け
ども
峠が続いて遂に夕闇が迫り、妻も子も泣き出し疲れ果てて、そして御本人も又全く疲れ果てて、もうこれでは職をやめなければならないのじやないか、ここで
辞職
を決意したというようなことで、
辞職峠
というような
名前
さえもあるのであります。
教員
の
交流
というようなこと、或いは
教員
の定数というようなことは、とても
机上プラン
では解決できない幾多の問題が山積していることを、私
ども
はこの
岐阜
のいわゆる
僻地教育
の
報告
によ
つて
把握して参
つた
わけであります。 次に
産業教育
の問題であります。
高等学校
における
産業教育
については、
財政
上の
窮乏
からその
施設設備
の
必要度
を満たすのには誠に縁遠いものがございました。
岐阜
の
農業高等学校
を
視察
いたしましたが、
農業科
については
近代的農機具
と、これを使用するために
教育訓練
を施す
農業工作設備
を中核とし、
農産加工
、
有畜農業
に必要な
施設設備
の
充実
を図ることが非常に大切であると思いました。
工業方面
では大垣の
工業高等学校
を
視察
いたしましたが、
工業科
については非常に
設備
が古く、
近代工業教育実施
上極めて不適切不十分である、これを改革する必要がありますが、これらの
設備費
は主に御
父兄
からの寄附などによ
つて
多く賄われておることを私
ども
は見て参
つたの
であります。
商業科
については
商業実践
の
施設
及び
設備
の
充実
を急速に図ることが大切である。
中学校
における
産業教育
については
内容
の
充実
が極めて大切である。又優秀な
教員
を
確保
すること、これについては
教員
の再
教育
が必要であること、更にこの中の
先生方
の
お話
によれば、非常に
教員
の
待遇
が惡いだめに、他の
待遇
のよい方向に優秀な技術を持
つて
おる
先生がた
がどんどん流れて行く
傾向
があ
つて
、
教員
の
確保
については非常な困難を来たしておるという
お話
がございました。
中学校指定研究校
は一
県当り
五校にな
つて
おりますが、
中学校
の
職業指導
の
重要性
からもつと増加してもよいと考えられました。
産業教育振興
のためには優秀な
教員
の
確保
が必要であり、
職業科教員
の
養成機関
の
充実
が
要望
されております。
産業教育振興法
第十
五條
の
財政的援助
の場合、
文部省
の定めた
基準
にまで高めようとする場合、これに要する
経費
については
予算
の
範囲
内で援助することにな
つて
おるが、
基準
に近いものに援助するのは勿論でありましようが、
地方財政
が極めて
窮乏
しておりますころでは、この高い
基準
になかなか達せられない
状態
でありますから、このような
学校
にも
是非
援助してもらいたいという
意向
がございました。
定時制高校
は
勤労青年
を
対象
としておりますが、
地域産業
との密接な
関連
から重要でありますので、この
施設
の
国庫補助制度
の確立が大切であるという声が高くありました。 次に
学童給食
の問題であります。
福井
県では
学校給食
の目標は、
家庭
の食生活の改善や県民の
食糧事情
の緩和などを図ることも考えられてはおりますけれ
ども
、やはり
教育
の灘会均等という一線を強く主張され、又その
実施
について極めて真摯な
努力
が拂われておりました。
福井
県では二百三十七校のうち百七十六校
実施
しております。
生徒数
は九万九千三百九十六人中九万五千五百三十二人が
給食
を受けております。一回の
給食費
は市が七円五十銭、郡部になると三円五十銭でございます。
給食炊事婦
は
実施校
百七十六校中五十三校でありまして、他は
父兄
のお手伝い、或いは
教職員
の過重な
負担
によ
つて
この
給食
が賄われてお
つた
わけであります。更に
生活保護兒童数
は、九万五千五百三十二人の
給食
を受けている
兒童
の中で、
生活保護兒童
が三千三百四十人、準
生活保護児童
が二千三百十五人の多きに上
つて
おります。
福井市内
の
湊小学校
の
給食室
の
施設
を
視察
したが、よくできておりまして、又
給食婦
を
指導
する
先生
が誠に十分な
努力
が拂われておりました。
福井
県全般の
給食
に対する声は、今後
給食費
が三百円或いはそれ以上に
値上り
をした場合、到底それらの
負担
に堪えることはでき得ない。現在の
負担
でさえも
PTA
或いは市、
県あたり
などからの
補助
を受けておるものが非常に多いので、それらの多額な出費は到底
負担
し得ないという声が非常に高く、
現行負担
以上の
負担
は何としてもこれは改めてもらわなければならないという
懇談会
の席上における声が非常に高くありました。
岐阜
県でも
市制地
五市に
実施
されて、
学校
数六十三校、
実施兒童数
は五万六千二百九十三人に達しております。
経費
は一回が七円から八円でありますが、現在は十円以内に大体な
つて
おるようであります。
岐阜市内
の
京町小学校
の
給食状況
を
視察
いたしましたが、
施設
、
洞営業
に大変いいと思いました。
経費
については、
学校給食
の実績に鑑みまして或る
程度
の
値上り
は止むを得ないとしましても、第一点は現在の
程度
の
父兄
の
負担
でやらなければならない。これ以上は
負担
し切れない。現在の
対象人員
を減らすことはなく、このままむしろ拡充して継続すべきであるという声が高ま
つて
おりました。更に現在の
学校給食
において
脱脂粉乳
は
最低
の
負担
において最大の
栄養面
の
効果
を挙げております。それで現在の
脱脂粉乳無償配給
が有料となります場合、
国庫
が全部
負担
し、
給食
を継続するよう
要望
しておりました。たとえ最惡の場合でも三分の一以上を
国庫補助
することを
要望
しております。特に感じましたことは、
給食設備
も重要ではありますが、同時に
給食
の
指導者
が
適任者
である。献立、
栄養指導
、
衛生管理等身
を以てこれに当
つて
おるのを見ましたが、これに対しては
是非
いい
適任者
が更に必要だと思
つて
おります。特に
岐阜
県下の
僻地
における
兒童
の
給食
問題は極めて重要な問題でありまして、ややともすれば
都市中心
に
学童完全給食
が行われ勝ちの
傾向
にありますが、カロリーの足りない
僻地
にこそ、惠まれない
僻地
にこそ
完全学童給食
の
国家負担
による
実施
が極めて
教員各位
の口から強く叫ばれていたことをここに私は大きく御
報告
しなければならないのであります。 次に
文化財保護状況
の問題であります。先ず
福井
県においては現在指定されているものは、
重要文化財
として九十二、
重要美術品
は十四、
史蹟名勝天然記念物
は二十五点おります。
文化財保護委員会
では、
重要文化財
として二十五年に
神宮寺仁王門
を応急
修理
し終えております。
重要美術品
には例えば
建造物
として柴田氏住宅があります。又
史蹟
として
新田義貞
の
戰歿伝説地等
があります。又
委員会
として現に着手しているのは、
神宮寺本堂
、越前では
丸岡城天守
があり、それぞれ一千有余万の
工事費
を予定して、三カ年の
継続事業
として、
一つ
は大
修理
、
一つ
は再建に着手しております。併し
小浜地方
にも多くの
文化財
が集ま
つて
おり、これらに着手するのは今後の問題であります。
小浜地方
の
文化財
は誠に地の中に埋れておる
文化財
でありまして、みすみすこれらの
文化財
が保護されないために、無意識のうちに流失される危險性のあることを強く私
ども
は確認して参
つた
わけであります。
財政
上の
窮乏
から、これらのものが手が付けられないでおりますが、
文化財保護法
の
施行
と共に、漸く
社会
の
関心
を喚び起し、
保護育成
に当ろうとする声が高くあります。 次に、
岐阜
県の
高山地方
に赴きましたが、
視察
しましたのは
国分寺本堂
であります。これは
室町時代
の建物で、この
修理
には
国庫補助
として七百五十万円を交付されることにな
つて
おりました。
高山地方
には又祭りの特殊な屋台がありまして、これは全部で二十三台、これを維持
修理
するには一台に約八万円を要するものでございますが、目下
重要文化財
として申請中の由であります。更に
史蹟
として
飛騨国分寺塔址
、
高山陣屋跡
があります。特に
白川
村の
民屋
が調査されております。
無形文化財
として、神楽、
獅子舞
、
闘鶏楽
、
雅楽等
があります。いずれも
文化財保護法
の
施行
と共にこれから保護されようとしておるものであります。ただ
地方
の人々の
文化財
に対する
関心
がまだ非常に薄く、この
文化財保護
という面については滲透しておらないことと、
地方
の
社会教育課
における
文化財
の
予算
がいずれも殆んど零に等しい
状態
にあるということ、この
予算
は少しずつ計上するよりも、できることなら今
荒廃
しかか
つて
いるのが多いのであるから、むしろ数年のうちに思い切
つて予算
を計上して、重点的に一度に改修してしま
つた
ほうが、
予算
の上でも
経費
が少くなるのではないかという御意見が高くありました。 結論として、この
二つ
の県の
要望事項
を申上げたいと思いますが、第一番に、
積雪寒冷地帶
の
屋内体操場
の設置は
一般父兄
の非常に強い
要望
でありまして、どこを
視察
いたしましても、一番真先に出て来るのはこの
屋内体操場
の実現の問題でありました。 第二番目に六三
制施設
の
整備
、特に
危險校舍
、戰災
都市
の
学校施設
については、果して
中央
ではどれだけの
関心
を寄せておるのだろうかというように、
中央
の
教育予算
に対する
批判
の声も又極めて高いものを私
ども
はここに発見して、これらの
要望
は非常に強いということをここで申上げます。 次に、
育英制度
の
充実
の問題、又
義務教育
の
就学
についても
就学奨励制度
について考えてもらいたい。又
教育扶助
については厚生省の所管であるが、
文部省
でこれは考えてもらいたいという
要望
。 第四番目に、
学校給食
については今後
父兄
の
負担
が増大しないように継続してもらいたい。 五番目に、
PTA
では現在の
教育
がただ博識に流れて、宗教的、道義的な
精神力
を忘れられておるようである。
中央
での適切な御
指導
と強力な施策を
要望
しておりますが、これと並行して
基礎学力
の
充実
にもつと重点を置いてもらいたいという声がありました。 次に、
教科書
の
値段
が非常に高過ぎる。子弟を多く持つ
家庭
では甚だ困るので、
教科書
の
値段
がもう少し低廉であるような方策を講じてもらいたい。 七番目として、
産業教育振興法
で四條、
五條
、六條において、
岐阜
では現に四條を
実施
してお
つて割合
に
効果
が
挙つて
おる。
是非
この諸
條項
についてはもう一度御
研究
が願いたい。 第八の
要望
として、
教職員
の
行政整理
についてはすでに余裕はない。特に
僻地教育
の
実情
においては到底
机上プラン
で割切れるものではない。
教員
の
行政整理
に対しては絶対にこれはやめてもらわなければならないし、そういう方針に対してはこれは十分に
考慮
を拂
つて
もらわなければならないという強い
要望
がございました。 次に、
地方教育委員会
を人口十万以上の
都市
に設置することを
要望
する。又
教育委員
は
公選制
でなければならない。今問題にな
つて
おるようですが、当
地方
では
公選制
の強い
要望
がありました。 次に、
婦人代表
から、特に
教育財政
上、
中央
で削減されると
地方
も非常に圧縮されて困るから、
中央
においては
教育費
の
確保
ということについて十分な
考慮
と協力が願わしいという声がありました。 次に、
恩給金
で、
地方公務員
は
任意加入
であるが、
是非強制加入
にしてもらいたい。 次に、六三制については
父兄
の
負担
が余り大き過ぎる、
高校
への入学が遅れる、
教職員
の数が足りないなどで
父兄
の信頼がなかなか得られないので、六三制について種々の
批判
が行われるから、これらのことについては
内容充実
ということについて主眼をここに置いてもらいたい。 次に、
山間僻地
の
教育振興
にはこれは
是非
強力に推進してもらいたい。
山間
では有資格の
教員
が得られないで助教諭で殆んど間に合わせておる。それで二カ年の
教員養成所
を
是非高山あたり
にこれを設置してほしい。 もう
一つ
は、
山間
に
屋内体操場
がないから、これを
是非国庫補助
で実現してもらいたい。
義務教育国庫負担法
を法制化してもらいたい。この
僻地手当
の
増額
、
先生
もときどき遭難するような
山間
、又一日の
認定講習
に行き帰りするのに、行きに二晩も泊らなければならない。帰りも又二晩も泊らなければならない。このような
山間僻地
に
手当
が乏しいので誠に困る。 こういうことのために
教員
が
都会集中
というような
傾向
を持
つて
おるが、これは
是非山間僻地
の
教員
の
待遇
というものについて
僻地手当
の
増額
というものが
要望
されております。 次に、
青年学級
については必ず
指導主事
を置いてもらいたい。又
指導
に、農林、厚生、
青年団
、
組合
、
文部等
の各系統で末端は分裂をしておるから、一元的に統一して
青年学級
の適切な
教育指導
というものをや
つて
もらいたいというような
要望
がございました。 以上で
報告
を終ります。
梅原眞隆
3
○
委員長
(
梅原眞隆
君) 何か御質問ありませんか。
岩間正男
4
○
岩間正男
君 私は別の問題ですが、私の不在中のこの前の
木村
君の我々
一行
の
視察報告
の中で以て訂正願いたい点があると思うのであります。というのは、大体我々の中で
話合い
をしてお
つたの
では、
高良
さんに
一つ
これは
報告
してもらいたいというように私は希望を申述べておいたはずであります。それからどういう
報告
をするのか、
報告
の
内容
については
事前
に打合せをなさるということが我々の規定であります。そのことについて調べ質してみますと、どうも個人的な
主観
も入
つて
おる。こういう点について我々必ずしもそういう
見解
はとらない。例えば
高知
県におきまして、
高知
、
徳島
を見たのでありますが……。
梅原眞隆
5
○
委員長
(
梅原眞隆
君)
速記
を止めて下さい。
岩間正男
6
○
岩間正男
君 いや
速記
は付けておいて下さい。
梅原眞隆
7
○
委員長
(
梅原眞隆
君) それじや
速記
を……。
岩間正男
8
○
岩間正男
君 それから
徳島
県では
一般
の人が出て来て
効果
は
徳島
で非常に
挙つた
、こういうような
報告
がなされたのでありますが、これは原案を、
報告文
を作成した
事務
のほうから聞きますと、これは当人の個人的な
主観
のようにな
つて
いるのであります。そういう点から考えまして、
報告
は飽くまでこれは
一行
のやはり承認したものとして私は
報告
して頂きたい。
木村
君幸い見えましたから、そういう点についても明らかにしてもらいたいのでありますが、我々は全然
見解
を異にするものであります。例えば
徳島
がそういうものは
成績
が
挙つて
お
つて高知
では挙らなか
つた
、こういうような言い方は
我我
は承服できないのであります。殊に我々の見て来たところでは、
教員
の自主権或いは
教員
が教権を守り抜くというような、そういう
一つ
の確信におきましては何ら……
高知
は
徳島
より私は堂々たるものであ
つた
と思うのであります。そういう点で
成績
が
挙つた
とか、どうとかというような問題については、これは個人的な
主観
で
報告
されてはかなわない、こういう点についてはこれは取消してもらいたい。(「
報告書
を見ろ」と呼ぶ者あり)そういう点で私はその点
報告書
は
あと
で詳しく見ますけれ
ども
、そういう点で
報告書
が大体我々の承認したものでない、而もいろいろ聞いて見ますと、全部その作成から外れた
主観
的なものだということでありますから、私は問題にしているのであります。(「
報告書
を見てから言え」と呼ぶ者あり)そういう
主観
的な点について、
一行
の
見解
として出されるということは甚だ迷惑であります。そういう点の、
主観
が一致しない点は省いて
報告
するのが公式な行の
報告書
であるということを私は確認しておいて欲しい。今後の問題もあることであります。ついでに申上げますが、
教員
が出たとか、それから
一般
は出なか
つた
ということは、これは
事務
的な
一つ
の手落ちであります。我々としましては全部
PTA
並びに
教育委員会
或いはそういう
教育
の、いろいろ
教育
庁の
諸君
或いは
教員組合
、こういうところをできるだけ広い
範囲
にこの
懇談会
に
出席
を願うように
事前
に通知をして欲しいという
要望
を
事務
のほうに通じたのでありますが、
事務
のほうではその手続をとらなか
つた
。こういうことが
あと
で旅行中わか
つたの
でありますが、そういう事柄も起
つて
おると思うのであります。そういう点についてやはり公正妥当な
報告
がなされることが望ましいと思うのであります。折角
木村
君に我々の留守中は
報告
して頂いたのでありますが、私はこういう観点から、大体
木村
君でなく、
高良
さんがどつちかといえば中だろうから、中をと
つて
高良
さんにや
つて
もらうことを私は
要望
してお
つたの
でありますが、これもどういう形でそういう変更をされて、而も
主観
的なものを加えるか。これは些些たる問題のようでありますけれ
ども
、この点は明らかにしておくことが今後のために望ましい、こう思うのでありますから、あえて発言いたします。(「
報告書
を見ろよ」と呼ぶ者あり)
矢嶋三義
9
○
矢嶋三義
君 先般
木村委員
から代表して
報告
を承わ
つた
わけでございますが、同一班の
岩間
君から
只今発言
がございましたが、これは第三班の不統一がもたらしたのであ
つて
、本
委員会
としては迷惑千万に私は考えます。
従つて
第三班の
視察団
のほうで改めて検討されて、先般
報告
された、
速記
にも載
つて
おりますので、これを訂正すべき点があるならば、次回の
委員会
において、第三班の総員の責任において然るべく訂正して頂きたいと、こういうことを申上げます。
梅原眞隆
10
○
委員長
(
梅原眞隆
君)
只今矢嶋
さんから御提案がありましたが、そういうふうにして、
一つ話合い
を願うことに御異議ございませんか。
木村守江
11
○
木村守江
君
只今
途中から参りまして、
岩間
君の申されたことが私の
報告
のどういう点に相違があ
つたの
かちよつとわからないのです。私も実際は
岩間
君が言われた
通り
に、
視察
の
報告
を私がしようとは思
つて
おりませんでした。突然
委員会
に出て参りまして、
事務局
から
報告
をするようにというようなことでありましたので、一緒に参りました專門員の原稿を殆んど読んだ
程度
でありまして、別に何ら私意を挾さむというようなことはないと思うのであります。ただ
視察
中に
岩間
君は御承知の
通り共産党
でして、共産党の見地からいろいろ
教育
上のこと等を述べられまして、私と
岩間
君とは根本的に意見が違いまして至るところで意見の相違があ
つたの
でありまして、そういう点をですね、
岩間
君の言うような点を
岩間
君はいいと思
つて
おるでしようし、私の思
つて
おる点は私の述べることをいいと思
つて
いるのでありまして、そういう点を強いてどうこう申上げた次第ではなく、ただ感想として一言、二言申上げたと思うのでありますが、そういう問題を今この
委員会
で取上げて論議すべきじやないと思うのですが、若しも問題にしなければいけないような問題がありましたならば、これは
速記
録を読んでから、最も愼重なる態度で人を
批判
すべきだと思う。何もわからないで、実際どこのところがどうなのかわからないで、そうしていい加減でそんな問題を持ち出して論議するのはどうかと思うのですが、そういう点どうぞ
委員長
から適正なる方法をと
つて
頂きたいと思います。
矢嶋三義
12
○
矢嶋三義
君 議事進行……。私はこれは先ほど申上げた
通り
で、ここで論議すべき問題でないと思います。確かに
報告
する場合に、同じ派遣団に加わ
つた
岩間
君の了承を得ないものを
報告
するというのは、やはり私は第三班の不統一と私は表明しましたが、やはり手落ちであ
つた
と思います。それをどういう形で調査して意見がどうだ
つた
、こうだ
つた
と、ここで
速記
を付けて持ち出すのは甚だ文部
委員会
として迷惑千万です。
従つて
私はさつき提案したようにお取計らい頂きたい。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
梅原眞隆
13
○
委員長
(
梅原眞隆
君) それでは
一つ
今の
矢嶋
君の……。(「ちよつと意見を……」「言わしたらいいじやないか」と呼ぶ者あり)
岩間正男
14
○
岩間正男
君 私は今後の
報告
のやり方についても、同時にこれは質しておきたいから言
つて
おるのです。何も見ていないのじやない。
事務
の手落ちかも知れない。私の
一行
としては
木村
君とは意見が対立したところがあるから、中をと
つて
高良
さんにや
つて
もらいたいと
要望
したのです。それを君たちが了承しようがどうしようが、私はそれに対して了承していない。而も問題にな
つたの
はその件以外のことを発言していることを私は言
つて
おる。今聞いて見ますと、明らかに
教育懇談会
の問題については何ら起草者はいない。起草はしていない。まさしくそのことについて私は問題にしておる。意見の統一なくして仮に私に相談されなくても、これは時間的に間に合わなか
つた
ということも事後に了承していいと思います。それは皆さんが、三人の意思がとにかく統一されたものの以外についての発言について、やはり重大な我々としては見逃すことのできない性格のものがあるから、その点について私は言
つて
おるのであります。なぜそういうものを、
主観
的なものを、それは私の
主観
であるとか言
つて
報告
とは別に言われるならば私はあえてそれは言わないが、
報告書
であるということで我々も了承した形においてそういうことが、先ほど申上げましたような問題が承認されたとすれば、それは
我我
大いに意見があることなんです。これは
教育
に対する根本問題なんです、実際は……。我々が
視察
に行
つた
ときに、六時か五時頃まで残
つて
お
つて
、授業を見せるために
子供
を残して見せてくれるというのが
教育
の実績が上
つて
いると考えるか、或いはそうでない、
当り
前の姿を(「議事進行」と呼ぶ者あり)見せる
教育
が(「つまらんことを言うな」と呼ぶ者あり)本当に
成績
が上
つて
いるか、そういう問題になりますと、その問題は非常に判断の微妙な問題、実際問題、(「つまらんことを言うな」と呼ぶ者あり)この問題については、いずれ
矢嶋
君から発言あ
つた
ようにされていいですが、その手続方法については、これは質しておいて頂きたい。これは
内容
とは別問題ですから……。
矢嶋
君が言われた
内容
の問題については、それはその
通り
。併し今後手続については、今から質しておかれることは本
委員会
のために何らマイナスではないと思う。そこの点明らかにして頂きたい。
梅原眞隆
15
○
委員長
(
梅原眞隆
君) それでは今
岩間
さんからもこの
報告
に関することに関して、今後一層周到を期したいということがありましたが、(「異議なし」と呼ぶ者あり)これはこの次の理事会で相談をいたしまして、又
お話
をしたいと思います。 今日はこれにて散会をして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
梅原眞隆
16
○
委員長
(
梅原眞隆
君) それでは散会いたします。 午後零時一分散会