○江田三郎君
只今提案になりました
経済審議庁設置法案につきまして、簡単に大臣に
質問したい点がございますが、それは
原案の第七条の、十四に当るところでございまして、私
どもはこの第七条に特に公共事業及びこれに要する資金に関する
基本的な
政策、及び
計画の
企画立案及び
総合調整に関することと、こういうことを、一項目附加えるべきだという
考え方を持
つてお
つたわけでありまして、これは私がひとり申すのではなくて、
委員会の多くの方々が同じ
ような
意見を持
つておられまして、それにつきましては
委員会で出た多くの発言を
整理されたと言われる、最初に出ましたいわゆる
栗栖案、
栗栖さんはそのお名前を嫌われますが、いわゆる
栗栖案というものに載
つてお
つたわけであります。私
どもがこういう
ような項目を一つ必要とすると
考えましたのは、特に
経済審議庁が
長期計画を立て、或いは国土の
総合開発或いは電源開発という
ような、この
総合的な
政策に携わる点からいたしまして、そういう点で最も大きなウエイトを占めるところの公共事業に関するところの資金或いはその全体的な
基本的な技術
計画という
ようなものは、一つ大きく浮き出させておくべきである、こういう
考えでや
つてお
つたわけでありますが、その後いわゆる
栗栖案は二転三転いたしまして、今
朗読になりました
修正案のもう一つ前に出され
ようとしたところにも、財政という次に公共事業費を含むという
ような、そういう
修正案が出されることに
意見の
一致をみてお
つたわけであります。ところがそれに対しましては、
野田大臣のほうから公共事業費を含むということをここに入れるのは適切でない、第一公共事業費というこういう費目はないのだという
お話があ
つたわけでありますが、私は公共事業費という財政法上の費目はないといたしましても、恐らく常識的に公共事業費というものは我々の頭の中にあるわけでありまして、一般概念としまして、公共事業というものは今も残
つておると思うのであります。要するに私たちが問題にいたしたいのは、道路或いは河川或いは港湾、土地改良、その他のそういう
ような事業に対しまして、国家資金を大きく使
つて行くところの、従来公共事業費として扱
つてお
つたか
ような事業を指すのでありますが、これはどう扱われるかということは、本当にこの
経済審議庁が
長期の
経済計画を立て、或いは国土
総合開発、これは
総合開発法のいわゆる国土
総合開発でなしに、もつと常識的な
意味における国土の
総合開発なり、電源開発に当りまして、これらの国家資金の使い方というものは非常に重要なウエイトを持つということは今更申すまでもない点であります。ただ私
どもはそういう
考え方をいたしましても、別に個々の地域における一つの用排水と河川改修の技術的
なつながり、そういうところまでもというのではないのでありますが、我々が常識的に公共事業費と、こういうふうに
考えておるものが大枠といたしまして、例えば河川に幾ら使われ、土地改良に幾ら使われ或いは電源開発に幾ら使われるかという
ような資金的の縦割りの問題が一つ出て来ますし又大きくその資金が一つの地域的なブロツクにどう振りまかれるかということ、例えば北海道に幾らであり、或いは関東に幾らであり、電源開発地帯に幾らであると、こういう
ような大枠というものは、これは重要な働きをすべきものであ
つて、而もその大枠というものはこれは当然この
経済審議庁で取扱わなければならんと思うのであります。ただそういう
ような点につきまして、先ほど
野田大臣の私的な
お話では、そういうことは当然財政、通貨、及び金融ということの中に含まれておるのだと、その点は間違いないのだと、こういう
説明がありましたが、なお私
どもははつきりその点が納得できないのでありまして、そこで実際にこの
提案されました法案が成立いたしました場合に、従来我々が公共事業費として扱
つており、又公共事業費という財政法上の費目がなくなりましても、常識的に我々が公共事業費として
考えて来たそういう資金の使い方、或いは
計画の立て方につきましては、現実にこの法案通過後どういう
ようにお扱いになるのか、その点を
野田大臣のほうから明らかにして頂きたいと思
つて質問いたすものであります。