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政府委員(
窪谷直光君) 警察予備隊
関係の資料につきまして御
説明申上げます。
第一項につきましては、別に不動産の調書を提出してございますので、それで御覧願いたいと思います。
只今までのところ、ここに掲げましたものが現在予備隊が恒久的に使
つておるものでございます。そのうち予備隊自体で購入をいたしましたものが今日までで二十九万四千坪ということに相成
つております。そのうち宅地が二十四万坪でありまして、
農地を買いましたものが四万七千坪ということに相成
つております。それから更に公共団体所有の土地を使わして頂いておるものがございますが、それはその下のほうに書いておるものでございまして、三十二万五千坪、そのうち宅地が九万二千坪で、曾
つて農地でありましたものが二十三万三千坪というふうなことに相成
つております。それからそのほかに演習等で随時地元のかたの御承諾を求めて使
つておるのがあるのでございますが、これが私
どものところではまだ全国的に調査が行届いておりません。現在取急ぎ調査をいたしておる状況でございます。
それから第二項につきましては、金額の多額に上りますものは地方からの申請によりまして、中央でそれを審査をして地方に予算を配付して、それで支拂
つておるという状況でございます。金額の多額に上りませんものは、各部隊にあらかじめ配付をいたしました資金の中から、その
使用料を安排
つておるという状況に相成
つております。ただこの支拂の状況が必ずしも円滑に行
つていないということを各
方面から最近になりまして聞いておるのであります。これらの
実情につきましても、目下調査を取急いでおります。できるだけ早い機会にその処理をいたしたいというふうな考えでおります。
三項につきましては、現在予備隊で
使用しております土地が、先ほど申上げましたように買收をいたしまして使
つておりますものは営舎があります。その敷地及びそれに附属いたします構内と申しますか、営舎構内というのが殆んど全部でございます。これらにつきましては、返還という問題は恐らく起らないと思うのでありますがそのほかに随時地元の御承諮を求めて
使用いたしております土地で、御迷惑をかけておるものにつきましては、何かはかに適当な土地がございますれば、それとのやり繰りということは是非とも考えて行きたいというふうに考えております。
それから第四項の今後の
使用の問題でございますが、警察予備隊だけのことを考えて一応私
どもの希望的なことを申しますと、警察予備隊は相当機械化された部隊でございますので、相当大きな訓練場と申しますか、演習場と申しますか、そういうものが必要なわけでございます。現在七万五千の配置を四つの管区に分けておりますが、それぞれの管区に大きな訓練場として一カ所千二百万坪
程度のものが一カ所ずつ欲しいということであります。ですから一管区内に二百五十万坪乃至三百万坪
程度のものを三、四カ所欲しいということであります。それから更に営舎の附近に二十五万坪乃至三十万坪
程度のものが必要であるということにな
つております。それから更に営舎の構内と申しますか、或いはそれに附属した土地といたしまして、これは極く初歩の基本的な教練をやる場所でありますが、むしろ構内というふうに考えて頂いたほうが適当だと思われるものでありますが、これが各営舎ごとに三万坪乃至六万坪
程度のものが、訓練を理想的にや
つて行きますためには必要なわけであります。ところがこの
日本の狭い国土ではなかなかこれだけの訓練場を入手するということは非常に困難と申しますか、不可能に近いような問題とも考えられるのでありまして、差当り二十七年度予算におきましては、
北海道地方に、これは大
部分が原野であ
つて、別に
農林経営について先ず大した
支障はないんではなかろうかと思われる候補地を選びまして、それを一カ所購入をいたしたいという
計画を予算に計上いたしております。それから更に一番小さい三万坪乃至六万坪と申しましたものにつきましても、これは是非とも最小限度のものでございますので、これの入手の予算を二十七年度予算に計上いたしております。それ以外の地方におきまする大きな訓練場の問題、更に中訓練場、それから営舎の附近の二十五万互至三十万坪というふうなものにつきましては、もう少し事情を調査した上で処理をいたしたいというふうに考えておりまして、予備隊費の予算の計上にはこれを差控えておるような状況でございます。これらの点につきましては、現在連合軍が
使用いたしております訓練場の共同
使用ということも考えられますし、又そのうち或いは
日本側に返還になるようなものもあるかも知れません。まだそれらの状況がはつきりいたしませんので、そういう状況をはつきりさせました上で各
方面のことを考え、適当な対策を立てたいというふうには考えておるのでありますが、目下のところ各種の状況が判明いたしませんために、二十七年度予算には極く最小限度のものだけを計上いたしたわけであります。従来この入手いたしましたものにつきましても、先ず国有地の
利用ということを私
どもとしては第一に考えておるわけであります。それから公共団体等で提供できるような土地、更に
山林、原野、
山林と申しましても原野に近いような
山林のものを先ず物色と申しますか、調査をする。
農地、
開拓地等につきましては、できるだけこれを避ける方針はと
つておるのでありますが、中にはこういう土地も或いは御割愛を願わなければならんような事態も起
つて来るのではなかろうかというふうに考えておる次第であります。併しながら方針といたしましては、できるだけこれを避けて行きたい方針は従来ともと
つておるわけであります。将来といえ
どもこの方針は変えないという考えでございます。
それから次の第五項の
使用料及び補償金額の基準と申しますか、という問題でございますが、これは私
どもが過去におきまして入手をいたしました経験から申しまして必ずしも全国的に適用できる算定基準ができるであろうか、どうかということを若干危ぶんでおります。入手をいたします場合には、その地の
農業委員会等の
意見も十分に聞いて処置をいたして参
つたのでありますが、各地の慣行と申しますか、慣例と申しますか、そういうものが若干の開きがあるようでございます。例えば自作農等につきましても、二年、三年というふうな地方もありまするし、やや長い地方もあるようでありまして、必ずしも全国的に一律の慣行でもないようであります。併しながらこれらに何か全国的な
一つの目安になる基準があれば、私
どもが仕事につきます上についても、又その土地を
使用さして頂くかたがたにと
つても両方に便利なものでございますので、
農林省、大蔵省、又同様の事情にあります
特別調達庁と相談をいたしまして、適正な算定の基準を至急に作りたいというふうに考えておる次第であります。それからこの
使用料等の補償金の予算的な措置でございますが、二十六年度につきましては、この状況が予算編成当時におきましては必ずしもはつきりいたしておりませんでしたので、極く僅かの金だけしか計上はいたしてござざいませんけれ
ども、適正な補償金なり、
使用料なりは他の費目からの流用を、大蔵省の承認を求めまして処置をいたして行きたいというふうに考えております。二十七年度につきましては、これもまだ状況が必ずしも明確にな
つておりませんが、今日までに集められました資料等を基礎といたしましてその補償金等の予算を計上いたしておるのでありまして先ずこの
程度の計上をいたして置きますれば、差当りの需要は賄えて行けるのではなかろうかというふうに考えております。若しそれによ
つて予算が不足いたします場合には、或いは又他の費目からの流用なり、更に大蔵省に対して予算的な措置を
お願いした上で適正な処置をいたして参りたいというふうに考えております。
大体警察予備隊
関係の資料の御
説明は以上の
通りでございます。