○
政府委員(
久保田藤麿君) 二十七年度の
給食を現在のような姿を変えないで継続いたしたいという
希望において変
つておりません。その
やり方を先般も
お話申上げておるはずでありますが、従来私
どもが
大蔵省に要求しております形は、
ミルクを外した
給食というものは栄養の
関係から
言つて、私
ども意味がないという点を強く主張いたしておりまして、
ミルクを国で保障してや
つてもらいたいという線を出して来たわけでありますが、その後いろいろな
関係から
食糧改善、又は麦を米に代えて、
食糧政策の上からい
つて国際的な歩みに乗り替えさせるという
一つの
仕事があ
つていいはずだから、米を輸入する代りに麦を輸入して
粉食に折角馴らそうという
一つの
政策に乗つか
つて、その
実施舞台である
学校給食というふうに持
つて行こうというようなことからいろいろ
計算をいたしましたところ、大体米を麦に乗り替える結果、
米自体の
値段と麦の
値段の差、それから
米麦にそれぞれつけられなきやならん
価格差補給金の差、その合計したものが大体三十六億ばかりになるのでございます。逆に
小麦を従来のように
無償で
児童に提供してもらうと大体四十四億ほどの金がかかります。丁度私
どもが
給與ベースの
計算から、一旦勘定しましたものが
父兄の当然に
負担し得るはずであるという
金額と、事実上栄養なり、又
学校給食としての実質的な形を
考えまする
給食の單価とのその間に差がありまして、その差を補
つてやるという
建前で
計算いたしましたものが三十三億ばかりになる。いずれも似通
つたような
数字がそこにまあ出て参るわけでありますが、そういう
数字から
考えていわゆる
給與ベースの線から
父兄が
負担し得るはずの
金額に対して、実際に
給食が
効果的に行われなきやならん、又行わせるに必要な金との間の
差額というものを、私
どもは
予算として要求いたしたいという形に置き替えて来たわけであります。この
予算を
大蔵省は……、まだ正式のところにまで私
ども持込んでおりませんが、今
農林省の
食管と
折衝いたしておりまして、
食生活改善の費目として
農林省の
一般会計に乗つけてもら
つて、それを
食管特別会計のほうに流して行けるという形をとれば、一応事務的には完結した線が出るのじやないかという線で今
折衝いたしております。本筋から申すと、
文部省の
予算に
学校給食の
予算として乗つけて、それを
食管の
特別会計のほうに流して行くという
方式も
考えられます。当面
食管の
一般会計から
特別会計に流すような流し方のほうが、
割合に抵抗がなくて実現がやさしいのじやないかという面もございますので、目下そういう
折衝にいたしております。
自由党の
総務会、
政調会にもいろいろ御相談申しておりますが、又その辺の御協力も頂いて
食管の
会計をそういうふうにいじるという限度で或いは法律を作ります立法的な
措置も必要かと思
つておりますが、それらの形を実現いたしますと、大体現在
ミルクと
原麦が
無償で提供されておりますものと大差なく実際の
仕事が動かせられるのではないかというふうに
考えております。いずれにしても、多少の
増額といつた線が出ますので、
生活保護法の
関係の分の
金額を、まあ現在大体三%少々の比率で出してもら
つておるわけでありますが、これをその後倍額くらい殖やしてもら
つて、その間を無理のないような姿で、これを現在のように運んで行きたいというふうに思
つております。いま一点、従来向うから頂いておりました
原麦が分量的に限られておりました
関係から、そのときの
條件として、先ず
市制地域だけに
限つてこれを実施しろという枠にな
つておりましたものを、今度は少くとも国内的に処理をするわけでありますので、
市制地域ということに限らないで、従来かねがね申して来ておりますように、
設備と意欲とそれに対する
負担と、この三点から
考えて、
市制地域でなくても有効に
給食が行えるという
舞台の
学校というものにはそれぞれの手当をして行きたい。先般来申しておりますように、従来四百万に
限つておりましたものを大体五百五十万
見当に増して、
児童の
対象の数をそれだけ増しまして実施いたしたい、こんなふうに
考えております。又
予算の
見通しというような点については、まだ申上げるほどの
段階に至
つておりませんが、このことの正しさ又
効果とい
つたようなことについていささかも疑点のない問題と自信を持
つておりますので、思い切
つてこれに取つ組んで行きたいというふうに
考えております。